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独 り 言 (2013年1月分)
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2013年1月31日(木)
昨日、韓国が人工衛星の打ち上げに成功したらしい。
正確には、ロケットの1段目はロシア製らしいけれど、ともかくおめでとう。
(北朝鮮が「なんでそっちは『おめでとう』でこっちは『非難決議』なんだよ?」とか言って来そうな気もするが、それは
たぶん日頃の行いの問題)

午前中。
なんか書類を書いていたら潰れた。

午後。
金融機関に行ったついでにインドカレー屋で食事。
ナンのお替わり自由が嬉しい店。

帰宅。
テレビを見ていたら臨時ニュースが入って、柔道の監督が進退伺を提出するとかなんとか。
ニュース番組の解説によると、選手15名に日本オリンピック委員会への告発をされたらしい。

理由は、女子選手に暴力を振るったからだとかで、動機は「金メダルを焦って」。
画面で見ると監督、小心そうな男。
選手のことより「俺の立場」で頭がいっぱいになっちゃったのかね?

選手だって金メダルは取りたいだろうから、たぶん「告発」まで行ったのは「こいつの指導じゃ金メダルは取れない」と、
判断したということなのだろうね。
ひとり、ふたりならともかくも、15名からというのは、それが客観的判断というものなんじゃないか。
要は「指導力なし」ということだと。

不祥事つながり。
〈警察職員の懲戒免職や停職、過去最悪〉

お巡りさんも人間だから誘惑とかあるとは思うのだけれど、「お巡りさん」に会ったときに「これは良いお巡りさんか?
それとも悪いお巡りさんか?」なんてことをいちいち考えなくてはならないのは市民としてもストレスなので、出来れば、
「お巡りさんなら悪いことはしないだろう」と信頼出来る状態にしておいて欲しい。

夕方。
用が会って2号くんの部屋へ。
「『キューティクル探偵因幡』って、人気があるのかなあ?」
と、聞かれる。
(私に聞いてどーする?!)

「友達に『因幡知ってるか?』と聞くと、揃って『俺は観てないけど、友達が観てる』と答えるんだ。それって観てる奴が
多いってことなのか、少ないってことなのか?」
(知らんわい!)

ちなみに「キューティクル探偵因幡」というのは、警察を扱ったギャグアニメ。
警察内部の不正に気づいたために無実の罪を着せられて処刑されかけた脱獄死刑囚が悪役で、彼の行為を「犯罪」として憎
む主人公との闘いがストーリーのメイン。

トリビアとして、原作者の弟は現役の警察職員。
内部告発者の方を「悪役」にしているところが、なかなか。(^^;

夜。
部屋に居たら、なんかユラユラ。
一瞬、自分がめまいを起こしたのかと思ったら、壁のハンガーに掛けてある上着が揺れていた。

 時刻:23時53分頃
 震源:茨城県北部(北緯36.7度 東経140.6度)
 深さ:約10km
 規模:マグニチュード4.7

茨城県日立市で震度5弱の揺れだったそうだ。
ここのところ、茨城震源の地震が多くないか?

寝る。

2013年1月30日(水)
朝。
昨日の朝刊に載っていて、なんとなく気にはなったいた記事。
〈脳に磁場あて喫煙欲求抑制〉
ネットでも話題になっていた。

〈研究チームは10人の喫煙者に喫煙シーンのビデオなどを見せて脳の活動を測った。視聴後にたばこが吸えるとわかって
いると、背外側面が盛んに働いた〉
〈この背外側面に磁場を約30分あてると、吸いたい気持ちを表すとみられる活動が収まった〉
〈ほかの依存症でも同様の仕組みが関わっているとみられる〉
と、そういう話。

この磁場をあてる装置って小さいものなのかな?
禁煙器具として持ち歩けるようなものなのか?
薬物依存(アルコールも含む)なんかに応用出来たら、助かる人も多いと思う。
ただこの「○○したい気持ち」を押さえる装置って、悪用されたら怖いかも。

海外ニュース。
ネットユーザーが情報を書き込むという仕組みによって、グーグルマップに、北朝鮮の詳しい道路や施設の情報が描き加え
られたのだそうだ。
情報を提供しているのは、北朝鮮以外の国に住むネットユーザーと見られ、東倉里の「衛星発射場」や核実験場に続く「核
実験道路」も載るようになった。
共産圏の「鉄のカーテン」は、そろそろ無理になって来たな。

午後。
写真の現像に出かけたのだが、なぜか上手く行かず、出かけたついでなので1号くんのアパートに遊びに行く。
1号くん、なぜか「ドラえもん」を観ていた。
「のび太のねじ巻き都市冒険記」
映画版ののび太は、勇気と知恵がある射撃の名手。
これだけ能力の高い子供が、いじめられっ子の劣等生って有り得ないんじゃ?(笑)

一緒に他の録画映像も鑑賞。
「泣くな、はらちゃん」、こいつもハマッているらしい。
私が好きなのは、二次元の人間が「三次元化」する場面。
二次元の人間たちの目には彼が部屋の中から「消えた」ように見え、当人には自分が分解された平面に囲まれた部屋の中に
いるように見えるという映像表現になっている。
やっぱりイイな、ここのところ。

夜。
大戸屋で食事をしてから帰宅。
「シェアハウスの恋人」を観る。
3人の住人が住むシェアハウス、その住人のひとりが実は宇宙人で……という話らしいいのだが。

住人は、ヒロインのOLと元ホームレス、そして宇宙人。
この宇宙人のキャラがブレまくり。
元ホームレスが変人なので、彼と会話する時には、宇宙人はただの常識人となる。
そして、外部の人間と会話するときになると、宇宙人は思い出したように奇妙な言動を取ることになる。
脚本が「変な人が2人」という設定を、処理し切れていない気がする。

観ていて思ったのだが、脚本家は「宇宙人」が何か分かっているのかな?
というか、そもそもこの話に宇宙人が出て来る必要があるのか?
(子供向けの「ドラえもん」の方が、ずっとまともなSFだった)

寝る。

2013年1月29日(火)
今朝は暖かいな。

ニュース。
膵臓癌で死去したアップルの元CEOスティーブ・ジョブズ氏の伝記映画で主役を演じた俳優のアシュトン・カッチャーが
役作りのためジョブズ氏の食生活を真似た結果、膵臓を傷めて病院行きになったことを告白。

なんでも故ジョブス氏は「果実しか食べない」という食生活を行っていたらしい。
それは体に悪そうな……
俳優さん、図らずもジョブス氏が病気になった原因を実証してしまったのか?

昼。
昨日からのだるさに加えて目が腫れて、絶不調。

夕方になって、やや体調回復。
吹き矢の講習。
皆中を出したので、携帯で記念撮影。

帰宅後、やたらクシャミが出始める。
このだるさは、やはり花粉症の前兆だったか。
まだ1月なのに。
今年は悲惨なシーズンが長くなりそうで憂鬱。

海外のニュース。
来月末で退任することになっている韓国の李明博大統領が、汚職で服役した側近ら55人への特別赦免を発表。

韓国の政治家が汚職で叩かれると、国内世論を誤摩化すために日本がとばっちりを喰うというパターンが続いていて、もの
すごく迷惑なので、次の朴さんにはこういうことはやって欲しくないな。
切実に。

夜。
胸が重くて(気管に花粉が入ると、いつもこうなる)寝苦しいので、起きてSF大会のスカイプ・チャットに参加。

最近の学生は、トラブルを避けるためか他人との接触を最小限に留めようとするので、コミュニケーションを密にしないと
いけない場面では、とんでもないことが起こる……の実例が判明する。
(どうも変だと思っていたら……)
礼儀正しくて大人しく、良い子たちなのだが。

「大人しくて、余計なことを言わないのが良い子」みたいに育ったのかなあ?
彼らは、必要なことか余計なことか迷ったら、とりあえず言わないでおくようだ。
(そのせいで、今回は必要な情報が流れていなかった)

日本の未来のためには「空気を読んで沈黙したりしないウザイ奴」が必要なのかも。
寝る。 

2013年1月28日(火)
天気予報では「関東地方で雪」とか言っていたが池袋周辺は、降らなかったのか、すぐに止んでしまったのか、それほどの
ことはない。
それほどのことがあったのは私の体調の方で、どうも雪雲とは相性が悪いようだ。
寒さと湿気が同時に来るのが、どうにも苦手。

区内のニュース。
昨日、高田の辺りで消費者庁の審議官が奥さんと心中したらしい。
(よく間違える人がいるが「高田」は豊島区。「高田馬場」が新宿区)

死ぬには死ぬだけの理由があるのだろうが、しかし何で死ぬのかなあ、奥さんまで道連れに?
立派な大人が2人がかりでで考えて、解決手段が見つからないほどの壁に突き当たったのだろうか。
それとも、命より大事だと思うことがあったとか?

