目次へ
独 り 言 (2016年4月分)
2016年5月分へ

2016年4月30日(土)
朝。
NHKの「とと姉ちゃん」は、東京の女学校に転校したヒロインが、経済的事情で転校先の学校の制服を用意できず、それを
理由にイジメに遭い、カンニングの疑いをかけられたものの、優等生のクラスメートの手助けで再試験で優秀な成績を取り、
その優等生とも仲良くなれる……という話だった。

「主人公が困難に出会う」は、物語に必要な要素だが、困難の解決までが長いと視聴者にストレスを感じさせてしまう。
このエピソードも、いじめっ子がテスト中にヒロインの机にカンニングペーパーを投げ、ヒロインが疑われるが、すぐに優等
生が再試験を提案してその場を解決……と、ヒロインが窮地に陥っている時間が短い。
やっぱり娯楽として観るドラマだと、このぐらいのテンポが良いのかもな。

午前中。
地味な作業。

午後。
相変わらず。

夕刊の1面トップは、
〈日本の為替政策「監視」〉
〈米、円売り介入けん制〉
という見出し。

内容は、
〈米財務省は29日、貿易相手国の通貨政策を分析した半期為替報告書で、対米貿易黒字が大きい日本や中国、ドイツなど
5カ国・地域を「監視リスト」に指定した。米当局は相手国が大規模な為替介入などを続ければ、対抗措置がとれるとして
いる〉

早い話が「日本は円高ドル安を是正するための為替介入をしちゃダメだよ」と言う事で、アメリカさんは、年明けからずっと
続いている円高ドル安に対して「日本は是正措置を取らないように」と仰せのようだ。
ということは、円高ドル安は今後も長引くということになるのか?
(どうなる、アベノミクス?)

TBSテレビの報道特集で、自民党の憲法改正案にある「緊急事態条項」についての特集をやっていた。
「緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も、法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態において国民の生命、
身体及び財産を守るために行われる措置に関して発せられる国その他公の機関の指示に従わなければならない」
(自民党作成による憲法改正草案99条3)

番組では、この自民党の改正案についての説明会らしき映像が流れ、配布されたパンフレットが大映しになった。
そこには「東日本大震災の時にガソリンが不足したために救急車が出動できず、助かるはずだった人が犠牲になった」という
主旨の説明が記され「犠牲になったお母さんの遺体に取りすがって泣いている子供」という、分かりやすいマンガが描かれて
いた。

で……
番組が実際に当時の被災地に取材に行き、消防署に「ガソリンが不足したために救急車が出動できなかった」ということが
実際に起きたのかどうかを確認したところ、どの消防署からも「そんなことは起きていなかった」という回答。
給油所は、当然、緊急車両に優先的にガソリンを供給したので、一般車両のガソリンが不足することがあっても緊急車両の
ガソリンが不足することはなかったのだそうだ。

要するに「被災地でガソリンが不足したために救急車が出動できなかった」というのは、震災直後に流れたさまざまなデマ
のひとつに過ぎなかったのだ。

私は、憲法改正案について議論することには別に反対はしない。
自分の意見を主張する事も多いに結構だと思う。
しかし、その主張の根拠がデマであり、そのデマをそのままパンフレットに印刷して配布するという行為は、主張を行う者
の信頼性を著しく損ねる。

それをもし、政府が行ったとしたら「日本政府はデマに簡単に踊らされるアホ集団」というイメージになり、日本の国家とし
ての信頼性まで落としかねない。
私がもしもテロリストだったなら「相手政府はデマに弱い」なんてウィークポイントは、絶対に見逃さないぞ。

そしてもう一つ、これは番組を見た私個人の感想。
草案が嫌う「個人」という言葉について。
この言葉を嫌う人は「行き過ぎた個人主義への警鐘を鳴らす人」であるらしいのだが……

「今の日本って、そんなに個人主義が行き過ぎているか?」

大震災が起きても略奪も起きず、避難所では整然と列を作る国民のどこが、行き過ぎた個人主義に毒されているのだろうか?
現代の日本人は、モラルが高いよ。
もっと、その辺に誇りを持ってくれないだろうか?

寝る。

2016年4月29日(金)
朝刊の1面トップが、
〈企業収益 減速一段と〉

総合面が、
〈強気「黒田流」に試練〉
〈1〜3月はゼロ成長も〉
〈市場失望 円高・株安進む〉

経済面が、
〈証券18社が減益・赤字〉

大丈夫か、日本経済?

午前中。
「アイアムアヒーロー」を観に行く。
海外で賞を取ったとかいう作品だし、GW初日だし、劇場の前には列が出来ているし……。
でも問題なくチケットが買えた。
しかも、真ん中辺のかなり良い席。

ロビーの壁に「デッド・プール」のポスターが張ってあった。
唇(マスクで隠れているが)に人差し指を当て、スカート(履いてないが)を少しめくるようなポーズで、しなを作って振り
返るデッド・プールの写真に「呼んだ?」のアオリ。
その下には「クソ無責任ヒーローですけど、何か。」と書いてある。

デッド・プール・ファンの2号くんが、この文句に反応して、デッド・プールがいかに責任感溢れるイイ奴かについて力説し
始めた。(^^;
思うに、この日本での知名度がイマイチのヒーローを主人公にした映画を宣伝するに当たり、広告屋がいろいろ考えた末に、
「植木等路線のヒーロー」というイメージで売り出すことにしたんじゃないかな?

上映時間になったので、場内に入る。
まさかの座席、ガラガラ。
(午前中の時間帯だからか?)
前の席の人の座高が微妙に高くて地味にイラついてしまった。

さて、「アイアムアヒーロー」。
売れない漫画家で、いまは他の漫画家のアシスタントをして生計を立てている男が主人公。
コミュニケーション能力も低く、特技は「射撃」という平和な日本ではほとんど役に立たないもの。
ところがある日、街がゾンビに襲われる。
ゾンビを倒すには、相手の頭を吹っ飛ばすしかない。
ショット・ガンを手にしたら、ほぼ百発百中の腕を持つ主人公は……。

感想。
割と良くまとまっていたかな?
韓国ロケのお陰で、閉鎖されたモールや、建設中の高速道路がロケに使えた上、何より本物の銃を使用して撮影が出来たのが
映像を迫力あるものにしていて、そこは非常に素晴らしかった。
(高速道路でのカーアクションは、実際どうやって撮ったのかと思っていたのだ)

アレだったところ。
その1)ロックが足りない!
パンフレットに載っていた原作者の花沢健吾氏の、
〈ラストに「なんで、この人たちのこの曲が?」みたいな映画って、けっこう多いじゃないですか。それはヤメて欲しかった。
ただ佐藤(信介)監督が音楽にもこだわっている方だったので、安心はしていました〉
というコメントが「皮肉か?」と思えてしまったぞ。
「アイアムアヒーロー」と言ったら、ロックだろ?

その2)肝心の見せ場が単調
「ゾンビ、襲いかかる」→「主人公、撃つ」→「ゾンビ、頭が吹っ飛ぶ」→「別のゾンビ、襲いかかる」→「主人公、撃つ」
延々とこれの繰り返しなのだ。
さすがに途中で飽きて来た。
(このシーンでも、BGMにロックな曲がかかっていれば……)

細かい所。
主人公が銃を撃つ時の「はーい」と言うクセ。
これが1回しか出て来なかった上、その「はーい」もなんか違う。

あれは主人公がクレー射撃でしか銃を撃った経験が無いために、引き金を引く時に、的を発射する係の人に合図するクセが
つい出てしまう(というかこれを言わないと撃てない)という描写なのだから、あんな風に人に聞こえないようにつぶやく
はずはないのだ。

グロ描写が「これでもか!」というように出て来るので、そういうのがお好きな方にはお勧め。
パンフレットで見たら「頭が半分飛んじゃったのに動いているゾンビ」というのは、頭に緑色のシートを貼って画像処理で
消し、そこにぐちゃぐちゃ脳味噌のCG画像をはめ込んでいたのだね。
最新の映像技術って、すごい!

映画が終わって寿司屋で昼食。
カンター席のみの店で、メニューに値段が書いていない、いわゆる昔ながらの寿司店。
店内は明るく清潔で、店長は真面目そうで、気弱そうで、若干暗めの人。
店長の奥さんらしき人は、お茶出しとか会計とかそういう時だけしぶしぶ奥から出て来る感じ。

寿司は文句なく美味。
美味い寿司を食べることだけを目的に行くのなら最高の店で、私個人的にはお気に入りなのだが、1号くんに言わせると、
「店長、愚痴が多い」
だそうだ。

帰宅。
やや疲れたので少し横になったら、そのまま爆睡。
丸2時間眠ってしまった。

夕方。
目を覚まして「レスタミン」を買いに行く。
ここのところ蕁麻疹がひどくて困っていたのだ。

薬を買って帰って来て、気がついたら蕁麻疹が出ていない。
蕁麻疹が出ていたのは精神的な理由だった?(薬があると安心すると症状が出ない)
実は睡眠不足が原因だった?(さっきの爆睡で回復してしまった)

今夜はゆっくり眠れそうだ。(蕁麻疹は、夜寝る時にひどくなる)
レスタミンの瓶を寝床の脇に置き、心穏やかに、寝る。 

2016年4月28日(木)
朝。
民放の番組で舛添さんが毎週末湯河原の別荘まで公用車で往復していたことが取り上げられていた。
舛添さんは週末にこの別荘において公務を行っていたのだから「(公用車の使用に関する)ルール通り」と説明していた。
つまり、別荘を時間外に公務を行うための事務所として利用していたのだから公用車の使用目的の範囲内だと言うのだ。

知事が時間外の公務を自分の事務所内で行うのは、問題ない。
そして、事務所と都庁の往復に公用車を使用するのも、問題ない。
問題は「湯河原は、いくらなんでも遠いよな」ということ。
公用車の使用ルールを定めた人は、まさか湯河原の別荘を日常的に事務所に使って仕事をする都知事が現れるとは思わなかっ
ただろうと思うのだ。

昨日、テレビでやっていたタイタニック号特集で、「タイタニック号のような巨大客船を想定せずに定めた規定の数しか救命
ボートを積んでいなかったことが犠牲者を増やした」と言っていたのを思い出した。
それまでの客船の3倍の大きさの船を造ったのだから、救命ボートだって規定の数の3倍必要なのだ。
それを「規定通りだから」というのは、救命ボートの本来の目的を忘れている。

同様に、まさか都知事が公務を行うのに湯河原まで通うとは想定せずに定めた規則で禁止されていないからと言って「ルール
通り」というのはちょっと違うと思う。
都知事は都民の納めた税金をできるだけ節約するという方向で行動すべき立場にあるのだから「規則の抜け穴を使えば公用車
で別荘にも通える」みたいなことをやるべきではないのだ。
こういう点は、ウルグアイの前大統領を見習って欲しいよな。

昼。
1号くんと2人で、ファミレスで食事。
食事を終えて店(雑居ビルの中にある)を出たら、異臭がする。
思わず、
「なんか臭くないか?」
と、口にしてから、目の前をホームレスっぽい老婦人が歩いているのが目に入った。
建物から出てから、
「たぶん入店を断られたのだろうな」
と、1号くん。
……いろいろと、考えてしまう。

帰宅。
創作講座の課題と格闘。

夜。
BSでニール・アームストロングの特集を観る。
人類最初に月面に降り立った男。

「人類最初に月面に降り立った男」になれなかった男、エドウィン(バズ)・オルドリンについては、立花隆氏の『宇宙から
の帰還』(中央公論社)に詳しく書かれていて、私も読んだことがあるが(オルドリンは「人類最初に月面に降り立っ
た男」になれなかったことで強いショックを受け、地球に帰還した後に精神を病んだ)、考えてみると「人類最初に月面に降り立った
男」になれた方のアーム・ストロングについては、良く知らなかった。

番組によると、優秀な経歴を持っていたアームストロングだったが、宇宙飛行士応募の締め切り直前に愛娘を病気で亡くし、
精神的痛手で応募どころではなくなってしまった。
締め切り日になってもアームストロングからの応募書類が届かなかったので、アポロ計画に携わる有力者が「特別に締め切り
を延ばすから早く応募しろ」という主旨の手紙を彼に送って応募を促した経緯があるそうだ。
(今だったら問題になったかな?)

