2015.12.20

現在の教会はサタニストの影響下にある 5

スタニスラス・ド・ガイタ  =  サタニスト

宗教家でありながら、宗教というものを「頭」で考えること圧倒的に多く、 天国側の「超自然」も悪魔側・敵側の「オカルト」もさっぱり分からないらしい大部分のカトリック司祭と信徒たちへ

Wikipedia-fr 魔術人名録

カトリック教徒たちに聖体を立ったまま手で受けさせよう」ということでポール・ロッカと合意したらしい参照19世紀末のサタニスト、スタニスラス・ド・ガイタ。

この人が真に「サタニスト」と呼ばれるにふさわしい人であることを、ここで簡単に見てみます。

どう示すのが最も「手っ取り早い」でしょうか。

こう示しましょう。
彼の著作の中から二冊紹介します。

『サタンの神殿 Le Temple de Satan 』 1891年

(呪われた科学についてのエッセイ: Ⅱ 創世記の蛇: 第一巻)

Essais de sciences maudites: II. Le serpent de la Genèse: Première septaine, Le Temple de Satan, Paris, 1891

閲覧: Internet Archive

『黒魔術の鍵 La Clef de la Magie Noire 』 1897年

(呪われた科学についてのエッセイ: Ⅱ 創世記の蛇: 第二巻)

Essais de sciences maudites: II. Le serpent de la Genèse: Deuxième septaine, La Clef de la Magie Noire, Paris, 1897

閲覧:(1920年版)フランス国立図書館 Internet Archive

これだけで十分だと思いませんか?

しかし、もう一つだけ挙げておきます。

バフォメット

それは一つの形象に関することです。いつもなら、ここで画像を貼るところですが、私はそれを貼るのはどうにも嫌なので、言葉で説明しますが、「円形の中に逆さペンタグラム、その逆さペンタグラムの中に山羊の顔」と言えばお分かりになるでしょう。いわゆる「サタニズム」の代表的なシンボルの一つとされているものです。(まあ. . . これですが)

結論を先に言うならば、その実に嫌らしいサタニズムのシンボルが最初に登場したのはスタニスラス・ド・ガイタの著作の上でだったと云うのです。

まず、日本語版 Wikipedia の「悪魔教会」の中にその事を見てみます。(「悪魔教会」とは、あのアントン・ラヴェイの)

サタニズムのシンボルとされる「バフォメットのシジル」のヴァリアント〔変形〕。元はスタニスラス・ド・ガイタの著書に掲載されたイラストから考案されたもので、商標登録されている悪魔教会の公式シンボルにはレヴィアタン(LVYThN)の五文字が配されている。

次は、英語版 Wikipedia の「Baphomet」の項から。拙訳。

オリジナルの「山羊のペンタグラム」は、フランスのオカルティスト、スタニスラス・ド・ガイタの1897年の著作『黒魔術の鍵(La Clef de la Magie Noire)』の中に最初に登場した。このシンボルは後に「バフォメット」と同一視されるようになり、また一般に「サバトの山羊」と呼ばれている。〔この形象の中に見られる文字〕「サマエル」はタルムード伝説の中の存在、そして「リリス」はユダヤ神話の中の女性のデーモンである。ペンタグラムの五個の角のところに位置するヘブル文字は、ユダヤ伝説の中の神話的生物「レヴィアタン」を意味している。このシンボルは後に、1969年に悪魔教会によって改作され、正式に「バフォメットのシジル」と命名された。

The original goat pentagram first appeared in the book "La Clef de la Magie Noire" by French occultist Stanislas de Guaita, in 1897. This symbol would later become synonymous with Baphomet, and is commonly referred to as the Sabbatic Goat. Samael is a figure in Talmudic lore and Lilith, a female demon in Jewish mythology. The Hebrew letters at the five points of the pentagram spell out Leviathan, a mythic creature in Jewish lore. This symbol was later adapted by the Church of Satan in 1969 and officially named the Sigil of Baphomet

上でも書きましたが、ド・ガイタのその著作『黒魔術の鍵』(1897年)は、その1920年版をフランス国立図書館のデジタルライブラリーで、或いは Internet Archive で見ることができます。そのシンボルが載っているのは417頁です。

(417頁にジャンプ: フランス国立図書館 Internet Archive

これでもう本当に十分でしょう。

もともと、日本人に「サタニスト」の話をしても、「なに、それ」てなもんで、ピント来ないのです。しかし、願わくは、上のこれらの単純な事実によって、あなたも迷いなく、この人物のことを「サタニスト」と呼んでもらいたいものです。

そして、この先に続く私の論旨も単純です。それはこうです。
「サタニストと親しく付き合う者もまたサタニストである」

つまり、或る人物が持っている思想(サタニズム)をよく知りながら(知らずにではなく)、それにも拘わらずその人物と親しく付き合うなら、その人もまた「サタニスト」と呼ばれるに値します。
私はもちろんポール・ロッカのことを言っています。つまりロッカは、ド・ガイタがどういう人間か、どういう思想を持っているかをよく知っていました(知らないわけはないのです、ド・ガイタは文章[もの]書きですから)。それにも拘わらず、彼はド・ガイタと共に秘教に関する或る機関誌を運営したようなのです(次回でそれを見ます)。だから、彼らは完全に「仲間」であり、ロッカも「サタニスト」と呼ばれるに値するのです。

閲覧可能なスタニスラス・ド・ガイタの原著(詩集を除く)

  • 呪われた科学についてのエッセイ(Essais de sciences maudites)

メモ

「罪の概念は中世の哲学が聖書の内容を悲観的に解釈したものである、という考えを徐々に刷り込むことによって」

フリーメイソンの雑誌『Humanisme』1968年11月/12月号 より

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