午後。
なんか、真剣に体がだるくやばい感じになって来た。
(寝ちゃった方がいいかなあ?)

政治のニュース。
安倍総理の所信表明演説。
経済、震災復興、外交・安全保障、教育の4分野での危機を掲げ、国民とともに突破していく姿勢を強調。
選挙の時に言っていたことをそのまま言ったという感じで、予想の範囲内。

問題は「外交」なんだよなあ。
北朝鮮からは「金正恩第1書記が国家的な重大措置を講じる決心を表明した」とか相変わらず分かりにくく不穏なニュース
が流れて来ているし、トップが交代したばかりの中国も、妙に突っかかって来ている感じ。
これは経済格差に不満を持つ自国民の批判を外へと逸らすためのパフォーマンスなのか?

もしかして本当に日本と戦争をしたいのか?
自衛隊を挑発して先に手を出させて開戦、短期の戦争をやって終戦交渉で尖閣諸島辺りを持って行こうとか?
(絶対にやらないとは言い難い国だぞ)

夕方。
部屋でボーッとしている。
「泣くな、はらちゃん」のオープニング主題歌の歌詞が公開になっていた。

この歌、ラブコメディの主題歌にしては歌詞が独特なのだよね。
何しろ歌い出しが「♪世界中の敵に降参さ 戦う意志はない」なのだから。

歌の歌詞にメッセージを隠してスパイが通信……という映画かドラマって、前になかったっけ?
(あああっ、妄想が……)

夜。
声優の亀山助清さんが26日午前、悪性リンパ腫による肺炎のため死去というニュース。
享年58。
一般には「くまのプーさん」の声の人だが、SFファン的には「宇宙船レッド・ドワーフ号」のクライテンの声の人。
ご冥福をお祈り致します。
そして、一昨年に無理をしてでも「レッド・ドワーフ(シーズン9)」の日本語吹き替え版を出しておくべきだった。
(あの声が、もう聞けないのか……)

今日は、もう寝よう。

2013年1月27日(日)
午後からメンサ・テスト合格者の会例会。
本日は、第1回目の年次会。

会場にノートパソコンを持ち込んで、遠隔地のメンバーがスカイプ参加できるかどうかの実験を行う。
同時にメーラーも立ち上げて、遠隔地にいてかつスカイプ環境にもないメンバーがメールを送って来たら、リアルタイムで
確認できるようにして会議を開始する。

……比較的ストレスなしに通信が出来た。
今後、この方式での参加者が増えたら、何か問題が出て来るかも知れないが。

会議終了。
今度はSF大会のスカイプ会議に接続して、例会での雑談をしながら会議の様子を聞く。
会議で発言する必要があるときだけパソコンの前へ。
体が2つあるようで、便利だな。

雑談は、美輪明宏の「ヨイトマケの唄」に出て来る「ヨイトマケ」という言葉について。
この言葉を、この歌のタイトルで初めて知ったという人がいたが、私にとってもあまり馴染みのある言葉ではなかった。

私が最初に「ヨイトマケ」という言葉を目にしたのは、子供の頃に長谷川町子の「いじわるばあさん」という漫画の中。
立派な身なりで運転手付きの高級車に乗り込もうとしている男が、元は「ヨイトマケ」だったことをばあさんが暴いて恥を
かかせるという内容だった。

「ヨイトマケ」という言葉を知らなかった私は、なぜ「ヨイトマケ」であった過去を知られることが、彼にとって「恥」で
あるのかがまったく理解出来ず、意味不明の漫画だと思った。
今考えると、あれは階級社会が崩れていくことに対する上流階級側の人間の(ばあさんの息子たちは大会社の部長や医師)
警戒意識を表したものだったのかもな。
(ちなみに「ヨイトマケの唄」の主人公は、学歴によって階級の壁を乗り越えた人間という設定)

終了後は飲み会&カラオケ。
帰宅して映画「特攻野郎Aチーム」をテレビで観る。
映画版は、テレビ版の軽快さが減って、なんか話が重苦しい。
Aチームには、もう少しはっちゃけたバカをやって欲しかったなあ。

寝る。

2013年1月26日(土)
昨夜放送するはずだったテロリストを扱ったテレビドラマが「時節柄ふさわしくない」という理由で放送延期になったそう
だ。
テロリストが人質を取るシーンが問題だったらしい。
なんか相当に力を入れて制作した番組だったようで、担当者も気の毒に。
こういう事件が起こるとぜんぜん関係のないところにまで影響が及ぶのだな。
やはり危険地域でプロジェクトを行う企業は、私設軍隊を……

もう1個、気になったニュース。
自転車で歩行者にぶつかった人が逮捕されたのだそうだ。

警察に事故を届けなかったのがいけなかったらしく、容疑者によると、
「ぶつかった相手が『大丈夫です』と言ったのでそのまま立ち去った」
のだとか。
(ちなみに、被害者は軽傷だそうだ)
自転車でぶつかって相手が大怪我をした訳でもない場合、みんないままで警察に届けていたのか?

実は私もむかし、自転車をぶつけてしまったことがある。
相手は歩行者ではなく、走行中の軽トラックだったが。
狭くて見通しの悪い急な下り坂で、対向から走って来た軽トラックを避けきれなかったのだ。

正面衝突は回避したものの、自転車の後輪がぶつかって軽トラックのホイールキャップを飛ばしてしまったのだが、相手側
の運転手は慌てた様子はあったが、特に怪我もなく元気な様子でそのまま走り去ったので、問題ないと思っていた……
十数年も前の話だから時効かとも思うが、あの軽トラックの運転手が被害届を出していたら私も逮捕されたのだろうか?

午後。
メールとか、地味な作業。
手間がかかる割には、達成感がない。

夕方。
「泣くな、はらちゃん(第1話 15分短縮版)」を観る。
短縮版は、話はサクサク進む反面、やっぱり味わいが薄れるな。
(フィクションの登場人物が、自分自身の人物造形の浅さに文句を言うシーンは、本筋とはあまり関係はないがカットして
欲しくなかった)

「泣くな、はらちゃん」は、漫画の登場人物が現実の世界に飛び出して……というストーリーのコメディ ドラマ。
紙に描かれた二次元の人間が三次元の世界に行く話なわけだが、この「二次元の世界」のセットがすごくいい。
実写ドラマなので「二次元の人間」を演じている役者は、当然、三次元の体を持った普通の人間。

美術スタッフ、ドラマ中の「二次元の人間が自分たちの世界が平面であることに気づかずに認識している二次元の世界」と
いう複雑な世界を、現実のセットにCG映像を組み合わせ「無限に高い天井」を作り出すことで表現している。
「上」は、彼らには認識出来ない3つ目の方向なのだ。
(よく思いついたよなあ、こういうセット)

夕方。
夕飯、入浴。

夜は「泣くな、はらちゃん(第2話)」を観る。
二次元の世界から三次元の世界にやって来た主人公、今回は2階の窓から下へ飛び降りてしまい、自分の脚が痛くなったこ
とに驚く。
この世界には「高さ」というものがあるのだよ。(笑)
(この作品、一応はファンタジーなのだが、こういうところはちょっとSFだよな)

物語的にはラブコメ。
「自分の思いを口に出来ずに煩悶する男女」を描く、いわゆる恋愛ものの逆を行って、自分の気持ちを全て口にしてしまう
主人公が、とても清々しい。

「私はあなたのことが気になって、あなたのことで頭がいっぱいになり、あなたに会いたくてたまらないのです」
ハイ、恋愛をしたときには、相手の目を真っすぐに見つめてこう言おう。
思いはきっと伝わるはず。
(その後の結果は保証出来ないが)

寝る。

2012年1月25日(金)
ニュース。
例の3月から公務員の退職金を引き下げるという件に関して、
〈教職員の駆け込み退職「許されぬ」 文科相、対応を示唆〉(アサヒ・コム)
だそうだ。

大臣、「自己都合で早期に辞めるのは決して許されない。最後まで勤め上げてもらいたい」とか言っているそうだが、だっ
たら最初から引き下げ時期を4月にすれば良いだろう。

わざわざ引き下げ時期を年度途中に持って来た自分らの側のセコさを棚に上げて、相手だけを「自分の都合で」とか責めて
もダメだ。
「俺は俺の都合で行動するが、お前が自分の都合で行動するとは何ごとだ! 恥ずかしくないのか?」
みたいなことを言われてもなあ……。

昼。
体調がイマイチで、午後の予定をキャンセル。
しばらく休んでいたが回復しないので、夕方からの予定もキャンセル。

部屋でボーッと「チームバチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋」を観る。
ずっと観ようと思っていてそのままになっていたミステリードラマ。
1話だけ観るつもりが、結局、最後まで観てしまった。
連続ミステリーって、やばいな。

救急医療センターを舞台に、そこへ運び込まれて来る患者や医師の葛藤の話が1話完結のエピソードになっていて、かつ、
医療汚職事件の捜査という大きな話が全体を通してのひとつのミステリーになっているという構成の物語。

ドンデン返しに継ぐドンデン返しというストーリー展開は連続ドラマとして面白いのだが、あまりにドンデン返しをやり過
ぎて、「それはちょっとあり得ないだろう」という話になってしまったのが、ちょっと残念。
でも、一気に最後まで観る気にさせるのは、やはりドラマとしてよく出来ているのだろう。

仲村トオルと伊藤淳史が演じていた、一見強そうだがどこか危うい感じの厚労省の役人と、一見弱そうだが地に足がついた
生き方をしている心療内科医というコンビも良い。
片方が事態を不安定にさせつつ進行させ、片方がそれを安定させる。
「ハラハラドキドキ」がないと話はつまらないが「ハラハラドキドキしっぱなし」では、観ている側はストレスを感じてしまう。
このバランスが上手いのだろうな。

……ビデオを観て半日を潰してしまった。
(ま、そんな日もアリか)
寝る。

2013年1月24日(木)
昨日、京大のグループがiPS細胞から世界で初めて腎細胞を作成したというニュースが流れたが、今度は慶応大学のチー
ムが「毛包」を部分的に再生する実験に成功したと発表したそうだ。
「毛包」というのは、毛をつくったり支えたりするもののことなのだそうで、つまり「アデランス、危うし!」か?

午後。
アマゾンから『トンデモ本の新世界 世界滅亡編』(と学会 文芸社)が届いたので、読む。

シリーズのこれまでの著作と比べると全体的にイマイチ。
(笑えるトンデモ本自体が少なくなっているのかも)

ちょっとイイ話(?)かなと思ったのは、クララ・キインさん(気楽院さんがお名前を変えられたようだ)の体験話。
あの事件が起こる前に、オウムの井上嘉浩(現・死刑囚)から入信を勧められたというクララさん、言葉巧みに勧誘されか
けたときに、とっさに脳裏に『ジョジョの奇妙な冒険』でアブドゥルがDIO様に勧誘されるシーン
がひらめいたお陰で、自分の立場を客観視することが出来て難を逃れたという話。

これは「漫画や小説が何の役に立つのか?」という問いに対するひとつの答えではないかと思った。
人生で人が出会うかもしれない様々なシチュエーションをフィクションを通して事前に予習しておけるという利点。

「アブドゥルが恐怖よりもむしろ安らぎを感じている自分に危険なものを感じて、窓を破って逃げ出したシーン」の絵が、
同じように言葉巧みに誘導されかけたクララさんに「これは逃げなくてはならない場面だ」と気づかせたわけだから。

『ジョジョ』意外に役に立つ本なのか?
(私はほとんど読んだことはないのだが)

夕方。
ギターの練習。
なぜこの楽器を弾ける人間がいるのかが分からなくなる。(泣)

夜。
臨時ニュース。
アルジェリアで行方不明だった最後の1人の死亡が確認されたそうだ。

マスコミからの強い要望により、この事件の死亡者の氏名が公表されることになったのだとか。
そんなものを公表されても、たいていの人にとっては得にならないと思うのだが。
会ったこともない、ぜんせん知らない事件被害者の氏名を知らされて、どうしろと?

マスコミの人間たちは「自分たちが報道したいこと」と「読者・視聴者が知りたいこと」のギャップが広がっていっている
という現実に気づいているのだろうか?

酒を飲んで、寝る。

2013年1月23日(水)
昨日、埼玉県で「3月からの公務員退職金引き下げを前に、2月に退職を希望する教員が続出中」というニュースを読んだ
のだが、関西の方では同じ理由で警察官の希望退職者が大量に発生したそうだ。

学校では3学期の途中で先生が辞めてしまうことになるし、警察では4月の異動前の1ヶ月間が、欠員だらけになる恐れが
あるのだとか。
これは予想出来た事態だと思うので、「何で引き下げ時期を1ヶ月伸ばせなかった?」と疑問に思う。
何かやり方がなかったのだろうか?
それとも、「4月からの引き下げ」にしてしまうと3月中の退職者が続出すると思って、敢えて「3月から」にしたのに、
退職希望者が意外に多かったということだろうか?

京都では仕方なく、3月中は退職した警察官を「パートタイム」扱いで雇うことにしたのだとか。
(お巡りさんが「パートタイム」じゃなあ、何か締まらないなあ……)

ふと思ったのだが、これを決めた人たちには「日本人が、金のためなんかに職場を投げ出すはずがない」とかいう思い込み
があったのではないだろうか。
今の日本人は、「組織」より「個人」を重視するからね。
退職金の額が150万円も違えば、辞める人も出るだろう。

午後。
イロイロと手続きの関係で銀行と区役所へ。

帰りにリブロで『西原理恵子の人生画力対決 5』(西原理恵子 小学館)を買ってしまう。
ホリエモンのところに面会に行く話が面白かったな。
刑務所に面会に行こうと思ったら当人から「昼ドラみてるので面会は1時以降にして下さい」という要望が出されたのだと
か。
あと、大相撲の中継は刑務所内で必ず観られる番組のひとつなのだとかで、毎回画面に大写しにされる「向こう正面最前列
1−1の座席」に座ってブロックサインを送ったら、塀の中のホリエモンとちゃんと通信が出来たとか……。
いいのか?(笑)

ホリエモン、刑務所内の規則正しい生活で96キロあった体重が68キロまで減ったのだそうだ。
(そう言えば、中島らものエッセイ集に『牢屋でやせるダイエット』というのがあったなあ)

私もホリエモンに負けないように(?)頑張ってダイエットをしよう……
とか思いつつ、デパ地下の総菜売り場で、ついトンカツを買って帰る。

帰宅。
ひと休みして、
「さあ、ギターの練習をしよう!」
と、チューニングしていて弦をブチ切る。
これで2本目。
(ギターの弦って、こんなに簡単にブチブチ切れるものなのか?)
スペアの弦なんかあるはずがないので、切れた弦を結んでなんとかそのまま使う。

夜。
ドラマ「シェアハウスの恋人」は、大泉洋の「宇宙人設定」が、期待したほど展開しない。
もう少しSFにしてくれると私好みなのだが……

アルジェリアでは、行方不明者10名のうち9名の死亡が確認されたのだとか。
残る1名、どこかに上手く隠れていたとかいうことになって欲しいなあ。

寝る。

2013年1月22日(火)
朝刊の1面トップは、アルジェリアの人質事件。
〈7邦人死亡 確認〉
〈日揮駐在員、不明なお3人〉

不思議だったのは、
〈政府、犠牲者氏名公表せず 異例の対応〉
〈海外でのテロ事件などで犠牲になった邦人の氏名などを政府が公表しないことは異例〉のことらしいが、その理由につい
て、菅官房長官は〈記者会見で「家族や日揮との関係があるので控える。どうしても氏名などは勘弁してほしいということ
だ」〉と述べたそうだが、なぜだろう?

とっさに頭を過ったのは、イラク人質事件。
日本政府の救出が後手に回ったこの事件では、どういうわけか「人質になった者が悪い」というイメージが盛んにマスコミ
に流れ、果ては「自作自演説」などというものまで流布して、事件の被害者であるはずの人たちが世論の袋だたきに遭うと
いう結果と
なった。

当時の小泉政権のマスコミ対策担当者の敏腕ぶりは、関係者に高く評価されている。
人質家族にとって、「怖いのは武装勢力よりも日本の政治家とマスコミ」なのか?

