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独 り 言 (2024年1月分)
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2024年1月31日(水)
午前中。
昨日からずっと探している本が未だに見つからない。

午後。
NHKプラス「ブギウギ」を、昨日の分と会わせて2回分視聴。
妊娠中のヒロインは、周囲の理解と協力を得て身重の体でショーに出演して大成功を収め、お腹の子供も順調に育っている。
しかし子供の父親である婚約者は結核で病院に入院中。
しかもその病状は思わしくない……という話。

そのままなんとなくNHKプラスのお勧めドラマらしい「透明なゆりかご」というドラマの第1話を視聴。
高校の看護科の生徒が、見習い看護師として産婦人科でアルバイトをするという話。
バイトの初っ端の仕事が人工妊娠中絶の助手で、その次の仕事が出産の助手。

高校生の主人公は、自分が目撃した「2つの命」について考えるわけだ。
祝福されて「輝くゆりかご」に入れられる命と、そうではなく「透明なゆりかご」に入れられる命。
そして生まれて来た命も、必ずしも祝福されるとは限らない。

中絶された胎児も「死亡者」に含まれるとしたならば、日本人の死因のトップは人工妊娠中絶(専門用語で「アウス」というそうだ。
ドイツ語で「掻爬」を意味する「Auskratzung(アウスクラッツング)」が語源らしい)になるらしい。

劇中の医師のこのセリフを聞いた時、正直「もったいないなあ」と思った。
少子化で困っているのに、せっかく宿った赤ん坊の命がそんな風に捨てられてしまうというのは本当にもったいない。
(物を捨てるのを「もったいない」と言う人は、命を捨てるのは「もったいない」とは思わないのだろうか?)

病気とかで産めないというのならともかく「育てられないから」などと言う理由で中絶するというのなら「育てられる環境」を準備し
てやれば解決できるはずだと思うのだがなあ。
「生まれた赤ちゃんが幸せに育つための環境を整える」という方向に国の予算を使うわけにはいかないのだろうか?

「産んでくれたら、あとは国が責任持って面倒見ますのでどうぞよろしくお願いします」
と言ったら、子供を産む女性はもっと増えるんじゃないかな?
いい加減「常識はずれの大盤振る舞い」をやらないと、日本は少子化で滅びるよ!

夜。
X(旧twitter)を眺めていて、
(ちょっと前まであれほどトレンドに上がっていた「桐島聡」関連のワードが、ぱったりと消えたな)
と思った。

「連続企業爆破事件の容疑者として指名手配」と言われていたので、てっきり、死者8名重軽傷者380名の「三菱重工爆破事件」の
容疑者だと思っていたら、実は「韓国産業経済研究所爆破事件」という死傷者ゼロ(窓ガラスは吹っ飛んだ)の地味な事件の容疑者で
「長く逃げ回っていたのは背後によほど大きな組織があるから」と期待していたら、単に普通に暮らしていたので目立たなかっただけ
だったということが分かって来て、みんな「なーんだ」となっちゃったのだろうか。
おまけに肝心の本人が「病死」しちゃったし。

ところでこの人、本当に「桐島聡」だったのだろうか?
「DNA鑑定の結果、赤の他人だった」なんてことはないだろうな。
孤独な独居老人が「このまま寂しく死んでいくのは嫌だ。最期ぐらいは世間の注目を浴びて死にたい」とかの理由で、大ボラを吹いた
わけじゃないよね?

警察は犯人特定の際に「当人しか知り得ない事実」を知っているかどうかを基準にするようだが、「考察本」みたいなものが多く出回
っているような事件だと、マニアの「考察」が的中して「当人しか知り得ない事実」っぽいものになってしまうことはないのかな?

などと、妄想は限りなく広がりんぐ……。
寝る。

2024年1月30日(火)
午前中。
NHK大河ドラマ「光る君へ」視聴。
「勉強会」の帰りに散楽の見物人の中に初恋の相手(?)である三郎を見つけたヒロイン(紫式部)は、そこで2人で立ち話。
お目付け役のはずのお供の男、こういうことを防ぐために付いて来ているはずなのだが、なぜかそこでは何もしない。

散楽一座の男が、貴族の姫君であるヒロインに対してなぜかタメ口(むしろ上から)。
三郎の父である藤原兼家や兄の藤原道綱が中宮・詮子と話す時にはきちんと敬語を使っているのに、当時はかなり身分が低かったはず
の散楽の芸人が貴族の姫君に対してタメ口は変な気がする。
そしてこの時もお供の男は黙っている。
(姫様にこういう無礼を働くものがいないように、お前は後ろに立っているんじゃないのかい!)

そしてこのあとヒロインが「身分」というものについて父親と話すシーンが出て来るのだ。
貴族の娘であるヒロインと下人に身を奴した三郎、散楽の芸人がタメ口で会話できる世界観の物語なのかと思っていたら、ヒロインは
「身分」の存在に悩んでいるのか。

これは「身分などないかのように振るまうヒロインたち」を「身分の存在する世界」に置いくことで「身分」というものに不自然さを
感じさせることを狙った演出なのだろうか?

で、割を食ったのが「ヒロインのお供の男」なのか。
彼は貴族の姫君の「身分」を守るためにそこにいるはずなのに、ヒロインの周囲だけ「身分が消えている状態」なので存在意義を失っ
てしまったというわけか。

午後。
探し物を兼ねて部屋の整理。

昼に休憩しようと思ったら、アラームが聞こえる。
どこで鳴っているものやら、引き出しでもない、本棚の奥でもない。
あちこちひっくり返して探すが、さっぱり分からない。
そして昼食に食べようとしていたどん兵衛には、すでにお湯を注いでしまっている。

アラームは鳴るだけで、火災報知器からガス詮まで調べて見たが、そっちの方ではなさそうだ。
とりあえず、緊急性はなさそうだと判断したので、麺が伸びる前にどん兵衛を食す。

……さて、どん兵衛も食べ終わったし、改めてアラームの正体を探そう。
音の出そうなものを片っ端から調べた挙句、ついに突き止めた正体が「テレビ」だった。

いわゆる非常用のラジオ付きテレビというやつで、緊急時にはハンドルを手回しすると充電ができて携帯電話の充電にも使えるという
便利機能がいろいろ付いているのだが、その便利機能のひとつに「非常時に声が出せない状態に陥った場合に自分の居場所を知らせる
ためのアラーム」という機能があったのだということを、今日知った。

夕方。
2号くんが来たので、
「今日は非常用のテレビのアラームで大騒ぎだったよ」
と愚痴ったら、
「そんなものがあるのか、そのテレビちょっと貸してくれ」
と言われて、しばらくオモチャにされる。

夜。
1号くんがイチゴを持って来てくれたので、デザートに食す。
ちょっと季節は早いが真っ赤なイチゴ、形も良し。

ところで、アラームのせいで忘れていたが、肝心の探し物の方は見つからないのだよなあ。
明日、第2ラウンドと行くか。

寝る。

2024年1月29日(月)
午前中は、やや疲労気味。
(メンサの年次会の議長をやったあと、ライブを聴きに行って終電まで飲んでた)

午後。
雑用が一段落したのでネットを見ていたら、桐島聡を名乗っていた老人が病院で死亡したというニュース。
(まだ本物かどうかの確認は取れていないらしい)

ちなみにネットで「桐島聡は三菱重工爆破事件(死者8名、負傷者376名)の容疑者」という誤った書き込みをチラホラ見かけたが
あれは別の人。

非常に紛らわしいのだが、
三菱重工爆破事件(死者8名、負傷者376名)は、「東アジア反日武装戦線〈狼〉」の犯行。
韓国産業経済研究所爆破事件(死傷者なし)は、「東アジア反日武装戦線〈大地の牙〉」の犯行。
桐島聡は「東アジア反日武装戦線〈さそり〉」のメンバーだった。
(〈さそり〉と〈大地の牙〉は、〈狼〉が、三菱重工爆破事件を起こした後に合流したと見られている)

そして桐島聡自身の容疑は「韓国産業経済研究所爆破事件」の方で、こっちは犯行が真夜中だったので死傷者は出ていないが「爆発物
取締罰則」違反なので「死刑または無期もしくは7年以上の懲役・禁錮」という、かなり重い罪になる。

この「爆発物取締罰則」、ちょっとネットで調べてみたところ、
〈1884(明治17)年、過激化していた自由民権運動で爆弾を使った武装蜂起事件が発生したことなどを契機に、太政官布告とし
て制定された〉ものらしい。
[2023-09-06 17:35 時事通信ニュースワード]

桐島聡が指名手配になった経緯をウィキペディアで確認。
同じ〈さそり〉のメンバーだった黒川芳正という人物が逮捕された時に桐島聡の自宅の鍵を持っていて、これがきっかけで警察が桐島
の存在を知って指名手配したという流れらしい。

桐島と黒川が出会った経緯についてはウィキペディアではよく分からないが、桐島と同じ大学(明治学院大学)の学生で附属高校時代
からベトナム反戦運動に参加していた宇賀神寿一(うがじん・ひさいち)という〈さそり〉のメンバーがいるので、その人物が間に立
ったのだと思う。

桐島(1954年1月9日生)、宇賀神(1952年12月28日生)なので、宇賀神の方が先輩だったはず。
桐島は広島出身だが、宇賀神は附属高校から上がってきた東京出身者。
「都会的でカッコイイ先輩」に見えたのかな?

黒川は、1948年1月26日生まれなので、さらに年上。(桐島から見て黒川は6歳年上)
当時の大学生の先輩後輩の雰囲気から、この3人の間に明確な上下関係があったと推測するのはそう不自然ではない気がする。
(自宅の鍵を持って行かれても文句を言えないような関係?)

ウィキペディアでは〈ほとんどの事件で桐島と行動を共にした黒川〉という書き方をしているが、たぶん「バディ」ではなく「親分と
そのお供」の関係だったのだと思う。

黒川は、無期懲役の判決を受けて現在も服役中。
宇賀神は、1990年2月に懲役18年の刑が確定したものの、13年間後の2003年6月11日に出所している。
もしも桐島が裁判を受けていたならば、どういう判決が下っていたのだろうか?

寝る。

2024年1月28日(日)
午前中。
結構大きな地震があった。

 時刻:8時59分頃
 震源:東京湾(北緯35.6度 140.0度)
 深さ:約80km
 規模:マグニチュード4.8
 最大震度:震度4
  東京都:中央区 港区 品川区 渋谷区 練馬区 葛飾区 調布市 町田市
  神奈川県:横浜市鶴見区、神奈川区、保土ケ谷区、港北区、戸塚区、緑区、瀬谷区
       川崎市川崎区

豊島区は震度3。
震源が東京湾なら、東京は揺れるよな。

午後。
本日はメンサテスト合格者の会の年次会。
反射して見づらいと不評だった「カメラで会場のホワイトボードを映してリモート参加者に見えるようにする」という方式を「ノパソ
のテキストエディットを画面共有して板書はそこに書き込む」という方式に変更して挑んだ今回。
結果は上々、次回からはこれで行こう。

ところで実は本日は、4時半開演での「藤岡藤巻ライブ」が大森で行われる予定なのだ。
(開演時間がもっと遅いかと思って申し込んでしまった後で、夕方の開演だと知った)

年次会も終わって、すでに雑談に移行していたので、
「……というわけなのだが」
と、メンバーに相談する。
すでに「藤岡藤巻Tシャツ」を着用している私に呆れたのか、
「推しは推せる時に推しておきなさい」
と言われて会場へ。

今回は、前半は「まりちゃんズ」時代の歌、後半は「藤岡藤巻」としての歌という構成だったが藤岡孝明氏、「まりちゃんズ」時代の
楽曲について、
「こんなのを放送したら苦情が来るに決まっている。なんであのとき大人たちは俺たちを止めてくれなかったのか」
と愚痴っていた。(笑)

ちなみに「まりちゃんズ」の由来となった「まりちゃん」とは、当時の大学生だったメンバー3名の小学校時代のクラスのマドンナの
名前で、先にグループ名を決めてしまってから、その女性にボーカルを頼みに行ったら、きっぱりと断られてしまったのだそうだ。