さて、番組によれば、当初の計画では「人類最初に月面に降り立った男」はオルドリンであったのだそうだ。
オルドリンは「人類最初に月面に降り立った男」になりたがっており、周囲にも自分を推薦してくれと頼みまくっていた。
ところが、最終決定直前の会議で、この予定が覆ってしまう。
その理由のひとつに、「(アームストロングは)うぬぼれ屋じゃないし、『人類最初に月面に降り立った男』になっても自慢
しまくったりはしないだろうから」というのがあったのだそうだ。
(オルドリン、がっつき過ぎてウザがられていたのか?)
『宇宙からの帰還』の影響で、激しくオルドリンに感情移入していた私としては、軽くショックだった。

さて、帰還後のアームストロングだが、管理職に出世して大好きな現場から離されてしまったことを理由に、わずか2年後に
NASAを退職、その後も『人類最初に月面に降り立った男』として追いかけ回され、自分のサインが売りに出されたりする
ことに嫌気が差して、人前に姿を現さなくなってしまう。
オルドリンも不幸だったが、この人もあまり幸せではなかったのだね。

寝る。 

2016年4月27日(水)
朝。
かなり寝不足。
緑茶で強制的に目を覚ます。

午前中。
細かい雑用。
さっぱり捗らない。

午後。
買い物へ行き、買ったままだった「ワンパンマン 5」を観る。
おまけ映像で番組放送直前にニコニコ動画で流れた番宣が入っていた。
こういう「ちょっと過去」の映像を見るとタイムトリップしたような気分になるのは、私だけか?

夜。
NHK総合でアメリカ大統領選の特集をやっていた。
まさかのトランプ氏の勝利続きに、あのデーブ・スペクター氏がなんとなく無口になっていた。

こういう極端なことを言う人に人気が集まるのは、ノストラダムスの大予言の人気に根本の部分で似ていると思う。
要するに世の中が気に入らない人が、社会がひっくり返ることに期待しているということなのだろう。
でなければ「メキシコとの国境に壁を築いて経費はメキシコ側に出させる」なんて実現不能なことを言う人に支持が集まるは
ずはない。
(新橋の酔っぱらいかよ?)

それなのに、彼に支持が集まっている。
これがいわゆる衆愚政治の「勢い」というものか。

「ワンス・アポン・ア・タイム4」を観る。
魔法使いの弟子がハツカネズミに変えられる話。
ミッキーかよ!(笑)

この番組、ルンペルシュティルツキン(ゴールド)を演じているロバート・カーライルが好きで観ている。
「フル・モンティ」で主役を演じていた人だ。

どうでもいいがジャレッド・ギルモア。
欧米人の子役の成長の速さには驚く。
一瞬、誰かと思った。
シーズン1では、まだ本当に「子供」という感じだったのに。

「コズミックフロンティア」が始まったので、そのまま観る。
球状星団の話。
面白そうな話なのだが、眠気が限界になって来た。

寝る。 

2016年4月26日(火)
朝。
NHKの連ドラが終わったので民放の情報番組にチャンネルを変えたら、
「お笑い芸人が新宿の路上で急死」
と、言っていた。
不整脈の持病のあった人だそうだから、死因はたぶん心臓疾患だろうと思うのだが、彼は急に嘔吐して倒れたのだそうだ。
心臓は胃袋の上にあるので、心臓発作で細動(ブルブル震えること)が起きると、胃の中のものを吐いてしまうことがある
らしい。

報道によると、この芸人さん、近所の店で食事をした直後だったのだとか。
彼は店の名前と、何を食べたのかまで写真付きでツィッターに公開していた。
内容は普通に「料理が美味しかった」的なものだったようだが、自分の店で食事をした直後の客が、いきなり嘔吐して死亡
してしまった(しかもそれがツィッターに流れた)飲食店の店主の心中を思うとなんとも……。
誰が悪いわけでもないが、運が悪いとしか言いようがない。
合掌。

午後。
手続きで金融機関とかイロイロ。

夕刊。
〈外国人家事代行 根付くか〉
〈人権への配慮不可欠〉
という特集記事を読む。

〈女性の社会進出の手助けとなっている一方、虐待や過重労働など人権問題も発生、課題となっている〉
インドネシアの大統領が、
「インドネシア女性が家事労働者として海外に渡る習慣は今すぐやめるべきだ」
と、発言しているところから見て、この「虐待」の問題は、相当に深刻なものなのだろう。

日本でも特区での外国人家事労働者を認める方向であるようだが、
〈日本人と同等以上の賃金を支払うことが課せられ、住み込み労働も禁止〉

想定されている「虐待」がどのようなものか、想像してみた。
やっぱり戦前に貧農の娘が「住み込みの女中」として受けたような「虐待」を恐れているのかなあ。

夜。
SF創作講座に提出する作品を書き始める。
……気がつけば午前3時を過ぎていた。

そろそろ寝よう。

2016年4月25日(月)
朝刊に、
〈AI開発に国際基準〉
という記事が載っていた。

日本政府が今月末に行われるG7の会合で人工知能の研究開発での国際基準を設けるよう世界各国に提案するという内容で、
提案する予定の8つの研究開発原則のうち、3つが記事中に挙げられていた。
(1)人間がAIを制御できるようにする。
(2)AIが人間の生命の安全に危害を及ぼさないようにする。
(3)AIが人間のプライバシーを侵害しないようにする。

読んだ瞬間にやっぱり、アシモフの「ロボット工学三原則」を思い出したな。
(1)ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならな
   い。
(2)ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は
   この限りでない。
(3)ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

(1)と(2)は(順番は逆だが)ほぼ同じだよな。
唯一違うのは「プライバシー」に関してか。
アシモフがこの原則を考えてからの半世紀の間に、個人情報がより重視されるようになったということで、その原因はたぶん
インターネットの発達が大きく影響しているのだろう。
(当時のアシモフは、インターネットの発達は予測していなかったようだ)

未来予測と言えば『論語』にこんな話がある。
(『論語』為政第二)

 子張問。    子張が(孔子に)質問した
 十世可知也。  10王朝先の未来を予測することはできますか?
 子曰。     孔子はこう答えた
 殷因於夏禮。  殷の国の制度は(その前の王朝である)夏の国の制度を受け継いで
 所損益可知也。 取捨選択したものだ
 周因於殷禮。  周の国の制度は殷の国の制度を受け継いで
 所損益可知也。 取捨選択したものだ
 其或繼周者。  だから周の国の制度を継ぐ国であるならば
 雖百世可知也。 100王朝先であっても予測は可能だ
                               
中国においては中国共産党が、それまでの「王朝」による支配をひっくり返してしまったが、共産党の位置づけは「皇帝」に
代わるものであるように思えるので、ある意味「繼周者(周を継ぐもの)」なのかな。

【無用の知識】
 孔子は、周によって滅ぼされた殷の国の人の子孫である。(殷が周に滅ぼされたのは、BC1046年)
 周が滅んだのは、BC256年。
 孔子が生まれたのは、BC552年。

つまり、孔子は周王朝の末期の人であり、理想の政治制度とは周の初期の時代のものだと考えていたようだ。
(その時代の政治制度は殷の制度を下敷きにしていると考えていたのだね)

ものすごくどうでもいいこと。
ジェイムズ・P・ホーガンの小説 “Inherit the Stars” に「星を継ぐもの」という邦題をつけた池央耿(いけ・ひろあき)さん
の頭には、間違いなく、この「繼周者(周を継ぐもの)」という言葉があったと思う。

午後。
創作講座の課題をやらなくてはならないなあ……と思いつつ、気がつけばネットをウロウロ。

夕刊の1面の記事。
〈熊本地震を激甚指定〉
この指定により〈自治体が実施する復旧事業などへの国の補助率をかさ上げする〉のだそうで、それは結構なことだと思った
のだが、同時に、
(そんなに大きな被害のあった熊本地震は「大震災」と呼ばれないのかな?)
という疑問が沸いた。

確かに阪神や東日本の大震災に比べれば死傷者数も少ないのかも知れないが、それでも大きな被害のあった地震というイメー
ジはある。
「大震災」か否かというのは、何を基準に決められるものなのだろうね。

寝る。

2016年4月24日(日)
午後からメンサ・テスト合格者の会の例会。

ミーティング中、甥っ子から電話がかかって来る。
織田信忠の話をしていたのだが、なぜか途中でその母親に変わり「昭和初期の御宿町の漁師のアンダーウェア」についての
話をされる。
漁師がアンダーウェア代わりに男性器に藁を結んで(巻いて?)いた。というもの。

この風俗は知らなかった。
今度、民俗学に詳しい人に確認してみよう。
日常生活における他人の目に触れない部分の習慣というのは外部の影響を受けにくいので、日本人のルーツを知る上で貴重
な情報かも知れない。

さて、真面目に例会。
人工的に海底地震を起こす方法とかについての話。
海洋プレートが陸のプレートの下に沈み込む時に陸のプレートの先端を引きずって歪みが生じる。
2つのプレートの間に水を流し込むと、引きずられていた陸のプレートの先端が海洋プレートから離れて歪みが復元され、この時に地震が起きる。
……という方法。

このやり方でプレートの歪みの復元を繰り返せば大地震は防げると思うのだが、実際に専門家に聞いてみたら、
「歪みの復元の際に生じる地震の規模が調整しづらい。万一、大地震を起こしてしまうと大変なのでやらない」
のだとか。

例会終了後は、いつもの飲み会。
家に帰って「ゆとりですがなにか」というドラマの第2回を観る。
20代後半(ゆとり第一世代)の若者たちの苦悩を描くドラマ。

主人公は会社員で、新人教育を受け持ったのだが、非常識で強引な新人に振り回されるという話。
新人の無責任な仕事ぶりに感情的に怒ってしまったところ、労働組合や弁護士を連れて来た新人に「パワハラだ」言いがか
りをつけられる(なぜか会社も新人の言い分の方に理解を示す)……というところで次回へ。
寝る前に観るには、あまり気持ちの良くない「引き」だったな。

衆議院の補欠選挙の結果が出ていた。
 京都3区 :泉健太 (民進党)
 北海道5区:和田義明(自民党)
だそうだ。

寝る。 

2016年4月23日(土)
朝。
朝食前に山手通りを散歩。

道路沿いの駐車場の中にポツンと木造平屋の小さな家が残る風景。
中に老婆が座っているのが、ガラス戸越しに見える。
地下鉄の駅から徒歩3分程度の交通の便の良い所だから引っ越す気はないのだろう。
不動産広告によるところの「池袋駅から徒歩15分とは思えない静けさ」のある街。

散歩には実は目的があって、この地域に住むご婦人に用があったのだ。
わざわざ家を訪ねるまでもない用件で、若い人ならメールで済ませるところだが、そういうものをあまり使用していなさそう
な年代の人なので、早朝の玄関掃除に顔を出したところを捕まえるのが、いちばん手っ取り早い。

老人たちの箒の音の中を歩いていくと、
(いた!)
目当てのご婦人を発見したので、近づいて声をかける。
事務的な連絡を済ませて、ミッション・コンプリート。

午後。
「アイアムアヒーロー」を観に行こうかと思うが、封切り日に行ってもどうせ混んでいるだろうからと思い直して中止。

『50代からのアイドル入門』(大森望 本の雑誌社)を読む。
ある意味、非常に難解な本。
50代の家族も社会的地位もある男性が、少女アイドルに夢中になるという現象を極めて主観的視点から解説した本と言えば
良いのだろうか?

