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Smegging English
(Lesson3)
have had
(もう、うんざりしました)
I've had enough.
もう、やってらんないよ。
リスターは、リマーに付き合わされて、さっきからずっと倉庫の物品チェックをやっています。
彼はいい加減イヤになって来ているのですが……。
have +過去分詞の現在完了形
‘had’は‘have’の過去分詞形で、この‘have’は「我慢する、辛抱する」の意味。
「現在までずっと我慢していた」→「もう、うんざりだ」
《こんな時に役に立つ》
退屈な倉庫の物品チェックにうんざりした時。
have been 〜ing
(ずっと〜をしています)
We've been doing this for four hours!
4時間も、これやってんだぜ!
土曜日の夜なのです。
休憩して飲みに行きたいリスターに、リマーは「仕事をするのは楽しいじゃないか」などと言って、作業を続け
ています。さっきから、もう4時間も!
現在完了進行形。
過去に始まった動作が、現在まで継続していることを表しています。
《こんな時に役に立つ》
土曜日の夜だというのに「仕事が楽しみ」だなどと言うあほうな二等技術士に付き合わされて、4時間も退屈な
仕事をやらされている時。
gimme
(〜をくれよ)
Gimme me cigarettes.
俺のタバコをくれよ。
どうして、リスターがおとなしくリマーに従っているのかと言うと、リマーに自分のタバコを取り上げられて
しまったからなのです。
「言う通りにしないとタバコは返してやらない」というリマーに、しぶしぶ付き合っていたのですが、そろそろ
我慢も限界です。
‘gimme’は‘give me’の口語表現。
‘me’は‘my’の口語表現です。
《こんな時に役に立つ》
タバコと引き換えに、人を4時間も物品チェックに付き合わせる二等技術士から自分のタバコを取りかえしたい時。
Have a lovely time
(楽しい時を過ごして下さい)
Have a lovely, lovely time, Lister.
思いっきり楽しんでこいよ、リスター
ついに頭に来て、‘Oh, I really, really hate you, Rimmer.(大っ嫌いだよ、お前なんか、リマー)’
と言って出て行ったリスターに、リマーが投げかける皮肉な一言。
‘lovely’は、「楽しい、素敵な」という意味で使われています。イギリス風の表現。
理屈上は‘lovely’の代わりに‘good’や‘nice’を入れることも可能ですが、直前のリスターのセリフと韻を踏ませる
ために、この語が選ばれています。
《こんな時に役に立つ》
「お前なんか大っ嫌いだ」と言って部屋を出て行こうとする喧嘩相手に皮肉を言いたい時。
should have 〜
(〜すべきだったのに)
Who should I have brought back, then?
では、誰を再生すれば良かったのですか?
こんなリマーにすっかり嫌気が差したリスターは、ホリーに尋ねます。
「なんで、よりにもよってリマーなんかのホログラムを再生させなきゃなんなかったわけ?」
するとホリーは、逆にこう問い返して来ました。
助動詞‘should’の用法のひとつ。
should have +過去分詞で、実現されなかった義務、あるいは必要を表します。
《こんな時に役に立つ》
わざわざ再生してやったホログラムの人選に文句をつけられた時。
What about 〜
(〜は、どうですか?)
What about Kristine Kochanski?
クリスティーン・コチャンスキーじゃ、どう?
リスターは、自分の片思いの相手、コチャンスキーの名前を挙げてみますが、ホリーは、
「あなたは生前の彼女と、173語の言葉しか交わしていなかったではありませんか」
と答えます。
‘How about 〜’でも、意味はほぼ同じですが、いくぶんくだけた表現です。
《こんな時に役に立つ》
船のメイン・コンピューターに、ホログラムで再生する人間の候補を提案してみる時。
I can 〜
(私が〜をしましょう)
I can name eight things that go in jars that you know!
知ってるものを8つを挙げよう、瓶に入っているものさ!