終電で帰宅。
寝る。

2024年1月27日(土)
午前中。
宮藤官九郎脚本で阿部サダヲ主演のドラマ「不適切にもほどがある!」が評判になっているというのでTverで視聴。

1985年に暮らす主人公が2024年にタイムトラベルするという話だった。
やはり宮藤脚本だけあって小ネタが賑やか。

タイムトラベルした主人公が、昭和と令和の価値観の違いに遭遇するという話なのだが、少なくとも第1話に出て来た「令和の側」の
登場人物がほぼ全員「令和の価値観」に懐疑的ということになっているのだ。
「令和の価値観はおかしいと思いつつ仕方なく従っている」という立ち位置。

なので主人公が「昭和の価値観」で発言すると周囲がそれに簡単に賛同してしまう。
「令和の価値観」で喋る人間の発言が(本心ではないので)薄っぺらい。

これに対して「昭和の価値観」で喋る主人公が特に厚みのある発言をしているというわけではないのだが、ドラマではそこをミュージ
カル仕立てにして歌で誤魔化している。
音楽に乗せて歌い上げることで「実は大したことを言っていない」という事実が誤魔化されているのだ。

さらに言わせてもらうと、劇中で描かれている「昭和の家庭」も、かなり変。
日常的に男を連れ込んでセックスしまくる女子高生が問題児であることは昭和の時代だって変わらない。

主人公の価値観に明らか対立した価値観を持っているのは、いまのところ「息子にも見放されたヒステリックな母親」と「パニックを
起こしたバスの乗客」だけ。

ドラマのラストで、次回彼らが何らかの騒動を起こすことが匂わされているが、残念ながら第1話だけについて言うならば、つまらな
かった。
物語のテーマが「昭和と令和の価値観の対立」であるとすると、そのテーマに関わる部分で「主人公と対立するもの」がほぼ出て来な
い(出て来ても簡単に否定されてしまう)のでいわゆる「葛藤」がないのだ。

雑にまとめると、この第1話は、
昭和から令和にタイムトラベルして来た主人公「令和の価値観は間違っている。昭和の価値観の方が良い」
令和の人「私も本音ではそう思っています」
周囲「まったくその通り」
(主人公、満足げに頷く)

令和から昭和にタイムトラベルして来た女性「昭和の価値観は間違っている。令和の価値観の方が良い」
彼女に同行して来た息子「自分は昭和の価値観の方が良いと思う」
(女性、ヒステリックにパニックを起こす)
そういうストーリー。

しかしこのドラマ、意外に評判は良いらしい。
昭和生まれと思われる人たちが「よくぞ言ってくれた」とSNSに書き込んでいた。

宮藤官九郎、古い時代の人たちに支持される古い時代の脚本家になってしまったのか?
いや、クドカンのことだ。
きっと次回以降に大どんでん返しを用意してくれているはず。

午後。
桐島聡の件の続報。
病院に入院中の「桐島聡と名乗る人物」、現在危篤状態であるらしい。
本人確認のためにDNA鑑定を行なっているとか、彼の供述についての発表がなんか歯切れが良くないと思ったら、そういうことか?

警察の発表によると「彼は(警察が病院に行った)25日の時点では会話が可能だった」のだそうだが、どの程度の会話が可能だった
のだろうか?
もしかしてマスコミに発表している「桐島聡と名乗る人物が語った内容」というのは、警察官が「本人」から直接聞いた話じゃなくて
病院関係者に話した内容の又聞きだったとか?

夕方。
「空想小説ワークショップ」。

先生のMacBook Proの調子が悪くて提出作品が見られない状態なのだとか。
しょうがないので私のMacBook Airの画面に映して画面共有。
やや面倒臭い。

夜。
「桐島聡と名乗る人物」は、病院に健康保険証を提示していなかったというニュース。

興味深かったのは、このニュースが流れた途端、その直前までかなり大量にX(旧twitter)に流れていた「桐島聡が病院に入院できた
のは紙の保険証が使われているせいだ」という主旨の書き込みが短時間のうちに一斉に消えたこと。
ここまで統制の取れた行動を取られると「もしかして組織的な何かか?」と不気味になる。

まあ、別々に書き込みをしていたそれぞれの人が、同じニュースを見てたまたま同じ行動をとったということもあり得るが、それなら
「うっかりしていてニュースに気づかなかった」みたいな人が、もう少しいても良さそうな気がするのだよな。

寝る。

2024年1月26日(金)
花粉で外を出歩きたくない。
まだ1月なのに服の外に出ている両手や顔が痛い、目も痛い。
唇に至っては皮が剥けて来る。
薬を飲んでいてもこの状態なので嫌になる。

部屋でできる事務作業をポチポチ。
表計算ソフトとワープロを使った地味な作業。

ニュース。
私が子供の頃からの指名手配ポスターでお馴染みだった「桐島聡」とみられる男の身柄を確保。
半世紀前の事件の容疑者をよく今になって捕まえたなと思ったら、自分から名乗り出たのね。

しかし本人だと確認出来たとして、入院中の末期がん患者の「身柄を確保」って具体的にどうするのだろう?
お巡りさんが病室で見張りについている状態?

末期がんで、かつ自分から名乗り出たということは逃げる心配もなさそうだから、むしろ彼に接触して来る人間がいないかを見張って
いるという感じなのかな。

ちなみにこの桐島聡という人、若い人はポスターの顔しか知らないかも知れないが、連続企業爆破事件の重要指名手配犯で過激派組織
「東アジア反日武装戦線」のメンバーだった人。

「東アジア反日武装戦線」というのは何かというと、そもそもは大学の史学科の学生たちが歴史の研究をやっているうちに、「戦前の
日本の帝国主義はけしからん」という話になり、それが「そのけしからん帝国主義が未だに残っている日本はけしからん」、「けしか
らんからこんな日本は武力で倒そう」みたいな危ない方向に流れ、「日本帝国主義」の象徴となるものを破壊するのだと言い出して、
実際に企業の建物を爆破するという犯罪行為に走ってしまったという集団のこと。

事件が起きたのは1970年代。
表向きは戦前を否定しつつも、現実には政財界のトップは戦前からの実力者が占めていた。
だから戦後教育を受けた人間にとっては「学校で習ったことと現実の違い」がストレスとなっていた。
戦後のベビーブームで若者の人口が爆発的に増えて、若者の間に「俺たちの人数の力があればなんとかできる」という感覚があった。
全世界的には「社会問題を暴力で解決する」という勢力が活発に活動していた。
そんな時代であったのだ。

で、たぶん……
学校で「こういう事はいけない」と教わったことが世の中でまかり通っているのはよろしくないと思う若者が多かった。
若者の実感として「多数派である俺らの世代」が動けばなんとかなりそうな気がしていた。
でも、所詮は未熟な若者なので、何をどうすればいいのか分からない。
当時、海外ではキューバ革命とか、武力で戦っている連中がいた。
彼らはこれを見て「アレをやろう」と思っちゃったんじゃなかろうか?

そして「日本帝国主義の象徴を破壊しよう」と三菱重工爆破事件を起こし、これが死者8名、負傷者376名という大惨事に。
当人たちは、思わぬ結果にびびったらしいが、これを「成果」と見て、さらに危ない連中が集まって来てしまい、連続企業爆破事件に
発展してしまう。

これは私の全くの想像だが、桐島聡という人が自分から名乗り出るまで警察に見つからなかった理由は、彼がすでにこうした「活動」
から遠ざかっていたからなのではないだろうか。
自分のやったことの予想外の結果に後悔し、普通の人間に戻りたいと思い、普通の人間として生活していたから警察の目につかなかっ
たのではないかと思うのだ。

ちなみにこの連中が当時名乗っていたグループ名が「狼」に「大地の牙」に「さそり」。
厨二病全開なんである。
彼らが今の時代の人間だったら、ただ周りから笑われて、それで何事もなく終わっていたのかも知れない。

入院中だという「桐島聡」、末期がんで、かなり容体は悪いようだから本物だったとしても間もなく病死してしまうだろう。
指名手配のポスターは、犯人逮捕で減っていくのが良いはずなのだが、あのポスターがもう見られなくなると思うと少し寂しいような
変な気持ちになる。
昭和の遺物がまたひとつ消えるのだな。

寝る。

2024年1月25日(木)
午前中にamazonから「ポケトーク」が届いた。
本を買っているうちに溜まっていたポイントを使い、それでも25000円の出費。

箱から出して説明書通りにスイッチを長押ししたが、点かない。
何度も繰り返すがやっぱりダメ。
充電器にも繋いでみたが、それでも起動しない。

しょうがないのでサポートに電話したら、まず「1時間以上」充電してからじゃないとダメなのだそうだ。
それは取説に書いておいて欲しい!

充電完了後に起動させたらちゃんと動いたが、急ぎの用事で買った人なんかは慌てるだろう。
「ソーリー、ミスター・スミス。プリーズ ウエイト アンティル ザ・バッテリー イズ チャージド」
(そんなので通じるなら最初からポケトークなんか買ってねーよ!)

ニュース。
〈JAXAの月探査機SLIM、月面に「逆立ち状態」でピンポイント着陸に成功〉
[1/25(木) 14:21配信 読売新聞オンライン]

〈(小型ロボットが撮影した着陸後の機体の)画像では、月面でエンジンを上向きにして「逆立ち」した状態で着陸している機体の様
子が写っている〉

素人である私の推測だが、太陽電池が動かなかった理由は、たぶんこういうことなんじゃないかな……
この探査機は、人間でいうと背中の部分に亀の甲羅みたいに太陽電池を背負った形をしている。
で、着陸と同時にパタンと前に倒れて背中の太陽電池を上に向けた状態で安定した体制になるはずだったのだ。

それが勢いがついて止まらなかったのか(月の重力は地球の6分の1だし)そこからさらに前に半回転して逆立ちみたいな変な格好で
止まっちゃったらしい。

そうなると太陽が探査機の「お腹」の方から照らしている間は「背中」の太陽電池には光が当たらない。
太陽が動いて(正確には月が自転して)光が背中の方を照らした時だけ太陽電池が働くという状態であるのだろう。

まあ、背中(太陽電池側)を下にして倒れなかった分だけ「よくぞそこで止まってくれた」というところかな?
もう半回転していたら危なかった。

ちなみにこの「逆立ち探査機」の写真を撮った小型ロボット(SORA-Q)は、JAXAが民間企業と共同開発したもので、それらの企業
の中にタカラトミーが入っているらしい。
タカラトミーが早速、SORA-Qのオモチャを作って売り出したのは言うまでもない。

さて、ポケトークの充電が完了したので試してみる。
日本語で話しかけると、これを英語に……
(私ってアレか? 英語だけじゃなく日本語の発音も悪かった?)

試しにちょっと「外郎売」をやってみたら「青物町を登りへお出いでなさるれば」辺りで、もう舌が回らなくなった。
(なさるるるれ???)

今年の目標を決める。
「日本語を喋れる人になろう」

寝る。

2024年1月24日(水)
昨日(23日)、私がネット環境から切り離されていた時、北陸新幹線停電という騒ぎが起こっていたらしい。
そう言えば富山に帰るとか言っていた知人が「新幹線の影響で1日予定がズレた」とか言っていたっけ。

さらに復旧作業中の作業員が感電する事故も発生。
この作業員の方、気の毒になあ。
停電で電気が流れていないはずの場所に電気が流れたのか、復旧して電気を流す時の連絡ミスだったのか。

新幹線を動かすほどの電圧の電気が体に流れたと考えるとゾッとする。
これは再発防止のためにも「なぜそんな事故が起きたのか?」は徹底解明して欲しいところ。
間違っても「誰が悪いのか」探しをしないように。

午後。
雑用が片付いたのでNHKの大河ドラマ「光る君へ」を視聴。
紫式部と藤原道長が初恋同士という大胆な設定になっているドラマ。

才能がありながら「女だから」とそれを表に出すことを禁じられ鬱々とした日々を送っていたと思われていた紫式部が、実はこっそり
屋敷を抜け出して代筆業の仕事に就き、自己実現に勤しんでいたという誰も知らなかった歴史が描かれていて面白い。
そして若き日の藤原道長の方も、身分を隠して下人に化けて市中を歩き回り紫式部と出会って恋に落ちるという話である。

常識的に考えるとあり得ない話なのだが、恐らくこの発想の元になったと思われるのは「紫式部は藤原道長の愛人だった?!」という
説(?)。

根拠となるのは『紫式部日記』にある道長が夜中に紫式部の部屋に忍んで行ったという記述。
この時、式部は自分が仕えていた中宮彰子(道長の娘)の里帰りに付き添っていたらしい。

夜中に戸を叩く者がいたが誰だか分からなかったので怖いので開けなかったが、翌日になって道長から、
「昨日は一晩中、部屋の戸を叩いていたのに開けてくれなかったね。おかげで僕は戸口に立ってしょんぼりさ」
と言われた。

そこで式部は、
「ただ事ではない叩き方に釣られてついうっかり戸を開けていたら、明るくなってから(ババアの素顔を見られてしまって)どんなに
後悔したことでございましょう」
と答えたのだと言う。

ちなみに、このやりとりは、いずれも和歌の形で行われた。
道長「夜もすがら 水鶏よりけに なくなくぞ まきの戸口に たたきわびつる」
式部「ただならじ とばかりたたく 水鶏ゆゑ あけてはいかに くやしからまし」

言うまでもないが、戸を開けるということは、逢瀬を受け入れるという意味である。
藤原道長、夜中に自分の娘の家庭教師の部屋に忍び込んでベッドインしようとしたわけだ。
助平な権力者にありがちな行動で、紫式部の方もどうせ後で道長に見られることになる『日記』の中では「戸を叩いていたのが誰だか
分からなかったので」と空とぼけている。

そして翌朝になっても「開けてくれなかった」とグチグチ言う道長に「私なんかとてもとても、ブスなババアでございますから」と、
自虐的な言い回しで断っているのである。

これを読んで「紫式部は藤原道長の愛人だった」と考えた人は「道長が1度の拒絶で諦めたはずはない」と思ったのか?
それとも「式部の方も案外とまんざらではなかったのではないか」と考えたのか?