内容を一部要約すると……
アイドルのコンサートのチケットが欲しい著者(50代男性)。
しかし、チケットは人気で「親子・女性エリアの席しか残っていない。
そこで、小学生の娘をなだめすかして同行を承諾させる。
当然、アイドルに何の興味もない娘は、盛り上がる父親の隣でずっとタブレットで漫画を読んでいる……。

著者と面識があるだけに(この本を買った時にサインを頂いた)、
「大森先生! 何やってんスか?!」
としか言い様がない。
人間「大森望」を研究したい人にとっては、必読の書と言えよう。

夜。
池上解説番組を見る「パナマ文書」に関する解説は、事態が進行中であるせいか、やや中途半端。
“To be continued”的な終わり方だった。

北朝鮮に解する解説は、池上さんの得意分野(?)のせいか非常に分かりやすかった。
「独裁国家に反対するアメリカが、韓国が独裁国家であった当時に何もしなかったのはなぜですか?」
という「いい質問」に、
「アメリカは、その国が親米的なら独裁国家でも何もしません。アメリカに逆らった場合に、独裁国家出ある事を理由に攻撃
するのです」
と、ばっさり。
うん、まあ、そうだけどね……(^^;

朝鮮半島からの日本の撤退。
→ソ連の進行。
→米ソによる38度線での分割。
→フルシチョフの親米路線。
→北朝鮮の後ろ盾だった中ソ両国の対立。
→主体(チュチェ)思想の誕生。(「チュチェシソウ」って言いにくいな。当時のアナウンサーさん、ご苦労様)
→核開発。
……という流れを、分かりやすく解説していた。

地震のために放送延期になったドラマ「お迎えデス」の第1話を観る。
レギュラーに、福士蒼汰、土屋太鳳、鈴木亮平、石野真子、大杉漣。
ゲストに、伊東四朗、菅野美穂。
あまりに豪華なキャストに期待して観る。

……なんと言うか、脚本が悪い。
死神の手伝いをしてくれと言われた主人公が、なぜ断らないのかがさっぱり分からない。
これは、もしかして演出が悪いのか?

やりたいことは「断るいとまもないうちに気がつけば手伝いをさせられている」なのだろうが、テンポが悪いので、「そこで
断ればいいじゃん」「そこで断れるだろ?」と、思わせる隙が多すぎる。

映画「武士の一分」で、「主人公の妻が生活の援助を頼むいとまもないうちに話が決まってしまい……」という場面を、桃井
かおりの早口のセリフで上手く処理した演出を見習って欲しい。
「普通ならとるはずの行動をとらなかった」という流れにしたければ、それなりの工夫が必要なのだ。

ストーリー。
死神に雇われて成仏出来ない霊を説得するバイトをすることになった主人公。
この霊(伊東四朗)は、娘の結婚相手が気に入らず、反対したところ娘に家を出て行かれてしまったまま急死した男。
相手が気に入らなかった理由は、そいつが定職にも就かず、収入も不安定な状態で娘を妊娠させたから。
ところが、実は相手が漫画家を目指していることが分かり……。

「娘を妊娠させた相手がフリーターだった」と、「娘を妊娠させた相手が漫画家になりたがっているフリーターだった」は、
そんなに大きな違いか?

「ただのフリーターと漫画家を目指すフリーターは大違い」という前提で話が進んでいくのだが、この2つには大した違いが
無いように思えてしまう私は、ここで完全に振り落とされる。

物語は、成仏しない霊の希望を叶えるために娘の家にやって来た主人公が、娘の夫にお腹の子供の本当の父親だと勘違いされ
る……という展開になるのだが、これ、随分と失礼な勘違いだよな?

自分の夫に「お前は他の男の子供を俺の子供として産んで育てさせる気でいたのだな?」と言われた妻が「あれは勘違いだっ
たのね」→「ハッピーエンド」とはならないと思うが。
だって「収入の不安定な自分をずっと支えてくれて来た妻を、そこまで信用していない夫」だぜ?

登場人物の行動が悉く不自然なので、見ていて疲れた。
豪華キャストの無駄遣い。

寝る。 

2016年4月22日(金)
【承前】

……午前3時過ぎ。
壁にもたれて少し仮眠。

目を開けると4時近かった。
東さんは相変わらず元気に語っている。
店員に「ラストオーダー」と言われて「ワインをデキャンタで」とか、まだ飲む気まんまん。
(若さよのう……)

4時25分。
料金を精算して店を出て、4時29分初の山手線に乗車する。
この時間帯でも、渋谷を過ぎると座席がみんな埋まるのだな。

5時過ぎに帰宅。
新聞受けに昨日の夕刊が入っていないことに気づいた。

2時間ほど仮眠をとってから新聞屋に電話。
「いや、今朝の朝刊じゃなくて、届いていなかったのは昨日の夕刊」
と、説明して持って来てもらう。
夕刊の2面に、
〈US secretary of state makes historic visit to Hisroshima〉という記事が日英対訳で掲載されていた。
(日本語タイトル「米国務長官、歴史的な広島訪問)

日経が非常に重要なニュースと判断しているのだということなのだろう。
(オバマさんが来るっぽいのかな?)

テレビを点けたら「今日は〈良い夫婦の日〉です」とか言っていた。
なんだよ〈良い夫婦〉って?

午後。
神戸の方で延伸工事中の高速道路の橋桁が真下の国道に落下する事故があったそうだ。

夜。
「歴史ヒストリア」を観る。
織田信長の嫡子、織田信忠の話。

(信忠って誰だったっけ?)
と、20秒ほど考えて「奇妙」のことだと気がついた。
幼名のインパクトが強過ぎて、元服後の名前を忘れちゃってた。(笑)

寸劇で、浅井長政を討った信長の肩を持つお市の方が登場したが、そんな感じの人だったっけ?
信忠の最期は、本能寺の変の直後に逃亡することなく潔く闘って明智勢に討たれたというもの。
この判断は早計だった気がする。
ピンチに遭っては、うんこ漏らしながらでも逃げて最終的に天下を取った家康との違いはこの辺か。

寝る。 

2016年4月21日(木)
朝刊に、
〈手塚作品モニュメント〉
〈豊島区の西武線長崎駅前に〉
〈区「マンガの聖地」アピール〉
という記事が載っていた。

以前、手塚治虫氏の遺族から「遺品を区に寄付したい」と言われた時に、豊島区が「そんなもの要らない」と断ったという話
を聞いている区民としては、つい苦笑い。
(当時の役人の頭では「漫画のような下らない仕事をしていた奴の遺品=ゴミ」という認識だったのだろうな)

その後、乙女ロードが有名になり「さぞや変なオタクが集まって来て風紀が乱れるだろう」と警戒していたらしいが、集まっ
て来たのは消滅可能性都市(笑)としては熱烈歓迎の若い女性たち。
区長がいきなりサイボーグ009のコスプレをして「漫画やアニメに理解のある区長」アピールをし出したのには笑った。
これぞ豊島区クオリティ!

夜。
ゲンロンカフェのSF創作講座、初日。
講師の大森望先生から『50代からのアイドル入門』(大森望 本の雑誌社)購入。

サインを入れて頂いたので、3オクターブほど高い声で、
「あたしぃ、せんせぇのだいふぁんなんです〜ぅ」
と言ってみたら、
「このゴロが!」
と、罵られた。(*^ε^*)

さて、講義と講評。
ゲスト講師の小浜徹也さんと東浩紀さんの2人が壇上でワインを飲み始めた時に嫌な予感はしたのだが、見事に的中。
講評が盛り上がり過ぎて時間内(11時に終わる予定だった)に収まらない。
その後のカリキュラムの都合があるので、どうしても今日中に講評は終わらせないといけないのに。
で、時間延長。

(0時43分が山手線の最終電車なんだけどなあ……)
と、チラチラ時計を見るも、
「小浜さんのために、ホテルは予約しました」
と、気を利かせる東さん。

結果、講義終了は0時45分。
終電アウト!
駅前の居酒屋で始発まで飲む事に。

それにしても、夜7時から5時間45分、ほぼ座りっぱなし。
創作はつくづく体力だと思い知る。

そして、平日の午前1時に客が大挙して(約25名)やって来るとは思わなかったのだろう、厨房から、
「突き出しの追加作って!」
みたいな声が聞こえた。

店の奥の座敷にギッチリ詰まるように座っての朝まで大宴会。
どうせ他の客がいないので、少々騒いでも文句は来ない。
更に酒を飲んだ東さんと小浜さんがSF論で盛り上がり、いやもうイロイロあって……夜は更けて行くのだった。

寝られず。 

2016年4月20日(水)
朝。
テレビのニュースは地震関連ばかり。
エコノミークラス症候群で亡くなった方が出たとか。
地震の揺れに警戒して車中泊する人が多いのも原因だと言っていた。
命に関わることなのだから、戦時中の疎開みたいに揺れが収まるまで被災地から離れたところに避難させるわけにはいかない
のだろうか?

地震以外のニュースを探してネットをウロウロ。
〈米マクドナルド、店舗従業員のロボットへの置換を開始〉
という記事を見つける。

〈ファーストフード最大手のMcDonald's(マクドナルド)が米国内の一部店舗で、レジ担当の従業員を廃止して、ロボット
による自動受付方式に転換を開始した〉

〈米ファーストフード業界では、競争が激化する一方で、最低賃金の引き上げ圧力などを受けて、このところ採算性が悪化す
るところも出始めており、コスト削減の観点から、店舗従業員を廃止してロボットによる自動化を表明するところもでていた〉

これ、いいなあ。
日本でもやらないか?
若年労働者が不足して困っているのだから。

コンビニとかも公共料金の支払いみたいなややこしい仕事のみ人間がやるようにして、一般の商品の販売は機械に任せるよう
にすれば、だいぶ人手が節約できる。
ファミレスだって、タッチパネルで注文、料理は客席までベルトコンベアで運ぶみたいなシステムも可能だと思う。
問題は、被熟練労働者の働き口をどうするかかな?

午後。
〈三菱自動車が軽自動車の燃費を良く見せる不正を行っていた〉
というニュース。
やっぱり日本でもやってたか。

不正の方法は「データの中央値」を提出すべきところを「低い方のデータ」を提出していたというものだったとか。
開発の担当者、なかなか思うような数値が出ないことに焦っちゃったのか?

