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独 り 言 (2013年6月分)
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2013年6月30日(日)
午前中。
1号くんから珍しく電話。
なにかと思えば、
「日本再生酒場が潰れたぞ!」
日本再生酒場は、池袋の大通りにあった立ち飲み屋。
若者向けの(最近の若者は行儀が良いので、そういう人向けの店という意味)感じのいい店だった。
ついにあそこも潰れたか!

昼に出かけたら、エチカにあった「ボナパルト」という店も潰れていた。
ワインの美味しい店だったのに。
こういう例を見ていると、日本の景気が上向いているという気がしない。

さて、メンサ・テスト合格者の会の例会なのだが、今日もSF大会の会議があるのでスカイプを繋いで音量を絞り、会場の
隅で聴いている。
まあ、こういうのも今月までだから。

それより会場に行く道で手袋を落としてしまったことがショック。
途中通過した場所に片っ端から電話をかけて探したが見つからず、地下道で新しいのを買う羽目になった。
(日光アレルギーがあるので黒い手袋は必需品)

1300円の出費。
なによりとても気に入っていたものだったので、傷心を癒すために天狗に飲みに行く。

店を出てから、久しぶりに石ノ森章太郎先生の墓参り。
この墓は常にお供えの花が絶えない。
いまだに多くのファンがいるということなのだろうな。

帰宅。
今夜も暑くなりそうなので、ビックカメラで貰った団扇を寝床に持って上がることにする。
寝る。

2013年6月29日(土)
週末。
疲れている自覚があるので「本日の仕事」をリストアップして1つずつ済ませて行く。
とりあえずは、ミスのないようにゆっくりと。

午後。
広島のスタッフ会議は作業だというので、今回はスカイプ参加を見送り、買い物に行く。
紙管とか、延長コードとか、いろいろ。

私個人の今回のSF大会業務に関する反省点。
仕事を3つ入れたこと。
そのうち1つは、予定では5月中に終わっているはずだったので、6月〜7月は2個だけ回せば良いと思っていたのだが、
一緒に仕事をしていたチームの人間が、どうやらこのスケジュールに納得してくれていなかったようだ。

「5月末」で一旦、了承してから「あと3日」「今週末まで」とずるずる作業日程を延ばされた。
思えば先方に「本当は大会は7月なんだから7月ギリギリに仕事をすれば良いはず」という考えが根本にあったのだろう。
「5月末まで」という日程を「サバ読み」と捉えて、最初から7月の頭に仕事のMAXが来るスケジュールで作業を進めていたらしい。
完全にこっちの伝達ミスだな、これは。
ま、今から騒いでもしょうがないから、現時点での最善を尽くそう。

夜。
ドラマ「ダブルトーン」を観る。
2人の女性がお互いにお互いを夢の中で見るという話。

ひとりは結婚している主婦。
もうひとりは独身女性。

独身女性は交際を勧められた相手の妻が2年前に死亡していることを知らされる。
この相手と、主婦の夫は同一人物。
つまり独身女性の「現在」は、主婦が死亡した2年後ということになる。
自分が「死ぬ」ことを知って驚愕する主婦……というところで、次回へつづく。

原作はSF作家の梶尾真治さん。
ということは、これSFか?
百科事典で有名な平凡社のPR誌「月刊百科」に連載されていた小説なのだとか。
「月刊百科」って、存在自体を知らなかった。
どこで手に入るのだろう?

日本製SFドラマって実は結構放映されているようなのだが、番宣ではっきり「SF」と言ってくれないので、その情報が
なかなかSFファンに届かない。
「SFドラマ情報誌」とか、誰か作ってくれないか?
(需要がどれだけあすのかは保証できないが)

寝る。

2013年6月28日(金)
天気は良いが、暑いというほどでもない。
10時出勤。
小銭を数える地味な作業を昼食を挟んで午後2時半まで。

隣の席の正社員の男性、今日はずっと様子がおかしかったが、夕方が近づくにつれてどんどん顔色が悪くなり、ときどき呻
くような声を上げるようになった。
「どうしたんですか?」
と、聞くと、
「今日は退社後に病院で検査を受ける予定なんです」
との返事。

なんでも子供の頃に採血を受けた際の担当看護師がとてつもなくヘタクソで、何度も針を刺し直した挙げ句に、
「あんたの血管が細いのが悪い!」
と、罵声を浴びせかけたのだとかで、彼はその件がトラウマとなり、採血の場面に遭遇すると時には気を失いかけるほどの
恐慌状態に見舞われるようになってしまったのだそうな。

そんなわけで、
「今日の検査で、採血があるんです」
と、既に相当に蒼ざめている。

「麻酔をかけてから採血してくれたりはしないんでしょうか?」
そういう手順で採血を行っている病院は、残念ながら知らない。

帰りがけに見たら、彼は机の上で組み合わせた両手に額を押し付けて、
「大丈夫、大丈夫、大丈夫……」
と、小声でつぶやいていた。
(これって、原因を作った看護師を訴えて良いレベルなんじゃ……?)

帰宅。
郵便受けに『惑星詩集』(松本賀久子 土曜美術社出版販売)という本が届いていた。
〈謹呈〉と書いてあり、どうやら原田実先生の奥様の御著書であることが分かる。
(あの原田先生の?)
……というわけで、かなり身構えて読んだのだが、杞憂だった。

 焼きたての甘い卵菓子の匂いも
 熱い紅茶の茶碗も消えて
 一台の小さなオルゴールだけが
 荒い海の底の 潮に揺れる

(「海王星」というタイトルの作品より抜粋)

私なんぞには逆立ちしても書けないこの文章の繊細さ。
「甘い卵菓子」に「熱い紅茶」に「オルゴール」。
脳味噌に入っている単語がすでに違うのだよなあ……
少女の感性を失っていない人の言葉。

夜。
夕刊を読んだら小野正嗣という人(作家だが、大学の先生でもあるらしい)がコラムで、
〈バイトがあるから、サークルの合宿があるから、要するに都合が悪いから、定期試験の日時を変えて欲しい〉
と言って来る学生に呆れて帰宅し、自分の妻にその話をしたところ、妻から若い頃にイギリスで、自分が乗りたい飛行機の
時間に間に合わせるために列車のスピードを上げるよう運転手に頼んだという体験談を聞かされて絶句した……という話が載っていた。

世の中、世間の常識に合わせて生きて非常識な人に文句を言う人と、常識を無視して生きて自分のそういう生き方に合わせ
てくれる(無理やり合わせさせるのだ)世間に感謝する人がいる。
後者は間違いなく「変な人」であり、時に「迷惑な人」だ。

そして「変な人」が「変な人」と思われるということは、「周囲に正しく理解された」ということになるのだ。
個人的な好みで言うと、私はそんな「変な人」が好きだな。

鳥でもないのに空を飛びたいと変なことを言った挙げ句に飛行機を作っちゃったのが人類。
昔の人が寒くても暑くてもじっと我慢して耐えていたら、我々はエアコンのある暮らしを送っていないだろう。
言ってみれば真夏に暑いのが嫌だと我が儘を言った「変な人」につき合って、我々はエアコン生活を送っているのだ。
いいじゃないか、「変な人」。

寝る。

2013年6月27日(木)
朝刊の1面トップは〈iPS 初の患者治療〉。
厚生労働省の審査委員会がiPS細胞を使う臨床研究計画を承認したという記事。
目が見えなくなるというのは、人間にとって大ごとだから、患者さんにとってめでたいニュースだと思う。
やっぱり「ノーベル賞」というのが、効いたのだろうな。

出勤。
今日も長閑な良い職場。

昼。
「あまちゃん」を観る。
25年前の回想というシーン。
ほとんどの役をレギュラーではない若手俳優が「25年前の○○」として演じている中で、荒巻太一役の古田新太だけが、
26歳の荒巻を「老け顔だった」という設定にして自身が演じていた。

「いくつに見える? 46歳? 惜しい! 26歳」
このセリフを、自然にさらりと言ってのけた古田新太、すごい!
そしてレオタード姿の見事に引き締まった肉体も、すごい!

1965年生まれの47歳。(12月生まれなのだそうだ)
鍛え続けていれば、あの肉体が保てるのだな。

午後。
自転車で近所まで行って、帰って、本日のお仕事終了。

帰宅。
飲みに誘われ、ホイホイ出かける。

帰宅して夕刊を読む。
〈血液1滴からクローン 理研、マウスで成功〉だそうだ。
……SFだなあ。

同じ夕刊の〈らいふ〉面に翻訳家の金原瑞人さんのコラムが載っていた。
〈最近の若者の言葉は……〉というタイトルで、その内容を一部抜粋すると、
〈ここ数年気になっているのは、バスを降りるときに学生が運転手に「ありがとうございます」と声をかけるようになったことだ〉
今の大学生の親の世代というと我々ぐらいの年代になると思うが、その歳の人がバスの運転手にそういう言葉をかけている
ところはあまり見かけないから、これは親の躾とかそういう問題ではなさそう。
学校の教育か?
あるいはマンガとかネットの影響だろうか?

もうひとつ。
〈大学のゼミで教えていて、この頃、不思議なのは学生が「的を射る」という表現を使いたがることと、ほぼ100%、
「的を得る」という間違いをおかさなくなったことだ〉
これはテレビの影響かなと思う。

最近の若者って、真面目で、なんかやたらと素直だよね。
別に悪くはないけど、馬鹿をやらないまま大人になっちゃうんだろうか?
私なんか50のツラ下げて始終,馬鹿をやってるぞ!
寝る。

2013年6月26日(水)
調整休暇。

午前中。
乱学講座の課題図書『星ぐるい』(築山桂 幻冬舎時代小説文庫)読了。
江戸時代の天文学者が出て来るミステリー。
タイトルからもっとマニアな感じの登場人物を想像していたが、「天文馬鹿」とかいう言葉が出て来る割には、普通に仕事
熱心の範囲内に収まる人。
この程度に真面目に仕事をする人(太夫との酒宴に誘われても断って観測のために帰宅する人)なら、ざらにいるだろう。

たぶん作者が天文学なんてものに、それほど興味がなかったのだろうな。
天文学の蘊蓄的なものは、基本的に出て来ない。
物語は特に大きなどんでん返しもなく、悪者っぽく出て来た人がそのまま悪者という、まあ安心して読める人情時代劇。

午後。
SF大会のスタッフの急病で業務を代行する人が必要になり、バタバタ。

夕方。
ゴドウィン本の打ち合わせ。
扉絵の文字のデザインを決める。

解説を書かなければいけないのに、まだやっていない。
企画の方も、私のところで仕事を止めてしまっている。
もうちょっと真面目にやらないとな。

夜。
UstreamでSF大会と企画の紹介番組があるというので観るが、音声がよく聞き取れず、途中で諦める。
うちのPCの問題か?

サイン会の件。
自分のアホみたいなケアレスミスに気がついて、慌てて訂正。
ぼーっと気を抜いていると、これだから。

気がつけば午前1時。
今夜はもう寝よう。

2013年6月25日(月)
遅出の日。
10時出勤なので、なんだかあっという間に昼休み。

隣の席の人がため息ばかりついているので、
「どうかしたんですか?」
と聞いたら、
「土曜日に旅行に出かけたら宿に着く前に緊急の仕事で呼び戻され、帰り道で当たり屋みたいなのに車をぶつけたと因縁を
つけられて金を請求され、昨日は飯能駅前の爆弾騒ぎに巻き込まれ、今朝出勤したらいきなり上司に怒られた」
のだそうである。
「ツイてないですよねえ」
と言われたが、そこまでいくとむしろ何かが「憑いて」いるんじゃ……?

午後、雨。
帰りは土砂降りかと覚悟したが、2時間ぐらいで止んでしまう。

帰宅。
携帯にこいこんの実行委員長からの着信記録があったので、電話。
……心を静めて発注のやり直しをする。

アマゾンから届いていた『星ぐるい』(築山桂 幻冬舎時代小説文庫)読み始める。
江戸時代が舞台だが、登場人物が全員が現代人の感覚で喋っている。
(これは故意にやっているのだろうか?)

疲れたので、寝る。

2013年3月24日(月)
調整休暇。
朝刊で都議会線の結果を見る。
  自民党 59議席
  公明党 23議席
  共産党 17議席
  民主党 15議席
みんなの党  7議席

自民党が20議席増やし、公明党は現職がそのまま全員当選して変化無し。
民主党が負けたのは予想通りだが、共産党の大躍進は、ちょっと予想外かな。

みんなの党も議席を伸ばしていたが、これって「自公も共産党も嫌」という人が、民主党とか維新の会とかと比べて消去法
で投票先を選んだんじゃないかと思う。
だって、民主党、維新の会、みんなの党それぞれが掲げる政策をバラバラにシャッフルして「どれがどの党の政策か?」と
聞いたとして、都民のいったい何割が党と政策を正しく結びつけられるだろう?

それにしても、共産党が第3党かあ……
11議席を超えたということは、議案提出権のある党なんだよね。

都議選の記事の下が世論調査の結果。
 安倍政権の支持率:66%(前回調査より2ポイント減)
     不支持率:23%(4ポイント増)

 景気回復を実感している:17%(5ポイント減)
     実感していない:74%(8ポイント増)

私もあんまり景気が良くなった感じがしていないからなあ。

新聞記事繋がりで。
〈女流プロ棋士外国人が一歩〉
〈将棋連盟の試験に合格〉
ポーランドのカロリーナ・ステチェンスカという人が将棋の「研修会」の試験に合格したという記事なのだが、そのきっか
けが〈「NARUTOーナルトー」を読んで将棋の世界を知り〉ってホントか?
「ハチワンダイバー」とかの間違いじゃなく?

午前中。
SF大会のあれやこれや。

午後。
力尽きて爆睡。

夕刊。
〈動画投稿され教師の体罰発覚〉
教室で教員が生徒を平手打ちしている様子を別の生徒が携帯電話で撮影して動画サイトに投稿したというニュース。
ネットを検索したらそれっぽい映像(http://www.liveleak.com/view?i=240_1372035520)が出て来たので見てみた。

先生が生徒のひとりを叱っているのに、他の生徒は平気で、動画には笑い声が録音されている。
そして生徒が平手打ちされると……別に何も起きない。
他の生徒は特に驚いた風でもなく、教室内からは相変わらず笑い声がしている。
要するにこの学級ではこういうことは日常の風景なのだろう。

ぶっちゃけ、この教師、ナメられているのである。
そして生徒を平手打ちにしてもやっぱり、教師はナメられ続けたまま。

生徒が教師をナメているようならば、体罰も必要という議論があるが、体罰を行っても「生徒が教師をナメている」という
状態が改善されないのなら、体罰は無駄な行為だ。
もっと別の方法を考えるべきだろう。

そしてもうひとつ、この映像から感じられたのは、生徒にナメられているこの教員が「メンタル的に追いつめられている」
ようだということ。
学校側は、この教師にカウンセリングを行うべきだと思った。

夜。
SF大会関係で、1件トラブル。
ここのところ続いているトラブルに関わっている人物が、やはり今回も関わっていた。
同じ人物によるミスが続くということは、彼のメンタルもやばいんじゃなかろうか?

寝る。

2013年6月23日(日)
法事で霊園墓地まで。
自宅から1時間半の道のり。

納骨のために開けた唐戸(カロート)の中を覗き込み、空きスペースを確認したりする。
骨壷はまだまだいくつも入りそうだが、問題は墓の外側にいる人数だな。

親族は日本の人口構造を反映して高齢化。
10〜20代の人数は、50〜60代の約半分。
久しぶりに会った20歳になる甥っ子をからかって遊ぶ。
(なんか若い人が珍しくて、つい)

集まったついでに親族会議が開かれたのだが、会議を仕切るのも意見を言うのも基本的に女性の役割。
60代になっても「坊や」と呼ばれる男性親族は、こういう席ではほとんど発言しない。
(せいぜい「はい、母もそれで良いと言っています」ぐらい)
子供の頃からこの環境で育ったので、それが普通だと思っていたのだが、ひょっとして珍しいのかな?

日が暮れてから、帰宅。
メールを見たらSF大会関係でメールボックスが埋まっていた。
内容を読んで返信したりしているうちに、午前1時を回ってしまったので、とりあえず今日は寝る。

2013年6月22日(土)
朝。
メールの返信が届いていた。
嫌な予感がして昨夜の自分の行状調査。

……やっぱり酔った勢いでメールを送ったらしい。
(しかもかなり訳の分からない文章を)
こんなメールに律儀に返信をくれたビブオ先生、人格者だなあ……ぢゃなくて、すいませんでしたっ!

ここのところどうも飲むとよく記憶をなくす。
疲れてるのかも。

午前中。
勤務先の近くの投票所に期日前投票へ。

顔見知りの選管に、
「土曜出勤かと思った」
と言われる。
それほど働き者ではないよ。(笑)

ドトールでひと休みしてから、帰宅。
午後は夕方までSF大会のスタッフ会議にスカイプ参加。
みんな疲れてイライラしている。
(本番まであと1ヶ月)

夕刊。
〈ロシアLNG共同開発〉
〈伊藤忠など5社 国営大手と〉
〈基地建設 日本に供給〉
燃料系は、ますます石油から天然ガスにシフトか?

CO2の問題とかコストの問題とかを考えると、確かにその方が良い気がする。
日本が米ロ両国から天然ガスを買えば、両者が価格競争をやって値段を下げてくれるかもしれないし。

夜。
SF大会関係の仕事が続く。
並行して来年の大会についての確認とか。

メールの文章を打っているうちに脳味噌が煮えて来たので、今夜はもう寝る。

2013年6月21日(金)
雨っぽいが、自転車で出勤。
午前中に自転車を使う仕事があるのが分かっているので。
身長が150cmに満たない人間は、職場の通常サイズの自転車が使えないのだ。
「定形外」は、こういうところが不便。

午前中。
予定通り自転車で仕事。

昼休み。
20代の社員に、
「ガールフレンドとのデートの時には、崎田さんのことを話題にさせて頂いています」
と、微妙なことを言われる。

午後。
雨。

定時で帰宅。
自転車は自転車置き場に置いて帰ることに。

今日は大森先生のゲンロンスクール「SFに何ができるか―― "伊藤計劃以後" の現代SF展望(第2回)」があるので五反
田へ。
言うまでもないことだが、道に迷う。
駅で地図を確認し、手元に地図を持って歩きながらなぜ迷うのだろう?

30分近くかけて会場に到着。
来年のSF大会のスタッフの人に会ったので、
「来年の大会は実行委員長を立てないんですよね?」
と、聞いたら、
「そうです」
との返事。

「じゃあ、無理なお願いは誰にしたら良いのですか?」
と聞くと、
「無理なお願いはしないで下さい」
と答えられる。
それは困るなあ。(笑)

「はらちゃん」企画に出演をお願いしている大森先生にお会いしたので、
「どうもすみません」
と、謝ると(つまり既に謝らなくてはならない状況なんである)、
「気にすることはありませんよ。きっと大丈夫ですよ」
と、慰めて下さった。

さて、「 "伊藤計劃以後" の現代SF展望」。
『虐殺器官』角川のコンテストは落ちるわ、早川の編集長の机の上でずっと「塩漬け」にされるわ、あんまりな扱いを受け
ていた作品だったのだな。
早川書房の塩沢編集長が、散々放置していたこの作品を読み始め、途中まで読んだところで出版を決めたという辺りの話が
なかなか……

飲み会。
はるこんのK合さんに「企画ゴロ」と絡まれたので、帰りの山手線の中でなつこんのIさんと2人掛かりで、しつこくねち
ねちと絡み返す。
(数に頼った攻撃は強いぜ!)

帰宅。
PCをいじってから、寝る。

2013年6月20日(木)
今日も天気は雨模様。
でも、降っていないので自転車で出勤。

今日も長閑な午前中。
昼休みに電話が1本。
なんか若手社員がちょっとしたミスをしたらしい。

「……なので、崎田さんから注意しておいて下さい」
と、係長。
「なぜバイトの私が?」
「いや、私より崎田さんの方が恐れられているようなので」
誤解である。
私は職場でも日頃みなさんに接しているのと同じぐらい、穏やかで優しく、親切なのだから。

午後。
そんなわけで、昼休みから帰って来た若手社員にこの上なく優しく穏やかに注意したら、ものすごい勢いで謝られた。
素直な人で本当に良かったと思う。
……お互いのために。

夕方。
帰ろうとしたら外は雨。
(日頃の心がけは良いはずなのに???)

暖かい6月の雨なので、濡れて帰る。
SF大会関係は、他人の企画の発注手伝い。
自分の企画の方が、まるで進んでいないのに。

……もう寝よう。

2013年6月19日(水)
調整休暇。
台風だとかで天気が悪い。
家にいてSF大会関係のことをいろいろ。

午後。
打ち合わせ1件。
なんか揉める。

夕方。
精神的に疲れて爆睡。

目が覚めると、夜。
昼間に揉めた件、確認の電話を入れたら先方の勘違いと判明。
(私の半日を返せ!)

メールをチェックしたらSF大会SNSへの書き込み通知が膨大に来ていた。
SNSでのやり取りにざっと目を通す。
昨日騒いでいたなんやかんやは、一応、決着が着いた様子。
大会直前にひと騒動起きるのは、SF大会においては「風物詩」とでも考えないとストレスになるな。

夕刊。
東大は、結局、秋入学を先送り。
法科大学院、司法試験の合格者数を年間3000人とした政府目標を撤回。

何なんだろうな、この「見切り発車であとがグダグダ」みたいなのは。
特に法科大学院、始める前からこうなることが分かっていたような気がするのだが。
(いっそ、元の方式に戻しちゃえば?)

週末が都議選なので、選挙公報を読む。
残念ながら、あんまり面白くない。
最近「赤ふん党」や「UFO党」みたいなのが減って、ちょっと寂しい。

SF大会。
スタッフ宿の部屋割りが発表になったようだ。
あと1ヶ月。

寝る。

2013年6月18日(火)
台風が来ているそうだが、雨が降っていないので自転車で出勤。
午前中。
コピー機の紙送りが故障。
何度やっても原稿がグシャグシャになる。
機械の中を開けてみても異常の理由が分からず、修理を呼ぶ。

やって来たエンジニア、微笑みを浮かべるとパカッと蓋を開けて、
「セロテープが貼り付いていました」
で、5秒で修理完了。

誰かがセロテープのカケラの貼り付いた原稿をコピーして気づかなかったらしい。
この1cmほどのセロテープが原稿送りの途中に貼りついて、異常を起こしていたのだとか。
繊細過ぎる機械は、扱いが難しい。

午後。
隣の席の若手社員が、ぼそっとつぶやく。
「選挙なんかなければいいのに」
近所に期日前投票所がある関係で、選管が事務所の回りをウロウロしてうざいのだ。

「俺が独裁者になったら、選挙なんかなくしてやるのに」
と、若手社員。
「独裁者ですか。革命が起きたらどうします?」
と、悪ノリする崎田。
「そういう時には、革命のリーダーに俺の『喜び組』を分けてやって……」
……たぶん、彼は、あまり権力者には向かないタイプだと思う。

夕方。
帰ろうとしたら雨。
濡れて帰る。

夜。
吹き矢の講習。
休憩していたら、いつもはニコリともしないおっさんが鬼瓦に画像処理したような笑顔で近づいて来て、
「実は俺の友達が、今回の都議選に立候補しているんだけどね……」
こういうのにいちいちつき合っていたら、ひとり5票ぐらい持ってないと足りない。

帰宅。
SF大会のあれやこれや。
大会1ヶ月前なので、例年の大会で「大会1ヶ月前」に起きるようなことが、今年も起きているのだと理解。
大丈夫、みんなやれば出来る子だから。

寝る。

2013年6月17日(月)
心も弾む月曜日。

出勤。
仕事に必要な書類がファイルごと行方不明になっていてバタバタ。

昼休み。
向かいの席の人が「眼鏡をなくした」と言うので一緒に探し、無事発見。

午後。
午前中に行方不明になったファイル、なぜか向かいの人の机の上で見つかる。

帰宅。
夕食はトンカツ、豚の脂身がオノレの脂肪と化していく快感!

NHKの「クローズアップ現代」を見る。
「二酸化炭素が資源に! 夢の人工光合成」

二酸化炭素を分解して有機物にするという地味な研究を続けて来た日本の科学者。
数年前についに成功!
アメリカがこの分野に興味を持ち、多額の資金を投入して大プロジェクトを立ち上げた。
もちろん中国、EU、韓国も次々に参入。
追い上げられる日本のお家芸。(←イマココ)
……というような話。

「シェールガス等の天然ガスによる安価な火力発電」プラス「二酸化炭素分解技術」のセットが実現すれば、今後の発電の
主力は火力になる気がする。

夜。
SF大会関係でアレヤコレヤと。
疲れ果てたので、寝る。

2013年6月16日(日)
そこそこ良い天気。
午前中。
SF大会の企画関係のあれこれ。
(あとしばらくは、こればっかなんだろうなあ)

ニュース。
パナソニックが金型を3Dプリンターで作ることにしたそうな。
生産コストを3割程度削減できるのだとかで、3Dプリンターを量生産品で使う初めてのケースとなると日経新聞に書いて
あった。

3Dプリンターの普及で、モデル屋(試作品製作会社)がやばいんじゃないかと思っていたのだが、金型屋もやばいことに
なるのか?
気になるのは3Dプリンターで作った金型の精度。
「職人技」を超えるのか?

夕方。
池袋の「磯丸水産」に飲みに行き、ついでに西口公園に寄ったら妙なメイクというか、髪の色をした人たちがゾロゾロ。
何かと思えば「コスプレ・サミット」をやっていたらしい。
たまたま日本代表が選ばれる瞬間を目撃したが、丸顔で手足の短い日本人がアニメの登場人物に扮しても無理があると思っ
たのは私だけか?

東武の眼鏡売り場で「ハズキルーペ」を買う。
石坂浩二が宣伝している眼鏡型虫眼鏡。
こういういのが必要な年齢になってしまったのだよ。

最近、30〜40代のおっさんに敬語を使われて「?」と思うことが多い。
よく考えたらすでに半世紀を生きているんだよな。
(精神年齢は中二の時点で止まっているが)

 半世紀 生きて人生 反省期

家へ帰って、寝る。

2013年6月15日(土)
朝。
爽やかに目覚める。
天気予報によると雨だが、空を見る限り降る気配はない。

午後。
スカイプでSF大会の企画運営会議に参加。
サイン会の件とか。

午後4時。
新宿アルタ前で待ち合わせてビブオ先生と企画の機材担当のTさんとの3人で「はらちゃん」企画の打ち合わせ。
パセラへ。

ビブオ先生に、
「エブリデイ・マジックとスペース・オペラでは、どちらの系統のSFがお好きですか?」
と、聞いたら、にっこりと、
「どちらも好きです」
との返事。
(この質問は、これ以上掘り下げちゃいけないなと直感する)

相手がいわゆるオタクじゃないので、スイッチを入れると適当に喋り出してくれるという訳ではないのが今回の企画の難し
いところ。
番組の裏話とかを話して頂きたいというこちらの主旨はご理解頂けたのだが、出来ればアブナイ話をして欲しい私と、そう
いう話を極力避けたい先生との間で水面下のせめぎ合い。(笑)
打ち合わせは難航するばかり。
話がぜんぜん進まない……。

「こっちでタイトル・テロップの書体を考えていて良いですかあ?」
と、機材担当Tさん、時間を無駄にしない男。
書体のデザインや電源ケーブルの長さ等が着々と決まっていく一方で、企画の中身の方はまるで決まらない。

打ち合わせも後半に入って、突然、先生から、
「本番で絵を描いても良いのですか?」
との、ご質問。

「はい、ですから書画カメラをご用意していますので」
「書画カメラって何でしょう?」
「あ……」
これはこちらの説明不足だった。

「手元の紙に描いた絵を、会場のスクリーンに映すための道具です」
「そういうものがあるんですか?」
「そういうものがあるんです」

「僕、なんで喋りで勝負する気でいたんだろう。絵を描けばいいんですよね」
と、目を輝かせるビブオ先生(漫画家)。

「書画カメラがあります」は何度も言っていたのに、書画カメラが何であるのかを説明するのを忘れていた!
打ち合わせ、その後5分間で終了。

「村さ来」で飲んで帰宅。
有意義なミーティングだった。

寝る。

2013年6月14日(金)
朝。
自転車置き場まで行ったものの、雨が激しくなって来たので徒歩で出勤。
例の図面、ベテランの人に見て貰い、
「描き直した方が良いですよね?」
と聞くと、
「上出来、上出来、ちゃんと隣の家との間に収まってる」
(って、そのレベルで良いのか?)

「かなり歪んでいる気がしますが……?」
「うん、これはね、現物の家が歪んでるんだね、きっと」
(「きっと」って)

……この手書き図面、間もなくコンピューターに切り替わるそうな。
私もその方が良いと思う。

午前中。
車で会議に出かける人を見送って、部屋に戻ったら机の上に会議資料が置いたまま。
走り始めた車をダッシュで追いかける羽目になり、3日分ぐらいの体力を消費する。

午後。
雨が上がる。
会議で戻って来た職員に、
「会議場に置いて来るはずだった書類を忘れたので」
と、言われて徒歩でテクテクと……

帰って来て、今度は銀行へ。
さすがに徒歩だと疲れるので自宅に自転車を取りに戻り(職住近接の良い職場)行きと違う道で戻ろうとして(たぶん皆様
が予想した通り)道に迷う。

方向音痴に悩みつつ、その辺を歩いていた中年の婦人に道を尋ねると、
「その3つ目か4つ目の十字路を右だったか左だったかに曲がって真っすぐ」
と、教えてくれる。
(方向音痴は私だけじゃない!)
目的は果たせなかったものの、勇気を貰った気持ちになれる。
(ちなみに、別の人に聞いたら、正解は「2つ目の十字路を左」だった)

無事に会社に帰り着いたところ、廊下の天井の蛍光灯を付け替えるとか言って騒いでいる。
20代の男性職員が脚立に昇ってガシャガシャやっているのだが、どうも手つきが怪しく、蛍光灯も点かない。

「グロー球が切れているんじゃないですか?」
と、言うと、
「グロー球って何ですか?」
と質問される。
そもそも蛍光灯の交換ということをあまりやったことがないらしい。
「うわっ」とか「あっ」とか叫び声がする割に、作業が進まない。

廊下の天井は少し高くなっている。
下で見ているこっちの方がヒヤヒヤすると思っていたら、その辺を察したのか、
「俺、不器用ですから、代わりにやって下さい」
と、脚立から降りて来た。

こういう作業は嫌いじゃないので私が代わりに脚立に上がり、グロー球を交換したらちゃんと蛍光灯は点いた。
それにしても「不器用ですから」って良いセリフだな。
今度、使ってみよう。
(「自分、不器用ですから」とか)

夕方。
定時で退社。
1号くんと養老乃瀧へ。

「アームストロング少佐」の死を悼む1号くんと差し向かいで飲みつつ、「サリーちゃんのパパ」の思い出を語る。
絶大な力を持つ王が、自分の小学生の娘に振り回されてオタオタするというオヤジの可愛らしさが絶妙だった……とか。

帰宅。
そのまま眠ってしまい、夜中に目を覚ましてメールをチェックしたらビブオ先生からの返信が来ていた。
「返信」ということは、こっちからメールを送ったらしい。

(最近、飲むとときどき記憶がなくなるのが怖いな)
寝る。

2013年6月13日(木)
朝から、それはもうきっちりと雨なので、自転車を諦めて傘を差してテクテクと出勤。
交通手段が自転車と徒歩だけという勤務先もなかなか粋だと思う。

午前中。
以前、現地調査に同行した相手のベテラン職員が今日は休みで、なぜか私の机の上にメモ。
「図面を仕上げてみてごらん」的な内容。
簡単に言うと、地図に現地調査の結果を描き入れれば良いのだが、これが1ミリの何分の1がどうのというやたらに細かい世界。

なんとか描き上げたものの、自分で言うのもどうかと思うが本当にどうかと思うような出来。
正直言ってアバウト過ぎ。

「描き直した方が良いですよね?」
と、担当者に聞いたら、
「初めてとしてはこんなものかな。ま、これはこれで良いでしょう」
と、相手もアバウト過ぎ。

よって、私の描いたアバウトな図面が正式な地図に載ってしまう結果に。
(こんなアバウトな職場で、本当に良いのか?)

午後。
係長による会議の報告。
「本日の会議で、仕事で使う地図の図面はもっとアバウトで良いんじゃないかという提案が出ました」
……職場の方針なら、それに従おう。

夕方になっても雨は止まず、湿気が多い。
台風が来ているのだそうだ。
あまりに蒸し暑いので、帰り道にビールを1杯。
帰宅してSF大会のあれやこれや。

ニュース。
復興庁の参事官が、被災者支援団体が開いた集会に参加した後、ツィッターに「左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴び
せられる集会に出席」などと書き込んだほか、大臣を中傷するなど複数の不適切な書き込みを行ったなどとして問題となっ
たそうな。
たぶん、復興庁の他の職員も本音は似たようなものだと思うなあ。
復興庁の官僚が、みんな本心から被災者のことを考えているのなら、もう少し復興が進んでいるはすだと思うから。

この参事官ツィッターには匿名で書き込みをしていたらしいが、内容から書き込んだ人が推測できる上に書き込みの日付と
彼が市民集会や国会に出席した日の日付が完全に一致していたのでバレたらしい。
そりゃバレるだろう。
ちょっと頭の悪い人だったのじゃなかろうか?

訃報。
内海賢二さんが癌性腹膜炎のため東京都新宿区の病院で死去。
75歳。
(サリーちゃんのパパぁぁぁっ!)

寝る。

2013年6月12日(水)
仕事が休みなので、雨の中をゴドウィン本の校正作業のため出かける。
……そのまま夕方の4時半まで。

駅前の定食屋で夕食。
時間が早かったせいか、客の姿はまばら。
しばらくして野球帽を被った兄ちゃんがひとり入って来た。
その兄ちゃんのTシャツの柄がなぜか「ウ○コと眼球」。
(何か世に訴えたいメッセージでもあるのだろうか?)

帰宅。
SF大会関係の仕事。
これは担当者がレスポンスの良い人だったので、とても楽だった。

夜。
ゴドウィン本の解説ページがまだ出来ていない。
その前に、今週末の打ち合わせの資料もまだ出来ていない。
ああっ、ゲストの新刊のタイトルを、まだ確認していなかった!

雨は降ったり止んだり。
台風が来ているのだそうな。
コインランドリーの乾燥機にGパンを放り込んで20分間休憩。

帰宅して仕事の続きをやらなくてはならないはずだったのだが、なんか眠いので、このまま寝る。

2013年6月11日(火)
朝。
雨だという予報だったが、外に出たらそれほどの雨量ではなかったので自転車で出勤。
この間まで区議会議員だった人が今度は都議会に出るとか言って、通りでビラを配っていた。

午前中はずっと係長が会議で不在。
隣の席の職員に人生相談を受ける。

昼。
クシャミが出たので風邪薬を飲んだら、爆睡。

午後。
たし算とかけ算のお仕事。

夕方。
定時で帰宅。
少し眠る。

夜。
ゴドウィン本の打ち合わせと校正。
「この宇宙生物は、いったいどういう外見をしているのですか?」
などというイラストレーターさんからの質問を受ける。

11時過ぎに帰宅。
寝る。

2013年6月10日(月)
天気は曇り。
職場は今日も長閑。

午前中。
出先の係長から電話。
また忘れ物を届けて欲しいとのことで、自転車で届ける。
ここまで毎度のことになると、私の運動不足解消のためにわざとやっているんじゃないかと本気で思えて来る。(笑)

昼。
「あまちゃん」は、考古学者に化けて町中の人間を騙していた男が、実は東京の芸能プロダクションのスカウトマンだった
ことがバレて、町民に取り囲まれるシーンから。

このスカウトマンのやったことを考えると、彼を「悪者」にしていない脚本は、すごい技だと思う。
スカウトマンに騙されて深く傷つけられた琥珀掘りの男が、彼を駅まで見送りに行き、自分が掘った琥珀を手渡して人生哲
学的なアドバイスをした挙げ句に、その琥珀をベンチに置き忘れられてしまうラストシーンには唸った。
登場人物Aの感情に、安易に登場人物Bを共感させない。
(上手いなあ……)

午後。
長閑なまま退社時刻を迎える。

夕方。
SF大会の東京スタッフ会議に参加。
元からのSFファンではない人にSF大会への興味を持ってもらうために、ちょっと賭けに出てみようかなどと。
一歩間違えると「公開処刑」になってしまう怖い挑戦。

終了後、みんなで軽く飲んで帰宅。
寝る。

2013年6月9日(日)
今月も親戚がひとり亡くなり、今日は葬式。
待ちわびても逃げ回っても死はやって来るもの。

夕方頃に帰宅。
SF大会のスタッフ会議に途中からスカイプ参加する。
前日の機材チェックの手順等。
ひととおりの作業を終えたあと、疲れたので横になったら眠ってしまった。

夜。
ネットでニュースを検索していたら、ちょっと気になる記事を見つけた。
念のため、ソースは、日刊ゲンダイ(2013年6月7日掲載)。
いわゆるタブロイド紙の記事なので、その辺のところは割り引いて読んでみた。

記事は、東大大学院教授の伊藤元重氏が言い出したという新型税制の案についてで、その案とは〈高齢者の保有資産に税を
かけるという発想で、生前ではなく、死亡時に税を課す〉というもの。

現行の「相続税」との違いについて、記事が引用している伊藤氏の過去の論文には、以下のようにある。
〈高額の相続については多くの遺産相続税がかかるが、相続税には控除の制度があるので、大部分の人は相続税を払う必要
はない〉
つまり、伊藤氏は従来の相続税では控除の対象となってしまう所得の低い層への課税を狙っているというのが記事の主張。
「大部分の人」が残すわずかな遺産から、さらに税金を取る形にして、国民が親の財産をほぼ相続できないようにしようと
しているということかな?

記事では、「社会の貴重な資産が相続という形で一部の運のよい子孫に相続されるよりは、社会全体のために使われた方が
よい」という伊藤氏の発言も引用されている。

「個人の私有財産」を「社会の資産」と捉えて「子孫に相続されるよりは、社会全体のために使われた方がよい」と考える
のは、社会主義の発想だよね?

この伊藤元重という人、政府の社会保障制度改革国民会議のメンバーなのだそうだが、日本は社会主義国家でも共産主義国
家でもないので、日本の社会保障制度の改革は、あくまで自由主義経済の考え方に則って行って欲しいと思う。
制度改革をやっていたら、いつのまにか日本が社会主義国になっていたというのではシャレにならない。

寝る。

2013年6月8日(土)
朝4時に目を覚ます。
神さんが「R25」を読みたいと言うので、100円コンビニで封筒と切手を買って店内のポストに投函。
このフリーペーパーは、関東限定なのか?

「あまちゃん」を観てから朝食。
SF大会の企画用に構成台本を書かなくてはならないのに、気分が乗らない。

山手通りまで散歩する。
この通り、だんだん古着屋&古道具屋街になって行くな。
面白くていいけど。

午後。
SF大会の会議。
ゲストのサイン本の部数の決定。
出演者に著書へのサインを頼まないと……

夕方。
構成台本、なんとか目処が立ちそうな感じになる。
(週末の打ち合わせで振り出しに戻る可能性も大きいが)

夜。
NHKBSでドラマ「お父さんは二度死ぬ(第2話)」を観る。
出張先の北海道で死亡した父親の葬儀に刑事がやって来て、初めて自分の父が殺されたことを知るヒロイン。
遺体にあった複数の痣が気になって刑事に話すが取り合ってもらえず……

ちょっと有り得ない話に思える。
検死で発見されなかった痣の話をされて「検死で発見されていないものだから」と無視する刑事っているか?
(打撲の痣が時間経過と共に浮き上がって来るのは常識)
それともこれが何かの伏線なのだろうか?

寝る。

2013年6月7日(金)
天気予報では雨だと言うが、降っていないので自転車で出勤。
私は自転車に乗る時は、いつも滑り止め付きの手袋を嵌めている。

この手袋、日曜日に高井戸でなくしてしまったのだが、なぜか昨日の夕方、通勤鞄の中で見つけた。
たまにこういうことがある。
目の前に置いたはずのものが一瞬視線を外したら消えてしまったり、反対にあるはずのないものがなぜか現れたり。
世界は案外いい加減なものなのかも。
(パラレルワールドSFのネタにならないかなあ……?)

職場は今日も、静かで穏やか。
昼休みには、いつものようにテレビで「あまちゃん」を観る。
ヒロインの親友の女子高校生が「アイドルになりたい」と言って家族と喧嘩になる話。
感情的になって、つい母親を侮辱する言葉を吐く女子高生。
兄が怒って彼女を平手打ち……

さて、このシーンで問題になっているのは、
A.女子高生はアイドルになるためのオーディションを受けたいと言っているが、母親が反対。
B.女子高生が母親を侮辱した。

で、兄が妹を平手打ちにして説教っぽいことを言う。
こういう場面で、陳腐なドラマだとしばしばA、B2つの問題が混同されてしまう。

例えば、
 お前は母親を侮辱した。(事実)
 それは悪いことだ。(これは正しい)
 お前は母親を侮辱するようなダメな人間だ。(これは断定できるほどのものではないな)
 ダメな人間はアイドルになれない。(三段論法で言う第1前提だが、直前の第2前提に既に問題があるので)
 よって、お前がアイドルになりたいと考えることは間違っている。(ヲイヲイヲイ)
……式な、途中から人を煙に巻くような不自然な論理を勢いで展開して結論としてしまうとか。

「あまちゃん」では、偉そうに説教している兄の後ろから父が登場。
兄の頭をポカッと殴って「お前が言っても説得力がない!」とツッコミを入れる。
その上で、問題点A、Bをきっちり分けて話をする。
論理の不自然さから来るモヤモヤ感がないので、気持ちが良い。
(いいなあ、この脚本)

午後。
ゆったりとした時間を楽しんで、帰宅。

ニュース。
米国家安全保障局(NSA)が、マイクロソフトやアップルなど大手ネット企業のサーバにアクセス、電子メールや写真等
の個人データを引き出していたそうな。
(やってるだろうなと思っていたことを、やっぱりやっていたか)

夜。
沢口靖子主演のミステリードラマを観る。
過去に冤罪事件を起こした刑事が事件を捜査していると、また同じ男が容疑者として浮上する……という話。

制作者側の意図がどうか分からないが「冤罪事件の被害者になるような奴はそもそも問題のある奴」というイメージが生じ
そうで嫌な感じのドラマだった。

寝る。

2013年6月6日(木)
昨日の夕食後に緑茶を飲んだらなんか眠れなかった。
カフェインに弱くなって来ている。

今日は「オーメン」のダミアンが生まれた日。
どうでもいいことだが、私の大学時代のあだ名が「ダミアン」だった。
あの映画の主人公の雰囲気があったのだとか。
よく分からんが。

朝。
ネットでニュースのざっと見。
〈俳優の長門勇さんが老衰のため死去。81歳だった〉
(81歳で「老衰」かあ……)

出勤。
アパートの階段に新しい手すりがついていた。
なんか昨日のうちに工事をしたらしい。
この間、
「万一、酔っぱらった人とかが転げ落ちたらどうするんです?」
と言ったのが、効いたのか?

天気は薄曇り。
今日も職場は長閑。

昼休みに自席で爆睡し、目が覚めたらテレビに地震速報のテロップが流れていた。
 時刻:12時28分頃
 震源:千葉県東方沖(北緯35.6度 東経140.8度)
 深さ:60km
 規模:マグチュード5.0

夕方。
定時で職場を出て、その脚でゴドウィン本のイラストレーターと打ち合わせ。

夜。
「養老乃瀧」で1号くんと飲む。

「勤務先でバイトの高校生が髪を黒と黄色のヒョウ柄に染めて来たので上司が注意したら、完全に金髪に染め直して来た」
という話を聞かされる。
上司としては「黒」の方に統一して貰いたかったようで、高校生がしばらく出勤停止になったために職場が人手不足になり
1号くんが割を食ったのだとかいう話。

「ふーん、それで?」
と聞くと、
「ヒョウ柄、面白かったのになあ……」
1号くんは、仕事でミスさえされなければ、同僚の髪がヒョウ柄だろうがトラ刈りだろうが、あまり気にならないらしい。
考えてみると、こいつの母親も割とそういうタイプの女だな。
(遺伝か?)

ほろ酔いで帰宅。
(階段に手すりがあると安全に昇れるな)
寝る。

2013年6月5日(水)
朝。
ネットのニュースによると、昨日大騒ぎをして処理した不発弾が見つかったのは、実は今年の3月なのだそうだが「周知期
間を置く」ために、処理を6月にしたのだとか。
周知を目的に危険な不発弾の処理を6月まで伸ばしたのなら、もうちょっと積極的に広報を行うべきだったのではないか?
(NHKのローカルニュースの冒頭に毎回「西ヶ原の不発弾処理は6月4日の予定です」とテロップを入れるとか)

今日は調整休暇なので、のんびり朝刊に目を通す。
本日の「春秋」は、警察のいわゆる「ねずみ捕り」について、国家公安委員長である古屋大臣が疑問を呈したという話題を
扱い、警察が「○○取り締まり強化月間」などで摘発を競うことを批判的に書いていた。
(お巡りさんはヒマに越したことはないので、無理して「強化月間」とかやらなくていいです)

午前中。
SF大会のタイムテーブルのチェック。
(この表が見づらいのだ。作っている途中だからしょうがないけど)
自分の企画のゲストの出演スケジュールが被っていないかの確認。

昼。
アマゾンで買った『偽書「東日流外三郡誌」事件』(斉藤光政 新人物文庫)読了。
ハードカバー版は立ち読みで済ませていたのだが、文庫版が出ていると聞いて昨日買った本。
カバーの折り返しによれば、著者は第6回平和・協同ジャーナリスト基金賞、第11回新聞労連ジャーナリスト大賞、第9
回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞といった数々の受賞歴を持つジャーナリストらしい。

内容はタイトルのまま、「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」にまつわる騒動を、その初期の段階から追った新聞
記者によるルポルタージュ。
「東日流外三郡誌」とは、和田喜八郎という人物が、まさに生涯をかけて作り上げた「偽古文書」のひとつである。
素人が作った偽の古文書に、ジャーナリストはおろか地方自治体までが、騙されに騙されて騙されまくった顛末が書かれて
いる。

著者は岩手県生まれの青森県育ち。
東北人らしい真面目さと粘り強さで偽書の正体を追って行く。

「東日流外三郡誌」事件でと言えば、当然のように協力者として登場することになる、偽史研究家の原田実氏。
当初、この偽古文書を本物と信じた学者の助手として働いていたものの、途中でおかしいと気づいて、その後はそれを偽物
だと暴こうとする側の貴重な戦力となったという人物である。

この騒動の中で、かなり難しい立場に置かれていたことは容易に想像がつくのだが、そういう深刻さを感じさせない人柄の
人で、むしろ地味で真面目なルポルタージュの中に原田氏を描写する記述が出て来ると、何か文章がパッと明るくなる感じ
がする。

例えば、「一九九三年の初秋のある日、私は津軽路を車で走っていた。向かうのは五所川原市の飯詰地区。『外三郡誌』が
発見されたという問題の里をぜひとも自分の目で見て、肌で感じたかった。助手席では、取材を通して知り合った偽史研究
家の原田実が楽しそうに鼻歌で歌っていた。〈中略〉彼が気分よさそうに奏でる鼻歌も、ひと昔前の有名なテレビアニメの
テーマソングだった」。

シリアスな現地調査に向かう車中で、鼻歌でアニソン……。
原田さん、キャラ立ち過ぎ!(笑)

ちょっと脱線させてもらうと……
この本のプロローグとエピローグに、2003年2月に著者がインパネスコートを着てやって来た原田実氏と和田喜八郎の
家を捜索するくだりがあったので、「独り言」の2003年2月のページを見てみたら2月16日の記述に「Hさんという
人(初対面)」という人物が出て来ていた。

このとき「Hさん」こと原田実氏は、インパネスコートを着ていて、(「それはコスプレですか?」「いえ、普段着です」
というやりとりをした記憶がある)「これから東北の方に行かなくてはなりませんので」と言って我々と別れたのを覚えて
いるから、この本に載っている原田氏の写真は、たぶん私が会った日の翌日の2月17日かその辺のものだろう。
(そう考えると何か懐かしいような……)

津軽にも歴史にまったく興味のない人にとっても詐欺師に騙される人の心理がよく分析されているという意味で役立つ本。
人は、自分が言ってもらいたいと思っていることを言ってくれる人の言葉を信じてしまうのだなあ。
そして言ってもらいたくないと思っていることを言う人は嫌われる。

「お婆ちゃんと話していると本当に楽しい」とかいう詐欺師を信じて、「あなたは哀れな被害者なんです」という警察官を嫌う
詐欺被害者なんかと同じなんだろうな。

【宣伝】
今年の日本SF大会で「原田実トンデモ日本史の世界を語る」という企画をやります。
参加する予定の方は、ぜひ見に来て下さい。
そして参加する予定のない方は、ぜひ予定を作って下さい。

寝る。

2013年6月4日(火)
朝のニュースで、北区で発見された不発弾の処理をやるとか言っていた。
(北区って、隣の区じゃん)

出勤。
朝から不発弾の話題。
不発弾が見つかったのは西ケ原の国の研修施設建設予定地で、文化財調査中に発見されたのだとか。
うちの職場では誰も知らなかったようで「新幹線が止まったらしい」という話を聞いてみんな驚いていた。

午後。
不発弾は爆破処理したとのニュース。
(文化財は?)

不発弾の正体は、どうやら旧日本軍の高射砲だったらしいとのこと。
「旧日本軍の不発弾ということは、止めちゃった新幹線の補償とかは国がするんでしょうか?」
と、言ったら、
「補償なんかしないだろ、国は」
だそうだ。
(でも、新幹線止めちゃったんだよなあ)

夕方。
定時で帰宅。
吹き矢の講習に行ったら、用具が足りなくなるほどの大盛況。
区の広報紙に広告を載せた成果らしい。

「今日はサッカーの試合があるから、もっと参加者が少ないかと思ったよ」
と、講師。
(サッカー???)

「なんです、それ?」
と、聞くと、私よりそういうことに詳しい人が、
「埼玉の方で、サッカーの試合があるそうなんですよ」
と、教えてくれた。
埼玉県のサッカーの試合なんか、池袋の吹き矢の講習会に関係ないと思うが???

家に帰って、念入りに歯を磨いて(今日は虫歯予防デー)寝る。

2013年6月4日(月)
朝。
ポケットに入れておいた手袋がない。
夕べどこかに落として来たらしい。

日経朝刊。
コラム「春秋」に載っていた「東京五輪招致委員会の英文サイトから引いた文章の和訳」というものを読んで、朝から大笑
いさせて頂いた。
「東京2020はダイナミックなイノベーションとグローバルなインスピレーションを共にもたらします。日本人のユニーク
な価値観とグローバルなトレンドを発する都市の興奮を、試合のパワーと一体化します」
(なんじゃ、こりゃ?)

念のため、ネットで原文を探してみた。
“Tokyo 2020 will bring together dynamic innovation and global inspiration. It will unite the power
 of the Games with the unique values of the Japanese people and the excitement of a city that sets
 global trends.”

「内容のない文章コンテスト」というのがあったら、1位だね。(笑)
「東京」というところを見たことも聞いた事もないコピーライターに「陳腐な褒め言葉をいい加減に並べた文章を作れ」と
でも言って作らせた文章なのか、これは?

ひょっとして、この文章を書いた人間は東京オリンピック反対派なんじゃなかろうか?
ならばグッジョブ!

出勤。
この職場に就職して以来、初めて仕事をした気になった日。

昼休み。
テレビでリニアモーターカーのニュースを見る。
14年後に開通予定だそうだ。

「それまで生きているかな?」
と、私(50歳)。

「俺も生きているかどうか分かりません」
と、若手社員(25歳)。

「リニアに乗って、名古屋まで飲みに行こう」
と、係長(推定55歳)。
年寄りほど元気な、日本の縮図。

年寄り繋がりで、もうひとつニュース。
今日午前3時45分頃、羽田空港で立ち入り制限区域内の誘導路に認知症のお年寄り(76)が侵入、滑走路が一時閉鎖さ
れた。

どうやって入った、認知症のお年寄り?
というか……
どうなっている、羽田空港のセキュリティシステム?

午後。
ちゃんと仕事がある♪
帰りがけに、
「今日は1週間分の仕事をしましたね」
と、声を掛けられたので、「微笑み返し」で応えて帰宅。

自宅の郵便受けを覗いたら、夏のコミックマーケットの当選通知が入っていた。
(ということは、本を作らなきゃならんということだな)

夜。
S藤さんを誘って池袋で飲む。
「東京五輪招致委員会には、是非この調子で頑張ってもらいたいね」
などという話で盛り上がる。
2人とも体育会系が大嫌い。

肉体ばかり鍛えていると、肉体至上主義に陥って心が歪むと思う。
自分の子供時代を思い出しても、体育会系の教師にろくな人間はいなかった。
小学校時代、休み時間に図書室や教室を見回っては、本を読んでいる子供を無理やり校庭に引きずり出して、
「さあ、外で元気に楽しく遊べ!」
と、ドヤ顔で言っていた教師とか……
(私は小柄な体の利点を生かし、奴らが来ると本棚に隠れて難を逃れた)

あと、男女平等についてとか。
「アメリカ人と日本人が平等」とは「日本人がアメリカ人的になること」ではない。
同様に「男性と女性が平等」とは「女性が男性的になること」ではない。

「アメリカ人と日本人は平等だと言っておきながら、都合の良いところでは日本人になるのはおかしい」という批判は的外
れである。
日本人がアメリカ人との平等を求めるのは、あくまで「日本人として」であって「アメリカ人になりたい」わけではないか
らだ。
同様に「男と女は平等だと言っておきながら、都合の良いところでは女になるのはおかしい」という批判も的外れである。
女性が男性との平等を求めるのは、あくまで「女性として」であって「男性になりたい」わけではないからだ。

むかし萩尾望都さんは、あるアメリカ人に「日本人は頑張っているから、そのうちアメリカの州のひとつにして貰えるかも
しれないね」と褒められて(!)失礼だと憤慨したそうだが、「彼女は頑張っているから、そのうち男の仲間入りをさせて
貰えるかもしれないね」というのも、やはり失礼な話なのだ。
……なんて話。

帰宅。
SF大会の企画のことで、電話とメール。
風呂に入って、寝る。

2013年6月2日(日)
日経朝刊1面のコラム「春秋」に、
〈誰もが名字を名乗り始めてほんの100年余り。夫婦の同姓・別姓の問題ももう少し柔軟に考えてはどうだろう〉
と、書かれていた。

江戸時代には日本人の大半は名字を使用していなかった。
同一の姓を名乗っていないと家族の絆が薄れるのだとすると、当時の農村の家族の人間関係は極めて希薄なものだったことにな
るが、実際にはそんなことはなかったと思う。
家族は「同じ名字」なんてものがなくても繋がれるはずのものだから。

それでも選択的夫婦別姓に反対する人というのは、どういう人たちなのだろうな。
例えば、隣の家の家族が夫婦別姓だと、どういう不都合があるというのだろう?

結婚して姓が変わることで不都合な目に遭うのは、一般に外で働いている女性だと思う。
自分の名前を刷った名刺を持ち、第一線で働いているような女性ほど不都合に遭遇する機会も多いだろう。

夫婦別姓に反対している人間と言うのは、つまるところ「そんな生意気な女」が不都合な目に遭わないということが気に入ら
ないのかな?
結局は「俺が嫌いな人間は、不幸になればいい」というところに落ち着くのかもな。

SF大会の件で、1日メールとかいろいろ。
夕方。
SF乱学講座へ。
会場のロビーで、エピクトさん相手に人生相談など。(笑)

講座は「批評のためのドイツボードゲーム現代史」。
講師はボードゲーム翻訳同人の沢田大樹氏。

講座は大盛況で、途中で急遽パーテーションを外して会場を広げる羽目に。
私個人としては「ドイツのボードゲーム」というのがゲームのジャンル名だということを初めて知ったレベル。
オセロとリバーシの違いも分からない。
戦争ゲームを主流とする「ホビーゲーム」が、戦後のドイツで発達しなかったというのは、なんとなく理解できた。

放課後の食事会も、参加者が多いので店がいっぱい。
料理を置くスペースがなかったので、ビールを飲む。

帰宅。
家に帰り着いてから「オセロとリバーシの違い」について質問するのを忘れていたことに気づく。
今度ゲームマニアに会ったら、忘れずに聞いてみよう。
寝る。

2013年6月1日(土)
とても天気が良く、とても暑い。

午前中。
ゴドウィン本の件でイラストレーターと打ち合わせ。
「主人公の顔ですが、どれれが良いと思います?」
と、ラフ画を4種類ほど見せられたので、
「これかなあ?」
と、選んだら、
「それ、私が一番気に入らない奴なんですけど」
と、なぜか機嫌を害される。
(これだから、アーティストって苦手)

午後。
SF大会の会議にスカイプ参加。
夕方まで。
一番肝心なところがスカイプのトラブルで聞こえず、あとで全部、説明してもらう羽目に。

会議が終わった直後、電話が鳴る。
ここ半年ほど音信不通になっていた知人から。
「脳溢血で倒れて口と手足が不自由になり、やっと言葉が喋れるようになったので電話した」
とのこと。

いつも忙しそうにしている人だったので、また仕事で海外にでも行っているのかと思っていたのだが、この間ふと胸騒ぎがして彼の会社に電話した時に、
「社長は今日はおりません」
と答えた社員の人の口調が、なんとなくおかしかったのは、こういうことだったのか。
(妙な予感が当たってしまった)

「働き過ぎだったんだよね」
という電話の向こうの声に、
「そうですねえ」
としか答えようがない。
溌剌として精力的に仕事をしていた半年前の彼に働き過ぎだと忠告しても、たぶん笑い飛ばされて終わっただろう。

何の話をしても暗く沈んだ返事が返って来るので、ちょっと仕事っぽい話をしたら、
「それ、俺がやるよ!」
と、急に張りのある声が受話器から響いた。

瞬間「え?」と思ったが、急ぎでもなければ電話でも出来ないことはない仕事なので、
「じゃあ、お願いしますね」
と、答えて電話を切る。
(良かったのかなあ?)

夕刊。
〈米オクラホマ また竜巻〉
普通に暮らしている家の中に居て、突然、体が空中に巻き上げられて死んでしまうというのは、怖いだろうな。
(空気の渦を逆回転させて竜巻を消す機械とか出来ないのか?)
とか、半分本気で考える。

夜。
この世の理不尽さについて考えを巡らせつつ、寝る。

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