いずれにせよ、このエピソードは「初恋の人との再会」というより「上司のセクハラ」のイメージだよな。
「光る君へ」の中で、このエピソードがどのように描かれるのか、ちょっと興味が湧いた。

午後。
まとまらないネタとじゃれる。

夕方。
「孤独のグルメ Season8 第4話 肉汁うどんとカステラパンケーキ」視聴。
晩飯のメニューがうどんに決まる。

夜。
うどんを食べて、寝る。

2024年1月23日(火)
朝起きたら、MacBookが充電されていない。
最近ちょっと接触が悪いなと思っていたのだが、完全にアウトになっている。
(ケーブルが古くなっていたのかな?)
と、交換してみるが、結果は同じ。
どうやら壊れたのは充電器(純正品)のようだ。

こっちが壊れるのは想定していなかったので、慌てる。
Amazonで探したら、幸い「当日配達」で着くらしい。
ポチる。

しかし問題は、刻一刻と減っていく充電の残量。
試しにWifiルータのケーブルを繋いだが、さすがにこれでは気休めにしかならない。

別にノパソぐらい使えなくても死ぬもんじゃないと思っていたのだが「ちょっとアレってなんだっけ?」のたびにネット検索ができな
いことで引っ掛かる。
考えてみたら、最近メモもノパソでとっていた。

午後。
ネタをプロットにまとめようとするが、ノパソを使えないとワープロも打てない。

普通の本なら読めるわけだが、老眼が進んでいるので文字の拡大機能がない紙の本が不便に感じる。
私はいつの間にかノパソの依存症になっていたのかも。

夕方。
充電器の配達状況をチェックしたいのだが、これもノパソがないとできない。
そしてチェックのたびにノパソの充電残量が減っていく……。

夜。
夕食後に「充電残量2%」のノパソを恐る恐る開いたら「午後8時17分 配達完了」になっていた。
郵便受けまで走る!

どうにかギリでノパソ復活!
午前1時までかかって、今日1日でやるはずだったノパソ関係の作業を、とりあえず片付ける。
(今後は予備の充電器を置いておいた方がいいかなあ?)

寝よう。

2024年1月22日(月)
朝。
顔がヒリヒリするのでドラッグストアで買った化粧水をつけてみたら、却って腫れてしまった。
間違いなく花粉の季節だな。
なんだか熱も出て来たようだ。

昼。
休憩しながらYouTube動画を視聴。
昔の山の遭難事故の話。

60代の女性2人が道に迷って一時捜索が打ち切られたものの、自分で110番して救助を要請して助かった事件について。
そもそも道に迷った原因が、山中に設置された道路標識。
彼女たちはAの方向から来てBに向かっていたのだが、その標識には「Aはこちら、Cはこちら」としか書かれていなかった。

これを見た彼女たちは「自分たちはAから来たわけだから、Aの方向ではない。Bについては特に書いていないが、Bが別の方向だと
書いていないということは、BもCと同じ方向にあるという意味なのだろう」と解釈した。

山の中の道というものは道に見えていて途中で途切れてしまったりするものがある。
だから下手に標識に示されていない方向に向かってしまうと危険な山の中に迷い込んでしまうことがあるようだ。

Cの方向に向かった2人だが、いくら言ってもBに辿り着かない。
そしてCについては、実は途中で気付かぬうちに通り過ぎてしまっていたのだそうだ。
(当日は途中から雨が降って来て、視界が悪かった)

やがて日が暮れ、たまたま見つけた壊れかけた小屋に避難した2人だが、携帯電話の圏外で救助が呼べない。
そうこうしているうちに、ライターのガスも尽きる。
2人は、ひとりが小屋で火種を絶やさないように見張り、ひとりが救助のヘリから見える場所に言って手を振るなどして救助を待つ。
しかしやがて救助も打ち切られてしまう。

それでもなんとか生き延びようと、携帯電話を持って歩き回ったところたまたま電波が届くところがあって、110番。
ここでやばいと思ったのは、彼女の携帯が繋がった瞬間、友人や家族からのLINEが届いてバッテリーが消耗してしまったという話。
山で遭難した時にはLINEみたいなアプリは切っておいた方が良いね。

そんなわけで無事に救助された2人なのだが、遭難の原因となった例の標識。
これを設置したのは地元の地方自治体だった。

標識を設置した理由は、この自治体が新しく作った施設「C」への道順を登山者に知らせるため。
そして標識にBについて表示されていなかった理由は「Bは、他の地方自治体の施設だから」だった。

標識を作った地方自治体としては「どうしてうちが他県の案内をしなくちゃならないの?」「それは他県の仕事でしょ」だったのだろ
うが、登山者はそんなことは知らないからなあ。
これはさすがに批判を浴びたそうで、その後標識にはBへの道も書き足されたそうである。

午後。
昨日、2号くんが本棚の奥から「発掘」して来た『物語るあなた 絵描くわたし』(萩尾望都 河出書房新書)をパラパラと読む。
対談集なのだが、巻末に「わたしのデビュー時代」という漫画が載っていた。

福岡の専門学校生だった19歳の萩尾先生は、同郷の漫画家のツテで東京の出版社に原稿の持ち込みに行く。
原稿を見た編集者の「あなたのは絵がかわいいネ」の一言に〈一方的に信頼関係を設立 編集の期待に積極的に応えようとする〉。

この時の編集者の言葉は、
「絵がかわいいから明るいコミカルなのなんかいいね」
「じゃ、P24〜P20ぐらいで一作かいてもってきてみて」

萩尾先生の「いつまでに送ったらいいですか?」に対しては、
「じゃ、今月中に送って」

スレた大人の我々だと「どうせ、こんなの持ち込みをして来た人全員に言ってるんだろ」と思ってしまうところだが、すでに「一方的
に信頼関係を設立」してしまっている萩尾先生は、〈〆切1月31日までに送る P24〜P20のあかるいおはなし〉を描けという
意味に素直に受け取って舞い上がる。

夜行列車で福岡に帰るとすぐに原稿に取り掛かるが、幸いなことにそういう作品を過去に一本描いたことがある。
この話を焼き直して大急ぎで作品に仕上げて編集部に送ったものの、急いで描いた原稿の仕上がりに納得できず。
〈こんどはもっとていねいにかきます〉
というお詫びの手紙を編集部宛に送ったそうである。

そして数日後、編集部から手紙が来てこの作品「ルルとミミ」が萩尾望都とデビュー作となったのである。
しかし夏頃に発売された雑誌に掲載された自分の作品を目にした萩尾先生、
〈半年も前にかいた作品はチンケに見え〉
激しく落ち込んでしまうのだった。

つまり萩尾望都という人は、
・編集者から「こういう作品を」と言われてすぐに注文通りの作品が描けるようなストックがデビュー前にすでにあった。
・急いで描いた原稿の仕上がりに納得できないと思う程度に「納得のいく作品」のイメージを自分の中に持っている。
・半年前にかいた作品が自分でチンケに見えしまうほど成長が著しい。
という人だったのだね。
参考になった。

夕食。
1号くんが竜田揚げ弁当を買って来てくれたので、一緒に食す。

夜。
Tverでドラマ「さよならマエストロ」を視聴。
藤岡藤巻の藤巻直哉さんが出演しているというので見たのだが、思ったよりセリフがあった。
藤巻さんは「主要登場人物のひとりにクビを言い渡す担当者」の役で、本物のサラリーマンである藤巻さんの「サラリーマン口調」は
とても自然でリアルだった。

嫌な役回りを押し付けられたおっさんの「早く話を終わらせたいし責任も取りたくない」という心情が見る側に伝わって来る良い演技
だったと思う。
決して相手に視線を合わせようとせず「僕に何を言っても無駄ですよ」というオーラを出しながら決定事項をただ淡々と口にする。
実際に、会社でリストラの担当になった人って、あんな風に喋るんだろうなあ。

風呂に入ろうかと思ったのだが頭がフラフラするので諦めて、寝る。

2024年1月21日(日)
朝。
出かける気まんまんだったのに、雨の音に挫ける。
私のやる気はその程度。

午後。
X(旧twitter)に、通っているカルチャースクールで新講座が開かれるという話が流れて来たのでスクールに問い合わせたら、
「え?」
みたいな反応をされる。
(もしかして、この情報はフライング?)
と一瞬焦ったが、講座そのものはやる予定らしい。
(ただ、受講料とか諸々がまだ決まっていない状態なのだとか)
ふーむ。

夕方。
平和なひとときを過ごす。

夜。
2号くんが来て「本を探したい」と言う。
それは別に構わないのだが、普段あまり触らない本棚の奥の方を雑に引っ掻き回すものだから舞い立つ埃がすごいことに。

お陰でこっちはハウスダストアレルギーを発症して呼吸するヒューヒュー音がするようになってしまい、慌ててアレグラを飲む。
私の目に宿る怒りの炎に気づいたのか2号くんは、早々に逃げ帰った。

症状が少し落ち着いてから、風呂で自分の体についた埃を洗い流して、寝る。

2024年1月20日(土)
日経朝刊の1面トップが、
〈安倍派・二階派解散へ〉

そしてそのすぐ下の記事が、自民党派閥の政治資金規正法違反事件(いわゆるパーティー券問題)関係の記事で、自民3派閥が在宅・
略式起訴されたというもの。
見出しは、
〈幹部の刑事責任問わず〉

(裏で何があったのかなあ?)
と、勘ぐりたくなっちゃうな。
たぶん、この辺が「落としどころ」だったのだろうね。

……昨夜、夜更かしをしたせいか午前中を寝飛ばし、いつもなら午前中に済ませているはずのなんやかんやが午後にずれ込んだせいで
なんだか調子が出ない。
ともあれ、ルーティーン作業が一段落したので、破損したLANケーブルの取り替え作業を行う。
前のケーブルは床を這わせていたら足を引っ掛けて引っ張られたようなので、今度は高い位置を通してみた。

そして、そんなこんなをやっているうちに、いつの間にか夕方。
夕刊の1面トップは、
〈日本初の月面着陸成功〉

いや「世界初のピンポイント着陸(着陸場所の誤差を100メートル以内に抑える技術)成功」の方を言ってやれよ。
どうもこの「ピンポイント着陸」がどれだけすごいのかが上手く伝わっていないようで、
「狙った通りの場所に着陸した? 当たり前でしょ」みたいな冷たい反応をされてしまう。

月と地球がどれだけ離れていると思っているんだ?
それが「誤差100メートル以内」だぞ?
もっと驚け!
そして感動しろ!

夜。
今朝、ルーティーン作業のずれが、結局1日影響してしまった。
(感覚的に夕方だと思っていたら午後7時だったり)
今夜はちゃんと寝て、明日はまともな時間に起きよう。

2024年1月19日(金)
日経朝刊の1面トップ。
〈岸田派解散を首相表明〉
ただ、記事をよく読むと実際に言ったのは「宏池会の解散を検討している」なので、あくまでも「検討」の段階。
まあ「表明」には違いないと思うが、岸田さんの「検討」だからなあ。
日経は、見出しにしてしまうことで後戻りできな状況を狙ったのかな?

