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独 り 言 (2016年5月分)
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2016年5月31日(火)
朝。
民放の情報番組で北海道の小学生置き去り事件の続報を見ていたら、中継中にレポーターの頭上を横切って、列車のような
ものが通過して行った。
(あとでネットで調べたのだが、位置から見て函館本線っぽい)

線路の向きは、子供が置き去りにされたという林道を十字に横切る感じ。
レポーターの言葉を信じるならば、場所は置き去りにされた場所の真上に当たる。
(子供は、あの列車を追いかけたんじゃないか?)
と、とっさに思った。
それならば、子供が林道を外れて藪に入った理由が説明できる。
だが、ネットで時刻表を確かめると、この列車、本数がやたら少ない。
子供が置き去りにされた時刻(夕方5時ごろ)には、その辺は走っていなかったようだ。

(でも、線路は見えているわけだし……)
線路を辿って駅(最寄りだと函館本線銚子口駅)に着き、安全な場所まで移動していたというのなら良いのだが。
(小さな子供の絡んだ事件、出来るだけ嫌な想像はしたくない)

午後。
課題に詰まって、昨日 iPod touch に落としたゲームをやる。
これ功を奏したのか(笑)、少しだけ先に進む。

夕刊の1面。
〈首相、増税延期あす表明〉
〈麻生氏「首相に従う〉

〈増税延期に反対していた麻生太郎副総理・財務相は記者会見で「自民党はいろんな意見があるが、最終的に総理総裁の決
定に従うのがルールだ」と述べた〉
とのことで、シャンシャン。

夜。
ドラマ「重版出来!」は、アルコール依存症で漫画を描けなくなった、かつての人気漫画家とその娘の話。
(「ど根性ガエル」の作者、吉沢やすみさんを思い出したのは、私だけじゃないと思う)

電子書籍化の契約のため、漫画家の元に赴く編集長。
生活費に困っていて、契約書にサインするだけでまとまった金が入ることが分かっているのに、頑なに拒む漫画家。
その切ないような理由が最後に分かるのだが、漫画家の手元と、編集長の表情の映像だけでセリフによる説明が一切ない。
つまり、他のことをしながらテレヒの音だけを聞き、ときどき画面をチラ見するような視聴の仕方では、肝心のオチが分か
らないのだ。

実はこのドラマ、評論家には絶賛されているのに視聴率は悪いらしい。
隅々までよく計算され抜いた脚本と、抑制の効いた演出の作品って、ダメなのか?
例えば今回の話も漫画家に「私がサインを拒んでいたわけは〜」と、セリフで説明させないといけなかったのか?
(編集長が会社の上層部を「数字ばっかり見て判断する連中」と批判するシーンが、メテフィクション的で面白かった)

課題を少しやって、寝る。 

2016年5月30日(月)
朝。
民放の情報番組を見ていたら、北海道で小学生が行方不明になったと言っていた。
行方不明になったのは、28日の午後5時ぐらいだそうで、場所については、画面に「七飯町」という文字が映り「ななえ
ちょう」と発音していた。

マイクを持った記者(?)が「110にした父親は、当初『山菜採りに来てはぐれた』と言っていたが、これは嘘で本当は
『しつけのために置き去りにした』のだった」ということを喋っていた。

父親は、嘘をついた理由を「虐待を疑われたくなかったのと、世間体を気にしたため」と説明していた。
気持ちは分からなくもないが、警察の心証は悪くしただろうなと思う。

手元のノパソでこの事件について検索したら、当初父親は子供の服装を、
「白色と緑色のストライプのTシャツ・紺色のジーンズ・サンダル」
と言っていたが、途中から、
「胸にアルファベットの刺繍がある黒色のTシャツ・紺色のジャージ・赤い運動靴 」
に変わったと書いてあった。

思違いというのもあるのだろうが、これも山の中を懸命に捜索している側から見れば、探す相手の服装がここまで違うという
のは腹の立つ間違いだろうなあ。
「緑と白のストライプ」を探していたら「本当は黒でした」。
私だったら軽くキレる。

東京の場合、子供が迷子になって長時間見つからないときは「電車に乗った」を疑うのだが、駅は遠いのか、その場所?
小学生ぐらいの子供だと、改札口を大人の後についてスッと通ってしまうと案外と分からないものだけどね。

午後。
課題、資料がなくて進まず。

ニュース。
〈マクドナルドの前CEOエド・レンシは5月24日(米国時間)、米国で広がる最低賃金上昇の動きはロボット革命を引
き起こすだろうと断言した〉

「フライドポテトを袋に詰めるだけで時給15ドルも払わなくてはならない労働者を雇うより、3万5,000ドルのロボッ
トアームを買う方が安いのです」
だそうだ。

〈レンシ氏は、最低賃金を上げるのは、ロボットの導入をただ早めるだけだと主張した〉
15ドルを1ドル=110として計算すると1,650円。
マクドナルドのバイトの時給だよね?
日本の水準と比べてみると、ちょっと高いな。

ただ、ちょっと気になったのは「マクドナルドの店員の仕事は、本当にフライドポテトを袋に詰めるだけなのか?」という
ところ。
店員さんは、ややこしい客の相手をしたりもしなくてはならないし、結構、大変だと思うぞ。
エド・レンシ氏、前CEOとのことだが、自分の店の店員のことを「フライドポテトを袋に詰めるだけの人間」として見
ていたのか?
モチベーション、下がるなあ。

1号くんが、アメリカ旅行の印象を「店の店員がともかく不愛想だった」と言っていたが、トップから「フライドポテトを
袋に詰めるだけの人間」として扱われていたのなら、無理もないかもな。

夕刊の1面トップ。
〈消費増税 19年10月〉
〈衆参同日選 見送り〉
NHKの解説によると、19年10月というのは「安倍さんの総裁任期と、次の次の参院選が終わった後」なのだとか。

増税延期は、麻生さんあたりが軽くゴネた以外は特に問題なく通ったらしい。
そりゃ、参院選を目前にして与党内で揉めるわけにはいかない。(笑)

麻生さんは財務大臣なので、一応、財務官僚の顔を立てたのだろうね。
「財務省の主張と反対のことを総理がやると言っていたけど、すんなり賛成して来ました」じゃあ、官僚を敵に回す。

夜。
必要があって「マイティー・ソー:ダークワールド」というゲームを iPod touch にダウンロード。
しばらくやってから、寝る。 

2016年5月29日(日)
メンサ・テスト合格者の会の例会。
早めに行って東京芸術劇場の中をウロウロ。
どうもコケシをテーマにしたイベントをやっているらしい。
地下のエントランスに吹き抜けを通って1階に上半身が出る巨大コケシ(ビニールで出来た巨大風船)が置いてあり、写真を
撮っている人がいたので、私も参加する。

1階アトリウムの隅に警備委員用の机と椅子が置いてあり「姿勢は正しく、居眠り厳禁」と書かれた紙が貼ってあったので、
ついでにその写真も撮る。
(警備員自身は、エスカレーター脇に立って客の誘導をしていた)
椅子に寝ちゃう警備員が多いのか?

例会は、いつものようにまったりと。
「なぜ関西人は、1人称を2人称として使うのか?」というどうでもいい話で盛り上がる。
「ワレ(我)」とか「オンドレ(己)」とか「ジブン(自分)」とか。
「それを言うなら『オマエ』も『御前』なのだから、本来は1人称だったはず」

「1人称が2人称に変化するのは、地域を問わないんじゃ?」
「『丹後風土記』(成立は8世紀以前)には『君』と『僕』という言葉が出て来るが、これは本来の2人称、1人称的な使わ
れ方をしている」

「東北地方で使われる1人称『オレ』は、『オノレ(己)』の転訛だろうか?」
「東京の東部(下町地域)で使われる1人称『オイラ』は『オレラ』の転訛であろうから、これは複数形が単数形として使わ
れるようになった例だろう」
「複数形と単数形の混同は、職人の多い地域で集団で行動することが多かったからか?」
……などなど、くだらない話。

ミーティング中に電話が1本。
「来月、仕事に来てくれ」という内容。
「求人広告が出ていたことは知っていたが、私は応募していない」
と、答えると、
「求人広告を出したのに応募者が集まらない。人手不足で困っている」
との返事。
1日だけの超短期の仕事だというので、受ける。

終了後の飲み会に2号くんが来る。
「SF大会で企画をやるにはどうすれば良いんだ?」
と、聞かれたので、
「まず、SF大会の参加を申し込め」
と、答える。
「星雲賞の参考作品を提出するには、どうすればいいんだ?」
と、聞かれたので、
「では、SF大会のスタッフに申し込め」
と、答える。
(それで君が幸せになれるかどうかまでは知らないが)

帰宅。 

2016年5月28日(土)
朝刊にサミットの特集記事が載っていた。
〈成長底上げ 見えぬ実行〉
と、見出しからしてかなり否定的。

世界経済の現状について「危機的状況」と言いたい安倍さんに対し、イギリスのキャメロンさんは、
「危機とまで言うのはどうか」
と、否定的。
イギリスは目下、EUを離脱するしないのゴタゴタの最中。
あんまり「現状がやばい」みたいなことは言いたくないのだろうな。

折衷案なのか「危機的状況に直面している」ではなく「新たな危機を回避するため」。
安倍さんが強く主張していた「財政出動」は、かなり解釈の幅が広がる言葉である「財政戦略」という文言に。

経済分野に関しては、
〈「財政出動」は玉虫色決着〉)
という見出し。
日経新聞的には、安倍さん大失敗なのかね?

午後。
ノパソのタッチパッドがかなりやばい状態になった。
ビックカメラに行ったら、MacBookの新機種が出たとかで、旧機種を安売りしていたので、買う。
売り場のベテラン店員が、若い店員に、
「よくお買い物をして下さるお客様です」
と、いらない紹介。
「カモ」認定?(^^;

帰宅。
早速、新しいMacBookを箱から出す。
使い勝手はそれほど前の機種(MacBook Air)と変わらない。
お陰で割とすんなり移行できた。

延長コードが同梱でないことが、ちょっと「アレ?」だったが、前のMacのアダプターが壊れた時に買ったら、延長コードが
セットになっていて、使わずに置いてあったので迷わずそれを使う。
(MacBookの延長コードはアダプターとガッチリ接続する構造になっている特殊なやつなのだ)

ひとつ難点があるとすれば、このMacBook、USBの接続端子が付いていない。
USBメモリーを使うのにもアダプター(別売り)が必要なのだ。
これがちょっと面倒臭い。

さて、ネットへの接続とソフトのインストール。
ネットの方は前の時にざんざん苦労して、その時のメモが残っていたので、問題ない。

問題はソフトのインストール。
せっかく入れたら「更新の必要がある」とかで再起動、再起動、再起動……。
結局、夜までかかってしまった。

寝る。 

2016年5月27日(金)
日経の朝刊、サミット関連の記事。
〈財政出動なお温度差〉
〈危機認識、首脳に差も〉

〈首相は(中略)08年の洞爺湖サミットに言及し「将来の危機」への対処を求めた〉
〈首相の「危機」へのこだわりには並々ならぬものがある〉

日経の記者は、その背景にあるのは消費税増税延期であると考えているようだ。
なにしろ安倍首相本人が「リーマン・ショック級のことが起きない限り増税延期はしない」と言ってしまっているのだ。

そこで、
〈いまはリーマン・ショック級ではないが、将来の下振れリスクはある。G7でそう合意し、財政出動の必要性でもお墨付き
を得れば「負の財政出動」ともいえる増税延期の理由になる〉

つまり「G7で各国首脳も『いまにもリーマン・ショック級のことが起きそうな状態』だと言っていたから増税延期をする」
という形にすれば「前の発言と違う」と言われた時に釈明が出来るというわけだ。

記事は、
〈討議終了後、記者団の質問に答えた首相は「世界経済は大きなリスクに直面しているとの認識については一致できた」と語
った。それは「我々は大きな危機に……」と語り始めたのを言い直した表現だった〉
と、結んでいた。

「世界経済は大きなリスクに直面しているとの認識については一致できた」
というのは、成果というより、
「我々は大きな危機に直面しているとの認識について一致できた」
と「言えなかった」という意味で、この「言い間違い」こそが、その証拠だと言いたいのかな?
日経、かなり辛口である。

社会面。
〈女子大生刺傷容疑者〉〈3年前 別女性に悪質投稿〉〈警視庁、名前登録怠る〉
例の「アイドル刺傷事件」の続報なのだが、本日より「女子大生刺傷事件」に、事件の名称が変わっている。

記事によると、今回の事件の容疑者は、約3年前にも別の女性のプログに相手を怖がらせるような書き込みをして警視庁万世
橋署から呼び出しを受けていた。

ところが、
〈同署はその際、岩崎容疑者の氏名などを相談内容を記録するシステムに入力する作業を怠っていた。このため、警視庁は冨
田さんの刺傷事件が起きるまで、同容疑者が過去に同様の問題を起こしたことを把握していなかった〉
〈約3年前に岩崎容疑者を登録していれば、冨田さんが今年5月、武蔵野署に相談した時点で警戒を強めることができた可能
性があり、同庁は当時の対応を検証している〉

この事件、マスコミの報道の仕方の変遷が興味深い。
事件発生直後の報道は「アイドル刺傷事件」という事件名からも伺えるように、「アイドル活動をやっているような浮ついた
女の子が、高級時計をプレゼントされておきながら、それを送り返すような男心を傷つけることをやった挙げ句に相手の男に
刺された」という感じのニュアンスだった。

ところが事件の全容が分かって来るに従って「プロのシンガーソング・ライターを目指して活動していた真面目な女子大生が
頭のおかしな男に一方的に物を渡されたり、脅迫的なメッセージを送られたり、つきまとわれたりした挙げ句に刺された」と
いうニュアンスに代わり、ついに事件の名称も「アイドル刺殺事件」から「女子大生刺殺事件」に変わった。

これはあくまで私の想像なのだが、今回の事件での警察の異常なまでの「やる気のない対応」の裏には、事件を担当していた
警察官の「チャラついた娘が男と痴話喧嘩をしているだけだろう」という思い込みがあったのではなかろうか。
「馬鹿娘の相手なんかしてられるか。こっちはサミットで忙しいんだ」とか、そんな気持ちが少しあったのでは?

