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独 り 言 (2016年3月分)
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2016年3月31日(木)
朝。 ネットでニュースを見ていて大笑いした話。 陸上自衛隊福知山駐屯地が、史料館で「日本隊宿営地に着弾した5.45mm小銃弾 H25.12.16未明」というもの を展示していることにマスコミが気づいたそうな。 つまり詳しく言うと「PKOで南スーダンに派遣された陸上自衛隊5次隊の宿営地に着弾した銃弾」の展示。 PKOで自衛隊が派遣できるのは、あくまで「非戦闘地域」。 よって公式には宿営地には銃弾は飛んで来ない場所だったことになっているのだ。 (始終ドンパチやっている紛争地域で弾が飛んで来ないはずはないとは素人の私でも思うが、公式にはそうなっていた) どうやら福知山駐屯地の自衛隊の人は、そういう「大人のお約束」を、うっかり忘れてしまったらしい。 この件に関する統合幕僚監部報道官室の説明は、 「12月16日午前1時過ぎ、首都ジュバにある宿営地で複数の自衛隊員が銃声を断続的に聞いた」 「着弾については、承知していない」 「隊員の安全や警備上の問題から、銃声音の公表は差し控えていた」 だそうだ。 かなり苦しい言い訳。 だって「宿営地への着弾」などという隊員の生命に関わるほどの大事件があったのに、それを「承知していない」というの は組織として有り得ないよな。 現場で起きた重大事件が、幹部にまともに報告されていないことになる。 自衛隊はそんないい加減な組織じゃないだろう。 「つい、うっかり」のせいでこんな変な言い訳をする羽目になった報道室の人、内心「福知山駐屯地のバカヤローが!」と 思っていたのだろうなあ。 お気の毒に。 昼。 テレビで「ロックアウト」という映画をやっていた。 未来の刑務所を舞台としたSF映画と聞いていたのだが、アクション映画の設定に「宇宙刑務所」というものを取り入れた だけのようなので、途中で観るのを止める。 午後。 なぜだか全身が痒い。 花粉症の症状について検索してみたら、どうやらこれも花粉症の症状のひとつらしい。 年々症状が増えていく……。 テレビのニュースは、中学生監禁事件の続報。 犯人は中学生が両親の元に逃げ帰らないように「お前は両親に捨てられたのだ」と繰り返し教え込んでいたのだそうだ。 これって前に「CSI:NY」に出て来た誘拐犯がやったのと同じ手口だな。 (犯人、あの番組を見ていたとか?) 夜。 佐藤編集長がコンビニで買ったというトンデモ本を持って部屋に来る。 (奴はトンデモ陰謀論が大好きなのだ) 借りて読んだらトンデモさん、自分が世界の秘密を暴いているので「電磁波攻撃」を受けたことがあるとか語っていた。 「電磁波攻撃」は「集団ストーカー」と並んでトンデモさんを見分けるキーワードのひとつ。 2人で大笑い。 嫌いじゃないのだ、トンデモ本。 ちょうどTBSテレビで「日本人だけが知らないワールド謎ベンチャー」という番組をやっていたので、楽しく観る。 ダイアナ妃を殺害した真犯人の話とか。 証言したのは、ダイアナ妃が死亡した直後に彼女の霊魂と会話したという女占い師。 この女占い師は「ダイアナ妃の親友」だそうで、その証拠にダイアナ妃からの留守電の音声が彼女のPCに保存されている。 これだけでも怪しさ満点なのだが、女占い師がもったいぶった挙げ句に挙げた真犯人は「武器の製造会社」。 なぜならダイアナ妃は地雷の使用に反対していたから。(^^) フィリピンに眠っている旧日本軍の埋蔵金の話とか。 自作の探知機(?)を持った男が登場。 「探知機」の画面上の赤い点が爆弾で、埋蔵金は爆弾と一緒に埋められているので爆弾があるということは、そこに埋蔵金 が埋まっているという証拠なのだそうだ。 (ナニをドコからどう突っ込んで良いのやら) そして更なる秘密兵器は、黄金探知機。 スーツケースの中のいかにもなダイヤルの付いた機械の先にあるのは、いわゆる「ダウジング・ロッド」。 このダウジング・ロッドが交差する形に動くのは、その近くに黄金がある証拠だという。 もちろんダウジング・ロッドを手にして操作しているのは、問題の男自身。 これにはさすがの番組スタッフも苦笑という感じ。 もうひとつ素晴らしいのは、ジョージア・ガイドストーン。 は1980年にアメリカのジョージア州に建てられたモニュメントで、8つの言語で書かれた「10のガイドライン」という ものが刻まれている。 そのガイドラインのひとつに「人類を5億人以下に削減する」という内容のものがあるのだそうだ。 ガイドラインは8つの言語で書かれているが、アメリカにあるモニュメントなので、オリジナルはたぶん英語だろう。 英語だと、こんな文章。 “Maintain humanity under 500,000,000 in perpetual balance with nature.” 私だったら「自然界の永続的なバランスを考えるならば、人口は5億人以内に抑えておくべきだ」と訳すけど? ヒッピーとかその辺の、いわゆる「自然との調和を訴える宗教」みたいな感じだよね。 ところで、このガイドライン、日本語では刻まれていないのだそうだ。 そこで画面に映ったアメリカ人(?)によると、これは人口を削減する謎の陰謀が書かれているのであって、そこに日本語がないのは、日本人が 全て削減対象だからなのだそうだ。 ちなみに、このモニュメントに刻まれている言語は、英語、スペイン語、スワヒリ語、ヒンディー語、ヘブライ語、アラビア語、中国語、ロシア語。 つまり、ないのは日本語だけではなくドイツ語も、フランス語も、イタリア語も、みんなないのだ。 なのに、なぜ「日本人が」削減対象とか言うのだ? そしてもうひとつ、昨年、アメリカの市街地で大規模な軍事演習が行われ、多数の民間人をどこかに連れて行く訓練らしき ものが行われていたのだとか。 番組に出て来た人は「これは、民間人を収容所に連行する訓練に違いない!」と言っていたが……。 私は普通に「避難訓練」だと思ったが??? 日本でもよく「多数の民間人を安全な場所に誘導する訓練」ってやるよな? 番組を観終わった感想。 嘘をつくときの人間の顔って、世界共通。(笑) こういう、明らかに最初から嘘と分かる嘘を言っている人間を詐欺の免疫のない人にときどき見せて「嘘つき」がどういう ものかを体験させるのは、良い訓練になるかも知れない。 寝る。
2016年3月30日(水)
朝からずっととても地味な作業をやっているのだが、嫌になるほど捗らない。 一休みして、朝刊に目を通す。 〈FBI、iPohneロック解除〉 FBIテロ容疑者のiPohneから情報を得るためにアップル社にロック解除を求めたところ、アップルが個人情報保護を理由にこれを拒否。 そこでFBIは、日本のサン電子のイスラエル子会社であるセレブライトの技術を使ってロック解除に成功した。 これに対しアップル側は著名な暗号技術社を社外からスカウト「製品のセキュリティーを強化し続ける」との声明を発表。 〈新製品投入が予定される今秋にも、新技術が搭載される予定だ〉(日経新聞) とのこと。 つまり、これで終わりじゃないわけか? 午後。 地味で捗らない作業の続き。 夜。 逃避行動でニュースサイトをウロウロ。 ちょっと古い記事を見つける。 軽減税率(ハンバーガーショップなどでテイクアウトは8%、店内での飲食は10%と分かれる)について、安倍首相が今月 14日の参院予算委員会で、 「テイクアウトと言って(購入後)店内で食べる子がいたら注意するのが大人の義務ではないか」 という発言をしていたのだそうだ。 安倍さんの脳内のハンバーガーショップというのは、客が子供で店員が大人、そして店内の各テーブルを店員が見回っている ような店なのか?(給仕がいるとでも思っているのだろうか?) うちの近所では、店員はアルバイトの高校生(つまり子供)で、客は近所の人(老人が多い)、店員のいるカウンターと客が 食事をするテーブルは別フロアという店が多いのだが。 セルフサービスのハンバーガーショップなんかを、レストランと同じ税率にするところが、そもそもの間違いだと思うぞ。 だって外食と持ち帰りを分けるという考え方は基本的に「外食=贅沢な食事」にあるわけだろう? ハンバーガーショップみたいな給仕もいない店の安いジャンクフードを「外食」に分類するから訳が分からなくなる。 ところで、コンビニのイートインは、どっちになるのだろうね? 寝る。
2016年3月29日(火)
午前中。 かなり地味なアレコレで潰れる。 午後。 「シャーロック・ホームズ vs モンスター」という見事なB級映画を観る。 まず、チビでやせっぽちのホームズと大柄で体格の良いワトソンのコンビが、どう見ても漫才コンビ。 ストーリーは、マッド・サイエンスもの。 舞台は19世紀の終わりだが、現在の科学技術でもまだ実現していないような精巧な機械が、頭のおかしな科学者によって 製作されたという設定。 見せ場は空中戦でのバトル。 はっきり言って、主人公が「ホームズ」である必要がまるでない。 謎なのは、シャーロック・ホームズがしばしば「ロバート」と呼ばれていること。 物語のラストに、とってつけたように、 「実は私の本名はロバート・シャーロック・ホームズなのだ」 ……って、そんな設定は聞いた事がないぞ! 実はホームズものとはぜんぜん関係なく撮影していた映画を、途中から制作側の都合でホームズものにすることにした? そのせいだかなんだか、ホームズの兄の設定が原作と違いまくり。 (なぜか「レストレード警部の同僚だった元警官」になっている) ここまでヒドイと、別の意味で笑って観られる。 (たぶん名前の似た別のホームズさんの話なんでしょう) 夕刊の1面トップに面白い記事が載っていた。 〈ひび割れやキズが生じても自分で直して強度を保つ先端材料の開発が、国内の大学や企業で相次いでいる〉 というもの。 そのひとつは、横浜国立大学の中尾航准教授らの開発した航空機エンジン向けの高強度セラミックス。 〈表面に亀裂が生じると、高温の空気が入り込み、セラミックスの繊維の中に封じ込めた自己修復材の炭化ケイ素が溶け出 す。これがひび割れを埋めて硬化し、破断を防ぐ〉 自己修復にかかる時間は10分だそうだ。 もうひとつは、富山県立大の真田和昭准教授らとニッセイテクニカが共同で開発した、自己修復するCFRP。 〈炭素繊維の間に、接着剤が入ったカプセルを混ぜこんだ。ヒビが入るとカプセルが割れ、接着剤がしみ出て修復する〉 10日後には完全に固まり、以前と同等の強度を回復するのだとか。 ※CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic=炭素繊維強化プラスチック) そして早稲田大学の岩瀬英治准教授らが開発したのは、断線しても自然に復旧する電子回路。 〈配線の表面に金のナノ粒子を含む溶液を塗ったもので、配線が切れると断線部に金粒子が引き寄せられ、間隙を埋める〉 という仕組み。 さらに関西ペイントは、屋根や壁用の鉄板に自己修復機能を持たせる新たな保護剤を開発した。 〈キズが付いたときに生じる微小なサビと反応し、被膜を作って腐食を止める〉というものだそうだ。 自己修復機能付きのロボットとかが開発されたら楽しいだろうな。 ターミネーターみたいで……(^^; テレビで、先日の「人工知能にツィッターをやらせたら、ネット民に影響されてヒトラーを褒めたりするようになった」と いう話題を特集で取り上げていた。 画面にはアメリカで開発されて二足歩行ロボットが映っていたのだが、途中で「エジプト航空機がハイジャックされた」と いう臨時ニュースが入って、そこで終わり。 まだまだ危険なのは、機械より人間の方だよな。 夕方。 ノパソを充電しようとしたら、いきなりコンセントから火花! (なんだ?) と、慌ててプラグを引っこ抜いたら黒く焦げていた。 そして抜いたプラグからぶら下がっているアース線の先も焦げている。 この線は、本来なら部屋のアース線に接続して地中に電気を逃がすためのもの。 しかしこれは、始終持ち歩いているノパソ。 かつ、うちは集合住宅で、地面までアース線を繋げない。 結果、いつもプラグからぶら下がった状態だったのだが、この先端の金属部分がプラグとコンセントの隙間に挟まってプラ グの金属部分に接触、バチバチッてなことになったらしい。 (危なかった) 差し当たって、アース線がぶら下がらないようにプラグのコードにテープで貼り付けて固定する。 普段使っている充電器のプラグにこんな落とし穴があったとは! 夜。 国会で予算が通ったというニュース。 消費税増税をどうするかという問題については先送りになったようだ。 あんまり先に延ばすと、店舗側の準備が間に合わなくなるんじゃないか? 寝る。
