目次へ
独 り 言 (2018年4月分)
ニュースとお天気
2018年5月分へ
2018年4月30日(月)
午前中。 『ドロシイ殺し』(小林泰三 東京創元社)読了。 『アリス殺し』に始まる「メルヘン殺しシリーズ」の第3作目。 我々の暮らすこの地球とメルヘンの世界は繋がっており、メルヘンの世界で人が殺されると、それに対応する人間が死亡する という設定のシリーズで、「メルヘン殺し」などというシリーズ名に騙されて買うと、グロテスクな描写に引くだろう。 前作の『クララ殺し』で元いた「不思議の国」からE.T.A.ホフマン(「くるみ割り人形」を書いた人)の作品の世界に迷い 込んだ蜥蜴のビルは、今回は「オズの魔法使い」の世界に迷い込み、そこでドロシイが殺害されるという事件に遭遇する。 ビルに対応する地球の人間(作中では「アーヴァタール」と呼ばれる)である大学院生の井森は、頭の切れる青年なのだが、 蜥蜴のビルは間抜けで愚か。 事件捜査のために、ビルを捜査会議に参加させるとトンチンカンな発言で会議を引っ掻き回してしまうのだ……。 (しかしビルが会議に参加しないと井森は会議の内容を知ることができないのである) ミステリーなので下手なことを言うとネタバレになってしまうのだが、ボームの書いた「オズ」のシリーズは全15冊(うち 1冊は短編集)あるのに、映画化されたのは第1話の「オズの魔法使い」だけなのだな。 作者はこのシリーズを続ける気満々のようで、つまりビルは、まだまだメルヘン世界を彷徨い続けることになるのだろう。 そして作者、このシリーズを自分の他の作品ともリンクさせるつもりらしく、ときどき「えっ、そっちも読まないとダメ?」 な話が出て来るのだが、まあそれはそれで良いかな。 昼食。 お好み焼きの素焼き(具が乗っていないやつ)。 午後。 ……暑い。 2号くんが来て、帰る。 夕食。 そうめん。 夜。 暑くて寝苦しいな……と思いつつ、寝る。
2018年4月29日(日)
朝。 目を覚ましてMOMO2の打ち上げが延期になったことを知る。 打ち上げ予定日は、早くて5月3日になるそうな。 午後。 メンサ・テスト合格者の会。 駄弁ったり、ビデオを観たり、欠席したメンバーとフェイスブックでやりとりしたり。 「テング酒場」で懇親会。 帰宅して、アマゾンから届いた『ドロシイ殺し』(小林泰三 東京創元社)を読み始める。 気がつけば午前2時。 寝る。
2018年4月28日(土)
日経朝刊の1面トップは、南北首脳会談の記事。 〈南北「完全な非核化」目標〉 〈両首脳 板門店宣言〉 〈年内に終戦表明〉 但し、コラムは、 〈平和構築 道のり遠く〉 の見出しで、 〈日本に向いた中・短距離ミサイルや日本人拉致問題の懸案が米朝による頭越しの対話で置き去りにならないようにすべき だ。朝鮮半島の激変に備え日本の外交力を総動員する時がきた〉(ソウルで、編集委員 峯岸博) と書いてあるが、問題はその外交力なんだよなあ。 情報収集の大切さについては「孫子」の用間篇にも、 而愛爵祿百金 (戦争は)莫大な損害が出るものなのに 不知敵之情者 敵の情報を知ろうとしない者は 不仁之至也 論外であり 非人之將也 司令官としてはダメだし 非主之佐也 補佐官としてもダメだ 非勝之主也 勝利を得ることのできない者である 故明君賢將 だから優れた君主や頭のいい司令官は 所以動而勝人 敵に勝ち 成功出於衆者 作戦を成功させるため 先知也 あらかじめ(敵情を)知っておくのだ 先知者不可取於鬼神 あらかじめ知っておくというのは神のお告げとか 不可象於事 星占いとか 不可驗於度 占星術とかではなく 必取於人 人(スパイ)を使って 知敵之情者也 情報収集を行うことである とあって、古代からその重要性が言われている。 にも関わらず、中朝の会談の際に日本のトップは「報道で知った」とか間抜けなことを言っていた。 今回の南北首脳会談も、予定されている米朝首脳会談も、恐らく裏で情報工作員が駆け回っているに違いないのに、日本の外 務省はその情報の収集が出来ていない。 大丈夫なのだろうか? 午後。 紫綬褒章を受賞された夢枕獏先生の特別展示が開かれているミステリー文学資料館へ。 29日からの閉館の予定が入り口に貼ってあり、ギリギリセーフ。 この資料館は、ゴールデンウィークは休むらしい。 内容は歌舞伎の陰陽師のポスターや公開中の映画「空海 ー美しき王妃の謎ー」のポスター。 日本版のポスターが、空海を中央に配置して、周囲にその他の出演者という形なのに対し、中国版はむしろ空海の相棒として 活躍する白楽天の方が主役っぽい配置。 展示されていた「陰陽師」の脚本の安倍晴明のセリフの中の「神のお導き」という言葉ににチェックが入り、「?」という 書き込みがあった。 確かに晴明は、こんなことは言いそうにない気がする。 夕方。 ジョナサンで1号くんと食事。 ハートランドを飲む。 「探検レストラン」の話をしたら、1号くん、驚いていた。 まさにバブルを象徴するような番組で、番組の中で新しいビールを開発してしまうという今では予算的に無理なことを実現し たのだ。 良い時代だったよなあ。 帰宅。 明日の早朝は、なつのロケット団のMOMO2号の打ち上げの予定。 成功するか? 寝る。
2018年4月27日(金)
朝起きると、脚が……。 昨日のヤマハホールの階段が筋肉に来ている。 筋肉痛ではなく純粋な疲労。 立って歩こうとするとヨロヨロしてしまう。 午後。 以前、読み始めて一度挫折した伊藤計劃の『ハーモニー』(ハヤカワ文庫)を読み始める。 この人の独特の文体は、読み手が勢いに乗るまでが時間がかかるのだよな。 夕方。 空想小説ワークショップ。 アイデアとプロットの話。 構成の重要性について。 放課後の飲み会は、いつもの「勝や」で。 浅暮先生、財務省官僚のセクハラ事件について、 「あそこまでひどい言葉は、誰に言ってもセクハラだろう」 とのご意見。 おそらく、官僚を庇う立場の人は「この世には〈ひどい言葉を投げつけても良い女〉というものが存在する」という前提で 話をしているのだろうな。 だから「あれは〈ひどい言葉を投げつけても良い女〉を装って近づいたハニートラップだ」とか思うのだろう。 飲み会終了。 清算したら、ひとり2800円。 さすがは「勝や」、安定のリーズナブル。 やや千鳥足のH川さんと一緒に駅へ。 改札で別れたが、彼は無事に家へ帰りつけただろうか? こちらはそのまま帰宅。 日中の暑さが篭った蒸し暑い六畳間で、どうにか、寝る。
2018年4月26日(木)
午前中。 いきなり、暑い。 風呂場で汗を流し、扇風機に頼りつつ1日を送る。 夕方。 ピアニート公爵のソロコンサートを聴きにヤマハホールへ。 駅からは1本道だが、1本道だからと言って道に迷わないとは限らないので早めに家を出る。 地下鉄の駅から銀座の通りへ出たら中国の街宣車(?)が中国語で中国政府を糾弾しながら走っていた。 (銀座で中国語で中国政府を批判してどうしようというのだろうか?) と思ったのだが、ヤマハの前に着いたら中国人の団体が大勢、道で休んでいた。 (そうか、この人たちへ向けての放送か) 観光で国外に出た中国人に向けて、国内ではできない政府批判の放送を流していたものらしい。 ヤマハのビルは、中が迷路。 3階までしかないエスカレーターとか、時間によって特定の階に停止しないエレベーターとか、自動ドアの外にある階段とか に阻まれて、方向音痴の私は三次元方向音痴能力を発揮して、なかなか上へ上がれない。 (結局、7階まで階段で上がったのだが、こういうことをするアホは私だけだったようで、係の人が驚いていた) 開場。 「スマホの画面にチケットのQRコードを表示してください」と言われたので、機械で読み取るのかと思ったら目視で通して くれた。 (いいのか?) チケットの販売システムに現場が付いていけていないっぽい。 自分の座席の位置はQRコードの上に小さく表示され、老眼の私にはやや見づらい。 どうにか読み取って、座席へ。 「Jの9」会場の真ん中。 今日はアニメ「コードギアス」で使用した楽曲をピアノアレンジした曲のコンサートなので、客席の大半がアニメのファンの ようだ。 特に若い女性が多く、私の前の席のお嬢さんたち、 「開演前なら撮影して良いって」 と取り出したカメラが一眼レフ。 (ヲイヲイ、何を撮る気だ?) と、思って見ていたら「私のルルーシュを」とか言いながら次に取り出したのが身長60センチぐらいの人形。 その人形を会場の椅子に座らせて撮影を開始しするお嬢さん達。 (「演奏会の座席に座る人形」の写真をネットか何かに上げるつもりなのかなあ?) そこへ通りかかった同じアニメのファン仲間らしき女性が、ひとこと「尊いー」。 アニメファンの女性がキャラクターを褒めるときの言葉だとは知っていたが、リアルで初めて聞いたぞ、「尊いー」。 ところで会場で配られたパンフレット、大きさがA4サイズなのだよな。 どうせピアノを聴くだけだからと、小さな鞄しか持って行かたかった私は、仕方なくパンフレットを2つにして収納。 そこへ、隣の席のやはり若いお嬢さんの客が2人連れでやって来る。 「どうしよう、バッグに入らない」 と、困惑した声のお嬢さん。 (そうだよなあ) と、共感していたら、私から見て手前に座ったお嬢さん、 「ルルーシュの顔が折れちゃったら大変」 (「ルルーシュ」というのは、どうやらパンフレットの表紙に書かれた人物であるらしい) 「そうだよねえ。もしもルルーシュの顔に折り目をつけるような奴がいたら、そいつの顔をギタギタにしてやる!」 と、もうひとりのお嬢さん。 (ひ、ひぇぇぇ!) すいません、思いっきり2つ折りにしてしまいました。 いろいろと前途に不安を感じる客席風景の中、演奏が開始。 COLORSという、激しい曲。 間に谷口悟朗監督とのトークを挟み、前半は、Nightmare、Stories、勇侠青春謳、Masquerade、モザイクカケラの6曲。 