もうひとつ嫌な事件。
自殺事件の桜宮高校で〈体育学科の募集停止〉だそうだ。
募集を停止しろと言ったのは橋下市長で、学校側の対応は「体育科」と「普通科」両科の定員を「普通科」に振り替えて、
「普通科」の試験方法を従来の「体育科」と同じにするというもの。
これって、実質的に無くなったのは「普通科」の方ということだよね?

但し、新たな「普通科」は、従来の「体育科」より体育系授業が少なくなるとのこと。
つまり中途半端なカリキュラムの学科となるわけだ。

市長は記者会見で、
「素晴らしい決定だ。改革の第一歩となる」
と述べ、
この決定に反対する立場の長谷川教育長は、
「振り替えは解決にならず、看板の掛け替えと言われても仕方ない」
と、述べた。

記者のインタビューに答えた同校の女子生徒は、
「本当に残念。言葉も出ない。生徒のこと、受験生のことを考えたら違う結果があったと思う。(市長は)一方的に話すだ
けで、なぜ中止するのか具体的説明がなかった。生徒の話を聞いてくれていない」

要するに、こういうことか?
市長が勢いで「体育科を廃止にする」とマスコミの前で喋ってしまった。
しかし、実情から見て、それは無理。
そこで「体育科という名前の学科」を廃止にすることで「橋下市長、は約束を守った」形にして、大人はシャンシャン。
中途半端なカリキュラムで学ばせられる生徒が一番の犠牲者だが、相手はたかがガキ、「話を聞く」必要などはない。

橋下さんとしては、前回の衆議院選の敗北で失ったポイントを取り戻す絶好のチャンス。
さっそく「正義の味方」を演じるためにしゃしゃり出た。
先生が生徒を殴って生徒が犠牲になり、政治家のパフォーマンスのために生徒や受験生が犠牲になるわけだ。

ただ橋下さんにとって業腹なのは、「たかがガキ」の癖にマスコミに向かって発言してしまう生意気な生徒どもがいたとい
うこと。
今後、この生徒たちに対する意図的なバッシングが起きるのではないかと心配だ。
(橋下氏は、ネット住民を操るのが上手い)

……なんだか、朝から腹が立ってしまった。

午後。
気分転換。
ギターの練習。
「セーハ」に挑戦。
(……分からん)

手の小さな人がギターを弾いている動画が見たくてネットを検索してみるが、思うようなものが見つからない。
(そう言えば「泣くな、はらちゃん」で、忽那汐里がギターの弾き語りをするシーンがあったな)
と、録画を見直してみる。

主人公の住む世界と、「こちら」の世界ではギターの弦の数が違うという設定で、主人公がストリート・ミュージシャンの
弾くギターを見て驚くというシーン。
なので、演出上、ギターの弦とそれを押さえる指が大写しになる「運指」を見るには都合のいい場面。
でも「セーハ」ってやってないみたいだ。

……指が痛くなったので、練習中止。
夕飯にする。
ダイエットのために「晩飯」と「夜食」を止めることにしたので、日が暮れてからの食事は、この「夕食」のみ。

夕刊。
桜宮高校の体育科入試中止騒動の続報。
橋下市長のコメントが掲載されていた。
「意識改革にこだわった」
とか、
「入試中止で体罰がなくなるわけではないが、教育現場も動かざるを得なくなる」
とか。

ちょっと待て。
「入試中止で体罰がなくなるわけではない」と分かっているのに、なぜ入試を中止にする?

要するに「体罰がなくならなくても俺の失敗ではない、なぜなら俺の目的は『意識改革』や『教育現場を動かすこと』なの
だから」と言いたいのか?

「体罰がなくなったかなくならなかったか」は、はっきりと見える結果。
「意識改革が行われたか行われなかったか」は、はっきりとは見えない結果。

だから、仮に今後体罰が行われたとしても、橋下市長は「教育現場は動いていた」とか「意識改革は進んでいる」と言えば
良いわけで、結果が不明確なので、マスコミに追求されにくい。

で、新聞の方も、
〈一方、普通科2年の男子生徒は「まだ納得はできていない」とした上で「今の状況では(募集停止は)仕方ないことかも
しれない」と話した〉
と、「橋下市長に理解を示す」方向の生徒の談話を掲載し始める。
(「まだ納得できていない」と生徒が言ってから「仕方がないことなのかもしれない」と言うまでの間に、インタビューし
た記者が何を言ったのかが知りたいものだ)

つくづく大人って、やだねえ。
寝る。

2013年1月21日(月)
アルジェリア人質事件の続報。
日本政府は現地時間21日朝(日本時間だと21日夕方)から邦人の安否確認作業を本格化させるそうだが、アルジェリア
政府当局者がAP通信に語ったことによると「遺体の身元確認は困難」だそうだ。

すでに19日の時点でアメリカの大統領が「この悲劇で責任を負うのはテロリストである」という声明を発表しているから
日本政府もアルジェリア政府の対応について非難するということはないだろう。

政府は公の立場だから、それで間違っていないと思う。
しかし……だ。
民間人はもっと騒いで良いんじゃないだろうか?
「アルジェリア政府、ひでえよ!」と言って良いんじゃないだろうか。
「てめえの国の不始末のせいで亡くなった人に対して、しゃあしゃあと『身元確認は困難』って、なんだよ!」と、怒って
良いんじゃないだろうか?

この理不尽な死を前に「哭す」というのは当然のことではないかと思う。
物わかり良く「仕方がないね」とみんながみんな言っていたのでは、死者は浮かばれない。

午後。
そんなわけで気分がどよどよしていたので、気分転換に部屋の整理などしみる。
先月分の古新聞をまとめていたら12月1日の「プラス1(日経新聞の土曜版)」の〈何でもランキング〉に練り物製品の
ランキングが載っていた。
その第1位に選ばれていたのが、「鈴廣」の超特選蒲鉾「古今」という製品。
(「鈴廣」という名前に何か見覚えがあるな……)
と、記憶を辿る。

(ええと……カマボコ?)
そうだ、ドラマ「泣くな、はらちゃん」のエンディング・テロップだ。
ヒロインがカマボコ工場の女子工員という設定で、番組の協力か何かにこの名前が出ていたのだ。

ドラマの中で、生まれて初めてカマボコを食べた「はらちゃん」が、そのあまりの美味しさに感動の涙を流すシーンがあっ
たのだが、あの小道具のカマボコが、たぶん「鈴廣」のカマボコだったのだろう。
……と、改めてその「超特選蒲鉾」なるものの値段を見たら、1本3500円。
(ウワォッ!)
ひょっとして、本当にものすごく美味しいのか?

夜。
「主治医が見つかる診療所」という番組で内蔵脂肪ダイエットの特集をやっていたので、観る。
この間、腹回りが入らなくなってズボンを新しくしたのだが、その買ったばかりのズボンがまたきつくなって来て、多少、
気になってはいたのだ。

いろいろなダイエット法が紹介され、最後に南雲医師のダイエット法というのが紹介されたのだが、これが午前3時に起きて
冷水を浴び、真冬の外出着もTシャツにして体を冷やし、朝食と昼食は抜くという過激なもの。
確かに、体を冷やせば体温を上げるためにカロリーは消費されるし、そこで食事まで抜いたら痩せることは痩せると思うの
だが……。
さすがに画面に「このダイエット法は、かかりつけの医師に相談の上で……」とかいうテロップが流れた。
(そんなテロップを流すぐらいなら、最初から紹介するなよ)

続いて「ビブリア古書堂の事件手帖」を観る。
ミステリー・ドラマ。
今回の事件は、古書のせどり屋から『落穂拾い・聖アンデルセン』という文庫本1冊を盗んだ犯人の動機を探るという話。

謎解きに必要な知識が割と誰でも知っている専門知識を必要としないものであるのはミステリーとしてフェアなのだろうが
逆にそれを知っていれば謎の半分は解けてしまうという内容。
その「謎解きを」ヒロインがもったいぶってやるので、ちょっと滑稽な印象になってしまっていた。
ドラマとしては、古書店の主人ならではの知識とかを披露してくれた方が面白かったのじゃないかな?

寝る。

2013年1月20日(日)
朝。
「隕石」という言葉が、Googleの検索急上昇ワードに上がっていたので見てみたら、今日未明(2時40分ごろ)に、
茨城と千葉の人たちが大きな爆発音を聞くという事件があり、その音の原因が隕石ではないかという話が広がっているのだそうだ。

ニュース。
アルジェリアの人質事件は「作戦終了」という公式発表がなされ、武装勢力32人の殺害に成功したとのこと。
そして人質の方の犠牲者は、現在はっきりしているだけで23人。

隕石の騒ぎの続報。
神奈川の人が車載カメラに偶然映っていたという流星の動画をネットに上げていた。
どうやら「火球」と呼ばれる大きな流れ星が落ちたようだ。
音を立てて落ちる流れ星というのは、珍しい。

 命断たれ 無念の声か 流れ星

午後。
昨夜録画した「泣くな、はらちゃん」というドラマを観る。

【以下ネタバレ有り】
職場でイジメに遭っている女子工員が、自分が日々感じているストレスをノートの落書き漫画にして登場人物に語らせていた
ところ、その漫画の主人公が現実世界に飛び出してしまうというファンタジー・コメディ。
設定があまりにもバカバカしいので、あまり期待しないで観たのだが、これが意外と面白かった。

まず、ヒロインである女子工員。
漫画の登場人物のセリフを通じて語られる彼女の人生哲学は「私は誰も傷つけない。だから誰も私を傷つけないで欲しい」。

それなのに、職場では年配の同僚にイジメられ、同年代の同僚からは辛辣な言葉を浴びせられる。
なぜなら「みんなバカばっかりだから」というのが、このヒロインの世界観。

誰も傷つけていないと自覚しているヒロインは、しかし路上ライブをしているストリート・ミュージシャンに聞こえよがしの
辛辣な批判を投げつける自分には無自覚で、サングラスで顔を隠したこのミュージシャンが、実は職場で自分に辛辣な言葉を
ぶつけている同僚であるということに気づかないほどに鈍感である。

人間、生きていれば否応なく誰かを傷つけざるを得ない。
それを「私は誰も傷つけない。だから誰も私を傷つけないで欲しい」とか言っている時点で、すでに彼女は周囲にとって負の
存在であるのだ。
無自覚のうちに他者を傷つけ、その埋め合わせの方は「他人に関わりたくない」とか言って、やっていないわけだから。
かくて、ヒロインの周囲の人間関係は、必然的に負の連鎖を起こすことになる。

ここで、「はらちゃん」登場。
ヒロインの漫画の登場人物である「はらちゃん」にとって、ヒロインは創造主。
彼は軽蔑されても罵られても、無条件でヒロインを「神様」と崇めてくれる。

周囲の人間を「バカばっかり」と軽蔑しては、自分も周囲から軽蔑され、周囲の人間に(無自覚に)辛辣な言葉を投げかけて
は、自分も辛辣な言葉を返されていたヒロインの前に、軽蔑を尊敬で返し、悪意に善意で応えてくれる存在が現れたのだ……

とても興味深いのが、ヒロインの描く漫画の世界。
舞台は小さな酒場の中なのだが、ここには、ヒロインが自分自身を仮託した主人公「はらちゃん」と、その言葉に相槌を打つ
だけの友人たち、そして単なる「背景」として意味もなく笑う男が存在している。
つまり「俺」と「俺の賛同者」と「背景のような他者」で出来ている世界。
どうやらこれはヒロインの「内面世界」であるようだ。

忘れてはならないのは、愚痴をこぼす主人公に向かって、時折「殺すしかないね」とそそのかす「女」の存在。
これはヒロインの「世界に対する悪意」だろうか?
(こんなインナースペースを抱えた人とは、友達になりたくないなあ……)

「はらちゃん」以外の登場人物たちが、自分たちのキャラ設定が薄っぺらであることに不満を述べるシーンは秀逸!
(登場人物たちは、ヒロインがノートを閉じると自由に行動出来るらしい)

漫画も小説も、つまらないものは、たいてい主人公以外の登場人物の設定がいい加減。
「いわゆる会社員」とか「いわゆる最近の若者」とか「いわゆる主婦」とかばっかり出て来て、脇役の人物造形に深みがない
物語が読んでいてつまらないというのは、経験したことがあるだろう。
さすがはプロの脚本家さん、書いちゃいけない話というのがどんなものかを良く分かっていらっしゃる。(笑)

ドラマの第1話は、自分に無条件の肯定を向けてくれた「はらちゃん」の言葉に、ヒロインが自分が雑に描いていたギター
に弦が3本しかなく、歌っているはずの主人公の周囲にメロディを表す記号である「音符」を描き忘れていたことに気付いて
弦を描き足し、音符を描き込んだことで、「はらちゃん」が歌を歌えるようになったところで終わる。
この「神様」からの贈り物に、無邪気に喜ぶ「はらちゃん」。

漫画の中の登場人物とはいえ、ヒロインは初めて他者にプラス方向の働きかけを行ったことになる。
(ファンタジー・コメディ、意外に深いドラマだった)

夜。
アルジェリアのテレビが、事件のあった施設内で新たに人質25人の遺体が見つかったと報じたそうだ。
死んだ犯人より、人質の犠牲者の数の方が多い。

……酒でも飲んで、寝るか。

2013年1月19日(土)
朝。
少し咽の調子がおかしい。
インフルエンザが流行っているようだから、気をつけよう。

日経の朝刊「春秋」によると、アルジェリアのテロの首謀者は、
〈アルカイダ系の組織を昨年末に離脱したのも、汚い手口が不評を買ったためという〉
というような人物なのだそうだ。

この話を信じるならば「やり口が汚すぎると、アルカイダをクビになったような男」ということになる。
あのアルカイダが「手に負えん」とクビにするような奴って、どんだけだ?
アルジェリア政府が、人質の命とか構っている余裕がないというのは、そういう奴が相手だからだということか。

ニュースを見ても向こうの現状がよく分からない。
人質の家族の人は、気が気じゃないだろうなと思う。

これで日本企業がアフリカから撤退なんてことにならなければ良いのだが。
紛争地域に進出する企業は、自前で警備兵みたいなものを雇うべきなのかもしれない。
政治家は、あんまりアテにならないからなあ。

昼。
コミケの出店申し込みの関係で、人と会う。
ついでに牡蠣フェスタを覗いたのだが、あまりの行列の長さに撤退。

帰宅。
SF大会のスタッフ会議にスカイプ参加。
なんか音声の調子が悪くて、向こうの発言がバルタン星人みたいに聞こえる。

夕方。
佐藤編集長から電話。
2人で飲みに行き、焼き蛤で一杯。

家に帰って、寝る。

2013年1月18日(金)
アルジェリアの人質事件の続報。
安倍首相は、17日夜(日本時間18日未明)、アルジェリアのセラル首相と電話会談し、邦人らの拘束事件で同国が軍事
作戦を展開したことについて、
「人質を危険にさらす行動は厳に控えてほしい」
と中止を求め、
「解放された人質の中に邦人はいるか」
と質問したが、
「オペレーションの段階にあり何とも言えない」
と答えられたのだとか。
(もちろん、作戦の中止はしなかった)

さらに、
「日本人を含め全員無事保護してほしい」
と言って、
「最善の努力を尽くす」
という返事を返されたらしい。

要するに作戦の中止要請は蹴られ、質問には「知らない」と答えられ、最終的に「やってはみますよ」的なことを言われた
という話か?
アルジェリアのセラルさんから見れば、
「安全なところから電話して来て、何を長閑なことを言ってるんだ!」
だったのかもな。

ところで、マリでのフランス軍の空爆を、ここのところ急に日本のマスコミが取り上げるようになった。
いままでもずっと続いていたはずだが「遠い国のことだし」と思っていたのだろうな。
日本にいると、外国の状況がイマイチ分かりにくい。

午後。
SF文学振興会分科会の仕事。
ずーっとパソコンをパコパコ。
動かない割に疲れる。

夜。
裏通りの小料理屋を覗いたら、客がひとりもいない。
「常連さんも年をとっちゃったし、不景気だしねえ」
と、ベテラン女将。
年寄りの客は寒いと家を出ないので、店にも来ないらしい。
1時間ほど飲んで店を出たが、ひょっとするとあの店の今夜の売り上げは、私が飲んだ分だけかも知れない。

帰宅。
ニュースを見たら、アルジェリアで助かった日本人が確認されたという。
部屋にじっと隠れていたのが良かったらしい。

とっさに「七匹の子ヤギ」という童話を思い出した。
あの童話の背景には、外国の子供たちが、
「武装した人間に押入られたら、じっと隠れて救助が来るまで出て来るな」
と、教え込まれて育つという現実があるのだろうな。

アメリカのドラマ「CSI」を観ていても、強盗殺人事件の現場に入った鑑識係が、クローゼットの中に隠れていた子供を
発見するなんて話が少なくない。
日本の子供たちには、非常の際に「とっさに隠れる」ということが出来るだろうか?

さてと、寝よう。

2013年1月17日(木)
昨日見た「カーボン・ナノチューブ繊維」の動画について、ちょっと訂正。
(この動画のこと→ http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=4XDJC64tDR0 )

画面で喋っている学者さんが手にした「糸巻きに巻いた黒い糸状のもの」は、長い糸状のカーボン・ナノチューブではなく
「カーボン・ナノチューブを紡いで作った糸」なのだそうだ。

正確には、長さ5マイクロメートルほどのカーボン・ナノチューブをクロロスルホン酸に溶かしたものを、直径100マイ
クロメートルほどの小さな穴から溶媒中に射出して得られた太さ9マイクロメートル、長さ20〜30ミリメートルほどの
繊維を拠り合わせて糸にしたもの、だそうだ。
(英語のリスニング力って、やっぱり必要かな?)

昨日のアルジェリアの武装勢力による邦人拘束事件の続報。
人質になっているのは4人じゃなく、40人以上であるらしい。

一方で、フランス軍は、マリ(アリジェリアの隣の国)で地上戦を展開とか。
やっぱりそれも関係しているのだろうなあ。
(フランスって、現在進行形で戦争をやっている国だったのだな)
と、改めて……。

もうひとつニュース。
電池からの発火騒動を起こしたボーイング787が、世界各国で運航停止になっているのだとか。
要するに欠陥商品だったと?
うろ覚えだけど、全日空が結構この機を使っていなかったっけ?

午後。
アルジェリアの事件は、情報が錯綜していてよく分からないらしい。

国内では大阪市長が体罰自殺のあった高校の体育科の募集をさせないとか騒いでるらしい。
これを本当にやったら、死んだ男の子は受験生に恨まれるだろうな。
市長の狙いは、自殺した子供を悪者に仕立て上げることなのか?
それとも、こいつは単なるバカなのか?

夕方。
夕食がてら、1号くんと軽く飲む。

夜。
アルジェリアの人質拘束事件、軍が攻撃を行って目下交戦中という情報が正しいのか?
外務省の人は、いまどこで情報を収集しているのだ?
武装勢力の活動が活発な国は、国家自体が結構荒っぽいので、日本人の常識では信じられないようなことも起こるらしい。
私がイライラしても始まらないのだが、なんかイライラするな。
起きてイライラしていてもしょうがないので、寝る。

2013年1月16日(水)
朝からパソコンの調子が悪い。

朝刊に、映画監督の大島渚氏が死亡したというニュース。
ここのところ著名人が次々に死ぬなあ。

笑ったニュース。
アレフが警視庁を名誉毀損で訴えて認められ、東京地裁が都に100万円の賠償と謝罪文の交付を命じた。
国松警察庁長官銃撃事件の公訴時効が成立した時、警視庁が「オウム真理教の信者グループが組織的、計画的に敢行したテロ
だった」とする捜査結果の概要を公表したことに関する裁判。 

「オウムはあれだけの事件を起こしたのだから、何を言われても文句は言えないはず」とか甘く考えていたのかな?
「奴らなら訴えるだろう」とは思わなかったのだろうか?
こういう時に訴えるような連中だから、オウムはオウムなのだと思うが。

午後。
ニュースサイトをウロウロしていたら、

Scientists have created the first pure carbon nanotube fibers
科学者が、初のまじりけのないカーボン・ナノチューブ繊維をつくった(←訳文は機械翻訳による)

という文章が目に飛び込んで来た。

動画があってカーボン・ナノチューブで作られたという黒い糸状のものを巻いた糸巻きを手に、学者らしき人が喋っている。
(残念ながら、私の英語のリスニング能力は限りなくゼロに近い)

作ったのはアメリカの大学の研究者とテイジン・アラミド、アメリカ空軍、そしてイスラエル・テクニオン研究所。
このテイジン・アラミドという会社、〈the Dutch firm Teijin Aramid〉と書いてあるのだけど、
大阪に本社のある帝人株式会社のグループだよな?

それはともかく、カーボン・ナノチューブと言えば、軌道エレベーターのベルト部分に使用される素材の候補として、1番に
挙げられている物質。
それを繊維にしてケーブルの形に作るのが難しいのは、この素材が溶けにくくて、加工がしづらいからじゃなかったっけ?
……と、ネットで検索してみたら(こういう時にネットは便利)、こんな記事を見つけた。

Matteo Pasquali's group at Rice University, US, have discovered that carbon nanotubes can be truly 
dissolved in chlorosulfonic acid and processed into fibres and films.
アメリカのライス大学のマッテーオ・パスカリのグループは、カーボン・ナノチューブがクロロスルホン酸によってまさしく
溶解することができ、そして繊維やフィルムに加工できるということを発見した。

要するに、カーボン・ナノチューブがクロロスルホン酸に溶けるという事実を見つけたということがミソなのね。
パスカリさん、偉い。

あとは、このケーブルをヨジヨジ登って行く昇降機を完成させれば……
ちなみに、昨年ミュンヘンで行われたこの昇降機開発のヨーロッパ競技会で1位と2位を取ったのは日本大学。
もっとも、参加チームは全世界で5チームのみ。
もう少し盛り上がっても良いものだと思うのだけどね。

夕方。
1号くんから電話。
「独り言が更新されていなかったが?」
と、聞かれたので、慌てて更新作業のやり直し。
パソコンの不調が原因か?

夜。
ドラマ「シェアハウスの恋人」を観る。
夜の海岸で、なぜか真冬に全裸でいる男と遭遇したヒロイン。
その後、会社の都合で遠くの営業所に異動になり、勤務先近くのシェアハウスに引っ越す。
このシェアハウスの住人のひとりに、件の全裸の男によく似た人物がいるのだが、同一人物だと気づかないヒロイン。(笑)
その人物に「自分は宇宙人なのだ」と打ち明けられるが、本気にしない。
……という話で、もしかしてSFなのか?

海外からのニュース。
アルジェリアで、日本人3人とフランス人1人が武装ゲリラに拘束されたそうだ。

(「アルジェリア」ってどこだっけ?)
と、地図で調べたら、リビアの西隣で、この間フランスが軍事介入したマリのすぐ北。
これはややこしそうな場所だ。

新年早々、嫌な事件だな。
寝る。

2013年1月15日(火)
今日は良い天気。
成人の日が今日だったら良かったのになあ。

ニュースによれば、今年の新成人は122万人だそうだ。
内訳は、男63万人、女59万人。
4万人ほど男が多い。
今後、結婚出来ない男が増えるのか?

昼。
昨日、雪の中を歩き回ったせいか、若干、腰が痛い。
座る姿勢を気をつけたりしてみる。

夕方。
吹き矢の講習。
新年初なので、風船を的にしたりして遊ぶ。
当たると「パァン!」と大きな音がして爽快だが、外の廊下を歩いていた警備員さんにビクッとされる。(笑)

帰りがてらに夕食。
エビチリをつまみに青島ビール。
料理は美味いが店員の愛想が悪いという、昔ながらの「中華料理屋」。
客席の隅で店員がまかない飯を食べていたりするのも御愛嬌。

謎だったのは、店内で見かけたチラシ。
「当店の料理は、本場横浜中華街の味」
なぜ中国人が中華料理を作っていて、本場が「横浜」?