2016年3月28日(月)
午前中。 花粉症で目が痛痒い、顔が痛い。 なかなか信じて貰えないことなのだが、花粉が手や顔に付着すると皮膚がヒリヒリするのである。 もちろん唇や口の中も腫れるのだが、そっちはマスクで一応はカバー出来る。 (花粉眼鏡は隙間から入って来るので効果はイマイチ) (もっと顔全体を覆えるような花粉マスクってないのか?) と、ネット検索したら、「花粉紫外線防止UV帽子&フェイス&ネックガード」という商品を見つけた。 目の隙間を除いて顔全体を覆うマスク。 一瞬、買おうかと思ったのだが、池袋でこれを付けていたら不審者になることに気づいて断念する。 こういうマスクがオシャレなファッションとして定着してくれると有り難いなあ。 ニュースは「女子中学生誘拐事件」ばっかり。 保護された中学生によると、犯人の男は「お父さんとお母さんが離婚することになったので弁護士のところへ連れて行く」 と言って中学生を車に乗せ、誘拐したのだとか。 「お父さんとお母さんが離婚することになった」って、なんか子供っぽい嘘だなあ。 国立大学の学生ともあろうものが、そんな幼稚なやり方で誘拐を実行してしまったということに驚いた。 そして、大阪出身で千葉県在住の大学生が、面識のない埼玉県の中学生をなぜ狙ったのかも理解不能。 まあ、変なことをする人だから犯罪者になるのかも知れないが。 午後。 テレビでやっていた「レギオン」というB級映画を観る。 アメリカの砂漠の真ん中に建っている道路沿いの食堂に、さまざまな理由で集まった人たち。 突如、テレビやラジオが通じなくなり、客として入店した老婆がいきなりバケモノに変身して襲いかかって来る。 基本的に「銃をとって砦を守る男たち」のパターン。 この砦で守るべき者は、妊娠したひとりの女性。 で、この異常事態の説明が「人類の堕落に業を煮やした神の命令で、バケモノによる〈第2のノアの箱船〉を実行しようと する天使ガブリエルと、それに反対して人類を守ろうとする天使ミカエルの戦いが起こっているから」なのだそうだ。 ラストシーンは、生まれて来た赤ん坊を守るために銃を満載した車で砂漠を走って行く男女。 この映画の主張は何なのだろう? 「反教会」と「銃規制反対」か? 映画の公開は2010年。 この年の前年に、銃の所持の廃止を訴えるバラク・オバマ氏が大統領に就任している。 (ウィキペディアによると「主要撮影は2008年夏にニューメキシコ州で行われた」のだとか) どうでもいいこと。 登場人物が調子の悪くなったテレビを調整していた時に、画面に映っていたのは映画「素晴らしき哉、人生!」だった。 夕方。 花粉がややマシになったようなので、クリーニング屋にスーツを持出すために外出。 湿度が上がったということかな? 夜。 雷鳴が轟き、テレビで「新宿で雹が降った」と言っていた。 極端な天気だ。 寝る。
2016年3月27日(日)
朝刊。 一面に、 〈首相 消費増税先送り視野〉 という記事が載っていた。 来年4月に予定されている増税、一体どうなるんだろうね? 昼。 佐藤編集長に「花見に行こう」と誘われ、2人で西池袋公園へ。 (名称が紛らわしいが「池袋西口公園(ウエスト・ゲート・パーク)」とは違う公園) 花見客が何グループか居て、そのうち1つのグループに編集長が注目。 「誰?」 と、聞いたら、割と有名なトンデモさんなのだそうだ。 (「隠れユダヤ人」とかの存在を主張し「アメリカ同時多発テロ事件はユダヤ金融資本による自作自演」とか言っている人) おっさん(この人がトンデモさん)1人に20代ぐらいの男女が4〜5人のグループで花見をしていた。 「年々、参加している〈信者〉の数が減っているなあ」 って、編集長、定点観測してたんかい! 「面白いから参加してみるか?」 と、言われたが、あまりお近づきになりたい相手ではなさそうなので、遠慮する。 2人で公園のベンチに座り、サンドイッチを食べる。 (どうでもいいがベンチにおっぱいの絵を描いて「MANCO」と落書きした奴、お前はいろんな意味で間違っているぞ!) 少し散歩してから、丸井の4階でお茶を飲んで帰宅。 ネットで読んだニュース。 沖縄県庁で行われた中谷防衛相と翁長雄志知事との会談について。 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設についての協議で、翁長氏が「辺野古移設は反対だとの民意が圧倒的だ」と述べて 改めて反対する姿勢を鮮明にした。 海外のニュース。 アメリカ大統領選の候補者ドナルド・トランプ氏は、大統領に就任した場合、在日米軍の駐留経費の負担増額を日本に要求し 日本が応じなければ在日米軍を撤退させる意向を示した。 (どうなる在日米軍?) 夕方。 4時から池上解説番組でアメリカ大統領選を特集していたので、観る。 元々、アメリカでは「有色人種の低額所得者」が民主党を支持。「白人の高額所得者」が共和党を支持していた。 ところが白人に低額所得者が増えて来たために、共和党の支持者に「白人の低額所得者」が増えて来た。 (そして民主党の支持者には「高額所得者・知的階級」が増えた) いま共和党は、「トランプを支持する白人の低額所得者」と「支持しない白人の高額所得者」で割れているらしい。 ナルホド。 7時のニュース。 2年前に行方不明になった少女が「若い男に監禁されていた」と警察に助けを求めて保護されたのだそうだ。 事件の詳細は、まだよく分からない。 夜。 ドラマ「ストレンジャー」を観る。 「ポーの一族」を原案にしたドラマということだが、日本のドラマなのでエドガーもアランも出て来ない。 その代わり三杉晃という男と真理亜という女のバンパネラが出て来る。 この2人の登場人物について。 三杉晃: 事故で妻と娘を一度に失い、自殺しようとしたところでバンパネラの真理亜に出会い、バンパネラになった男。 真理亜: 通常は成人してから加わるはずのバンパネラ一族に、少女のまま加わっている一族でも特別な存在らしい。 「一緒に行こう、ひとりでは寂しすぎる」と言って三杉をバンパネラの一族に加えた。 ちなみに「原案」の主人公エドガーは…… 通常は成人してから加わるはずのバンパネラ一族に、少年のまま加わっている一族でも特別な存在。 養父母と「妹」を人間に殺されて一度に失い、「一緒に行こう、ひとりでは寂しすぎる」と言ってアランをバンパネラの一族 に加えたということになっている。 エドガーとアランの設定を一旦混ぜて再分割したせいか、特別な存在であるはずの者の方が体が弱かったり(原作では逆)、 ちょっとチグハグ。 ストーリー。 三杉は幼い頃に1年間一緒に暮らした伊東香織を約束通り迎えに行くが、彼が着く前に香織が殺害されてしまったために連続 殺人事件に巻き込まれてしまう。 伊東香織は、恐らくロビンとリデルを混ぜた人物。 幼い頃に両親を亡くして短期間三杉に育てられ、三杉に「迎えに行く」と言われて待っていたが、連続殺人犯に殺されてしまう。 ロビン:エドガーに「迎えに行く」と言われて待っていたが、学校で苛めに遭って謎の転落死を遂げた少年。 リデル:幼い頃に両親を亡くして短期間エドガーとアランに育てられ、その後、普通の人間の暮らしに戻った少女。 人間による殺人事件という、普通のミステリーにバンパネラ(吸血鬼)の物語が混ざっているのだが、単に怪しすぎる三杉を バンパネラだと知らない刑事が犯人と疑い、捜査が混乱することになる。 視聴者の側には三杉が犯人ではないことが最初から分かっているので、無駄に混乱して遠回りする羽目になっている刑事は、 ただ気の毒に見えるだけ。 主人公が高校教師になった理由がよく分からない。 設定が凝っている割には、ストーリーに絡んで来ない。 (これ、シリーズ化するつもりなのだろうか?) 本当にどうでもいいこと。 伊東香織が1年間「おにいちゃん」と一緒に暮らしていたという話を聞いた児童養護施設の職員が、香織はその男に監禁され ていたのではないかと疑うシーンで、ふとさっきのニュースの「少女監禁事件」を連想してしまった。 もしかして、この現実の事件の犯人は、ドラマの犯人と同様に妄想の世界に住んでいたとか? 寝る。
2016年3月26日(土)
今日は空想小説ワークショップの花見。 朝起きると寒いので、風呂を沸かしてお湯で体を温める。 1日屋外に居ることになるので、日焼け止めを塗って近所の店でレジャーシートを買ってから江戸川公園へ。 地下鉄を出ると日が照っていて、今度は暑い。 汗をかきながら待ち合わせ場所に着くと、もう何人か集まっていたが、シートの上に日陰の部分が全然ない。 理由を聞いたら、 「たったいま日が射した」 のだそうだ。 私が地下鉄の駅から地上に出た辺りで急に天気が晴れたのだとか。 持って来たレジャーシートを広げて、少し日陰に領土拡張。 桜はあまり咲いていなかったが、その分、場所が空いていて広々と場所が取れる。 ゆったりと宴会。 花見会場の公園にはハトが住んでいて、近所に住む人の話では、 「ハトにエサをやるのを禁止にしてから、エサが貰えずハトの元気がなかった。それがお花見シーズンになり花見客のつまみ の残りをつつけるようになって、最近また元気になって来た」 のだそうだ。 人がハトにエサをやった結果、ハトの個体数が増えた。 増え過ぎたハトのフン公害を嫌って、人間がハトにエサをやるのを止めた。 個体数が増えたハトがエサ不足で痩せ細ってしまった。 公園では、少ないエサを巡ってハト同士がつつき合いの喧嘩をしていた。 それを見て人間曰く。 「ハトって平和の象徴とか言うけれど、ぜんぜん平和じゃないじゃん」 しかし、そもそもの争いの種を蒔いたのは、人間なのだ。 人と動物との関わり方って、難しいよなあ。 花見終了後、居酒屋を2軒ハシゴしてから帰宅。 寝る。
2016年3月25日(金)
朝刊のトップ記事は、 〈伊方1号機廃炉へ〉 だった。 伊方1号機というのは、運転開始から40年近い原子力発電所だそうだ。 〈国の規制で定めた原発の運転期間は原則40年で、原子力規制委員会が認めれば最長60年まで延長できる。ただ伊方1号 機の稼働延長には2000億円規模の安全対策費がかかる見込み。四国電は投資負担に見合わないと判断した〉 この「原発の運転期間は原則40年で、原子力規制委員会が認めれば最長60年まで延長できる」という規制が作られたのは 東京電力福島第1原子力発電所の事故後。 原発が基本的に40年で使えなくなるとなると、設備投資が収益に見合わなくなるということが起きてしまうのだな。 午後。 地味な作業。 大笑いしたニュース。 〈米IT大手マイクロソフトは24日、インターネット上で一般人らと会話をしながら発達する人工知能(AI)の実験を中 止したと明らかにした〉(共同通信) 端末の音声検索機能などを向上させるため、AIに利用者とのやりとりから学ばせようと23日にツイッターに登録させたと ころ、たちまちネット民の影響を受けて「ヒトラーは間違っていない」などと発言するようになったためなんだとか。 純真無垢なAIは、1日でネットに洗脳されてしまったようだ。(笑) ある意味、怖い話だよな。 夕刊にトルコで拘束された日本人についての続報が載っていた。 〈県警「犯罪嫌疑なし」〉 〈任意聴取打ち切り〉 記事によると、 〈携帯電話など所持品からISとのつながりを示すものは確認されず「こんなに騒がれるとは思わなかった」と話したという〉 〈トルコの治安当局者によると、拘束時も「私は観光客だ」と主張したとされる〉 ……って、つまり単にトルコに観光旅行に行った人だったわけ? 第1報での、 〈尋問に対し「ISに加わるために来た」などと答えた〉 というのは、メディアが流したデタラメか? 夜。 空想小説ワークショップ。 キャラクター同士の関係性について。 軍歌「戦友」の話をしたら、講師の先生までに「歌詞を知らない」と言われたのにはショック。 反対にこちらは「野生の腐」という言葉を教えて貰った。 製作者側が腐女子向けを狙って作った作品(アニメ「おそ松さん」など)を「あざとい」と嫌う腐女子のことだそうだ。 こうした「野生の腐」が好むのは、男性作家が書いた純粋に男の友情を謳うような作品なのだとか。 (勉強になった) 放課後の飲み会で、花粉症薬の副作用「悪夢」が話題になった。 「この副作用を相殺するために、飲むと良い夢が見られる薬というのが出来ないものか」 とか……馬鹿話。 家に帰って、寝る。
2016年3月24日(木)