見出しには、
〈安倍派も解散論拡大〉
ともあったが、これについても記事本文では、
〈安倍派幹部の一人は「首相が岸田派解散を言った以上、安倍派も同じ流れになる。早々に結論を出さなくてはならない」と語った〉
となっていた。

まず「安倍派幹部の一人」が誰だか分からない。
そして「安倍派も同じ流れになる(と困るから)早々に(解散はしないという)結論を出さなくてはならない」と取ることも可能だ。
よってこのインタビューだかなんだかのコメントに基づいて〈安倍派も解散論拡大〉はちょっと「煽ってる」かなという気がする。

ともあれ日経は経済人を多く読者に抱える新聞なので、そこが「岸田派や安倍派の解散」を煽る方向の記事を書くということは経済界
が、これらの派閥を邪魔だと考え始めているということなのかね?

岸田さんが会長を辞めてしまった宏池会とか安倍さんの後継者がはっきりしない清和会のように「トップが誰だか分かりにくい派閥」
は、扱いづらいと考えたとか?

午後。
『巨魁ー岸信介研究 』(岩川隆 ちくま文庫)を読んでいるのだが、なかなかまとまった時間が取れずにページが先に進まない。

夕方。
今日は珍しく誰も来ないので1人で夕食。
……止める人間がいないと、食いすぎるな。
(結構、やばい量を胃袋に詰め込んでしまった)

夜。
小型月着陸実証機「SLIM」の月面着陸がYouTubeで中継され、それについての記者会見を行うというので視聴。

予定時刻からだいぶ遅れて、なんだか浮かない顔で会見場に現れたJAXAの人たち。
あまりに浮かない顔なので、記者会見での質問は自然に「どういう失敗があったのか?」みたいな方向へ。
今回の「失敗」というのは、太陽電池が不具合を起こしているということなのだそうだ。
記者席からは「太陽電池の不具合で月面からの写真が送れていないというのは、ちゃんと着陸できたかどうかも分からないということか?」という質問が飛ぶが、これに対しては「他のデータから見てちゃんと着陸できた可能性は極めて高い」という回答。

ちょっと待て。
ってことは、「SLIM」は世界初のピンポイント月面着陸に成功したということなんじゃないか?
これって、大快挙じゃん!

しかし記者席からは「不具合を起こしている太陽電池をどのように修復するつもりなのか」みたいな質問が続く。
JAXAの人の回答は「探査機は高価なものなので、下手にいじくって壊してしまう危険は犯せない」とかそんな感じのもの。

「だって太陽電池がどういう不具合を起こしているのかについては、まだ月からデータが届いていないのでよく分かっていないわけで
ひょっとしたらちょっと向きがズレちゃっただけで、月が自転したら放っといても直る程度の問題かも知れないんだから」ということ
なのだが、これを慎重かつ専門的な言い回しで言うものだから、下手な言い訳をしているような印象を与えてしまう。

「物理的に壊れたわけではないのか?」という質問に対しては「あんな小さな探査機が太陽電池が壊れるレベルのダメージを受けたら
他の機械もみんな壊れとるわい」という主旨のことを専門的で分かりづらい言い回しで回答。

要は「太陽電池の不具合」と言っても「機械が壊れちゃった」みたいな致命的なものではなさそうなのだ。
でも、それを慎重かつ専門的な言い回しで、かつ浮かない表情で言うものだから、いかにもどうしようもない失敗をてしまったみたい
に見えるのだ。
よって記者席からの質問は「どんな酷い失敗をしたのかをもっとはっきり言って欲しい」という傾向に流れ、でも実際にはそんな大し
た失敗をしたわけではないから、記者が期待する回答は返って来ない。

噛み合わないやり取りが続いた末に、ついに日経(比較的科学に強い新聞)の記者が、「成功したのにどうしてみんな嬉しそうな顔を
していないのだ?」という質問を投げかけた。
(うん、私もそれを知りたかった)

そうしたら「太陽電池がどうなっているのかを調べるためのデータがまだ受信途中で方針が決められず、我々技術者はこういった状態
に置かれるとジリジリして気持ちがすっきりしないのだ」という回答。

正直というのかなんと言うのか、私が担当者だったら、ここはニコニコしながら会見場にやって来て「やりました! 世界初のピンポ
イント月面着陸は大成功です!」から始めるよなと思った。
(もしかしてJAXAが頑張っているのに評判が今ひとつなのは、こういう記者会見がヘタだから?)

「はやぶさ」の時のスタッフなんか、肝心の目的だった小惑星のサンプル採取に失敗したのに「帰還成功」を強調して、あたかもプロ
ジェクトが大成功したかのようなイメージを作り上げて(映画化までされた)見事「はやぶさ2」の予算をぶん取るのに成功したぞ。
そういう先例をもっと見習って欲しい。
でないと科学関係の予算がどんどん削られて行ってしまうのではないかと心配だ。

寝る。

2024年1月18日(木)
午前中。
昨日、古本屋から届いた『巨魁ー岸信介研究 』(岩川隆 ちくま文庫)を読む。
(うーん、この人、岸信介が嫌いだな……)

著者は山口県出身で、幼少時から「岸さんのようになりなさい」という教育を受けて育ったそうなのだが、それが敗戦で一気に裏切ら
れた気持ちになっちゃったんだろうな。

総理大臣だった東條さんと一緒にさんざんいろんなことをやったはずなのに東京裁判になったら東條英機は絞首刑で岸信介は不起訴。
岸さんの方も一応逮捕されてはいるのだが、その逮捕から不起訴になって釈放されるまでの出来事を、彼は生涯語らなかった。
そして戦後に総理大臣になっている。

戦時中に東條さんがやった政治がよくなかったという理由で東條さんの方は死刑になっているのに、その戦時中の政治を否定する形で
生まれたはずの戦後の政治の舞台で、戦時中の政治の中枢にいた岸さんが総理大臣になっているのである。

岸さんによると「東條内閣を総辞職に追い込んだから」だそうだが、これも当時の経緯から見て「死刑を不起訴に変えてしまうほどの
手柄」だったかというと、ちょっとそれはどうかなあと思う。

午後。
さて、ゆっくり本を読んでばかりもいられない。
SF大会のスタッフとしての仕事をちょこっと。
「ちょこっと」というのは、ちょっこっと面倒な頼まれごと。
ぶっちゃけて言うと「有名人を(タダで)出演させられないか」みたいな話なのである。

SF大会の古参スタッフは、手塚治虫先生や小松左京先生たちが現役で大会スタッフだった時代を下手に知っている。
なので、ついその時の感覚が出るようなのだが、いま同じことをしようとしてもちょっと難しかったりする。

「◯◯は、そんなにお偉くなったのかね?」
と言われても、
「なったんですよ」
としか答えようがない。

「若手のペーペー」が、いつまでも「呼べばすぐ来るペーペー」でいると思わないで欲しい。
あっちはもう「売れっ子の大先生様」や「業界の大御所」になっているんだよ。

……とは言うものの、一応はダメ元でそっち系と関わりのありそうな人に電話をかけてみる。
「◯◯先生に、ルートってないっすよねえ?」
「ちょっと、ねえ」
「ですよねー」
みたいな会話。(本当はもっとだらだらと長い)
結果が不毛な割には無駄に疲れた。

夕方。
ネットで英会話のレッスン(というほどのものでもない。ただの英語ゲーム)。
これは、ポケトークを買った方が早いかなあ?

夜。
有線LANの接続分の爪の部分がパキンと折れてしまった!
差し込んでもすぐに抜けてしまって使い物にならない。
慌ててamazonに新しいのを発注。
今日はもう寝よう……。

2024年1月17日(水)
朝起きると鼻がグズグズ。
1月なのに完全に花粉症で、鼻だけではなく手や顔の皮膚もヒリヒリ痛い。
「花粉症皮膚炎」というやつで、とりあえず前に皮膚科で処方して貰った「ヘパリン類似物質油性クリーム」というのを塗っているが
効いているのかなあ?

午後。
『阿片王と呼ばれた男 里見甫』(千賀基史 Kindle版)読了。
小説になるのだろうなあ。

里見甫という戦前から戦中の中国で阿片の密売を行っていた男の物語。
素材的には興味深い人物だし資料も揃えたのだろう。
資料にない部分は空想で補って物語仕立てにしたという感じかな?

感想を言わせてもらえば、小説としては面白くない。
(島耕作の戦中版?)

この本の里見甫がやたら女にモテるのだが、その理由が読んでいてさっぱり分からない。
つまり里見甫という男がぜんぜん魅力的に描けていないのだ。
「あいつのせいで困ったことになった」「こいつのせいで窮地に落ちいった」と妙に被害者ポジションなのだが、こいつ阿片の密売屋
だよな?
もっと潔く「悪党」として描いた方が面白い物語になったと思う。

著者は資料は揃えているようなので、当時の中国国内の阿片事情に(あくまで里見視点でだが)ざっと目を通したいのなら役に立つ?
ただ、それならもっと良い資料もある気がするしなあ。
……という本だった。

『海賊の日本史』(山内譲 講談社現代新書 Kindle版)をちょっと読む。
やっぱり雄略天皇時代に日本近海をうろついていた「海賊」は中国人なのかな?
日本の民間人が「海賊」ができるような船を手に入れるのは無理だったのだろうか。
その辺のところは、もう少し調べないと分からないなあ。

夕方。
2号くんがやって来て「ちょっと面白い動画」を見せてくれた。
重機を遠隔操作させてくれるというサービスについての動画で、客は金を払って自分の破壊したい物(想い出の品)を屋外にある重機
の前に運んで貰う。
そしてその重機を遠いビルの一室から遠隔操作して破壊することで過去を清算し、気持ちをスッキリさせるのだとか。

重機の操作って免許が必要じゃなかったっけ?
私有地内でなら良いのか?
遠隔操作なら良いのか?
……と、ネットで調べてみたら「現行の基準では、重機の遠隔操作を行うのに特別な資格は必要なく、通常の技能講習を受けていれば
大丈夫」なのだそうだが、この「通常の技能講習」というのは、どういう人が受けられるものなのかな?

検索を続けていたら、未経験者による重機の遠隔操作の競技会が開かれたというニュースを見つけた。
つまり素人が簡単な講習を受ければ操作できるというイメージで良いのだろうか?
そして、いままでガテン系だった仕事が「オフィスワーク」になる時代が来るのか?

夜。
Amazonから『巨魁ー岸信介研究』(岩川隆 ちくま文庫)が届いたので、今夜はこの本を読みながら寝よう。

2024年1月16日(火)
午前中。
部屋で本探し。
整頓されていないからと言われてしまえばその通りなのだが、前に読んだきりどこかへ置き忘れた『日本書紀』の第2巻を探して室内
をゴソゴソ。
1時間ほど探して、結局本棚の下に落ちていたのに気づかずにその上に物を乗せていたことが判明した。
文庫本の上にタオルやクッションが積み重なっていると分からないものなのだな。

昼。
NHKの大河ドラマ「光る君へ」を視聴する。
紫式部が代書屋のアルバイトをしていたという話だった。
うーん「していなかった証拠を出せ」と言われたら出せないか。(笑)
じゃあ「していた」方の証拠はと言えば「バレないように男のフリをしてこっそりやっていた」そうで、だから証拠はないらしい。

この話、最初から藤原道長の初恋の相手が紫式部だったりと、常識で考えたら絶対にないようなところから始まっているので、細かい
ことはどうでもいいのかな?

午後。
本を読む。
『古代を考える 雄略天皇とその時代』(佐伯有清 吉川弘文館)。

「坂本根使主(さかもとのねのおみ)」という表記は初めて見た。
この一族が「坂本」と呼ばれるようになったのは、根使主の死後ずっと後のことだと思っていたのだが、最初から「坂本」さんだった
のか?