ひとりホールに行ったリスターは、そこで過去の幻影を見ます。
あの事故が起こる前、ピーターセンもセルビーもチェンも、そしてコチャンスキーも、まだみんなが生きていた頃、
よくこんなゲームをやったなあ……。
リスターたちがやっているのは、リーダーが挙げた条件に当てはまる物を、指定された数だけ、リズムに合わせて
順番に挙げていくというゲーム。
‘I can 〜’「私は〜ができます」→「私が〜をしましょう」
‘name’は「挙げる」という意味。
《こんな時に役に立つ》
リズミック・ワード・ゲームのリーダーをやる時。
Could you 〜 ?
〜してくれますか?
Could you move ?
どいて頂けませんか?
ゲームをやっているリスターのところに、ホールで踊る人々をかき分けてリマーがやって来ます。
リマーは、クリスティーン・コチャンスキーに道をゆずって貰おうと声を掛けました。
‘Could you 〜’は‘Can you 〜’よりも丁寧な言い方。
《こんな時に役に立つ》
土曜の夜のごったがえすホールを、馬鹿野郎なルーム・メイトを探すために横切ろうとする時。
If you want to 〜
(もしも〜をしたいのであれば)
If you want to dance, do it over there.
踊りたければ、向こうで踊れ。
‘Excuse me.’を4回も繰り替えしたのに、ダンスに夢中のコチャンスキーは気づきません。
ついにぶち切れたリマーは、彼女が落とした財布を遠くへ投げ捨てて、こう言います。
この‘if’は‘even if’と同じで、副詞節を導く従位接続詞です。
《こんな時に役に立つ》
自分を無視して踊り続けるバカ女を、どこか遠くへやりたい時。
out of 〜
(〜の範囲を越えている)
That woman's out of your league.
あの女はお前には高根の花だよ。
ぼーっとコチャンスキーに見とれるリスター、そんな彼に向かってチェンが言うセリフ。
‘league’は、「同類、仲間」。プロ野球なんかの、あの「リーグ」ですね。
「同類の範囲を越えている」→「高根の花だ」
《こんな時に役に立つ》
三等技術士のくせして、女性士官なんかに恋をしている仲間を嗜める時。
no one 〜
(〜する者はいません)
Come on, no one works Saturday night!
よせよ、土曜の夜に仕事するやつなんていないぜ!
そんな話をしているところにリマーがやって来て、自分の復習タイムテーブルの在り処をリスターに尋ねます。
その答えが、これ。
この‘Come on’は「やめろ、よせ」という意味。
《こんな時に役に立つ》
土曜日の夜だと言うのに、遊びもしないで「復習タイムテーブル」がどうのと言っている仕事人間の二等技術士に
「そんな話はやめろ」と言いたい時。
Look
(おい、なあ、ほら)
Look, I've got my engineering re-sit on Monday.
おい、私は月曜日に工学の追試があるんだ。
リマーが焦っているわけが、このセリフで分かります。
‘Look’は、非常にポピュラーな呼び掛けの言葉です。
イギリス英語(口語)の‘have got’は、アメリカ英語の‘have’。
ここでは、「(試験、授業など)を受ける」という意味。
‘re-sit’もイギリス英語。「再試験、追試験」という意味です。
《こんな時に役に立つ》
試験直前に大切なタイムテーブルがなくなったと言うのに、真剣に取り合おうとしない薄情なルームメイトに
自分が焦っている理由を説明したい時。
pin 〜 up
(〜をピンで留める)
I pinned it up on the wall.
壁にピンで留めたよ。
リスターは、リマーをからかった挙げ句、こう白状します。
「なぜ?」と聞き返すリマーに、彼は‘To dry it out.(乾かすためさ)’と答えます。
この‘to’は、目的を表します。‘ dry out’は「(びしょぬれのもの)を乾かす」という意味。
《こんな時に役に立つ》
ルーム・メイトが探しているタイムテーブルを、自分が壁にピンで留めて乾かしているということを教えてやる時。
What do you mean?
(それはどういう意味ですか?)
What do you mean, dry it out?
乾かすって、どういうことだ?
リマーは、訳が分からず、こう聞き返します。
7週間もかけて作成したタイムテーブルが、なぜ「びしょぬれ」に?
