|
すべて純粋な3極管を使用した自作アンプです。
本ページのアンプは回路図だけで説明がないのは設計してほしいからです。
設計をしないと製作だけではKITと何も変わらずすぐに飽きてしまいます。
6EM7シングルをもとに設計方法の記述があります。
初心者のための3極管アンプの設計をクリックしてください。
Ep-Ip特性図はすべて https://frank.pocnet.net/ から入手しました。
記載内容や画像の無断で引用・流用はお断りいたします。
この著作権はすべて西村健市にあります。
|
- RCA 2A3シングル(6DL4-2A3,5U4G)
- 6EM7シングル(6EM7,5Y3)
- WE 300Bシングル(6DL4-300B,5Z3)
- WE 421Aプッシュプル(6DJ8-5687-WE421A,5Z3)
- RCA 843シングル(12AU7-843,5U4G)
- 1626シングル(6414-7044-1626,5Y3)
- VT-62(801)プッシュプル(12AX7-6CK4-VT-62,5R4GY)
- おまけ
1.RCA 2A3シングルパワーアンプ
RCA 2A3 - 6DL4(EC88)2本(SRPP) 整流管5U4G
入力ショート残留雑音 L=0.5mV R=0.5mV クリップ時最大出力3.7W
DF(1kHz) 左右 3
クロストーク (LからR) 最大-55dB(20Hz) 最低-70dB(200〜3kHz) (RからL) 最大-55dB(20Hz) 最低-75dB(800〜1kHz)
回路図 特性図
 |
SRPPの6DL4は片CH2本使用 |
2.6EM7シングルパワーアンプ
冒頭に書いたようにこのアンプを題材に設計方法を書きました。
初心者のための3極管アンプの設計をクリックしてください。
6EM7 整流管5Y3WGTA
注意:NEC は劣化が激しくお勧めしません。GEをお勧めします。
入力ショート残留雑音 L=0.5mV R=0.24mV 最大出力()内は歪 L 2W(2.5%) 1W(1.8%) R 2W(3.4%) 1W(2.2%)
DF(1kHZ) 左右 2.5
クロストーク (LからR) 最大-45dB(20kHz) 最低-84dB(300Hz) (RからL) 最大-46dB(20kHz) 最低-84dB(300Hz)
回路図 特性図
 |
非常にシンプルな構成、5Y3WGTAのほうが背が高い |
3.WE 300Bシングルパワーアンプ
Western Electric 300B - 6DL4(EC88)2本(SRPP) 整流管5Z3
入力ショート残留雑音 L=0.9mV R=0.8mV 最大出力()内は歪 左右 8W(2.1%)
DF(1kHZ) 左右 2.99
クロストーク (LからR) 最大-40dB(20Hz) 最低-68dB(200〜10kHz) (RからL) 最大-40dB(20Hz) 最低-68dB(200〜10kHz)
回路図 特性図
 |
SRPPの6DL4は片CH2本使用 |

これは Western Electric の子会社 Westrex で再生産されたものを使用。
1本ずつ特性表添付されている。
4.WE 421Aプッシュプルパワーアンプ
Western Electric 421A - 5687 - 6DJ8パラレル 整流管5Z3
位相反転段にはカソード結合型(マラード(またはムラード)型)を採用
入力ショート残留雑音 L=0.66mV R=0.52mV クリップ時最大出力8.0W
DF(1kHz) 左右 3
クロストーク (LからR) 最大-65dB(20Hz) 最低-66dB(100〜20kHz) (RからL) 最大-68dB(20Hz) 最低-70dB(100〜15kHz)
注意:回路図では7044となっているが5687が使える。
両者はEp-Ip特性はほぼ互換性があるが、H-K耐圧が異なり、7044は±200Vなのに対し5687は±100Vである。
なお6DJ8は+が120V、-が60Vというものがあった(Philips E88CC)。
本回路はヒータバイアスを54Vにしているため、6DJ8はカソードが約3Vで-50V程度で問題ない。