谷口監督に、 「リハーサルを見ていて大変そうだなあと思いました」 と言われてしまったピアニート公爵が、 「では、大変そうに見えないように演奏します」 と言い返していたところが、良いなあ、公爵。(笑) 監督、いつかこういうコンサートをやりたいと思っていたそうで、第2回もあるかな? 休憩。 このホール、受付の部屋と1階席、2階席への移動が、すべて階段(それも結構長い)。 おまけに女子トイレの数が少ないものだから、廊下にはお嬢さんたちの長蛇の列ができてしまい。 5分前のチャイムに諦めて座席に戻る人もいた。 (トイレは客席数に応じて設置すべきだよなあ) さて、後半。 これも、間に編曲を担当したタカノユウヤさんとのトークを挟んで、 WORLD END、 Previous Notice、 Elegant Force、 Innocent Day、 0、 僕は、鳥になる。、 Continued Story の6曲。 トークでは、CDの録音中か何かの時に、タカノさんが編曲した曲を弾いていたピアニート公爵が、急に何か丸いものを取り 出したという話をしていた。 (「丸いもの」というとアレかな?)と思ったら、やっぱりアレで、 「僕の編曲した曲を弾いていたら爪が割れてしまい、公爵がテーピングして続きを演奏されたので、申し訳なかった」 と、タカノさん。 公爵が演奏中に爪を割るのは、よくあることのらしく、そのために常にテープ(丸いもの)を持ち歩いているようだ。 私も一度目の前で公爵が爪を割るのを目撃したことがある。(米魂、血染めの鍵盤事件のとき) 涼しそうな顔で続きを弾いてくれたけれど、痛かったのだろうなあ。 コンサートは、アニメの曲の演奏らしくピアノのバックの壁にその曲が流れた場面の絵が映し出される演出。 プログラムが終了して、ふと隣を見ると、右も左も大号泣。 司会の説明によると、「僕は、鳥になる。」という曲が劇中で主人公の友人が死ぬ悲しい場面に流れる曲なのだそうだ。 演奏後もアンコールの拍手が鳴りやまず、公爵、再び舞台に登場して「The Moon」という曲を弾く。 そうしたら余計に盛り上がってしまって、場内の明かりがついてもしばらく拍手が続いていた。 帰り道。 予想した通り、1本道で道に迷う。 地下鉄の入り口を降りた後も地下道で自分がどこにいるのかわからなくなり、どうにか丸ノ内線のホームを見つけて乗車。 家に帰って夕食を食べてから、寝る。
2018年4月25日(水)
朝。 毛布1枚で寝たら、目が覚めた時に寒かった。 なんだか風邪っぽい。 午前中。 雨模様の天気なので、自転車を諦めて図書館まで歩く。 今日はレポートのためのインタビューの日だったのだが、体調がイマイチで頭が働かず、一旦、部屋の外へ出てから質問し忘 れたことに気づいて戻るというポカをやる。 午後。 雨が上がり、レポートもどうにか9割程度まとまったので、外へ出て家まで歩く。 途中の道で目の前を歩く営業マンらしき2人連れの会話が聞こえて来た。 「こっちは宮城の米の話をしたいのに、豊島区の人は宮城と聞くと石ノ森章太郎先生の話を始めてしまうんだよねえ」 「漫画は関係ない。我々は宮城の米を売りたいのに」 と、ぼやいている。 (あんたたちが歩いて来た方向にあるのは、その昔「トキワ荘」があった町だからねえ) 気の毒な営業マンたちは、信号を無視してさっさと先へ歩いて行った。 こちらはドラッグストアで風邪薬とリポDを買って帰宅。 郵便受けに「ねんきん定期便」が届いていた。 開いてみると、私が「第3号被保険者」として記載されている。 私は「第1号被保険者」で、ちゃんと年金も納入しているはずなので問い合わせの電話をかけたら、これが20秒ごとに10 円とられるナビダイヤルだとかで「お調べします」と言ったきり延々オルゴールを聞かせられる。 (もちろん、その間の料金はこっち持ち) さんざん待たされた挙句に「そうですね。確認したところ、こちらの間違いでした」で、終了。 知人は、納付した年金の督促状を受け取ってうっかり支払ってしまい、あとで返してもらう手続きをする羽目になったことが あるそうだ。 ちなみに私自身も、とっくに納付済みの年金の督促状を受け取ったことが複数回ある。 なんで年金関係の事務って、こんなにいい加減なんだろう? 夕方。 薬を飲んで少し休んだら回復して来た。 夕食は、具がキュウリだけの冷やし中華といわしの缶詰。 安売り食材だけでメニューを考えると、謎の食卓になるな。 明日はピアニート公爵のソロコンサートに行く予定なので、早めに寝る。
2018年4月24日(火)
朝から天気がぐずつき模様。 午後。 1時45分に自宅を出る。 雨がポツポツ降り始めていて、自転車を諦めて地下鉄で図書館へ。 夕方になって外に出たら、雨は止んでいた。 帰宅。 日経夕刊の 〈本作り 読者も一員〉 という記事。 題名、キャッチコピー、装丁、宣伝の方法を著者や編集者とともに読者が話し合う早川書房の取り組みが紹介されていた。 〈舞台裏に加わった読者にとって刊行された本は特別なものとなり、出版社は交流サイト(SNS)などを通じた情報の拡 散も期待できる〉 とのこと。 出版社もいろいろと考えているのだな。 ニュース。 民進党と希望の党が合流して「国民民主党」を作るのだそうだ。 2つの党の議席数を単純に合計すれば第2党になれるというのが、どうやら合流の狙いであるようだが、合流に反対して離 党する人も少なくないだろうということで、どうなのかね? 寝る。
2018年4月23日(月)
病院に行く日。 血液検査の結果を聞いて薬局へ寄り、夕方に帰宅。 何もしていないのに疲労感があるのはなぜだろう? 夜。 BS日本テレの「深層ニュース」で人手不足と外国人移民の話題を取り上げていた。 移民に関する法整備をしないと違法移民として不良外国人がどんどん日本に入って来る。 だから法整備をするべきなのだが、移民に関する法律を整備すると移民が合法的なものになる。 不良外国人のイメージが強い人が外国人が日本に入りやすくなると治安が悪化すると嫌がるのだそうだ。 ただ、現在のアジア情勢を見ると、むしろ外国人労働者は取り合いの状態。 放置していれば日本に来る外国人労働者はいなくなる。 私が思うに、バブルの頃の夢が忘れられない人たちが「外国人は日本で働きたがっている」という前提でものを考えているの ではないかな? 「人手不足で外国人を入れるなら機械を使って無人化した方が良い」 と言っていた出演者がいた。 (なんだかなあ……) 寝る。
2018年4月22日(日)
今日は2号くんと「空海 美しき王妃の謎」を観に行く予定。 以前から観に行く約束をしていたのだが、予定が合わないでいるうちに池袋での上映が終わってしまい、新宿三丁目の「角川 シネマ新宿」へ中国語版を観に行くことにしたのだが、行ったことのない映画館で、しかも2人揃って驚異の方向音痴。 道に迷う時間を見越して、16時50分からの上映に14時に待ち合わせて副都心線で新宿三丁目駅へ。 以外とすぐに目的の映画館に着いたので、チケットを買ってからジョナサンで昼食。 帰ろうとしたら手袋がない。 ジョナサンに戻って探すも、見つからず、念のためチケット売り場で聞いてみても発見できず。 手首の部分にピンクのラインの入った黒い手袋で、気に入っていたので少し落ち込む。 ……などとしているうちに開場時刻になったので、館内へ。 50席ほどの客席のこぢんまりとした部屋で、スクリーンも最近の大きなテレビぐらい。 さて、「空海 美しき王妃の謎」。 中国映画だが、夢枕獏さんの『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』が原作で主役も日本人俳優。 遣唐使として唐に渡った空海が、そこで化け猫事件に遭遇して解決するまでを描いた話で、映画の原題は「妖猫伝」。 化け猫事件の真相には、玄宗皇帝と楊貴妃との哀しい物語が隠されていた。と共に再現することにする。 原作ではタイトルの通り、この「宴の再現」の場面がハイライトなのだが、映画では玄宗皇帝が開いた本物の宴の方がメイン として映像化されていた。 文庫本で全4巻の長い物語を132分に収めたので、原作を読んでいなかった2号くんは、ストーリーがわかりづらかったと 言っていた。 私の個人的な感想。 李白が庶民の生活を描く詩人って、嘘だろ! 皇帝に取り入ろうと必死で、翰林供奉に任命されて大喜びしたようなおっさんだぞ。 そして高力士に靴を脱がせたのも「身分の上下で差別するなと楊貴妃が言ったから」って、これもない。 共産中国で映画を作ると、唐の時代の貴妃が平等を説く話になっちゃうのか? ところで、劇中で何度も出て来た李白の詩、清平調三首之一の「雲想衣裳花想容」は、本当良いフレーズ。 「雲には衣裳を想い、花には容(かんばせ)を想う」 映画が終わってから、同じ建物の地下にある「北海道」で2号くんと軽く飲みつつ、 「『容想花』なら『彼女の顔を見た時に花のように美しいと思う』だが、『花想容』だと『花を見ても彼女の美しい顔を思い 出す』になる。心にいつも楊貴妃がいるんだよ」 などと、つい解説してしまった。 帰宅。 ネットのニュースをざっとチェック。 読売新聞社の全国世論調査(4月20〜22日に実施)によると、安倍内閣の支持率は39%で、前回の調査(3月31日〜 4月1日に実施)での42%から、3ポイント下がったのだそうだ。 (安倍さんの大好きな読売新聞の調査でも、支持率は上がらなかったか) 次の総理大臣は、石破さんか? 岸田さんか? 寝る。
2018年4月21日(土)