リスターは平然と「ああ、カレーをこぼしちゃったんだ」と答えます。
《こんな時に役に立つ》
紛失したタイムテーブルの在り処を尋ねて「乾かすために壁にピンで留めてある」と答えられた時。
Don't worry
(大丈夫です、心配ありません)
Don't worry, it's a little bit red, but you can read most of it, especially if you scrape the lumps off.
大丈夫だよ、ちょっと赤いしみができちゃったけど、爪で剥がせば、ほとんど読めるって。
‘most of 〜’は「〜のほとんど」
‘especially’は「特に、とりわけ」。
if節の前の‘especially’は、先行する文の付帯条件を述べるのに使います。
「とりわけ爪で剥がしたならば、ほとんど読むことができるでしょう」が直訳。
‘scrape 〜 off’は「〜をこすり落とす」。
《こんな時に役に立つ》
ルームメイトが7週間かけて作った復習タイムテーブルに、カレーをかけてしみを作ってしまった時。
leave alone
(放っておいて下さい)
leave it alone
そのことは、放っといてくれよ
リマーが行ってしまうと、ピーターセンたちは、今度は鉾先をリスターに向けます。
コチャンスキーのことで、彼をからかいだしたのです。
「放っといてくれ」
そう言った瞬間、彼は現実に戻ります。
広いホールには誰もいません。彼はひとりぼっち(alone)で、そこに座っていました。
《こんな時に役に立つ》
自分の真剣な恋愛をお笑いのネタにする仲間たちに「やめろ」と言いたい時。
be going to 〜 【命令を表す用法】
(〜をしなさい)
You are going to put these cigarettes back quickly before he comes.
あいつが来る前に、さっさとこのタバコを元に戻すんだ。
リマーが隠しておいたリスターのタバコを、キャットが見つけて持ち出してしまいました。
カートにタバコを山積みにして運んでいるキャットを見かけたリマーは、慌てて彼を止めます。
主語が2人称の場合の‘be going to ’には、話者の命令を表す用法があります。
《こんな時に役に立つ》
せっかく自分が隠しておいたタバコを取り出して持って来てしまったバカ猫に、元に戻せと命令する時。
look down on 〜
(〜を見下す、軽蔑する)
She used to look down on me.
あの女は始終、私を見下していたものだ。
部屋に帰ったリスターは、あんなに好きだったコチャンスキーに、ついに告白できなかったことを後悔していました。
試しにリマーに「クリスティーン・コチャンスキーを覚えているか?」と尋ねてみると、こんな返事が返って来ました。
どうやら彼は、コチャンスキーのことを、あまり好きではなかったようです。
‘used to 〜’で「よく〜したものだった」。
《こんな時に役に立つ》
横柄な雌牛みたいな女性士官が、生前、自分にどんな態度をとっていたのかを話す時。
God
(ああ、畜生、悲しいことに)
God, she had a chip on her shoulder, Lister.
悲しいかな、その肩には布切れが乗っていたんだよ、リスター。
コチャンスキーに、どんなに馬鹿にされてもリマーには逆らうことはできませんでした。
彼女の肩には、士官の階級を示す肩章が乗っていたのです。たかがそんな布切れだけのことで!
リマーの階級に対する強いコンプレックスを、よく表しているセリフです。
‘God’は、驚き、感嘆、罵り、悲しみ、嫌悪など様々な場合に使われる感嘆詞です。
《こんな時に役に立つ》
自分を見下し続けていた女性士官に逆らえなかった理由を説明したい時。
for 〜
〜の間
For just one night!
一晩だけ!
リマーは、リスターが自分の代わりに他の人間をホログラム再生させないために、他人のホログラム・ディスクを
隠してしまっています。
コチャンスキーを再生して、ひと言気持ちを伝えたいリスターは、一晩だけリマーに彼女と交代してくれるように
と頼みます。
直後に来る言葉が「ある一定の長さを持った時間」の場合の‘for ’は「〜の間」。
直後に来る言葉が「ある特定の時」の場合の‘for ’は「〜に、〜までに」(例:for breakfast)
《こんな時に役に立つ》
ホログラム人間に、一晩だけスイッチを切って、他の人間と代わってくれと頼む時。
Nope
(嫌だよ、ダメだよ、違うよ)
Nope
やだ。
リマーの答えはもちろん‘Nope.’