また位相反転段もカソードが127Vなので7044は無論、5687でも+80V程度で問題ない。
回路図 特性図(5998参照)
 |
点灯状態で、背の高い3本のうち左側2本が WE 421A 、右は整流管の 5Z3 です。
MT 管のうち真ん中2本は 6DJ8 、端の2本は7044。7044 の代わりに 5687 も使える。
なお、5687 と 7044 は完全互換ではない。 |
5.RCA 843シングルパワーアンプ
RCA 843 - 12AU7(SRPP) 整流管5U4G
入力ショート残留雑音 L=0.4mV R=0.35mV 最大出力()内は歪 L 1.3W(5%) 0.5W(1.8%) R 1.4W(6.1%) 0.5W(2.1%)
DF(L側) 1.3W時 1.5 1W時 1.8
クロストーク (LからR) 最大-62dB(50Hz) 最低-75dB(1〜3kHz) (RからL) 最大-62dB(50Hz) 最低-80dB(1k〜10kHz)
回路図 特性図
 |
843はA2級が可能 |
6.1626シングルパワーアンプ
1626 - 7044(カソホロ) - 6414 整流管5Y3WGTA A2級動作
入力ショート残留雑音 L=0.2mV R=0.1mV クリップ時最大出力 左右 1.5W
DF(1kHZ) 左右 1.86
クロストーク (LからR) 最大-52dB(20Hz) 最低-68dB(400〜4kHz) (RからL) 最大-52dB(20Hz) 最低-70dB(300〜5kHz)
7044はカソードフォロワー(カソホロ)にして1626をA2級動作できるようにしている。
厳密な測定はできないが、最大出力はEp-Ip特性の負荷線から計算上、
A1級動作で得られる出力よりも大きくなったと思われる。
注意:回路図では2段目は7044になっているが5687でも問題ない。
両者はEp-Ip特性はほぼ互換性があるが、H-K耐圧が異なり、7044は±200Vなのに対し5687は±100Vである。
ヒーターバイアスは80-90Vかけているので、2段目のカソードが101-117Vで5687でも約20V程度の余裕がある。
6414は±100Vでありカソードが約1Vであるが、-79〜-89Vで問題ない。
なお、6414 に代えて 5965 もそのまま使える(H-K耐圧=±200V)。
6414 も 5965 も Ep-Ip 特性はほぼ同一である。このアンプでは安価な 6414 を使っている。
回路図 特性図
 |
小型だけどST管で格好も袴の色もいい |
7.VT-62(801)プッシュプルパワーアンプ
このアンプは高電圧を扱うため感電に注意を要す。
VT-62(801) - 6CK4 - 初段管 整流管5R4GY
初段はSRPP動作のまま12AX7,12AU7,6414,5965が挿し替え可。
入力ショート残留雑音 左右とも1.5から2mV 左右の最大出力()内は歪 18W(2%) 5W(0.9%)
DF(1kHz) 左右 1.8
クロストークはモノラルのため測定不可
Ep-Ip特性の負荷線から得られる計算上の最大出力より測定した最大出力は
大きくなっていることからAB1級動作になっているであろうと思われる。
注意:NC-14はいろいろな組み合わせが可能だが、
1次2次ともパラレルにした場合、高域にピークが現れたため、
1次2次ともシリーズにして高くなるにつれてだら下がりになるようにした。
この特性はNC-14の特性図に明示されている。
回路図 特性図
8.おまけ
[アンプの測定機材]
電子電圧計 : KENWOOD VT-181 残留雑音、発振電圧測定
低周波発振器 : KENWOOD AG-203D 100Hz 1KHz 10KHz を主体に任意の発振器
オシロスコープ : KENWOOD CS-4125 クリップ波形、発振状態の監視
パワー・歪率測定ボード : 日本オーディオ PWHD-1 1KHz での最大出力と歪率の測定
出力は 8Ω(実際は10Ω程度)のダミー抵抗
[スピーカー]
・JBL 4312B(中古)・JBL4312B MkU(中古)
最近のスピーカーはエッジにウレタンを使用したものが大半です。
中古の 4312B や 4312B MkII にしたのはウーハーもミッドレンジも