午後。
テレビ東京でアーノルド・シュワルツェネッガー主演だというのに、なぜか私が観ていなかった「エンド・オブ・デイズ」と
いう映画をやっていたので、観る。
1999年、アメリカ映画。

【以下、盛大なストーリーのネタバレ】
・悪魔が美女を襲う。
・助けに行くシュワちゃん。
・神父「悪魔を倒せるのは聖書の力のみだ」
・シュワちゃん「俺は拳銃の力の方を信じる」
・でも悪魔には拳銃が効かない。
・聖書の力で対抗しようとする神父。
・悪魔「俺は聖書に書いてあるより強いのだ」→神父、ピンチ!
・そこでシュワちゃん、もっと大きな銃を持って来る。(笑)
・結構、効果のある大きな銃。
・ところが教会に逃げ込んだシュワちゃん、なぜか銃を捨てて神に助けを求める。(なんでだ?)
・最終的にシュワちゃんが(十字架に掛かったキリストのように)自己犠牲の精神を発揮したことで、あっさり死ぬ悪魔。

うん、見なかった理由が分かった。
せっかくシュワちゃんを起用しているのに、あの「鋼の肉体最強!」の場面がぜんぜんない。
これじゃシュワちゃんファンの間で「なかったこと」にされるのも無理はない。
神の救いでなんとかするヒーローならば、もっとひょろい俳優で十分なのだ。
アーノルド・シュワルツェネッガーの無駄遣い。

ニュース。
韓国の旅客機が羽田で火を噴いたらしい。
・悲観論者「サミットの最中に、タイミングが悪い!」
・楽観論社「各国首脳の到着時じゃなくて良かった。タイミングが良い!」
私は下の方だったな。

夜。
「モーガン・フリーマン 時空を超えて」を観る。
「人間にとって神とは?」というテーマで「神秘体験」の話。

幽体離脱の仕組みについての、ある説を紹介していた。
人間の脳にはTPJ(日本語だと「側頭頭頂部接合部」)という部位がある。
その場所に電気で刺激を与えたところ、患者が「幽体離脱」を体験した。
番組に登場した科学者によると、TPJが何らかの刺激あるいは損傷を受けると人間は自分の体の位置や方向について正しく
認識できなくなるのだそうだ。

例えば、本当はベッドの上に寝ているのに、自分は部屋の天井近くにいて下を向いているというような錯覚をする。
しかし、理性は自分がベッドの上に寝ていることを知っている。
すると、脳の「つじつま合わせをしたがる機能」によって「天井近くにいる自分がベッドの上に寝ている自分を見下ろしてい
る」というストーリーが作り出されてしまう。
これが「幽体離脱をした」という認識を生むという説。
ちょっと面白かったな。

寝る。 

2016年5月26日(木)
朝のニュース。
伊勢志摩サミット開幕。
安倍さん、ともかくこの間、麻生さんがしくじった(?)「財政出動」の件をなんとかしないと。

朝刊に、
〈リニア大阪延伸前倒し〉
という記事が載っていた。

〈2045年予定を最大8年短縮〉
ということは引き算すると……2037年にはリニアモーターカーが品川から大阪まで繋がっちゃうかも、ということか?
あと21年で、品川ー大阪間が、列車で67分なんてことになるわけだ。
航空会社はちょっと困る?

社会面の記事は、アイドル刺傷事件の続報。
〈警視庁武蔵野署が富田さんから聞いていたライブの開催日時や場所の情報を110番通報を扱う通信指令本部に共有して
いなかったことが25日、同庁への取材で分かった〉
〈目撃者からの通報を受けて(中略)到着したのは本人の通報から約7分過ぎていた〉
〈(通報した目撃者から)聞き取りで現場を特定するまで約2分かかった〉    ※( )内は、崎田が補足。

地図で見ると、事件のあったライブ会場と小金井署ってすごく近くなんだよね。
出動指示が、午後5時9分14秒で、現場到着が、午後5時12分14秒。
つまり指示が出てから3分で現場に到着している。

記事が言いたいのは、警視庁が「被害者がこの日、この時間、この場所で何らかのトラブルに遭う可能性がある」という情
報を得ていたにも関わらず、それを通信司令本部に伝えておかなかったために、現場の場所を間違えたり、現場を特定するの
に手間取って、結果的に現場到着が事件発生から7分後になってしまったということのようだ。

私は素人なのでよく知らないのだが、こういう情報は通信司令本部と共有しているのが普通なのか?
それとも普通は、そんなことをしないもので、共有しておけと言う方が無茶なのか?
もしも共有しておくべき情報を共有していなかったとするなら、警視庁が悪いと思う。

午後。
ノートPCが不調でイライラ。
そろそろ新しいのに買い替えないとまずいのかな?
しかし、約15万。(←Macユーザーなので)
ちょっと厳しいなあ。

夕方。
「科学史闇の事件簿 キュリー夫人の暴走」を観る。
別にキュリー夫人が暴走したわけではなく……
 キュリー夫人、ラジウムを発見。
 科学の発展のためとラジウムの精製法の特許を取らなかった。(彼女は放射線による癌治療に期待していた)
 そのためラジウムの使用が広がる。
 ラジウムを文字盤の塗料に使用していた時計工場で女工に癌が大量発生。(ラジウム・ガール)
 放射能の危険性についての知識がなかったために、女工達はラジウムを塗る筆先を舐めて整えていたのだ。
 そしてキュリー夫人自身も、放射線被曝による再生不良性貧血で死亡する。
……この内容で「キュリー夫人の暴走」ってタイトルには違和感を覚えたな。

夜。
サミットの続報。

安倍さん、「世界経済が大きなリスクに直面しているとの認識」までは一致に漕ぎ着けたそうだ。
さあ、「財政出動」まで持って行けるか、安倍さんガンバレ!

NHKのニュース。
画面にはサミットで志摩市を訪れた各国首脳を歓迎する人々の映像。
大阪から来たという青年が「オバマが好きで」とインタビューに答える。
「オバマ! オバマ!」と叫んで写真を撮る青年。
そして青年が撮影したオバマ大統領の写真がアップに。

(地元での歓迎シーンに、なぜわざわざ大阪から来た人の映像を使う?)
などと考えて、なんとなく「オバマ」が耳に残っている状態で画面は切り替わり、各国首脳に挨拶する安倍さんの映像。
つい「オバマは?」と画面の中を探してしまう。
すると、安倍さんが喋っているにも関わらず、それを無視して各国首脳の間を忙しく回り挨拶するオバマ大統領の姿が。
オバマを目で追っていると、すごく「安倍さんが無視されている印象」になってしまう。
誰だよ、この編集をした奴は?(^^;

夕食後。
佐藤編集長お勧めの動画「米粒写経 ガラパゴスイッチ 勢いで50分トーク」というものを観る。
漫才かと思って観ていたら、途中から昨年亡くなった古代史研究家の古田武彦氏の学説の解説になった。

漫才やコントというより、完全な素人向けの歴史解説。
古田氏の「持統天皇と聖徳太子は違う政権に属していた」という説(定説では、聖徳太子は持統天皇の摂政だったとされて
いる)についてを詳しく解説。
持統天皇は近畿地方、聖徳太子は九州地方をそれぞれ治めていたという説で、大変分かりやすい。
(私もこの聖徳太子と持統天皇は別の政権の人という話は全く別な本で読んで、それなりの信憑性のあると感じている)

ふと思い出したのだが……
幕末期に薩摩藩が、江戸幕府を出し抜いて海外に「日本の中央政府は薩摩」という情報を流し、それに気づいた江戸幕府が
慌てて打ち消そうとしたが、なかなか信じてもらえず……
……という話を聞いたことがある。
もしかして、聖徳太子も似たようなことをやったのかも。

米粒写経の居島一平(おりしま・いっぺい)氏の解説によると、聖徳太子が随に送った書簡(例の「日出ずる処の天子、書
を日没する処の天子に致す。恙無しや、云々」というアレ)に、「阿蘇山」についての記述があるのに「富士山」に関する
記述が無いのは不自然なのだという。
これはつまり、聖徳太子の勢力圏が近畿より東に及んでいなかったという証拠なのだとか。

居島さん、古田氏が後年『東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)【※】』に引っかかって名を汚してしまったことを、
大変に惜しんでいた。
(私も、これを聞いてウィキペディアで調べてみたら、古田武彦氏に関する記述の多くが『東日流外三郡誌』事件に関する
内容に割かれていた)

【※】『東日流外三郡誌』
 青森県在住の和田喜八郎という人(故人)が「自宅の天井裏から発見した」と主張していた文書。
 現在では、偽書であることがほぼ確定している。

「ガラパゴスイッチ」は、基本的にコメディアンによるトークなので、流れで小保方さんの事件について言及していた。

アイザック・アシモフのミステリーに『象牙の塔の殺人』という作品がある。
ネタバレになるので詳しくは書けないが……
 研究者が仮説を立てて実験を行う。
 実験結果が仮説の予想と違う。
 仮説が間違っているのか?
 それとも実験が上手く行かなかったのか?
 きっと実験が上手くいかなかったのだろう。
 何度やっても仮説と違う結果が出てしまう。
 たまたま失敗が重なっただけかも知れない。
 そうだ、そうに違いない!
……という思考に陥ると大事件に発展するというような話だった。

小学校の理科の実験で失敗して教科書通りの結果にならず、でも「正しい結果」は教科書に書いてあるので、先生に提出する
「実験レポート」には教科書通りの結果を書いて出したけど、普通に丸を貰えてしまった……という経験のある人。
それをプロの研究者になってからもやってしまうと大事件になってしまうというわけだ。

ただ、古田氏の場合は、嘘をついたのは和田喜八郎だからねえ。

寝る。  

2016年5月25日(水)
朝。
このところテレビをつけると舛添さん。(あ、五七五になった)

政治家なら、もっと手の込んだ悪事を働きそうなものなのだが、この人のやっていることはケチケチおばさんのレベル。
庶民にも分かりやすいから叩かれやすいのだろうなあ。

普通、政治家の汚職事件の報道だと法律用語の並んだパネルを出して「金の流れの説明」とかをすることが多いのに、この人
の場合は、喫茶店のレシート。
あまりのセコさに笑いが先に来て、腹筋の痙攣で腹が立てられない。

そんなに貧乏じゃないはずでしょ、アンタは?
まったく、なにやってんの!

午後。
課題がまったく進まず。

ネットをウロウロしていたら、例のアイドル刺傷事件(正しくはアイドルではなくて、シンガーソングライターだそうだが)
の続報が出ていた。
それによると、事件発生時に被害者からの110番通報があったのに、警察がミスで別の場所に警官を派遣してしまったのだ
とか。

事件直後の他の人からの通報で警察官が現場に行っているので、結果はあまり変わらなかったと思うが、警察がこの「被害者
からの通報への対応にミスがあった」ということを公表したのが「(被害者は)一番のところは乗り切った」というツィート
が流れた後だったことで、あわよくばとミスを隠そうとしたのではないかと叩かれているのだそうだ。

確かに、公表のタイミングが悪かったとは思うな。
マイナスの情報は、早め早めに出さないと誠意を疑われる。

夜。
課題がーっ!

寝る。 

2016年5月24日(火)
朝から笑ってしまったニュース。
〈内閣府が少子高齢化問題の子供向け冊子に「絶望先生」を起用〉

久米田康治氏の「さよなら絶望先生」は、人生に絶望した主人公が首吊り自殺を企てるところから始まるシュールな漫画で、
政治や社会問題への辛辣な風刺を内容としている。
主人公・糸色望(いとしき・のぞむ)の決め台詞は「絶望した!」。

絵柄だけ見ると昭和風のセーラー服を着た生徒と、和服に袴姿の先生なので、問題なく通ってしまったのか?
でも、元ネタを知っている人には「少子高齢化問題は絶望的」というメッセージに見えてしまう。

内閣府のページから、この小冊子『きみに質問BOOK』のPDFファイルをダウンロードして読んでみたところ「長生きする
って幸せ?」という質問への答えにこう書いてあった。
〈平均寿命は伸び続けていますが、健康寿命がそれに追いついていません。その差、約10年。つまり老後に病気で過ごす期
間が10年あるということです〉
……やっぱり担当者、分かっててやっただろう?
(絶望した!)

例のアイドル刺傷事件についての続報が朝刊に載っていた。
〈SNS投稿拒まれ恨む?〉
という見出しなのだが、拒まれたのはストーカー的な書き込みが原因。

事件の動機を記事にしたいのなら、ストーカー行為を行った動機の方がポイントではないかい?
これって「強盗が被害者に抵抗されたので刺した」という事件で「事件の動機は被害者に抵抗されたこと」と言っているのと
同じぐらい的外れだと思うぞ。

ストーカー開始時点で、すでに犯行への行動は始まっているのだから、動機をさぐりたいのなら「なぜストーカー行為を行う
ようになったのか?」だろう。
事件の再発防止を考えて報道するなら「ストーカーの危険性」の方を大きく取り上げるべきだと思う。

午後。
課題の続き。

夜。
日本テレビのプロデューサーからメール。
説明する必要もないと思うが、日本テレビのプロデューサーというのは、日本テレビの社員。
日本テレビの社員というのは、日本テレビの番組を制作する人である。

ところが、現在NHKのBSで放送されている「奇跡の人」というドラマが、どうもこの日本テレビのプロデューサーが制作
したものっぽい。
不思議に思って問い合わせをしたところ、その返事が返って来たのだ。
メールによると、日本テレビのプロデューサーが制作会社に兼務出向するという形でNHKの番組を制作したのだとか。
(そういうことが出来るのか!)

これって東京創元社の編集者が早川書房の本の編集をするようなもの?
ちょっとびっくりした。

ドラマ「重版出来!」を観る。
3種類の「漫画家」が出て来た。
恵まれた家庭に育ち、絵の技術もあるが、漫画家としては全く売れないチーフアシスタント。
不幸な生い立ちを背負い、絵は下手ながら、天才的な才能を見せる新人の漫画家兼アシスタント。
そして昔は天才と言われていながら、今は落ちぶれて酒浸りの生活をしている漫画家。

売れないチーフアシスタントは、新人の才能を妬んで、彼のネームノートにインク瓶を投げつけて汚してしまう。
その理由を新人は「自分の絵が下手なのでむかついてやった」と解釈する。
恵まれた環境に育ったチーフアシスタントは、漫画家を辞めても家業を継いで幸せに暮らすことが出来る。
この2人のドラマと平行して「かつて天才と呼ばれた男」の現在の姿が描かれているのが面白い。
創造の神様は、気まぐれで怖い。

創作講座の課題、1個目をどうにか書き上げて送信。
明日から2個目の作業。
寝る。 

2016年5月23日(月)
朝。
「とと姉ちゃん」を観る。
一攫千金ばかり追い求めているダメな叔父さんのせいで、ヤクザに押し掛けられてピンチに陥るヒロイン。
木場の若い衆を引き連れた祖母が駆けつけて、あっと言う間に一件落着。
ヒロインが最初から祖母に助けを求めなかった理由が「心配をかけたくなかったから」って……。
持っているのが分かっている切り札を出さない理由は、もう少しちゃんとしたものを用意して欲しい。

午前中。
創作講座の課題。
……さっぱり捗らず。
おまけにノパソの動作も不良。
タッチバッドが上手く反応しないのだ。
イライラする。

午後。
映画「日本の黒い夏」を途中から観る。
松本サリン事件を扱った内容。
悪いのは画面に出て来ない警察の上層部だったという話?
あのあと、日本の警察もマスコミも、特に変わってはいないよな。

劇中「サリンはバケツで作れると誤った発言をした専門家」の話が出て来たので、ネットで検索したら、この学者の専門は
「科学史」であるらしい。
なんでそんな人に「毒ガスの製造方法」を聞いたのだろう?

もしかして「科学史」ということは、ナチスのアブナイ化学兵器の歴史とかに詳しい人で「化学兵器の歴史に詳しい人なら、
化学兵器の作り方にも詳しいだろう」とマスコミのが考えたということなのかな?
要するに、マスコミが取材相手につてよく調べていなかったということなんじゃなかろうか?

夕食後。
課題の続き。

日付が変わったので、寝る。 

2016年5月22日(日)
朝刊の1面トップは〈財務相会議閉幕〉の記事。
〈仙台市で21日閉幕した主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は経済成長を促すため金融・財政・構造政策にバ
ランスよく取り組む方針を確認した〉
って、アタリマエじゃねーか!(笑)
「経済成長を促さないために金融・財政・構造政策のバランスをいい加減にやる方針」とか言ったら笑うぞ。

で、肝心の〈議長国の日本が訴える財政出動は全面的な賛同は得られず、各国がそれぞれ判断することになった〉。
ダメじゃん。

日本としてはデフレからとっとと脱却したいので、外国に足並み揃えての財政出動をやって欲しいのだけれど、
「仏はそれほど余裕も必要もない」(フランス)
「今回の会議で財政出動は話題にならなかった」(ドイツ)
「今は経済危機の状態ではない」(アメリカ)
と、みんなあんまり乗り気ではなく、日本にとって一番重要だったはずの議題が軽く流されてしまったということらしい。

その他で合意が取れたのは〈国際的な税逃れ対策は強化する〉こと。
これはパナマ文書で騒いでる最中だから、まあ普通。

記事を読んだ印象だと、日本の提案は「話題にならなかった」ような状態で、合意が取れたのは、ごくごく当たり前の話の
話だけ……か?
麻生さん、しっかり!

同じ朝刊のサイエンスのページ。
〈宇宙で部屋を借りて滞在できる「宇宙ホテル」が実現に向けて動き出した〉
〈2020年までに大型棟を運営する方針で、将来は月や火星への有人探査にも使われそうだ〉

この「ホテル」を開発したのはビゲロー・エアロスペース社。
創業者はアメリカでモーテルを運営するホテル王のロバート・ビゲロー氏だそうだ。

モーテルというのは、アメリカのドラマによく出て来る長屋みたいなしょぼい感じの宿屋のことらしい。
あれで「ホテル王」になれるほど儲かるんだ。

最低の設備の宿屋で成功している人だから、宇宙にホテルを作るにあたっても下手に設備を欲張らなかったのが実現に近づ
いている理由かもね。
泊まりたいけど、高いんだろうな。

社会面。
とても痛ましい記事が載っていた。
〈アイドル女性刺され重体〉
被害者女性は5月9日以降、警視庁武蔵野署に対し、実際に犯行に及んだ容疑者の名前を上げて複数回に渡って相談。
同署に21日に小金井市でライブを行うことも伝えていた。
武蔵野署は、小金井署に「(被害者女性から)110番があれば対応してほしい」と依頼。

で、記事によれば、
〈しかし本人から連絡がなかったため、小金井署はライブ会場の警備を強化しなかったという〉

普通、自宅の近所の警察に何度も相談に行って、そこに「21日に小金井市でライブを行うのでよろしくお願いします」と
言ったら、そのあと自分で小金井署に連絡を入れなくても警察署同士の間で連絡が行って警備の強化をしてくれるものだと
思うんじゃないかな。
これ、被害者は悪くないよね?

午後。
ドンブラコンLLのスタッフ会議。
スタッフとの雑談。
「ゲンロンカフェの創作講座は、ワークショップというより道場ですね」
と、言われる。
確かにメンタルが弱い人には向かないかな?
「学校の授業」というより「就職面接」に近いイメージなんだよな。

会議終了後。
人形町の「駄菓子バー」で飲み会。
突き出しが「駄菓子食べ放題」という変わった店。
期間限定だと言うスピリタスのカクテルが美味しかったので2杯ほど頂き、店員さんに軽く呆れられる。
口当たりは甘いカルピスみたいな味だが入っているのがアルコール度数96度のスピリタスなので、決して弱過ぎてジュースみ
たいという心配はない。(^^)

メニューは給食で懐かしいソフト麺とか揚げパンとか。
私は、この店のカレーライスが気に入ってしまった。

帰宅。
「奇跡の人」というドラマを観る。
目と耳に障害のある子供を育てるシングルマザーが、ゆかいな仲間たちの集うアパートで楽しく暮らすという話。
脚本は、やっぱり岡田惠和さんだった。

「サイエンス・ゼロ」を観る。
iPS細胞を使った筋ジストロフィーの治療について。
筋ジストロフィーの患者から採取した細胞をiPS細胞に、これから筋肉を作ることが出来るのだが、筋ジストロフィーの
患者の細胞をそのまま使うと、筋ジストロフィーになる筋肉しか作れない。
そこで、筋ジストロフィーの患者の細胞の遺伝子から筋ジストロフィーになる部分を切って外してしまう。
すると、筋ジストロフィーの患者本人の細胞でありながら筋ジストロフィーにならない筋肉が出来る。
文章にすると簡単だが、とても大変な技術であるらしい。
こういう科学の進歩って良いな。

寝る。  

2016年5月21日(土)
昨日買った『量子力学が語る世界像』(和田純夫 講談社)を読み、夕方BS「名探偵ポワロ」を観る。
ポワロについて説明する必要はないと思うが、アガサ・クリスティーが創作した名探偵である。
元はベルギーの警察官だったが、難民としてイギリスに渡り、そのせいで英語がやや不自由という設定。
髭を生やした変なフランス語訛りで喋る小男は、周囲から滑稽に見える。

注目すべきは、女性であるアガサ・クリスティーが、自分の作品のヒーローとして造形した人物であるということ。
少なくともアガサ・クリスティーにとっては、こういうタイプが「魅力的な男」だったのだろう。

今回の「猟人荘の怪事件」でも、鶉を撃ちに行ったヘイスティングスに同行したポワロは、寒い屋外で2時間ほど待っていた
ポワロは、風邪を引いて寝込んでしまう。
たかが風邪で死にそうに騒ぐ情けない探偵を、デビッド・スーシェが好演していた。

夜。
2号くんと飲みに行く。
転職を考えているという2号くん、
「昨日も面接を受けに行ったが緊張してプレゼンで噛みまくり。これは落ちたなと思ったので、最後にその会社に出して欲し
い新製品の要望だけ言って帰って来た」
とのこと。
まあ、頑張ってくれ。

帰宅。
未見だった「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」をやっていたので観る。
……かなりガッカリ。
不良っぽさで売っていたスターは、年を取るとアレだな。

『量子力学が語る世界像』を読んで、寝る。 

2016年5月20日(金)
午前中。
講座の課題。

午後。
郵便局に手続きに行く。
26年前に作ったサークルの口座の関係なのだが、当時の書類が残っていないので、揉めに揉め、結局、結論はまた来週。

ジュンク堂へ。
ちょっとイライラしてブルーバックスのコーナーに立ち寄ったのが悪かったのか、帰りのバッグが重くなる。
『新装版 タイムマシンの話』(都筑卓司 講談社)
『マンガで読む タイムマシンの話』(秋鹿さくら:マンガ 銀杏社:構成 講談社)
『量子力学の解釈問題』(コリン・ブルース 和田純夫:訳 講談社)
『量子力学が語る世界像』(和田純男 講談社)
『超対称性理論とは何か』(小林富雄 講談社)
を、買ってしまった。

帰宅。
『新装版 タイムマシンの話』(都筑卓司 講談社)を読む。
この新装版を刊行するにあたり、都筑氏自身が「新装版刊行にあたって」という一文を寄せているそこには本書(新装版じゃ
ない方)の出版時期あたりからダリの絵のロイヤリティが値上がりしたために、都筑氏が希望していたダリの「記憶の固執」
を表紙のイラストに使用することができなかったことが残念だというようなことが書かれていた。

フレドリック・ブラウンの『発狂した宇宙』を読んだときに気づいたのだが、サルバドール・ダリという画家、ちょっと前ま
では、本の挿絵のイラストレーター的な位置づけの人だったっぽい。
『発狂した宇宙』では、パルプマガジンの読者が挿絵をダリに描かせて欲しいとリクエストするシーンが出て来る。

私が最初にこの小説を読んだのが、既に20世紀も終わりの頃だったため「なぜ大画伯に雑誌の挿絵を?」と、しばらく考え
てしまった。

でも、1972年に新装版じゃない方の『タイムマシンの話』を出した都築さんが、ダリのロイヤリティが急に値上がりして
新書の表紙イラストに使えなかったことを『表紙にならなかったのはダリの欲張りのためかどうかはわからないが、いささか
残念に思っている」と、書いているということは、少なくとも都築さんの年代(1928年生まれ)の人にとっては、ダリは
「表紙イラストに使用するなど畏れ多い」という画家ではなかったようだ。

さて、この「新装版刊行にあたって」を書いた直後(2002年7月)都築さんは惜しくも急逝されてしまった。
あたかも遺言のようなこの文章を読んだ編集部は、結局、高いロイヤリティを払って(?)ダリの「記憶の固執」を新装版の
表紙イラストに使用している。
奥付によると新装版の初版発行月は2002年10月。
ドラマをイロイロと想像してしまった。

内容は、時間の逆行は可能かというような問題を超光速粒子タキオンを仮定して数学的に述べているもの。
SFファン的に興味深かったところ。
都築さん、フレドリック・ブラウンの「黒の狂言」というタイトルの小説のストーリーを紹介しているのだが、物語のラスト
を「若者は……未来人でも何でもない」としている。

この「黒の狂言」(と、都築さんが訳したタイトルの小説)は、 “Dark Interlude” という原題の短編だと思う。
“dark” は「暗い」「濃い」「黒っぽい」「邪悪な」という意味。
“Interlude” には「合間」「幕間」「幕間劇」「幕間狂言」「間奏曲」などの意味がある。

邦訳も出ていて「暗い間奏曲」と「未来世界から来た男」の2種類の邦題がある。
これを「黒の狂言」と訳したということは、都築さん、この小説を「黒人との混血児が、自分は未来世界から来た男だと嘘を
ついたが見破られた」という物語だと思ったということか?
私が読んだ小西宏さん翻訳の「未来世界から来た男」は、そんな話じゃなかった。

私が読んだ「未来世界から来た男」は……
【ここから5行ネタバレ注意!】
未来では「ある時代の農業のやり方」が謎となっていたために、未来人がその調査のためにやって来る。
未来世界では人種は混じり合っているが、調査にやって来た過去の時代は黒人差別の甚だしい時代。
それを知らない未来人は、普通に自分が黒人の血を引いていることを喋ってしまい、過去の時代の恋人の兄に「未来世界から
来た男だと嘘をついている黒人との混血児」と誤解され……という話だった。
都築さん、原文で読んでオチを誤解したのかなあ?

続いて『マンガで読む タイムマシンの話』(秋鹿さくら:マンガ 銀杏社:構成 講談社)を読む。
都築さんの『タイムマシンの話』のコミカライズだと思って期待して読んだのだが……(^^;

基本的に「少年と少女が博士に科学の話を聞く」というパターンの物語なのだが、いらない「タイムマシンの実験」の話とか
「少年と父親との過去」の話とかが出て来るので、そっちが話のメインなのかと思って読んだら、メインストーリーとは全然
関係ない。
というか、結局その話はうやむやに終わってしまう。

つまり、こんな物語になっているのだ。
少年と少女が怪しげな博士に会う。
博士は少年と少女をタイムマシンの実験の被験者にしようと企んでいたのだ。
少年は、博士が行方不明になっている自分の父親の関係者ではないかと考えて博士の話を聞く。
博士、光の速度についての解説をする。
そこへ、謎の黒服の男たちが登場、博士と何らかのトラブルがあった様子が匂わされる。
別の日、少年は父親との過去を回想。
そこへ、再び博士が登場、メタ相対性理論の解説をする。
博士、少年がジュースと間違えて渡したチューハイを飲んで酔っぱらってしまう。
翌日、博士がまた登場してタキオンの話をする。
いきなり非常ベルが鳴り、避難のどさくさに紛れて博士は姿を消し、二度と姿を現さなかった。(終わり)

少年の過去も、博士の企みも、謎の黒服の男たちも「怪しげに出て来た」だけ。
まったくいらない。

『マンガで読む タイムマシンの話』
図が大きくて見やすいのが利点。
漫画部分は読み飛ばすことをお勧め。
(読むとイライラする)

夜。
「歴史秘話ヒストリア 京都で巡る地獄と極楽」と、「モーガン・フリーマン 時空を超えて」の「臨死体験」の回を観る。
「ヒストリア」の方は、平安時代の日本の貴族の想像した死後の世界の話。
地獄では苦しみが「繰り返される」ものらしい。

「時空を超えて」の「臨死体験」の方。
モーガン・フリーマンは、たぶんキリスト教徒なのだろう。
キリスト教的な死生観を持っている。

仏教では地獄へ堕ちた人間は死んでも無理矢理に生き返らされて責め苦を受けることになるのだが、キリスト教では「死後の
復活とか「永遠の命」は肯定的に受け取られているようだ。
モーガン・フリーマン、なんとか「死んでも魂は残る」方向に話を持って行きたがっているように見えた。
私なんかからすると、ぞっとするような考えだが。

私は「臨死体験」というのは「トイレに行けない夢」に似たものだと思っている。
夢の中でトイレに行きたくなるが「なんらかの理由」があって行けない……というところで目を覚まし「やべえ、やべえ」と
起き上がって行くべき所に行くという体験をした人は多いだろう。

死にかけた人間がふらふらと「楽な方向」へ行こうとするのだが「なんらかの理由」で引き止められるというのが、よく聞く
臨死体験。
たぶん臨死体験をするような人間は死にかけているわけで、そのまま自然に身を任せると死んでしまうのだろう。

死にかけている人にとっては、そのまま素直に死んでしまう方が自然で楽なのではないだろうか?
しかし、その自然に逆らって目を覚まさないと死んでしまう。
その「自然に逆らわなくてはいけない」という信号をキャラ化したものが、キリスト教徒の場合だと「神様っぽい人」、日本
人なんかの場合は「ご先祖様」「死んだ両親」とかになるのかも知れない。

私自身も1度だけ「それっぽい」体験をしたことがある。
夢の中でつつじの咲く日当りの良い丘を登っていた私は、丘を越えようとした時に、突然、蜂の大群に追いかけられたのだ。
逃げようと駈け戻った次の瞬間、高い所から落ちたような衝撃を感じ、目を開けると病院のベッドの上にいた。
私の「死んではいけない信号」は、当時6歳だった私の思いつく一番怖いもの、「蜂の大群」になったらしい。

……そろそろ寝よう。 

2016年5月19日(木)
朝刊の1面トップの記事は、
〈骨太素案・一億総活躍プラン策定〉
〈成長堅持へ少子化克服〉
〈首相「デフレ完全脱却めざす」〉

で、1枚めくって2面を見ると、
〈一億総活躍プランと骨太素案〉
〈成長実現へ力不足〉
〈頼みの税収増 不透明〉
と、否定的な記事。

〈識者の見方〉も、
〈人口問題対策踏み込み不足〉
〈日本経済の回復財政出動が必要〉
と、厳しい意見。

さらに〈社説〉でも、
〈勇ましい名前のわりには物足りなさが否めない。政府がまとめた「ニッポン一億総活躍プラン」のことだ〉
と、手厳しい。

経済界に多くの読者を持つ日本経済新聞のこの論調の背景は、3面に載っていた記事、
〈景気、長引く足踏み〉
〈1〜3月成長率 実勢は0%台〉
というこの辺か。

昼過ぎ。
急激な睡魔に襲われ、畳に横になったらそのまま6時過ぎまで眠ってしまった。
(体調、変なのかな?)

ニュースをつけたら、沖縄で女性が殺害され、米軍関係者が逮捕されたという事件が報じられていた。
沖縄在日米軍の関係者って、自分の置かれている立場をどういう風に理解しているのかな?
ややこしい立場なのだということを、もっと自覚して行動して貰いたい。
馬鹿ですか、本当に?

夜。
創作講座の課題をやる。
……捗らず。

「アンビリーバボー」という番組で、最近話題の「10年間閉じこめ症候群だった男」を取り上げられていた。
意識はあるのに体がまったく動かせないという症状の病気。
コミュニケーションが取れないので周囲の人間は、彼に意識があることに気づかない。

しかし、介護士のひとりが彼の残されたわずかな機能「眼球を動かす」「口角を上げる」を頼りに「会話」に成功。
リハビリを行ったところ、大学入学、卒業して仕事に就き、結婚できるまでに回復したという話。
(ゴールデンタイムの番組だったので、さすがに彼が施設で受けた性的虐待の話はカットされていた)

すごいなと思ったのは、この閉じ込め症候群だった男、マーティン・ピストリウス氏の性格の良さ。
かなり悲惨な目に遭って、虐待も受けていたのに心が歪んでいない(もしくは歪みが顕在化していない)ということ。
これは素晴らしい才能だよなあ。

寝る前に課題……なんか詰まった。
主人公であるゲーム開発者が上手く動いてくれない。
気分転換に動画サイトでゲーム実況を録画したものを観る。

同じゲームを実況している人が複数いるのだが、その実況動画を見比べてみたら興味深かった。
思考の癖が出やすいゲームだったので、世間的に「頭が良い」と言われる人と「頭が悪い」と言われる人の違いが一目瞭然に
分かるのだ。

ゲームのルールを単純化して説明してみよう。
「頭が良い」と言われているであろう人は、ABCD……と並んでいるものを、ABCD……と順にやっていた。

「頭が悪い」と言われているであろう人は、ABCD……と並んでいるものを、ACD……とかのバラバラの順番でやって、
挙げ句に自分がBをやっていないのかCをやっていないのかが分からなくなって、Cを繰り返したりBを飛ばしてしまったり
する。

たぶん、これ「頭が悪い」人間から見ると「なんで『頭の良い』人間は自分がやったことを全部覚えていられるのだろう?」
になるのだろうが、単に覚えやすい順番でやっているだけなのだ。

基礎能力は変わらないのだろうがなあ。
この「頭の悪い」ゲームのやり方をしていた人は、自分でも「私は能力が低い」といったニュアンスのことを言っていたから
人生でいろいろと損をして来たことが多いのだろう。
もったいない。

参考までに。
IQパズルの問題に、こういうものがある。
871386593+462896321の答えは、下の3つのうちのどれか?
 A)1486537813
 B)1334282914
 C)1267856439

「頭が良い」と言われている人間なら、ほぼ一瞬で答えが分かる。
問の式の数字の1の桁が3と1なのだから、1の桁の数字が「3+1」の答えになっているものが正解だ。
よって、正解はB。

「頭が悪い」と言われてしまう人間は、10桁の足し算をまともにやろうとして混乱する。
そして一瞬で答えが出せる人間を「自分とは違って頭の良い人なのだ」だと思い、そうした人と比べて自分は能力が低いのだ
と思い込んでしまう。
もったいない!

世間で「頭が良い」と言われている人の大半は「やらないで済む苦労をしない工夫」をしている奴。
人間の基礎能力なんて、そんなに変わるものじゃないんだから。

寝る。 

2016年5月18日(水)
このところ3日連続寝覚め悪し。

午前中。
2号くんがプリンターを借りに来る。

午後。
東武東上線が脱線したとのニュース。
それほどスピードが出ていなかったようで(ホームを出て50mぐらいで脱線したらしい)、乗客は止まった列車から降りて
徒歩で駅まで戻ったらしい。
たまたま乗り合わせていたNHKの職員が撮影したという避難時の映像が画面に流れていた。

夕方。
五反田での創作講座のために家を出る。
池袋駅は、まだ東上線が復旧していないらしく、やや混乱していた。

サイゼリアで早めの夕食。
パルマ風スパゲティ(チーズ抜き)。
盛りつけられたスパゲッティが皿の中央から大きく左に偏っていたのはご愛嬌?
(厨房で何かあったのか?)と、楽しく妄想。

食後に腹ごなしの散歩。
本屋に寄るが、買いたい本は見つからず。

6時に教室に入り、カウンターでウーロン茶を注文してから座席を確保する。
講師の大森先生に挨拶したら、
「(提出作品を)読んだよ。面白かったけど、面白さの方向がSFとは違うな」
と、SF作家としては致命的な欠点を指摘される。

7時から講義開始。
本日のゲスト講師は長谷敏司先生と、早川書房の塩澤快浩編集長。

前半の講義は、主にAIの話。(ゲスト講師の長谷先生は、AIを扱ったSF小説「あなたのための物語」の著者)
アルファ碁が名人に勝ってから日本の政治家がAIについて真剣に議論するようになったのは、政治家には囲碁を趣味として
いる人が多いからではないかというのが長谷先生の御意見。
「自分にとって身近で、かつ囲碁の難しさが分かっていたのでピンと来たってことでしょうね」

梗概の選評。
私の提出した梗概への論評はほとんどなく、当然のように最終選出作には選ばれなかった。

前回(講義時間が伸びて終電に間に合わず、みんなで近くの居酒屋で夜明かしをした)のことがあったからなのか大森先生、
終了時刻にナーヴァス。
どうにか11時半に講義を終えた。

最後にもう1度提出作品への論評を「もうちょっと」とお願いしたら、
「なんと言うか……味のある作品ですね」
と、だいぶ言葉を選んだ返事が返って来て、撃沈。
(次回作に期待!)

山手線で池袋へ戻る。
午前0時を回っていたのに、未だに駅は混乱中。
振り替え輸送を案内するアナウンスが響いていた。
東上線に乗る予定だった客が有楽町線に流れ、振り替え輸送の客と合わせて改札口が混雑。
改札から改札まで走って移動する人の流れでバタバタしていた。

帰宅。
小腹が空いたので軽く食事をとって、寝る。  

2016年5月17日(火)
なんと、昨日の続きの夢を見た。
(しかも悪夢)
寝覚めは最悪。

目覚めると雨。
明日は講座なので、少しだけ予習。

午後。
気分転換にゲームの実況動画を見始めたらうっかりはまってしまった。
「ネバーエンディング ナイトメアズ」というホラーゲーム。
ゲームとしては、さほど難しくない内容(モンスターに捕まらないようにダンジョンを逃げてエンドへ)というものだったの
だが、作者自身が強迫性障害と鬱を経験しており、その時の感覚を表現したということが売りになっているもの。

主人公は喘息持ちで長時間走ることができず、無理をして走ると発作を起こして立ち止まってしまうという設定になっており
モンスターが後ろに迫っているのにノロノロとしか歩けない、あるいは立ち止まる。

つまり、モンスター自身が怖いというより、自分が自分の思うような行動をとれない恐怖を楽しむ(?)ゲームのようだ。
ヘッドホンの使用が推奨されているのは、精神疾患の患者の苦しみをよりリアルに体験するためだろうな。

頑張って走ろうと「走る」ボタンを押せば押すほど、ゲームキャラが喘息発作で立ち止まる。
ヘッドホンから「ヒーッヒーッ」という苦しそうな「自分の声」が聞こえて来る。
お友達に耳元で「なにやってんだよ! 頑張れよ! 頑張って走れよ! 頑張りが足りないんだ。甘ったれるんじゃない! 
もっと頑張れ!」と応援して貰いながらプレイすると、よりリアルに鬱病を体験できるかな?
……さて、明日の予習に戻ろう。
自分が提出した課題をもう1度読み直してみたりとか。

夜。
「重版出来!」を観る。
雑誌は売れれば良いと新人漫画家を道具に使う編集者、安井の過去の物語。
安井を演じていたのは「アオイホノオ」で若き日の庵野秀明を演じていた安田顕。
熱い編集者だった安井の過去と、悪役編集者(笑)となった現在を見事に演じ分けた安田顕、大活躍の回だった。

土日も子供の誕生日も忘れて仕事のために頑張る人と、仕事仲間が苦しんでいても休日には携帯の電源を切ってしまう人と、
今の世の中ではどちらが「良い人」なのだろうね?
「優しいパパ」が、仕事仲間から見ると「冷酷な人」になってしまうというのが面白かったな。

寝る。 

2016年5月16日(月)
明け方に夢を見た。
親戚の叔母の家に行くために列車に乗るのだが、なぜかそれが観光用のイベント列車で、行く気もないレストランに降ろされ
てしまい、その中を彷徨うという変な夢。
目が覚めて、叔母がとっくに死んでいることを思い出した。

朝刊の記事。
〈自分の声、他人そっくりに 電通大が変換技術開発 〉

〈最新の人工知能(AI)技術を活用した。録音などがあれば、亡くなった声優の声で新たなアニメ番組を作れるようにな
る。海外の映画やドラマを吹き替える際に出演している俳優の声そっくりにすることも可能だ〉

〈従来の変声技術は(中略)1人あたり50以上の文章の音声データが必要で、手間やコストがかかっていた〉

声優業界激震か?
個人的には、田の中勇さん(目玉親父の声の人)や山田康雄さんの声を復活させられたら嬉しいなあと思うが、いろいろな
声が出せることを売りにしている声優さんは仕事が減って困るかも。

昼。
「ネクスト」という映画を観る。
2007年公開のアメリカ映画で、原作はフィリップ・K・ディックの「ゴールデン・マン」。
主人公は、2分先の未来が見える男で、ジュリアン・ムーア(「ハンニバル」でクラリスをやった人)やピーター・フォーク
(「刑事コロンボ」を知らない人はいないだろう)も出ている……と聞けば期待するだろう?

核爆弾を使用した大規模テロとの闘いと、主人公が超能力で見た未来の恋人を探す話を一緒にやったのが大失敗。
2つの話がうまく絡んでいないので、何を見せられているのかさっぱり分からない。
主人公のキャラクターが前半と後半でまったく違う。
平凡な生活を望む小心者が、突如、堂々たる態度で警官隊を指揮してテロリストと戦い始めるのだ。
なんだかなあ……。

夜。
部屋でくつろいでいたら「ビー」という振動音が聞こえる。
(地震だな)
と、思った直後に大きな揺れ、そして緊急地震速報のアラーム。
(これ、もう少し早いタイミングじゃないと役に立たないんじゃなかろうか?)

 時刻:21時23分頃
 震源:茨城県南部(北緯36.0度 東経139.9度)
 深さ:約40km
 規模:マグニチュード5.5
最大震度は、茨城県小美玉市の震度5弱。

テレビを点けると臨時ニュースに切り替わっていた。
「G7茨城・つくば科学技術大臣会合」のパーティー終了直後の地震だったそうで、各国の大臣が慌てて会場から出て来た
と言っていたが、映像が撮れていない。
中継の記者も、自分がとっくに画面に映っているのに気づかず、ずっと無言。
結局、一言喋ったところで画面が切り替わってしまった。
(この取材スタッフ、後で叱られたんじゃなかろうか?)

どうでもいいこと。
映っていた会場に、どうも見覚えがあると思ったら一昨年SF大会「なつこん」をやったつくば国際会議場だった。

テレビ東京で、池上解説番組が始まったので、見る。
租税回避地(タックス・ヘイブン)について。

フランスとスペインの間にあるアンドラという国(1993年に独立)、税金が安いのでフランスやスペインの金持ちが税金
対策で多く移住して来ているそうな。
税金を安くして金持ちに多く住んでもらえば、いくら安いとは言えかなりの税収を確保できるという仕組み。

池上さんによると、金持ちがこういう国に逃げてしまうと、本来その人が税金を納めていたはずの国の税収が減ってしまうの
だそうだ。

とは言え、出る金は減らしたいというのは人情なので、税金をいっぱい払ってもこの国で暮らしたい、商売がしたいという
魅力が必要なんじゃないかなあ。

寝る。 

2016年5月15日(日)
朝刊のコラム〈現代ことば考〉に、丁寧な言い方として言葉の頭につける「お」について解説していた。
「お」の語源は、古語の「御大(おほみ)」なのだそうだ。
その後、女房言葉の「お」となり、江戸時代「お」を付けることは、しつけの良さを表したのだとか。

コラムでは、育児の場面で女性が「お」を使うことが指摘されている。
(しつけのために子供には「お」を付けて話しかけるという習慣が残っていると言うことか?)
医療系の大学では、男子学生も「お」を付けることが多いという。
(これは看護師が女性の職業だった時の名残かな?)

『「量子論」を楽しむ本』(佐藤勝彦監修 PHP文庫)読了。
量子論についての初心者向けテキストとしては、非常に優れた本だと思うが、それでも著者は読者に量子論を十分に理解させ
ることを諦めている。
ぼんやりとは分かるのだけれどね。

反物質について、もう少し詳しい解説が欲しかったな、と思っていたら、日経のサイエンス欄に反物質についての特集記事が
載っていた。
反物質消滅のしくみを究明するための測定器「ベル2」が、来年秋以降に設置される予定なのだそうだ。
「ベル2」によって、B中間子と反B中間子が壊れる様子が調べられるのだとか。
そうした測定結果を踏まえた解説書が出るのを楽しみに待ってみることにする。

昼。
地域の会合に出席。
先日、近所で起きた殺人事件とかのことで、防犯ナンチャラ委員(正式な肩書き忘れた)の方からの注意とか、災害時の避難
等についてとか。

見慣れない人が来ていたので名前を聞いたら中国人だった。
最近マンションを買って引っ越して来たばかりだそうで、
「安かったので、ローンを組まずに済みました」
って、マンションを即金で買ったのかい!

周りの人に、
「お金持ちですね」
と冷やかされ、
「お母さんがお金を出してくれたから」
御母堂、医師だそうだ。
「お父さんは弁護士です」
だって。
(何だ、その最強夫婦は?)

「日本語がお上手ですね」
と、言うと、
「日本の大学院に(大学ではない)留学していましたから」

ちなみに北京生まれ。(中国では生まれた場所はものすごく重要。戸籍の種類が違うのだ)
ロイヤルストレートフラッシュみたいな中国人だった。

「もしも言葉の関係で中国人とトラブルがあったら、私が通訳しますよ」
と、性格も良い。
なんか、中国最強みたいな人と知り合ってしまったな。(笑)

懇親会に出席。
昼間から飲んで帰宅。

気持ち良く眠って、目が覚めたら5時を過ぎていたので1号くんを誘って酒を飲みに行く。
……1号くんに「キャプテンアメリカ シビルウォー」について語られる。

帰宅。
NHK特集で人工知能の特集をやっていたので、観る。

囲碁の名人を人工知能が破った事件が大きく取り上げられていた。
理解不能な手を打つ人工知能を、人間が「囲碁の定石も知らない」と笑っていたら、やがてそれが深く先を読んだ素晴らしい
一手であることが分かったという場面で思わず拍手した私は、人類の裏切り者か?(^^;

インターネットに接続したら悪意ある人間によって人種差別は正しいと吹き込まれ、危険な思考を行うようになったために、
永久停止させられた人工知能ティーの話も紹介されていた。
「シザーハンズ」という映画を思い出したな。

特別仕様のペッパーに羽生善治とゲームをさせてみるという実験は面白かったな。
勝負事全般に強い羽生善治が当然のように全勝。
ペッパーの「感情」は、ディスプレイに表示される仕組みになっているのだが、最初のうちペッパーは、負けると「悔しい」
という負の感情を抱く。
しかし、羽生が勝つ度に周囲が喜ぶのを目にしているうちに、その感情が「喜び」にシフトして行く。
これって、お笑い芸人の「オイシイ」という感情と同じか?
「ウケを取れたからオッケー」とか認識したのだろうか。

医療用人工知能を使うと、人間の医師に発見できない小さな癌を発見できるという話は非常に興味深かった。
癌は一般に早期に発見できるほど治療の成果が上がるので、これは医療現場で大いに役立てて欲しい技術だ。

人工知能の恐ろしいところは、命令の実行を優先し、人間に関心を持っていない点だという。
たとえば「最大量のクリップを作れ」という命令を実行するために人類が滅んでも構わないと考えるのだそうだ。
しかし世界の安全よりも自分の収入を優先する人間も少なくないと思うので、それは人工知能の特性ではない気がする。

反面、人工知能を搭載したロボットに「仲間が大切にしているもの」と教えたものを壊すように命令すると拒むという結果も
紹介されていた。
(人工知能の方が、性格、良くね?)

寝る。 

2016年5月14日(土)
朝。
NHKの「とと姉ちゃん」で、登場人物がうっかり「玉子」という言葉に「お」を付けて「お玉子」と言ってしまい笑われ
るという話をやっていた。
「お玉子」って、変か?
普通に使っている言葉だと思うが???

午後。
東京芸術劇場で、無料のお琴の演奏会があるというので、散歩がてら聴きに行く。
無料だから、あまり期待はせず(「この奏者はお琴を始めて、まだ1カ月です」なんてアナウンスが入る)、微笑ましく聴
いていたのだが、ふと気になったのが男性奏者のひとりの着物。
最初、見間違えかと思ったのだが、どう見ても女袴(ズボンではなくスカートになっている袴)なのだ。

終演後に楽屋から出て来た知人に聞いてみたら、
「そう、彼は和服自体をあまり着ない人らしい」
とのこと。

帰りがけの地下道で見かけたが、その格好で彼女らしき女性と一緒に駅の方へ歩いて行った。
まあ、当人が気にならないのなら別にいいか。

ついでなので靴を買いに行く。
金がなので、できるだけ安いものを買いたい。

店員が勧めて来るものをつま先が入らないの横幅がきついのと言った挙げ句に、1足5900円(+税)という靴を、
「これが足にぴったりだ」
と言うと、店員、笑顔で、
「お値段も安いですしね」
読まれていた!!! (゚Д゚

サイゼリアでワインを飲んで帰宅。
安倍さんが消費税増税時期を延期するそうだ。
安易な選挙対策でないのなら、変更後の財政再建のプランをきちんと説明して欲しいな。

寝る。 

2016年5月13日(金)
朝刊にヘイトスピーチ法案可決の記事が載っていた。
但し罰則規定はないという。
ヘイトスピーチをやるような連中が、それで止まるのだろうか?

午後。
『学んでみると量子論はおもしろい』(牟田淳 ベレ出版)を読む。
素人向けの分かりやすい解説書を書こうと書き始めた著者が、途中で嫌気が差した(?)という感じの本。
終わりの方は、数式のオンパレードになっているのだ。

数学・物理系の人にとって、数式は「母国語」である。
一番、話しやすい言語なのだ。
それを文系の言葉(文章)に「通訳」するのが素人向けの科学解説書。
日本人が日本のことを外国人に外国語で説明するのに似ている。

この本は「上手く外国語で説明できなくてちょっと日本語を使ったら、楽なのでそのまま日本語で説明を続けてしまった」
みたいになってしまっているのだ。(^^;

素人がこの本だけで量子論を完全に理解するのは難しいと思うが、図は豊富なので他の解説書を読む時に手元においておく
と便利かと。

夜。
『「量子論」を楽しむ本』(佐藤勝彦 PHP文庫)を読む。
まだ読み終わっていないが、こっちの方が分かりやすい印象。

寝る。 

2016年5月12日(木)
朝。
テレビのチャンネルがBSのままになっていて「とと姉ちゃん」が始まったのだが、今回のシナリオはちょっと……。
〈前回までの話〉
ヒロインの祖母が、ヒロインを性格に難ありな叔父(祖母の養子で同居している)の嫁にしようとした。
そこでヒロインの母親は、ヒロインを連れて祖母の家から脱出。
事情を知らないヒロインは、祖母の元に母親と仲直りして欲しいと頼みに行く……

で、今回の話。
祖母に叔父との縁談の話を聞かされたヒロインは、母親が自分のことを心配してくれていたのだと知り、うれし泣き。
そして祖母と仲直りさせようと思う。
(なんでだ?)
これ、明らかなシナリオの失敗だと思うな。

午後。
『宇宙の法則 解けない暗号』(ルーシー&スティーヴン・ホーキング さくまゆみこ訳 岩崎書店)読了。
前の三部作の続編。
量子コンピューターを使って、世界中のコンピューターの暗号(パスワード)を解き、世界を大混乱に陥らせた犯人と主人公
の対決。
今回のシリーズの悪役はアリオト・メラクという変な宗教家もどき。
自分が救世主として現れるために故意に世界を混乱させる犯罪者。

ストーリーは突っ込みどころ満載だが、きれいな惑星やロボットのカラー写真や専門家による科学解説がたくさん載っていて
1900円なので、子供へのプレゼントに良さそうな本。

ところでロボットの写真の説明文に、やや「?」な点があった。
「ビッグドッグ」(アメリカ製)は〈四足歩行ロボット「ビッグドッグ」〉、アザラシロボットの「パロ」(日本製)や医療
用ロボットの「HAL」(日本製)は、それぞれ〈アザラシのロボット〉〈医療用ロボット〉と書かれているのに対して、な
ぜか「アクトロイド」(日本製)だけは〈日本のアンドロイド〉になっている。
(なんでそこだけ「日本の」と付けた?)
このアンドロイドの説明文にだけ国名を冠しているのに、違和感があった。

夕刊。
〈東京五輪招致で金銭?〉
〈「1.6億円提供」英紙が疑惑報道〉

オリンピック招致に不正があったことが確定した場合、開催は取り消しになるのかな?
規定ではどうなっているのだろう。

夜。
BSの「コズミックNEXT」で、グランドタック説の解説を見る。
太陽系で最初にできたのは、ガスや塵を集めた木星。
木星は太陽系内に漂う物質に衝突することにより次第に、公転の速度が弱まって行く。
公転速度が弱まると、遠心力も弱まるので回りながら太陽に向かって落ちて行く。
火星辺りの軌道まで落ちた辺りで土星が形成される。
土星も同様に太陽に近づいたが、ここで木星との互いの重力が影響し合ったせいで、逆に外側へ。
その後、内惑星が形成される。
しかし火星の軌道上の物質はすでに木星に持っていかれてしまった後だったので火星は小さい惑星となった。
興味深かったのは、この木星の移動のせいで外宇宙に吹っ飛ばされてしまったという火星の外側にあったかもしれない惑星。
もしも本当に存在しているとしたら、今頃どこでどうなっているのやら。

そろそろ寝る。 

2016年5月11日(水)
今日は課題の締め切り日。
とりあえず、やるしかない。

夕方。
ちょっと休憩。
夕刊に目を通す。
〈太陽系外 新たな惑星〉
〈NASAが1284個確認〉
記事によると、そのうち地球のように居住できそうな惑星が9個あるらしい。

もうひとつ。
これは社会面の記事。
オバマ大統領が広島を訪問するという記事に関連して、日本原水爆被害者団体協議会の事務局長のコメントが乗っていた。
〈「核廃絶に向けて動くことが本当の意味での被爆者への謝罪になる。訪問を契機に米国に積極的に動いて欲しい」〉

これはちょっとまずいなあ。
オバマさんは「核廃絶に向けて動く」ことについては積極的な考えを持っている。
そのための広島訪問なのだが、ここでアメリカがナーヴァスになっているのは、「この訪問がアメリカによる〈謝罪〉と受け
取られたら困る」ということなのだ。

アメリカの主張は「原爆投下によって第二次世界大戦を終結させ、その後の戦死者の発生を防いだ」なのだ。
要するに、原爆投下はあくまで「平和のため」。
「核廃絶」はその平和に向けてのアメリカの行動の延長上にあると位置づけているのだ。

それを「アメリカが核廃絶に向けて動くことは原爆投下を謝罪するという意味になる」と受け取られかねない発言をされたら
オバマさんも困ってしまう。

「日本原水爆被害者団体協議会の事務局長」としては「被爆者への謝罪」が、まずいことだというイメージはないのかも知れ
ないが、ここは相手の立場を考えて慎重に言葉を選んで欲しかった。

夜。
なんとか書き上げたものを送信。

ネットのニュースを読んだら、
〈水道橋重工に挑戦中のMegaBots、シード資金を調達―人間搭乗巨大ロボット対戦のリーグ化を目指す〉
という記事。
(クラタスvsメガボッツの続報か?)

メガボッツ社は「ロボット対戦リーグ」の国際展開を図ることを目的としていて、クラタスとの対戦もその資金調達のための
宣伝と位置づけている模様。
この辺、水道橋重工(クラタスを製作したチームで鍛冶屋の倉田さんとプログラマー吉崎さんのコンビ)のイメージしていた
「対戦」と、微妙に違っている気がするのだが、大丈夫なのか?

一番大きな違いは、メガボッツ社が大規模な資金調達を行ってロボットを「生産」しようとしているのに対し、水道橋重工は
あくまで私費の範囲内でロボットを「製作」しようとしている点。
どうなるのだろうなあ、この対戦?

夕食後。
BSの「アナザーストーリーズ」で、ケネディ大統領暗殺事件を取り上げていたので見る。
例の「魔法の弾丸」について。

射殺されたケネディ大統領の上着を調べたところ「背中のやや右側」の部分に銃弾による穴が開いていた。
検屍報告によると、大統領は後ろから「喉」を撃たれていた。
そして同じ銃弾が大統領の前の座席に座っていたコナリー知事の「右肩」から「右胸部」に抜け、さらに知事の右手首を貫通
して左大腿部に食い込んだところで止まった。

なぜこの弾丸が「魔法の弾丸」と呼ばれているのかと言うと……
まず、背中から入った銃弾が喉を貫くには「下から」撃たれていなければならないはず。
そして2人の人間が前後に並んで座っていると考えると、後ろの席の人物の右肩から喉(つまり右斜め後ろから左斜め前)に
抜けた銃弾が前の席の人物の「右肩」に当たるには、いったん左に飛んだ銃弾が再び右に戻らなくてはならない。
そして弾丸が「右肩から右胸部」に抜けるためには「上から」撃たれていなければならないはず。
従って、銃弾は非常に不自然な動きをしたことになる。
→「まるで魔法の弾丸だ」というわけ。

番組では、最近公開されたという、事件直前に撮影されたケネディ大統領の写真を証拠として上げていた。
写真によると、大統領の上着の背中部分が上の方にズリ上がって来ている。
つまり「上着の背中の部分に穴があいているからと言って、必ずしも背中を撃たれたとは限らない」というのだ。

(ナルホド、でもそれだけでは弾丸が右に戻った理由は説明できないな)
と、ウィキペディアでこの事件について調べてみると、当時のニューズウィークに掲載された図よれば、事故当時、大統領は
座席の右側に大きく寄った形で座っていたのだと言う。

沿道に並ぶ人々に手を振りながらのパレードであれば、この座り方はむしろ自然。
大統領と知事が「前後に並んだ形」ではなく、「後ろの座席の大統領が大きく右にズレた形」で座っていたのなら、右肩から
喉へ抜けた銃弾が、前の座席の知事の右肩に命中してもおかしくはない。

番組を見た感想。
そんな重要な証拠写真が、なんで最近になるまで公開されなかったのだろう?(重要性が認識されていなかった?)
事件当時のケネディ大統領の支持率が下がっていたという話は初耳だった。
なんか「すごい人気の大統領」というイメージだったので、これはかなり意外だった。
ところで、真犯人はやっぱりオズワルドでいいの?

さてと……
この間買った本『宇宙の法則 解けない暗号』(ルーシー&スティーヴン・ホーキング さくまゆみこ訳 岩崎書店)を少し
読んでから、寝るか。 

2016年5月10日(火)
午前中。
米魂の仕事。(今日が締め切り)

昼。
「キャッスル」を観る。
宝くじに当たって億万長者になった男が、殺されて金を奪われる話。

午後。
創作講座の課題提出日を勘違いしていた(明日だった)ことに気づく。
とりあえず、半分だけ書き上げて提出。

夜。
ドラマ「重版出来!」を観る。
宝くじに当たって億万長者になりかけた男が、それを嫌ってくじを捨てる話。

課題の残り半分を9割仕上げたところで眠くなったので、寝る。 

2016年5月9日(月)
朝。
出かけようとしているところに2号くんから電話。
「書類をプリントアウトしようとしたら、プリンターが壊れた」
だと。
2号くんのアパートは、同じ区内の隣町。
急ぎ足で徒歩5分の距離。
「1時間後に来い」
と、言って、急いでこっちの用事を済ませるために近所の郵便局へ。

目的は預金関係の手続きだったのだが通帳を渡される時、今年4月からの制度の変更についての説明をされる。
「限度額が1300万円までに引き上げられたのですが、郵便局が倒産した場合には1000万円までしか返金されません」
「なんかピンと来ませんが」
「すみません。説明の仕方が悪くて」
「いや、説明は大変分かりやすかったのですが……」
1300万円という金額がピンと来なかった。(笑)

帰宅。
2号くんが来る。
一緒に昼食を摂って、テレビで「ハルク」を観たあと、延々アニメ「ジャイアント・ロボ」について語られる。
(ときどきこいつはオタクなんじゃないかと思う)

夕方5時。
2号くんが帰ったので、ちょっと一息。
(奴が語り始めると、ほぼノンストップなのだ)

夜。
BSで「シャーロック」を観る。
普通に現代の飛行機の中から話が始まる。
機内で座席に座るシャーロック・ホームズ。
そこから話が飛んで、普通に19世紀のロンドン。
馴染みのあるシャーロック・ホームズの世界でストーリーが進む。

ところが途中で目を覚ますシャーロック・ホームズ。
実は今までのは機内で眠っていたシャーロック・ホームズの見ていた夢だったのだ。
そして、解決途中の事件の謎を解くため、再び19世紀に戻るホームズ。
(何なんだろう、これは?)
と、ウィキペディアで調べてみたら、このシリーズは、「シャーロック・ホームズ」の舞台を現代に置き換えるという設定の
ドラマで、今回BSで放映されたのは、ドラマの特別編で、本来は現代に生活しているホームズが夢で19世紀に行って活躍
するという物語だったのだそうだ。
ややこしいな。
(ホームズが夢を見るのが飛行機の中というのは、映画「インセプション」へのオマージュか?)

映画が終わって始まったのが「幻解!超常ファイル」のコナン・ドイルと妖精写真の話。
この妖精写真の話、有名だからみんな知っていると思うが念のため。

イギリスの田舎町で暮らす姉妹がイタズラで紙に描いた妖精の絵を切り抜いて帽子用の長いピンを使って固定し、写真を撮っ
て母親に見せた。
ところがネタバレをする前に父親が写真を方々に送ってしまい、写真を目にした人物の中に有名な作家コナン・ドイルがいた
ことから騒ぎがすごいことになってしまったという事件。

番組では科学者でもあり、オカルトに否定的だったドイルが、なぜこんなしょうもないトリック写真に引っかかったのかとい
う点にスポットを当てていた。

番組によると、きっかけは第1次世界大戦だという。
多くの戦死者を出したこの戦争で悲嘆に暮れる遺族を目にしたドイルは「死者の霊の存在をいちがいに否定すべきではない」
と、考えを変えた。
故人が霊となって近くにいると考えることは、遺族の心の慰めになると考えたのだ。
それはそれで良いと思う。

問題はドイルが、本当に「霊の存在」を信じてしまい、オカルトとかそういう関係を本気にし出してしまったこと。
さらに加えて「戦争を行う大人は心が汚れているが、子供は心が清らかだ」と思ったこと。
戦争と言う悲劇を前に傷ついた心のバランスを取るのに必要だったのかも知れないが、これによりドイル「子供は絶対に嘘を
つかない」と思い込んでしまった。

妖精写真は少女(=子供)の撮ったものだった。
その子供が嘘をついていないという前提で検証を行ってしまうと、この写真は本物だという結論に辿り着いてしまう。
とりあえず、行き詰まったら前提を疑ってみろと。

寝る。 

2016年5月8日(日)
朝起きるとやたらに暑い。
朝刊をざっと見て、社会面のベタ記事。
〈韓国籍男性死亡 路上で暴行か〉
を、読み飛ばそうとして「池袋」という文字が目に入った。
事件があったのは池袋3丁目らしい。

ニュースサイトで動画を見ると、映っているのがどう見ても谷端川緑道(やばたがわりょくどう)。
私もよく行く散歩道だ。

3日の夜11時50分頃に、その緑道に倒れている人が発見され病院に搬送されたが、6日に死亡したそうだ。
鼻と後頭部を骨折していたというから、鼻を殴られて後ろに倒れ、後頭部を強打したということかな?
つまり、発作的に人を殴っちゃうような人がいたということなのだろうか。

倒れているのが発見されたのは11時50分だが、事件が起きたのはもっと早い時間か?
私がその近くを歩いていてもおかしくない時間帯かもしれない。

被害者は現場近くの飲食店を出て帰宅する途中だったらしい。
その辺りの飲食店なら、私もときどき利用する。

犯人はまだ捕まっていないらしい。
嫌だねえ。

午後。
佐藤編集長とドトールでお茶。

「今後、機械にとって代わられる職業とは?」
なんて話をする。
「医者の不足している地域なら、端末から症状を入力すると薬を処方してくれる機械が便利じゃないか?」
「薬はドローンで配達するといい」
「患者が病院に行くのは、機械が対応しきれない時だけにすれば、医者の方の負担も軽減できる」
とか。

帰宅。
米魂のアフターレポートの仕事をもそもそ。

夜。
「マスケティアーズ」を観る。
今回はルイ13世には実は双子の兄がいたが殺されてしまったという設定で、その遺児である赤ん坊を巡る騒動。
この子が生きていると悪人に利用されるのが目に見えているが、赤ん坊を殺すのもアレだし……で悩む三銃士。
悪玉がはっきりしている単純明快なストーリー。
夕方の時間帯にでも放映した方が良さそうなドラマだ。

寝る。

2016年5月7日(土)
朝。
ロンドン市長にイスラム教徒のカーン氏が当選したという記事。
イスラム教徒がEU加盟国の首都の市長に選ばれるのは初めてのことなのだとか。

調べてみたら、ロンドンでは2012年の時点で白人のイギリス人が人口に占める割合が50%を割っているのだね。
イギリスは白人の国だというイメージは、もう古いのかも。

午後。
進まない作業。
そして、暑い。

夜。
「シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム」を観る。
ロバート・ダウニー・Jr.主演のシリーズ第2段。

〈ストーリー〉
ロンドンの各地で連続爆破事件が発生。
そんな折、ホームズは顔見知りの女盗賊アイリーン・アドラーを見つける。
アイリーンは、ある男にあるものを届ける途中だった。
彼女を追うホームズ。
アイリーンが届けたものは実は爆弾であり、アイリーン自身もそのことを知らされていなかった。
間一髪で爆弾を見抜き、アイリーンから1通の手紙を奪ったホームズ。
しかし男は毒矢で殺害され、待ち合わせの約束をしたアイリーンもやって来なかった。
手紙の受取人であったジプシー女の元を訪れたホームズは……

展開が早く退屈しない。
毎度、巻き添えを食って大迷惑を被る、そしてとても有能なワトソン博士も新婚旅行をメチャクチャにされながらの大活躍。
女装するホームズ、裸のホームズ、そしてなんか変な格好のホームズ、と映像的にも楽しめる。
伏線の回収もきちんとしていて、まとまりの良い作品だ。
そして、続編を作る気も満々らしい。
楽しみだ。

寝る。 

2016年5月6日(金)
午前中が雑用で潰れる。

ニュースによれば、トランプさんが一昨日のCNNのインタビューに答える形で、自分が大統領になったら日本に在日米軍の
駐留費用を全額負担するように求め、応じなければ米軍を撤退させると発言したとか。
基本的に、発言レベルが新橋の酔っぱらい(持っている情報の量が少ない上、自分視点でしか物事を見ない人)なのだよね。
在日米軍の駐留費用を、日本が一銭も払っていないと誤解していたし。
この人が勢いで大統領になってしまうと、世界規模で混乱が起きそうで不安だ。

午後。
創作講座の課題。
まるで進まず。

夕刊。
〈「日本、火星探査に難色」〉
という記事。
火星への有人飛行を国際協力で行うNASAの計画について、日本政府の担当者が、
「国民生活に具体的な利益のある宇宙開発以外は、年々予算獲得が難しくなっている」
と言ったのだそうだ。

これも少子高齢化の影響かな?
火星に行くというのは、未来への希望の話。
高齢者には興味のない話なのだろうと思う。
「50年後、100年後の話」に興味を示す人間がいない国は、50年後、100年後にどうなってしまうのだろう?

夜。
教育テレビ(「Eテレ」って呼び名は嫌いなのだ)で「モーガン・フリーマン 時空を超えて」を観る。
モーガン・フリーマンが司会を務めるドキュメンタリーで、今回のテーマは「迷信?第六感は存在するのか?」。
生物学者のルパート・シェルドレイクが唱えた「形態形成場仮説」が紹介されていた。
さっくり言うと「ある場所で起こった出来事が離れた別の場所の出来事に影響を与える」というような仮説である。

で、実験、背中を向けている人を見つめると視線を感じるか?
被験者を見つめながら、あるいは見つめずに携帯電話で電話をかけ「いま見つめているか」を当てさせるということを行った
ところ、20回中14回的中したそうだ。

まあ、面白い話ではあった。
寝る。 

2016年5月5日(木)
米魂のアフターレポート会議で九段に集合。

雑談1。
むかし放映されていたアニメ「猿の軍団」(1974〜75年放送)の話。
私は観ていなかったので(裏番組の方を観ていた)、内容を説明してもらうと、
「人口減少で不足した労働力を補うために猿を使ったら反乱が起きたという、現代の人口問題を先取りした設定だった」
とのこと。

明らかに映画「猿の惑星」の影響を受けているようなので、
「映画の原作に当たるピエール・ブールの小説『猿の惑星』は読みましたか?」
と聞いたら、
「読んでいない」
とのこと。

この小説には、第二次世界大戦中、仏領インドシナで現地人(有色人種)を使役していた著者が、後に有色人種である日本軍の捕虜
となり、逆転した立場で有色人種と白人の関係を体験しことが執筆の動機となったという説があるのだ。
そして現在、日本では人口現象による労働力不足への対抗策として外国人労働者を導入することが検討されている。

雑談2。
「知人がSFファンだというので、とぼけて『SFってスターウォーズみたいなの?』と聞いてみたら『ペリー・ローダン』を愛読
していると言われ、その後、ローダンについて語られたのだが、彼は未だに私がSFファンであるということに気づいていない」
という話を、SF大会に於ける重鎮的立場の女性から聞かされた。

SFファンとしてのこだわりから、好みではないSF作品を、
「あまり好きじゃないので」
と、言うと、
「ああ、女の人だからSFには興味がないんだね」
と、理解されるのだそうだ。

「SF大会に参加して企画を主催したことについては、どう説明したの?」
と、聞いたら、
「イベントで着ぐるみと一緒にダンスを踊ったと言ったら(確かに嘘ではない)バレなかった」
(意外と気づかれないものなのか?)

会議終了後、飯田橋で飲んで、帰宅。
御柱祭で死者が出たというニュースを聞く。
私が知る限りこの祭りでは毎回人が死んでいる。
次の御柱祭は6年後だそうだ。

寝る。  

2016年5月4日(水)
朝。
日経朝刊の1面の見出し。
〈円急伸 105円台半ば〉
〈1週間で6円上昇〉

〈日銀の黒田東彦総裁は2日、訪問先のフランクフルトで足元の円高は「(日本)経済に好ましくない影響を与える恐れがあ
る」と指摘。「必要なら追加的な金融政策を講じる」と語った。ただ市場では「これまでの発言と大差ない」との受け止め方
が多く、円高に歯止めはかからなかった〉

ダメじゃん、黒田さん。
市場に聞き流されてるぞ。

昼。
BSで「スペース・カウボーイ」を観る。
クリント・イーストウッド主演のSF映画。

有人飛行「ダイダロス計画」を目指して訓練を行っていた宇宙飛行士。
しかしNASAは計画を「マーキュリー計画(サルを乗せての宇宙飛行)」に変更。
檜舞台をサルに取られた宇宙飛行士たちは、その後も宇宙飛行の機会を与えられず、失意の内に年老いて行った。

ところがそこで、老朽化したロシアの衛星が故障するという事件が発生。
古い衛星の機械は、若い技術者には扱えない。
そこで召集されたのがかつての「ダイダロス・チーム」。
老いぼれと馬鹿にされつつ新たに訓練を受ける彼らだが……。
「第一線にいた者が何らかの事情で失意の日々を送るが、事件が起きて最後に大逆転」というアメリカ人好みのストーリー。

感想。
イーサンは、何がしたかった?

午後。
創作講座の課題。
まるで進まず。

ニュース。
アメリカ大統領選で共和党のクルーズ候補が撤退したそうだ。
つまり、共和党の候補はトランプ氏でほぼ決まりか?
(大丈夫なのか、アメリカ?)

寝る。 

2016年4月3日(火)
朝刊の1面。
〈円高、輸出企業に打撃〉
〈1兆円超す減益要因に〉
〈日経平均終値518円安〉
〈円高の影響注視 日銀・黒田総裁〉
〈消費増税「サミット後判断」〉

……と、経済関連のニュースが並ぶ中(日本経済新聞なので)、
〈憲法「現状維持」初の5割代に〉
〈改正すべき」の40%上回る〉
という世論調査の記事。
少し考えてから、今日が憲法記念日だったことに気づいた。

記事は、日経とテレ東で行われた世論調査で憲法について「現在のままでよい」と回答した人が、2004年以来初めて5割
に達したという内容。

年代別に見ると、
30代、40代、50代は、改憲支持が現状維持を上回った。
60代、70代は、現状維持が改憲支持を上回った。
18歳〜29歳は、現状維持が改憲支持を上回った。(現状維持55%、改憲支持39%)←ここだけ内訳が書いてあった。

60代〜70代は、戦前生まれの親に育てられた世代。
30代〜50代は、戦後生まれの親に育てられた世代。
10代〜20代は、戦後生まれの親に育てられた親に育てられた世代。
で、「子供というのは親と反対の意見を持つものだ」とまとめてしまうのは乱暴か?

太平洋戦争では国が負け、全共闘では国に負け、下の世代は負けた親の世代をダサイと思う。
まあ、普通のことなのではないかな。

昼。
テレビで「フィフス・エレメント」をやっていた。
ブルース・ウィルス主演ということで、眉間に皺を寄せて観る類いのアクション映画かと敬遠していたのだが、観てみたら、
コメディアンのクリス・タッカーが大活躍する、おバカSFだった。

1997年、フランス・アメリカ共同制作。
主人公は、元軍人。
死地からたったひとり生還を果たした特殊部隊のエリートだが、そのことで心に傷を負い、今はやさぐれてタクシー運転手と
なり、猫を相手に孤独に暮らしている。
その彼のタクシーの上に、ある日、空から美女が降って来て……
もう、この辺から既にバカ全開!

彼の乗るタクシーは、もちろんエア・カーだし、そこここに散りばめられたガジェットが、まさにSF。
宇宙ステーションに制服姿の女子高生の一群が来ているところが、日本人としては懐かしい。
バブルの時代、日本の修学旅行生が、世界中に出かけて行った昔を思い出した。
制服姿で列を成して歩く修学旅行生は、たぶん当時の海外で珍しい光景として目を引いていたのだろう。

あらすじ。
物語の舞台となるのは2214年。(携帯電話もスマホもないレトロ・フューチャーが微笑ましい)
地球人の味方である良い宇宙人と悪い宇宙人が対立し、地球を救うために必要な4つの石板を手に入れなくてはならない。

空から降って来た宇宙人の美女によって、石板がフロストン・パラダイスという場所でコンサートを開く予定の歌姫に委ねられ
ていることを知った主人公は、地球を救うためにコロッケの懸賞で手に入れたペア・チケットを手に宇宙船に乗り込むが、
懸賞当選の話題を番組で流そうと、人気ラジオDJがノリノリの中継をしながら彼に付いて来てしまう。
(このDJを演じているのがクリス・タッカー)

シリアスな戦いを行う主人公の隣で、お洒落でポップなトークを繰り広げるDJ。
息を飲むほどのバカ炸裂である。
いい映画を観た。

池袋を散歩。
釜飯弁当用のお釜にデコレーションしたプリンを盛りつけた期間限定商品というものを見つけ、ふらふらと買おうとして正気に戻る。
なぜこんなプリンを作ろうと思い立ったのだろうか?
(そして、つい心が動いてしまった私って……)

西武のイルムス館でムーミンマーケットをやっていたので、入ってみる。
ムーミンの作者トーベ・ヤンソンはフィンランド人。
フィンランドは、国民の幸福度がとても高い国だ。
先月、国連が発表した2016年度版の「世界幸福度報告書」によると、フィンランドの幸福度は世界第5位。
(ちなみに、日本は53位)

西武本店で「うまし、なつかし昭和ホリデー」というイベントをやっていた。
場内で「シャボン玉ホリデー」が上映されていた。
若き日のクレイジー・キャッツを懐かしめないのは、子供の頃に親が「そんなクダラナイ番組」を見せてくれなかったから。
でも育った私が十分にクダラナイ人間なのだから、幼少時の教育はあまりアテにならない。

西武店内に置いてあったリーフレットに惹かれ、9階屋上にある「食と緑の空中庭園」へ。
リーフレットの写真を撮ったカメラマンの腕に感嘆する。

地下の楽器売り場へ。
スプーンを磨くための銀磨きが欲しかったのだが、値段を見ると予算の3〜4倍。
自宅へ帰って100円のハミガキで磨いたら、ちゃんと綺麗になった。

夜。
「重版出来!」を観る。
才能ある若手漫画家を丁寧に育てていこうとする主人公。
しかし、就活の時期でもある若手は家族に実績を示さなければとデビューを焦り……。
なかなかリアルな話だ。

寝る。 

2016年5月2日(月)
朝。
身体がだるいのは季節の変わり目恒例のこと。
気温的には春から夏になるのだろう。

昼。
電話が1本。

午後。
電話で頼まれたはるこんブックスを郵送する。
『iPS細胞とはなにか』(朝日新聞大阪本社科学医療グループ 講談社)読了。
iPS細胞をめぐる様々な出来事をまとめた本で、タイトルから期待した「iPS細胞とはなにか」を科学的視点から突き詰
めた内容ではなかったが、読み物としてはそこそこ面白い。
例えば、ノーベル賞を取った山中教授は、手先が不器用で手術が下手過ぎたので基礎研究に移ったとかいう話。
「PAD」という言葉が存在するという話。

「PAD」というのは「アメリカ留学後の鬱」という意味だそうで、アメリカの研究施設に留学した日本の研究者が、雑用ば
かりをやらされる日本の研究環境にがっくりすることらしい。
才能ある若手に雑用ばかりやらせる日本の研究施設の習慣は、かねてから問題があると言われていたが、それを表す言葉まで
存在するということに驚いた。

山中教授自身、この「PAD」のせいで、一旦は研究を辞めようとしたというのだから、危うく日本の医学会に大損失を出す
ところだったのだ。
なんとかしろよ。

夕方。
夕刊の1面トップが、
〈円高・株安止まらず〉
〈日経平均 一時1万6000円割れ〉
〈円、106円台前半〉

さて、そもそもアベノミクス、
(1)円安にしてデフレ脱却(インフレにする)。
(2)輸出企業の収益を上げる。
(3)企業に勤める労働者の賃金も上がる。
(4)景気回復。
……のはずが、企業が今後の景気回復を信用せず、従業員の賃金を上げ渋るので(2)の段階で止まってしまっている。
物価は上がるが収入は増えないので、消費が冷え込む。
当然、景気も回復しない。

そこへ今回の円高。
従業員の給料を上げなかった企業は「やっぱりね。給料を上げなくて良かった」と思ってるんじゃないだろうか?

夜。
BSで「シャーロック・ホームズ」を観る。
ロバート・ダウニーJr.演じる推理力は凄いがダメ男のホームズと、カッコ良いワトソンのコンビ。
腐女子が喜びそうな映画だ。
アクション・シーンの演出が上手い。

映画が終わって「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」が始まった。
霊媒師による降霊を、本物の超自然現象だと言ってしまった物理学者の話。
周囲を金網で囲んであるアコーディーンがひとりでに鳴ったので本物だと信じたという。

素人考えで、このトリックを考えてみた。
例えば、鳴ったのは物理学者が注目していたアコーディオンではないという可能性はどうだろう?

目の前にアコーディオンがあり、アコーディオンの音がする。
普通、目の前のアコーディオンが鳴ったと思うだろう。

実はアコーディオンを置いていある床下でアコーディオンを鳴らしていたとしたら、気づかないのではないか?
物理学者は、霊媒師の脚を抑え、腕の筋肉に力が入っていないかどうかを熱心に確認していたらしい。
そこまで注目のポイントが明確なら、物理学者が注意を払っていない助手を使えば難なく「手品」が出来そうな気がするな。

創作講座の課題を少しやってから、寝る。 

2016年5月1日(日)
文学フリマのために流通センターに出かける。
なぜそんな勘違いをしたのか分からないが、流通センター駅に行くのに、なぜかゆりかもめの駅に向かってしまった。
言うまでもないが、流通センターは、東京モノレールの駅である。
豊洲駅で乗車する直前になって、ふと、何か間違っている気がした。
こういう「いきなり何かが頭に浮かぶ」という現象は、いわゆる脳学者の言う「脳のゆらぎ」か?

で、「ゆりかもめに流通センターはない」という当たり前の結論に辿り着く。
(どうしよう?)

とりあえず、改札口方面に戻る。
戻ってどうしようという訳ではない。
パニクッっていただけだ。
迷子オーラ全開でウロウロしていたら、幼児(4、5歳ぐらい?)がトコトコとこちらに歩いて来る。
泣いている。
(私も泣きたい)

「道に迷ってしまいました」
と、幼児が言う。(最近の子供は、いわゆる「子供言葉」を使わないようだ)
おおっ、私も道に迷っているところだぞ。
(ナカーマ!)

「間違えてエレベーターに乗ってしまったのです」
と、幼児。
私は間違えてゆりかもめに乗ってしまうところなんだぞ。
(なぜ、張り合う?)

同じ迷子の立場だが、こっちは50を過ぎた大人なので、幼児を駅員のところまで連れて行く。
そして私は改札口を出して貰う。
路線図を見て、流通センター駅が東京モノレールの駅であることは分かったので、モノレールの出ている浜松町駅へ向かう。

有楽町線を有楽町駅まで逆戻り。
JRに乗り換えて浜松町駅へ。
東京モノレールに乗り換えて、次の駅が天王洲アイル。
(あ、ここ、ゆりかもめの駅だ)
どう考えてみても、普通にゆりかもめで天王洲アイルに行って乗り換えた方が早かった。
ゆりかもめに乗車してからゆっくり路線図を確認していたら、たぶんそうしていただろう。

豊洲の駅での「あれ?」という感覚が3秒遅れて頭に浮かんだら、路線図を確認したのは乗車後のことになったはずだ。
そして、あの迷子にも出会わなかった。
いろいろとパラレルワールドを考えてしまった。

流通センター。
はるこんのブースへ行ってはるこんブックスを5冊仕入れる。

「日本鬼子」のクリアファイルを見つけて衝動買い。
高井戸に向かう。
SF乱学講座があるからなのだが、少し早過ぎるので駅前の書店に寄る。
『学んでみると量子論はおもしろい』(牟田淳 ベレ出版)
『「量子論」を楽しむ』(佐藤勝彦 PHP文庫)
『iPS細胞とはなにか』(朝日新聞大阪本社科学医療グループ 講談社)
『宇宙の法則 解けない暗号(ホーキング博士のスペース・アドベンチャーII-1)』(ルーシー&スティーヴン・ホーキング
さくまゆみこ訳 岩崎書店)
を購入。

これ以上、本屋にいると危険なので脱出。
ドトールで食事をしてから高井戸区民センターへ。
ロビーで買った本を読んでいたら、小学生ぐらいの子供が6人ぐらい、力いっぱい駆け回る。

途中で親が出て来たが、傍に居たご老人が、
「いやあ、子供は元気がいちばん」
と言ったので、そのままになる。

私もここまで駆け回る子供たちを久しぶりに見たので、見とれてしまっていた。
子供のうちに大声を上げて走り回るということをしないと、人間の身体は正常に育たないのだろうが、子供が大声を上げて走
り回るのが歓迎される場は少ない。

最近の子供は、公共の場で大人しくしているなと思っていたのだが、もしかしてあれは躾が良いのではなくて、大声を上げて
走り回る能力を失っているのではなかろうか?

世話人さんが体調不良で休みだったので(電話がかかって来た)代わりに鍵を取りに行く。
受け付けのお姉さんに、
「お支払いもお願いします」
と、笑顔で言われてしまった。
参加費(1回1000円)の倍以上の金額。

「で、参加費は払うの?」
と、聞いたら、
「一応、払っておいて」
とのことなので、はるこんブックスを1冊売って、その金で支払う。

さて、本日の講座は「漂流三題」
講師の中村孝氏は「吉祥寺雑学大学」の教授だそうで、大学でロシア語を専攻し、漁業監視船にロシア語通訳として長年乗船
した経験を持つ方だそうだ。

『おろしや国酔夢譚』で有名な黒屋光太夫、アメリカで学んで幕末に活躍したジョン万次郎、そして督乗丸の遭難等の漂流に
まつわるエピソードを日本近海で発見された鯨の漁場と鎖国する日本への接近を測る各国の思惑などについてを絡めて紹介する内容。
面白かった。

いつものように「包茶」で食事をしてから帰宅。
寝る。

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