夜。
『雄略天皇とその時代』を読み終わったので『雄略天皇の古代史』(平林章仁 志学社)を読みつつ、寝る。

2024年1月15日(月)
午前中。
隙間時間に本を読む。
何かと言えば、例の如くに浦島太郎である。
「『古事記』や『日本書紀』を読んでいる」と言うと「ヘー」と言われるが「『浦島太郎』を読んでいる」と言うと「ふーん」と言わ
れる。
まあ、そういうものを読んでいるわけだ。

「浦島太郎」こと「水江浦嶼子」は、
・與謝郡日置里筒川村の人夫で「筒川嶼子」という名前だった。
・日下部の首(おびと)つまり「頭(かしら)とか長(おさ)」等の先祖である。
・姿容秀美で風流(みやび)なること類のない人物であった。

つまり、
(1)筒川村の人で「筒川嶼子」という名前なのに、なぜか「水江浦嶼子」と呼ばれていた。
(2)子孫が日下部の長になった。
(3)「人夫」なのにどう見ても貴公子だった。
そういう人だったのである。

筒川村の場所は、今も「筒川」という名の川があることから、現在の京都府与謝郡伊根町の辺りだとだいたい分かっている。
問題は「水江」の方で、これがどこだか分からない。
『古事談』では「みずのえ」が「すみのえ(澄江)」になっていたりするので、もしかして大阪の「住之江」の辺りか?

京都の筒川村の人が、なんで大阪の地名で呼ばれていたのか?
現代の転勤族の子である私としては「引っ越したんじゃね?」とすぐに思ってしまったのだが、当時の人は引っ越しをしても、自分が
生まれた「先祖からの土地」の地名を名乗るのが普通だったらしい。

でも、私は「普通じゃない」ことが大好き。
何か嶼子の身に「普通じゃない」ことが起きたのではないかと妄想を広げる。

嶼子が釣りに出たまま行方不明になったのは、478年のこと。
その8年前の470年に根使主(ねのおみ)という先帝の信任厚かった今風に言う「エリート外交官」の悪事が露見して死罪となり、
一族が「大草香部(おおくさかべ)の部民(ぶみん)」や「茅渟(ちぬ)の負嚢者(ふくろかつぎのもの)」に落とされるという事件
が起きているのだ。

大草香部というのは、当時の帝である雄略天皇の妻・草香幡梭姫(くさかかのはたびめ)の兄の名である大草香皇子(おおくさかのみ
こと)からとっているわけだが、雄略天皇は、そう名付けた土地を妻に名代(なしろ)として与えたのである。

というのは、根使主の悪事というのが「自分の業務上横領が露見しないように先帝(安康天皇)に嘘をついて無実の大草香皇子を死に
追いやったこと」だったからである。
「お兄さんの仇の一族を、身分を剥奪した上で君に預けるから好きにしていいよ」という、心のこもった妻へのプレゼント。

それはさておき……
嶼子が「身分を剥奪された根使主の一族」のひとりだったとすると、
(1)強制的に引越しさせられた上、公には自分の先祖の土地の名前を名乗れなくなった。(でも一般には元の名前の方で有名)
(2)大草香部(おおくさかべ)の部民頭になった人が「日下部首(くさかべのおびと)」と呼ばれるのは不自然ではない。
(3)今でこそ「人夫」だが、元はエリート外交官の一族だった。
と考えると、まあまあ説明がつくのである。

ところで、根使主は「坂本臣」の先祖と記録されている。
「坂本」というのは、和泉国和泉郡坂本郷(現在の大阪府和泉市阪本町および寺門町あたり)を本拠地とした氏族。

雄略天皇によって2つに分けられた一族の半分が「負嚢者」にされた「茅渟」は、現在の大阪府堺市から岸和田市を経て泉南郡までの
一帯だというから、住之江からも近く和泉市のあたりも含まれそうだ。
「坂本臣」の先祖になったのは、こっちの方のグループかな?

よく考えると、根使主の一族の本拠地が、もともと茅渟の辺りだったとすると、
「自分たちが知的エリートとして暮らしていた土地で、最下層の肉体労働者として働いてね」
という、これも雄略天皇のなかなか素敵なアイデアだったわけだが、幸いというか「坂本氏」は軍事・外交面で活躍した氏族と伝えら
れているので、どうやら敗者復活に成功したようである。

午後。
Tverで、ドラマ「さよならマエストロ」を視聴。
潰れかけの市民オーケストラの元に訳ありの天才指揮者がやって来て……というよくあるパターンの物語。
ドラマとしては面白いのだが、天才指揮者を演じている西島秀俊さん、手の動きが曲の演奏に合っていなかった。(←粗探し)

何かと健康状態が心配されている西田敏行さんが出ていたので「おっ」と思ったが、よく見ると「立ち上がっているシーン」がない。
店の前のベンチに腰掛けているシーン。
店の中で腰掛けているシーン。
コンサートホールの座席に腰掛けているシーン。
つまり全ての出演シーンで腰掛けているのだ。
やっぱり足腰が弱っておいでなのかな?

出演者が豪華なドラマである。
主人公のマエストロ役が西島秀俊、その妻が石田ゆり子、娘が芦田愛菜、息子が大西利空。
このうち大西利空だけ名前を知らなかったので、検索してみたら子役で活躍していた人だったのだね。
道理で、若い割に上手いわけだ。
昨年のNHK大河ドラマ「どうする家康」には森乱(講談等で「森蘭丸」として有名な人)の役で出ていたらしい。

ちょっと面白そうなので、続けて見ようかな?

夜。
やっぱり花粉が飛んでいる。
2号くんがやって来て、部屋に入ってまもなく目が痒くなって来た。
アレグラを飲んでおこう。

寝る。

2024年1月14日(日)
午前中。
一昨日のクロスワードをなんとか解いたので、送信する。
(岡山県の鬼の名前はネットで検索した)

午後。
はるこんの会議で久松町へ。
会場に着いてPCを開いたら、〈見事に正解されましたので、表彰状と『宇宙機』第1号写しを添付します〉というメールと共に画像
ファイルが届いていた。

そのまま夕方まで会議。
新年会は「ウーロン」という名前の中華料理屋だった。
ビールの種類が豊富なのが売りらしく、中にはパイナップル味とかマンゴー味のビールなんてのもあった。
好奇心を起こして飲んでみたら、そのまんまの味のビール……というよりビールの風味を加えた炭酸飲料みたいだった。

有楽町線で帰宅。
寝る。

2024年1月13日(土)
午前中。
昨日からの勢いで浦島太郎関係のサイトをうろつく。

雄略天皇についてちょっと調べてみた。
454年
安康天皇が弟の大泊瀬皇子(おおはつせのみこと)の縁談のことで大草香皇子(おおくさかのみこと)に使者を送る。
すなわち大草香皇子の妹である草香幡梭姫(くさかかのはたびめ)を弟の嫁にくれないかという話である。
この使者が根使主(ねのおみ)である。

大草香皇子は快諾し、使者の根使主に押木玉縵(おしきのたまかずら)をことづける。
ところがこの玉縵(髪に飾る装飾品か冠のようなものらしい)の見事さに目が眩んだ根使主は、これを着服。
安康天皇には「大泊瀬皇子には縁談を断られました。おまけにこっちの悪口も言っていました」と報告する。
怒った安康天皇は大草香皇子を攻め殺す。

456年
安康天皇が大草香皇子の息子である眉輪王(まよわのおおきみ)に殺害され、いろいろあって弟の大泊瀬皇子が雄略天皇として即位。
草香幡梭姫を皇后に迎える。

470年
呉の使者が来日し、根使主が接待係に任命される。
舎人から「根使主がとても立派な玉縵を身につけていた」と報告を受けた雄略天皇が自分もその玉縵を見たいと「呉の使者を饗宴した
時と同じ服装で来い」と命じて根使主を呼び出す。
根使主の玉縵を見た草香幡梭姫が「あれは兄があなたへ結婚の承諾の印として贈ったはずのもの」と言い、根使主もこれを認める。

逃亡した根使主は稲城を作って抵抗したものの敗北して殺される。
雄略天皇は先帝の過ちを償うため、根使主の子孫を2つに分け、片方を皇后の名代(なしろ)である大草香部の部民とし、もう片方を
茅渟県主(ちぬのあがたぬし)に与えて、負嚢者(ふくろかつぎのもの)した。

478年
「倭王・武」の使者が宋(中国南北朝時代の南朝の国)に遣使して上表文を奉り、これに対して順帝は武を「使持節 都督倭・新羅・
任那・加羅・秦韓・慕韓六国諸軍事 安東大将軍 倭王」に除すことを詔する。
同じ年、浦嶼子が船で釣りに出たきり行方不明となる。

479年
4月に宋が滅亡し、その1ヶ月後、順帝も殺害される。
8月に雄略天皇が崩御する。

その後……
浦嶼子の子孫が日下部首(日下部の長官)となる。

雄略天皇の皇后である草香幡梭姫の名である「くさか」は「日下」とも表記される。
「日下部」とは、その名代を管理する部署であり「首」は、その部署の長官。
「皇后の名代である大草香部の部民」というのは「日下部」で働く従業員のことだろう。

『丹後國風土記』によれば、浦嶼子とは「人夫」であったらしい。
そして同時に「姿容秀美」で「風流無類」だったのだそうだ。
当時の労働者階級でありながら「雅な美男子」だったわけである。

これはつまり「元々は上流階級の貴公子だったのに、なんらかの事情で下層階級に落とされた人」なんじゃなかろうか?
ここで、根使主の子孫の一部が皇后の名代である大草香部(おおくさかべ)の部民とされたという話を思い出す。

根使主のやらかしによって「大草香部の部民」に落とされた一族の者が、起死回生の大手柄を狙ったという妄想が生まれてしまう。
そこで根使主の破滅の原因となった470年の事件である。
彼が任じられたのは、呉(つまり中国)からの使者の接待係である。
要するに根使主は、語学に堪能だったのではなかろうか?
となると、職業が世襲だった時代、その一族も語学のできる人たちであった可能性が高い。

浦嶼子は根使主の一族であり、中国語が話せる人だったのではなかろうか?
そこで浦嶼子は天皇の使者として宋に渡り、皇帝から天皇へ宛てた「倭王」としてのお墨付きの文書を受け取って来ることで、一族の
名誉回復を狙った???

ところが彼が日本を留守にしている間に、肝心の雄略天皇は崩御してしまっていた。
まさに「浦島太郎状態」になってしまった浦嶼子の絶望を想像すると、気の毒としか言いようがない。
あんまり可哀想なので、彼の一族の地位を「大草香部(日下部)の部民」から「日下部の首」に引き上げてやったのではないかと勝手
な妄想は広がっていく。

ここからさらに脱線すると、『丹後國風土記』の浦嶋子は、開けてはならないと言われていた玉匣(たまくしげ=玉手箱)を開けてし
まって取り返しのつかないことになり、嘆きつつ、
「常世部に 雲立ち渡る 水江の 浦嶼の子が 言持ち渡る」
という歌を詠む。

「常世の国の方へ雲が流れていく、水江の浦嶼の子の言葉を運んで」というような意味なのだが、これ、ちょっと引っかからないか?
「水江の浦嶼の子」って、変じゃないか?
彼の名前は「水江の浦の子」であって「水江の浦嶼の子」ではないのだ。
区切りが間違っている。
自分の名前って間違えるか、普通?

よって、この歌は他の人が作ったのではないかと推測する。
そうなると、そもそもの浦嶼子が玉匣(たまくしげ)を開けてしまったというところから怪しくなって来る。
いくらショックを受けたからと言って、それが「箱を開ける」という動作に繋がるものかと、子供の頃に「浦島太郎」を読んで以来、
ずっと私の心の中で引っかかっていたのだ。

そしてここで、私が浦嶼子の一族のトップだったと疑っている根使主のやらかしを思い起こす。
彼の「やらかし」とは、安康天皇へと預かって来た「玉縵」の包みだか箱だかを勝手に開けて中身を自分のものにしてしまったことで
ある。
「玉縵」とは「髪飾り」、髪に飾る櫛(くし)のようなものだったっぽい。

誰かが、櫛の箱を開けてたことで破滅した根使主のやらかしを「玉匣(たまくしげ)」を開けることで破滅する浦嶼子の姿の中に暗示
させようとして、この部分を書き足した???……という妄想が生まれてしまった。

さて、なかなか妄想に満ちた午前中を過ごして、午後からはワークショップ。
なぜか今回も私の受講料の振り込みは上手く行っていなかったようで、スクールから電話があった。
慌てて振り込んで、受講。

次の課題が出たのだが、読んでみて「どうしたものか?」としか思えない。
まあ、2週間あるのでゆっくり考えよう。

寝る。

2024年1月12日(金)
朝。
まず花粉症の薬を飲むところから1日が始まる季節がまたやって来た。
今年は暖冬なのか、1月だというのにすでに花粉が飛び始めている。

「ブギウギ」は、ヒロインが楽団を解散すると言い出す話。
理由は他の楽団の助っ人の仕事を入れて集合時刻に遅刻する楽団員が出て来たため。
ヒロイン自身の楽団にも仕事は殺到している状態なのに、そんな理由で?
そしてそれを誰も止めない不自然さ。
ヒロインは「みんなが自由に演奏ができるように」とか言うのだが、別に誰も楽団を辞めたいとは言っていないのだ。
その状況で、全員が前向きに「良かったねー」みたいな感じで解散するのだが「なぜ?」としか思えない。

史実でも実際、この楽団は解散しているのだが、もっと嫌な感じの解散だったらしい。
その「嫌な感じ」が、朝のドラマには相応しくないので「明るく前向きな解散」という形にしたかったのかもしれないが、そのせいで
「理由もないのに解散」という謎の展開になってしまった。
こんなことなら戦時下での解散ということにして「戦争で仕事がなくなったので泣く泣く解散」みたいな形にした方がまだマシだった
のではなかろうか?

午後。
夕方から行く予定の「原田実さんを囲む会」会場までの地図をプリントアウト。

最寄駅は新宿三丁目で良いようだ。
副都心線に乗車して、車内で『阿片王と呼ばれた男 里見甫』(千賀基史 Kindle版)の続きを読む。
話はなんか阿片を巡る密売組織同士の抗争みたいな展開に。
史実には基づいているのだろうが、キャラクターがあんまり魅力的じゃないんだよな。

ちょっと早めに駅に着いたので、駅前のヴェローチェで一休み。
紅茶を頼んだらでかいマグカップで出て来た。
ティーカップを想像していたのでちょっとびっくり。

途中の道で同じ会に参加する予定のK場さんに会ったので一緒に行く。
地図を持っていたのと、2人がかりだったのでどうにか迷わず目的地に辿り着いた。

半年ぶりに会った原田さんは、
「話が合う人がたくさんいて嬉しい」
と喜んでいた。

久しぶりに楽しいパーティーだった。
何しろ「◯◯◯について調べたいのだけれど、どの文献を当たれば良いでしょうか?」と聞くと周囲が口々に心当たりの文献を教えて
くれるのだ。
すばらしい!
本当に来て良かった。

私の好きな水の江の浦嶼子(浦島太郎)の話をする。
嶼子が天上仙家(竜宮城)に行ったのが、雄略天皇(在位:456〜479)の時代で、その300年後に帰って来たとされているが
この話が記録されている『日本書紀』の書かれたのは720年。
計算が合わない。

そもそも「海に出た人が行方不明になった」よりも「300年前に行方不明になった人が帰って来た」の方が大事件であるはずなので
記録に留めるとしたら帰って来た方の年になるのではないかと思う。
「なので、雄略天皇の時代というのは、浦嶼子が出かけた時ではなく帰って来た時なのではないでしょうか?」
と聞いたら、
「その可能性もあると思う」
とのこと。

さらに、
「私は亀姫(乙姫)は、海賊(水軍)の娘だったのではないかと思っているのですが」
と聞いたら、
「その可能性は大いにありますね」
と言われた。

ちなみに、中国には宋の昇明2年(478年)に「倭王・武」の使者が遣使して来たという記録が残っているそうだ。
『日本書紀』には、雄略天皇は「大泊瀬幼武(おおはつせわかたける)天皇」と記述されている。
「雄略天皇」というのは諡(おくりな)だから、雄略天皇存命中に日本からの使者が宋の国で「お前の国の王の名は何だ?」と聞かれ
たら「大泊瀬幼武」と答えたはずだ。
で、この日本の天皇の長い名前が、中国で「武」として記録されたのだと考えると、考古学的にいろいろと辻褄が合うのだとか。

「倭王・武」の使者が宋に渡ったのが西暦478年。
『古事談』によれば、浦嶼子の事件が起きたのは「雄略天皇22年」つまり、西暦478年。
先ほど書いた通り、雄略天皇の在位は456〜479であるから、この使者が宋の国に行った翌年の479年は、雄略天皇崩御の年と
いうことになる。

帰って来た浦嶼子は、周りの人間が知らない人ばかりであることを不思議に思い、自分が旅立ったのが300年前であることを知って
呆然自失のまま玉匣(玉手箱)を開けてしまう。

これは「雄略天皇の使者」として宋に渡った嶼子が、天皇崩御を知らされてショックのあまり「雄略天皇宛」に渡された手紙や品物の
入った箱を開封してしまった話と考えるのは無理があるかな?
いろいろと妄想が広がっていく。

さて……
パーティーにクロスワードパズルを持って来た人がいたので、喜んで解き始めたのだが……
タテの鍵「岡山県総社市の鬼の城に住んでいたとされる鬼」。
(わからん!)
これは家に帰ってからネットで調べながら解こう。

店は午前0時まで借りていたらしいが、さすがにそれだと参加者が終電を逃すので、11時頃に解散。
なんと帰り道で道に迷った。(笑)

どうにか駅に着いて無事に帰宅。
クロスワードパズルは明日やろう。

寝る。

2024年1月11日(木)
NHKの朝の連続テレビ小説「ブギウギ」。
最初の方で登場人物が舞台に出て1曲歌い切るシーンがウケたせいか、なんだかそればっかりやっている。
15分弱のドラマで4分以上が歌のシーンだとどうしてもドラマパートが薄くなり、登場人物の心情が表現しきれずに雑な印象の芝居
になってしまう。

今回は、主人公の付き人である小夜がいきなり「米兵と十分に意思疎通可能なレベルで英語が喋れるキャラ」になってしまった。
彼女が手にしていたのはポケットサイズのペラペラの英会話手帳みたいな小冊子。
これだけで米兵の英語を普通に聞き取って会話しているのだ。

せめて「小夜は耳が良くてヒアリングの才能がある」ぐらいの伏線は欲しかった。
歌をテーマにしたドラマなのだから、歌手である主人公の付き人の耳の良さを暗示するエピソードぐらい無理なく挿入できたはず。

たぶん、小夜という登場人物はドラマの中のコミカルパートを受け持つキャラクターとして想定されていたのだと思う。
それが歌のパートに尺を取られてドラマにコミカルパートを入れている余裕がなく、彼女のキャラクターを十分に紹介し切れていない
状態で物語の都合に合わせてそれぞれのポイントでそこそこ重要な働きをさせなくてはならなくなり、ある時はいい加減な行動でヒロ
インとその父親の関係に亀裂を入れ、ある時は猜疑心に凝り固まった言動でヒロインとその恋人との出会いのきっかけを作り、そして
今回は英語が喋れるキャラとして……と、これでは演じている女優さん自身、小夜がいったいどういう人物なのか混乱しそう。
(ちょっとやっぱり、雑だなあ……)

昼。
餅を焼こうとしてオーブントースターを起動。
「あ、部屋の電気ヒーターを切っておかないと危ないかな?」
と、思った瞬間、辺りが真っ暗になってしまった。
手探りでトースターと、ついでにヒーターのスイッチを切ってからブレーカーを上げる。
窓を塞いで昼間から人工の灯りで暮らしていると部屋の防寒対策としては良いのだが、こういう時に困るな。

午後。
ちょっと休憩して『阿片王と呼ばれた男 里見甫』(千賀基史 Kindle版)の続きを読む。
「里見機関」で有名な実在の人物、里見甫を主人公にした小説。

この小説の中の里見は女にだらしがないが、女たちの方もすぐに里見に惚れては命を捨てても彼に尽くしてくれるという設定。
里見が他の男の愛人に一目惚れすると、女の方も当然のように里見を憎からず思うようになる。
で、その女を囲っていた男の方も「それなら」と簡単に譲ってしまう。
(なんだかなー)

ニュース。
日経平均株価が連日でバブル後の最高値を更新。

値上げの材料としては、株式などを非課税で保有できる金額の上限が1800万円まで増え、非課税となる期間も無期限になった「新NISA」がスタートしたことと、企業の業績が好調であることが挙げられていた。
景気が良くなってくれるのは良いことだが、あんまり浮かれるのも危ないね。

夜。
花粉症がひどいので薬を飲んだら2時間ほど眠ってしまった。
よく効く薬は副作用も強いのだよなあ。

風呂で付着しているであろう花粉をよく洗い落としてから、寝る。

2024年1月10日(水)
午前中。
書類を書いて封入して郵便局から発送する。
と、文章にすると1行で終わる作業。

昼食をとって、軽く休憩……のつもりが爆睡してしまい、自分でも驚いた。
目を開けたら午後4時???
午後の予定が大幅に狂う。

夕食は1号くん、2号くんと一緒に摂ることにして正月の余っていた餅とかを適当に。
2号くんは昨夜の「世界仰天ニュース」をテレビで見たそうで、
「赤木さんの精神がどんどん壊れていく過程が辛かった」
と言っていた。

写真で見ると赤木俊夫氏は真面目で気の弱そうな雰囲気の人。
たぶん彼の上司も「この男なら大丈夫だろう」と踏んだのだろうと思う。
問題は「この男の女房ならきっと大丈夫」と思っていた「気の弱い男の女房」は(ありがちなことだが)強かったということ。

そして真面目で気の弱い男は、真面目だったので詳細な記録をつけていた。
「詳細な記録を手にした強い人間」という予想外の敵が出現してしまったわけである。

そして一番大きなことは、やはり肝心の安倍さんが亡くなってしまっているということ。
これは大きいね。

寝る。

2024年1月9日(火)
今日も朝から事務作業。
コピー機(複合機)の調子が悪い。
こういうちょっとしたことで作業効率が落ちるのはイライラするな。

複合機の調子が悪いということは、当然プリンターの調子も悪いということ。
人に署名、捺印してもらわなくてはならない書類のプリントアウトがうまくいかず、手はインクで汚れるわ、その手でうっかり触って
しまった書類も汚れるわ、いらない仕事が増えてしまう。

午後。
今年に入ってからの「ブギウギ」をまとめて視聴。
「夜来香(イエライシャン)」を作曲した中国人、黎錦光の役を浩歌(ハオゴー)という俳優が演じている。
この人は、昔の芸名を矢野浩二と言い、日本人なのだが現在は主に中国で活躍していて芸名も中国風の名前に変えたらしい。

当然、日本語はペラペラなわけだが劇中では中国訛りの日本語を話していて、これが上手いのだ。
池袋に住んでいると中国訛りの日本語というものを頻繁に聞く機会がある。
その聞き慣れた「日本語」にそっくりなのだ。
この人をキャスティングした人、GJである。

ふと思い出したのが「夜来香」を歌っていた歌手、李香蘭のことだ。
満映で国策映画を制作することになって「日本語が話せる中国人の娘」を探したが、なかなか適当な女優が見つからず、「『中国語が
話せる日本人の娘』ならいる」ということで選ばれた彼女(本名、山口淑子)が、ずっと中国人の振りをしていたという話。
(このせいで、終戦の時に売国の罪で中国で死刑になりかけたという笑えない逸話がある)

事情はまったく違うが、中国人を演じていた日本人である李香蘭に縁のある中国人の役を、やっぱり日本人が演じているというのは、
ちょっと面白いな。

夕方。
2号くんが来たので2人で喋っていたら、部屋が揺れているのに気づく

 時刻:17時59分頃
 震源:佐渡付近(137.8度 北緯37.9度)
 深さ:約10km
 規模:マグニチュード6.0
 最大震度:震度5弱
  新潟県長岡市

佐渡が震源でこっちまで揺れたのか。

夜。
田中角栄元総理大臣の自宅だった建物が全焼したというニュース。
2階建ての住宅1棟が全焼したほか、敷地内にある平屋建ての住宅の一部など、合わせておよそ800平方メートルが焼けた火事で、
出火したのは午後3時20分頃。

出火当時、敷地内には元総理大臣の娘の田中真紀子元外務大臣とその夫の田中直紀元防衛大臣の2人がいたが、いずれも怪我はなし。
火元は全焼した建物で、田中真紀子元外務大臣は「今日この建物内で線香をあげた」と言っているそうだ。

午後3時20分頃ならば、2人とも起きていた時間だろうな。
この記事を読むと、火元は線香しかないように読めるが、日常的に火をつけるものである線香の周辺は燃えないものを置かないように
日頃から気を遣っているのが普通だと思う。
何かで今日だけ「ついうっかり」したのだろうか?