ウレタンエッジは使用していないからです。ウレタンは必ず経年劣化で破れてしまいます。
JBL 4312B のツィーターの網にへこみがありましたが外側から簡単に戻りました(2020/11購入)。
JBL4312B MkU は 2022/06/15 に購入。どちらも外観はきれいでした。
JBL4312B MkU は公称インピーダンスは6Ωですが、テスターではどちらも約7Ω程度でした。
なのでアンプは8Ω端子に接続しています。
JBL4312B MkU が23/12/02 に右スピーカーから歪が聞こえだしました。
MID レンジの調整 VR にたまったカーボンが原因と思われましたが、
ウーハーに何かが付着していたのか、再生中に手でコーン紙をやさしく触ると
簡単に無くなりました。なお、調整 VR のカーボンは本来なら分解して
VR に接点復活材を吹きかけなくてはいけませんが、分解はとても大変で
銘板も傷ついたりへこんだりするため簡易的に VR を左右に何回も往復させて
カーボンを落としました。完全ではありませんが、完了としました。
なお、JBL 4312B(MkUも同)は左右があり、ツィーターが外側になるよう設置します。
以前に見たオーディオ専門誌では間違ったセッティングで比較試聴していました。
[プリアンプ]
・NAKAMICHI 610
[FMチューナー]
・SANSUI T-α7(普及品・中古)。
[CDプレーヤー]
・Marantz CD5004(中古)2台 ・Marantz CD5005(中古)
CD5004 は最初が 21/05/22に地元のハードオフで、2台目は 24/12/05 にハードオフ新潟新通店で購入(リモコンが欠品)
CD5005 は 23/07/17 にオーディオユニオンで購入
[CDプレーヤーのリモコン]
メーカが同一なのでリモコンは機能が同じならどれでも動作します。
CD5005 のリモコンには CD トレイの Eject または Open/Close がありません。
不便なためリモコンだけ販売しているところを探すとマランツパーツショップ
(ディーアンドエムホールディングス→マランツ正規代理店)に
機種は異なりますが、CD6004 のリモコン(RC004CD)があり、CD トレイの Open/Close が
あり早速通販で購入しました。さすがに正規パーツ店、新品でした。
また CD5005 は CD5004 に比べ表示される情報量が少なく不便です。
そんなおり24/12/01にハードオフで CD5004 が廉価で販売されていたため購入。
ハードオフ新潟新通店でしたが、同社の通販購入は初めてです。
かなり汚れていたり傷ついていますが\13200で保証が6か月が魅力でした。
[スピーカーの変遷]
1970年代から1980年
CORAL BETA-8 + EK-8BL(8インチ(20cm)用バックロードホーンキット)の組み合わせ
BETA-8 は95dB/Wm の高効率ユニットでバックロードホーンとは抜群の相性でした。
1990年代の一時期
TANNOY Strling(初期)を中古で使用したが、鼻が詰まったような音で3ヵ月程度で手放しました。
見かけはいいのですが、中身はカラッポ、吸音材も入っておらず、典型的な駄目スピーカーです。
1995年頃
JBL 4312B を購入。これは抜群にいいスピーカーでした。
現在、使用中のものと全く同じ。
2000年くらいから2020年頃
TANNOY Arden mkUが中古で10万円だったため購入しました。
まったく普通のスピーカーで15インチ(38cm)にしては能率は低く92.5dB/Wmしかない。
Strling とまったく同様に内部には吸音材はまったくなく薄いスポンジが一枚あるだけなのでボンつき気味。
ユニットも15インチにしては非常に軽いもの。2022年頃売却。
2000年くらいから2022年頃
JENSEN H222 + YAMAHA 後面開放箱の自作スピーカーを購入。能率は非常によくさすがにアルニコユニットでした。
ただ室内では幅が大きく邪魔になりかけたため売却。
2020/11
JBL4312B を中古で購入(現用機)。
2022/06/15
JBL4312B MkU を中古で購入(現用機)。


閲覧者数: