6. 堕胎について
ネロ
1975年10月10日
堕胎は殺人だ。それが妊娠何月目で行なわれるかは問題ではない。胎児の霊魂は神の顔を見ることができない。それは天国に来る。しかし神を見ることができない。何故なら洗礼を受けていないからだ。
ルシファー
1975年10月27日
生まれなかった子供は洗礼すら受けることができない。
ユダ
1975年12月1日
(妊娠中絶法に関するエクソシストの質問に応えて)
俺達は皆そこに(ボン [1] に)いた。 全地獄がそこにいた。そして俺達は申し分なく事を運んだ。彼らはもはやどのような筋道で考えればいいのか、目的というものを何処に見たらいいのか分からない。天国が何であるか、地獄が何であるかさえ分からない。
司祭: その殺人を犯す人間はたくさんいるのか?
ユダ: いる。それが彼らの堕落の始まりだ。
司祭: 神は介入するのか?
ユダ: お前は既にそれを知っている!
管理人注
[1]  旧西ドイツの首都。旧西ドイツでは70年代初頭から「妊娠中絶合法化運動」が興り、1974年に一部法改正が行なわれ、1976年には「公的機関での面談により理由が認められる場合には受胎後12週まで、優生学と母体保護に基づく理由または犯罪による理由がある場合には22週までの中絶を違法としない」(新218条)との法案が施行されたという。それ以前の刑法218条では「妊娠中絶を犯罪と規定し、堕胎手術を引き受けた者に5年以下の、依頼した妊婦には1年以下の自由または罰金刑を科していた。中絶の企てさえも刑罰の対象であった」(参照)。
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