午前中。 2号くんが来て、いろいろと打ち合わせのあと奴の要件に付き合う。 午後。 1時間ほど仮眠。 思いの外、爆睡してしまう。 夕方。 アパートの2号くんの部屋へ。 録画してあった「黒井戸殺し」を観る。 アガサ・クリスティーの「アクロイド殺し」のドラマ化。 この作品、すでに読んでしまっているので、犯人が分かっている。 だから「誰が犯人か?」という楽しみ方は出来ない代わりに「犯人、さりげなく怪しいことをしているな」というのを楽しむ ことにする。 執事の袴田を演じた藤井隆が意外に不気味な執事の雰囲気を出していた。 逆に女中の本多明日香を演じた秋元才加のメイクはなんとかして欲しかった。 昭和27年の女中の役なのに、見るからに「随分と時間と化粧品を使ったのだろうなあ」というメイクはダメだろう。 登場人物の名前が、原作の登場人物をもじったものになっていて、ジェイムズ・シェパードは「柴平祐(しば・へいすけ)」 という日本人名になっていた。 「平祐」という名前から、別の人物を想像してしまったのだが、これは故意にやったミスリードか、それとも偶然か? 途中で、1号くんに誘われてラーメンを食べに行く。 西池袋にある味噌ラーメン専門店「味来 (みらい)」。 極太麺にこってりチャーシュー。 ガッツリ食べたい時にはオススメ。 2号くんの部屋へ戻り、ドラマを最後まで見る。 野村萬斎の演じる変な小男・勝呂武尊(すぐろ・たける=エルキュール・ポアロ)は、原作より「変」の度合いが濃かった。 2号くんに「なぜ〈武尊〉なんだろう?」 と聞かれたので、 「ポアロの名前のエルキュール(Hercule)は、ギリシャ語だとヘラクレス(Heracles)なので、日本武尊(やまとたける) から取ったんじゃないか?」 と、適当に答える。 帰宅。 疲れていたので、そのまま寝る。
2018年4月20日(金)
日経朝刊の1面トップの見出し。 〈日米蜜月、迫る試練〉 「日米蜜月」って、アメリカの方もそう思っているのか? 昼。 へたれたケーブルが充電できなくなり、ついにノパソの画面が消える。 ケーブルの差込口を押さえて数分、どうにか「充電1%」の表示が出て画面が明るくなる。 ネットで注文したケーブルの配送状況を確認するが、まだ「配送中」。 今日は日本SF対象の贈賞式に行くのだが、行き先を書いた地図がパソコンの中なのだ。 午後になって、ようやくネットの表示が「配送完了」になったので、1階の郵便受けにケーブルを取りに行き、急いで充電、 急いでプリントアウト。 夕方。 スーツに着替えて家を出る。 目的地であるホテルに到着したのは17時30分。 本日のゲンロン創作講座受講生グループのまとめ役であるT久さんからのメールに「18時にホテル玄関で待ち合わせ」と書 いてあったので、しばらく待つ。 17時45分に受講生のOさん、来る。 「会場は2階ですよね」 と、Oさん。 「でも、18時に待ち合わせですよね?」 と、私。 「ああ、あれは間違いで、18時は開始時刻だそうです」 「えっ!」 で、2階に行ったらすでに受け付けは始まっていて、 「ツィッターを見たら、18時からニコ生が始まるというのでおかしいと思って気が付きました」 というT橋さんと、 「気が付いたので5時過ぎで、もう間に合わないからしょうがないかと思いました」 という笑顔の素敵なT久さんに会う。 贈賞式開始。 小川哲さん、飛浩隆さん、おめでとうございます。 そして昨年亡くなられた山野浩一さんへの功績賞のトロフィーを弟さんが受け取った。 乾杯の音頭はトロフィーをデザインした横山宏さん。 グラスを手にひととおり、ご自分の作品の紹介をし終わってから、乾杯。 乾杯の音頭でスライドを使う人を初めて見た。(笑) Oさんが永井豪先生のファンだと言うので、 「永井先生なら、あそこにいらっしゃいますよ」 と、教えたら喜んで永井先生の前まで行ったのは良いが、緊張で硬直していた。(カワイイ♪) Oさん、実は高校1年生。 「ここにいる現役女子高生はあなたぐらいだろう」 と言ったら、 「でも、あそこに高校生っぽい人が」 と言うので、見たら新井素子先生だった。 新井先生は女子高生に見られたと聞いて「やだあ」と笑っていた。 確かに仕草が女子高生っぽい。 まさに永遠の少女。 Oさんを芦辺拓先生に紹介すると、 「SFを書く人? じゃあSFの編集者の人に紹介してあげるね」 と、Oさんを連れて会場を回ってくださった。 芦辺先生、良い方だ。 パーティーが終了して、二次会へ。 バイキング形式の料理が、中央の机に山のように載っている。 パーティーでさんざん飲み食いして来た一同。 私はそれでも食べたので、昼食を抜いてゆるめのスーツを着て行ったにも関わらず、腹回りがきつくなった。 料理が少し減ると、また追加。 柴田勝家さんと話をしていたら、早川の編集さんが来て、 「早川書房から柴田さんにお願いがあります」 仕事の話でもするのかと思ったら、 「あそこの残った料理を片付けちゃって下さい」 だって。 目の前で柴田先生が、とてもキュートな表情になった。(^^) 「横浜駅SF」の柞刈湯葉(いすかり・ゆば)さんにお会いできたので、 「SF乱学講座の講師をお願いできませんか?」 と聞いてみたが、柞刈さん、顔出しNGなのだそうだ。 残念。 三次会。 午前0時過ぎまで飲んで、最終一つ前の有楽町線で帰宅。 駅の階段を上がったらサラリーマン風の人がゾロゾロ歩いていた。 金曜日の夜の風景だな。 寝る。
2018年4月19日(木)
昨日は寒かったのに、今日はそうでもない。 というか、暑い。 午後。 電話して、FAXして、郵便局へ行って、図書館で資料を受け取って……と、ひとつひとつは大したことのないことで、気が つけば夕方。 電源ケーブルは相変わらず不調なのだが、新しいものが届くのは明日。 充電が安定せず、画面が明るくなったり暗くなったり。 残り少ない充電とチラつく画面と戦う。 ニュース。 日米首脳会談は、「アメリカはTPPに戻って欲しい」という日本の希望に対してトランプさん「TPPには戻りたくない」 と、強調。 アメリカ側が望むのは「二国間協議」。 結局、ライトハイザー米通商代表と茂木経済再生相による、新たな二国間通商協議の枠組みを設けることで合意することに。 朝日の電子版の記事(編集委員・佐藤武嗣 2018年4月19日09時33分)によれば、 〈米国からのFTA要求を警戒する日本は、米国にTPP復帰を促す考えだったが、トランプ氏は17日に自らのツイッター で「日本や韓国は米国にTPPに復帰してほしいと思っているのだろうが、米国には望ましくない」と復帰を否定。機先を制 された格好で、二国間の貿易協議の場を設けることで押し切られた格好だ〉 要は、先手を打たれて外交に敗れた形。 安倍政権は外交に弱いのが欠点なんだよなあ。 夜。 「コズミックフロント NEXT」を観る。 「村山斉の宇宙をめぐる大冒険」 素粒子物理学者・村山斉氏が「いったいなぜ、私たちはこの宇宙に存在するのか?」という謎に迫るという内容。 ビッグバンの時に生まれた物質と反物質の素粒子(粒子と反粒子)が、なぜ全て対消滅して消えなかったのか? つまり「CP対称性の破れ」の話なのだが、これを1時間の番組で全て説明するのは無理だった。 基本的な知識のおさらい。 「CP対称性の破れ」の「C」とは、粒子を反粒子へ反転する「荷電共役変換」のことで、「P」とは、物理系の鏡像を作る 「パリティ変換」のこと。 「CP」は「C×P」のことだから、「CP」とは「荷電共役変換」×「パリティ変換」。 まず、パリティ対称性について。 「パリティ変換」とは、物理系の鏡像を作る変換のことだから、「鏡に映った影が左右が逆なだけで本体と同じ動きをする」 ような状態をイメージすれば良いのかな。 ところが「弱い相互作用(※)」が関与する物理現象においては、このパリティ対称性に破れが生じることがわかったのだ。 つまり、本体にあたるものと鏡像にあたるもので、物理法則が同じにならないわけである。 ※弱い相互作用 素粒子の間で作用する4つの基本相互作用(強い相互作用 弱い相互作用 電磁相互作用 重力相互作用)のひとつ。 この「パリティ対称性の破れ」を回復するために考えられたのが「CP対称性」なわけだが、これも破れているということは 素粒子の世界では物理法則が対称ではない場合があるということなのかな? (番組では、「CP対称性の破れ」のおかげで反物質の一部が物質に変わって、物質と反物質の数が同じでなくなったと説明 していた) 物質と反物質の数が同じではない(物質の方が多い)から、対消滅しても物質の方が余る。 宇宙が対消滅で消えてなくならなかったのは、この「CP対称性の破れ」があったからだというのだが、わかっただろうか? 文系人間の私には、さっぱりわからなかった。(笑) 寝る。
2018年4月18日(水)
朝起きたら外は雨。 午後まで待って外出する。 親戚の子が就職したという話を昨日聞いた。 何が欲しいのか分からないので、とりあえず図書カード。 (本なら誰でも読むだろう) 歴史の好きな子で、わざわざ都会を離れて歴史上の人物ゆかりの地の村役場に就職したのだそうだが、ネットで調べたら村の 人口は二千数百人。 村議会の存続が危ぶまれている高知県の大川村の人口が400人ぐらいだそうだから、その5倍以上だと考えれば良いのか? 夕方。 ノパソの電源ケーブル(USB-C)の接続部分が、またぶち折れた。 慌ててアマゾンに発注し、とりあえず接触不良気味の古いケーブルで凌ぐ。 夜。 ニュースで福田財務次官が辞任すると言っていた。 セクハラ騒動の渦中の人で、下品な発言の録音データが公開されて騒動になっていた人。 騒動をさらに大きくしたのが「被害者の女性が財務省の雇った弁護士のところに名乗り出なければ、事件としての調査ができ ない」という財務大臣の発言。 とっさに、 「うちの組の者が迷惑かけたと言うのなら、組事務所でお話を伺いましょうか?」 と凄んでいるヤクザを連想してしまった。 で、当の福田事務次官も「あくまで騒ぎになって財務省に迷惑をかけたから辞めるだけで、自分はセクハラはやっていない。 だから事件を報道した週刊新潮を名誉毀損で訴える」というスタンス。 (トカゲの尻尾となって切られることで、ほとぼりが冷めたら面倒を見て貰うつもりかと勘ぐってしまうぞ) テレビ東京の「未来世紀ジパング」を観る。 「中国がごみの輸入を禁止!"