帰宅。
座ってくつろいでいたら、ちょっとふらっとした。
立ちくらみと言う訳ではないから(座っていて「立ちくらみ」はないだろう)単なる疲労か。

今夜はさっさと寝よう。

2013年1月14日(月)
朝から雨雲の広がる天気。
(今日は、出かける用事があるのになあ)
などとブツブツ言いながら外に出ると、横殴りの雨。

差し当たっての目的地に着いたので、濡れた服など乾かしつつ小降りになるのを待つ。
やがて雨音が静かになったので外に出ようとしたら、止んだのではなく雪になっていた。
しかも、横殴りの風は変わらない。
(これって「吹雪」と言わないか?)

ともかく地下道へと急ぐ。
地面の下へ潜ればこっちのものだ。
いろいろ用事を片付けて、本屋へ寄る。
昼過ぎ、小腹が空いたので立ち食いの寿司屋へ。

そろそろ雪もどうにかなったかと地上へ顔を出したら、くるぶしまで積もっている。
しかもまだジャンジャン降っている。
これは、いま外に出たら大変なことになりそうだが、ひとりでぶらぶらするのも飽きて来た。

そう言えば今日は成人の日。
2号くんがちょうど20歳だから成人式会場の東京芸術劇場近くにいるはず。
電話で呼び出してつき合わせることにする。

東京芸術劇場。
この建物は、ロビーの屋根全体が天窓になっているのが特徴。
その屋根の上を雪の塊が滑ってはぶつかり、天窓のガラスに反響してものすごい音を立てている。

エレベーターの下で振袖姿のお嬢さんたちを鑑賞しつつ、2号くんを待ち伏せ。
なんかもっさりしたのが、一番最後の方に降りて来た。

「成人式はどうだった?」
と、声をかけると、
「弱々しい老人が長い話をした」
と、言う。
「それは恐らく豊島区長だろう。どんな話をした?」
と、聞くと、
「あまり長過ぎて内容は忘れた」
との返事。
(あの人の話は、いつもとりとめなく長くて、内容がないからなあ……)
と、苦笑い。

「他には何があった?」
と、聞くと、
「小池百合子が喋った」
と、言うので、
「小池百合子は何を喋った?」
と、聞くと、
「寝ていたので分からない」
と言う。
(まあ、国会議員が式典で喋る内容なんて、聞いても退屈なだけだろうな)

「みんな大人しく寝ていたのか?」
と、聞くと、
「後ろの方は騒いでいた」
と、言う。
「お前は、前の方に居たのか?」
と、聞くと、
「一番前に居た」
と、言う。

(オヤ、じゃあ話を聴く気まんまんで行ったわけか?)
と、聞いたら、
「話のあとでコンサートがあるというので、そっちをちゃんと聴きたかったから」
だと。
内容のない話をただダラダラ聴かせるだけでは、新成人が集まらないからだろうな。

「このあと、同窓会があるのでいったん家に帰る」
という2号くんを、
「この雪の中を外へ出るより、ずっと地下にいた方がいいぜ」
と、引き止める。

同窓会の会場がサンシャイン60だと言うので、地下鉄で東池袋まで移動。
一応、屋根のある通路を辿ったのだが、地上なのでいろんな隙間から雪が吹き込んで来る。
完全な吹雪状態。

夕方。
2号くんと別れて、やはり地下鉄を利用して戻ったのだが、やはりダイヤがかなり乱れていた。

帰宅。
ひと休みしてネットのニュースを見る。
〈米ホワイトハウスは13日までに「デス・スター」の建設を2016年までに始めるよう求める請願について、採択しな
い考えをホームページ上で示した。〉

アメリカでは、2万5000人分の署名を集めた請願に対しては、政府が公式回答を出さなくてはならない決まりになって
いるのだそうだが、「政府でスターウォーズに出て来る〈デス・スター〉を作ってくれ」という請願への署名が、このたび
めでたく2万5000人分を超えちゃったらしい。

採択しないと決定した理由に付いて米国政府は「オバマ政権は惑星の破壊を支持しないから」等を挙げているらしい。
ご苦労様。(笑)

夜。
ドラマ「ビブリア古書店の事件手帖」を観る。

古書店の若い女性店主が、古書からその持ち主に関して推理するというミステリー。
今回は、親族の中で自分だけが妙に身長が高いことを不思議に思っていた青年が、その出自に隠された秘密を古書店の主人
の推理で知るという話。
この青年を演じていたAKIRAという役者、最初一瞬、柳葉敏郎かと思った。

考えれば柳葉敏郎がこんなに若い訳はないのだが、見れば見るほどよく似ている。
顔立ちもそうなのだが、演技のクセまでそっくり。

あとで調べたらAKIRAの本業は歌手なのだそうだ。
俳優として役を演じるに当たって、ベテラン俳優である柳葉敏郎の演技を参考にしたのだろうか?

ふと思い出したのが「MIB 3」。
あの映画では、トミー・リー・ジョーンズ演じる「エージェントK」の若かりし頃を、ジョシュ・ブローリンが演じ、その
そっくりぶりが話題になっていた。

今度公開される「LOOPER/ルーパー」では、ブルース・ウィリス演じる「ジョー」の若かりし頃を、ジョセフ・ゴー
ドン=レヴィットが、これもそっくりに演じているそうだ。

柳葉敏郎の若かりし頃をAKIRAが演じるタイムトラベルものを作って欲しいと思った。
寝る。

2013年1月13日(日)
午前中。
事務的なメールが来て英文の返信を書かなくてはならず、なんか時間を喰う。
英語は苦手。

午後。
佐藤編集長を誘って昼食を食べに行き、そのままブラブラとあっちこっち。
裏道のアパートの塀の上に「札束メモ帳」が放置されていた。
見た目は1万円札の札束だが、福沢諭吉に鼻毛が描いてあるアレだ。
誰が何のためにここに置いたのか?

夕方。
そこらを歩いていたら、「ご自由にお持ち下さい」と貼り紙のしてあるギターケースみたいなものを見つける。
誰かがいなくなったケースを捨てたのかと思って見ていたら、
「それはギターです」
と声を掛けられる。
どうやらここへ置いた本人らしい女の人が、他にもいろいろと物を運んで来る。

ケースを開けてみた佐藤編集長が、
「これ、貰います」
と、手に取ると、
「どうもありがとうございます」
と、女の人に丁寧にお礼を言われる。

帰り道で、佐藤編集長、
「これ、ギターやのうて〈一五一会〉や」
〈一五一会〉という名前の楽器が存在することは知っていたが、見るのは初めて。

佐藤編集長の部屋で、ケースを開けよく見ると確かに弦が4本しかない。
〈一五一会〉のベーシックタイプ。
しかも新品同様で保証書まで付いている。
なぜこれをタダで?

そもそもなぜ彼女はわざわざ「ギターです」と言ったのか?
持ち主なら中身は知っていただろう。
謎は深まるばかりだ。

夜。
海中を泳ぐ「ダイオウイカ」の撮影に成功したという特集番組を観る。
透明な球体のような潜水艦で海中の「トワイライトゾーン」と呼ばれている「深海の一歩手前」みたいな深さまで潜り撮影
したという映像。

ダイオウイカの巨大さもさることながら、その体表面が金属のような光沢を帯びて輝いていたのに驚いた。
(イカロボット?)
とか、一瞬真面目に考えた。

なんとなくスルメイカを食べてから、寝る。

2013年1月12日(土)
朝。
〈オランダの非営利団体「Mars One」が、火星への移住希望者の募集を開始した〉
というニュースをmixiで読む。
このニュース、実は昨年の段階で、

In the first half of 2013 Mars One will launch the astronaut selection program, a search to find 
the best candidates for the 'next giant leap for mankind'.
2013年の前半には、Mars Oneは宇宙飛行士選抜プログラム(『人類のための次の偉大なジャンプ』のために最高の候補を
見つける調査)を開始する。

という記事がネットに流れていたのだ。
この記事によれば、

Mars One has received thousands of emails. Among those emails were more than one thousand requests 
from individuals that want to go to Mars.
Mars Oneは何千もの電子メールを受け取ったが、それらの電子メールの中には、火星へ行きたいという個人からの千を超える
リクエストがあった。

ということなのだが、日本のmixiの反応(mixiにはニュースに対する感想を書き込む機能がある)を見ると「(火星への移住
などという)酷い目に遭わされるのにふさわしいのは重罪を犯した犯罪者だろう」といった主旨のものが目立った。

「未知の世界への片道切符」というのは、日本人にとっては「ワクワクする話」ではなく「悲惨な話」なのだろうか?
ちょっとガッカリ。
みんな「冒険」って好きじゃないのか?