夜。
NHK・BSの「アナザーストーリー」で「エマニエル夫人」特集をやっていた。
日本での公開時にポスターに使用されたあの有名な写真は、実は本国公開時には使用されなかったものというトリビア。
なんとフィルムの買い付け価格と写真の使用料が同額だったのだとか!
しかし、この写真によるポスターのお陰で映画は日本で大ヒット。
特に女性客を呼び込んだことで話題になった。

確かに本国(フランス)でのポスター「リンゴと尻のイラスト」では、日本ではウケなかっただろう。
(念のため、日本のポスターに使用された写真は「上半身をあらわに脚を組んで籐椅子に座るエマニエル夫人」だった)
当時(1974年)の日本女性は上半身の露出にはあまり抵抗はないが、下半身の露出には嫌悪を覚えたと思うから「尻」は
やっぱりダメだったと思う。

原作では「エマニエル夫人」は、アジア系のグラマー女性だったようだが、映画ではスレンダーなオランダ人女性が演じてい
る。
これも、女性の観客には好印象だったのかも。
(但し、フランス語の苦手なオランダ人女性を起用したために、映画のセリフは全部吹き替えになったのだとか)

この映画、私はテレビで観たのだが(ゴールデンタイムに放映されたのだ。大らかな時代だった)、ストーリーはヒロインが
ひたすらセックスしていたとしか覚えていない。
テーマは「女性視点から見た性の自由への目覚め」らしい。

当時の配給会社の社員(男性)が、この映画を「物足りない」と感じたのは、そのせいなのもな。
つまり、男性を満足させることを狙っていない映画だったわけで、女性には満足した人が多かったらしい。

番組を観ている最中に地震速報が入った。
 時刻:21時19分頃
 震源:福島県沖(北緯37.8度 東経141.7度)
 深さ:約40km
 規模:マグニチュード5.6
最大震度は、岩手県盛岡市の震度3。

熊本の余震もまだまだ続いているようだし。
大丈夫か、日本?

寝る。 

2016年4月19日(火)
朝。
筋肉が微妙に痛い。

午前中。
残務整理とかいろいろ。

昼。
「キャッスル」を観る。
「メンサのメンバーじゃないんだから」
というヒロインのセリフに茶を吹きそうになった。
「メンサ」は未だに笑いのネタにされているのか?

午後。
ニュースは熊本の地震の続報。

「布田川(ふたがわ)断層帯」と「日奈久(ひなぐ)断層帯」というのが大きく動いたらしいのだが、このうち「日奈久断層
帯」が、熊本県の南西側に伸びているらしい。
地図で見ると、熊本県の南西側は鹿児島県に接している。
川内原発は、大丈夫なのかな?

夜。
「重版出来!(第2回)」を観る。
今回は、出版社に就職したものの、不本意な漫画の営業(当人は情報誌の編集を希望していた)に回された営業マンの物語。

考えてみると、この話のヒロインは、ある種のチートなのだよな。
怪我で引退したとは言え、元オリンピック日本代表候補、つまり「成功体験」を持っている。
チーム戦で長年戦い、成績を挙げて来たわけで、コミュニケーション能力も抜群。
そして当然、体力的にも優れている。
性格は、素直で真面目で前向きで明るく元気。
それに加えて入社試験の筆記で満点を取ったという頭の良さ。

「新入社員」の段階でこれだけ出来れば、怖いものはないだろう。
何しろ取引先へ行けば、男性が1つ運ぶのにヒーヒー言うような荷物を3つ重ねでヒョイと運べるわけで、「使える」彼女は
たちまち人気者に。
営業の手伝いでも前向きに物事に当たって行くのだが「成功体験」を持ち、かつコミュニケーション能力も高い者の言う事だ
から説得力があり、話も通る。
「使える人気者」だから、周囲も協力的。

今回の物語の中心になる営業マンは、逆に確実な「成功体験」を持っていない人。
「成功」がイメージ出来ないので、相手を説得出来ない。

言うなれば、「これをやるとどんな良い事があるんだ?」という質問に「さあ、分かりません」みたいな返事をするタイプの人間。
そんな人間の言う事を、誰が聞く?

その「成功体験」を持たない営業マンが、主人公とともに行動すると、目の前にどんどん成功が積み重なって行く。
営業マン「やれば出来る」ことを何度も体験。
結果、営業マンはやる気を出して良いアイデアを実行し、商品である漫画の売り上げを伸ばすことに成功する。

〈起〉ダメな営業マンが、主人公と組む。
〈承〉ダメな営業マンは、主人公に刺激を受ける。
〈転〉ダメな営業マンが、やる気を出す。
〈結〉ダメな営業マンは、良い営業マンに変わる。

分かりやすく、気持ちの良い構成だ。
良いドラマだな。

寝る。 

2016年4月18日(月)
朝。
ホテルの部屋で目を覚まし、朝食。
食堂に入って間もなく、ムスリムの女性で混み始めた。
(男性もいたと思うが普通の格好なので分からない)
そう言えば、初日は中国人が多かった。
外国の人の多いホテルのようだ。

食事を終えて、一旦、部屋へ戻り、荷物を持ってチェックアウト。
7時12分発の列車に乗る予定が、踏切の安全確認だとかで遅延が発生していた。
駅員に聞いたら「5分程度の遅れ」だそうで、間もなく掲示板にも「5分の遅れ」という表示が点いた。

ヒマなので駅の天井を見上げていたらアステルのアンテナを発見。
むかし私が使っていたPHSのメーカーだが、いまはない。
確か10年ぐらい前になくなった会社だと思う。

(アンテナ、外さないのかなあ?)
と、眺めていると、アナウンス。
「ただいま、○○駅(聞き取れなかった)を12分遅れで発車しました」

(12分の遅れかあ)
と、さらにホームで待って、結局7時24分頃に沼津駅を後にした。
この時の車内アナウンスが、
「7分遅れで発車しました」
しばらくして、
「12分遅れで三島に到着します」

たった1駅でそんなに遅延の時間が変化することはないと思うのだが。
なんだか時間を行ったり来たりした気分になった。
静岡のJRはアバウトなのだな。(笑)

新幹線。
車窓を流れて行く風景を見るのが好き。

新横浜で東横線「池袋行」に乗り換えて、帰宅。
部屋に入って服を着替えたら、脚の筋肉が熱を持っているのが分かる。
(走り回ったからなあ)
きっと筋肉に細かい傷がいっぱいついているのだろう。

夢にまで見た我が家の布団(本当に1回、自宅の布団で目を覚ました夢を見た)に横たわり、しばし休憩。
溜まっていた新聞に目を通したら、熊本の地震の写真ばかり。
断層が少しずつズレる感じで震源も移動しているらしい。

テレビをつけたら「川内原発は正常に運転中」という字幕が出た。
(原発かあ……)
とりあえず、断層の上と津波多発地帯には原発を建てちゃダメだな。
あとは火山の近くも危ないと思う。

夜。
「探偵ナイトスクープ」という番組で、3つのカップをつかって「モンティ・ホール問題」を解説していた。
A、B、C、の3つのカップが伏せてあり、そのうち1つの下にコインが隠されていて、回答者がコインがどのカップの下に
あるのかを当てるという前提。

出題者はコインがどのカップに隠されているのかを知っている。
回答者が、3つのカップの中からAを選んだのち、出題者がカップBを開けてコインがないことを明かす。
このとき、回答者が選んだカップを変えずにいる場合と、Cに変えた場合、どちらが当たる確率が高いか?

回答者が最初にカップを選ぶ時。
Aが正解である確率は、1/3。
Bが正解である確率は、1/3。
Cが正解である確率は、1/3。
しかし「BかC」が正解である確率は、2/3なのだ。
もしも「Aひとつ」か「BかC」を選べと言われたら、「BかC」の方が確率が高い事は分かるだろう。

さて、回答者がAを選んだのち、出題者によってBのカップが開けられてBが正解ではなかったことが分かる。
ここで重要なのは、依然として「BかC」にコインがある確率は2/3のままであること。
(BのカップをCに重ねてしまった図を思い浮かべてみると分かると思う)
つまり「BかC」にコインがある確率は2/3で、かつBにコインがある確率は0なのだ。
よって「BかC」にコインがある確率が、そのままCにコインがある確率となり、Cにコインがある確率は2/3になる。

この番組、ときどきこういう面白いものを取り上げるな。

……疲れたので、寝よう。 

2016年4月15日(金)〜4月17日(日)
4月15日(金)

朝。
快晴。
テレビをつけると地震の情報ばかり。

昼。
テレビ東京で「キャッスル」を観る。
どんな時でも通常番組、安定のテレ東。

午後。
明日からのはるこん準備のため、沼津へ出発。
ホームに停車していた新幹線に飛び乗り、自由席を目指して車内を移動。
……なぜか、どこまで行っても指定席。

客室乗務員に聞くと、笑顔で私の後ろ側を指して、
「そちら、1号車から5号車まででございます」

今日もやっぱり正反対の方角に歩いていたようだ。
方向が2つ以上あれば、きっと道に迷える卓越した方向音痴能力。

どうにか自由席に辿り着き、席を確保。
弁当を買って蓋を開け、一口食べたところで、
「間もなく小田原に到着です」
とのアナウンス。
「次の停車駅は名古屋」
(名古屋?)

どうやら飛び乗った新幹線は「ひかり」だったようだ。
バタバタと列車を降りて、ホームのベンチにひとりポツンと座って駅弁を食べる。
(哀しくなんか、ないんだもん!)

次は正しく「こだま」に乗車。
(「こだま」しか停車しないのだ。この駅は)

そして車内アナウンス。
「間もなく熱海。次は小田原に停車します」
どう聞いても「オダワラ」と言った。
「ミシマ」には聞こえない。

「よじれた空間?」とか「新幹線が環状線に?」とか一瞬で様々な考えが頭をよぎってから、理性的に乗務員が下り列車を
上りと錯覚したのだという論理的結論に到達する。
方向音痴は乗った電車の乗務員にも感染るのか?

三島で乗り換えて、沼津到着。
スタッフに会って、熊本からの参加予定者が地震の影響で来られなくなったらしいという話を聞く。
やはり影響は出ているようだ。

今日は、明日の配布物の袋詰めと展示物の額装作業。
途中夕食を挟んで午前1時過ぎまで。

部屋へ戻り、風呂へ入って、寝る。

=======================================================
4月16日(土)

朝食はホテルのバイキング。
一旦、部屋へ帰ってテレビをつけたら、午前1時半頃に、また地震があったようだ。
気象庁の職員が画面に映って、
「今回の地震が本震で、14日の地震は前震だった模様です」
と、喋っていた。
「前震」という言葉を初めて聞いた。
「余震」の反対に本震の前に前触れのようにある地震のことなのだとか。
〈本日分の「ととねえちゃん」は月曜日に放送します〉という字幕が、画面の隅っこに映った。

さあ、はるこん本番。
今回は私は自分の企画を持っていないので、主にアートショーの手伝い。
広い会場の机や椅子を倉庫に運び入れて人の身長より大きな展示パネルを設置して金具に額縁をかける作業。
こういう力仕事は割合と好き。

そちらが一段落したので、ディーラーズのブースで売り子を手伝う。
はるこんブックス新刊は、本日のゲスト・オブ・オナーであるアン・レッキーさんの短編集『彼の歌の示す処』。
表紙と挿絵は、同じくゲスト・オブ・オナーである環望さん。
この本には「ヘスペリアに栄光あれ」と「死者を葬れ」と「沼地の神々」と「彼の歌の示す処」の4本が収録されているが
そのうち「死者を葬れ」と「沼地の神々」の翻訳が私の担当。

なぜ4本中の2本も担当したのかと言えば、「死者を葬れ」が1番短い作品だったので、
「是非それを!」
と、横着を狙って手を挙げたら、
「じゃあ、他にもう1本担当してね」
と、言われたから。(^^;

さて、ディーラーズ。
企画が開始して客足が途切れたので、ブースの他のスタッフ(若い女性スタッフで可愛い←重要!)と雑談。
「この間、他のイベントに行った時に『はるこんのスタッフに崎田さんっていますよね?』と、知らない人から話しかけら
れたんです」
と、女性スタッフ。

「崎田さんはどこへよく行くとか、やたら崎田さんのことについて詳しくて、知り合いなのかと思ってお名前を聞いたのに
頑に教えてくれなかったんです。そういうお知り合いの方っていらっしゃいます?」
(いや、そういう怪しげな「お知り合いの方」に心当たりはないぞ???)