‘nope’は‘no’の口語体。反対語は‘yep’です。
リマーは、リスターが何を言っても‘Nope.’を繰り返します。
「お前が、2度とスイッチを入れてもらえないのを心配していることぐらい知ってるよ」
とリスターは言いますが、これに対してもリマーの答えは‘Nope.’。
でも、それは本心でしょうか?
《こんな時に役に立つ》
「お前のスイッチを切らせてくれ」と頼まれた時。
What's this, if it's not 〜?
(もしこれが〜でないならば、何なのでしょうか? → これは〜なのです)
What's this, if it's not a discussion?
これが話し合いでなくて、何なんだ?
何を言っても‘Nope.’としか答えないリマーに、リスターは「お前には話し合う用意が出来ていない」と言いますが、
リマーは立派に話し合っているじゃないか、と言い返します。
仮定法を含んだ修辞的疑問文。
《こんな時に役に立つ》
「お前のスイッチを切らせてくれ」という提案を拒絶したら「話し合う用意が出来ていないんだ」などと言われた時。
trust
(信用する)
Don't you trust me?
俺を信じてないんだろう?
「切ったスイッチは、誓って、また入れる」と約束するリスター。
「しばらく考えさせてくれ」と言ったリマーですが、いくら考えても、答えは‘No.’です。
その返事を聞いて、リスターがリマーに言うセリフ。
「企業合同」などの意味でよく使われる「トラスト」は、動詞として使う時は「信用する」という意味になります。
名詞の‘trust’も、本来の意味は「信用」です。
《こんな時に役に立つ》
絶対に「またスイッチを入れてやる」と約束しているのに、スイッチを切って他の人間と交代することを「嫌だ」
と言い張るホログラム人間に「俺の言うことが信じられないのか?」食い下がる時。
crazy about 〜
(〜に夢中になっている)
I've always been crazy about her.
俺はいつも、彼女に夢中だった。
リスターは、自分のコチャンスキーへの想いを語ります。
「have+過去分詞」の現在完了が使われていることに注意。
この現在完了は、現在までの継続を表します。
リスターは、今も彼女に夢中なのです。
《こんな時に役に立つ》
わからず屋のホログラム人間に、自分がどんなにその女性を愛していたのかを語りたい時。
What's so wrong ?
(何がそんなにいけないのですか?)
What's so wrong with that?
それの何が、そんなに悪いって言うんだ?
「ほんのひとときを愛する女性と過ごしたい」
それだけのことをどうしてリマーは邪魔するのでしょう?
けれどもリマーから返って来た言葉は、
「お前はやめるってことを知らんのか? 私は上官だぞ」
《こんな時に役に立つ》
ちょっとホログラムを交代してもらいたいだけなのに、相手がどうしても‘Yes.’と答えてくれない時。
no matter how 〜
(どんなに〜でも)
"OK" is never a threat, no matter how many A's you put on the end.
‘OK’は、決して脅しの文句ではない。お前がどんなに最後に「エー」をつけようと。
ついにリスターがキレました。
彼はベッドから飛び下りると、リマーの前に立ちます。
‘ OK, Rimmer. OK.(分かった、分かったよ、リマー)’
けれど、その表情は、どう見ても「分かった」というものではありません。
「脅迫してるのか?」「そうだよ」
さあ、思わぬ反撃に、我らが「腰抜けリマー」は、竦み上がります。
でも、部下に脅されたのでは上官としての面子が立ちませんから、
「‘OK’というのは、脅しの文句ではないぞ」
なんて変な理屈をこねて誤魔化そうとします。
これを聞いたリスターは「脅してるんだよ」と答えて、もう1度「オーケェェェー!」
《こんな時に役に立つ》
部下に‘OK’と繰り返しながら詰め寄られて内心震え上がっているんだけれど、さすがにそれはまずいと感じた時。
be going to 〜 【意図・計画を表す用法】
(〜をするつもりです)
I'm going to pass the exams and become an officer.