朝。 寒い。 そしてくしゃみが止まらない。 ティッシュが1箱、空になりマスクをするも、目が痛痒い。 最悪! 朝刊に、 〈シリア国境で邦人拘束〉 〈トルコ当局「イスラム国」参加図る?〉 短い見出しで、わざわざ「トルコ当局」と断っている上、最後に「?」をつけている。 つまこれは、客観的事実ではなく、あくまで「トルコ当局の主張」という意味かな? 実際には、何が起こったのだろう? 記事によれば、 〈ドアン通信によると、男性は22日に拘束された。尋問に対し「ISに加わるために来た」などと答えたと言う〉 〈アンカラの日本大使館は「報道は把握している。トルコ当局に対し事実関係を確認している」としている〉 とのこと。 午後。 目は完全に真っ赤で、呼吸が苦しく、熱が出て来た。 花粉なのか、風邪なのか? (アレルギーに薬は飲んでいるのだが、花粉のピーク時は効かないこともある) 「他所の星に住みたい」と、半ば本気で思う。 夕方。 テレビでトルコ当局に拘束された日本人のニュースの続報をやっていた。 問題の日本人は、もう帰国したそうだ。 ニュース画面には記者の、 「イスラム国に加わろうとしたんですか?」 という質問に対して、 「してないって!」 と、答えている映像が流れた。 母親がインタビューを受けて、 「息子は英語をそんなに話せない」 と、答えていた。 トルコ当局の尋問は日本語じゃなかったと思うが、となると「ISに加わるために来た」というのは何語で言ったのだろう? 警官「(外国語で)ISに加わるために来たのか?」 男性「え? はい?」 みたいなやりとりだったのかもな。 国内ニュース。 東日本大震災の際に、学校の体育館に避難した後に津波に飲まれた女児について、仙台地裁が東松島市に対し遺族への賠償を 命じたそうだ。 当時の市立学校の災害時のマニュアルでは「災害時には生徒・児童は保護者に引き渡す」だったらしい。 いやらしい言い方をさせて貰えれば「ややこしいことが起きる前に、さっさと学校の管理下から外してしまえ」だ。 よく役所の窓口で、役人にイライラさせられることがある。 話が通じず「こいつはいったい何がしたいんだ?」と思うわけだが、役人がやろうとしていることは基本的に「瑕疵なき行政 行為」であるはずだ。 「瑕疵なき行政行為」 ぶっちゃけた言い方をすると「規則通りのことをやっていれば結果がどうなろうと役人は責められない」ということ。 「ややこしいことが起きる前に、さっさと学校の管理下から外してしまえ」というのは、非常に無責任な行為なのだが、マニ ュアルでそうなっている以上、これは「瑕疵なき行政行為」になってしまう。 市側に責任はないことになる。 裁判官も人の子である。 「ややこしいことが起きる前に、さっさと学校の管理下から外してしまえ」 と、子供の安全より学校側が責任を問われないことを重視したマニュアルに腹が立ったんじゃないかな? しかしマニュアルはマニュアルである。 規則に従った以上は、それは「瑕疵なき行政行為」。 ところが、ここで攻撃ポイント発見。 当日、女児の保護者が来る前に女児の家の近所に住む同級生の父親が「私の車で一緒に送ってあげますよ」と車に乗せ、途中 の道で津波に飲まれてしまったのだ。 顔見知りの同級生の父親(たぶんご近所さん)が、親切に車に乗せてくれるというのは、地方で自然な行為だと思う。 任せてしまった学校側の行動もそんなに変なことではなかった。 が、マニュアルが「災害時には生徒・児童は保護者に引き渡す」である以上「保護者以外の者」に児童を引き渡した行為は、 「瑕疵がある(簡単に言うと「規則と違うじゃん!」という意味)」ことになる。 さらに裁判長、 「停電で(津波に関する)情報収集が困難だった」 という東松島市側の主張を、 「教職員らの車のテレビやラジオで情報収集が可能だった」 として退けている。 普通は、そんなにすぐに思いつかないかも知れない「教職員らの車のテレビやラジオ」。 でも「なんとしてでも子供の安全を守りたい」と必死に情報を収集する方法を考えたならば、思いついたかも知れない。 つまり裁判長の言いたかったのは「お前ら、通り一遍のお役所仕事をしやがって!」なんじゃないかな? 保護者が来る前に同級生の父親に女児を預けた行為も「一刻も早く学校の管理下から外したかった」と見えたのでは? 顔見知りの同級生の父親に児童を任せるという、通常ならさほど問題にならなさそうな小さな違反をグリグリと攻め、普段は あまり気づかないような「教職員らの車のテレビやラジオ」を使わなかったのがいけないと、判決を出した裁判長。 ちょっと好きかも。 でも、この判決を受けての行政側の対応は「指定された保護者以外の人に児童を引き渡さないことを徹底する」。 (やっぱり、そこかい?) 寝る。
2016年3月23日(水)
朝。 ネットのニュースを見ていたら、 〈政府は22日の閣議で、共産党が戦後の一時期に掲げたとされる「暴力革命」の方針について「変更はないと認識している」 とする答弁書を決定した〉 という記事を見つけた。(読売新聞電子版) 答弁書では、共産党に関し「今も内乱などを取り締まる破壊活動防止法の調査対象であること」が明らかにされているそうで 興味深いのは、いままで「時代遅れのアホ政党」として歯牙にもかけないでいた共産党に対し、自民党が、わざわざこういう ことを公にしたということ。 これは自民党が共産党を「無視できない」と認識したという意味か? 志位さん、最近そんなに頑張っているのか? 私の個人的な政治信条を明かすならば、共産主義は嫌いなのだがな。 午後。 しょうもないような地味な作業。 夜。 疲れたので「二足歩行ロボット動画」を観て心を癒す。 以前「4足歩行ロボットのビッグドッグは蹴飛ばされてもすぐに体勢を立ち直すことが出来るからアシモより優れている」と いう意見に対して「そもそも “カワイイ” アシモを蹴飛ばす人間はいないから大丈夫」と反論する人がいて、面白いなと思って 見ていたのだが、ビッグドッグの進化型とも言える2足歩行ロボットの性能を示すための動画で、人間がロボットを棒で突き 飛ばしたり、持っている箱をたたき落とす場面を公開したところ、この動画を制作したロボット開発会社ボストン・ダイナミ クスに対して、 「可哀想なことをするな!」 と、非難するコメントが多く上がったのだとか。 (人間は、どのぐらい人間に似ているものなら「人間」と認識して共感を示すのだろう?) ・手足のないコケシ。 ・人間の形をしていないだるま。 ・顔の描いていない紙人形。 ・目が3つある「三つ目がとおる」の写楽のフィギュア。 ・人間の写っている写真。 ・紙に描いた人間の絵。 1度実験してみたいな。 寝る。
2016年3月22日(火)
朝。 恐る恐るメールを確認したが、直しのメールは来ていない。 ほっとすると同時にどっと疲れが出た。 熱い風呂で体の緊張をほぐしてからお茶を飲んで一息つく。 (でも「はるこん」の仕事、まだあるのだよなあ) 朝刊の1面に、 〈米大統領、キューバ訪問〉 の見出し。 トップ記事ではなかったのは、オバマさんがもうじき任期を終了する大統領だからか? 午後。 テレビを観ていたら1号くんから電話。 「午前中に何度もかけたのに」 と言われたので、 「風呂に入っていた」 と、答える。 「いま忙しいか?」 と聞かれたので、 「『バットマン&ロビン』を観るのに忙しい」 と、答えたら、 「じゃあ『バットマン&ロビン』が終わった頃に、また電話する」 と、言われた。 「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」(1997年製作のアメリカ映画)は、残念ながらつまらない映画だった。 アーノルド・シュワルツェネッガーやユマ・サーマンが出ている割には、しょぼい。 特にアクションシーンがどうしようもなく、しょぼい。 (なんだかなあ……) と、観ていたら、部屋がユラユラ揺れ出した。 時刻:14時34分頃 震源:茨城県北部(北緯36.8度 東経140.6度) 深さ:約10km 規模:マグニチュード4.7 最大震度は、常陸太田市の震度4だそうだ。 最近、茨城を震源とする地震が多いね。 さて、「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」。 アーノルド・シュワルツェネッガーが演じているのは、悪役Mr.フリーズ。 このMr.フリーズは、元は高名な科学者という設定。 重病の妻を救うための薬の開発中に事故に遭い、冷却スーツなしに生きていられない身体になってしまったために、スーツの エネルギー源であるダイヤを手に入れる目的で宝石強盗を行う羽目になった人。 あまりにも全てにおいて可哀想なので、 「わざと巨大ダイヤを人目につくようにして、Mr.フリーズをおびき出して捕まえよう」 などと言っている主人公の方が酷い奴に見えてしまう。 そして悪女ポイズン・アイビーに「妻はバットマンに殺された」と吹き込まれ、バットマンに復讐しようとする。 Mr.フリーズを主人公として観ると、これってまるで「スウィニー・トッド」の悲劇だ。 そして、悪女ポイズン・アイビー(演じているのは、ユマ・サーマン)も、そもそもがそんな悪い奴というわけではない。 ボスに騙されて殺された気の毒な女助手なのである。 悪役が気の毒な人たちばかりなので、彼らをやっつけてもスカッとしない。 観終わって、1号くんからの電話を待つが、来ない。 1時間ぐらい待って、痺れを切らしてこっちから電話したら、 「寝てた」 だと。 2人で出かけて差し当たっての用事を済ませると、そろそろ夕食の時間。 「山手通りに開店したての店があるぞ」 と誘われたので、そこへ行く。 (誘った側が奢るのかと思ったら、奢ってくれと言われたのが解せなかったが) 店の外にメニューがあり、トウガラシの絵が描いてある。 1号くんの説ではスペイン料理店じゃないかと言うが「生春巻き」ってスペイン料理か? まずはワインとアヒージョ、ローストビーフを頼む。 予想通りのピリ辛系。 浅黒い肌に彫りの深い顔立ちの愛想の良いシェフに、 「パクチー、ダイジョブ?」 と、聞かれる。 (パクチーが苦手な日本人が多いのかな?) 1号くん「大好物です!」と答えていた。 名前を忘れたピリ辛系のチャーハンみたいなもの(パエリアとはちょっと違った)も、なかなか美味しかったが、ローストビ ーフが最高だったな。 長く営業が続いてくれると良いな。 (この辺は飯屋の激戦区なので、盛衰が激しい) 家に帰ってネットのニュースを見たら「ブリュッセルで爆破テロ」だそうだ。 日本の暴力団も最近、暴れているようだが、トラックで突っ込んだり車の窓ガラスを「バールのようなもの」で割る程度。 暴力的と言えばそうなのだけれど、海外ニュースで見るテロに比べればだいぶマシな気がする。 日本は平和な国で良かったな。 寝る。
2016年3月21日(月)
朝から天気も悪くない。 このところ運動不足。 なので佐藤編集長を誘って、散歩。 とりあえず西の方角へ。 しばらく歩いて、 「ここはどこだろう?」 と言ったら、 「GPSを持っているのなら使え」 と、まともな御意見。 近くの公園へ入ってGPSを起動させていたら、編集長の姿が見えなくなった。 「アレ?」 と探していると、のそのそ出て来て、 「小便してた。公園に来たら小便するもんやろ」 (お前は犬か!) トイレの入り口が道路側にあったので、公園内からは出入りが見えなかったようだ。 犬の散歩の気分で歩いていたら板橋区に着いた。 ローカルな言い方で申し訳ないが、都立板橋高校の近く。 道がくねくねしていて、分かりにくい場所にケーキ屋を発見。 明治洋菓子店という店で、ショーウインドウに大きなアップルパイが並んでいた。 アップルパイを2切れ買う。 帰り道で共産党議員のポスターを壁に張った店舗(?)を見かけたので、傍に寄ってよく見ると「自公はサル」みたいな、 分かりやすい悪口が壁一面に張ってある。 (共産党支持者の店なのだろうか?) 外壁全体がポスターや張り紙で埋まっていて、もはやカオス。 シャッターもポスターだらけで、これでは開けられない。 もしかして、空き店舗を利用した前衛アート??? よく分からない建物だった。 帰宅。 アップルパイは美味だった。 明治洋菓子店、リスペクト。 まったりしていたら、夕方4時半頃にメールが1通。 はるこんの作業の直しだ。 手を入れて「第5稿」として7時半に送信。 7時のニュースが「人工知能が小説執筆?進化どこまで」と面白そうだったのに、見損なった。 (まあいいや、9時のニュースで見よう) 8時53分。 再び直しが来る。 9時37分「第6稿」送信。 (しまった! ニュースを見損なった) 10時6分。 また直し。 11時7分「第7稿」送信。 これで本当に終わりかと思ったら、日付が変わった午前0時2分に、さらに直しが…… 「第8稿」を送信し終えたのは、0時35分。 1時間ほど「もしも」に備えて起きていたが、これで本当に終わりだったようだ。(だよね?) なんでこんな卓球の試合みたいなメールのやり取りになる? 疲れた…… ネットで調べたら、さっき見損なった「人工知能」のニュースは、 人間が、 ・登場人物の設定 ・ストーリー ・文章の「部品」に相当するもの を用意して、複数の人工知能に小説を執筆させ、第3回日経「星新一賞」に応募したところ、第1次選考を通過したものが あったという話だった。(便利な時代だ) ニュースサイトを見ていて見つけた別のニュース。 作家の夏樹静子さんが今月の19日に亡くなられたのだそうだ。 日本の大衆文学の歴史上、2016年3月は重要な月になるかも。 寝る。
2016年3月20日(日)
朝。 空気が肌に暖かい。 昨日買った紀乃屋の梅干し(三年漬)、ふと気になって製造元を調べたら、なんと区内の会社。 本社所在は、頑張れば歩いて行ける距離。 (思いっきり地場産業だった……) こういう地元の小さなメーカー、潰れないでいてくれると良いな。 午後からは、メンサ・テスト合格者の会の例会。 コートを着ずに外へ出る。 少し早めに着いたので、東京芸術劇場の1階で時間つぶし。 来月に公演予定の「スウィーニー・トッド」の予告編を眺める。 パイ屋の女主人ミセス・ラヴェットが大竹しのぶで、トバイアスが武田真治。 観たいけれど、チケットが13000円するのだよな。 例会は、いつもの通り。 馬鹿話とゲーム。 終了後は飲み会。 「土日と祝日に休める残業のない会社への転職を考えて、希望の会社に問い合わせのメールを送ったけど、まだ返事が来ないん だよなあ」 と、20代の若者。 送ったのは一昨日(金曜日)の夜だと言う。 (土曜日に会社から返信が来て「当社には土日に働いている社員はひとりもおりません」とか言われたら、どうするんだ?) 帰宅。 「情熱大陸」を観る。 「勇者ヨシヒコ」シリーズや「アオイホノオ」で有名な福田雄一監督が、俳優・菅田将暉に密着取材したドキュメンタリー。 ドキュメンタリーではあるが、そこは福田監督なので一筋縄ではいかない。 「こういう方針で撮りたいんだけど」と菅田と打ち合わせるところから始まり、ぜんぜんその通りに行っていない絵が続く。 共演者との飲み会で喋らない菅田。 しまいに寝てしまう菅田。 ついには菅田の側から自分のバンドメンバーとの練習場所へと呼ばれ「撮ってくださ」と言われる監督。 しかし、福田が撮った絵は、グダグダの練習風景。 (というか、練習風景の中からわざわざグダグダの場面をチョイス?) バンドメンバーとの飲み会でも、喋らずにただ料理を食べている菅田。 そこで菅田の趣味が洋服作りだという話を引き出し、洋服を作っている菅田の映像。 「洋服を作る」とは、布を切ってミシンをかけること。 地味な作業だ。 しかし真剣にミシンをかける菅田の目が、いままでと打って変わって輝いている。 ミシンをかけているだけの地味な絵なのに、いままでのグダグダがグダグダだったので、すごいシーンに見えてしまう。 (ミシンとイケメン俳優の出会いは美しい!) 演出って、こうやるのか。 寝る。
2016年3月19日(土)
朝。 朝食を摂って雑用を済ませ『ニューロマンサー』を少し読み進める。 ( “さらりまん” という単語は、原語ではどういう綴りなのだろうな? たぶん “salary man” ではないと思うのだが) 午後。 佐藤編集長と外出。 三省堂に行く。 編集長が、 「セルフで書籍検索できる端末があるぞ」 というので見たら柱の陰に真新しい端末が3つほど置いてあった。 さっそく使用。 (プリントアウトには、リブロのものと違って売り場の配置図がなかった) 『セブン』(浅暮三文 光文社文庫)購入。 三省堂を出てから、明治通りを新宿方面へ。 こっち方面に歩いて行くのは初めての気がする。 佐藤編集長も、 「震災の時に市ヶ谷から歩いて帰宅したとき以来だ」 と言っていた。 「オリナスふくろうの杜」という建物の前を通る。 一つのビルの中に…… 高齢者優良賃貸住宅 公社賃貸住宅 区民住宅 特別養護老人ホーム 介護老人保健施設 保育園 身体障害者療護施設 地域包括支援センター 介護保険サービス」 身体障害者デイサービスセンター 高齢者通所介護 店舗 ……がぜんぶ入っているという建物。 こういう複合施設って、長距離の移動が困難な高齢者の増加に従って、今後増えて行くのかな? 少し歩いて寺院の多い地域へ入る。 法明寺の境内をぶらぶら歩いていたら袴姿の若い女性が大勢歩いて来た。 東京音大の卒業式かな? 空腹を覚えて時計を見たら、17時を回っていた。 (食事を摂れる所は?) と、見渡したら「割烹 大倉」という店が目についた。 店の前まで行くと、予約専門の料亭みたいだ。 その店の斜め前に「魚河岸亭 旬」という店があり、こっちは普通の居酒屋風の店構えだったので入店。 箸袋を見たら「大倉」と書いてある。 どうやら系列店だったようだ。 我々の入店とほぼ同時に子供連れの客が入って来て、2階に通されていた。 どうやら2階は宴会場らしい。 酒と料理を頼んでゆっくりと楽しんでいたら、女将に、 「うるさくてすみません。注意はしているんですが」 と言われた。 何のことかと思ったら、2階で客の子供が走り回っている足音のことらしい。 こちらは集合住宅に長く住んでいるので、耳が自動的に足音をカットしてしまう癖がついている。 ときどき子供の声で「ワン・ツー・スリー!」なんてのか聞こえるのは、むしろ微笑ましい。 だが気の毒な女将には相当に耳障りに響くようで、男性店員に何度も注意して来いとに言ってたが、店員の方も、そんな仕事 はあまり楽しくないだろうから「ちゃんと言ってよ」「さっき言いましたよ」のやり取りが厨房から丸聞こえ。 面白く聞く。 料理は、美味かった。 (これは料亭の味かも) デザートにイチゴのアイスを食べたのだが、チーズのような濃厚さ! 満足して店を出る。 帰りに西武の地下のたいやき屋と梅干し屋(?)に寄る。 たいやきはカレー味。 冗談で買ってみたら、本気で美味かった。 梅干しは、量り売りで500グラム購入。 変なブームのせいで、専門店に行かないと普通の梅干しが買えなくなったのが非常に不便。 帰宅。 一息ついて、テレビをつけたら「精霊の守り人」をやっていた。 NHKが本気を出している割には、さほどひどくない(※)感じ? (でも、原作ファンが見たら突っ込みどころ満載かも) ※NHKが本気を出している割には、さほどひどくない NHKが本気を出して番組を制作すると、偉い人が番組に関わり、結果的に感性の古臭い年寄りの意見が通りがちになるので ロクな番組が作れないという噂がある。 『ニューロマンサー』の第2部まで読み終わったので、寝る。
2016年3月18日(金)
朝。 例の「悪夢」の副作用が気になって、このところ寝る前の花粉症薬の服用を控えている。 その結果、当然だが目覚めると咽は真っ赤、目も真っ赤。 鼻からは出血している。(炎症がひどいとこうなる) なんとかならないものか、ホント。 昼。 「CSI」を観ていたら、 「日本人のシェフが自分の性器を切り取って料理したことがある」 というセリフが出て来た。 びっくりして調べたら、番組が放映された前年(2012年)に日本で、自称絵描きが(シェフではない)自分の性器を料理 して希望者に食べさせるという事件が本当にあったようだ。 日本人である私も知らなかったぞ。 どうしてそういう偏った情報の伝播は早いのだ? 午後。 『Gene Mapper -full build』(藤井大洋 ハヤカワ文庫)読了。 遺伝子操作した稲で田んぼに広告用の絵を描く仕事をしている主人公。 あるとき、稲に突然変異が起こり、広告の絵が壊れてしまう。 マスコミに嗅ぎ付けられる前に事態を収拾しようと、主人公は田んぼのあるベトナムに飛ぶのだが…… マスコミ関係者は徹底的にモラルが低く、自然主義活動家は無責任なアホという物語。 ただ、別の視点から見ると、主人公も自分の立場さえ守れればそれで良いような奴なのでお互い様。 主人公の行動の目的が「自分の立場を守りたい」という小市民的なものなので、感情移入がし易い。 なので読んでいる時には面白いのだが、読後感がやや空虚。 まあ、これは好みの問題かも。 古本屋で買った『ニューロマンサー』(ウィリアム・ギブスン 黒丸尚・訳 ハヤカワ文庫)を読み始める。 本国で1984年に出版され、日本語版は1986年発行。 2013年発行の『Gene Mapper -full build』と同じハヤカワ文庫なのだが、続けて読むと……活字が小さい。(笑) 1980年代には、SF文庫って老眼鏡をかけて読むものじゃなかったんだよね。 来月に53歳になる中年は、老眼鏡の上からハルキルーペを使用。 第一部は「千葉市憂愁(チバ・シティ・ブルース)」。 アメリカの作家が書いた小説なのに、舞台が千葉なのだ。 1980年代は、これからの世界の中心は日本になるのではないかと言われていた時代。 日本国が、歴史上もっとも輝いていた時代だったのだよなあ。 夜。 やばい、ティッシュがなくなってしまった。 しかし、この花粉の中を外出するのも面倒だ。 (帰宅後に使用した衣服を全て着替えるのはもちろん、全身を洗浄しなければならなくなる) なので2号くんに電話。 「お前、カツ丼食いたくね?」 持ち帰りのカツ丼を奢る代わりに代金を受け取りに来る途中、ドラッグストアへ寄ってティッシュを買って来てもらう。 やって来た2号くんに、 「去年、漫画家の火村正紀先生が亡くなったのは知ってた?」 と言われた。 子宮がんだったそうだ。 (女の人だったんだ……) 火村先生の「はじめての甲子園」という野球漫画が好きで、連載が打ち切りになった時には本気でガッカリしたものだった。 火村先生が入院することになった時に(まさか死ぬとは思わなかったのだろう)編集者が入院レポート漫画の執筆を勧め、 (恐らく手術後の再発によって)途中休載。 しかし先生の死後、休載後も描き溜めていた原稿が発見され、遺族の許可を得てウェブにアップされたのだとか。 この漫画の最終回(になってしまった回)。 火村先生、病巣が全身に散らばっていること、放射線治療を行っても副作用が大きいばかりで効果があまり期待できないこと などを医師に説明されつつも、 「うーん……でも今はできる限りのことをしておきたいし」 と、悩んで治療を希望する。 そして、「4/21今まであまり脱毛しなかったんですが昨日から急にゴッソリ脱けてきました」と書いたところで終わって いる。 火村先生が亡くなられたのは、その2カ月後の6月27日。 まさに絶筆だ。 今更だがご冥福をお祈りします。 「私ががんになった時は、無理に副作用の大きい治療を受けるのは止めようかなあ」 と、私。 「この第2話にある『小泉八雲』って『藤井八雲』の誤植だよね」 と、2号くん。 (ダメじゃないか、編集者!) さて、2人で「さよならドビュッシー」というドラマを観る。 原作が「岬洋介シリーズ」の第1作で、第8回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作というので、ミステリー好きな 2号くんはとても楽しみにしていたらしい。 ドラマは…… もう何をどこから突っ込んだら良いのやら! 40年前の少女漫画といった感じのストーリー。 大金持ちの家に、両親を亡くした親類の少女が引き取られ、同い年のその家の娘と姉妹のように育てられる。 金持ちの娘はピアノの才能があり、名門高校の音楽科への進学が決まっている…… で、ある日、その家が火事になって引き取られた孤児の少女が死に、金持ちの娘は顔に大火傷。 手術の結果、元通りの顔になったものの、喉が焼けて声は潰れ、指を火傷したせいでピアノを上手く弾けなくなってしまう。 ウィキペディアによると、 〈岬洋介というキャラクターは、著者の中山が横溝正史の金田一耕助というキャラクターが好きだったため、自分が書くシ リーズの主人公は「ピアノを弾くイケメンの金田一にしよう!」という思いつきから生み出され〉 とのこと。 (ナルホド……) あまりに分かりやすいトリックを誤摩化そうとしたのか、変な感じで漫画家志望の青年が登場。 原作は読んでいないが、ドラマ版のこの青年、はっきり言って性格が変。 どう変なのかと言うと、前半と後半で性格が変わってしまっているのだ。 (演じていた武田真治さん、やりにくかったんじゃないかと思った) 前半:漫画家を目指すというのを言い訳に、ただ遊んでいるだけのニート。 後半:真剣に漫画家を目指している男。 これを「ただ遊んでいるだけのニートに見えるが、実は真剣に漫画家を目指している男」にしたいのなら、小道具の漫画原稿 は、もう少しきちんとしたものを用意して欲しかった。 (アレが「子供が描いた少女漫画」みたいな絵だったのは、実は小道具係からの「このドラマは子供が描いた少女漫画だ」 という秘密のメッセージだったのかと変な妄想が広がってしまったじゃないか!) どうでもいいこと。 ヒロインの黒島結菜さん、「アオイホノオ」で 津田ヒロミを演じていた人だね。 2号くん、 「雨が降って来た」 と言って傘を借りて帰った。 覚え書き。 立て替えた古本『ものがたり水滸伝』(陳舜臣 中公文庫)の代金258円を、2号くんから取り立てる。 寝る。
2016年3月17日(木)
朝。 テレビを、1チャンネル(NHK総合)から順に9チャンネル(東京MX=東京ローカル局)までざっと見るが、興味のある 内容は放送されていなかったので、消す。 いろいろ雑用で午前中が終わり、昼に「CSI」を観る。 白人至上主義者の行ったライブで火災が起き、多数の死者が出る。 主人公は、白人至上主義者に反感を持った犯人に強い怒りをぶつける。 理由は「(会場に集まった白人至上主義者たちは)子供じゃないか!」。 でも、見た感じでは「子供」と言われた20代前半か、若くても10代後半ぐらい。 全身に白人至上主義の主張を刺青していたりして、とてもじゃないが子供のちょっとした気の迷いという感じじゃない。 気がついたのだが、いつの間にかこの番組のレギュラー出演者が白人ばかりになっている。 (シーズン11までは、黒人のレギュラー出演者がいた) いまテレビ東京で放映しているのはシーズン14なので、アメリカでは2013年の秋ごろに放映されたエピソード。 現在、アメリカ大統領選で有色人種を過激に攻撃するトランプ候補が支持を集めていることについて、日本人は意外に感じて いるけれども、2013年にアメリカの人気テレビ番組が「白人至上主義者と敵対する悪者」が登場するエピソードを放映し ていたのだと考えると、アメリカ人はそう「突然に」意見を変えたわけではないようだ。 ちなみに、ウィキペディアで「バラク・オバマ」の項目によると、 〈2014年にコネチカット州にあるキニピアック大学が行った調査では「第二次世界大戦後で最悪の大統領」としてオバマが 第1位に選ばれ〉 書かれていて「アメリカ初の黒人大統領」の人気が急速に下落して行っている時期だったことが分かる。 黒人大統領誕生の反動で、逆に人種差別主義が盛り上がっちゃったのかな? (ときどき忘れられていることだが、日本人も有色人種である) 夜。 2号くんが借りていた本を取りに来たので、ついでに2人で飲みに行く。 「横山光輝の素晴らしさ」について、約2時間語られる。 帰宅したら、一緒について来たので「ウルトラQ」のDVDを観てからNHKの「漫勉」を観る。 本日のゲストは『ディザインズ』の作者である五十嵐大介氏。 2号くん、 「ボールペンで、あんな線が描けるんだ!」 と、興奮していた。 2号くんが帰宅したので、寝ようと布団に入ったのだが寝付けない。 最近、寝る前にアルコールを飲むと眠れなくなって来た。 年のせいか? 午前2時まで『Gene Mapper -full build』(藤井大洋 ハヤカワ文庫)を読んでから、無理やり寝る。
2016年3月16日(水)
すっきりと目を覚まし、美味しく朝食を食べる。 (もう昨日のようなことが起きないと良いな) と、いつものように朝刊を広げたら…… (アレ? 今日って水曜日じゃん???) なんで1日、曜日を間違えたのかよく分からない。 ちなみに朝刊のトップ記事は、 〈ベア,昨年の4割以下〉 今年の春闘でのベア(ベースアップ=最低賃金の底上げ)を縮小する企業が4割以下だったという内容。 やっぱり、景気はあまり良くないのだな。 午前中。 風呂に入ってネットでのんびりと「中国嫁日記」を読む。 作者の井上純一氏、どうやら日本に帰って来るようだ。 理由を中国の不動産の高騰(大家が住んでいた賃貸住宅を売りに出す事になった)としていたが、以前、日本国内で引っ越し をした時にも、ネット上の漫画では両親が年をとって来たので後々の同居も考えて広い物件への引っ越しと書いていたのが、 コミックス版では、実は解雇した元社員による嫌がらせから逃げるためとなっていたので、今回も別の理由かも。 こういう普通の人が突然の帰国をすることになったという話を読むと、その国に何かネットなんかでは書けないような何か が起こるのではないかと勘ぐってしまう。 メールのチェック。 「日本郵便-日本郵政」を名乗るところから、こんなメールが届いていた。 アヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイ 拝啓 配達員が注文番号******の商品を配達するため電話で連絡を差し上げたのですが、つながりませんでした。従って ご注文の品はターミナルに返送されました。ご注文登録時に入力していただいた電話番号に誤りがあったことが分かりま した。このメールに添付されている委託運送状を印刷して、最寄りの日本郵政取り扱い郵便局までお問い合わせください。 敬具 アヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイアヤシイ (委託運送状? なんじゃそりゃ?) そもそも日本郵便からのメールだったら「注文番号」ではなく「お問い合わせ番号」と書かれているはず。 念のため、日本郵便のサイトの「郵便追跡サービス」で注文番号として書かれた数字を入力してみたが「お問い合わせ番号が 見つかりません」と出た。 添付ファイルは恐らくウィルスメールだと思うので、ソッコー削除する。 午後。 『ジェーン・マッパー』(藤井大洋 ハヤカワ文庫)を読み始め。 主人公が「瑕疵」という言葉の意味を知らなかったり、アオザイを見て何だか分からなかったりというのは何かの伏線なん だろうか? 夜。 携帯でメールを送ろうとして着信記録に気づく。 2号くんから。 風呂に入っていた時間にかけて来たらしい。 (何の用だろう?) と、掛け直してみたら、 「江戸川乱歩の『芋虫』を読んで、あまりの素晴らしさに感動を伝えたかった」 のだそうで、延々と須永中尉の目について語られた。 幸福な読書体験だったようで、たいへんめでたい。 寝る。
2016年3月15日(水)
朝。 花粉症の薬を飲まずに寝たせいか、クシャミは出るが夢見は悪くない。 「副作用:悪夢」というのは本当だったのか。 爽やかに目覚めて、しばらくは眠らないので朝食後に薬を飲んでメールをチェック。 はるこんの担当者から1通。 はるこんブックスの作業の件。 >できれば今週金曜日までに全部をなんとかデザインに回したいです (「月末まで」って聞いてたーっ!) 起きて見る悪夢。 ともかくパソコンに向かう。 (金曜日にデザインに回すということは、チェックの時間を考えると最悪でも木曜日の朝までには先方に届いていないといけない) 大丈夫! 私はきっとやれば出来る子…… (自分の脳が宙に浮かぶ感覚がして、キーボードを打つ指先以外の肉体の存在を認識できなくなることってありますか?) ……どうにか送信して時計を見ると、夜の12時を回っていた。 (つまりすでに木曜日) 丸16時間食事をしていないので腹が減っていたが、何か食べる気力もないので、そのまま寝る。
2016年3月14日(月)
雨。 朝刊に、 〈棋士、囲碁AIに初白星〉 という記事が載っていた。 人間が人工知能に「勝った」ことがニュースになってしまうのか。 その負けたAI「アルファ碁」は、 〈劣勢になると局面を打開しようとして奇妙な手を重ねるという、従来の囲碁ソフトと共通する弱点を露呈した。開発した デミス・ハサビス氏は「アルファ碁の課題がわかってよかった」と述べた〉 のだとか。 そうした課題が解決されれば、やがて人間はAIに勝てないのが当たり前という時代が来るのかな? 今日も今日とて地味なデスクワーク。 夜。 NHKのニュースで報道された世論調査による内閣支持率。 支持する :46%(先月より4ポイント低下) 支持しない:37%(先月より3ポイント上昇) 支持する理由 他の内閣より良さそうだから:40% 実行力があるから :20% 支持する政党の内閣だから :13% 支持しない理由 政策に期待が持てないから:42% 人柄が信頼できないから :18% 実行力がないから :10% 「他の内閣より良さそうだから」というのが、支持する理由の1番というのが、なんか哀しい。 (「政策」は?) ところで民主党が維新の党と合流して出来る新党名が「民進党」に決まったそうだ。 さて、この新党の「政策」はどうなんだろう? 日本って、政治家に恵まれていないよな? もしかして選挙で政治家を選ぶのに向いてない国民性? 寝る。
2016年3月13日(日)
明け方にとても嫌な夢を見た。 夢から覚めるとまた別の嫌な夢の中にいる。 そんなことの繰り返し。 起きてから、 (ハテ?) と考え、気がついて夕べ飲んだ花粉症の薬の説明書を確かめたら「副作用:悪夢」と書いてあった。 むかし読んだ星新一の小説に「実生活が幸せになる代わりに悪夢を見る」という話があったなあ。 確かに薬を飲むと、花粉症の症状が治まって幸せなんだが。(^^; 一日中、部屋でデスクワーク。 休憩で新聞に目を通す。 朝刊に例の広島の中3自殺事件の続報が載っていたのでネットで「中3自殺」を検索してみたら、自殺した生徒の担任だった 女性教師の氏名や顔写真、住所から電話番号に至るまでがネット上に拡散する騒ぎになっているそうだ。 インターネットは暴走すると恐ろしい。 誰かと間違えられたり、あるいは誰かに悪意を持たれて標的にされたら、何もしていなくても被害を被ることもあるかも知れ ない。 嫌な世の中だな。 寝る。
2016年3月12日(土)
午後からはるこんの会議。 行きの地下鉄の中吊り広告で見た週刊誌の見出しに、保育園に落ちたことをブログに書いた主婦へのインタビューみたいなの があった。 私が知っている範囲だと、ブログに保育園に落ちた主婦がそのことを書いた。 ブログが評判になり、その件が国会での質問に上がった。 首相が「匿名のブログなのでその人が実在するかどうかも分からない」と答弁。 子供を持つ主婦が「私たちは実在する」と国会を取り囲んでデモ。 ……という流れになったらしい。 たぶん安倍さんが日頃から「女性の活躍する社会」なんてことを言っている政治家じゃなかったら、こんなに騒ぎになってい なかったのではないかなあ? 下手に期待させた分、ガッカリも大きかった。 ここからは私の想像だが…… 安倍さん的には自分の「女性の活躍する社会」という発言に対して期待していた女性からの反応は、「私たちのことを考えて 下さってどうもありがとうございます」だったんじゃないだろうか? でも実際には「安倍さんは口先では『女性の活躍する社会』とか言っているが、実際には働きたい女性が子供を保育園に預け ることもできない。ダメじゃん!」という反応が返って来てしまった。 そして、こういう予想外の反応に対して、安倍さんの対応は非常に拙い。 つい本音が出てしまった。(笑) たぶん安倍さんも、普通の日本の政治家と同じように、本音では「オンナコドモは軽視して良い」と思っているのだろう。 そして長年「オンナコドモの問題」を軽視し続けた結果が、現在の少子高齢化社会なのだと思う。 昔、女性が多人数の子供を産んでいたのは、子供を産む以外に自分の社会的評価を上げる手段がなかったから。 子供を産まなくても自分の社会的評価が上がるのなら、そんなに沢山の子供を産む必要はない。 逆に子供の世話で勤務先での自分の社会的評価が下がるのなら、なおさら産む子供の数は減る。 当たり前のことなのに、日本の政治家は「嫁に我慢させることでバランスを保っていた家族」の出身者が多いのか、女を大事 にするという考えに抵抗を示す。 安倍さんも「本来なら無視して良いオンナコドモのための政策をやってやろうと言っている私に感謝するどころか文句を言う 人間などまともに相手にしなくても良い」とか思ったんじゃないかね。 さて、地下鉄人形町駅で降りて…… 行き先を間違えて堀留町区民会館に行ってしまう。 (正解は人形町区民会館) 人形町には区民会館が多すぎる。 地図を手にウロウロ歩いていたら、小学生に道を聞かれた。 こっちも迷子だから。(^^; 会議に参加して飲み会。 2次会まで出て帰宅。 疲れた。 寝る。
2016年3月11日(金)
今日も寒い。 「関東でも雪が降る」と、天気予報で言っていた。 NHKの「あさが来た」は、ヒロインの甥(次男)が兵役に取られたので、その父親が大阪で銀行員として働いている長男を 和歌山に返して欲しいと言いに来るという話。 そのセリフの中に「(次男の嫁)も里に返してしまったし」という言葉があったのが気になった。 それは有り得ないと思うのだが??? 今日は東日本大震災のあった日。 5年目の節目の年ということで、テレビはその特集ばかり。 私自身はあの日は自分が主催者側になるパーティーの予定だった。 地震で交通機関は止まったものの、会場まで歩いて行って、お店の人と、「開始時刻を繰り下げましょうか?」なんて相談を している最中にテレビ画面に何やら水が地面を浸食して来る映像が映ったのだ。 (何を拡大した映像だろう?) と、思ったら畑に押し寄せる津波を空撮したものだった。 「じゃあ、そろそろ開始ですので」 と、テレビを消したお店の人に、 「そのままにしておいて下さい」 と、頼んだのを覚えている。 結局、人はほとんど集まらず、準備のために近くに待機していた主催者側メンバーで、パーティー料理になるはずだったもの を適当に齧りつつ、みんなでテレビを観て喋って解散した。 当日はそんなもので、翌日からの節電騒ぎや、原発の爆発の方が印象深い。 夕方。 空想小説ワークショップ。 会場のWifiが使えるというので、接続しようとしたらノートンさんが起動。 「ここは通さぬ!」 みたいな感じで「サーバが見つかりません」とエラーメッセージ。 もうひとり、同じことをしようとしたらその後、他のルーターを使ってもネットに接続できなくなるトラブルに見舞われた人 がいるからノートンさんは私を守ってくれたのかも知れない。 講義は、ストーリーと演出について。 いつものように「大馬鹿地蔵」で飲んでから帰宅。 夕刊の1面に、 〈景況感3期ぶりマイナス〉 という見出し。 〈財務省と内閣府が11日発表した1〜3月期の法人企業景気予測調査は、大企業の景況感を示す景況判断指数(BSI) がマイナス3.2だった〉 だそうだ。 夏ごろには回復するだろうという予測だが、夏の参院選に影響は出るかな? 寝る。
2016年3月10日(木)
朝からとても寒い。 午前中。 部屋で出来る作業。 昼。 「ハワイ5−0」を観る。 登場人物が「相撲」をするシーン。 一応、土俵があって行司はそれらしい衣裳を身に着けていたが、なぜかバレーボールの審判台のようなものに座っている。 そして肝心の「相撲」とは、突き出した腹で相手を突き飛ばすスポーツ。 (なんでここまで間違った?) 「ワタシ日本の相撲大好キデス」 とかアメリカ人に言われても、うっかり信用するわけにはいかないな。 午後3時。 1号くんんが来たので上記の話をしたら、 「いや、日本のドラマに出て来るアメリカ人も、相当に変だから」 お互い様なのか。 2人で「ウルトラQ」のDVDを観る。 「五郎とゴロー」。 研究所が荒らされ、小使いである唖の五郎が疑われる。 しかし、真犯人は猿。 猿は研究所に保管されていたアオバクルミを大量に食べて巨大化してしまい……。 「1号くんに〈オシ〉って何だ?」 と聞かれたので、 「聾唖者の〈唖〉という字を書く」 と答えたら、意味を理解したようだ。 観ていてとても強く感じたのが、当時は「唖者」は人間だと思われていなかったのだなあということ。 「こいつは唖だから、何を言ったって無駄さ」 というセリフが出て来るが、耳は聞こえているし知能にも問題がない人が「口がきけない」というだけで「意志の疎通ができ ない者」扱いされてしまっているわけだ。 昭和は酷い時代だったのだな。(この作品の初放送日は、昭和41年1月9日) 五郎を利用して巨大猿に睡眠薬入りのミルクを飲ませるシーンでも、登場人物の誰ひとりとして五郎に事情を説明する必要性 を感じていない。 (むしろ騙された五郎を嗤っている雰囲気) ラストは、自分が好意で与えたミルクを飲んで倒れた巨大猿を前に、状況が分からない五郎が悲痛な叫び声を上げるシーン。 (ところで、猿を巨大化させた「アオバクルミ」って何だろう?) と、調べてみたところ、当初は「ヘリプロン結晶G」という「薬品」を飲んで巨大化するという話だったのだが、スポンサー に製薬会社が付いた関係で「薬品が危険という話は良くない」ということになり、一部を撮り直したのだそうだ。 たぶん急いでいたので「薬品以外で猿を巨大化させるもの」→「クルミは大量に摂取すると甲状腺を肥大させる」→「猿を巨 大化させる特殊なクルミ」と考えたのかな? 夕方。 1号くんと外出。 2号くんとも会う約束だったので、地下道を歩きながら待ち合わせ場所について連絡しようと携帯電話を取り出し、そこで不 在着信に気づく。 「残業で行けなくなった」 とのことだったので、1号くんと買い物をしてから「テング酒場」へ。 飲んでいたら2号くんから電話があったので、居場所を知らせて合流。 軽く飲んで帰宅。 寝る。
2016年3月9日(水)
朝。 中学生が自殺したというニュースをやっていた。 適当に聞いていたら、学校のデータ入力ミスで万引きの前歴があることにされた生徒が、それを理由に高校の受験が出来ない と言われて自殺??? (なんだろう?) 天気は雨。 今日は人と会う約束だったのだが、先方の都合で急にキャンセルになってしまった。 部屋を整理したり、途中で本を読んだり、つい読みふけったり……(^^; 夜。 大津地裁が高畑原発運転差し止めを命じる決定を下したというニュース。 稼働中の原発の運転差し止めは初めてのことで、理由は関西電力が安全性の説明を尽くしていないから。 ふと思ったのだが、この決定、電力の自由化で生まれるライバル会社に対抗して、東電が、 「原発の再稼働を行わなくても電気料金は値下げできる」 と言ってしまったことが影響しているのではないだろうか? これはあくまで私の空想として読んで貰いたいのだが…… 電力会社の安全に関する説明には、今までも疑問な点があった。 しかし「原発を停止すると電気料金を値上げすることになる」というのが、これまでの電力会社の主張だった。 電気料金が値上げされるのは公共の利益を考えると好ましくない。 だから今までは説明が不十分なことに目をつぶっていた。 ところが電力の自由化に絡み、東電が「原発の再稼働を行わなくても電気料金は値下げできる」主旨の発言を行った。 それならば運転を差し止めても問題ないだろう。 ……と、裁判官が考えたのではないだろうか? 別のニュース。 今朝の中学生の自殺事件の続報で、もう少し詳しい事件の経緯が報道されていた。 その経緯とは…… 自殺した生徒が1年生のとき、別の生徒が万引きをした。 生活指導の教師が万引きした生徒の名前をデータ管理担当の教師に「口頭で」伝えた。 データ管理担当者は、誤って似た名前の生徒(これが自殺した生徒)を「万引きした生徒」として登録。 このデータをプリントアウトして職員会議で使用。 会議の席上で入力ミスが発覚「プリントアウトした資料」の方をその場で訂正。 「訂正されたプリントアウト」に基づいて教育委員会に報告する資料を作成。 誤った元データの方は、その後使用することもないと考えてそのまま放置。 自殺した生徒が3年生になる。 この年、赴任したばかりの女性教師が担任となる。 学校の方針が変更になり、推薦入試の応募基準に1年生の時からの素行調査を入れることになった。 女性教師の手元には1年生の時からの生徒の素行調査データはない。 資料を探して問題の「誤った元データ」を発見する。 自殺した生徒を廊下で呼び止め「1年の時に万引きをしたので推薦は出来ない」と伝える。 その後、何度か生徒と「面談」を行った後に「ご両親に面談してあなたが万引きをしたので推薦は出来ないと伝える」言う。 面談の当日に生徒は自殺。 学校側の言い分。 「女性教師は『自殺した生徒が明確に万引きを否定しなかったので事実と認めたのだと判断した』と言っている」 「面談は廊下の立ち話の形で行ったので、内容の記録は残っていない」 記録が残っていないということは「生徒は万引きしたことを否定しなかった」という証言は、生徒が自殺した後データが間違 っていたことが示されてから、女性教師に聞いたことになるよな? 他のタイミングで「生徒は万引きしたことを否定しなかったのか?」などという質問されるはずはないから? 「面談」は5回に渡って行われたのだとか。 「あなたは万引きをしましたね」 「はい、私は万引きをしました」 というやり取りなら、1回で済むはず。 主張が食い違っていたからこそ、何度も「面談」が繰り返されたのではないだろうか? さて、将来の掛かっている受験の推薦に関連して、あろうことか自分が触法行為を行ったという身に覚えのない記録があると 聞かされた生徒は、普通はどうするだろう? (1)ろくに否定もしないでいる。 (2)身に覚えがないと否定する。 女性教師の主張が正しかったとすると(1)ということになるのだが? 事件後の保護者説明会に、肝心の女性教師は出席していなかったそうだ。 理由は「病気」だと言うが、彼女は一番の当事者なのだから、その本人が出席しない説明会というのは意味がない。 さらにマスコミが生徒に行ったインタビューで、校長が全校生徒の前で行った謝罪について、生徒が「心がこもってない」と発言し ていたことも引っかかる。 なんか変だよ、この学校。 「女性教師が『生徒は万引きしたことを否定しなかった』と証言した」ということそのものが嘘なんじゃないかという気がして来たな。 学校の闇って深いよな。 寝る。
2016年3月8日(火)
朝。 手続きのために東京芸術劇場へ。 この建物、表側から入るのはとても便利なのだが事務手続きのため裏側へ行くには建物の外側をぐるっと回らなくてはならな い。 表側と裏側(楽屋側)をつなぐ通路が職員専用のみなのだ。 以前は確か表側で事務手続きが出来たはずなのだが。 (受け付けカウンターがあった場所は、今はショップになっている) なんか不便になっちゃったよなあ。 帰宅。 「ハワイ5−0」を観る。 主人公は特殊部隊の元隊員という設定。 今回は、かつてその部隊の隊員としての任務中に死亡した元同僚の遺体の奪還作戦の話。 元同僚は、入隊して間もない頃、訓練の辛さに堪え兼ねて隊を辞めようとする。 彼が辞めようとしていることを主人公が必死で隠してやったお陰で同僚は無事一人前の隊員になり、任務中に死亡したのだ。 ラストは名誉の死を遂げた元同僚の葬式シーン。 ドラマは素晴らしい友情の物語になっていたが、主人公が余計なことをしなければ元同僚は死なずに済んだんじゃ? 訓練が辛くて逃げ出そうとしたということは、そもそも特殊部隊の任務に向いていない人だったのでは? ……などと、つい考えてしまった。 どうでもいいこと。 今回の「敵」は北朝鮮人だったが、画面に映った「北朝鮮」が、なぜか熱帯のジャングルっぽかったのはご愛嬌かな。 (前に「静岡」が映ったときにも熱帯のジャングルだったし) アメリカ人にとって、全ての東洋人はベトナムのような熱帯のジャングルに住んでいるものなのかね? そして「大阪府警」の公用語は、もちろん英語。(^^; 夕方。 2号くんから借りた漫画『水滸伝』(横山光輝 潮漫画文庫)を読む。 『水滸伝』を漫画化したもの。 念のため、『水滸伝』のストーリーは、基本的にフィクション。 舞台は北宋末期(2世紀の始めごろ)の中国。 汚職のはびこる世の中に嫌気が差し、トラブルを起こして指名手配された好漢たちが梁山泊という天然の要塞に立てこもって中央政府に反抗した。 (但し彼らが敵とみなしていたのは、あくまで「皇帝の周囲にいる奸臣」であって皇帝ではないということになっている) 梁山泊には腕に覚えのある者たち(それも軍の指揮官経験者級)が集まって来たので、正規軍並みの規律正しい「知的な」軍隊が出来上がる。 彼らは正規軍を何度も打ち負かす、政府が彼らの討伐失敗を繰り返しているうちに、北宗そのものが周辺諸国からの攻撃を 受けてピンチに陥る。 ここに来て皇帝は彼らに周辺国討伐を依頼することを決断。 任務に成功した彼らを正規の役職に就けたのだった。 調べたところ、横山光輝版の『水滸伝』は1967年〜1971年に潮出版社の「希望ライフ」および「希望の友」に連載されたのだそうだ。 潮出版社は、新宗教団体創価学会系の出版社だそうだから、横山先生はその関係者だったのかな? 横山先生は、2004年に起きた火事で亡くなられている。 タバコの火の不始末が原因だったとか。 ふと、直木賞作家の景山民夫さんもタバコの火が原因の火事で亡くなられていた(1998年)ことを思い出した。 当時は、タバコの火って火災の原因として多かったのだろうな。 夜。 2号くんが来る。 「北方謙三の『水滸伝』を読んで、『金瓶梅』という小説に興味を持った」 のだとか。 (『金瓶梅』かあ……) 私の通っていた中学では、教師に、 「『金瓶梅』のような本は読んではいけません」 と言われていたものだ。 (2号くんは、もう成人しているから良いか……) 中学時代に教師に「君たちが読んではいけない本」と言われていた小説。 『金瓶梅』 『デカメロン』 『ヰタ・セクスアリス』 なぜか『仮面の告白』は入っていなかった。 2号くんに『仮面の告白』を貸してやる。 ちなみに私の中の「中学生に読ませるとヤバイかも知れない小説」は、井伏鱒二の短編「言葉について」。 ヤバイというか、読ませたいよな? 寝る。
2016年3月7日(月)