企画終了後、深海水族館へのバスツアー。
シーラカンスの前でビールで乾杯したあと、館内を回るグループと水門を見に行くグループに分かれる。
私は外の空気が吸いたかったので(スタッフをやっていると、1日中ほとんど会場の建物から出られないのだ)水門の方へ
行く。
あまり期待していなかった割には、美しい水門。
ちょうど空にかかった雲の感じもあって、ファンタジーに出て来る魔王の城っぽく見えた。

夕食は、近くの居酒屋でパーティー……というより飲み会。
ゲスト・オブ・オナーに紹介して貰ったが、私は英語がさっぱり話せないので、アン・レッキーさんは私を無口で無愛想な
奴だと思ったのではなかろうか?
(日本語だと、それほど無口ではないのだが)

ホテルへ帰って風呂へ入る。
テレビをつけたら「テルマエロマエ II」をやっていた。
ラストは「テルマエロマエ」が映画化されるところで終わるというメタフィクション。
「このセットは、この映画のために作ったのです」は、間違いなくファンを狙ったギャグ。

明日も忙しいので、寝る。

=======================================================
4月17日(日)

朝から天気がぐずついている。
朝食を終えて食堂から出て来たところでふくすけくんに会ったので、すれ違いざま、
「『誕生日おめでとう』と言ってくれ!」
と言ったら、
「誕生日おめでとうございます」
と祝ってくれた。
53歳の誕生日。

ディーラーズとオークションの手伝いをして「SF大喜利」の企画だけ見て、撤収作業。
打ち上げに行くために集合場所に行ったら、お子様連れのスタッフがいた。

小学校1年生だと言うお嬢様、
「これから打ち上げに行く」
と、説明されて、
「ロケットの?」
と、さすがSF者の娘という絶妙の返し。
(英才教育をされているな……)

便乗して「JAXAの打ち上げ!」というギャグをやってみたが、誰にもウケなかった。
(でも、負けない!)

打ち上げ参加者に、本日が誕生日という人が3人いたので合同誕生会。
(特に何をしたわけでもないが)

3人のうち1人は、今回のはるこんのコーディネートをやってくれた会社の人。
その人が「宇宙船レッド・ドワーフ号」のファンで、日本での放映がシリーズ8で打ち切られたことにがっかりしているというので、シリーズ9&10のDVDを買うように勧め、バースデープレゼント代わりに、
「実は、シリーズ10で、リマーの出生の秘密が明かされるんですよ」
と、貴重な情報を教えてあげたら、スマホを出してアマゾンでポチッていた。

明日、酔いが覚めた彼にアマゾンから素敵な贈り物が届くことだろう。
人を幸せにすることが出来て、本当に良かった。

ホテルに帰り「マスケティアーズ」を観る。
アレクサンドル・デユマの『三銃士』を原案としたオリジナル・ドラマらしい。
BBC制作。
ボルトスが黒人という設定になっているので、今回のテーマは人種差別問題になっていた。
17世紀のフランスって、黒人差別がそんなに問題になっていたか?

寝る。
 

2016年4月14日(木)
朝。
日経の朝刊に、
〈脊髄を損傷し、手足の動かなくなった患者が頭で思い描いた動きを装置で読み取り、手に電気信号を伝え作業できるように
することに世界で初めて成功したと、米オハイオ州立大学などのチームが13日付の英科学雑誌ネイチャーに発表した〉
という記事が載っていた。

どういう仕組みかと言うと、
〈手術で脳の表面に1.5ミリ四方の電極を埋めて信号を捉え、体外のコンピューターに送信。腕の130カ所に取り付けた
電極を使い、筋肉に刺激を与えて動かした〉
というものだそうだ。

これは、すごい技術だと思う。
汎用性を高めて、ぜひ普及させて貰いたいな。

午後。
明日は沼津に出発するので、その準備。

夕刊。
〈田母神元空爆長を逮捕〉
運動員買収、つまり選挙の際に「事前に届け出ていない運動員」に金を配った容疑。

田母神さん、日経の取材に対し、
「私は指示も了承もしていない。当時は違法だと思わなかったので止めなかった」
と、答えたそうだ。
「違法だと思わなかったので」って……

夜。
地震があったのでテレビをつける。
NHKはちょうど天気予報をやっていた。
お天気キャスターが少し戸惑った雰囲気で、さらにスタジオ内のスタッフの大声をマイクが拾うハプニング。
(地震の情報をどこで入れるかでバタバタしたのかな?)

9時のニュースは、まず地震から。
続報が入るかと、しばらくそのまま見ていたら「緊急地震速報」が入った。
(えっ?)
と、思ったら九州の方で震度7だとか。
東京の地震のニュース、吹っ飛ぶ。

 時刻:21時26分頃
 震源:熊本県熊本地方(北緯32.7度 東経130.8度)
 深さ:約10km
 規模:マグニチュード6.4
 最大震度:震度7(熊本県益城町)

NHKの画面を見ていると、地震が大きかった割には壁が少し崩れたりしている程度、停電もなく、通行人も割と平静に歩い
ている。

(震度が大きかった割に、被害は小さかったんだな)
と、思いつつ民法(日本テレビ)にチャンネルを変えたら、
停電はしているわ、家が倒壊しているわ、火事になっているわ……
スタジオのアナウンサーもヘルメットを被って原稿を読んでいるという有様。
「地震直後の映像」も、NHKが「大きな地震だな」ぐらいだったのに対し「ブランコに乗っているのか!?」状態。

この違いは何だ?
基地局の所在地の違いだろうか?

さて、少し落ち着いて来たので、さっきの東京の地震の方のデータをネットで調べる。
 時刻:20時58分頃
 震源:東京都23区(北緯35.7度 東経139.6度)
 深さ:約50km
 規模:マグニチュード3.6

最大震度は「震度2」程度だったが、震源が首都直下。
(来るかなあ、これは?)

明日から静岡に行くのだが、南海トラフは大丈夫だろうか?
寝る。 

2016年4月13日(水)
朝。
千葉県市川市で4月に開園予定だった保育園が近隣住民の反対により建設を断念したという話題が報じられていた。
インタビューに答えていた近隣住民によると、建設に当たっての地元住民への説明会等が一切なかったことから、不信を募
らせたのだとか。
どうも市の初期対応がまずくて事態を拗らせてしまったらしい。

地方自治体で出世したいような職員は、どうしても地元より中央へ目が向きがち。
「待機児童を減らすのは国の方針」という錦の御旗を手にしてしまうと「たがが地元住人なんか」には無理押しして良いよ
うな錯覚に陥る。

今回の事件も、第一報は、
「4月に開園予定だった保育園が近隣住民に『子どもの声でうるさくなる』と反対されて開園できなかった」
だからてっきり、すでに保育園が出来上がっているのにワガママな住人たちが「使わせない」騒いでいるのかと思ったら、
テレビ画面に映ったのは、ただの空き地。
開園予定も何も、建設の段階で既に計画が中止になっていたのだ。
これはだいぶ印象が違う。

住民に、
「建てるのならちゃんとした説明会を開いて欲しい」
と言われて建設が中止になったということは、ちゃんとした説明会を開かなかったということなんじゃないか?

さらに、建設予定地の前にある道路は幅が3メートルほどしかない、いわゆる狭隘道路(きょうあいどうろ)。
この点も住民から指摘されているが、
「こんな狭い道路しかない場所に、人や車の集まる施設を建設して、安全面は大丈夫なのか?」
という疑問に対する行政側の回答は、どうやらなかったらしい。
要するに、建設が出来なくなったのは計画そのものに問題があったからだと思われる。

勘ぐらせてもらうと「よく考えずに保育園を作ろうとしたら近隣住民の反対に遭い、その反対理由がもっともなものなので
建設を中止したが、それだと行政側の落ち度になってしまうので、いかにも近隣住民のワガママで何の問題のない保育園の
開園が出来なくなったというようにイメージ操作してマスコミにリークした」ということか?

昼。
1号くんが来て、一緒に「重版出来!」の録画を観る。
私は2度目なので、細かい演出に目が行った。
漫画を原作にしているドラマなのだが「さっと振り返る」「握った手を強く振る」という場面に、ちょっとした効果音が入
っているのに気がついた。
この演出は、もしや???
……と、ネットで検索したら、やっぱり「福田亮介」の名が。
「勇者ヨシヒコ」シリーズや「アオイホノオ」を演出した人。
さすがだ。

午後。
1号くんに付き合って「世界堂」へ。
「ナカトジール」(紙を綴じる時にホチキスの針を正確な位置に打ち込むための補助具で、名前の通り中とじ製本をすると
きに便利な文具)が欲しかったのだが、店員がその商品を知らなかったようで、店内をウロウロした挙げ句に自力で発見。
「世界堂」の店員でも自分の店の商品を知らないということがあるのかと、純粋に驚いた。
そして、意外に知名度が低かった「ナカトジール」。(笑)

サイゼリアで食事をしてから帰宅。
夕刊に、
〈太陽系外の移住先探せ〉
〈ホーキング博士、探査機開発へ〉
〈ケンタウルス座目指す〉
という記事が載っていた。

さっくり言うと、太陽系にはいずれ寿命が来るので、今から次の移住先を探し始めておこうという計画。
ホーキング博士が提案しているのは小型探査船「ナノクラフト」の開発。
地球上からレーザー光を発射して、宇宙船の「帆」を照射、高速の5分の1の速度で飛行することで地球から4.3光年離れ
たケンタウルス座α星まで、約20年で到達する仕組みだそうだ。
ちなみに、現在の地球の技術だとケンタウルス座α星までは3万年かかる。

3万年が20年に短縮出来るのなら、開発する価値は多いにあると思う。
既にフェイスブックの創業者が計画に名を連ね、ロシアの大富豪が1億ドルを出資することになっているのだとか。
ホーキング博士みたいに、自分が超有名人で、かつ、自分でオモシロイことを考えてくれる人って最高だね!

寝る。

2016年4月12日(火)
朝。
天気は良いようだ。

朝刊の1面トップに、G7外相が原爆資料館を訪れ慰霊碑に献花したという記事が載っていた。
そして、すぐ下の記事がアメリカのオバマ大統領が5月のG7首脳会議の後に広島を訪問する準備を始めたというもの。
アメリカの世論的には「原爆で戦争を終わらせた俺たちは正義」だと聞くが、この訪問は実現するのかな?

午後。
買い物がてら池袋をぶらつく。
陽は出ているのに肌寒い。

帰宅。
今月から通う講座の課題で提出ミスがあったので、一部やりなおし。

夜。
ドラマ「重版出来」を観る。
出版業界を舞台にした物語で、原作は漫画。
この作品のお陰で「出来(しゅったい)」の読み方を知った人は、少なくないと思う。(笑)

第1話である今回は、デッサン狂いをネットで叩かれ自信を失った大御所漫画家を、ヒロインである新人女性編集者が救う
という話。
解決方法が「気合い」とか「友情」とかではなく、論理的なものであるのが面白い。
「主人公が加齢による筋力の低下についての知識を持っていたことがヒントになる」という展開も「元柔道選手」という主人
公の特性を生かしていて納得できる。

どうでもいいこと。
ラストで大御所は液晶ペンタブレットを導入することになるが、このペンタブレットは、かなり多くの漫画家の仕事場写真で
見かける機種。
(生意気にも1号くんや2号くんでさえ持っている)
すごい市場占有率なんじゃないか、ワコムさん?