俺は、試験にパスして士官になるんだ。
何かと言うと「私は上官だ」と言うリマーに腹を立てたリスターの爆弾発言です。
「俺が士官になれば、お前が俺に敬礼することになるんだ!」
先ほどと同じ‘be going to’ですが、この場合は、主語の「意図や計画」を表します。
‘be going to’の用法としては、どちらかと言うとこちらの方が一般的。
《こんな時に役に立つ》
何かというと上官風を吹かせたがる二等技術士に「俺は、お前より偉くなってやる」と宣言したい時。
quarter to 〜
(〜時15分前)
Quarter to two?
2時15分前?
リマーは飛び起きました。
目覚ましをセットするのを忘れたのです。7時に起きるはずだったのに……。
時計を見ると……、この有り様。
「なんでリスターは起こしてくれないんだ? 私の朝寝坊を知ってるくせに。本当に無責任な奴だな」
夕べ喧嘩をしたことなんか、すっかり忘れているみたいです。
《こんな時に役に立つ》
目覚ましをセットし忘れて、2時15分前まで寝てしまった時。
Certainly
承知しました
Certainly, Arnold.
分かったよ、アーノルド。
リマーは、ホリーに起き抜けの冷たいシャワーを頼みます。
ホリーはこう答えると、彼の頭から氷のような冷水を注ぎかけました。
《こんな時に役に立つ》
気に喰わないホログラム人間に「冷たいシャワー」を頼まれた時。
excuses
(弁解、言い訳)
Don't give me excuses, give me my arm back.
言い訳はいらん、腕を返せ。
リマーは、自分の右腕が変になっていることに気づきます。
妙に毛深い上、入墨までしてあります。
「これは私の腕じゃない。ピーターセンの腕だ!」
ホリーは、
「申し訳ありません。ディスクの劣化です」
と答えますが、その言い方はあまり申し訳なさそうに聞こえません。
「私の腕を返せ」というリマーにホリーは冷たく「少し我慢していて下さい」と答えます。
動詞としてよく使われる‘excuse(許す)’(‘excuse me’の‘excuse’ですね)には「言い訳をする」
という意味があります。
名詞として使った場合は「弁解、言い訳」。
《こんな時に役に立つ》
メイン・コンピューターに自分の右腕をなくされた上、益体もない言い訳を聞かされた時。
have got time for 〜
(〜する時間がある)
I haven't got time for this.
こんなことをしているヒマはなかったんだ。
リマーは、リスターを探さなくてはならなかったことを思い出します。
これもイギリス英語。
アメリカ英語では‘got’が省かれます。
《こんな時に役に立つ》
ルームメイトを急いで探し出さなくてはならない時に右腕をなくされて、無駄な時間を使ってしまった時。
Seem to 〜
(〜のようです)
Seems to have a mind of its own.
そいつには、自分の意志があるようですね。
リスターはなかなか見つかりません。
イラついたリマーがホリーに八つ当たりをし、ついでにピーターセンの悪口を言った途端、右腕が彼に襲いかかります。
「どうなってるんだ?」と聞くリマーに、ホリーはこう答えました。
《こんな時に役に立つ》
自分の顔を「不細工だ」などと罵ったホログラム人間が右腕に襲われ、「どうなってるんだ?」と騒いでいる時。
tell 〜 to …
(〜 に … を命じる)
Tell him to stop it!
やめるように言え!
リマーは自分の右腕と格闘しなくてはならなくなってしまいました。
彼はホリーにこう命令しますが、ホリーは無視します。
「顔が不細工だ」と悪態をつかれたことで、腹を立てていたのです。
《こんな時に役に立つ》
自分の右腕に襲われた時。
What is this ?
(これは何事ですか?)
What is this?
何がどうなってるの?
いきなり自分の右腕と格闘を始めたリマーを見て、居合わせたキャットは不思議そうにこう尋ねます。
「これって、何かの見せ物なの?」
この‘what’は、疑問代名詞。「何、何事」という意味。
《こんな時に役に立つ》
目の前で、ホログラム人間が自分の右腕と戦い始めた時。
Just in time
(ちょうど間に合いました)
Just in time.
実にいいタイミング。
キャットは、まるでアテになりません。
リマーはさっき「不細工だ」と言った言葉を取り消して、ホリーに助けを求めます。
両目と股間に突きを喰らい、頭を殴られ、リマーがうめき声を上げながら身体を二つ折りにして床に倒れた時、
やっと右腕は止まりました。
すかさず、ホリーのこのセリフ。
《こんな時に役に立つ》
いつもカンに触ることばかり言うホログラム人間が、助けてやる寸前にノックアウトされた時。
would have 〜
(〜だったのに)
You should have finished on a song, it would have been perfect.
最後に歌を歌わなきゃ、そしたら完璧だったのに。
床の上でうめくリマーに、キャットのとどめの一言。
「would have+過去分詞」で「〜だったのに」
if節が省略されていますが、これは仮定法の文です。
先行する‘You should have finished on a song’が意味的にif節の代わりをしています。
《こんな時に役に立つ》
滅多に見られない、珍しいショーについての感想を述べる時。
expect to 〜
(〜するつもりです)
How do you expect to pass the engineering exam?
どうやって工学の試験にパスするつもりなんだ?
リマーはやっとリスターを見つけました。
リスターは、試験勉強中。
リマーは試しに工学の基本問題を出してみますが、リスターは全く答えられません。
これでは受かるはずはありません。
《こんな時に役に立つ》
試験を受けるとか言いながら、工学の基礎問題も解けない三等技術士を馬鹿にする時。
become 〜
(〜になる)
You want to become a chef ?
お前、シェフになりたいのか?
ところがリスターは平気な顔で「工学の試験なんて受けないよ」と答えます。
「俺が受けるのは、シェフの試験だもの」
要するに、リスターは技術士以外のものなら何だって良かったのです。
「シェフだろうが何だろうが、ともかく技術士よりは上」
そう言ってリスターはニヤリと笑いました。
「俺が偉くなったら、ちゃんと敬語を使って話し掛けられるように、今から練習しておけよ」
《こんな時に役に立つ》
自分の部下が、突然「シェフの試験を受ける」と言い出した時。
will 〜
(〜するつもりです)
You won't turn me back on !
お前は二度と私のスイッチを入れないつもりなんだろう!
どうも具合の悪いことになって来ました。そこでリマーは、リスターと仲直りしようとしますが、リスターは、
「コチャンスキーのディスクを渡せ」と繰り返します。
ついにリマーは叫びました。
もしも、永久にスイッチを入れてもらえなかったら……。
リマーは、それが本当に怖かったのです。
‘won't ’は‘will not ’の短縮形。
《こんな時に役に立つ》
自分のスイッチを切ろうとしている相手に、予想されるその結果を言いたい時。
only 〜
(ほんの〜に過ぎない)
That's only the beginning
これはほんの手始めだ
リマーは、なんとかリスターを説得しようとしますが、言うことがあまりに間抜けなので却ってリスターを
怒らせてしまいます。
リスターは「シェフの試験は、ほんの手始め、最後には士官になってやるんだ」と言います。
「俺が士官になったら、お前を汲み取り便所の掃除係にしてやる。早朝3時の見回りも毎日やらせてやるぞ。
お前は、それに従うんだよな? 上官の命令ならば」
‘beginning’は、「始め、発端」という意味。
《こんな時に役に立つ》
自分の壮大な(?)計画についてを語る時。
more 〜 than …
( … より〜です)
You're more like me than I am.
お前は、まるで私より私みたいだ。
ますます、ひどいことになって来ました。
日頃の口ぐせ「上官の命令に従え」を、完全に逆手に取られた格好です。
リマーは、半ばヤケクソで「そうだよ! その通りだよ!」と答えました。
一体、リスターはいつからこんなに意地が悪くなったのでしょうか?
不愉快で、思いやりがなく、まわりのことを考えない上、鈍感で、これじゃあ、まるで……。
《こんな時に役に立つ》
自分よりも、不愉快で、思いやりがなく、まわりのことを考えない上、鈍感な人間に出会った時。
You can't do this to me
(そうはさせません)
You can't do this to me, Lister.
そうはさせんぞ、リスター。
試験当日、自信満々のリスターは、‘here we go.(さあ、行こうか)’と受験会場に向かおうとしますが、
リマーは、その前に立ちふさがって、こう言います。
‘You can't do this’「あなたは、それをすることができない」。
‘to 〜’「〜のために(原因)」。
「あなたは、私のためにそれをすることができない」→「そうはさせない」
《こんな時に役に立つ》
他人の邪魔をしたい時。
Have you 〜 ?
(〜を、持っていますか?)
Have you no respect for the dead ?
お前には、死者に対する畏敬の念ってものがないのか?
リスターは、もう1度「コチャンスキーをよこせ」と言います。
リマーは、一瞬ためらってから「いやだ」と答えます。
そんなことをしたら、自分は永久に消されてしまうかもしれないのです。
この答えを聞くと、リスターは、立っているリマーを無視して、その「体の中を」通り抜けます。
そう、ホログラムに過ぎないリマーには、力づくでリスターを止めるなんてことは、最初からできるわけが
なかったのです。
リマーは屈辱に満ちた表情でリスターを振り返ると、その背中にこんな罵声をあびせかけましたが、もちろん
取り合ってはもらえません。
‘Have you 〜 ?’イギリス風の言い方です。
意味は‘Do you have 〜’と同じで、最近はイギリスでもこっちの言い方をすることがあるようです。
‘respect’は「尊敬、敬意」。
動詞として使われる場合には、「尊敬する」という意味になります。
例:‘I respect my superiors no matter who they are.(私は上官なら誰でも尊敬します)’
《こんな時に役に立つ》
自分の体を通り抜けて行った不埒者を罵倒したい時。
'cause
だって
'Cause I'm a dope. And I'm a bum, and I'm stupid, and I'm an idiot, and I'm hopeless, and I'm useless.
だって俺、バカだし。それにプータローだしマヌケだしアホだし先行き暗いし、役立たずだから。
試験会場。
料理の実技試験を受けているリスターの目の前に、突然コチャンスキーのホログラムが姿を現わします。
彼女は、リスターに「なぜ、私が生きているうちに気持ちを打ち明けてくれなかったの?」と尋ねます。
‘'cause’は、‘because’の口語。
頭に[ ’](アポストロフィ)をつけるのを忘れないように。
《こんな時に役に立つ》
愛を告白できなかった理由が、自分がバカでプータローでマヌケでアホで先行きが暗くて役立たずであること
だった時。
I don't know what to say
(言葉もありません)
I don't know what to say.
なんにも言えないよ。
続いてコチャンスキーの口から出て来た言葉は「あなたなんか嫌いよ」という冷たいもの。
リスターはがっくり来てしまいます。
でも、このコチャンスキー、何か変。
《こんな時に役に立つ》
ずっと好きだった女性に、面と向かって「あなたなんか嫌い」と言われた時。
I mean
(ええと、あの、だからね)
I mean, what's the difference?
つまりその、何が違うんだ?
案の定、リスターの前に現れたコチャンスキーは、リマーがホリーに頼んで外見だけ借りていた偽者でした。
リスターに見破られたリマーは「コチャンスキーの体だし、コチャンスキーの声だし……」と誤魔化そうと
しますが、どんどんボロが出て来てしまいます。
《こんな時に役に立つ》
ひとの恋人に化けていたことがバレた時。
How did you do ?
(どうでしたか?)
How did you do, Lister?
どうだったんだ、リスター?
リマーを会場から追い出して、リスターは無事、試験終了。
結果の通知を見るリスターにリマーはこう尋ねますが、リスターはなかなか返事をしません。
‘How did you do?’直訳すると「あなたは、どのようにしたか?」です。
「したこと(この場合は受験)」が「どうだったのか?(How did)」と、聞いているわけです。
で、リスターの答えは?
‘How did I do, Mr. Lister, sir !(どうでしたでしょうか、リスターさん、だよ)’
「敬語を使って話し掛けろ」という約束を、彼は忘れていなかったのです。
《こんな時に役に立つ》
「試験に受かって偉くなったら、お前を便所掃除にしてやる」と言っていた相手に、試験結果を聞く時。
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