センターマストの交換


 2007年に現用のダブレットを作った時には、センターマストは、高さ16mだった。これでは、「持たないだろうな」想いながら38Φのパイプを使った。案の定、台風の吹き返しで見事のへし曲げられた。

   ダブレットアンテナの破損 復旧とAWX化の顛末
        http://www.maroon.dti.ne.jp/~ja2eib/awx/awx.html

 台風で壊されたので「仮設のアンテナです」と紹介させてもらってきた。仮設、仮設と言うが、どんな状態だとお馴染みさん達に言われ、仮設アンテナのページを追記した

   仮設アンテナ
        http://www.maroon.dti.ne.jp/~ja2eib/TemporaryANT/TemporaryANT.html

 仮設とは言え、中央の柱の給電点は、コンクリート柱+マストパイプの高さ14m、両側はパンザマストも高さ14mの水平ダイポール。その後、思い立ち、全周80mのループアンテナをテストし、それなりの成果は得られた。

 必要か?、否か?は、別としてアンテナは、より高く、より大きな方が良いと信じて疑わない事から、センターマストを高さ16mに取り換え、滑車を取り付ければアンテナエレメントの揚げ降ろしも可能になるとの思いからの工事を決行した。


 2020.11.04に4mマストを降ろし、2020.11.25〜28にかけて6mマストを取り付けた)


 高さ14m(マスト4m)          高さ16m(マスト6m)
       
   腕金からのマスト長の違い


  4mマストの撤去

       
  昇柱中              4mマストの取り外し        腕金から外す


       
   4mマスト下降開始    ロープで安全に降ろす     4mマストが、地上に降りる


      
  撤収開始  工具入れを地上に降ろす アンテナエレメントのみ残し作業完了




  6mマストの持ち上げ
            
     軽トラで持ち上げて         電柱に登り            マストを人力で腕金に止める 

         
      第一段階終了         日がどっぷりと暮れて6mマスト取り付け完了

 何故か、日暮れ前に終われるだろうとこの作業を始めるが、やはりどっぷりと日が暮れてしまう。
 今回は、夕焼けを眺める余裕が無かった。360度見渡せ、伊勢方向に沈む夕焼けは、きれいだ。



 腕金にマストを止める金具(亜鉛のドブ付けメッキでCATVなどの業務用の金具)。
 見えているボルトを腕金の横穴に通して固定する
     
    上の腕金に使うパイプ支持金具(貫通型)      実際の取り付け状態

     
   下の腕金に使うパイプ支持金具(底蓋がある)    実際の取り付け状態



 マスト引き上げの模式図

       

 マストを引き揚げた状態で止めて置き、電柱に昇らなければならないので上図の様にして引き上げた。動滑車を使ったのは、引き揚げ力の不足では無く、人力で十分持ち上げられる重さだが庭先のなので移動距離短縮の為に使った。
 マストのロープ止めは、一気に持ち上げるには足場が悪いので、少しづつ持ち上げていくために用意しておいた。

 パイプに上部支持金具を取り付けて、先端の滑車、滑車にロープを通す等のマストへの作業を確認して引き揚げ作業を開始する

 (1) この状態で電柱に昇る。

 (2) 上部支持金具を腕金に取り付ける。ロックボルトを締めパイプを固定してから、次の引き上げ準備する

 (3) ロープをパイプの吊り位置を下げ、パイプを吊ってから、支持金具のロックボルトを緩め、ロープでパイプを引き揚げる。
     所定の位置までこれを繰り返す。やがて、2分の1以上の長さになるとトップヘビーとなってパイプが回転し始めるのでロープを電柱に軽く
     巻きつけ、パイプが振れないようにして更に所定の位置まで引き上げる

 (4) パイプ下端を下部支持金具に挿入し、ロックボルトを締めて取り付け完了


  この作業は、腕金上で行うので、より安全にマストを人力で引き上げる為に図の様に滑車を組み、1m程づつ引き揚げた
      
 こうすれば、小さい力で持ち上がるのでゆっくりと安全に作業を進められた



 センターマストのエレメント取り付け部分センター碍子      上部腕金のフィーダー支持器
        

  センター碍子は、ある程度の重量が、無いと自重で降りてこないので重量を持たせるために5cmほどのノップ碍子を使った。
  上部腕金のフィーダー支持器は、強度を持たせる為に同じ大きさの碍子を使い、両側のアクリル板はフィーダーが左右に振れた場合に外れないようにとの防護板。縦方向は、フィーダーのテンションで防ぐ様にしている



  アンテナの全景

    
   給電点高さ16m(2020.11.28撮影)                給電点高さ14m(2020.02.09撮影)

 平衡フィーダー給電とアンテナカプラのおかげで調整も微調整で済み、これまでと全く同じ様に運用できる。
 どこが違うんだろうとの疑問が残るけど?

 こうして観ると給電点14mと16mにそんなに差は無いように観える。一番大事な事は、本人の気持ちだ

 この状態で数日運用したが、全く問題は無った。



 その気持ちの問題 2020.12.07追記

 まず、途中のフィーダー支持器を見ると南側が下がっている事に気が付いた。それでも問題なく使えるからとは思いながら、「直そうか?」どうすると悩んだ。
更によく見ると給電点で大きな手抜き(忘れた)を発見した。フィーダーがセンター碍子から降りているのでは無く、エレメントから「直接降りている!!!」。
強度的には全く問題ではないが、想いではない。

 これで決心した。もう一度、昇って直そう。 風の弱い日を待って、もう一度登り直した。また、TS-480が、「既定の出力が出なくなっている」、「ロータリーエンコーダーの不良からダイアルを回す時、度々周波数が飛ぶ」、「コントローラ側へのオーディオ出力コネクタも接触不良を起こし音声が途切れる」事からメーカー修理に送ったことを背中を押した。

       
 上部支持器が、傾いていて碍子のフィーダーが溝に入っていない。 フィーダーは、溝に入っているだけでテンションのみで固定
 フィーダーが、直角方向からの風で揺すられると幾何学的な直角では無いので横方向の力もあるので外れてしまう。その対策の為に電柱側に少し角度を持って降ろしてある。

 センター碍子の状態の
       
 フィーダーが、エレメントを引き下ろすことになる。  碍子から降ろす様にすれば、エレメントは両側の引っ張りだけになる


    
   見た目にすっきりとなった



 一応、それなりにこんなもんだろうと思うことにした

 今後は、全周80m垂直アンテナへの挑戦!!!。その為の準備としてセンターマストに滑車を取り付ける事を目的としたマスト交換作業と位置付けた





                         

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