2号くんからメールが来た。
「劇中で大御所漫画家の作品という設定の絵を描いたのは、ゆうきまさみ」
だそうだ。

寝る。 

2016年4月211日(水)
今週末の「はるこん」のこととか、今月から通うことになった講座の準備とかで、半日が潰れてしまう。

午後。
2号くんに用があって電話したら、
「一緒に飯くわね?」
と、誘われる。
待ち合わせの場所に行ったら、1号くんも一緒にいて、
「誘った方が奢るんだよな?」
と、確認したら、そうじゃないらしい。

最近、開店したばかりの中華料理屋へ行ったら、メニューに「時価」の文字。
時価、怖い!(((((( ;゚Д゚)))))

店員に「本日の時価は?」と値段を確認しつつ注文。
豆苗と青椒肉絲をつまみにビールを飲んでいたら、1号くん、2号くん、容赦なく食う。
食事が終わったと思ったら、さらにごま団子(甘い餡の入った白玉団子にごまをまぶして油で揚げたもの)と、なんか他にも
とにかく甘いもの。
(酒を飲みながら、なんでこんなに甘いものが食えるんだろう?)
20代の胃袋は、すごいものだ。

2人の住むアパートへ寄って、一緒にテレビを観ていたら、
太平洋の無人島に漂着していた男性3人が救助されたというニュース。
3人が砂浜にヤシの葉で書いた「HELP」の文字を日本の三沢基地所属の米海軍機が発見したことが救助の決め手になった
のだとか。

「米海軍機が発見」ということは、カタカナで「ダスケテ」とかじゃ、通じなかったかもな。
英語が書けないとサバイバルもできねえ。(笑)

帰宅。
ニュース。
ドローンを使った宅配サービスを検討している千葉市で、今日から荷物を運ぶ実証実験が始まったそうだ。

千葉市は国家戦略特区として2019年にもドローン宅配の実用化を目指し、今後、対象となる地区の新築マンションのベラン
ダにはドローン専用の離着陸スペースが設置される計画になっている。

豊島区でこれを実施するとしたら、まず張り巡らされた電線を地下に埋めないといけないだろうな。
電線地中化に関しては、豊島区では一応「無電柱化の日」とかいう記念日を制定して大臣や国会議員を招いて式典が行われた
そうだが、わざわざ「赤坂ガーデンシティ」に会場を借りてそんな式典を開いているカネとヒマがあるのなら実際の工事費用
に回して貰えないものだろうかと、区民として思う。
(せめて区内の施設を使えないのか?)

寝る。  

2016年4月10日(日)
朝起きると関節が痛く、熱を出して寝込む。
嫌な汗が出て、かなり不快。
国道を走る緊急車両のサイレンが、頭に響く。

日が暮れてから起き上がってテレビを点けたら「テレビ史を揺るがせた100の重大ニュース」という番組をやっていた。
鶴見線の事故の時に、現場の周囲に住んでいた人に、事故当時に放映されていた「ルーシー・ショー」を見せて、
「この番組のどのシーンで事故の音を聞いたか?」
を質問して事故発生の時刻を特定したという話がトリビアだった。
テレビの視聴者数が多く高視聴率番組なら大半の人が観ていたという時代だから出来たことだったのだろうな。

もうひとつ興味深かったのは「ミグ25事件」の裏話。
1976年9月6日に、当時のソビエトの最新鋭ジェット戦闘機ミグ25が函館空港に強行着陸したという事件。

〈事件の概要〉
ミグ25は、午後1時22分に北海道茂津田岬の沖合上空で日本の領空を侵犯した。
自衛隊機が発進して追跡を試みるが、機影がレーダーから消えてしまったために見失う。
(あとで分かったことだが、レーダーを避けるため低空飛行をしていた)
その後、午後1時50分頃函館空港に強行着陸。
乗員であるヴィクトル・イワノヴィッチ・ベレンコ中尉は米国への亡命と身体の保護を申し出た。
9月9日、ベレンコ中尉は米国に出発。
ミグの機体は米軍の協力の下、解体、調査が行われたのち、11月14日にソビエト側に引き渡された。

ネットの番組紹介サイトによると、
〈ミグ機の奪還、爆破を目的としたソ連軍ゲリラが日本に侵入するという情報が入り自衛隊は警戒態勢に。番組は当時最前
線にいた自衛官らを取材。北の空で起きた一触即発の危機、緊迫の現場を検証します〉
ということなのだが、実際に番組で紹介されていた、この「北の空で起きた一触即発の危機」のあらましは以下の通り。

函館の自衛隊が、戦車や高射機関砲を基地内に搬入、ソ連軍の来襲時に函館空港に突入し、防衛戦闘を行う準備を行った。
その時、西の方角から3機の国籍不明機が飛来した。
高射砲部隊が曳光弾を発射。
国籍不明機を視認。
発射しようとした時「(国籍不明機は)友軍機」との連絡が入る。
国籍不明機は航空自衛隊の輸送機だったのだ。
(この「防衛出動」は、自衛隊法第76条に規定された内閣総理大臣の命令なしに行われたため、公式には「演習」だった
ことになっている)

で、番組では……
内閣総理大臣(三木武夫氏だった)が出動命令を出さなかったのは、危機意識が低い。
国会は「三木降ろし」に熱中するあまり、出動命令についての論議と承認を怠った。
……というニュアンスで解説されていたのだが、9月6日にミグが着陸して9月9日に乗員が米国に亡命、その後ミグがソ連
に返されているということは、ミグの着陸後すぐに日米ソの外交交渉が開始されていたのだと考えるのが普通。
それも3日後に乗員が米国に出発していることを考えると、交渉はスムーズに行われたのだろう。

番組でインタビューに答えていたのは、当時、函館に駐屯していた自衛隊員だけで外務省関係者は皆無。
末端の自衛官が、極秘裏に行われていた外交交渉の蚊帳の外に置かれていたと考えるのは不自然なことではない。

つまり「政府はソ連が攻撃する危険性を認識していなかった」のではなく「政府はソ連が攻撃して来ないことを知っていた」
が正しいのではないだろうか?
(実際に、ソ連は攻撃して来ていない)

私が番組サイトの紹介文を読んで「狡いな」と思ったのは、
〈ソ連軍ゲリラが日本に侵入するという情報が入り〉
というここ。

当時の外交記録をちゃんと調べれば「ソ連軍が日本に侵入する」危険性が非常に低かったことが分かってしまうからでは?
そこで「ソ連軍」ではなく「ソ連軍ゲリラ」としておいて、突っ込まれたら「ソ連の正規軍は外交上の理由で侵入しなくても
ゲリラが勝手に侵入したかも知れない」と言い逃れる気だったのではないだろうか。
あの時代の社会主義ガチガチのソ連で、ゲリラが中央を無視して勝手に他国に侵入するなどということは、有り得なかった
だろうと思うが。

シビアに言うと、事件当時の函館の自衛隊がやったことというのは、
・領空侵犯して来たソ連の戦闘機を見失った。
・首相の命令もないのに勝手に防衛出動を行った。
・その結果、危うく自国の輸送機を撃ち落としかけた。
失敗に失敗を重ねているのである。

それを無理矢理「函館の自衛隊が正しかった」という方向で演出していた番組に違和感を覚えたな。
いざという時、命令を無視して動く軍隊は国を危機に晒す。
大事なのは「格好良く勇ましいこと」じゃなく「国家と国民の安全を守れること」なのだけどなあ。

寝る。

2016年4月9日(土)
朝。
気温は暖かく。
外に出るのに上着がいらない。

少し熱っぽい。
買い物をして歩いたら疲れたので、喫茶店で休憩。
この辺りは池袋からちょっと離れていて(駅徒歩20分強)、不動産屋の広告では「池袋の近くとは思えないほど静かな街」
なのだそうだが、それって「寂れてる」ってことじゃ???

そしてそういう街には、明らかに素人が趣味の延長やら夢を追ったりやらで開いた「小さくてお洒落な店」が、ときどき開店
するのだ。
今日、入った喫茶店もそんな感じ。
店の飾り棚に並ぶ書籍は「お菓子の作り方」とか「起業のコツ」とか、そのような内容。
オーナーの私物なのだろう。
(分かりやすいな)

紅茶とケーキという定番のものを頼んでみたのだが、ともかく出て来るのが遅い。
そしてやっと出て来た紅茶は、なぜか湯飲みに入っている。
「熱いのでお気をつけ下さい」
って???

日本茶と紅茶では煎れるときの湯の温度が違う。
60度ぐらいの湯を使う煎茶と違って、紅茶は熱湯を使うのだ。
その紅茶を、煎茶用の湯のみに入れたら持った時に熱いのは当たり前。
本気で火傷を防ぎたいのなら、客に「お気をつけ下さい」じゃなくて、店側が取っ手のついたカップを用意すべきだろう。

さらにケーキに乗っていた木いちごみたいな赤い実を口に入れたらシャリシャリする歯ごたえ。
解凍が不完全なのだ。
全体に決して不味くはないのだが、基本的な部分で、なんか違う店だったな。

夜。
佐藤編集長がやって来て「ステーキ屋の半額券があるから行かないか?」というので1号くんも誘って3人で出かける。
店の前には「半額セール中」の大きなのぼりが立っていて、
「これ、もしかして券がなくても半額なんじゃないか?」
清算の時に、また半額券を渡される。

1号くんによると、
「俺、この店が半額セールをやっていない時を知らないんだが」
そういう戦略の店なのか?

帰宅。
別に何をしたわけでもないのに、ヘトヘトな感じがするのは、やはり体調のせいか。

深夜に「セント酒」という番組を、観る。
新聞のテレビ欄に紹介されていた番組。
(最近は、深夜番組がテレビ欄に写真付きで紹介されたりするのか)
と、ネットで調べて理由が分かった。
深夜番組なのに異例のヒットをした「孤独のグルメ」のスタッフが作った番組なのだ。
「孤独のグルメ」と似たコンセプトで、主人公が営業先で銭湯に行くというストーリーの中で実在の銭湯を紹介するドラマ。

違いは、
「孤独のグルメ」:主人公は仕事のできる会社社長で、仕事を済ませてから食事を楽しむ。
「セント酒」:主人公は仕事のできないサラリーマンで、仕事をサボッて銭湯と酒を楽しむ。

これだけの違いなのだが、不快感を感じてしまった。
仕事のできない主人公の周囲の人間は当然に主人公との人間関係も悪く、ドラマ部分にいらない不快感が漂う。
かつ、仕事をサボッている主人公は、風呂の中でも罪悪感を感じているし、当然、そのあと上司の叱責を受ける展開になる。
視聴者が主人公に感情移入していると、嫌な感情に辿り着いてしまうのだ。
(ちょっと、失敗だな、コレ)

寝る。 

2016年4月8日(金)
朝のニュース。
池袋本町で殺人事件があったそうだ。
女が男を刺し、自分で警察に通報。
動機は「暴力を振るわれたから」だそうだ。
(正当防衛を主張しているのか?)