〈田中真紀子元外務大臣とその夫の田中直紀元防衛大臣の2人がいた〉ということは、家にいたのはこの2人だけということ?
あの大きな家に使用人がひとりもいなかったのか?
そっちの方が意外に思えた。
イメージとして、家事をやる家政婦ぐらいはいるものだと思っていた。

夕食後。
風呂上がりにX(旧Twitter)を眺めていたら、日本テレビの「世界仰天ニュース」という番組で「赤木ファイル」の話が取り上げ
られたという話が流れて来たので、Tverで視てみる。

「赤木ファイル」というのは、例の森友学園を巡る公文書改竄問題で上司に改竄を命じられて従ったものの、その後に自殺したという
財務省近畿財務局の職員が、当時のメールや改竄する部分に印をつけた元の決裁文書などをまとめたものだとされるファイル。

この改竄事件、そもそもは、故安倍晋三氏が国会で森友学園問題について追及され「私や妻が関与していたということになれば、これ
はもうまさに間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」と答弁してしまったことが発端。

しかし実際に当時の決済文書を確かめると、安倍晋三氏やその妻である昭子夫人がこの件に関与していたことが記述されていた。
これがそのまま外に出てしまったら、安倍さんは国会議員を辞めなくてはならないという話になる。
で、財務省が公表した調査報告書によれば、当時理財局長だった佐川宣寿氏が、近畿財務局に改竄を指示したのだそうだ。

番組では、国会で答弁する佐川宣寿氏の顔のアップが何度も画面に映し出され、彼の目が宙を泳いでいるのがはっきりと分かる。
もともとそういう癖のある人なのかどうなのかは分からないが、この映像を見た人の多くが「佐川氏は嘘をついている」という印象を
受けただろうと思う。

「赤木ファイル」を作成した赤木俊夫氏が自殺したのは2018年の3月7日のこと。
安倍晋三氏が狙撃されて死去したのが、2022年7月8日。
赤木氏の妻が佐川元理財局長に賠償を求めた裁判の控訴審において、大阪高裁が「佐川元理財局長に賠償責任はない」とする一審判決
を支持して、妻側の控訴を退けたのが、昨年(2023年)の12月19日。

そして現在、パーティー券事件で安倍派に逮捕者が出始めている。
テレビ局としては、そろそろ「安倍派はもう怖くなくないな」と思い始めた頃合いなのかな?

安倍派と言えば、ついこの間、知人に、
「安倍(晋三)さんが死んで、里見機関はいまは誰の手に渡っているんでしょうね?」
と聞かれて、
「えっ、里見機関なんて、まだ生きてたの?」
と、びっくりしたばかりだ。

この「噂話」が本当なのかガセなのかなどということは、私の立場では知り様がないのだが、里見機関にはこんな風に「何があっても
おかしくない」と思わせるところがあるのだ。

もしかして知らない人もいるかもしれないので念の為。
「里見機関」というのは、戦時中に関東軍の戦費調達のために中国で大掛かりなアヘンの密売を行っていた組織のこと。
当然、終戦と同時になくなったはずである。

この組織のトップであった里見甫さんの墓碑銘を揮毫したのが岸信介さん。
里見さんと岸さんは、2人とも東京裁判で「不起訴」になった人。
私が「東京裁判の信頼性」というものを考える時、常に念頭に置いている両名である。

寝る。

2024年1月8日(月)
朝。
事務手続きで東京芸術劇場(楽屋口の方)に行ったら、楽団1つと劇団2つが開館待ちをしていた。
楽屋の入り口近くに団体3つ分の人だかりが出来ていたわけで、さすが正月明け。

彼らと私の目的地はぜんぜん違うのだが同じドアを使うので、ここでタイミングを失敗すると狭い入口からゾロゾロ入って行く人混み
に巻き込まれて面倒なことになってしまう。
開館と同時にさっと中へ入って、搬入用エレベーターへ向かう楽団員や劇団員と分かれてまっすぐ受付カウンターへ。
無事に手続きを終えて帰宅する。
ミッションコンプリート?

帰宅途中で「闇夜のうさぎ」さんと会ったので、新年の挨拶。
「こんな朝早くに帰りなんですか?」
と聞かれた。

誤解されると困るので、
「飲み明かしての朝帰りでは決してありません」
と必死で説明する。

そして今日は、もう一つのミッション。
夕方から有楽町で「YouTuberが舞台の上でわんこそばを食べる」とういうイベントを観に行く予定があるのだ。
なんだかよくわからないと思うが、安心して欲しい、私にもよく分かっていない。
簡単に言うならば「推し活」である。

最近「推し活」をテーマにした作品が漫画やアニメで話題になり実写の映画化も予定されているそうだ。
小説でも、この「推し活」をテーマにした作品が賞を獲っている。
で、これはやはり、私も一度やってみるしかないと思ったわけなのだ。(ここで「なんで?」とは聞かないで欲しい)

しかし、さすがに還暦過ぎの面を下げて、若いアイドルなんかのイベントに行くのは流石にアレだ。
そこで狙いをつけたのが「40代の男性YouTuberが舞台の上でわんこそばを食べる」というイベント。

これならイケそうな気がしたので観覧を申し込もうとしたところ購入は「抽選」だと言う。
それもスマホを使って抽選に参加しなければならないと言うのだ。

しょうがないので1号くんのお古のスマホ(落っことして割ったとかで裏面から中の機械が見えているようなやつをタダで貰った)を
使って抽選に参加、無事に入場券をGETして今日に至るわけなのである。

イベントは夕方5時からというので、ゆっくりしようとしていたら「物販は午後2時から」だと言う。
販売されているのは、そのYouTuberの似顔絵を描いたイラスト入りのグッズのようなもの。
(念の為に言っておくが、本日イベントを行うYouTuberは、40代の男性である)

特に必要はないかと思ったが、グッズ販売の様子は見ておきたい。
自分の方向音痴能力を加味して、12時過ぎに自宅を出発。

いくらなんでも少し早過ぎたかと思い、丸の内線銀座駅ではなく有楽町線有楽町駅から行くことにした。
今朝方少し背筋がゾクゾクして風邪薬を飲んだ関係で、少し眠りたかったのもある。
お陰で池袋から飯田橋まで熟睡してすっかり回復。
無事に有楽町駅に到着する。

一応、現地までの行き方はネットで調べてプリントアウトしたものを手に持っていたのだが、そこは有楽町。
目印の八百屋?は、いつの間にかお菓子家に変わっていたようで、危うく道に迷うところだった。

どうにかこうにか1時過ぎに現地に到着してみたら、劇場の入り口から長蛇の列ができている。
「これはもしや?」
と、並んでいる人に声をかけて聞いてみたら、件のYouTuberのグッズを買うための開場待ちの列なのだと言う。
(ざっと見でも、すでに100人以上は並んでいるぞ)

私も急いで列に並び、近くにいた人にプチインタビュー。
YouTuberは中年男性だと聞いていたので、ファンもそれなりの年齢の人が多いのかと思ったら、10代や20代の女性が大半。
私は完全に浮いていた。(^^;

私が並んだあとも「待機列」はどんどん伸びていき、ついには入り口前がいっぱいになって階段から下のフロアにまで列の続きができ
て来た。
そして話を聞いているうちに、どうやら「ペンライト」というグッズは必須(?)なのだということが分かって来た。
ライトにイベント名が書かれたアクリル板が取り付けてあり、スイッチを入れるとその文字が光って見えるという仕組みのもの。
よく分からないながらも詳しい人が言うのだから間違いなかろうとそのペンライトと、あとは普通に使えそうな地味な色合いのトート
バッグを購入。

私が売り場に到達した時点で、すでに売り切れていた商品があったことに驚いた。
恐らく友人知人から頼まれて複数買いした人がいたのだろう。

長い行列を見て、通りすがりのご老人が係員に「これは何のコンサートなんだ?」と、聞いていた。
そりゃ、そう思うよな。
私だって知らなかったらそう思った。(笑)

購入したグッズを手に、いったん会場を出てプロントで昼食。
時計を見たら、この時点ですでに3時を軽く回っていた。

会場は4時15分だというので、会場へ戻る。
入り口で少し並んでから劇場の中へ。
私の席はT列というやや後ろの方の真ん中ぐらい。
舞台はそこそこよく見えるが、出演者がサービスで通路に出て来た時にはちょっと残念な席だったようだ。

イベントは約2時間で、前半の1時間はトーク。
彼の持ちネタは「しょうもないことにケチをつける」というものらしく、「iPhoneの操作ボタンが小さ過ぎる」とか、「売っている
焼き芋の大きさがバラバラ過ぎる」などと下らないことに文句を言って見せては会場の笑いを誘っていた。

ひとしきり文句を言ったあとで「自分もそう思うと言う人はペンライトを上げて」などと言っては、客席のペンライトの数を数えて、
「ほら、みんなそうだろ?」とか「そんなに少ないの?」とかやっていたので、
(なるほどこうしたイベントに客席から「参加する」ためにはペンライトは必需品であるようだ)
と、理解した。
「観賞」というより「参加」なのだな。

後半の「わんこそば対決」は、今日の主役の人とは別のYouTuberが3人舞台に登場してのわんこそばの大食い競争だったが、中年の
彼が若いYouTuberに勝てるはずもなく、本当にこれが何のためのどういう目的のものであったのかが最後まで分からなかった。
YouTubeに詳しい人なら、意味が分かることだったのかな?

「対決」後は、「腹ごなしの散歩」と称して、客席の通路を出演者一同で歩きまわるファンサービス。
最後にクラッカーを鳴らしてお開き。

クラッカーから飛び出したメタルテープが上から降って来て、これは観客への「お土産」になるらしい。
どうでもいいことだが、テープが降って来た際に私の右瞼に何か硬いものがコツンと当たったので、周囲を見回してみたがざっと目に
付いたのはメタルテープのみ。
(テープの一部がほどき切らないまま降って来てしまったのかな?)
あとで鏡で確かめたが別に赤くもなんともなっていなかったので、たぶん思ったほど硬いものではなかったのだろう。

帰宅。
あとでTwitterで知ったことだが、若い人たちは会場で知り合った同士で食事会に行ったらしい。
「推し活」は、若い人たちの友達作りの場でもあるのだね。

長時間行列に並んだのでもう少し疲労感があるかと思ったが、それほどでもなかった。
場所が屋内で寒さがなかったからかな?
面白い体験ができたと思う。
(しかしなぜ、わんこそば?)

寝る。

2024年1月7日(日)
朝起きて、鏡を見ると、むさ苦しい。
……と、五七五にまとめている場合じゃないので、午後から床屋へ。
店は混んでいて外にも(と言っても地下街なので屋内ではある)列ができている状態だったので、持っていた『阿片王と呼ばれた男 
里見甫』(千賀基史 Kindle版)を読んで時間を潰す。

この本、Kindle版しか出ていない上、amazonの登録情報によれば「出版社: 千賀基史」である。
(自費出版?)
読み物としてはそこそこ面白い。

私の番が来たので、椅子に座ってバリカンの音を聞きながら目の前のニュース画面を眺めていたら、政治資金パーティーをめぐる事件
で池田佳隆衆議院議員が政治資金規正法違反の疑いで逮捕されたと言っていた。
(池田佳隆衆議院議員って、誰だろう?)
スープストックで七草粥を食べてから帰宅。

「池田議員って誰?」と、ネットで検索してみたら、元文部科学副大臣だった。
2006年には日本青年会議所(JC)の会頭をやったそうで、
(ああ、あの何かと評判の悪い日本青年会議所ね)
という感想になる。

所属していた自民党は、さっそく自民党は、除名処分にしたそうだ。
「悪いのはこいつだけです!」で終わらせるつもりかな?

夜。
NHKの大河ドラマ「光る君へ」視聴。
第1話は主人公である紫式部の子供時代。
紫式部の弟が遊んでいた馬の人形は「どうする家康」で子供時代の家康が遊んでいた人形と同じものかな?

紫式部の母親は、式部が子供の頃に亡くなったことだけ分かっている。
ドラマではこれを「式部の母親は殺害されたのだが、事情があって病死ということにした」という話にしていた。
ちなみに逃げて行った犯人を目撃したのは、子供時代の藤原道長ということになっていた。

ただでさえ記録の残っていないあの時代の女性の、しかも子供時代にどこで何をしていたかなんてことは想像するしかなく、その分、
自由に物語を作れるとも言えるが、それにしても、いきなり殺人事件???