昨日一昨日と、やや強行軍で疲れた。 ゆっくり起きてニュースを見ると、札幌で行われていたスキー大会の会場で、ドンという破裂音がしたのだとか。 直後に長さ40〜50cm、直径3〜4cmの金属製の筒を持った男が自分がやったと名乗り出たそうだが、この大会に三笠 宮家の彬子様が出席されていたことで大きなニュースとして取り扱われたようだ。 結局ただのいたずらだったようだが、スキー場なら山だろうから、オープンスペース。 出入りを制限するのは難しいだろう。 猟銃とかじゃなくて本当に良かったと思う。 午後。 今日の午後のロードショーは「バンテージ・ポイント」だった。 1度観た映画だったので消そうとしたら、主役(一応)のデニス・クエイド演じるトーマス・バーンズ の背後の群衆の中に 気になる顔を見つけてしまった。 「大統領の執事の涙」で主役を務めたフォレスト・ウィテカー。 もちろんこの人がいるということは…… 役者が有名になったことが物語のネタバレになってしまうという皮肉。 夕方。 アマゾンから『江戸しぐさの終焉』(原田実 星海社)が届く。 『江戸しぐさの正体』が出版された、その後の話。 「江戸しぐさ」というのが昭和のホラ吹きおじさんが考えたインチキ伝統であることを暴いた前著が発表された後、どんな 反論が来るかと身構えていた原田氏が拍子抜けするほど反撃がなかったのだそうだ。 要するに「江戸しぐさ」がインチキだとばれなかったのはインチキだと言う人間がいなかったからで、ひとりインチキだと 言う人間が出て来ると反撃のしようがなかったということかな? それにしても「江戸しぐさ」を道徳の教材として取り入れていたことについての文部科学省の見事なほどの「誰ひとり責任 を取ろうとしない態度」には、今回のオリンピックやら新国立競技場にまつわる種々の騒動の際の対応と同じものが感じら れる。 以前、 「そんなことを言って、責任が取れるのか?」 と言われ、 「もちろん、そのつもりで言っている」 と、答えたら、 「あんたは頭がおかしい」 と、言われたことがある。 まともな人間は、責任から逃げ回るべきだとでも? 日本再生のためには「責任を取る」という教育をする必要がありそう。 寝る。
2016年3月6日(日)
今日は午後から来年のSF大会のスタッフ会議。 そして夕方からはSF乱学講座なのだが、講座の課題図書をまだ読んでいない。 というか、まだ買っていない。 早めに家を出て三省堂で買おうとするが、リブロの時にはあった書籍検索端末がなくなっている。 仕方なく、案内の人に尋ねたのだが書籍名がうろ覚え。 自分で検索するのなら、頭の数文字を入力して先頭一致検索とかいろいろ出来るのだが、相手が人間だとそういう臨機応変の 対応は出来ない。(少なくともこの案内係には出来なかった) 書店員は検索のプロではないので仕方がないのだが、どうもその店員の場合、一字一句正確に書名を言わないと検索が出来な い人だったようだ。 人間なのだからスキルにバラつきがあるのは仕方がない。 鞄の中からiPod touchをモゾモゾ取り出して検索した結果、私が探していた本のタイトルは『約束するお金と感謝するお金』 (矢野洋二 ブイツーソリューション)であることが分かり、めでたく店員から、 「在庫にございません」 という回答を得ることに成功。 「取り寄せも出来ます」 という店員をニッコリと笑顔で断り三省堂を後にして、向かいのジュンク堂(書籍検索端末を設置している)へ。 無事に目的の本をGETする。 (最初から、こっちに来れば良かった) 電車の中で買った本を読みつつ久松町区民館へ。 会議室に到着したものの幹部スタッフが誰も来ないので、会議が始められない。 幹部3人が揃って間違えて堀留町区民館に行っていたのだとか。 「人形町には、一体いくつ区民館があるんだ!」 とブツブツ言っていた。 (答えは、3つの区民館と1つの区民センター) 会議は5時までだったが、この後SF乱学講座があるので私は4時半で退室。 高井戸の区民センター(SF乱学講座の会場)へ向かう電車の中で『約束するお金と感謝するお金』の後半を読む。 本日の乱学講座は、 タイトル:約束するお金と感謝するお金 講師:矢野洋二氏(ブロガー) 内容は、さっき読み終わったばかりの本に書いてある通りで「まったく新しいコンセプトの政府通貨による持続可能な社会の 実現」。 さっくり言うと、日本円と平行して「感謝通貨」という通貨を流通させようというアイデア。 この通貨の特徴は、発行直後から1日1%の割合で貨幣価値が下がる減価通貨であるということ。 つまり、1000円を受け取って翌日に使おうとすると990円分の価値しかなくなっている。 翌日にはさらに価値が下がり、やがて貨幣価値が0になるという仕組み。 これを政府通貨として流通させれば、政府が多量の通貨を発行してもインフレにならないというわけだ。 で、矢野さんの考えでは、サラリーマンが受け取る給料の一部をこの「感謝通貨」で支払うように法律で決めるのだとか。 この「感謝通貨」は一般の店舗では使えない上、減価通貨という性質上貯蓄にも向かない。 早く使わないと価値が0になってしまうので「感謝通貨」を使いたがる人は多いはずだ。 そこで「感謝通貨」を使用できる店舗には客が詰めかけるはず。 受け取った「感謝通貨」の貨幣価値は日々減って行くが、客が増えるのでその分は補えるはず。 「感謝通貨」を使用できる店舗が儲かっているのを見れば他の店舗もこれに追随するはず。 その結果「感謝通貨」の流通する理想社会が出現するはずというのだ。 (さて「はず」は何回出て来たでしょう?) 崎田、思わず質問。 「花屋と肉屋とパン屋がある商店街の店のうち、花屋だけが感謝通貨を使用できたとしても、パンや肉の代わりに花を買うと いうことにはならない。人は自分に必要だから物を買うのであって、金を使うために買うわけではないのでは?」 この「減価通貨」というもの、実は1930年にオーストリアのヴェルグルという町で導入され、その結果、この町での貨幣 の流通が劇的に活性化したのだそうである。 ただ、その後,オーストリア政府によりこの通貨を使用することが禁止されてしまったのだとか。 これについて矢野氏は『約束するお金と感謝するお金』の中で、このように記述している。 〈町で発行した労働証明書(減価通貨)はヴェルグルの市民から熱狂的に迎えられたのでした。(中略)ヴェルグル町長によ って始められたその試みは、時のオーストリア政府の弾圧によって短期間で幕を降ろしてしまいました〉 矢野氏によれば貨幣の流通が劇的に活性化したのが〈熱狂的に迎えられた〉証拠であり、このような「素晴らしいシステム」 が政府によって禁止されたということは〈政府の弾圧〉である証拠であるようなのだが(この辺、直接当人に聞いたのだが、 もにょもにょ言われてよく分からなかった)、 「減価通貨がそんなに素晴らしいものなら、廃止しようとした時に市民の抵抗が起きたはずだと思うのですが」 という質問に対しては、 「その強制がその程度強いものであったかが良く分からないので……」 要するに、市民は素晴らしいものだと〈熱狂的に〉支持していたシステムだったのに、オーストリア政府が無理やり力で止め させたのだと言いたかったらしい。 「手持ちの金の価値が刻々と減って行くとなっては慌てて使わざるを得ないわけで、それをもって貨幣流通の活性化だと捉え るのは、尻に火をつけられた人が悲鳴を上げて走り回るのを見て『元気になった』と捉えるようなもの。一時的には走り回っ ても、やがて力つきて倒れてしまうのでは?」 と、質問したら、 「でも、価値が減って行く通貨を他の人に回して行くのってババ抜きみたいで楽しいでしょう?」 「楽しくないです」 と、答えたら、またもにょもにょ。 受講生、矢野氏を講座に紹介したひとりを除いて、完全にしらけ切る。 H田さんが、矢野氏の『約束するお金と感謝するお金』について、 「これは営業マンのセリフですね」 と、感想を述べていた。 いいことばかりを言って、欠点に目を向けていないというのだ。 私も矢野氏の発言の中の、 「エネルギーを無尽蔵に取り出せるものとすれば……」 にびっくりして反射的にツッコミを入れたのだが、彼の理論には「問題点は簡単に解決できるという前提で話を進める」とい う部分が多すぎる。 矢野氏、今回の講義と同じ内容をブログに書いているそうだが、 「でも、身内からの掲示板への書き込みはお断りしているので、あなたは書き込まないで下さい」 「私は身内ではありませんが」 と、言ったら、 「今日会ったから、顔を知っているから身内です。書き込まないで下さい」 とのこと。 「あなたのアイデアを実行するには、まずあなたのアイデアを素晴らしいと感じない人を再教育するための強制収容所を建設 する必要がありますね。私はその収容所から死ぬまで出られないでしょうが」 と、言ったら、やっぱりもにょもにょ。 (矢野さん、基本、気の弱い人らしい) 終了後の食事会。 いつもの「包茶」で。 エピクトさん(カトリック信者)に、 「『修道士ファルコ』という作品が素晴らしい、私は読んでうっかりカトリックに改宗しそうになったよ」 と、言ったら、 「青池保子は、そんな漫画を書いているのか?」 「強くてイケメンの修道士が神に祈りを捧げながら悪い奴らをバッタバッタとやっつけるという話だ」 と説明すると、 「そんな修道士はいない」 やっぱり。(笑) 家に帰って、寝る。
2016年3月5日(土)
ネットのニュースによると、新国立競技場を設計した際に聖火台を置く場所を入れるのを忘れていたのだそうだ。 そもそも今回の競技場は木造であることが特徴で、スタンドの屋根にも木材が使われている関係上、聖火台を設置することは 消防法上難しいのだそうだ。 国際オリンピック委員会(IOC)の規定では「聖火台はすべての観客から見え、外からも見えるようにすべき」となってい て、設置場所については、IOCの承認が必要。 東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会によると、夏季大会で聖火台が競技場の外に設置された例はないそうだ。 新国立競技場のデザインコンペの募集要項には、そもそも聖火台の設置についての記載はなかったとかで、この件についての 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会側の主張: 新しいデザインの策定に当たり、聖火台の要件を政府や事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)に伝えていた。 日本スポーツ振興センター(JSC)側の主張: 組織委から聞き取った要望の中に、聖火台を競技場内に置くという話はなく、(白紙撤回後の)公募時にも設置場所は想定し なかった。 ここで私が気になったのは肝心な競技場のデザインに関わる必要要件を「聞き取った」というところ。 文書を交わしていなかったのか? 午後。 米魂のアフターレポートの編集について。 本日決まったのは「編集委員を決めること」まで。 まだ編集長も決まっていない。 「修道士ファルコ」に出て来たマティアス修道士がいたら、精神崩壊していたのでは?(笑) (本当にSF大会の実行委員会って……) 忘年会をやった店の割引券があったので、それを消費しがてら食事。 (そしてまた割引券を貰う) 家に帰って、寝る。
2016年3月4日(金)