池袋本町と言えば、昔の池袋村のあったところ。
この事件とはまったく関係ないと思うが「池袋村の女」という超マイナーな怪談に出て来るあの場所だ。
(「あの」と言われても大概の人は困ると思うが「江戸時代の池袋村の女たちは気の毒だったのだな」と、その程度に理解し
て貰えれば良い)

念のため、昔の「池袋村」も最近ではかなり開けて来ていて「池袋駅からたった1駅の場所なのにこんなにお買い得な物件」
という不動産屋の広告チラシを、よく見かけるようになって来ている。
事件が起こったのも「マンション」の1室であるらしい。
近代的なマンションが、増えて来たのだ。
街が発展するのは、良い事だと思う。

午後。
金融機関を回り、散髪をして、買い物をする。
通りかかった寺の前に誕生仏が置いてあり、今日が花祭りだったことを思い出して仏像に甘茶をかける。

帰宅して、今月から始まるゲンロンカフェのSF創作講座の課題に取り組む。
課題は短編小説のプロット作り。
いままでに書き溜めていたものをそのまま使うという誘惑もあったが、さすがに初回からそれは止めておこうと、1から物語
を考えることにする。


日付が変わる前に、どうにか送信完了。
寝る。 

2016年4月7日(木)
ニュースで、昨日、悪天候の中で行方不明になった自衛隊機が墜落していたと言っていた。
九州の方らしい。
その雨がこっちへ来て、朝から土砂降り。
出かける気になれず、部屋で出来る作業を地味にこなす。

昼。
「CSI:14」を観る。
「ロックンロール・オールナイト」
バンドが演奏を行っていた舞台にあった高速飛沫血痕(速い速度で飛び散った血の痕)の謎。
……確かに「そうすれば」高速飛沫血痕は生じるだろうが、殺人直後の犯人がわざわざ「そんなこと」をするか?
最近このドラマ、トリックが、だんだん無理矢理になって来ているな。

ニュースを見たら、セブンイレブンが社長を交代させるとかさせないとかで揉めているらしい。
(お家騒動か?)

自衛隊機の墜落は、搭乗していた自衛官が心肺停止状態で発見されたとか。
お気の毒な話である。

ところで、この「心肺停止状態」という言葉。
日本では医師以外の者が死亡を宣言することはできないと決まっているので、遺体らしきものが発見され、病院に搬送され、
医師が死亡を確認して初めて「ご臨終」つまり死亡となる。
そのため「発見された遺体らしきものが遺体であることが確認されるまでの状態」を指す言葉なのだそうだ。

これがどうもよく分からないのだが……
例えば、住宅火災で妻が救出され、手当のために病院に搬送されたとしよう。
翌朝、夫の体が黒焦げの状態で発見され「死亡確認」のために夫の体を病院に搬送したが、病院に着く前に妻が息を引き取っ
てしまった。
この場合、夫と妻ではどちらが先に死んだことになるのだろう?
夫が資産家で、子供がいなかったりしたら、親族の間で相当に揉めそうな気がする。

夜。
雨が上がったのでコインランドリーへ。
天気の悪い日は乾燥機が便利。
ついでに定食屋で食事をしていたら、後ろの席でおっさんが中年のご婦人を相手に「池袋で街娼を買ったらオカマだった話」
を、熱心に語っていた。
衝撃的な体験だったのは分かるが、ご婦人を相手に語るべき内容だろうか?

帰宅。
セブンイレブンのニュースの続報。
社長交代案は否決され、その結果、この人事案を強行した鈴木敏文会長が退任することとなったそうだ。

どうせ辞めるのなら、もう1年前に辞めて欲しかった!
これはもう、リブロの呪いだな。(笑)

鈴木氏が「俺が役員をやっている会社のライバル会社を大株主とするリブロが、俺の会社の傘下が経営するビルにテナントと
して入っているのが気に食わない」と言って、リブロ本店を追い出したというのが、池袋っ子の間に流れている噂なのだ。
その噂の真偽はともかくとして「鈴木の藁人形に五寸釘を打ち込んでやろうか」と言っていたリブロ・ファンがいたのは本当
の話。
人気書店として街の人から愛されていたリブロを住人から取り上げてしまった恨みは深いのだよ、マジで。

寝る。

2016年4月6日(水)
朝。
ウルグアイの前大統領が来日したというニュース。
ホセ・ムヒカという人で、任期中だった2012年にブラジルのリオデジャネイロで開かれた国際会議の席上で、彼が行った
スピーチが絵本『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』として出版されという話だが、私はその本の存在を知らなかった。

ホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領の略歴を見たら、
・1935年、ウルグアイ生まれ。(バスク系ウルグアイ人)
・10代から政治活動を開始。
・反政府運動組織に加わってゲリラ活動を行い、数々の襲撃、誘拐に関与。
・4回の逮捕、投獄、2回の脱獄を経験。(最も長い服役期間は13年)
・釈放後に再び政治活動を開始。
・国会議員、閣僚を経て、2010年に大統領に就任。(2015年2月で任期満了)
・現職の国会議員。
……と、なかなかの修羅場経験者。

大統領としての給料、約100万円の9割を寄付し、月々10万円で生活していた(妻も国会議員なのでその給料があった)
などのエピソードから、テレビでは清貧のおじいちゃんみたいなイメージで紹介していたが、経歴から見るにそんな長閑な人
じゃない。

自分自身が反政府ゲリラとして襲撃や誘拐に携わっていた経験から、国民の反感を買う危険性というものをよく理解している
人なのだろう。

公邸には住まず、公用車も利用しなかったことについて「(ウルグアイは)そういうことが出来る安全な国なんですねえ」と
かほざいていたコメンテーターがいたが、違うと思う。

大統領時代にも貧しい生活を送っていたことについて「経済感覚が一般国民のそれとかけ離れてしまうのを避けるため」とい
うような説明がされていたが、これは日本の政治家もぜひ見習って欲しい。

日本の政治家の経済面での読みのズレ具合を見るに、経済感覚が一般国民のそれとかけ離れているように見えるぞ。
(消費税、本当にどうする気なのだろう?)

午後。
ケン・リウの「もののあはれ」を読む。
中国系アメリカ人が日本人を主人公にして書いたSFで、2013年ヒューゴー賞短編小説部門受賞作品。
つまり、2012年に発表された作品で、恐らく東日本大震災時にアメリカで報道されたの日本人の「特異な」行動の影響を
受けている。

例えば、こんな部分。
===
「みんなただ家に帰ったの?」信じられないという表情を浮かべてミンディが訊く。
「そうだよ」
「略奪はなかったの? パニックにかられて逃げ惑う人たちや、町中で反乱を起こした兵士たちはいなかったの?」
「それが日本なんだ」
===
物語は地球滅亡後に遠くの惑星を目指して飛ぶ世代宇宙船で暮らす少年の話で、上記の引用部分は地球滅亡による自分たちの
死の運命を知った時の日本人の行動について、日本人の少年がアメリカ人の友人に説明するシーン。

日米の「ヒーロー」の違いを、チェスと囲碁のそれぞれの駒に例えて描かれている。
ざっくり言うと、アメリカではチェスの駒のように個性をもった「ヒーロー」が活躍するが、日本では碁石のような無個性な
存在が、その置かれる位置によって「ヒーロー」になるという話かな。

午後。
蕁麻疹がすごいことになり、自分の皮膚を自分の爪で切り裂いてしまわないように(先天的にかなり皮膚が弱い)するのに、
相当な意志の力が必要になる。

夜。
……たぶん背中はすでに傷だらけだろうが、左手首だけは傷跡があぶない人みたいになるので引っ掻かないように頑張る。

気をそらすためにテレビをつけたら民法で詐欺の特集をやっていた。
そこで紹介されていた株投資詐欺の手口。
店の上客に株式投資を持ちかけられた店主(株式の素人)。
断りきれずに金を預けると、しばらくして「買った株が値上がりしたので売って利益を得た」報告を受ける。

株価のサイトで確認すると、確かにその銘柄は値上がりしていた。
すぐに利益分の金を渡されたため「元金は次の投資に使う」という言葉を信用して預けたままにしておくと、「値上がり」が
繰り返され、その都度「利益分」を渡してくれる。
そこで「さらに大きな投資を」と持ちかけられて大金を渡したところ……詐欺だった。

この詐欺は「値上がりした」という報告をするまで、被害者に買った株の銘柄を知らせないというところがミソ。
トリックは、預かった金で「株を買わずに」適当な値上がり銘柄を「買っておいた株」と説明するというもの。
つまり「利益分」として渡されていたのは、自分が相手に預けていた金の一部だったのだ。

例えば100万円を預かって、そのうちから10万円を利益分として渡し「元金は次の投資に回した」と嘘を言う。
被害者は「預けている100万円+利益分の10万円」を所有しているつもりだが、実は「預けた100万円の内から10万
円だけ返されて90万円を預けたまま」という状態になっている。
これで次々と「預ける金額」を増やして行くという手口。

この詐欺の上手い所は、株式の値上がりを被害者に自分のPCで確認させるというところかな?
確認する株式の銘柄を指定しているのは詐欺師の方なのだが、確認作業を被害者自身に行わせることで「自分で確認した」と
いう錯覚に陥らせるのだろう。

なんか「インチキ予知能力」と似た手口だな。
インチキのパターンには限りがあるということか。

インチキに引っかからないコツは、
・「そんな細かいこと」と思われる部分を確認する(この詐欺の場合は「買った銘柄を知らされた時期」が重要だった)。
・相手が言っていないことは、あくまで「言っていないこと」(紛らわしいことを言って「きっとこういう意味に違いない」
 と思わせるのが詐欺師の手口)。
とかかな?
気をつけよう。

寝る。 

2016年4月5日(火)
朝。
NHKの連続テレビ小説は、昨日から「とと姉ちゃん」に変わっている。
ヒロインの父親がやたらに理想の父なのは、前作「あさが来た」でヒロインの夫が理想の夫というのがウケたからかな?
これから1日が始まるという時に観るテレビ番組なので、あまり嫌な奴の出て来ない気持ちの良い話が良いな。

昼。
体が痒いと思ったら、蕁麻疹。
(花粉か? これも花粉のアレルギーか?)

夕方。
風呂に入ろうと思ったら、ガス釜の調子が悪くてお湯が沸かない。
(火をつけようとすると「バンッ」と破裂音がして、止まる)
仕方なく水風呂。
風邪を引きそうだ。

夜。
1号くんから電話。
「飲みに行かね?」
と言うので、2号くんも誘って3人で養老乃瀧へ。

働く若者たちの愚痴に付き合う。
1号くんの愚痴。
「職場で人手が足りないから求人雑誌に広告を出したら『広告を見た者ですが』という電話がやたらかかって来る。応募者
かと思って話を聞けば『うちの雑誌にも広告を出しませんか?』ばっかり……」

2号くんの愚痴。
「職場で仕事をしていたら、手元を覗き込んだ同僚に『2号さんは、本当に絵が描けるんですね』と言われた。俺はイラス
トレーターとして採用されたはずなのに……」
まあいろいろと、お疲れさん。

帰宅。
(明日の風呂はどうしよう?)

寝る。

2016年4月4日(月)
朝。
少し肌寒い。

日経の総合・経済欄に、
〈脱デフレ長期戦に〉
という大きな見出しで、
〈企業の利益は2015年度に過去最高になったもようだが、景気の先行きへの不安から設備投資や賃上げにつながっていな
い〉

つまり日銀から企業に注がれた金が、そこで止まって下へ流れて来ないということ。
消費者は給料が上がらないので買い物を渋る。
よって国全体の景気が回復しないという状態。
(そろそろ、別の方法を考えた方が良いのではなかろうか、アベノミクス?)