明日は少し早めに起きなくてはならないので、今夜はもう寝よう。

2024年1月6日(土)
午前中。
メンサ・テスト合格者の会関係の事務作業。
あっちこっちにバラバラになっている資料を集めて来て必要な部分をピックアップしてまとめるだけという、小学生でもできるような
単純だが細かい作業をちまちまと。
やっていてもさっぱりモチベが上がらないので集中力が途切れがちになり、無駄に時間がかかる。

昼休憩。
アニメ「葬送のフリーレン」を視聴する。

「大人」の男女2人と、思春期の少年と少女の4人で旅をしている一行。
子供から男性、女性に変化していく自分の内面に戸惑う少年と少女に助言してやらなくてはならない面倒臭さを酒を飲みながら愚痴る
「大人」たち2人。
この「大人」たちもまたそれぞれに未熟な内面を抱えていて……という話。

物語そのもののテーマが主人公たち(年齢的には確実に「大人」)が、自身の未熟さと向き合っていくというもので、その未熟な人間
たちが、子供たちの前で「大人」として振る舞わねばならない葛藤が興味深いドラマを作っていた。

ニュース。
午後1時半頃にJR品川駅の東海道線ホームで、最前列に並んでいた60歳代の女性が突然、男に背中を押されて線路上に転落、普通
電車と接触する事件があった。
女性は病院に搬送されたが命に別条はないという。

殺人未遂容疑で現行犯逮捕された男(39)は、この女性とは面識がなく「死ぬまで塀の中に入っていたいからやった」と容疑を認め
ているそうだ。
もうすぐ40歳という年齢で、人生に絶望してヤケを起こしたのか?

こういう「刑務所に入りたくて事件を起こす」タイプの犯罪を未然に防ぐために、当人が名乗り出てくれたら収容するような施設を作
るわけにはいかないだろうか?
施設内で収容者に働いて貰うことで運営費を賄うみたいな仕組み。

外国の小説には、刑務所の囚人を塀の外で行う日雇系の肉体労働にも従事させるという制度の話が出て来るが、職業訓練を受けさせた
後に、人手の足りない職場にこうした施設の収容者を派遣しても良いような気がする。
賃金は施設側が預かって「卒業」の時にまとめて支払う仕組みにして、ダメだったらいつでも戻って来られるようにするというのは?

夕方。
作業が一段落したので、ネットでニュースをざっと見。
〈自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で、東京地検特捜部が、二階派の会長を務める二階俊博・元幹事長から任意で事情
聴取したことが分かった〉
[1/6(土) 18:57配信 FNNプライムオンライン]

こっちは「事件は起こしたが刑務所には入りたくない」タイプの人たちの話かな。
普通に法律に違反している人がいたら逮捕するということでいいと思うのだが、派閥がどうの党がどうのと面倒臭いことを言い出す輩
が出て来るから話がややこしくなる。
法律に従って普通にやっていれば何とかなるのが「法治国家」だと思うんだけどなあ。

寝る。

2024年1月5日(金)
朝。
病院へ。
年末にも行ったのだが、その時は私の担当医師(院長)が忙しくてピンチヒッターの別の医者の診察を受けた。
で、念の為。

本日の院長、何だかイライラしていて普段より早口。
(何かあったのかね?)
いつも通りの診察を受けていつも通りの薬を処方して貰って薬局で薬を購入して帰宅。

午後。
正月中放っておいた部屋の掃除。
……日が暮れた。

たぶん明日からは正月中放っておいた事務作業で忙しくなるはず。
寝よう。

2024年1月4日(木)
正月明け。
雑煮の汁の残りをスープ代わりに朝食。
しばらくは残ったお節を中心にしたメニューになりそう。

朝。
新聞を取りに行ったら年賀状が入っていた。
そう言えば昨日は1通も届いていなくて妙だとは思っていたのだが、うちのアパートの郵便受けは集合タイプなので、たぶん間違って
他の家の郵便受けに入れちゃったのを、その部屋の人が気がついてうちの郵便受けに入れておいてくれたのだろう。

ニュース。
午前11時前に、東急東横線の渋谷駅で乗客から「カッターナイフをちらつかせている人がいる」と通報があり、東急東横線と東京メ
トロ副都心線で運転を見合わせ、駅員や警察官が付近を確認したがカッターナイフを持った人物は見つからなかったため午前11時半
に運転を再開した。
つまり、結局何事もなかったわけだね。
良かった。

今年の三が日は災害やら事故やら事件やらが続いて、あまり正月気分に浸れなかったな。
能登地震もニュースで見た感じでは復旧が進んでいないようだし。

午後。
週末というか来週の初めに、例によって入場券がスマホじゃないとダメみたいなイベントがあるので、その準備。
引き出しから取り出した1号くんのお古のスマホを充電して、説明にあった通りにチケットをダウンロードしようとしたら、アプリを
アップデートしないとダメだとか面倒臭いことを言って来る。

スマホは普通の携帯電話と違って、うっかり画面に手が触れてしまうと急に画面が消えたりややこしいことになるので苦手。
おまけにその「触っちゃいけない画面」の部分がやたらに大きいというやっかいな構造になっている。

本体の両脇をそっと持って操作しなくてはならず、あまりにも使いづらいので「いったい他の人はどうしているのだろう?」と思って
聞いてみたら、リング状の取手のようなものを買って本体に貼り付けて使っているらしい。
今後、スマホを使う機会が増えたらそういう取手を買わなくちゃいけないのだろうなあ。

……30分ぐらい試行錯誤して、どうにかチケットのダウンロードには成功したようだ。
但し入場の時にさらにまた別の操作が必要になっているので、このチケットが果たして本当に使えるものなのかどうかは当日になって
みないと分からない。
ちょっと不安である。

夜。
咽が痛くなって来たので風邪薬を飲んで、寝る。

2024年1月3日(水)
正月3日目。
(私も富士山の夢でも見ようかなー)
などと富士山の動画を探していたら登山関係の動画に行き当たった。

私は登山というものをやったことがないのだが、どうやら山を歩く時には稜線(尾根)伝いに移動するのが普通らしい。
稜線というのは、ネットで調べたら「山頂と山頂を結ぶ尾根」のことなのだとか。
連なる山々(山脈)の一番高い部分が繋がって「線」になっている部分……でいいのかな?

「稜線」というぐらいで「線」なので、かなり狭い、というか「細い」。
よく山登りに行った人が滑落して遭難したという話を聞くが、稜線を歩くというのは、左右に広い平均台を歩く感じっぽい。
平均台と違うのは、左右が斜面であるという点だが、この斜面が急だと本当に「平均台」で、ちょっと足を踏み外したら転がり落ちて
しまうようだ。
思ったより危険なものなのだね、

午後。
「山岳遭難」の動画に見入ってしまう。
(富士山の縁起の良い夢、どこへ行った???)

すごいなと思ったのは、遭難して3週間後に意識不明の状態で発見された人が助かったという「六甲山遭難事故」。
そもそもこの人は登山のために山にやって来たわけではなく、ケーブルカーで上がれる場所で友人とバーベキューをしてろうとしたら
帰りの切符を失くしてしまっていることに気づき、徒歩で帰ろうとして滑落、骨折して動けなくなってしまったのだそうだ。
さらに携帯電話も濡れて故障してしまったことで救助を呼べない状態。
事件が起きたのは10月7日で、山の中の10月は相当に寒いわけで遭難3日目に意識を失ってしまったらしい。

この意識喪失の原因は、手当をした医師の推測では「低体温症」。
要するにこの人「体温が下がると冬眠してしまう」という特異体質の人だったんじゃないかという話だ。
(こういう体質の人の体を詳しく調べたら、人工冬眠の研究に役立つんじゃなかろうか?)

夜。
ニュース。
JR山手線の車内で通り魔。
男性4人が刺されて、20代の女性が逮捕された。
今年の正月は、いったい何なんだ?

(「1年分の悪いことが3が日に済んだ」と思うことにしよう)
寝る。

2024年1月2日(火)
正月2日だというのに、朝から能登の地震の話題ばかり。
東日本大震災のときを思い出すな。

今回の地震ではかなり大きな火災があったらしいのだが、情報が次々と入って来てどことどこがどういう被害に遭ったのかがよく分か
らない。
1号くんによると永井豪記念館が全焼したそうで、ネットで場所を調べたら「石川県輪島市河井町1部123番地(朝市通り沿い)」
ということは、朝市通りというところが火災の被害に遭ったのだな。

落ち着かない気持ちながら、正月2日目。
午前中。
2号くんが来て、
「富士山の初夢を見た」
と言うので、
「それは縁起が良い。今年はきっと良いことがあるよ」
などと話す。

午後。
海外のニュース。
韓国の最大野党の李在明(イ・ジェミョン)代表が、今日の午前10時半ごろ、訪問先のプサンで凶器を持った男に襲われた。
幸い軽傷という報道だが、物騒だな。

夕方。
日本のニュース。
能登半島地震の対応のために新潟航空基地へ物資を送る途中だった海保機が旅客機と衝突。
海保機の乗員6名のうち5名が死亡、1名が重傷。

ネットでNHKのニュースを見たら、能登の地震の取材に行く予定だった記者がこの事故で羽田空港で足止めを喰って、そのまま事故
の中継をやっていて、能登地震の方は正月で石川県の実家に帰省していたという若い女性記者が中継をやっていた。

恐らく予定外にカメラの前に立つことになったのだろう彼女が緊張した気持ちを落ち着けようと懸命になっているのが伝わって来た。
思わず「落ち着け、落ち着け」と、画面の前でつぶやく。

夜。
1号くん、2号くんたちと酒盛り。
なんとか正月気分になろうとするも、イマイチ気分が盛り上がらない。
……寝よう。

2024年1月1日(月)
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。

新年早々軽く二日酔いの朝。
お屠蘇で祝って例年通りの雑煮とお節。

午前中。
届いた年賀状を整理して、昼もまた雑煮。

午後。
年末の「孤独のグルメ2023大晦日スペシャル」視聴。
いつも年末にグルメ番組を制作しているテレビ東京だが、今回はその主演俳優(つまり松重豊)がNHKの大河ドラマに出た関係で、
紅白歌合戦の審査員として裏番組に出ることになったため、その穴埋め番組の出演者として井之頭五郎(松重豊)にオファーが来ると
いう話。

で、しつこい番組プロデューサーから逃れるために旅行に出かけた井之頭五郎が、頼まれると断れない性格が災いして例によって例の
如くにとんでもないことを頼まれてしまい、そのせいですっかり腹が減ってしまう。
そこで地元の食堂に入って料理を堪能するのだが、ここでさらに……。

「初対面の人に、普通そんなことを頼むか?」
とか、
「旅券関係は大丈夫なのか?」
とかは、突っこんじゃいけないのだろうな。

夕方。
部屋でくつろいでいたら、なんか揺れている?

気のせいかと部屋を見回したら、電灯の紐が確かに揺れている。
(地震かな?)
と、できるだけ体を低くして、念の為毛布で体を覆って収まるのを待っていたら、どんどん揺れが大きくなる。
しかも長い。
ノパソの時計に目をやったら、16時12分。

気象庁のサイトを確認すると16時6分頃に能登で地震があったらしい。
(能登地震で、こっちまで揺れるか? しかも時間も少し前だし?)
と思っていたら、

 時刻:16時10分頃
 震源:石川県能登地方 輪島の東北東30km付近(北緯37.5度 東経137.3度)
 深さ:約20km
 最大震度:震度7(石川県志賀町)

というのが出た。
(こいつか!)
さすがに震度7だったら、関東地方まで揺れが届いてもおかしくない。

石川県志賀町をネットで検索したら、能登半島の西側にある町らしい。
突き出た半島の根元で、当然海辺である。

ニュースによると、やはり津波の危険性があるようだ。
そしてまもなくネット上に津波の映像が上がり始める。
海からの水が川を遡って来て道路に溢れる映像。

住宅もだいぶ潰れたらしく、大きな古い酒蔵が倒壊している映像がSNSに流れて来た。
「大変だ」とは思うが、こちらで何かできるわけもなく、ただネットでニュースを広い読む程度。
テレビ局が正月特番を一斉に中止して地震のニュースを流しているそうで、それは当たり前なのだが「番組制作にかかった予算」とか
「さすがに正月番組を他の時期には流せないだろうな」とか想像してしまった。

夜。
いまのところ特に知り合い関係が被災したという情報は流れて来ないので大人しく、寝る。

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