朝。 ネットで拾った笑える(?)話。 「タンデムスキージャンプ」というスポーツの映像がネット公開されて話題になっているという。 スキーのジャンプなのだが、1組のスキー板を2人で共有して跳ぶというところが通常のスキージャンプと異なっている。 そしてこれがなぜ「笑える」話となるのかと言うと、2002年に専門スクールの生徒の卒業制作として作られ、世界各国の 映画祭で数多くの賞を受賞した『スキージャンプ・ラージヒル・ペア』という作品に登場する「スキージャンプ・ペア」とい う架空のスポーツに酷似していたから。 2002年にこの作品が発表され、話題になった当時、1組のスキー板を2人で共有して行うスキージャンプなど有り得ない という前提で観て笑っていた人間としては、現実の「有り得ないなんてことは有り得ない」に、もはや笑うしかない。 午後。 『修道士ファルコ』(青池保子 秋田書店)読了。 主人公が修道士なので、彼の周囲の人間は基本的に修道士や修道女。 人間なので怒りや負の感情が起きることもあるが、その度に神に許しを乞うことで解決。 悪人は成敗するが、悔い改めた者は赦す。 主人公やその仲間たちも人助けのために少々の悪事は働くが、神様は赦して下さるのだ。(その証拠に天罰が下らない) ピンチには神様が助けに来てくれ、真の悪人には天罰が下る。 (ああカトリックって、何て分かりやすい!) 3巻から第7話が始まる、カスティリアで再会したファルコとマティアスがリリエンタール修道院への帰路で出会った事件。 2人は仲の良い修道士仲間として道中を進めるのだが、なぜマティアスが修道院を離れていたのかと言えば、第5話で傲慢の 罪を犯し、贖罪の巡礼に出ていたから。(この傲慢の罪のせいでファルコは殺されかけた) でも、反省しているみたいだから問題ないというファルコの態度が実に良い。 楽屋オチを言ってしまうと、マティアスとその一味がファルコを殺害しようとした物語が発表されたのは平成13年。 ファルコがマティアスと再会する物語が発表されたのは、平成20年。 ファルコとマティアスの道中の物語が発表されたのは、平成25年。 作者にとって、マティアスがファルコの命を危うくした事件は、恐らく遠い過去の物語になっていたのだろう。 第8話は、ファルコの修道士仲間であるアルヌルフの実家の物語。 修道院長お気に入りのアルヌルフは、実は森林監督官(社会的地位はかなり高いらしい)の息子であったのだ。 修道院に入る時に邸宅を寄贈していたらしい。 当時の教会の収入源がよく分かる。 4巻と5巻は9話。 15年前の怪事件の謎を解くミステリー。 当時の教会は教育機関として重要な役割を果たしていたのだな。 知識階級=教会の関係者なら、宗教による国民支配は容易だったわけだ。 明治の初めごろに日本にやって来た宣教師が布教に苦戦した理由もなんとなく分かった。 人口の多い大都市(江戸)では、既に宗教と切り離された教育システムが確立していた。 布教活動は、さぞやりにくかっただろう 『修道士ファルコ』は、勧善懲悪の読後感の良い作品。 (カトリックの修道院がかなり理想的に書かれているので、うっかりキリスト教徒になりたがる人が出て来るかも。(^^; そして、ちょっとびっくりしたこと。 「エルアルコン ー鷹ー」も「アルカサル ー王城ー」も宝塚で舞台化されていたのだね。 実在の国王ドン・ペドロを主人公にした「アルカサル ー王城ー」の舞台化を知らされたスペインの尼僧が喜んでいたとか。 (ドン・ペドロは、その尼僧院の創設者) エーベルバッハを日本人の少女漫画ファン人気の観光地にしたことと言い、青池先生、ヨーロッパと日本との民間外交に大変 活躍されておられるようだ。 寝る。
2016年3月3日(木)
朝のニュースは、やっぱりトランプ候補の話。 ニュースに出て来た解説者は、トランプ氏の居酒屋の酔っぱらいのような暴言を、今はそういうことが受ける層を対象にして いるからで、今後、有権者の層が変われば発言も変わるのではないかと分析していたが、そうなるのかな。 午後。 銀行を2つ回って、それぞれで3〜4通りの書類を書く羽目になる。 作ったまま10年ほど放置していた銀行口座があったのだ。 今夜のNHK教育の「漫勉」は、ゲストが萩尾望都先生だったことを思い出し『王妃マルゴ』(萩尾望都 集英社)を買いに 芳林堂へ。 1巻から4巻までまとめ買い。 ついでに『AWAY ーアウェイー』(萩尾望都 小学館) の2巻を買う。 そしてふと目についた『修道士ファルコ』(青池保子 秋田書店)の1〜5巻も…… ヽ(; ゚д゚)ノ あああああッ! どうやら書店の売り場に潜む「物欲くん」に取り憑かれてしまったようだ。 そう言えば先日1号くんもここで20冊以上の本を買っていた。 この本屋は危険だ! 逃げるように帰宅。 『AWAY ーアウェイー 2』 前評判の通り、やはり話が尻切れとんぼ。 (これはちゃんと続編を書いて欲しいなあ) 『王妃マルゴ』。 想像していたよりエロい作品だった。 16世紀のフランス宮廷を舞台に奔放な性遍歴の噂を持つマルグリット・ド・ヴァロワをヒロインに据えた物語 女の側から見たセックスというものに興味のある人は読んでみると面白いかも知れない。 『修道士ファルコ』 14世紀のヨーロッパの勇猛果敢な剣士だった貴族の青年が、血にまみれた人生を悔やんで修道士となり、修道院で清廉な 生活を送りながら、なぜか巻き起こる騒動の解決に奔走するという謎解き有りアクション有りの爆笑コメディ。 文庫で途中まで読んでいたのだが、番外編等も読んでみたくて全部買った。 特に2巻には、第5話で傲慢の罪で事実上の追放となったマティアスが改心する経緯が書かれている。 さっくり言うとドン・ペドロ(青池先生の描くドン・ペドロは中世ヨーロッパのエーベルバッハ少佐)に出会ったのだ。 強引でムチャクチャな王様に振り回されて、精神崩壊(笑)寸前まで行った挙げ句に、人格が変わっちゃったというわけ。 マティアスのその後は気になっていたので、再会できてとても嬉しい。 夜。 「ちかえもん」最終回。 「曾根崎心中」を書いた近松門左衛門が、他人の不幸をネタにしたことを責められ、無言で死んでいったものの言葉を伝える 作家の「役目」と「業」を叫ぶセリフが良かった。 ラストは、現実と夢が交錯する演出。 お初と徳兵衛は本当に死んだのか? 死んだ? 死んだというのは嘘? 死んだというのが嘘だというのは夢? 万吉の正体は本当は何だったのか? 人間? 人間に化けた人形? 人形に化けた人間というのは勘違い? 魂を持った人形が浄瑠璃作家に傑作人形浄瑠璃を書かせるのだと解釈すると、大変に興味深い。 (思い出したが、今日は雛祭り) さて「漫勉」。 萩尾先生の「王妃マルゴ」の執筆シーン。 単行本の該当ページを開きながら執筆シーンを見ていると、録画された映像がどのように編集されたのかが分かって面白い。 (さっきペン入れしていたコマが、下書きのままに戻ったぞ、とか) 『修道士ファルコ』を途中まで読んで、寝る。
2016年3月2日(水)
今日がアメリカのスーパーチューズデーだとかで、朝からニュースでアメリカの大統領選挙の話題。 話題の中心は共和党のトランプ候補。 新橋の飲み屋でオダを上げているおっさんみたいな主張をしている人で「まともなメディア」が相手にしていなかったところ 大衆人気を受けて本当に共和党の正式な候補者になってしまいそうで、アメリカのメディアが慌てているそうだ。 主張の根幹は「俺たちが酷い目に遭っているのは俺たち以外の(叩きやすい)奴らのせいだ」で、これは昔から調子のいい 政治家(例:アドルフ・ヒトラーとか)が良く言っていたこと。 西原理恵子の漫画「ぼくんち」に、我が子をまともに教育できなかった両親に向かって、インチキ祈祷師が「お前の息子が グレたのは狐の祟りじゃ」と言う話があったが、あれとどこか似ている。 祈祷師に「狐の祟りのせい」と言われた両親は「わしらのせいじゃなかったんだ」と救われた気持ちになってしまうのだ。 冷静に考えるとバカみたいな話なのだが、この「わしらのせいじゃなかったんだ」という考えは、気持ちがいい。 1960年代には「狐」は政治家とかの「力を持ったもの」だったが、反権力に走った学生が大規模な学生運動を展開した 挙げ句に盛大にコケて以来「狐」は自分より弱い者に変わった。 女が、子供が、高齢者が、国内にいる(つまり少数派の)外国人が、生活保護受給者が、身体障害者が、そして妊婦が悪い から、自分たちは酷い目に遭っているというヨタ話だ。 新橋の酔っぱらいが言う分には苦笑しながら聞いていられるのだが、アメリカ大統領にやられると被害は甚大だなあ。 午後。 映画「デジャヴ」を観る。 フェリーで爆破事件が起こり、捜査を担当することになった主人公は、そこで卓越した観察能力を買われてある特殊捜査の メンバーに加えられる。 その特殊捜査とは…… 最初に主人公の所属していた組織はATF。 (ATFって何じゃらほい?) と、調べてみたら「アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局」の略だそうだ。 酒やタバコの違法な売買および火器や爆発物の違法な使用を取り締まる機関で、こうしたものに関する犯罪の捜査や予防を 受け持っているところらしい。 (「酒やタバコの違法な売買の取り締まり」と「爆発物による犯罪の捜査」って、かなり違う気がするのだが) さて、物語は爆破事故の遺体らしきものが爆破事故の起こる前に発見されたという報告から。 遺体がタイムトラベルするはずはない。 ということは爆破事故が起こることを知っていた何者かが、遺体を爆破事故の犠牲者に見せかけようとして失敗したと考え られ、この殺人事件の犯人が爆破事故(実は爆破テロ)の犯人であることが推測される。 ここまでは、実に論理的なミステリー。 そして主人公は、この事件を捜査するために特殊捜査のメンバーとなるわけだ。 連れて行かれたのは複数の防犯ビデオの映像らしきものをチェックしている部屋。 ところがこの映像が何か変。 やたら高性能で自由に角度を変えることが出来る、 反面、早送り、巻き戻しが不可能。 そして、画面にレーザーポインターの光を当てると画面の中の人間が、それに反応する??? ネットで調べたら、この映画、監督はどうやらリアルなアクション系のミステリーを作りたかったようなのだが、脚本家が 書きたかったのはSF。 結果、出だしはミステリー、途中はSF、最後はアクションという面白い構成の映画になっている。 細かい突っ込みはなしに、楽しく観るべき娯楽映画。 夕方。 スーパーチューズデーの結果が出て、民主党はヒラリー候補、共和党はトランプ候補の勝利と予想通り。 そんなことよりネットで拾ったNASAの科学者が「ひとつの可能性」として述べたという、有人宇宙船を1カ月で火星に 送ることができる「光子推進(レーザー推進)」の話の方で、ややフィーバー。 光には質量がないが、エネルギーと運動量はある。 この辺は、SFファンならたぶん知っていること。 で、光を物体に反射させると、このエネルギーが推進力に変換されるわけだ。 宇宙船に光を反射する「帆」を張って、地球からパルス光レーザーを照射。 すると重量100kgの無人宇宙船なら火星まで3日、有人宇宙船でも1カ月で火星に到達できるのだそうだ。 人類が火星でジャガイモを作る日も近い?(^^; まあ、あくまで「ひとつの可能性」だけどね。 寝る。
2016年3月1日(火)
朝。 民放のニュース番組を見ていたら「9年前の殺人事件で容疑者逮捕」という話題を取り扱っていた。 このところ読書傾向がミステリーに傾いているので、興味深く観る。 ・現場には争った跡がなく、通帳や貴金属などが残されていた。(→金品の強奪が目的の犯行ではないと推測される) ・容疑者は、被害者の自宅に出入りしていた男性の交際相手だった。 ・容疑者には当日のアリバイがなかった。 というのが、逮捕の理由らしい。 取り調べに対して、容疑者は「覚えていない」と供述、容疑を否認しているそうだ。 (私は、9年前のある特定の日時の自分の行動について、アリバイを供述できるだろうか?) と、考える。 「パタリロ!」で有名な魔夜峰央先生は、ある事件に関連して警察官に当日の自分の行動の説明を求められ(容疑者としてと いうことではなかったらしいが)答えられなかった経験から日記を付けることにしたらしい。 日記、大事だね。 午後。 『殺人喜劇の13人』(芦辺拓 創元推理文庫)読了。 1990年に発表された、1970年代を舞台とするミステリー。 まあ、なんと言うか、理系の小説。 算数の応用問題には不思議な人がたくさん出て来る。 例えば、時速4キロメートルで東に向かって7時間歩き続ける太郎さんとか、羊を柵に入れる時に右の柵に左の柵の3分の1 の羊を入れることにしている次郎さんとか……。 ここで「なぜそんなことを?」と考えてしまうと、算数のテストでは100点を取れない。 さて、『殺人喜劇の13人』。 主人公の所属する大学のサークルのメンバーたちは、廃病院である建物をアパートにして暮らしている。 そこには毒薬を始めとする医薬品が以前のままに残されており、厨房にもたくさんの包丁が置いたままになっている。 このアパートで包丁や毒薬等を使用した連続殺人事件が発生。 犯人は誰か? ここで「いや、いくら廃病院でも毒薬がそのままになっているとか、変じゃないか?」などと突っ込みを入れてしまっては、 算数で100点を取れない子になってしまう。 異様な密室を作るトリックが完成したなら「そこまでして異様な密室を作る必要はないんじゃなかろうか?」などと考えては いけない。 目的は、パズルゲームを解くこと。 そう割り切って楽しむ小説。 夕刊。 財務省が発表した2015年10月〜12月期の法人企業統計が1面トップの見出しになっていた。 〈4年ぶり減収減産〉 一方、厚生労働省が発表した1月の有効求人倍率は、前月比0.01ポイント高い1.28倍。 めでたい話だが、法人企業統計の記事にある、 〈自動車関連も(中略)人件費などの固定費が利益を圧迫した〉 などという記述と合わせて読むと「今後は求人も減るのでは?」と、やや不安。 消費支出も減っているようなので、日本中が経済の先行きについて「やや不安」と感じているのだろうな。 寝る。2016年2月分へ 目次へ
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