日本のごみ"が大変な事態に」という特集。 いままで日本の資源ゴミは、中国がプラスチック原料等として買っていた。 ところが中国が豊かになるにつれて、国内で膨大なプラスチックゴミが発生することに。 おまけにまだ分別意識が徹底していない中国では、悪臭を放つ大量のゴミが社会問題に。 そこで中国政府は、対策のひとつとしてゴミの輸入を禁止した。 たくましい中国の業者は、従業員ごと日本に工場を移転させ日本でリサイクル事業を始めた。 中国人の社長に言わせると分別が進んでいる日本のプラスチックゴミはきれいで品質の良いプラスチック原料になるらしい。 それにしても「従業員ごと」か……。 中国の従業員としては、良い社長なのだろうなあ。 番組が終わり、テレビを消して寝ようとしたのだが、どうも眠れない。 起き上がってネットのニュースを読んでたら、テレビ朝日が辞任した税務次官の被害者女性が自社の社員であったことを公表 したのだそうだ。 財務次官としては「週刊誌に情報を売るような記者」=「自社ではセクハラを取り合ってもらえなかった記者」=「孤立無援 の女」と考え、名乗り出ては来ないだろうし、名乗り出たとしてもそんな女のひとりやふたり財務省が雇ったプロの弁護士が 上手く処理してくれるはずだと考えていたのかな? でも「財務省の福田次官」なら怖いが「財務省を辞めてしまった個人である福田淳一」ならテレビ朝日も怖くない。 「財務省&顧問弁護士 vs 孤立無援の女ひとり」の図式が、「個人の福田淳一 vs テレビ朝日&顧問弁護士」の図式になって しまった。 肩書きを持った自分をあんなに恐れていた虫ケラどもが、肩書きが外れた途端に襲いかかって来る……。 これはエリート官僚の福田さんとしては想定外だったのかな? 寝る。
2018年4月17日(火)
天気がぐずついている。 (そう言えば日曜日の朝、川崎は土砂降りだったな。会場の外に出ていないので気にならなかったが) 昼過ぎになって、今日が自分の誕生日だったことに気づく。 (ハッピーバースディ、俺。55歳おめでとう) ……何がめでたいのかは分からないが。 午後。 『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』(山本巧次 宝島社文庫)読了。 元OLであるヒロインが、祖母から相続した家にあるタイムトンネルを使って、江戸時代と現代を行き来しながら犯罪捜査を 行うというSF(?)ミステリー。 タイムトンネルの設定が、やや強引。 江戸時代での彼女の立場(同心の愛人で体の関係はないが十手は預からせてもらっている)も、かなりご都合主義。 さらに現代で彼女の秘密を知る唯一の男性は「無口で無愛想だが、なぜか美人のヒロインがその一挙一動にやきもきするよう な男」というラノベにありがちな陳腐なキャラ。 正直、読み始めて間もなく、投げようかと思った。 それが、ヒロインが江戸時代に行き、捜査を開始した辺りから、話が面白くなって来た。 (この人、こんな変な設定じゃない、普通の捕物帳を書いた方がいいんじゃなかろうか?) ストーリーの発端は、ある美術館が目玉展示にする予定の北斎の絵が贋作であると書かれた古文書が発見されたこと。 贋作は、北斎存命中に描かれたものなので、科学鑑定では真贋の判定が難しい。 そこでヒロインは江戸にタイムトラベル、実際に何が行われたのかを自分の目で確かめようとするのだが、彼女が捜査に動い たことで殺人事件が起こってしまい……。 SF的には、タイムトラベラーのせいで歴史が変わってしまった大事件なのだが、作中では、死んだのが歴史に名を残すほど の有名人でもない限り大丈夫であるらしい。 設定の無理やご都合主義が気にならないのなら、軽い読み物として面白い小説。 ウィキペディアのよれば〈第13回『このミステリーがすごい!』大賞の最終選考で受賞は至らず落選。しかし後に隠し玉(編 集部推薦)として出版されることとなった〉という作品なのだそうだ。 (選考ではシリーズ化を望む声があり、実際にシリーズ化している) 夜。 電話で佐藤編集長に、 「今日は私の誕生日なのだが」 と言ったら、ナスを買って来て台所で天ぷらを揚げてくれた。 4月17日はナスビの日♪ (違うわぁっっっ!) 天ぷらが美味だったので、まあ良いことにして、寝る。
2018年4月16日(月)
朝。 週末から溜まっていた新聞の束を広げてみると、私がはるこん会場に籠っていた2日間の間に、米英仏がシリアに軍事攻撃を 行っていた。 つまり、シリアのバックについているロシアとアメリカの関係が、よりややこしくなってしまったということで、日本の安倍 首相、このあとアメリカ、ロシア両国との首脳会談の予定が入っていたんじゃなかったっけ? 双方とどんな話をするのだろう? 午前中。 『陰陽師 玉兎の巻』(夢枕獏 文藝春秋)読了。 この世界の快い世界を堪能する。 午後。 病院へ行って、前回の血液検査の結果を聞いてから、また採血。 帰宅して、今度は『クララ殺し』(小林泰三 東京創元社)を開く。 『アリス殺し』の続編だが、今回は主人公が行く先の異世界がなかなか分からない。 途中でやっと世界の名前がついて、そこが「ホフマン世界」であることがわかる。 作者の小林さんはE.T.A.ホフマンのファンなのか? ちなみに、E.T.A.ホフマン(エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマン)は「くりみ割り人形」の原作者。 『アリス殺し』と同じで、夢の中で異世界と地球を行き来する人達が殺人事件を解決する物語。 異世界で死んだ人間は地球でも死んでしまうので、異世界での殺人を防がないと、こっちの世界でもその人が死ぬことになるのだ。 そして、異世界の住人が地球の誰になっているのかは分からない。(異世界の蜥蜴が地球では人間とか) そんなわけで、夢の中の異世界で事件を解決しようとする大学院生の井森(主人公)。 ところが、異世界の彼は頭の悪い間抜けな蜥蜴(但し人語を喋る)なのだ。 頭の悪い蜥蜴が聞いて理解できなかったことを大学院生である井森が理解し謎解きのための仮説を立てる。 しかし実際に調査を行うのは頭の悪い蜥蜴。 聞き込みに行った先でトンチンカンな発言をしつつ、聞いた相手の言葉は井森に伝わるので、井森がそれを理解し……。 混沌とした物語には、しまいに同じ作者の別の作品の登場人物まで出て来て大混乱。 物語としては『アリス殺し』の方が分かりやすかった。 このシリーズ、さらに続編の『ドロシイ殺し』というのが今月の末に出るらしいので、アマゾンでポチる。 さて、手元にはもう1冊、はるこんのビンゴの賞品として手に入れた『八丁堀のおゆう』(山本巧次 宝島社)がある。 今夜はこれを読んで、寝よう。
2018年4月14日(土)〜15日(日)
【4月14日】 今日から2日間、川崎で「はるこん」があるので、9時頃に家を出る。 体調は万全……とはいかない。 自由が丘あたりで途中下車して少し休憩。 最寄駅の元住吉から目的地の川崎国際交流センターまでの地図は、ネットにあったものをプリントアウトした。 ここはちゃんと「人間用の地図」をつけてくれているので助かる。 鳥の視点で上から見下ろした図ではなく、道を歩いている人間の視点で見えるものの写真と説明文でできている地図だ。 これによると「ニワトリのサインゲート」のところで右へ曲がれば良いのだな。 なぜ「ニワトリのサインゲート」というものがあるのかと言うと、元住吉の西口駅前の通りが「ブレーメン通り」という名前 だから。 (ちなみに東口駅前の方は「オズ通り」というらしい) さて、判りやすい地図のお陰で、無事に会場に到着。 それにしても、遠い。 スタッフに「明日の企画の客席に居てくれる?」と言われたのだが、明日もまたこの道を来るのか? ……と、悩んでいたら「会場に併設したホテルが取れそう」と言われたのでお願いすることに。 受付で受け取ったプログラムブックを開こうとしたら紙の角で指を切ってしまい、近くにいた22歳だという青年(初対面) に絆創膏を貰う。 彼はアシモフ・ファンなのだそうだ。 (アシモフ・ファンには良い人が多いのだな) オープニング。 廊下の椅子で休んでいたら、隣にも椅子に座っている人がいて、なんとなくおしゃべりしていたらホールの中から「ゲスト・ オブ・オナーの紹介です!」という声がして、隣の席の人が慌てて立ち上がってホールに入って行った。 どうやら、その人がゲスト・オブ・オナーの吉田徹さんであったらしい。 顔を知らなかった。(^^; 企画開始。 作家さんの裏話など、なかなか面白い話。 某作家に「星雲賞を取るにはどうしたら良いか?」と聞いたら「汗を流してパイプ椅子を運ぶこと」と答えたという話とか。 星雲賞はファンの投票によって決まる賞。 ファン・イベントで力仕事を進んで引き受ければファンの間で印象が良くなって受賞しやすくなるということらしい。(笑) ディーラーズには古本が置いていあり「寄付をすれば本を持って行って良い」というようなことが書いてあって、そのブース には誰もいない。 寄付の箱に1000円入れて、『陰陽師 玉兎の巻』(夢枕獏 文藝春秋)と、『クララ殺し』(小林泰三 東京創元社)を 貰う。 GOHパーティー。 開始は遅れたが進行そのものは普通。 終了後、ホテルの部屋へ。 213号室。 (つまり、2階の「13号室」ということか……) と、部屋に入ると、カーペットに大きなつぎ当て。 畳1畳分ぐらいの大きさ(つまり人間ひとりが横になれるぐらいの大きさ)の部分が、明らかにそこだけカーペットを切り取 って別のカーペットでつぎ当てをしたようになっていた。 そのつぎ当てから入り口のドアに向けては何か重たいものを引きずったような跡があり、ところどころ何かを隠すようにガム テープが貼っていある。 そしてゴミ箱には、何やら赤茶色のシミが……。 趣向(?)が私の趣味に合い、居心地の良い部屋だったのでシャワーを浴びてベッドで『陰陽師 玉兎の巻』を読む。 安定の陰陽師シリーズ。 時計が10時を回ったので、寝る。 【4月15日】 「はるこん」2日目。 最初の企画は「ビブリオバトル」の客席に行く。 最近、ルール違反のビブリオバトルをやる団体があって困るという話をされた。 そういうことをするのは、主に学校だそうで、どういうルール違反かと言うとバトルに「課題図書」を使うことを強制した、 挙句にチャンプ本を教師が決めるというとんでもない違反。 「ビブリオバトル」の1番のキモは「自分で面白い本を見つけて来ること」で、2番目は「紹介された本を読んでみたいと感 じること」だと思うのだが……。 「どの本が面白いかは先生が決める。参加者はこの本を読んでみたいと感じるように!」って??? ルール通りに行った本日のビブリオバトルでのチャンプ本は『前田建設ファンタジー営業部』(前田建設工業 幻冬舎)だっ た。 あとの2コマは「ゲンロンSF講座」の企画の客席へ。 東京創元社の小浜徹也氏に「崎田は小説を書いていたの? 書くように見えないなあ」と言われて泣く。 本部でスタッフ弁当を食べて撤収作業。 女子会というものに生まれて初めて誘われたので参加。 女子会というものが「男ってバカだ」という話で盛り上がるところだということを知る。 打ち上げにも参加。 ビストロ風の餃子屋だというので、どんな料理が出て来るのかと思ったら、チーズのかかった焼き餃子が出て来た。 東横線で帰宅。 寝る。
2018年4月13日(金)
今日は楽しい13日の金曜日。 朝。 起きてまず、花粉症の薬を飲む。 朝食は野菜サンド。 民放の番組を観ていたら、マスコミが「愛媛文書」という言葉を発明していた。 愛媛県知事が発表した県職員による加計学園に関する「備忘録」のことなのだとか。 午後。 買い物に行ったらレジのところで中年のご夫妻と店員が何やら揉めている。 「ウォーキング・シューズを買いに来たんです」 と、ご夫妻のご主人の方。 「でも、ウォーキング・シューズというのがどの靴のことなのかわからないんです」 と、奥様の方。 これを聞いた店員、 「では靴売り場に行って、一緒に悩みましょう」 って…… (お前も知らないんかい!) 夜。 空想小説ワークショップ。 今期はいよいよ実作に入ることになった。 新入生が男女2名、体験入学が1名と受講生も増えた。 新入生の女性曰く、 「浅暮先生の作品を読んでいたので、どういう授業になるのか不安だったのですけど」 この人はどうやら本物の浅暮三文ファンのようだ。(笑) 授業中に起きた不思議な事件。 配られたテキスト(プリントをホチキス止めしたもの)のうちの1ページがないという人が5人ほどいたのだ。 片面印刷のプリントなら、ホチキス止めしたときに1枚が抜けたと考えられるのだが、これは両面印刷。 その途中の1ページが抜けてしまったので、途中からページの左右が通常と違うテキストになっているわけだ。 全部がそうなっていたのなら、それはそれで分かるのだが、なぜ一部の人の分だけ? この謎は、結局、最後まで解けなかった。 放課後。 「勝や」で飲んで帰宅。 気がつけば13日の金曜日は終わっていた。 明日から2日間「はるこん」だ。 寝る。
2018年4月12日(木)
今年の花粉は鼻より喉(気管支?)に来るようだ。 咳がひどいと図書館に行きづらい。 とても困る。 ニュースは、脱獄囚が広島県の向島(むかいしま)に逃げ込んだという事件の続報。 まだ捕まっていないらしい。 小さな島の中だから、すぐに見つかるかと思っていたのだが、なんとこの島、空き家が1000件以上あるのだとか。 空き家の中に隠れられると所有者の許可なく警官が立ち入れないので、なかなか見つけられないらしい。 元々が泥棒だから、空き家に侵入するぐらい簡単なのかもな。 午後。 雑用を片付けていていたら、日が暮れた。 夜。 「コズミック フロント NEXT」を観る。 こんな内容。 カナダのアマチュア・オーロラ観測グループが、写真に写った不思議な光に気付く。 NASAのホームページで調べたら、似たような写真が掲載され「プロトンオーロラ」と書いてあったので、メンバーたちは 「これはプロトンオーロラというものなのだな」と納得。 その後、町に専門の学者が来たので「プロトンオーロラの写真を撮った」と言ったら「プロトンオーロラが写真に写るはずが ないだろう」と言われる。 学者に写真を見せると、学者も初めて見るものだった。 そこで学者がさらに詳しく調べると、新発見の大気現象であることが判明した。 この大気現象は仮称で「スティーヴ」という名前が付けられているそうだが、なぜスティーヴなのかと言うと、観測グループ のメンバーの子供が観ていたアニメ「森のリトル・ギャング(Over the Hedge)」に出てきた「正体不明のもの」が作中で そう呼ばれていたからなのだとか。 本日の特集は「市民科学の最前線」だそうで、高校生によって行なわれている天文観測の話も紹介されていた。 高校同士のネットワークを活かしたデータの作成。 こういう空気がきれいで天文観測に向いている土地は、天文観測を専門に学べる学校を作ったら若者を呼び寄せられるのでは ないかと思った。 寝る。
2018年4月11日(水)
朝。 ニュース。 大分で山崩れが起きて住宅が下敷きになったそうだ。 こういう事故が起こると思うのだが、山の斜面の真下に住宅を建てることに関する法規制ってないのか? 民放の番組を見ていたら、1年前の安倍さんの「私や家内が森友学園と関係あったら総理を辞任する」という発言について、 「実は、事前の自民党内の話し合いでは、慎重に答弁をする予定だったのに、総理と親しい産経新聞の記者が『もっと強気の 発言を』とアドバイスをしたのだという話がある」 と、言った人がいた。 民放のワイドショー的な番組だから、話の信憑性についてはどうかわからないが、そうした噂が出るほど、あの発言は異常な ものだったのだということは確かだと思う。 なぜ安倍さんは「総理を辞任する」なんて野党が大喜びするような発言をしてしまったのか? 「総理大臣ほどの方がご自分の首を賭けるとまでおっしゃっているのだから、これは疑いようがない」と野党が思ってくれる と考えたのだろうか? 「爺さんの七光りで総理大臣になったボンクラ坊やなら、いつか口を滑らせて失言をしてくれるはず」と虎視眈々待ち構えて いるとは考えなかったのだろうか? 今の自民党をダメにしているのは、この危機意識のなさ。 それが外交の面でも露呈している。 一言で言うと「おめでたい」。 (大丈夫なのか、日本?) 午前中。 突然、タコ足配線の延長コードから火花が散る。 プラグがコンセントから数ミリ抜けかけていて、その隙間に薬のパッケージの切れ端が落ちてショートしてしまったのだ。 コンセントの近くには金属類を置かないように用心はしていたのだが、まさか薬のパッケージの切れ端があんな隙間に落ちる とは。 (もっと危機意識を高めないといけないな) 午後。 テレ東の新番組「私はラブ・リーガル」を観る。 事故死したパッパラパー女の魂が、同時刻に死亡した有能で高IQの女性弁護士の肉体に入ってしまうというファンタジー。 パッパラパーのはずの女が、書類を見ただけで内容を理解して法廷での弁護を行えた理由が「肉体の脳は高IQだから」。 自己中心的で考えなしの女が、高IQの脳を手に入れただけで、思慮深く思いやりの深い女性になるものなのだろうか? だとしたら「高IQの脳」って大したものだな。 私は高IQ者だが、性格はどちらかといえば考えなしの方だぞ。(笑) 国会で、例の愛媛県の「備忘録」について、立憲民主党の枝野さんが安倍総理に質問していた。 愛媛県は「備忘録」が存在すると言い、元首相秘書官は「備忘録」に書かれている内容について「私の記憶する限りない」と 言っている。 当然「どっちが正しいんだ」という話になるが、安倍さんとしては元秘書官が嘘をついているとは言えない。 ここで枝野さん「では、愛媛県の方が嘘なのか」と何度も質問する。 総理が県知事の言ったことを「嘘だ」と言うわけにはいかないから安倍さんは「コメントできません」を繰り返す羽目に。 結果、テレビには、総理が野党議員の質問に「コメントできません」を繰り返す映像が流れることになる。 (これは枝野さんの作戦勝ち) だから、本当に何もやっていないのなら、疑惑の核心部分を知る人間を最初から国会に呼んで、証人喚問で事実ありのままを 証言して貰えば良いのだ。 小出しにするから怪しげになるんだよ。 夕方。 100均で買った道明寺が、明らかに小さい。 3個入りなのに、分量は1人分。 つまり以前の3分の一ぐらいの小ささになってしまっているのだ。 これも巷で有名な「食い物が小さくなっている件」のひとつか? どうでもいいこと。 つい最近「道明寺」が方言だと知った。 他の地方では「桜餅」と呼ぶのだそうだ。 じゃあ、我々が「桜餅」と呼んでいるあのお菓子は、他の地方では何と呼ぶのだろう? 夜。 テレビ東京の「未来世紀ジパング〜池上彰&鎌田靖の世界激変スペシャル〜」を観る。 2人ともNHKの「週刊こどもニュース」出身の記者。 特集は「独裁者」についてで、鎌田靖が東アジアを池上彰が中東を取材した報告なのだが、独裁化が進む東アジアと独裁政権 が倒れた後に混乱に陥った中東の比較が興味深かったな。 寝る。
2018年4月10日(火)
朝の民放の情報番組。 愛媛県今治市の刑務所から受刑者が脱走し、この受刑者が潜伏していると思われる広島県尾道市の住宅から現金や車の鍵が盗 まれて「車をお借りします。一切傷つけません」との趣旨が記された手書きメモが残されていたのだそうだ。 (礼儀正しい脱獄囚だな……) 午後。 図書館へ。 夕方に帰宅してニュースをつけたら、加計学園の愛媛県今治市での獣医学部新設計画をめぐり愛媛県や今治市の職員らが当時 の首相秘書官と面会した際に、愛媛県が作成したとされる記録文書が存在していたことを愛媛県知事が認めたという内容で、 知事の記者会見の映像が流れていた。 記録文書には「首相案件」の文字があり、この文書について、当時の首相秘書官(現:経済産業審議官)は、「自分の記憶の 限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはない」そして「外部の方に対して、この案件が首相案件になっているとい った具体的な話をすることはあり得ない」などとコメントし、否定しているそうだ。 つまり2人の言っている内容が真っ向から異なっているわけで、あとは愛媛県の知事と中央官庁の官僚は、どちらが信用でき るかという話になるな。 もうひとつ、ニュース。 東京都羽村市の中学校の校庭に米軍のパラシュートが落ちているのを部活動中の生徒が見つけたというニュース。 米軍は日本の防衛省に、訓練中のトラブルでパラシュートを切り離したと説明しているそうだが、パラシュートは長い部分で 3メートルの長さがあるそうだ。 そんなデカい物を学校の近くで落っことしたら、先に言えよと思う。 これ、落ちているところを見つけたから良かったのだが、万一パラシュートが強風に舞って子供を巻き込んだりしていたら、 惨事になった可能性もある。 米軍に「どうせ相手はアジア人」という意識がなかったのかと疑ってしまう。 夜。 テレビ東京の〈なぜ あの歴史は消えたのか?【鑑定団の今田&福澤が歴史の新事実に迫る】〉という番組を途中から観る。 昔の教科書と今の教科書で記述が違っている点についてを取り上げた番組らしい。 「聖徳太子は本当はいなかった」というので、興味を持って観たのだが「聖徳太子はおくり名で本名は厩戸皇子だから」って それは「本当はいなかった」とは違うんじゃ? 「聖徳太子の超人的なキャラクターも創作」って、そんなの誰でも知っていると思う。 ただ「聖徳太子を偉人として祭り上げた理由が、大化の改新を正当化するため」は、面白い話だと思った。 「バカ殿徳川綱吉の評価が激変」については、私が子供の頃から、綱吉は別に「バカ殿」とは言われていなかったが、綱吉の 「犬公方」というあだ名や人命より犬を大事にしたという話は、どうやら時代の将軍が自分と確執のあった綱吉の評判を落と すためにでっち上げたものであるらしい。 実際には「老人、病人、捨て子および野良犬の保護」という福祉政策で、番組が正しければ、綱吉が行ったのは、現代の感覚 から見ればごく普通の「動物愛護法」であったようで、野犬化して危険だった野良犬を保護することは、人間の安全のためで もあったのだそうだ。 夜10時。 NHKのEテレで〈先人たちの底力 知恵泉 名君なれど名君ならず 徳川綱吉“恐れず”に行動せよ!〉 という番組を観る。 〈人間より犬を大事にしたと言われ、暗君と評される江戸幕府5代将軍・徳川綱吉。しかし悪法と言われる「生類あわれみの 令」は、人間の命を重んじる画期的な政策だった…!?〉 という内容。 (今日は、テレビの「綱吉デー」なのか?) やはり綱吉が、老人や病人、捨て子を保護する政策を行ったことが取り上げられていたが、どうやらこの番組、続きがあるよ うで、次回は綱吉の政策が失敗した理由を解説するのだそうだ。 さすがNHK、民放に比べると掘り下げ方が深い。 寝る。
2018年4月9日(月)
朝。 ネットの情報によると、深夜に島根で地震があったらしい。 時刻:1時32分頃 震源:島根県西部(北緯35.2度 東経132.6度) 深さ:約10km 規模:マグニチュード6.1 最大震度:震度5強(島根県大田市) 震度5強と言えば、相当の揺れ。 ちなみに、東日本大震災の時の大手町の揺れが震度5強だった。 建物にヒビが入ったりしたのじゃないだろうか? 島根には知人も住んでいるので、少し心配だ。 午前中。 先日、テレビに接続したばかりのスピーカーが、ラジオだか何だかの音声を拾いまくってしまい、あまりにうるさいので取り 外すことにする。 このスピーカーについてネットで検索すると、販売開始前のレビューにはやたら褒めている内容のものが多いのに、販売後の 記事が見つからない。 (もしかして、欠陥商品だったとか?) 午後。 出かける予定だったのだが、変な筋肉痛が来て自転車を漕ぐのが不安になったので、予定変更。 部屋で雑用を片付ける。 夜のニュース。 島根の地震は、崖崩れが起きるような規模のものだったらしい。 画面には地割れも映っていて、住人の方は不安な思いをしているだろうと思った。 別のニュース。 NHKが発表した内閣支持率。 安倍内閣を 支持する:38%(−6) 支持しない:45%(+7) まあ、いまのところ、支持率が上がる理由がないからね。 ネットの記事。 〈国有地値引き 財務省、森友との口裏合わせ認める 〉(2018/4/9 22:52 日経) 〈財務省の太田充理財局長は9日の参院決算委員会で、値引きの根拠と説明してきたごみの撤去費用に関し、虚偽の説明を 森友学園に要請していたと認めた〉 〈野党側は、ごみ撤去費用が約8億円の値引きの根拠でなかった場合、財務省による安倍晋三首相夫妻への忖度(そんたく) が影響したのではないかとみている〉 これもますます内閣の支持率が下がりそうなニュースだが、安倍さん、踏ん張れるか? 深夜。 民放が「豊島区」を特集しているというので、郷土愛溢れる私は(笑)つい深夜番組などを観てしまう。 番組では、豊島区が高齢者に秩父への移住を勧めている件についてを取り上げていた。 以下は、番組のインタビューに答えた高齢の豊島区民の発言。 「なあ、やだよなあ。姉妹都市だってお前、あんな山ン中どこがいいんだよ。住み慣れたとこがいいン決まってらァお前。 ただ、アレがいいだけだお前、表現の仕方が」 (インタビュアー)「困ります? やっぱり秩父は?」 「困るさァ。姥捨山じゃねえか」 区の進める高齢者の秩父への移住は、区内の高齢者には評判が良くない印象だ。 私の意見としても、この政策には反対。 その理由。 「トキワ荘」をイメージしてもらうと分かりやすいと思うのだが、豊島区にやって来る若者は、基本的に低所得者が多い。 その安アパートに住んでいた若者たちが、一定の収入を得て「終の住処」を求める年代になって「高齢になったら秩父に出 て行って欲しい」なんて政策を聞いたら、近隣の他の区(練馬区とか中野区とか)に家を建てて引っ越してしまう、。 低額所得者が移住して来て、やっとそれなりの税金を納められる頃になったら出て行かれるというのでは、いつになっても 区の税収が増えないだろう。不人情な街 ところで「池袋」への印象を区民(?)に聞いた印象は「ゴチャゴチャしていて汚い」「西口の方は暗い」だそうだ。 司会のマツコ・デラックス氏が「だったら池袋に住むんじゃねえよ!」と感想を述べていたが、私も「ゴチャゴチャして、 暗く汚い西口」のカオスなエネルギーが大好きなので、明るくきれいな街に住みたい方には別の街をお勧めしたい。 ……寝よう。
2018年4月8日(日)
今日は誕生会(たんじょうえ=花まつり)。 朝。 手続きのことで東京芸術劇場に行った帰りに、寺の前を通りかかったら誕生仏が門前に出ていたので、柄杓で頭から甘茶を かける。 釈迦が生まれた時に、空から甘露が降ったという伝説は、せっかくの王子誕生の日が雨だったので、気を利かせた側の者が 頓智でごまかしたことから生まれたのではないかと、私は勝手に想像している。 帰宅。 昼前から自治会の総会。 集まれば酒を飲む爺さんたち(私が最年少という集まり)に囲まれ、適当に会議をして、あとは酒宴。 ビールなんかじゃ酔えない爺さんたちは、 「亡くなった前会長はワインが好きだった」 というのを言い訳に、あっと言う間に3本も空けてしまった。 (別に、私が飲まなかったとは言っていない) 夕方。 ゲンロンカフェで飲み会。 先日、テレビで観た「がん消滅の罠」の原作者がゲンロンSF創作講座での私の後輩(?)に当たることが判明し、ファン として握手して貰う。 正直、ドラマ化されるような小説を書いている作家が、なぜ創作講座を受講しているのかは謎だった。 パーティー終了後、ラジオドラマのシナリオを書いているという青年と近所の居酒屋で2時間ほど飲みつつ、創作について 語り合う。 帰宅。 時計を見ると午前0時になっていたので、寝る。
2018年4月7日(土)
午前中。 民放の番組で米中貿易戦争の話をしていた。 「米中の話かと思いますが、実は、アメリカの製品を販売しているのは日本の商社で、中国で製品を生産しているのは日本の メーカーなのです」 だそうだ。 どうやら日本も大いに巻き込まれそうな話であるらしい。 昼。 2号くんが来る。 昼食を食べてから、一緒に物置部屋の整理。 部屋の奥からペンギンの形のスピーカーが出て来た。 長らく使い道が思いつかずに仕舞ってあったものだが、最近、テレビ(2001年製ブラウンカン式)の音が聞こえにくくな って来た。 スピーカーを繋いで、いつも私が座っている場所の隣に置いてみると、音が聞き取りやすくなった。 (まだまだ使えるな、このテレビ) 夜。 NHKのドキュメンタリーで若年の失踪者が年間3万人もいるという話をしていた。 若い女の子の家出人に、男がネットで自分の家に宿泊するように勧め、女の子が性的被害を受けるという話は知っていたが、 そうしたネットの掲示板に求人広告を出す会社があるというのを初めて知った。 求人広告を出したのは居酒屋の経営者で、深夜までの重労働になる居酒屋の店員は一般の求人の方法だと人が集まらないが 家出人は行くところがないので住居の提供を条件にすると応募して来るのだとか。 これ、テレビで流してしまうと、同じように求人難で困っている他の企業が真似するのでは? 日本社会の歪みのようなものを見た気がしたぞ。 寝る。
2018年4月6日(金)
咳はまだ止まらない。 午後に出かけようと思っていたのだが、テレビで「ガントレット」をやっていて、山田康夫と納谷悟朗の声に引かれて、つい 観てしまう。 ちなみに、この吹き替えには納谷六朗も参加していて、美女を連れたルパン三世 vs 銭形兄弟の図式になっている。 「ガントレット」という言葉の意味が分からなかったのでネットで調べたら、刑罰の一種で、受刑者に通路を歩かせて左右に 並んだ人たちで一斉に攻撃するというもののことだそうだ。 そんなわけで、この映画の見せ場は、バスに乗って道を走る主人公が左右から一斉射撃を受けるシーン。 ともかく一斉射撃の好きな映画で、主人公と美女の2人を殺すのに何発撃てば気がすむのか。 私が経理の担当者だったら「銃弾だってタダじゃないんだぞ!」と怒りたくなる。 映画が終わったので交番へ。 以前、道で拾った現金3000円の落とし主が現れなかったとかで、私に所有権が移ったそうなのだが、そういう経験をした ことがなかったので、どうすれば良いのか聞きに行ったのだ。 最初の交番。 出てきた警官曰く。 「わからないので、時分で遺失物センターに電話して下さい」 ……電話したもののコンピューター音声で、どうも話が通じない。 700メートルちょっと歩いて、次の交番へ。 交番の入り口に立っていた警官曰く。 「じゃあ、僕が立て替えて、あとで会計に請求しましょうか? ちょっと待って、できるかどうか電話で確認しますね」 だが、電話の結果。 「すいません。立て替えは1000円未満じゃないとダメなんだそうです。池袋警察署に行って下さい」 さらに歩いて池袋警察署へ。 会計課に行って3000円の新札を受け取り、運試しにそのまま宝くじを買う。 三省堂へ。 『中国嫁日記 七』(井上純一 エンターブレイン)を探して漫画コーナーへ。 いくら探してもないので、店員に聞くと、 「この本は漫画エッセイなので、1階の文学コーナーのエッセイの棚です」 と、教えてくれたのは良いのだが、 「在庫を確認いたしますので、少々お待ちください」 と、内線電話で確認。 (池袋の三省堂で、先月末の発売の、特にベストセラーでもない本の在庫がなくなっているということはないと思うぞ) と、内心ブツブツ言いながら、妙に時間のかかった確認作業を待つ。 在庫が確認できたと言うので(そりゃそうだろ)すぐに1階へ行って棚の本を手に取り、レジへ。 あとで気がついたのだが、他のフロアから在庫確認した本は棚じゃなく、レジカウンターへ直接行って買うのが正しかったの だろうか?(まあ、いいや) 100円ショップでデニムの端切れを買って帰宅。 道の途中で変な倦怠感を感じていたのだが、悪い予感が当たって帰宅と同時に動悸で動けなくなる。 5分程度休んで、回復。 薬は飲んでいるので良くなっているとは思うのだが、再来週に医者に行った時に少し相談してみよう。 さて『中国嫁日記 七』は、中国のいわゆる「ひとりっ子政策」について。 日本人はあれを「二人目以上の子供を産んではならず、規則に違反した者は罰金刑に処せられる」という法律だと思っていた のだが、中国人は「二人目以上の子供を産むのなら金(罰金)を払え」というものだと受け止めていたのだ。 規則を破ることを「悪」と考える日本人は「罰金を払うような悪いこと」をすること自体を「やってはならないこと」と考え るのだが、中国人は「金(罰金)さえ払えばやって良いこと」と思うらしい。 これは罰金を受け取る側も同様の意識だったそうで、少子高齢化が問題になっても貴重な収益を失いたくないと考える地方自 治体のせいでなかなか撤廃できなかったのだとか。 これは私個人の考えだが、中国で共産主義が上手く行っているのは、中国人の国民性が資本主義的なので、いくら共産主義教 育をしてもまるで徹底せず、その結果「いい按配」になっているということなのではないだろうか。 もしも日本で共産主義政権を作ったら「共産主義的でないことは悪」と考える国民によって、瞬く間に経済が破綻してしまう だろう。 ニュース。 高畑勲監督が亡くなったらしい。 不思議だったのは、テレビで追悼コメントを述べている人の中に宮崎駿監督がいなかったこと。 (なんでだろう?) もうひとつニュース。 防衛省の日報問題。 空自からもまたないはずの日報が出て来たらしい。 やれやれ。 夜。 「るろうに剣心」の実写版がテレビで放映されていた。 そろそろ解禁ということなのかな? 次週は、予定を変更して高畑勲監督の作品である「ほたるの墓」を放映するのだそうだ。 寝る。
2018年4月5日(木)
朝。 寒い。 青森では昨日、雪が降ったそうだからその辺の冷たい空気が南下して来たのだろうと思う。 あまりの気温差に、せっかく治ったはずの咳が再発してしまった。 午後から図書館に行くつもりでいたのだが、どう考えても周りに迷惑。 予定を変更して、テレビで「インパクト・アース」というB級SFを観る。 危険な天体が地球に向かって飛んで来るというSF的な設定で、地上の人間の人間模様みたいなものを描くというお決まりの パターン。 今回の「危険な天体」は2つの小惑星。 単独では危険な軌道を描いていないのでノー・マークだった2つの小惑星が衝突することで軌道を変え、地球に危機が迫り、 博士論文を書くための観測を行っていた大学院生の女の子がそれに気づくという話。 主人公は、女の子ではなく彼女の指導教授で、彼には8年前に小惑星の衝突の誤報を出して、死者が出るようなパニック騒ぎ を引き起こしてしまったという過去がある。 そのため、警告を出すのをためらって小惑星の危険に気づいた女の子と家族だけを連れてシェルターのある場所まで避難しよ うとするのだが、妻とは離婚の協議中で、女の子も主人公に気がある様子という複雑な人間関係。 おまけに女の子が正義感から情報をネットに流したために、そのため安全な場所を知っている彼らを追う悪人に妨害される。 運良く通りかかった人のおかげで助かったものの、実はこの人もいろいろとアレで……。 人と人とのコミュニケーションに問題があると、簡単に解決できるような問題が面倒臭くなるという話だね。 ところで、小惑星を発見した大学院生が超天才だという設定は必要だったのか? 天才にしては、やっていることがバカみたいなのだが。 夜。 7時のニュースのトップは、舞鶴市の相撲巡業で起きたハプニングについて。 市長が土俵上でスピーチ中に、くも膜下出血を起こして昏倒。 関係者が駆け寄ったものの、どうして良いのか分からず右往左往、駆けつけた看護師の女性が心臓マッサージを開始した。 そこに「女性は土俵から降りてください。男性が上がってください」という場内アナウンスがかかったのだそうだ。 「女性は土俵から降りてください」というアナウンスが3回繰り返される中、看護師は心臓マッサージを続け、その後、病院 に救急搬送された市長は一命を取り留めたのだが「救命処置中の看護師に『女性は土俵から降りてください』とは何事か! 市長が死んでもいいというのか!」と批判を浴びたのだというニュース。 相撲協会は、この件に関して「若い行司が客に『女性が土俵に上がっていいのか』と言われて動転してアナウンスをしてしま った」と説明しているそうだ。 要は…… ・悪いのは行司を責めた客。 ・最悪でも若い(下っ端の)行司の責任。 ・それも動転してやったことで、悪気はなかったのだからそんなに悪くない。 ……ということらしい。 安定の日本相撲協会。 9時からの「幻解!超常事件ファイル」は、バミューダ・トライアングルの話でメアリー・セレスト号事件について取り上げ られていた。 以下のような事件。 1872年12月4日、デイ・グラツィア号という船が、無人で洋上を漂うメアリー・セレスト号を発見。 船内には食べかけでまだ湯気の立つ朝食が残され、救命ボートもそのままだったことから、メアリー・セレスト号の乗員は、 デイ・グラツィア号に発見される直前に超常現象的な力で消えたのだとされた…… ……という事件として広く伝わっていたのだが、どうやら「食べかけでまだ湯気の立つ朝食が残され」というところと「救命 ボートもそのままだった」というところが作り話だったらしい。 つまり、メアリー・セレスト号の乗員は、デイ・グラツィア号に発見される何日も前に救命ボートで船を去ったと考えるのが 自然だろう。 こういう「伝えられている事件の概要が嘘だった」というのは、トンデモ系の話にはよくあるパターンで、私は結構、好き。 寝る。
2018年4月4日(水)
午前中。 国民年金の納付のことで年金事務所に電話するが「大変混み合っています」のアナウンスが流れて繋がらない。 区役所で渡された書類での手続きだったので、区役所の方に電話してみる。 「2月に引き落としの手続きをしたのに、4月からの納付書が届いたのですが」 と言うと、 「手続きには時間がかかるので、しばらく納付書で納付して下さい」 との回答。 「しばらくというのはいつまで?」 と聞くと、 「年金事務所でないとわかりません」 しかし、その年金事務所は電話が通じないのだ。 「2月中に手続きをすると4月から引き落としになると、書類に書いてあるのですが」 と「そっちのミスだろおおお!」感をにじませつつ喰い下がり、 「年金事務所の電話が混んでいて通じないので、そちらから確認していただけませんか?」 と、押してみる。 (役所間の電話は一般と回線が違うので、こっちからは電話が通じないときでも役所間なら通じるのだ) で、結局、 「4月から引き落としになりますので、納付書での納付はしなくて結構です」 だという回答。 こっちが喰い下がらなかったら、危うく二重納付をしてしまうところだった。 国民年金の請求は、役所と年金事務所の連絡でも悪いのか、先日も納付後に督促状(!)が届いた。 こちらは納付書が届いてすぐに納付手続きを行ったのだが、督促状の但し書きを見ると根拠としたデータの日付が、納付書が 届いた当日のものだった。 (納付書の発送と督促状の発送の手続きを同時に行っているのだろうか? すごく変だと思うが) うっかり二重納付をしてしまうと、後で還付手続きとかが面倒臭いので、納付済みの人には請求書や督促状を送らないように システムを改善して貰いたいと思う。 午後。 図書館へ。 真夏のように暑い。 夕方に帰宅してニュースを見たら「青森県は雪だった」と言っていた。 (日本列島、広い!) 夜のニュース。 防衛省でないと言われていた日報が出てきた件。 今年の1月に見つかったというのは、事実ではなく、本当は去年の3月に見つかっていたのだそうだ。 要するに、発見から丸1年、防衛大臣への報告がなかったことになる。 理由は「担当者が報告の必要がないと判断したから」だそうだが、去年のその時期と言えば国会が日報の件で紛糾していた時 だよな? 「揉めていたのは南スーダン派遣の時の日報の件で、見つかったのはイラクの時の日報だったから」って、当時の防衛大臣は 国会で「イラクの日報もない」と答弁してしまっているのだが? その後に日報が見つかったのなら、訂正しなくてはならない。 担当者は「大臣の国会での答弁内容なんて間違っていてもどうってことない」とでも思ったのか? ことが起きたのは、よりにもよって防衛省。 もしも有事の際に、担当者の勝手な判断で重要な情報をストップさせてしまうなどということが起こったらどうなるか? (太平洋戦争中、実際に自軍の損失を上に報告するのをためらったために、結果的に戦況に関する誤った情報を上に上げてし まった奴がいるのだ) 防衛省は「言ったら叱られるかもしれないような情報ほど迅速に上に報告する」ということを徹底してもらいたい。 さて、もう一つ不祥事。 NHKのニュースによれば…… 昨年2月17日の衆院予算委員会で、福島伸享議員が、約8億円の値引きの根拠となったゴミの撤去について「実際に撤去す るとなるとダンプカー4000台分ぐらいになる」と指摘した上で、 「4000台のダンプカーが行き交いすれば、当然やっていることはわかりますけれども、実際に工事をやったかどうかは確 認されておりますか?」 と質問したのだが、その3日後の2月20日に理財局の職員が森友学園に、 「トラックを何千台も使ってゴミを撤去したと言ってほしい」 と電話し、学園側が「事実と違うのでその説明はできない」と断ったという話。 この件に関わるメールなどのやりとりを大阪地検特捜部がすでに把握していて、詳しい経緯を捜査中だというから、信憑性の 高い情報だと思う。 「撤去すべきゴミがあったから値引きした」という今までの説明と矛盾していると思うのだが、やっぱりこの件は、ちゃんと 調べないとダメだろうなあ。 寝る。
2018年4月3日(火)
午前中。 いけふくろうで知人と待ち合わせ。 今日、気がついたのだが、いけふくろうの向かって斜め左上に時計が設置されているのだね。 デジタル時計で「4月3日 火 10時25分」みたいに日付まで表示されるやつ。 (ここで写真を撮っておくと、アリバイに使えるんじゃ?) どうでもいいこと。 移動のために地下鉄に乗っていたら、後ろから肩を叩かれた。 振り返ると見知らぬ青年。 固い表情のまま、黙って空席を指差す。 席を譲ってくれるつもりらしい。 すぐに降りるので辞退させて頂いたが、 (入社式で善行の尊さを説かれた新入社員かなあ?) と、勝手な想像をする。 そして、私は席を譲るべき老人に見えるのだな。 帰宅。 細々とした雑用。 夜。 2号くんが来る。 民放のバラエティで、がんで余命いくばくもない父親に会いたいばっかりに刑務所を脱走した囚人の話をやっていたのだが、 2号くん、 「いつか役立つ知識かと思って」 と、熱心に観ていた。 (いつか何に役立てるつもりだ?) 9時のニュースで、防衛省で大臣が「ない」と国会答弁した日報が出てきた件について、二階さんが「たるんでる」と怒って いた。 私が自民党の幹事長でも同じことを言うと思うなあ。 最近の自民党は、明らかにおかしいぞ。 もうひとつのニュースは、加計学園岡山理科大獣医学部の入学式の話題。 合格したという新入生がインタビューに答えて「4浪して、ここ以外は全部落ちた」と言っていた。 加計学園は、千葉科学大学で「大学生の英語の授業でbe動詞を教えていた」(つまりbe動詞もわからない学力の受験生を 入試で合格させていた)という前科がある。 獣医は、生き物の命を預かる仕事なのだが「4浪して、ここ以外は全部落ちた」という学力の学生に、岡山理科大獣医学部は どんな教育をするのだろう? 寝る。
2018年4月2日(月)
朝。 NHKの連続テレビ小説「半分、青い」の第1回を観る。 ヒロインが胎児で登場するという変わった出だし。 番組の紹介によると、このヒロインは後に病気で片耳の聴力を失うのだそうだ。 脚本家を担当する北川悦吏子氏は、1995年に連続ドラマ「愛していると言ってくれ」の脚本を手がけている。 (聴覚障碍者のドラマが好きな人なのかな?) 午後。 病院へ、血液検査の結果を聞きに行く。 病名が判明したので薬を処方するために本を開いた医師、なかなか目的のページを見つけられない。 索引のページをめくっては前のページへ戻り…… ついこちらも、 「〈ル〉は〈フ〉の後ろのページにあると思いますが」 などと、口を出したくなる。 そして、ご高齢の医師、せっかく索引で確認してもページをめくるまでにその数字を忘れてしまうらしい。 ついにこちらも、 「○○ページです」 などと、口を出してしまう。 その後、病名が判明するまでにやたら時間がかかった理由を長々と説明されたのだが、私の素人意見では、最初の採血の時に 既往症関連の検査オーダーを出し忘れたことが原因なんじゃないだろうか? (ときどき不思議に思うのだが、なぜ自動車免許には更新があって、医師免許にはそれがないのだろう?) さて、診察室を出て会計。 処方箋を渡そうとしたカウンターのスタッフがなぜか後ろとコソコソ話あった挙句に、「医師に処方箋の内容を確認します」 と言って診察室に走って行く。 要は、間違った処方箋の書き直し。 (この病院は、スタッフが優秀だから安心できるな) 薬局で薬を購入して帰宅。 風邪がまだ治りきっていない。 夜。 ミステリードラマ「がん消滅の罠〜完全寛解の謎〜」 を観る。 がんの余命宣告を受け「リビングニーズ特約」の支払いを受けた患者の体から、がん細胞が完全に消えてしまい(完全寛解) 患者を治したはずの医師が詐欺容疑で警察に追われるという理不尽な結果に……。 生命保険会社の調査担当者が主人公である医師の親友とか、やや御都合主義の設定は、まあいい。 警察に追われているはずの主人公が、怪しい病院とか、自分の勤務先の病院とかに自由に出入りしているのは、さすがに引っ かかったなあ。 勤務先なんて、真っ先に警察の手配が回る場所だと思うぞ。 ただ、そうした細かい部分がどうでもいいほど、面白いドラマだった。 主人公を演じた唐沢寿明は、何をやっても熱いし。(笑) なにせ、キャストが豪華。 主人公の唐沢寿明に、その親友が渡部篤郎と及川光博、主人公の妻が麻生久美子、ヤクザっぽいがん患者役が吉田鋼太郎。 そして事件の鍵を握る主人公の恩師が北大路欣也なのだ。 ところで、ドラマに出てきた「自殺型がん細胞」の研究、つまり、患者のがん細胞を人工的に作り出した「自殺型がん細胞」 に置き換え、がん細胞の自殺の引き金となる薬品を投与して完全寛解させるという研究で、ドラマではこれが犯罪に利用され る。 そして、何も知らずにこの研究を完成させたドクターは、せいぜい「共犯者として逮捕されなくて良かったね」レベルの扱い だったのだが、普通に考えたらこれ、ノーベル賞級の画期的ながん治療法じゃないのか? がん患者を救いたいとか言っていた主人公、なぜかこの治療法に関しては完全にスルー。 ミステリーって、往々にして事件解決に関係のないことに関しては扱いが雑だな。(笑) 寝る。
2018年4月1日(日)
今日はエイプリルフール。 毎年、エイプリルフールに嘘ニュースを掲載していた某メディアが、フェイクニュースが多すぎて、わざわざエイプリルフー ルに嘘ニュースを流す意味がなくなったと言って嘘ニュースの掲載を取りやめたとの話。 (もしかしてこの話自体が嘘ニュースなのか?) 朝。 熱は引いたが、咳だけがしつこく残っている。 ドラッグストアで咳止めを買おうかと思ったが、やっぱり止める。 エスエスのブロン錠1瓶(60錠入)だと、1回4錠1日3回の服用で5日分。 そんなに咳が続くとも思えない。 夕方。 SF乱学講座へ。 講師は牧眞司さんで、タイトルは「山田尚子監督のアニメ作品の魅力」。 私は山田尚子監督という人をよく知らなかったのだが、牧さんは「けいおん!」と「たまこまーけっと」と「聲の形」という 3つの作品を紹介してくれた。 牧さんによると、山田監督はキャラクターをストーリーに従属するものではなく、まとまった個人として考えており、本来は 記号であるはずのアニメのキャラクターに体の重さや汗の感覚といった身体性を表現させるのが特徴なのだそうだ。 一般の監督は自分の表現したいテーマがあり、目指す目標地点に向けてキャラクターを動かしていくものだが、山田監督は、 キャラクターが動くことによって物語が動いているような演出を行うのだとか。 また、山田監督は京都アニメーションの社員であり、自社の社員によってアニメーションを製作する京都アニの特徴として、 アニメーターに監督の細かい指示が伝わりやすく、そのためキャラクターの微妙な表情までがうまく作り出されて表情豊かな キャラクターが造形されているのだそうだ。 私は山田尚子監督の作品を見たことがなかったので、作品を見たという受講生の一人に感想を聞いてみたら、 「『聲の形』は、重い話。『けいおん!』は、正直、高校生の女の子の会話を聞かされるのはおじさんには辛いです」 とのことだった。 「たまこまーけっと」という作品は、私の周囲には誰も見た人がいなかったのだが、牧さんの説明を要約すると、地方都市の 商店街で育った女の子が、外国の王子様に結婚を申し込まれ「私はこの商店街を離れたくない」と言って断るという話らしい。 放課後。 「包茶」で食事をしてから、帰宅。 寝る。2018年3月分へ 目次へ
2018年3月分へ 目次へ