テレビをつけてみたのだが、例の中学生誘拐監禁事件の話題ばっかり。
犯人が中学生を誘拐。
中学生が自分の意志で家出したかのような手紙を書かせて親に送り、捜索の中止をもくろむ。
そして中学生には「お前親は借金のカタにお前を俺に渡したのだ。その証拠にお前を捜していないだろう」みたいな嘘を言っ
て信じ込ませる。

犯人の誤算は、親が手紙の文体から「我が子の書く文章ではない」と気付き、捜索を止めなかったこと。
筆跡が子供のものなら騙せると思ったのが、文体の違いに気づかれたというわけだ。
(自分の子供の文体を把握していた両親は良い親だな)

中学生の方は、犯人に騙されて大人しく従うようになり、そのまま2年が経った。
すっかり油断した犯人は、中学生がこっそりネットで自分に関する情報を閲覧したことに気づかなかった。
ネットで親が自分を捜し続けているということを知った中学生は、犯人の嘘に気づく。
そして犯人の隙を突いて脱出。

この事件について「中学生が2年間も逃げなかったのは不自然だ」と言っている者がいるが、「オレオレ詐欺の被害者が銀行
まで行って金を引き出し、犯人に指定された場所でそれを渡すまでたっぷり時間があるのに警察に通報しないのは不自然だ」
というのと同じ。
「騙される」というのは、そういうことなのだ。

夕方。
東京MXで「ルパン三世」第1話をやっていたので、観る。
「ルパンは燃えているか……?!」
確かにこの話、「彼の『ルパン三世』の記念すべき第1話」と思って観ないと、かなりアレだ。
「巨人の星」の後番組としてコレを見せられたよい子のみんなの目が点になった光景が想像できる。

続いて「怪盗ジョーカー」が始まったので、そのまま観る。
このアニメに出て来るトリックは、一応科学的。
今回は、広いプールの中に沈んだ「お宝」を水の渦を作ることによってその中心に導いて在処を特定するというもの。
そして、もうひとつは水の屈折を利用して水中に隠れるというトリック。
子供が自宅で実験できそうなものばかりなので、教育に良い番組だと思う。

夜。
アマゾンから『紙の動物園』(ケン・リウ 古沢嘉通=編・訳 早川書房)が届いていたので、まず表題作読む。
文化大革命で両親を失い「花嫁」としてアメリカに売られて来た中国人を母に持つ少年が主人公。

言葉も分からない外国で子供を産み、あり合わせの紙を折り紙にして動物を折って遊んでやった母親は、やがて成長した我が
子に母国語である中国語を話すことを嫌がられるようになり、夫にも息子の教育のためだと英語で話すことを強要される。
その母親が、折り紙にした紙の内側に中国語で書いた息子への手紙とは……。
ファンタジー。

寝る。 

2016年4月3日(日)
雨。
昨日無理をしてしまったせいか体がだるい。
花粉症、恐るべし!
まあ、これほどひどい状態は、年に数日だけなのだが。

ネットでしょうもないニュースを発見。
「アニメ『ワンパンマン』のDVD4巻に付いているおまけアニメに韓国のセウォル号事件犠牲者への追悼メッセージが隠さ
れているという噂」
なんか黄色いリボンがどうとかという話。
(リボンに韓国語で何か書いてあるとか、そういうことかな?)
すでに買って家にあるDVD(まだ観ていない)の話だったので、さっそく確認する。

「強引すぎるバング」
画面の隅とかに注意して見てみたが、特に不自然なことはない。
巻き戻してもう1度見ると画面の隅ではく、むしろ真ん中に近い場所、画面の半分を占める停車中の車体に黄色いリボンの形
の飾りが貼ってあった。
(これか?)

さっそく「黄色いリボン」と「イエローリボン」で検索してみた。
「イエローリボン」の方で、それらしいものがいくつかヒット。
このマークには国によって様々な意味があるようだ。

アメリカ
1979年にイランで起きたアメリカ大使館人質事件の際に、人質の無事帰還を願って街路樹に黄色いリボンを結んだことか
ら全国的に広まり、今では戦地から帰れなくなった兵士の帰還を願うという意味で車のリアバンパーなどに取り付けることが
多い。
アニメのリボンは車に張り付けてあったから、たぶんこの習慣を参考にしたのだろう。

シンガポール
前科がある人々の社会復帰支援運動で使われる。
映画「幸福の黄色いハンカチ」に出て来たハンカチと同じ意味だね。
(たぶん元ネタはトニー・オーランド&ドーンの「Tie a Yellow Ribbon Round the Ole Oak Tree」の方だと思うが)

日本
障害者の社会参加推進運動のシンボル。

韓国
2014年のセウォル号沈没事故当時に、行方不明となっている乗客の帰還を祈る意味で使われた。

で……
アニメ「ワンパンマン」は、製作に韓国人スタッフが多く関わっている。
リボンが映るシーンが、ちょうど4分16秒のところだった。(セウォル号の事故が起きたのは4月16日)
……なので、韓国の意味での「イエローリボン」なのではないかというのがネットに広がっている噂話。
スタッフに、セウォル号事件の関係者がいたならば有り得ない話ではないのかな?

漫画家の青井保子さんが御母堂を亡くされた時に「主人公がお化けが恐いと大騒ぎする」というストーリーの漫画の背景画と
して般若心経の全文を「写経」し、追善供養したという話を思い出した。

午後。
SF乱学講座なので、出かけようと風呂で体を洗い、着替えかけたが体調がイマイチ。
高井戸でぶっ倒れてもシャレにならないので出席を断念。

佐藤編集長が持って来たアニメ「AKIRA」を一緒に観る。
1988年に公開されたアニメ映画で、物語上の設定では2019年の出来事。

「翌年(2020年)に開催する予定のオリンピック会場予定地で大災害が起こる」というストーリーで、現実に2020年
に開催を予定している東京オリンピックが、その予定すらなかった時代に製作された映画であるため、最近になってトンデモ
業界が、
「映画は予言だった。東京オリンピックが前年の大災害で開催不能になることを予言しているのだ」
と騒ぎ出している。

トンデモ大好き人間の佐藤編集長、そんな動機で観たのだが、
「アナログの時代に、ようこんなものを作ったな」
と、そっちの方に感心していた。

映画鑑賞中に、エピクトさんから電話。
「今日の乱学講座に遅刻するので、代わりに教室の鍵を開けてくれ」
という内容だったのだが、残念ながらこっちは欠席。
講座のみなさん、教室に入れなかったならスミマセン。

夕食は、編集長がコンビニで買って来たコロッケで済ませ、布団に入って『セブン』(浅暮三文 光文社文庫)を読む。
サブタイトルは「秋葉原から消えた少女」。
どうやら「セブン」はシリーズ化する予定らしい。

浅暮三文と言えば、ファンタジー作家。
その浅暮氏が初めて警察小説に挑んだというのが本作なわけだが、そこは浅暮さんなので主人公がなんとなく不思議ちゃん。
カナダ人の父を持つ帰国子女で、おまけに幼少時のトラウマが原因で人の心が理解できない主人公ナナ(渾名が「セブン」)
が「西洋式のジョークを連発する叩き上げの先輩刑事」と共に事件の解決に挑むという、現実世界から10センチほど浮いた
感じのする作品。

この「叩き上げの刑事」が主人公である空気の読めない若い女性刑事をスマートかつ紳士的にサポートする。
いわゆる警察小説を期待した人には「そんな叩き上げ刑事がいるかーっ!」という小説だが、浅暮ワールドが大好きな人なら
あの世界の住人たちが、現実世界の人間として存在するとこんな感じになるのか……と楽しめるだろうと思う。
(「キャリア組の妖精さんとノンキャリア組の妖精さんがふんわりと対立する警察小説」というイメージ)

女子高生の風俗営業とか殺人事件の話なのだが、出て来る人は基本的に良い人。
秋葉原の風俗で働く女子高生も素直で良い子たちばかり。
ネットへ書き込みする人も、みんな善意の人たち。
不快な人がほとんど出て来ないので、読んでいてストレスがない。
心静かな読書を楽しみたい人にお勧め。

さて、寝ようか。 

2016年4月2日(土)
朝。
外は曇り。
湿度がやや高いので昨日よりは花粉が少ないので呼吸が楽。

昼からはるこんのスタッフ会議。
東西線の飯田橋駅で、線路を走るネズミが目についた。
電気の線とかを齧られる心配はないのだろうか?

会議に出席。
体調がイマイチなので懇親会は欠席して帰宅。

ネットのニュース。
少女監禁事件の続報が出ていた。
犯人が被害者のフルネームを知った方法は「玄関に置いてあった傘の名前を見た」だったそうだ。
以外とアナログ。
被害者を見つけた経緯も「田舎過ぎも都会過ぎもしない町の中学校の前でひとりで帰る子に目をつけて後をつけた」だし。

しかし一番の謎は、犯人の男が望んでいた結末だ。
まさか誘拐した中学生と一生一緒に暮らせるわけはないだろう。
衝動的な拉致ではなく計画的な犯罪だとしたら、自分のやった事が最終的にどうなるかということを考えなかったのか?
そこのところがよく分からない。

寝る 

2016年4月1日(金)
朝。
「今日は花粉が非常に多い」と気象情報。
1日家から出られないということだ。
(せっかくのエイプリールフールなのに)

多量の花粉を吸い込むと肺全体が痛くなるので、室内でマスクをする羽目に。
困ったものだ。

室内で出来る地味な作業。
いつも通りニュース・サイトを巡回しているのだが、なにしろエイプリール・フール。
果たしてこのニュースは本当だろうか?
アップルがロック解除を拒んだ証拠品のiPhoneを、FBIが自分でロック解除したというニュースの続報。

〈 Dorrinson said that shortly after the iPhone was unlocked, “There were a lot of high-fives, 
which led to the unfortunate spilling of the water.”〉
私の英語力の範囲でさっくり訳すと、
「ドリンソン(FBIの広報担当官だそうだ)によると、iPhoneのロックが外された直後、多くの人々がハイタッチを交わ
したために、不幸にして(その上に)水をこぼしてしまった。(=2度とデータが読めなくなった)」
〈注〉()内の補足は崎田。

「やったー!(バシャ)あっ」みたいなことかな?
(やっぱり嘘臭いよなあ)
そもそも、そんな作業をやっている時に、傍に水を置いておかないと思う。
人間不信(?)の1日。

午後。
「CSI:科学捜査班」を見ながら休憩。
アメリカの警察署の鑑識係を主人公にしたドラマ。

今回のストーリー。
「FBIは信用できない。CSIで匿ってくれ」と助けを求めて来た男が殺人容疑者に。
CSIの主任が犯人隠匿容疑で逮捕され、鑑識に必要な証拠品もFBIに全て押収される。(主人公ピンチ!)
でも、運良くCSIのメンバーが自分のスマホで撮影した凶器の写真が残っていた。
写真を拡大して良く見ると、ついている指紋に汗腺がない。
「これはニセモノだ!」
というわけで、FBIの悪者局員が逮捕されて、メデタシ、メデタシ。
アメリカのドラマだと、FBIって「何となく嫌な奴ら」として出て来ることが多い気がするな。

夕刊。
トップ記事は日銀が発表した全国企業短期経済観測調査(短観)。
〈製造業、景況感が悪化〉
〈2年9ヵ月ぶり低水準〉
〈与党、財政出動求める声〉
で、消費税の値上げは予定通りにするのか、安倍さん?

夜。
映画「白雪姫殺人事件」を観る。

主人公は、テレビ局で働くディレクターの青年。
殺人事件が発生し、学生時代の友人だった女の子から連絡が来る。
彼女は被害者の同僚だった。
主人公は彼女からの情報を元に事件の独自取材を始めるのだが……。

これが2時間ドラマだと、主人公が名探偵、連絡して来た女の子は彼の調査を手伝うヒロインになるところ。
主人公が女の子から事件の概要を聴くシーンが、少し引いた感じの演出になっているのがミソ?

2時間ドラマと違って、事件関係者は正確な証言はしてくれない。
自分の立場を守るために少しずつ嘘をつく。
主人公は、その嘘に振り回され、むしろ真相から遠ざかって行く。

感想。
1番の被害者は、メインの事件とぜんぜん関係ないところで階段から落っこちたバイオリニストじゃないか?
小学校の教師はクソだということで良いのかな?
DVDとかで2度観るのがお勧め。

寝る。

2016年3月分へ  目次へ