目次へ
独 り 言 (2013年8月分)
2013年9月分へ

2013年8月31日(土)
朝。
目が覚めたら8時半。
爆睡していたようである。

朝食をとって、一昨日届いていたメールに返信する。
やることは、どこまでもルーズ。

朝刊(日本経済新聞)の記事。
〈都内の線量 英語で説明〉
〈サイト、都が解説 五輪招致にらむ〉

〈2020年夏季五輪の開催都市を選ぶ国際オリンピック委員会(IOC)総会を9月7日に控えるなか、国際的に関心を
集めている汚染水問題への懸念を払拭する必要があると判断した〉
かららしい。
東京でオリンピックなんかやられても、迷惑なだけの立場の東京都民としては「ゴクローサン(笑)」としか言えないな。

午後。
役所関係の面倒臭い書類の作成。
(役人になる人って、こういう仕事が好きなのかな?)

夕方。
「命のあしあと」というドラマを観る。
宮崎県で発生した口蹄疫をテーマにしたドラマ。

主人公(陣内孝則)は代々続く畜産農家で、妻と小学生の娘がいるという設定。
ドラマの冒頭で、口蹄疫のために飼っていた牛を全部殺した話だということが、娘の声のナレーションで説明される。
続いて幸せな畜産農家の日常の描写。
主人公は、とても牛を大切にしている人だということが、何度もセリフで説明される。

さて、口蹄疫発生!
主人公の行きつけの居酒屋の主人(泉谷しげる)が、役場の農水課長(温水洋一)から宴会のキャンセルを告げられ、その
理由は……という展開。

問題の口蹄疫については、主人公の妻が小学生の娘に「恐ろしい病気だ」と言うシーンのみで、特に説明はなし。
どうもこれはそもそも地方放送用のドラマだったらしい。
恐らくこのドラマが放映されていた地域ではその程度の説明で十分だったのだろう。

ちなみに私は、宮崎の口蹄疫騒動の時にこの聞き慣れない病名を「なんだろう?」と思ってネットで調べた。
感染力の強いウィルス性の家畜の伝染病で、口の中と蹄の付け根に水泡が出来るので、この名前が付けられたのだそうだ。
口の中に水泡が出来ると痛いので家畜が餌を食べなくなって、痩せてしまう。
食肉用の牛を飼っている農家にとっては大問題なのだろうなということは、想像できる。

ネットで調べた範囲では、現在のところ治療薬はないみたいだ。
放っておくと自然治癒するのかどうか、そこら辺のことは分からなかったが、餌を食べられなくなるので衰弱して死ぬ牛も
いるらしい。

ともかく伝染性の強い病気だということは分かった。
小学生の娘は、病原ウィルスを自宅の農場に運び込むのを防ぐため、登校が出来なくなる。
私にとっては、義務教育中の子供が学校に行けなくなるというのは「相当に大変なこと」という認識になるのだが、その辺
のところはドラマはスルー。

それだけ厳重に警戒しているはずなのに、主人公は用もないのに知り合い(大地康雄)の畜舎にのこのこ出かけ、相手に、
「口蹄疫が収まるまでお互いの家に行き来するのはやめよう」
と言われる。
(そりゃそうだよなあ、だって娘に学校まで休ませているほどなんだよ)

主人公の女房は女房で、
「口蹄疫が発生して飼っていた牛を殺処分した農家に励ましに行け」
とか、わけのわからないことを言う。
主人公は、拒否。
アタリマエである。

そんなことをやっているうちに、役所の方では口蹄疫が発生した近接地域の農場の牛にワクチンを接種することが決定。
口蹄疫発生地域を取り囲む形でワクチン接種地帯の輪を作り、その外に病気が広がらないようにするという作戦だ。
しかし、ワクチンを接種した牛は、食肉用に出荷できなくなる。

この辺の説明が曖昧だったが、これはどうやら本来は近接地域の農場の牛も殺処分したいところなのだが、その死骸を埋め
る土地の確保に時間がかかるので、その間ワクチン接種で時間稼ぎをするというプランだったようだ。
ワクチンを接種した牛は口蹄疫を発症しないことになるわけだが、それを殺処分というのは、たぶん肉に出来ない牛を飼う
と無駄な経費がかかるからだろう。
(牛を飼うのには大金がかかるだろうぐらいのことは、都会育ちでも想像がつく)

ここで素人考え。
近接地域の牛は、まだ口蹄疫に感染していなかったのじゃないのか?
だったら、ワクチンを接種してから殺処分なんて二度手間なことをせずに、さっさと殺して食肉に加工してしまったらどう
だったのだろう?

それが出来ない理由が、恐らく何かあったのだと思うが、宮崎ではあまりにも常識的なことだったのか、その説明がまった
くないまま、物語は「殺したくない牛を殺さなくてはならなくなった畜産農家の悲しみのドラマ」に突入してしまう。
視聴者、置いてけぼり。

感想。
口蹄疫発生地域で放映したときには、恐らく大きな感動と共感を呼んだドラマだったのだろうが、全国放送の場合は相手の
知識が不十分なために、イマイチ話がピンと来ない。
ドラマの放送前に30分ぐらい時間をとって基礎知識の説明を入れるなどするべきだったと惜しまれる。

夜。
ネットでニュースを見たら、
〈米政府が日本政府に対し、シリアへの軍事行動に踏み切った場合には、速やかに支持を表明するよう求めたことが30日、
分かった〉(読売新聞)
だそうだ。

オバマさんも、イギリスに振られて焦っているのかなあ?
まあ、いまの安倍政権なら「支持を表明」ぐらいは難しくないんじゃないと思う。
(安倍さんも「オバマさんに嫌われている」という噂に困っているようだし)

寝る。

2013年8月30日(金)
朝のニュース。
シリアへの軍事介入の件、イギリスが「いち抜けた」しそうとのこと。
日本はどうするのかなあ?

出勤。
ヒマなので、昨日「非眼鏡男子(ド近眼のくせにカッコつけて眼鏡をしない男子)」が勢い良く蹴り倒して壊した除湿器の
修理。

庶務から電話。
どうやら私は「夏休み」の計算を間違えていたらしい。
「勤務日数が多すぎる」
とのことなので、
「じゃあ、今日は出勤していないことにしましょうか?」
と、言ったら、
「来月の勤務日数を減らしてくれ」
と、言われる。
そんなこんなで、人事課に提出する出勤簿をドガジャガする。

昼。
20代の正社員と生活保護の不正受給について議論。
彼の生活保護時給者に対するイメージは、多分に感情的な「怒り」であるようなのだが、なぜそれが「怒り」という感情に
なるのかが私には分からない。

午後。
相変わらずヒマ。
定時で帰宅。
ネットサーフィンをしていたら〈ブラック社員〉という言葉を見つける。
〈ブラック企業〉というのは、社員に極端な長時間労働などを強いる企業のことのようだが、〈ブラック社員〉とは、その
ような労働を喜々として行う社員のことらしい。
こういう社員が職場にいると、周囲もそれに合わせて長時間労働を行う羽目になるため、彼らに対する対策が必要だ、との
ことなのだが……

当人が喜んで働いているのなら、それで良いんじゃないのか?
その人は、仕事が好きなんだろう?

ここまで書いて気がついたのだが、いまの若い連中は、働くことが嫌いなのか?
昼間に聞いた生活保護受給者に対する「怒り」の話も、言い換えれば「自分が〈大嫌いな〉仕事をしているのに、その〈大
嫌いなこと〉をやらずにいられる人間が許せない」みたいな感情なのか?

もしもその〈労働〉が、好きなことであった場合。
「俺が苦労してガンプラを組み立てている間、あいつは何もしていなかった」
……あんまり怒りを感じないなあ。(笑)

いまの日本の経済不況の根本原因は、若者が〈働くこと〉を〈大嫌いなこと〉に分類し、自らの〈労働〉を最小限に押さえ
ようとしているからじゃないのかなと思う。
挙げ句の果てに〈働くのが好き〉という人間を見つけると〈ブラック社員〉とか呼んで、なんとか彼の労働量を自分と同じ
レベルに引き下げようとする。
これじゃ、国全体の生産効率は下がる一方だ。

そこで〈ブラック社員〉対策。
自分はどうしても〈仕事が嫌い〉なのに〈仕事が好き〉という同僚が職場にいたとしたら……
 1)そいつが自分の分も働いてくれているのだから、自分は早く帰って良いのだと前向きに考える。
 2)自分も〈好きな仕事〉が出来るように転職する。
どっちかにした方が良いのではないだろうか?

夕方。
五反田の「ゲンロンカフェ」へ。
〈大森望×堺三保×東浩紀【祝】『スタートレック・イントゥ・ダークネス』公開! 3人のSFオタクが今、改めて語り尽
くす「スタートレック」〉という長いタイトルのトークショーを聴きに行く。

最初こそスタトレの歴史とか、歴代艦長の移り変わりとかのまともな話だったのだが、ひとりだけワインを飲みつつ参加し
ていた東先生が、途中から大暴走。
なぜが話が「パシフィック・リム」になる。
「なぜイェーガーを操縦するのが芦田愛菜ではなくて、菊地凛子なのだ? 芦田愛菜をもっと出せ」
「なぜ後半のあの演説をしたのが黒人オヤジであって、〈少女〉じゃないのだ? ぜんぜん嬉しくない!」

「大森先生の娘さんは、芦田愛菜と同じぐらいの年齢でしょう? 芦田愛菜だったら〈有り〉ですよね?」
と、振られて、
「いやあ、それはちょっと……」
と、苦笑いする大森先生。

「だいたい、ロケットパンチ! あの後ろでビルが倒壊しているんですよ。せっかくのロケットパンチなのに、背景でビルが
倒壊している場合じゃないだろうと!」
(これはやや、分かりやすい方かな?)

店員がワインのお代わりを持って来て、東先生、さらなる大暴走。
「あんな『風立ちぬ』みたいな映画を作っておいて、『熱風』(ジブリ発行の小冊子)に改憲反対論を書いている宮崎駿は
いったい何なんだ?」
「僕は、この発言に一切関わっていませんよー」
と、堺先生、完全にカメラ目線。

結局、予定時間を50分ほどはみ出して、スタートレックがどこかへ行っちゃったスタートレックのトークショー終了。
家に帰って、寝る。

2013年8月29日(木)
一部の報道によると、アメリカはいまにもシリアと戦争を始めそうな勢いだが、日本は今朝も平和。
天気も良くて、空は青空。

出勤。
長閑な1日の始まり。

昼。
テレビのニュースは、福島の汚染水流出とオリンピック招致関連。
「俺がIOCの人だったら、こんな放射性物質汚染騒ぎが起きている国でオリンピックをやろうという決定は下せないね」
と言っていた人がいた。
やっぱり、何かあったら嫌だとは思うだろうね。

午後。
昼食から帰って来た若手が、
「今日、定食屋で上司の悪口を言っていて、気がついたら当人が後ろに立っていた」
という楽しい話をしていた。
そういうコントみたいなことを素でやる人が実在するんだ。(笑)

仕事は長閑。
やはりヒマらしい別の係の人が来て、
「うちで管理している建物の1つが老朽化しているのだが、建て直しの予算がつかない」
という愚痴話。
「いっそ取り壊して跡地でウサギを飼いましょう」
と、言いだしたのは、ウサギマニア男子。

「お前、いっそウサギと結婚するか?」
と、突っ込まれて、
「検討はしています」
と、答えていた。
(検討はしているんだ……)

定時で帰宅。
『破壊魔定光』(中平正彦 集英社)全12巻読了。
主人公が宇宙からやって来た異世界の敵と闘うというスタンダードな物語だが、面白いのはこの主人公が当人の意志とは関係
なく全宇宙の破壊者であり、宇宙の破壊を防ぐ闘いを行う一方で、宇宙を守るために自分に闘いを挑んで来る「正義」の側の
人間とも闘わなくてはならないという話になっているところが面白い。
パラレルワールドSFが好きな方なら楽しめそう。

夜。
ネットで、明日のゲンロンカフェのチケットを買う。
購入画面に「スマートフォンをお持ちでない方は」と、わざわざの注意書き。
いつのまにかに世の中は「普通の人はスマホを持っている」前提になっているのか?

世の中についていけなくなっている気がするなあ。
寝る。

2013年8月28日(水)
調整休暇。
せっかくの休みなので映画でも観に行こうかと思ったのだが、身体が「休め」と言っている。
なので、昨日買って来た「SFマガジン(10月号)」を読みながら休養ということに。

久しぶりに買った「SFマガジン」は、驚いたことに読み切り小説が1本載っているだけで、連載小説がまった掲載されて
いなかった。
そして、さらに驚いたことに塩澤快浩(しおざわ・よしひろ)氏が、また編集長に戻っていた。

特集は「SFコミック」ということで、巻頭に4本いきなり漫画。
吉富昭仁という人の作品は、エロい話でもないのに、絵がエロいね。

作家特集は「西島大介」で、この人も漫画家。
この人の「ディエンビエンフー」という作品を、「Comic新現実」という雑誌で1話だけ読んだことがある。
確かベトナム戦争を取材しているカメラマンを主人公にした話だったように思う。
吾妻ひでおの特集記事が載っていた号で、目当ての記事とはまるで関係なかったのに何か心に残った作品だった。

それはさておき……
今月号の「SFマガジン」で、1番面白かったのは横山えいじの連載漫画「おまかせレスキュー」。
最初の1コマ目でいきなり笑った。
SF漫画を描かせたら、横山えいじは日本で1番の作家じゃないかと思うのだが、特集記事の「SFコミック必読30選」
には、なぜかこの人の作品が1本も紹介されていない。
(『マンスリー・プラネット』とか『ルンナ姫放浪記』とか、絶版になっちゃっているのか? 早川さーん?)

夕方。
2号くんが「古本屋で買った」と言って『破壊魔定光』(中平雅彦 集英社)という漫画本を持って来る。
「SFコミック必読30選」で紹介されていた作品だったので、さっそく借りて読み始める。(全12巻ある)
なるほど「SFマガジン」で取り上げられるだけあって、かなり理系の並行世界もの。

夜。
東京MX(ローカル局)をつけたら岡田斗司夫氏がなんか喋っていた。
「半沢直樹」というドラマのせいで流行っている「倍返し」という言葉について、
「負け犬の言うこと」
と、バッサリ。

高視聴率の番組らしいが、岡田氏によれば、
「それは負け犬に迎合しているから」
だそうだ。

ちなみに番組出演者は岡田氏や司会のアナウンサーを含めて5人いたが、
ドラマ「半沢直樹」を
 観ている      :1人
 観ていない     :3人
 1話だけ観てやめた :1人
という内訳で、この番組(「ニッポン・ダンディ」というタイトルのワイドショーだったようだ)の出演者の間ではあまり
「高視聴率」とは言えないドラマのようだった。

私も「半沢直樹」という番組は観ていないのだが、確かに「倍返し」という言葉には、「喧嘩に負けた小学生が泣きながら
言うセリフ」っぽいイメージがあるなあ。
どう考えても人生の勝者に似合いそうなセリフじゃないから、このセリフに共感するタイプの人間って、やっぱり負け犬の
タイプなのだろうなあ。
(そんな「負け犬のドラマ」が高視聴率の日本って、大丈夫なのか?)

続くニュースは「シリア情勢」。
「シリア軍が化学兵器を使用した疑惑」について。

中東の話なので、当然出て来る「ホルムズ海峡機雷封鎖」。
で、問題のひとつは、憲法上この機雷を除去しに自衛隊がホルムズ海峡まで行っても良いのかという話。
私は機雷除去なら現行憲法の範囲内で十分にOKだと思うけど。

もうひとつは、中東が揉めて原油が値上がりしたら火力発電の費用が上がるから、原子力発電所を増やした方が良いのでは
ないかという話。
これもロシアやアメリカから天然ガスを買った方が、新たに原子力発電所を建設するより安上がりなような気がするなあ。

さてと、『破壊魔定光』の続きを読みつつ、寝るか。

2013年8月27日(火)
暑い。
仕事を休んで部屋でネットを見ていたら、掲示板に〈(「SFマガジン」10月号に)「泣くな、はらちゃん」イベントの
レポートが載っています〉という書き込みを見つけ、不安に駆られて急いで本屋へ。
……案の定、フルネーム晒されていた。(笑)
(しかも「女史」だって)

レポートが載っていたのは「SFマガジン」188ページからの「大森望の新SF観光局」のページ。
〈「泣くな、はらちゃん」は「あまちゃん」と同じくらいの名作で、しかも年間ベスト級のSFドラマなので、未見の人は
ぜひどうぞ。DVD出てます〉
と、「泣くな、はらちゃん」を評価して下さっているのは、ファンとして大変嬉しいのだが……

大森先生、はらちゃん企画への出演を承諾して下さった大きな理由が、共演者であるビブオ先生のサインを娘さんに頼まれ
たからだったのに、
「色紙は、結局、サイン会の列に並んで入手したんですが」
という結果になってしまったということも忘れずに、レポートに書かれていた。
(そんなことまで書かなくていいのになあ……)

この件、知っている人は知っている話だが、簡単に説明すると、ちょっとした言葉の行き違いで、大森先生が私に「ビブオ
先生のサインが欲しければサイン会に並べ」と指示されたもの思い、本当にサイン会場に来て並んでしまったという事件。
(大森先生に指示を出すって、どんだけ偉そうな「女史」だよ)
まあ、サイン会に並ぶ大森望先生のお姿は、記念にしっかりとカメラに収めさせて頂きましたが……
(まあ、ビブオ先生のサイン会に並ぶ大森望先生のお姿は、面白いのでしっかりカメラに収めさせて頂いたけれど)

夜。
秋葉原に、昨日と同じ芝居をもう1度観に行く。
「おばおばおばおばおばおばおばおばおばおばおばおばお化けだよ 稲妻のロックお化け」
役者は、毎月2万円ほどの月謝を払って演技のレッスンを受けている素人の集まりなのだそうだ。
まあ、ひとことで言うと、アマチュア劇団でも珍しいほどに全員がヘタ。
それでも、いい年をしたおっさん、おばさんたちが集まって舞台の上を走り回り、とても楽しそうにしている。
終演後の「役者」たちの嬉しそうな笑顔を見たら、これはこれで有りかなと思えて来た。
ちなみに、芝居のストーリーは、芸能界に憧れる実力もない素人をおだてて金を騙し取る悪徳業界人の話だった。

帰宅。
ドラマ「スターマン」を観る。
記憶を取り戻した宇宙人「星男」は、40年前に宇宙船の故障で地球にやって来て、そのまま住み着いて地球人と結婚した「
重田」の協力を得て、自分もこのまま地球で暮らそうと考える。

一方、子どもの頃からなぜか「自分は宇宙からの迎えを待っている」という感覚を常に抱いていたUFOマニアの「祥子」
は、老医師から「君は幼い頃に、医学的に一度死んだことがある」という事実を告げられ、自分も星男たちと同じ宇宙人で
あるという確信を抱く……

宇宙人である「星男」たちには、地球人の病気や怪我を治癒させる超能力があるが、この力は同時に宇宙人の体にダメージ
を与える性質のものだ……というネタと、湖の底に沈んだ「星男」の宇宙船が重機で引き上げることが可能らしいという話が、
最終話のオチに来るのかなあ?

寝る。

2013年8月26日(月)
自転車で出勤。

午前中。
お客様から苦情が1件。
「貸し会議室の蛍光灯が切れている」

25歳男性正社員は、
「今日は貧血の薬を飲み忘れた」
とかで、立ちくらみでも起こされたら困るので、脚立に上げるのは無理っぽい。
私が脚立に上がって蛍光灯を交換するのが好きな人間じゃなかったら、どうするつもりだったんだろう?

昼。
係長に呼ばれる。
「崎田さんは、ねんきんに興味はありますか?」
(ねんきん? 年金?)

「いや、窓の外のセミの死骸に半透明のものが……」
(「粘菌」かよ!)

見に行ってみると、死骸の周囲に放射線状に菌糸のようなものが伸びている。
「これは、粘菌とは違うようですが、それより私には死骸の周囲の蛆虫の方が気になりますね」
と、言うと、
「え? 蛆がいるの? じゃあ殺虫剤撒いて」
(私もそれが正しいと思う)

「ついでにセミの死骸も片付けて」
と、ティッシュを手渡される。
ティッシュでセミの死骸を拾い上げながら、この気持ちを誰かと分かち合いたい衝動に駆られたので、25歳男性正社員に
「ほらっ」
と見せたら、軽く悲鳴を上げられた。

「こいつは、田舎者の男の子のくせに、虫が苦手なんだ」
と、係長。
「俺だって、G(お食事中の方に配慮して頭文字)の触覚を掴んだことがありますよ!」
(ちょっと待て25歳、ムキになる方向が変だ)

「俺なんかGの鳴き声を聴いた事があるぞ」
(係長もそんなことで張り合わないで欲しい)

「捕まえたGを押さえておいてライターの火を近づけると『キーキー』という小さな鳴き声を……こんど崎田さんも試して
みて下さい」
(せっかくのお勧めですが、お断り致します)

午後。
人事から電話があり、私のこの職場での雇用継続がめでたく決定したそうだ。

定時で帰宅。
メールをチェックしたら日本テレビのKプロデューサーから返信メールが届いていた。
Kプロデューサーは「泣くな、はらちゃん」のプロデューサーをやっていた人で、今回は24時間テレビ内ドラマ「今日の
日はさようなら」を担当していた人だ。

返信メールということは、こっちが先にメールしたということで、要するに「今日の日はさようなら」の放送後に「ドラマ
観ました」みたいなメールを送ったら「ありがとうございます」というメールが折り返し戻って来たのだ。
(いちいち返信するんだ……)
こういうメールが1回の放映につき何件届くのかを考えると、プロデューサーというのは、よほどマメな人じゃないと出来
ない仕事だと思った。

夕方。
秋葉原に舞台「おばおばおばおばおばおばおばおばおばおばおばおばお化けだよ 稲妻のロックお化け」を観に行く。
いわゆるコントのネタとして使われるような芝居を元ネタ・バージョンで演じたものを繋げてストーリーにした感じ?
1時間半の舞台だったが、見終わったあと、自分がこの芝居を正しく理解できていたのか自信が持てなかった。
(非常に高度なナンセンス・パロディだったのだろうか?)

家に帰って、寝る。

2013年8月25日(日)
朝から雨っぽい天気。
涼しいのは良い事だ。

昼からメンサ・テスト合格者の会の例会。
クイズ番組の予選に出場した(結果は落選)メンバーによる報告とか。
予選通過には「番組出場者として求められている解答」を読むのに技が必要なようだ。

彼は目下、劇団に入って演技の練習中らしい。
「明日、秋葉原で本番がある」とかで例会の途中で帰って行った。

例会終了後。
北口「天狗」へ行き、残った参加者で飲み会。

帰宅。
「泣くな、はらちゃん」のDVD(7話と8話)を観る。
テレビ版とは編集が違っていて、こっちが「完成版」という感じ。

明日は仕事。
寝る。

2013年8月24日(土)
朝刊の記事。
〈東京地検は23日、パソコン遠隔操作事件に絡み、報道機関などに宛てた犯行声明メールの送信元サーバに不正に接続した
として、不正アクセス禁止法違反容疑で書類送検された共同新聞社の記者2人と朝日新聞の記者3人を起訴猶予処分とした〉

「パスワードを類推して入力したのは悪質」
だが、
「報道目的で悪質性は高くなく、本人らも間違った行為だったと反省してる」
というのが起訴猶予となった理由。

この結果に対する共同新聞の社会部長のコメント。
「法に触れる可能性があるとしても、真相に迫るための取材活動であることは明らか」

朝日新聞の社会部長のコメント。
「『真犯人』と名乗る人物による犯行声明メールが本物か否か確かめるため接続した。正当な取材の一環と考えている」

つまり「悪質」だが「悪質性は高くなく」、「本人らも間違った行為だったと反省している」が新聞社としては「正当な取材
の一環と考えている」わけね。(笑)

午後。
SF大会の打ち上げその2。
新宿のホテルでアフタヌーンティー。

有閑マダムが集うようなティールームで、紅茶を飲みつつお菓子の食べ放題。
当然と言うか、参加者の大半は女性。
参加を申し込んだ時には、まさかここまで「女子会」になるとは思っていなかった。

まずいことに私は、女の人と会話をするのはとても緊張するタチ。
(かなりガチガチになっていたのだが気づかれただろうか?)

店のサービスは最高で、出て来た茶菓子にも問題はなかったのだが、私の側に問題があり過ぎ。
「場違い」を絵にしたような状態で、なんとも尻が落ち着かない。
お茶をジャブジャブ飲んで、あとはひたすらスコーンを口に突っ込んで時間を過ごしているうち、空調が効いているのに背中
がじっとり汗ばんで来てしまった。

夕方、帰宅。
汗で汚れたシャツとGパンを洗濯しにコインランドリーに行ったら、突然の土砂降り。
帰りには雨は止んだが、蒸し暑い店内に閉じ込められた状態でGパンが乾くのを待っていたら、着ていた方の服が汗まみれに
なった。

夜。
ドラマ「今日の日はさようなら」を観る。
「泣くな、はらちゃん」の河野英裕プロデューサーが制作に関わっている作品。
(……というか「この作品の撮影で忙しい」という理由でSF大会の「はらちゃん」企画への出演を断られたのだ)
監督も、もちろん「はらちゃん」のメインディレクターである菅原伸太郎監督。

ドラマの冒頭でいきなり「薄暗いバスの窓から見える明るい緑の風景」にやられる。
菅原監督、光を使った演出が上手い。

ストーリー自体は「20代の青年がガンに罹って死ぬ話」という、これだけ聞いたら絶対に観たくないと思うような物語。
この青年「病気になるまではこれといった目標もなく、ただなんとなく生きていた人間」という設定らしいのだが、この辺
のところは割とサラリと流している。
家族は仲が良く、彼女もいて、まずまず幸せな人生。

さて、悪性リンパ種と診断された青年、医師から「生存率は80%」と告げられる。
これを「5人にひとりは死ぬ」と数字を置き換えて、5回に1回の確率で「当たり」が出る自販機を使って視覚化した演出が面白い。
脚本は橋部敦子という人。

病院に入院することになった主人公の前に、隣の病室に入院している青年が現れる。
青年はやはり癌で、中学の時から入退院を繰り返し、片足は既に切断されて義足になっている。
彼は病院の外で生活できる時には募金活動を行っているのだが、この時に義足の片足をわざと見せながら募金を訴えるのだと
言い「募金に応じる人間の心理」を語る。
このドラマが「24時間テレビ」というチャリティー番組の中で放映されているということを考えると、非常に笑える。
(制作陣、いい性格をしている)

そんなわけで、青年はいわゆる感動ドラマの登場人物にありがちな「主人公を教え導く立派な人」ではなく、どちらかと言
うと「変な人」。
青年は主人公をカウンセラーのところに連れて行き、自分が中学のときに癌を発病して片足を失い、病院の壁に落書きをした
時の体験を語る。
「僕が壁に落書きした時、カウンセラーさんが来てくれたけど、子どもながらに『この人とは話せない』って思いました」
 ※主人公が連れて行かれた先のカウンセラーは、この「カウンセラー」とは別人。

ともかく病気になった主人公が泣いたり喚いたりしないというのが良い。
うっかりすると「目的もなく生きて来た主人公が癌を宣告されて自暴自棄になり、周囲の励ましによってそこから立ち直って人として成長し、みんなに感謝しながら死ぬ」的な鬱陶しいドラマになりがちな題材を、そう陥らせなかった手腕は見事。

テーマは「人間の命の価値」なのだが、「生きる」ということを「ちゃんと死ぬ」こととした脚本のアイデアを演出が正しく映像化していた。
良いドラマだと思う。

寝る。

2013年8月23日(金)
3日ぶりに出勤したら、職場の人が「一昨日の集中豪雨で、近所の家が1軒だけ浸水した」という話をしていた。
坂の下の曲がり角に当たる場所に建っていた家だったので、坂道を流れ落ちて来た雨水が角を曲がりきれずにその家を直撃し
てしまったのだとか。
こういう地形を原因とする水害は、個人では防ぎきれないからやっぱり行政がなんとかしないといけないのだろうな。

昼。
「あまちゃん」を観る。
理屈抜きの感情を強い口調で言い切った登場人物が「うるさいし、論点ずれてる」の一言で一蹴される。
冷静に理屈で考えるとおかしな内容を、勢いで無理やり通してそれで良しとするドラマへのアンチテーゼか?

午後。
再雇用の職員の人と、豊島区の「漫画による町おこし」の話をする。
「そう言えば、横山光輝の漫画の絵を住民票に使ったりもしましたよね」
なんて話をするが、相手は60歳過ぎだから、あまり乗って来ない。
……と、思っていたのだが、
「横山光輝と言ったら『バビル2世』ですかねえ?」
と言った途端、
「何を言っているんだ! 横山光輝なら『伊賀の影丸』だろう!」
と、叱られる。
(その後「横山光輝語り」を延々と……)
職場で漫画の話など始めてしまった私がいけなかったのだと深く反省する。

夕方。
軽く小雨が降ったものの、すぐに止む。
普通に自転車で帰宅。

夜。
SF大会の打ち上げで新橋へ。
1次会でビールと日本酒と焼酎とワインを飲み、それから2次会に参加したはずなのだが、その辺の記憶がない。
どうやら完全に眠っていたらしい。
酔いつぶれるほどの酒を飲んだわけではないので、やはり昨日と一昨日の肉体労働で気づかないうちに疲れていたのだろう。

山手線で帰宅。
寝る。

2013年8月22日(木)
夏期休暇。
昨日の続きで遺品の整理。
雨戸を閉め切ったクーラーのない部屋の中で、3時間ほど物の山と格闘する。

古い家の押し入れの奥から、先祖が使っていたらしい竿秤が2つほど出て来る。
自分の先祖が、この秤を使って一体どういう仕事をしていたものか知りたいと思ったが、既にそういうことをいちばん知っ
ていそうだった人の遺品を整理しているところなのだ。

カメラが4台。
オリンパスのPEN-EEに、六桜社のパレット、興和のカロ35E、それに黒い箱に入った “Ruberg” と書かれたドイツ製の
カメラ。
(誰が使っていたものだろう?)

夕方5時過ぎ。
どうにか一段落がついたので、池袋に戻る。
埃まみれの部屋で汚れた靴下をコインランドリーの洗濯機に放り込んで、コンビニで買ったおでんを本日の夕食とする。
最近、真夏でもおでんを売るようになったのだな。

帰宅。
シャワーで汗を流し、ニュースをつけたら歌手の藤圭子が自殺したと言っていた。
画面に映ったマンションの外観になんだか見覚えがあったので、ネットでニュースを確認。
記事の文章に書かれている単語で検索をかけたら、すぐにマンション名と所在地が出て来て、なんどか近くを通ったことの
ある建物だと分かった。
それにしても、そういうことが簡単に分かってしまうネットって、ちょっと怖いな。

寝る。

2013年8月21日(水)
調整休暇。
朝のニュースで秋田書店が雑誌のアンケート葉書のプレゼントを公表した人数分、送っていなかったという事件が取り上げら
れていた。
アンケート葉書というのは、漫画雑誌などの巻末に挟まっている「一番面白いと思った作品は?」とかいうアレのこと。
漫画『バクマン。』(原作:大場つぐみ、作画:小畑健 集英社)によると、漫画雑誌のアンケート葉書というのは編集会議
で使用されるかなり重要な資料であるらしい。
だからできるだけ多くの読者に送って貰わなくてはならないのだが、ただ「アンケートに答えてください」では、読者が葉書
を書いてくれないから「葉書を送ると抽選でプレゼント」という仕組みにして回収率を上げているのだろうというのは、考えれば分かる。
言うなれば、葉書のプレゼントはアンケート回収のためのエサなのだ。

読者が欲しがる豪華なプレゼントで釣らないと、回収率が悪くなる。
でも、ただでさえ不況の出版社で雑誌の内容とあまり関係のないプレゼントにそんなに予算はかけられない。
この辺の事情も十分に想像が可能。

だから「あんな豪華なプレゼントを本当にそんなにたくさん送っているのか?」というのは、なんとなくみんなが思っていた
ことで、今回のニュースを聞いても「やっぱりね」という感じ。
逆に「なんでバレたんだ?」の方が気になったり……。

昼。
亡くなった親戚の遺品の整理に行く。
脳梗塞で倒れる直前まで故人が暮らしていた家。
独り暮らしをしていたそこそこ広い一軒家は、彼女の生前の価値観によって整理整頓されていた。
その家に、生きている人間が入り込み、「ゴミ」と「その他」を分類する作業。
作業が進むほどに家の中から死んだ人間の個性がなくなって行く。
「死んでいなくなる」とは、こういうことなのだろうな。

生きていたとき、彼女は一族の中心と言って良い存在だった。
多くの弟子も抱え、尊敬され、愛されていた。
彼女を悪く言う人間を、私は知らない。

……残された遺品の整理は、思ったより捗らなかった。
一緒に作業をしていた人によると、私は「ただボーッとしていただけ」らしい。
それなのに、一番疲れ果てていたのは私だった。

子どもの頃から何度も遊びに来たことのある見慣れた家は、帰る頃にはすっかり別の場所になり、高かった天井が低く見え、
広かった部屋が狭く見え始める。
その場に立ったまま長い距離を移動したかのような、めまい……。

「この家は、思ったより小さかったんだね」
と、言ったが、誰も聞いていなかったようだ。

帰宅。
畳の上に倒れ込んで、そのまましばらく眠る。

夕方。
急な土砂降り。
どこかで落雷があったようで、すごい音が聞こえた。

夜。
目を覚ましてネットのニュースを見たら、秋田書店のプレゼント当選者水増し事件の続報が入っていた。
バレた理由は、大方の予想通り「内部告発」。

プレゼントの当選人数をごまかす作業を担当していた女性社員によると……
彼女は上司にこの不正行為の是正を訴えたが聞き入れられず、罪悪感から睡眠障害になって2011年の9月から休職。
約半年後に会社から「読者プレゼントを発送せず、窃取したこと」を理由に解雇通知を受けた。
職場を解雇された社員は「首都圏青年ユニオン」という社外労働組合に加入し、その支援を受けて秋田書店を告発。
……という流れなのだそうだ。

そして、秋田書店側の主張によると……
プレゼントの当選者の水増しは行っていた。
しかし、女性社員の休職の理由は「業務上ではなく私傷病」によるもの。
また、解雇の理由は、不正の改善を訴えたからではなく「賞品をほしいままに不当に窃取したこと」によるもの。

出来るだけ客観的に見てみよう。
女性社員が休職を申し出た時は、不正な水増しが明るみに出る前。
当然、「不正行為を原因とする心労」などという理由が社内で認められるはずはないから、この時の「公式の休職理由」が、
「業務上」ではなく「私傷病」になるのは当たり前。理由」が「業務上」ではなく「私傷病」になるのは当たり前。
だから、この「休職の理由が業務上ではなく私傷病によるもの」というのは、あまり説得力がない。

問題は、
女性社員側、不正を訴えたのが解雇の原因。
秋田書店側、賞品の窃取が解雇の原因。
という、この点。

女性社員側の言い分を元に事件のストーリーを組み立てると……、
女性社員が不正を訴えるが上司が聞き入れない。
女性社員は、心労で休職。
女性社員の告発を恐れた秋田書店が、先手を打って「プレゼントは女性社員が窃取した」という濡れ衣を着せて彼女の信用を
落とそうとした。
しかし、女性社員はユニオンの支援をうけることが出来たので、秋田書店を告発し、罪を認めさせることに成功。

秋田書店側の言い分を元に事件のストーリーを組立てると……
女性社員は業務と関係ない私的な病気で休職。
その後、女性社員がプレゼントを窃取していたことが発覚したので、これを理由に解雇。
女性社員は解雇された腹いせに、自分が業務上知っていた不正水増しの件を告発した。

まあたぶん実際にはもっと複雑な事情があるのだろうとは思うが、いまのところプレゼント当選者の水増しをやっていたのが発覚してしまった
秋田書店側が世論的には不利。

さて、明日も会社を休んで遺品の整理の続き。
寝る。

2013年8月20日(火)
今日も良い天気。
自転車を漕いで出勤するも、午前中は完全に仕事なし。
長閑な職場は楽で良いのだが、来月の末で私の雇用契約が一旦、期限を迎えるのだよな。
(こんなにヒマで、果たして契約更新はあるのか?)

「そろそろハローワークに行った方が良いですかねえ?」
と、正社員の人に相談すると、
「あ、俺も行ってみたい!」
と、意味不明な返事をされる。

昼。
職場の人と麻婆ナス定食(500円)を食べつつ、同じ副都心線で繋がった区でありながら、渋谷区、新宿区に比べてどうも
イマイチ感の漂う豊島区の町おこしが出来ないものかという話をする。

「特に町の西側が、長閑にもほどがあるのが問題ではないか?(おかげで、私の職場は客が来なくてたいそうヒマ)」
「シャッター通りでたまに開いている店の中で目を閉じて座っている老婆を多く見かけるが、店番をしているのか死んでいる
のか見分けがつかなくて困る」
などと……

町おこしのアイデアとしては???
「ご当地ヒーロー〈ふくろう戦士トシマッハ〉を、もっと有名にする」
「そんなヒーロー、いたっけ?(豊島区民ですら知らない)」

「確か〈としぼう〉とかいうゆるキャラも……」
「あれは、ただのデブにしか見えない!」

「この辺のゴチャゴチャした道とか家とかを全部つぶして牛を飼う」
「町おこしで、町をつぶしてどーする?!」
……長閑な職場の長閑な昼休み。

午後。
麦茶を作って冷蔵庫に入れる。
(一応、お仕事)

定時で退社。
吹き矢の講習会に行く。
参加者4人。
(この講習会も、よく続いているよな)

帰宅。
ドラマ「スターマン」を観る。

「達也」の肉体の医学的な死の後、宇宙人としての記憶を取り戻した「星男」。
40年前に地球にやって来て住み着いていた「重田」は、彼が自分を迎えに来たのかと思っていたのだが、実は「星男」も事
故で地球に来たのであって、母星との連絡は不可能だと分かる。
すでに地球で家族を持ち、帰りたくとないと思っていた「重田」は安心するが……。

どうでもいいけど「隕石が作ったクレーター」の映像が酷すぎ。
美術スタッフ、もっとしっかりしてくれ。

笑えたセリフ。
「(ドラマの登場人物が)『俺は実は宇宙人だ』と言ったら、消すね」
(日本では、SFドラマって、まだ人気がないのか?)

ちょっといいなと思ったところ。
「エリア51と米軍の陰謀」について得々と語る人間が、いかにも教養がなそうな感じの酔っぱらいなのが、「シェアハウス
の恋人」で、インテリっぽい大学生が図書室で散々調べた挙げ句に「インカ帝国と宇宙人」について語っていたのと好対照。
こういうトンデモネタの扱い方が、「SFが分かっている」感じがしていい。

逆境の中で(?)SFドラマに挑戦してくれている脚本の岡田惠和さん、頑張れ!
寝る。

2013年8月19日(月)
8月も後半だが、気温は夏のまま。
今日も空は良く晴れている。

私用で郵便物を出す必要があったので、早めに職場に着いて封筒の宛名を書き昼休みに投函。
自宅でやっても良い作業なのだが、なんとなく……。

職場は長閑だが、ニュースをつけると北海道で水害があったと言っている。
豪雨で土砂崩れが起き、列車が止まったのだとか。
そろそろ豪雨対策に、国が本格的に動き出さないといけないのかも知れない。

午後。
取引先のミスで、炎天下、自転車で片道15分の道を2往復。
事務室でのデスクワークに飽き飽きしているところでなかったら怒るところだ。
カンカン照りの日中とは言え、青空の下を自転車で走るのは気持ち良い。

夕方。
定時で退社。

夜。
また同人誌即売会のオンライン申し込み手続き。
残った50冊の本を、なんとか売り切ってしまおうとしているので、結構たいへん。
参加費の振込先の口座番号を携帯にメールで送ろうとしたら送信エラー。
(何のフィルターに引っかかったのだろうか?)
しょうがないのでプリントアウトして持って行くことにする。

明日も仕事。
寝る。

2013年8月18日(日)
完全オフ日。
ゆっくりと朝刊を読む。

サイエンス面。
〈ミツバチ どこへ消えた〉という記事。
〈大量のミツバチがこつぜんと消える不気味な現象が世界各地で起きている〉のだとか。
働きバチが巣から出て行って戻らなくなったり、幼虫がさなぎになれずに死んだりしてしまうのだという。

記事では原因はネオニコチノイドという農薬にあるのではないかという仮説が紹介されていた。
この農薬は昆虫の神経伝達を狂わせて殺すタイプのもので、金沢大学の山田敏郎教授が、ネオニコチノイド系の「ジノテフラ
ン」または「クロチアニジン」をミツバチの餌や飲み水に混ぜて群れの様子を観察したところ、〈働きバチは死骸を残さない
まま少しずつ数を減らし、12〜18週間後には群れ全体が死滅した〉のだそうだ。

〈死骸を残さないまま〉というのが、気になるなあ。
〈巣から出て行って戻らなく〉なった働きバチは、いったいどこへ行ったのだろう?

もうひとつ、気になった記事。
〈「エリア51」の存在 CIAの公文書に〉

エリア51と言えば、アメリカ空軍が密かに宇宙人の死体を運び込んだとか、そっち系のネタで有名な場所。
〈米政府や軍はこれまで、エリア51の存在自体を公に認めていなかった〉のだが〈米中央情報局(CIA〉が機密指定を
解除された公文書を発表し、明らかになった〉のだそうだ。
〈ただ、UFOや宇宙人を収容しているかどうかは触れていない〉って、そりゃ、まあ、そうだろう。(笑)

記事には〈ロイター通信によると、エリア51はネバダ州ラスベガスの北西約130キロにある〉と書いてあったが、イギリ
ス映画「宇宙人ポール」に、主人公2人が「ラスベガスのエリア51」を観光するシーンがあったのを思い出したのでネット
で「エリア51」を検索。
ウィキペディアによると「(エリア51の)正式名称は、グレーム・レイク空軍基地」とあり、それによると「ラスベガスの
北北西約200キロ」の位置にある場所だとかで、航空写真まで載っていた。
(でも〈存在自体を公に認めていなかった〉のか)

午後。
部屋で本を読んで過ごす。
テレビをつけたら、実写版「ガッチャマン」の宣伝番組をやっていた。
(こういうののの実写って、どうかなんだろう?)

夕方。
コミティアでゴドウィン本を委託していたサークルの人から電話。
「1冊しか売れなかった」
とのことなので、1冊分の売り上げを受け取りに出かける。

夜。
ネットで冬コミの申し込み。
寝る。

2013年8月17日(土)
午前中。
亡くなった叔母の形見分けで虫眼鏡と古い写真を何枚か貰う。

1枚は、明治時代に撮影された祖父の子ども時代の写真。
全員が和服で女性が全員日本髪。

別の1枚は大正時代の私の父の子ども時代の写真。
男性が洋服になり、女性の髪型がいわゆる「束髪(そくはつ)」になっている。

もう1枚は、昭和に入った父の学生時代の写真。
女性は和服は着ているものの髪型はいま街を歩いていても違和感のない結い方。
こういった変遷を見るのは、ちょっと面白い。

午後。
来年のSF大会でのRD企画に関するミーティング。
池袋駅でリーダーたちと待ち合わせてミーティング会場へ。
議題は、ゲストとの出演交渉の進捗状況とか、必要機材についてとか、通訳を誰に頼むかとか。

会議終了後は、DVDを鑑賞しつつ休憩。
「ミステリー in パラダイス」というテレビドラマの第1話。
殺人事件の捜査のために、カリブ海に浮かぶリゾート地、セントマリー島にやって来たロンドンの警部補が、やたらに暑い
島の気候や長閑な人々と闘いつつ事件を追うミステリー・コメディ。
RDでキャットを演じたダニー・ジョン=ジュールズが、島の警官の役で出ている。
登場人物たちがコミカルにドタバタやっているように見えて、ちゃんと伏線を生かした本格的なミステリーになっていた。

ちょっとショックな出来事。
長年、ミーティング会場に使っていたカラオケボックス「スタジオ ノア」が、来週の火曜日で閉店するという。
リーダーは、学生時代から使っていた店なのだとかで、別れを惜しんで店の写真を撮っていた。

会の中心メンバーで、何度もイギリスに行ってはダニーの楽屋に入れて貰ったり、自宅にまで遊びに行ったりというファンと
しては羨ましいような立場にある人に話を聞く。
「でも、自分の中でスターであった人の私生活をあまりにも知ってしまうというのは、ソレはソレでアレな感じ」
なのだとか。
(そうか、アレな感じなのか)

「天狗」で夕食を取り、家に帰って、寝る。

2013年8月16日(金)
今日も良い天気。
朝から青空が広がり、暑い。

出勤。
長閑な1日の始まり。
1個しかない自動販売機から集金して来た小銭を数え終わると、あとは仕事がない。
麦茶を作って氷を入れ、美味しく頂いて過ごす。

昼。
いつもパンを買うパン屋がお盆休みなので、正社員と一緒に近所の定食屋へ。
店に入ると、店内はうちの会社の人ばかり。
うちの係に到っては、留守番係で事務所に残った人を除いて全員が来ていた。
いまひとつ昼休みの気分になれない。

男性社員のひとりに、自分はシャンプー代に3万円使うのだという話を一方的にカミングアウトされる。
学生時代からシャンプーとか石鹸とかトリートメント剤(って何だ? リンスとは違うのか?)には金をかけていた。
なぜならニキビがひどい上に、天パだから……とかそういう話を延々語られた。

職場の同僚と、どーだっていい話をしながら昼食をとるのが正しい職場の昼休みの過ごし方だとすると、こうしたどーだって
いい話を話題に選んだ彼の選択は非常に正しいと思うのだが、それにしても心の底から、どーだっていい!(=。=#)

午後。
分室に書類を届けるために事務所を出かけたら、20代の男性正社員が廊下まで追いかけて来て、一緒に行こうと言う。
来月からの新システム導入の前に分室のPCを確認しに行くと言うのだ。
「それならこの書類もついでに……」
と、頼もうとしたが、断られる。

「俺ひとりで行って、もしもPCにトラブルが生じたら、ただパニックを起こすだけでしょう?」
というのが、その理由。
(「もっともな理由だ」と、頷いていいのか?)

私は書類を届けるという単純肉体労働のため、彼はPCの動作確認という技能的頭脳労働のため、2人で分室まで行く。
普段使っていない事務室に入り、正社員がエアコンのスイッチを入れるが、点かない。
幸いなことに、彼がパニックを起こす前に、私がコンセントを差し込んだので、エアコン、無事起動。

PCを立ち上げるが、その前に座っていたのは、なぜか私。
動作状況には特にトラブルはなく、確認作業終了。
帰りがけに、廊下で他部署の女性社員に会う。

PCの動作確認に来たと言うと、
「まあ、じゃあ、今度パソコンで分からないことがあったら、教えて貰おうかしら」
……もちろん、言われたのは正社員で、
「ええ、良いですよ」
と、笑顔で答えたのも正社員。

「約束したんですから、ちゃんと教えてあげて下さいね」
と、玄関を出たところで言うと、
「それは崎田さんにお願いします」
と、正社員、とても良い笑顔。

「あなたはうちの部署の情報機器担当者でしょう」
と言うと、
「だって、採用面接の時に『アクセスを使えますか?』と聞かれて『もちろんです』と答えたら、そうなっちゃったんです。
アクセスって、てっきりインターネットにアクセスすることだと思ったんですよねー」
(その話は、もう聞いた)

「でも、その後、ちゃんと勉強したんですよね?」
と、聞くと、
「いや、まさか。俺は未だにアクセスにどんなソフトを使うのかすら知りませんよ」
(……そのひとことで、あなたがアクセスをどのぐらい分かっていないのかが良く分かりました)

事務所に戻って、正社員はPCの動作確認が問題なく終了したことを、私は書類を届けたことをそれぞれ係長に報告。
「じゃあ、来月の新システム稼働の時には、君と2人で行こうかな?」
と、言われた正社員が、ややうろたえたように見えた以外は、特に問題なく、今日も業務は無事終了。

定時で退社。
暑いので昼に行った定食屋で軽くビールを飲んでから、帰宅。
寝る。

2013年8月15日(木)
出勤。
今日も長閑な1日。

終戦記念日なので、正午に黙祷。
その後、NHKのテレビを観ていたら、番宣内のインタビューで「いま日本は平和か?」という質問に否定的な回答をする
人が目立っていた。
そういう感覚の人は、少なくないらしい。

夕方。
定時で会社を出て軽く飲んで帰宅。
『タブーすぎるトンデモ本の世界』を読む。
(山本先生、ネットに故意にデマを流す連中に本気で腹を立てているな)

興味深かったのは、統合失調症(むかし「精神分裂病」と呼ばれていた精神病のこと)の生涯罹患率が0.8〜1%もある
という話。
結構、身近な病気らしい。

統合失調症とはどういう病気なのかについて、山本先生の文章を読んで私が理解したところでは……
人は普通、いくつかの情報を統合的に理解して現状を把握している。
例えば、
 1)妻が昨日「明日は同窓会に行く」と言っていた。
 2)帰宅したら妻が留守だった。
この2つの情報を統合して「妻は同窓会に行っていて留守だ」という風に現状を把握する。

ところが、統合失調症の患者は、
 1)テレビドラマを観ていたらサムライが出て来た。
 2)妻が出かけた。
という無関係な情報を統合してしまい「妻がサムライと闘うために出かけた」という風に現状を把握してしまうらしい。

困った事に「無関係な情報を統合して物語を考える」というのは、創作を行う人間にとっては必要な能力。
「手術台の上のコウモリ傘とミシンの美しい出会いについて」思いを馳せられない感性では独創的な創作物を生み出すのは
難しいだろう。

独創的な創作を行える芸術家は統合失調症に罹患し易い(いわゆる天才とキ×ガイは紙一重)ことになる。
作家である山本先生〈統合失調症というのはこわい病気だと思う〉と書いておられた。
自分も罹るかもしれないという怖さなのだろうな。

夜。
なんか飲み足りないので、コンビニで酒を買って来て、飲む。
眠くなったので、寝る。

2013年8月14日(水)
調整休暇なので60階通りに「パシフィック・リム」を観に行く。
海底にエイリアンが作ったっぽい亀裂が出来、そこから彼らが地球侵略のために送り込んだ怪獣が次々に現れるという話。
映画よりむしろ連続ドラマに向いた設定だ。

怪獣に立ち向かうため人類の側は巨大ロボットを作るのだが、このロボットは2人1組でないと操縦できないという設定。
主人公は、かつては兄と2人でロボットを操り怪獣と戦っていたヒーローだったのだが、ある時、怪獣に負けてしまい、兄
は死亡。
これを機に、政府は怪獣対策としてロボットではなく壁を作るという方向に方針転換。
心に傷を負った主人公は、壁を作るための肉体労働者へ。
しかし5年後、彼は政府の方針に反対してロボットによる戦いを継続しているかつての上司に呼び出される……と言うのが
出だし。

主人公の過去のトラウマ話に行くのかと思ったら、その辺のところは割と軽く済ませ、主人公の相棒となるヒロインの方の
過去の物語が語られる。
でも、この話もそれほど掘り下げられる感じではなく、主人公にライバル心をむき出しにして来る同僚も登場して来て一応
喧嘩とかしてみるが、そっちの方も特に……

という感じで、アメリカ映画にありがちな「登場人物が過去のトラウマを乗り越え」的なウザイ話はあまり物語の中心に来
ていない。
そんなことより、怪獣と戦うロボットのカッコ良さとかがメイン。
暑さにうんざりして逃げ込んだ映画館でスカッとするには良い映画。
難を言えば、怪獣の内面描写がちょっと不足?(笑)

どうでもいい話。
ヒロインが日本人という設定なので、ときどき登場人物が日本語を喋るのがストーリーと関係なく、ちょっと笑える。
特に、東京のシーンで街の看板の文字に目が行くと、シリアスな場面のはずなのに笑いが出てしまう。

「地球の危機だと言うのに、各国政府がぜんぜん当てにならない」というところは、時代なのか、制作者側の趣味なのか?
合衆国大統領が不自然に大活躍する「インディベンデンス・デイ」なんかに突っ込みを入れていた人には支持されそうだ。

帰宅。
夕刊を読んだら、コラム「プロムナード」で、古市憲寿さんという社会学者の人が、終戦記念日の「青空」のイメージにつ
いて、当日の日本各地の天気を調べたところ曇りのところも多かったので、8月15日の青空のイメージは〈東京(しかも
主に午後)中心史観であるといえそうだ〉と書いていた。

確か小林信彦の『オヨヨ大統領の悪夢』(角川文庫)で、テレビの終戦記念日特集のために取材を受けた主人公が、自分が
疎開していた地域は、その日は薄曇りだったと答えて局の担当者に怒られるというシーンがあったのを読んだ気がする。

いま、肝心の本が本棚のどこへ行ってしまったのか行方不明になってしまっているのだが、ネットで検索したら、この文庫
の発売日は1976年の11月で、その元となった単行本の方は1975年の8月だそうだから、1970年代の半ばには
既に「8月15日=青空」というイメージにはツッコミが入っていたのだね。

夜。
散歩に出る。
流星が見えないかと空を見上げたが、残念ながら1個も見られなかった。

アマゾンから届いた『タブーすぎるトンデモ本の世界』(と学会 サイゾー)読みつつ、寝る。

2013年8月13日(火)
3日ぶりの出勤。
外は猛暑だが事務所の中はクーラーが効いているので、特に問題ない。
……と、思っていたら問題発生。
お客様からのクレームで、レンタルルームのエアコンが壊れたとのこと。
お盆で業者が休みの時期に、これは困る。

「どうします?」
「『我慢して使って下さい』とか?」
(これでお客様が熱中症で倒れられたとしたら、こういう対応をした担当者は「未必の故意」とかで有罪だろうか?)

ちょっとドキドキしたものの、調査の結果、機械には異常はなく、暑さで効きが悪くなっていたのと、人間の体温で室温が
上昇していただけだったらしい。
室外機に日よけを掛ければ解決するレベルの問題で、やれやれ。

昼。
「崎田さんはオタクだそうですね」
と、あらぬ疑いをかけられる。
「なぜそんな、根も葉もない噂を?」
と、聞くと、
「Oさんが『崎田さんとは話が合う』と言ってましたから。
(職場にオタクがいると、本当に迷惑だなあ……)

本日、耳にしたあまりにも漢(おとこ)らしい一言。
「私が男の尻を触るのは男同士の友情を深めるためだ! ホモ呼ばわりはやめて貰いたい!」

午後。
一心不乱に仕事をする。

先週、私に仕事を作ってくれた若手社員から、
「あ、いつの間にか書類の山がなくなっている。どうしたんですか?」
と聞かれてしまった。
(いや、ちょっと心を「無」にしたい気分になって……)

そんなわけで、今日は仕事が捗ってとても良かった。
帰宅途中で居酒屋に立ち寄り、ビールを飲む。
(暑いからな……夏は)

夜。
ドラマ「スターマン」を観る。
インベーダー「星男」が体を借りている「達也」は、自分が既に「死んでいる」はずであることを思い出す。
そのことをヒロイン佐和子に伝えようとするものの、突然、意識を失い「医学的に死亡している」状態になってしまう。
しかし連絡を受けて駆けつけたもうひとりのインベーダー「重田」の目の前で目を覚まし……

なんとなく全体に「息が合っていない」感じのするドラマ。
ストーリーは面白いのに、観ていて気持ちが入り込めない。
(広末涼子って、こんなに下手だったっけ?)

それはさておき……
そろそろ物語の結果予想をして遊ぼう。
「泣くな、はらちゃん」で、ヒロインと異世界人との恋愛話を「博愛」の話に広げて「別れても愛に変わりはない」という
結末にした岡田恵和さん、今回はひとつの異世界人の体の中に「星男」と「達也」の2つの人格があるという設定で、かつ
ヒロインに「達也」の方の人格ともあらかじめ交流を持たせている。
これは、インベーダー「星男」が自分の星に帰った後、死んだはずの地球人「達也」が命を取り戻すという方向のハッピー
エンドかな?

特撮技術が進んでSFが割と作り易くなっているのだから、テレビ番組に「SFドラマ枠」みたいなものが出来ないかな。
思いっきり「SF」を全面に押し出せば、伊藤計劃以降の若い世代の視聴率を掴めるかも???

寝る。

2013年8月12日(月)
コミケ休み。(笑)
今日は1日、部屋ゴロゴロしていることにした。

午前中。
部屋でゴロゴロしていたら、2号くんから電話がある。
「いまジョギングの帰りなんだけど、これからそっちへ遊びに行く」
だと。
(どこまで元気だ筋トレマニア?)

昼。
部屋でゴロゴロしつつ、昨日の戦利品『中国嫁日記 同人誌総集編』を読む。
(実は例の「コミケ雲」の下で売られていた本で、自分で買いに行くのは嫌なので2号くんに買って来てもらったもの)

書店で売られている『中国嫁日記』(井上純一 エンターブレイン)という漫画の裏話。
書籍の制作における編集&デザインの重要性がよく分かる???

著者は仕事の都合で現在は中国在住だが、昔は池袋に住んでいたのだとかで、街の安全性という視点から中国の著者が住ん
でいる地域と池袋を比較していた。
「池袋の家の近くは十何年前、一般人がヤクザに刺された殺人事件があって……池袋東口方面では昔、通り魔が出て何人か
死んでいるのよね。少なくともここでは殺人事件は起こってないらしいので……池袋より安全!! と、言えるね」
だそうだ。

確かに、集団暴動のような非日常的事件が起こらない限り、共産主義国の治安は自由主義国より良いのかも知れない。
(でも「当局」に目をつけられたら共産主義国は怖いと思うけど)

もうひとつ比較されていたもの。
ゴミの収集について。
中国では収集の人が1日に何回も来る上、大量のダンボールゴミを出しても怒られないのだそうだ。
なぜならゴミの収集者は、資源ゴミを業者に売って儲けているから……と、これはむしろ資本主義の仕組みだよね?

日本では今は資源ゴミの回収を役所がやっているところが多いけれど、これは民間業者がやっていた時代の方がずっと良か
ったという気がする。
日本の方が中国より共産主義的かなあと思ったエピソード。

午後。
部屋でゴロゴロするついでに、録画しておいた「げんしけん 二代目」を観る。
初代(?)の「げんしけん」が男性オタクの日常の話だったのに対して「二代目」は女性オタク(いわゆる腐女子)の日常
の話。

見た感じ、思春期の男の子の日常を性別だけ女に変えただけにしけ見えないなあ。
(まあ、原作者は男性みたいだからしょうがないか)
女性はそれほど「男性の生殖器を見ること」に執着しないと思うのだが。

夕方。
外でゴロゴロ音がして、夕立ち。
2時間ほどで止んだ。

夜。
今夜は流星が見られるかと思っていたのだが、雲が晴れない。

明日は仕事なので、そろそろ寝る。

2013年8月11日(日)
コミックマーケットに初サークル参加。
他人のスペースの手伝いはやったことがあるけれど、自分のスペースで自分が作った本を売るのは初めて。

2号くんと一緒に8時前に国際展示場に着き、スペースの準備をして、郵送しておいた荷物の受け取り。
郵便局の人も慣れていないのか、引き取り証を提示せず荷物の置いてある場所に入れてしまった。
台車に荷物を載せてから、傍で郵便局の人がアルバイト(?)っぽい人に仕事を説明しているのを聞いて、台車をゴロゴロ
引きずって清算所へ。

100円渡したら、
「どうぞ」
と簡単に通してくれたので、
「引き取り証の確認をしなくていいのですか?」
と、こっちから聞く。
まあ、悪いことをする人はいないとは思うのだが、間違って他人の荷物を持って行ってしまう人は出るんじゃないかなあ?

売る本の表紙がモスグリーンで地味なので、スペースにオレンジ色の布を被せて一応ディスプレイ。
会場内で買って来たカツサンドで朝食を取ったのだが、これがソースべったりでやたらに味が濃い。
2個食べたところで、量ではなく味に負けてギブアップ。
残りを2号くんにあげる。
9時過ぎにRDの豹坂さんがチラシを持って来たので、売り場の目立つ位置に置く。

10時、開店。
出だしで3冊ほど売れる。
「コミケでの出店には、イケメンの売り子が必需品というのは本当ですね」
と言うと、
「いやあ、カワイイ女の子の方がもっと売れるんじゃないですか?」
と、自分がイケメンであるということは決して否定しない豹坂さん、正直者。(笑)

私のいる「SF文学振興会」のスペースは、大学の漫研とか作家クラブ関係とかSF大会関係とか、硬い感じのサークルが
集まる場所だったらしい。
(お陰で、目の前を歩いて行く山本弘先生を生で目撃できた)

朝に荷物を受け取りに行った時には、外から会場内に戻って来ると冷房で涼しかったのだが、一般参加者が入場すると同時
に室内気温が一気に上昇。

同じホールの少し離れた場所は、どうもエロ同人誌のコーナーだったようで、豹坂さん曰く「近寄りたくもない」有様。
だって、詰めかけた大量の人間の汗がむんむんと蒸発して室内に薄い雲を作っているのがはっきり見えるのだよ。
(これが噂に聞く「コミケ雲」か!)

あの雲の下の湿度と気温と汗臭さを想像すると、確かに近寄るのが怖い。
人間って熱を発する物体だったのだなあ、としみじみと実感。
そんな場所で同人誌を売っていた売り子さんたち、本当にお疲れさま。

最終的に『無の方程式ートム・ゴドウィン短編集』は、1日で20冊売れた。
残部はコミティアの会場向けに発送。
(つまり1週間後に同じ会場で開催されるコミティアまで宅急便業者に荷物を預かって貰う形)

みかん箱大のダンボールに本を詰めて、宅急便の受付カウンターまで2号くん(筋トレマニア)に運んでもらう。
もちろん台車に載せて運ぶのだが、2号くん、段差がのたびに荷物を台車ごとひょいと持ち上げて越える。

手伝いに着いて来てくれたワークショップのO河内さん、
「さっき、本を詰め込んでいたように見えたけど、意外と中はスカスカなんだ」
と、持ち上げようとしたが……
(恐るべし! 筋トレマニア!)

帰り道のゆりかもめは予想通りの30分以上待ち。
有楽町線で池袋に移動、2号くんとO河内さんとでささやかに打ち上げ。
家に帰って、寝る。

2013年8月10日(土)
朝から暑い。
休日になるとクーラーの効いた職場が恋しくなる。(^^)

午前中。
ニコニコ動画で岡田斗司夫氏が映画「風立ちぬ」について語っているのを観る。
未見の映画なのだが、岡田氏の話から受けた印象では「彼氏がオタクだと女は悲劇」と……そういうアニメなのか?

ところで、「戦争は嫌いだが戦闘機は綺麗なので好き」という感覚は、私はそれはそれで良いと思うなあ。
武器を美しいと感じるオタク心を肯定するために、無理して戦争まで肯定してしまわなくても良いと思う。

「レッドドワーフ」に出て来るアンドロイドのクライテンは、人間に近づくために「アンビバレンツ」を学ぼうとする。
せっかく持って生まれた「アンビバレンツ」をわざわざ捨てて、機械並みの脳味噌になってどうする?
「この正解は嫌いなので、選択しません」で、いいじゃん。

昼。
あまりの気温の高さに笑えて来る。
(暑さで発狂というのは、このことか?)
風呂場で水浴びなどしてみる。

午後。
スポーツドリンクを飲みつつ、部屋でじっとしている。
気温が明らかに体温より高い。

ニュース。
CNNによると、 アメリカ国務省は9日、アルカイダによるテロの情報を受けて今月の4月から一時閉鎖していた大使館や
領事館の業務を、一部を除き11日から再開すると発表した。
(何が起こっているのかなあ?)

夕方。
テレビで宮崎アニメの特集をやっていたので、観る。
今回の「風立ちぬ」はスタジオ・ジブリの初の「非ファンタジー」作品。
宮崎駿によると、ジブリのアニメスタッフは、人間が普通に歩く動画を描くのは苦手なのだとか???
(人間が空を飛ぶアニメばっかり作っていたから?)

日が暮れてから、コインランドリーへ。
太陽の余熱で地上が暑苦しい。
帰ってシャツを脱いだら、自分の汗でずっしりと重かった。

もう動くのが嫌なので、寝る。

2013年8月9日(金)
出勤。
戸外は暑いが、事務所の中は冷房で、むしろ寒い。
自転車で金融機関まで往復。
炎天下でペダルを漕ぐと、頬に当たる風が気持ちいい。

昼のニュース。
昨日は四国の方で気温38度とか言っていたが、今日は東北で経験したことのない大雨だそうだ。
テレビのニュースがお天気の話題ばかりというのは、平和なのか危機的な異常気象なのか。

午後。
昨日、大活躍で私に仕事を作ってくれた若手社員と黙々と作業。
「内職とかやっている人の気持ちが分かる気がします」
と、若手社員。
「そうですねえ、内職、楽しいですねえ」
と、私。

「だいぶやった気がするのに、まだ半分も終わっていない」
と、若手社員。
「今日中には終わりそうもないようですが週末はコミケなので、私は月曜日の休暇を申請してあるのです」
と、私。
(どこかで「ふえ〜ん」という泣き声が聞こえたような気がしたが、気のせいだろう)

そうこうするうちに夕方。
「あ、バイトの退社時刻だ。では、お先に失礼しまーす」
と、明るく挨拶して、微笑みつつ退社。
笑顔で挨拶は、明るい職場の基本だと思う。

夜。
テレビで「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」を観る。
時間を扱ったトリックが面白い話なのだが、映画だと時間の制約で、どうもその辺りがイマイチな気がする。

ところで、SFやファンタジーが好きでコミケに行っていると言うと「現実よりフィクションが好きな人」と誤解される
ことがあるのだが、私は現実世界の方がフィクションより面白いと感じることが多い。
夢のない人間なのだろうか?

夜。
先日のSF乱学講座で大宮信光さんに解説して頂いた「量子のトンネル効果」がいまひとつ理解できないので『単位が取れ
る量子力学ノート』(橋元淳一郎 講談社)を読みつつ、寝る。

2013年8月8日(木)
朝。
自転車で出勤。
長閑な1日の始まり……。

ケーキを切って食べたいと言うので包丁を出してやったら、
「崎田さんが包丁を手にした図は、秋田のなまはげみたいで怖い」
と、言われる。
(悪い子はいねがぁ?)

昼。
「あまちゃん」に、さかなクンがゲスト出演していた。

午後。
若手がすごいトンパチをやってくれていたことが発覚。
後始末のために、久しぶりに仕事をする。
出勤してお茶を飲んで帰るのにいい加減、飽きて来ていたので、ミスをした若手には気の毒だが、ちょっと楽しかった。

夕方。
帰ろうと自転車置き場に行ったら、そこで会った社員に、
「崎田さんて、宇宙人みたいですね」
と、言われる。
(いずれにしろ「人外」なのだな)

1号くんが大葉餃子パーティーを開くと言うので、そのまま自転車でアパートへ。
『銀の匙』を読みつつ餃子が出来るのを待っていたら、いきなり緊急地震速報のアラームが鳴った。
近畿を中心に西日本と東日本の広い範囲で強い揺れが予測されるというので、少し身構えていたのだが全く揺れない。
念のため、関西の知り合いに電話して確認してみたが、そっちも揺れなかったらしい。

しばらくして気象庁が「誤報」と発表。
その説明によると……
和歌山県北部を震源とするマグニチュード2.3の地震が発生した。
ほぼ同時刻に、三重県南東沖の海底に設置されている地震計に何らかのトラブルが発生。
地震計の電気的な雑信号(ノイズ)を地震の揺れとみなして計算したために予測が過大となったのだそうだ。

緊急地震速報って、この間の結構大きな地震の時には鳴らなかったのだよな。
地震がないときに鳴って、本当の地震の時に鳴らないのでは役に立たないなあ。

餃子をつまみにビールを飲んで帰宅。
寝る。

2013年8月7日(水)
調整休暇。
朝の民放の情報番組で「銀の匙」が実写化されると言っていた。
これ、原作は途中までしか読んでいないのだが、確か北海道の酪農の話。
小学館の「週間少年サンデー」に連載中の漫画だよな。
原作者の荒川弘は、スクウェア・エニックスの「月刊少年ガンガン」でデビューした漫画家だったはずだが、2本目の連載
は取れなかったのだろうか、スクエニ?

昼。
テレビで映画「ライラの冒険」をやっていたので観たのだが、「俺たちの冒険はこれからだ!」みたいな変な終わり方。
ネットで調べてみたら、元々3部作の予定で企画されていた作品だったものが、予算の都合で打ち切りになってしまったの
だとか。
観て時間を損した気分になった。

夕方。
昨日、職場に置いて来た自転車を取りに行く。

夜。
1号くんのアパートへ行って、飲む。
パウチ容器入りの日本酒というものを初めて見た。
いわゆる「エアホールドパウチ」というやつで、空気が入りにくく品質の劣化を防ぐ容器らしい。
運搬や購入後の品質管理を考えると合理的な商品だと思う。

(あと10年ぐらいしたら「瓶」というものは世の中から消えるのかな?)
SF作家は、22世紀の人間に「瓶を落として割る」なんてことはさせられないのかも。

30世紀の人間が「オープンリール式の録音テープ」を、手紙代わりに使っているという設定の「スーパージェッター」
(1965年〜1966年放映)が、ちょっと懐かしかったり。(笑)

家へ帰って、寝る。

2013年8月6日(火)
朝。
出勤途中に先日の都議選で落選した元議員が、スーパーマーケットの前でひとりで演説をしているのを見かけた。
今後、どうするんだろうなあ、この人?

出社したら、若手社員がなんか「反省」している。
上司から「風邪で休む」という連絡を受け、ついうっかり思いっきり嬉しそうな声で返事をしてしまったのだそうだ。
(君のボーナスは決まったな)

夏期休暇その他の関係もあり、今日は上の人が全員休みというちょっと珍しい日。
若手ばかりの事務所では係長の席に座って遊ぶ奴はいるわ、上司の物まね大会を始める奴はいるわ……。
(お前ら全員、小学生か?)

午前中。
「『げんしけん』のアニメ見た?」
とか、そんな会話をしつつ長閑に過ごす。

「そんなにそっち系が好きなら、コミケに行きませんか?」
と、言ったら、
「オタクがいっぱいいそうで怖い」
だと。
思わず「お前が言うな!」と突っ込みそうになる。

午後。
若手社員が机に向かって何やら熱心に書いていたので仕事かと思ったら、彼女との旅行の日程表だった。
「仕事をしているんじゃなかったんですか?」
と、聞くと、
「俺だって本当は仕事がしたいんです。でも仕事がないんですよ、この職場」
ええと……(^^;

本日のお仕事。
電話が1本かかって来たので、受ける。
(私は仕事をしたぞ!)

夕方。
帰ろうとしたら土砂降り。
自転車を置いて帰宅。

夜。
吹き矢の講習。
帰り道の養老乃瀧で、軽く飲んで帰宅。

「スターマン」を観る。
インベーダー「星男」に体を乗っ取られた(?)地球人「達也」の意識が目を覚ます。
ワルであったはずの達也だが、記憶を失っていた間の人格があまりに〈いい人〉だったので、いくら乱暴な態度をとっても
「ワルぶってるだけの〈根はいい人〉だもんね」と、周囲から完全にスルー。
で、実際に〈根はいい人〉だったので、そのままなんとなく〈いい人〉になってしまう。
(この辺は岡田惠和さんの脚本らしい)

一方、もうひとりのインベーダー「重田」は地球に残る決意を固めていたが、同じ職場で働くUFOマニアの祥子に、正体
を見られてしまう。

このドラマ、今回で「第5話」なのだが、次回あたりでそろそろ「星男」のインベーダーとしての記憶が覚醒する展開だと
思うので、話はますますSFになりそう。

寝る。

2013年8月5日(月)
朝。
曇り空。
蒸し暑い日。

朝刊の文化欄は、「漫画同人誌『アズ』についてと「 国際SFシンポジウム」の記事。
日経新聞、割とオタクっぽい。

出勤。
職場の冷房が利き過ぎて、やや寒い。
なので外回りの仕事を積極的に引き受ける。
まるで働き者。(笑)
自転車で3度近所まで往復して、本日のお仕事終了。

昼休み。
正社員の人に、
「昨日は元ユニクロ社員の講演を聴きに行った」
という話をする。

「一橋の法科出身の人材を新卒で採用してズボンの裾直しのミシンかけをやらせ、仕事ができないと罵倒しまくって、鬱病
寸前にして退社させてしまったそうだ」
と言うと、
「そういう話なら自分も聴きたかった」
とのこと。
採用段階から何もかも間違っていると思える人事ってあるよなあ。

午後。
麦茶を飲んで、クッキーを頂く。
「自分の時給を安過ぎると感じませんか?」
と質問されたが、いや……あまり。(笑)
定時で退社。

夜。
ニュースを見たら、沖縄で米軍ヘリが墜落事故を起こしたそうだ。
乗員の安否が気になるな。

寝る。

2013年8月4日(日)
午前中。
録画しておいたドラマ「ダブルトーン(最終話)」を観る。
過去に殺された人間が現代(つまりその人にとっての未来)の人間に夢を通じてメッセージを送り、自分の死を回避しようと
する話。

推理ドラマとしての欠点は、犯人が怪し過ぎて、すぐに分かってしまうこと。
そして、肝心の事件の原因となる男に魅力がなさ過ぎて、殺人事件の原因となるほど女にモテそうな気がしないということ。
「結婚したら妻をぞんざいに扱う男」と結婚したがるヒロインの感情がよく分からない。

続けてアニメ「サーバント×サービス」の録画を観ていたら、地震。
 時刻:12時28分
 震源:宮城県沖(北緯38.2度 東経141.8度)
 深さ:約60km
 規模:マグニチュード6.0
東北の方では電車が止まるほどの(震度5強)揺れだったらしい。

「サーバント×サービス」の方は、登場人物の人間関係にまつわるエピソード。
ヒロインの山神に交際を申し込んで断られた長谷部は、先輩職員の一宮に職場恋愛に否定的なアドバイスをされる。
実は一宮は臨時職員の千早と交際しており、そのことで自分が苦労していたのだ。
一方、職場の飲み会で泥酔してしまった山神は、長谷部に連れられて長谷部の姉の家に泊まり……

先輩職員の一宮や大卒採用の長谷部が酒を飲むのは構わないが、高卒採用の山神は、一応20歳になっている設定なのかな?
新卒での採用だとすると、年齢的に微妙な気が……

夕方。
SF乱学講座。
タイトル:子が父に語る 地球文明の時代に働くということは ー『私たち、「ユニクロ154番店」で働いていました』の著者として。
講師:子:大宮冬洋(フリーライター、ルポエッセイスト)
   父:大宮信光(科学ジャーナリスト、SF乱学者) 

東北での地震の影響で「仕事で気仙沼に行っていた」という講師(子)の大宮冬洋さんが20分の遅刻で走り込んで来た。
真面目でまっすぐな青年とお見受けした。

こちらがバタバタしていて、『私たち、「ユニクロ154番店」で働いていました』を読んでいなかったのがちょっと残念。
お話によれば、冬洋さん(お名前は「とうよう」さんとお読みするらしい)は、一橋大学卒業後ユニクロに就職するも、この
会社の体制について行けず、鬱病寸前になって退社。
その後、お父さん(大宮信光さん)の紹介で編集プロダクションに就職するも、こちらも退社、現在はフリーライターとして
活躍されているらしい。

真面目でまっすぐな優等生が、夢を抱いて実力主義の成長企業に就職したものの、その「実力主義」の招待が、「弱肉強食の
体育会系の世界」であったことを知り挫折した経緯がイマドキの若者らしくて面白かった。

ユニクロの社員教育は、ともかく罵倒しまくることらしい。
その罵倒に耐えて良い成績を上げられた者が上に行く仕組みっぽい。

で、ユニクロの離職率は80%。
アパレル業界は離職率が高いそうだが、ユニクロの場合、問題点は離職者の意識。
より良い職場を求めての前向きな離職ではなく、疲れ果てての後ろ向きの離職。

こういう離職者は、自分の元職場についてネガティヴなイメージを持っているので、少なくない人数の彼らの口から企業に関
する「悪い噂」が広まりがち。
小売業として「悪い噂」が立つのは業績悪化に繋がる大問題だと思う。

本日知ったこと。
ユニクロの店頭商品の入れ替わりの激しさ。
私自身「以前買った商品が気に入って、また買いに行ったらなかった」という経験を何度かしているので、なるほどという気がした。
「この商品は、あそこに行けばある」という店が、消費者としては有り難いのだが、そういう店って成長しないのか?

放課後は、いつもの「包茶」で食事をして帰宅。
寝る。

2013年8月3日(土)
ニュース。
日経朝刊の記事。
〈スイカ履歴、提供拒否9400件 JR東日本に申し出〉

JR東日本がスイカによる乗降履歴などを無断で社外に販売していた件で、データ提供の対象から除外して欲しければ利用
者が自分で申し出るようにと言ったところ、1週間の間に9412件の申し出があったという内容。

提供されるデータの内容は……
「乗降駅」「利用日時」「鉄道利用額」「生年月」「性別」、そして「スイカのIDを他の形式に変換した識別番号」等。

つまり、これはこういうことなのだろうか?
駅で見かけるカワイイ女子高生。
今日は8時16分に赤羽駅の改札を入り、8時21分に板橋駅の改札を出た。
「乗降駅」と「利用日時」でデータを絞り込み。
さらに「生年月」で15〜18歳の範囲、「性別」は女性で絞り込むと……これがあの子の「識別番号」かあ。
この「識別番号」の利用履歴を調べたら……、あ、毎週金曜日は帰りが遅くなるんだ。
夜道をひとりで帰るのは心細いだろうなあ、降車駅で待っていて家までついて行ってあげよう。
……というような親切が可能になると?
データは「識別番号」で表示されるのだから個人情報ではない……とは言い切れないと思うぞ。

ニュース、その2。
内閣法制局の長官の交代。
これまで集団的自衛権に関する解釈で、安倍総理と内閣法制局の意見が対立していた。
そこで今回の長官交代では、これまでの慣例を破り、法制局勤務の経験がなく安倍総理と同じ意見を持つ人物を起用した。
……というもの。

ちょっと気になること。
安倍さんは、日銀の総裁交代の時にも似たようなことをしたよな。

トップが自分と異なる意見の人間をクビにして自分と同じ意見の人間ばかりを起用すると、一時的に組織は大変スムーズに
動く。
「なんだ、これで上手くいくじゃん」と、思ったところに落とし穴。
同じ方向を向いている人間の集団は、同じものを見落とす。

ブレーキを踏む係がいないまま突っ込んで、盛大に大破したのがナチスドイツ。
「こいつさえいなければ物事がスムーズに運ぶのに」というようなウザイ奴が、実は組織には必要。

ニュース、その3。
CNNの報道によると、アメリカ国務省が1日、アメリカ人を狙ったテロ発生の恐れがあるとして、エジプトやイスラエル
等の中東数ヶ国のアメリカ大使館に対し4日の業務停止を指示したのだそうだ。
(何が起こっている?)

夜。
地域の寄り合い。
(池袋って、やっぱり「村」だよな)

寝る。   

2013年8月2日(金)
天気は1日曇りの予報。
自転車で職場へ。

昨日の新システム導入で、いろいろな人がいろいろなところで入力したデータをチェックする。
なんとか午後までに修正終了。
夕方までの時間を長閑に過ごして、定時で退社。

大森のライブハウスに「フジオカフジヒコ」を聴きに行く。
なんやかんやあって藤巻直哉と別れた「藤岡藤巻」の藤岡孝章が、嶋田冨士彦と組んで新たに結成したユニット……のはず
なのだが。

演奏活動の方向性の段階で、既に両者の間には亀裂が。
「養老院とかでボランティアで演奏しようよ」
という嶋田の提案に、藤岡が激しく難色を示したからだ。

さらに嶋田の「忠臣蔵」に題材を取った講談調の持ちネタに、藤岡が、
「なんだかさっぱり分からない」

「忠臣蔵で養老院に慰問」と、SMやハードゲイをテーマに歌って来た「まりちゃんズ」の元メンバー。
現在、接点を模索中?

19時半からの開演ということで、こっちは18時から席を取って待っているのに、19時38分になっても、藤岡さん、
ビール片手に後ろの方の席で知人と話し込んでいる。
19時40分になって、ようやく嶋田冨士彦のソロ。
(ナツメロのパロディ?)

続いて藤岡孝章のパート。
「ひまわり」(藤岡藤巻のレパートリーの中では曲の評判のいい「さくら」の夏バージョン)とか。
「辛いよな、若くて」(言うまでもないが、藤岡藤巻の「いーよな、若くて」の改訂版)とか。

新ユニット結成の理由は、藤岡氏によれば「ソロで活動するようになってから、誰も止める者がいないのでどんどん内容が
先鋭的になり、気がつけば変な客しか来なくなってしまったから」だそうで、今日はそういうのではない曲を選んで……と
いうことなのだそうだが、休憩時間に私が飲んでいたテーブルまでやって来た藤岡さんが、ひとこと。
「すいませんね、今日はつまらなくて」
(もしかして「変な客」って、オレ? オレのこと?)

普段、私は音楽を聴く時にはアルコールは飲まない。
音痴なので演奏者の指の位置を目で見て、これを音程の情報に置き換えて音楽を聴いているわけなのだが、この作業にアル
コールは邪魔だから。
脳の演算スピードが落ちて、視覚情報から音程の情報への変換がスムーズにいかなくなってしまうのである。
簡単に言うと「酔うとますます音痴がひどくなる」わけだ。

でも、今日は演奏者が盛大にビールを飲んで結構わけの分からない状態になっているので、こっちも飲むことに。
飲むと言ったらビールじゃ止まらないから……。

さて、演奏も終了して、楽しい(はずの)懇親会。
パーカッション担当の川島浩平さん、「池袋ジャズフェスティバル2013」のTシャツを着ていたのがあなたの身の不運
です。
「あれぇ? うちの近所のイベントに来てたの? なら、教えてくれなきゃ」
(川島さんにそんな義務は微塵もない)

「では、万一また池袋で演奏することがあれば、そのときは……」
「万一? アハハ……あなた面白いねえ」
(何が「面白い」のか、おそらく川島さんには分からなかったと思う。今となっては私にも分からない)

他のメンバーがそっとテーブルを離れる中で、崎田が帰るまで相手をして、最後に店の外まで見送ってくれた川島さんに、
盛大な拍手を!

山手線で帰宅。
寝る。

2013年8月1日(木)
朝。
雨が降っていたので自転車通勤を諦め、傘を差して職場に行ったらじきにものすごく好い天気になった。
今日から仕事に新システムが導入されるので忙しいかと思ったのだが、特に大きな混乱もなく、職場は相変わらず長閑。

昼のニュースで、麻生さんが例のナチス発言の真意を、
「喧騒にまぎれて十分な国民的理解及び議論のないまま進んでしまった悪しき例として、ナチス政権下のワイマール憲法に
係る経緯をあげた」
と釈明したそうだ。

ナチス発言については、全文というのが、ネットに上がっていたが、
「憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わっ
た。あの手口学んだらどうかね」
この文章を「悪しき例として、ナチス政権下のワイマール憲法に係る経緯をあげた」として読むのはちょっと難しい。

もしも麻生さんが言う通り、真意は「悪しき例としてあげた」のならば、この人の日本語能力は問題があり過ぎ。
「真意」とまるっきり正反対の文章を作ってしまう人が、憲法の条文なんかいじくって大丈夫なのかと、今度はそっちの方
が心配になって来たぞ。

今日も定時で帰宅。
日経夕刊のコラム〈あすへの話題〉に前駐米大使の藤崎一郎氏が伊藤若沖コレクターのジョー・プライス氏のことを書いて
いた。
〈大学をでたころニューヨークの骨董屋ではじめて目にした日本画が葡萄の墨絵だった。誰の作品かわからないままこの絵に
惹かれた彼は卒業記念に親からもらう約束のベンツの代わりに買った〉
のだとか。

その「葡萄の絵」を見てみたいと思ったら、ちょうど今夜の「クローズアップ現代」がジョー・プライス氏の特集をやって
いたので、観る。
テレビ画面に映ったちょっと有り得ない形に曲がりくねった葡萄の蔓が魅力的な絵だった。

番組の紹介によるとプライス氏というのは、パイプラインで財を成した富豪の御曹司だったのだそうだ。
この金持ちに愛されたお陰で、日本では評価がイマイチだった伊藤若冲の作品は散逸を免れ、21世紀になってから再評価
される機会を得た。
(こういういのは、やっぱり「運」なのだろうなあ……)

明日も仕事だ。
そろそろ寝よう。

2013年7月分へ  目次へ