午後。
SF文学振興会の会議。
会の名前で同人誌を出そうという話とか、ビブリオバトルの話とか、世界征服の話とか。(笑)
「火星移住」の話、ここではウケる。
(やっぱり行きたいよね、火星?)

「普段SFを読まない人にウケるSFというのは何だろう?」
という話になったが、やっぱり1番人気は「タイムトラベルもの」なのじゃないかという話になる。
特に「時間改変もの」が人気っぽいとか。

夕方。
SF大会の東京会議。
ノパソでスカイプを使う試みの2回目。
先方のマイクの調子が悪くて、一部は文字チャット。
でもリアルタイムで話が出来るのは、やはり便利。

終了後は飲み会。
「魚金2号店」
料理は美味だったが、新年会で混んでいたのか出て来るのが遅いのが難。

「並行輸入電化製品の問題点」の話を聞く。
並行輸入で自動電気掃除機(いわゆるお掃除ロボット)を買った人の話。
買った掃除機を実家で使っていたのだが、お母さんから「掃除機から声みたいな変な音がするようになった」と言われる。
実家に帰省してみると、お掃除ロボットがスゥーッと走って来て足元に止まり、
 “Open a cover. Clean a brush.”

言われるままにカバーを開けてみると、中のブラシにヒモが絡まっていた。
可哀想なロボットは、ブラシに絡まったヒモを自分ではとれないので、センサーで人を感知するたびに、
「カバーを開けて、ブラシをきれいにして」
と、訴えていたのだが、そこは並行輸入品の哀しさ、日本語が喋れなかったために、英語が分かる人が帰って来るまで、その
まま放置されていたらしい。
(涙なしには聞けない話だ)

終電で帰宅。
寝る。

2013年1月11日(金)
ほぼどうだっていい系の雑用で午前中が潰れ、午後は全く個人的なイベントの準備で潰れる。
不毛な1日。

夕方。
不毛ついでにネットで見つけた「ピラミッド5000年の嘘」というトンデモ・ドキュメンタリー映画を観る。
この映画、まずピラミッドには多くの謎があるという良く言われていることから話は始まる。
多くの人にとって既知の話なので、共感を持たれやすい。

次にアカデミックな学者へのインタビューを恣意的に編集して、彼らが頑迷さのために理屈に合わないことを主張している
と印象づける。
さらにUFO説のような明らかなトンデモを否定して見せて「自分たちはトンデモではない」というポーズをとる。
その後に展開する「新説」は、ピラミッドに関わる数字を足したり引いたりして尤もらしい数字を導き出すというもの。

それも都合によって単位を当時エジプトで使われていた「キュピド」にしたり「メートル」にしたり、いつの間にか「古代
エジプト人はメートル法を知っていた」という話にしてしまう。
ついには出て来た数字がたまたま光の速度に近いから「古代エジプト人は、光の速度を知っていた」と主張し出す。

建築家や数学者が出て来て裏付けとなる証言をするが、この証言も都合良く編集されているのは言うまでもない。
で、最終的に「最近の自然災害について古代エジプト人がピラミッドに予言を残していた」という陳腐な結論に辿り着く。

ネタ映画としては面白いので、みんなでワイワイ集まって突っ込みを入れながら観て笑うには良いかも知れない。
(ちなみに、日本語版のスタッフには、例の「都市伝説テラー」関暁夫氏の名前がある)

勢いに乗って2008年に配信された都市伝説関係の番組など観てしまう。
(番組名は「溜池Nowはミッドタウンにお引っ越ししました」)

出て来た内容は、
・タイムトラベラーが北京オリンピックの中止を予言している。
・同じく2009年にライスが大統領になるとも予言している。
・オウムの平田ら3人の指名手配犯は、実はタイに逃げている。
・リンゼイさん殺害事件の市橋容疑者は、新宿2丁目にいる。
……いま観ると、なかなか楽しいね。(笑)

ああっ!
こんなことをしていて、うっかり「コクリコ坂」を観損なってしまった。

本当に不毛な1日だった。
寝る。

2013年1月10日(木)
午前中。
ネットで会場予約抽選に参加。
いろんなものが、どんどんネット化して来ている。

朝刊の記事。
〈記事改ざん問題 ネット世論圧力〉
〈中国、言論統制きしむ〉

リベラルな報道で知られる中国の週刊紙「南方週末」の3日向けの紙面に当局が介入し、民主的な政治や自由、平等の実現
を求める内容を現状を肯定するものに書き換えた。
発行元の管理層は「自主的な書き換え」と説明したが、編集者や記者が「当局の圧力」を主張してストライキに突入。
インターネットに同紙支持の声があふれ、発行元の本社前では市民の抗議活動が続いている、というニュース。

要するに、
発足間もない習近平政権が国民の支持を得るために「汚職や腐敗の撲滅」をアピールした。
これをメディアが「報道統制が緩くなる」と受け止めて記事を書いた。
そんなつもりのなかった当局が記事を書き換える。
編集者と記者がその「事件」をネットに流す。
祭り状態へ。
……と、そんな流れか。

当局の削除が書き込みに追いつかないらしい。
ネットのない時代なら、管理層が「公式発表」をすれば、それで済んだのかも知れないが。

ところで昨日読んだ『UFOはもう来ない』には、ネットを悪用する悪者が出て来た。
自分にとって都合の悪いことを報道しそうな人物をターゲットに、先手を取って相手の信用を落とすような情報をネットに
流してしまうという手口。
これは怖いよな。

国内ニュース。
〈刑法犯 32年ぶり低水準〉
〈殺人は戦後最少1030件〉

〈2012年の全国の刑法犯の認知件数(暫定値)は前年より6.7%少ない138万2154件となり、10年連続で減
少したことが9日、警察庁のまとめで分かった〉
〈140万件を下回るのは32年ぶり〉なのだそうで、非常にめでたいニュース。
不況で貧乏な人は増えたはずなのに泥棒の数が減っているのだから、立派なものだ。                                  

「長引く不況と政治的な混乱の中で減り続ける犯罪」
この理由はぜひ研究して論文にまとめる価値があると思う。
社会学者の意見を聞きたい。

午後。
買い物で千川へ。
有楽町線で池袋から西へ2つ目の駅。
「とりあえず乗れます」なんて札の貼ってある中古自転車が売っていたり、雨の日にはどこかで拾って来たとしか思えない
ような古傘が1本50円とかで店先に並んだりするような素敵な街。
(ちなみに1号くん情報によると、新宿では同様の古傘が1本100円するそうだ)

「昼食は駅の近くのマクドナルドで……」と思って行ったら、潰れていた。
(マクドナルドは、最近、景気が悪いのか?)

予定を変更して定食屋に入る。
刺身定食580円。

百均に寄って、帰宅。
夕食後、動画サイトを観る。
時速9kmで走るアシモの映像とか。
人間が軽くジョギングする時の速度は、目安でだいたい時速7kmぐらいらしいから、ちょっと本気で走らないとアシモに
追い抜かれるわけか。

いろいろと楽しい未来を夢見つつ、寝る。

2013年1月9日(水)
午前中。
アマゾンに発注していた『UFOはもう来ない』(山本弘 PHP研究所)届く。

午後。
へし折ったキャッシュカードの件で郵便局へ。
窓口の人に、
「しかし、見事に折れましたねえ」
と感心(?)される。

帰宅。
『UFOはもう来ない』を読む。
主な登場人物は、
インチキUFO番組の制作会社のディレクター
インチキUFOコンタクティ団体の主催者
真面目なUFO研究家の女性
宇宙飛行士志望の小学生
そして異星人(「人」と呼んで良いのかどうかは分からないが)の女性

いつものように主人公がインチキUFO番組を作り、インチキ主催者が「信者」を騙していると、事故を起こしたUFOが
墜落し……と、ストーリーだけ紹介するとバカバカしいような話なのだが、そこは山本先生、この物語を実に真実味たっぷ
りに「見せて」くれる。

まず、さすがは「と学会」会長だけあって、山本先生、「UFO信者」と「UFO研究家」をきちんと分けている。
UFO信者は、話の辻褄が合わなかろうが何だろうか深く考えずにただUFOを信じる人。
UFO研究家は「UFO目撃例」などのデータを収集、分析、整理して研究している人。
この2つを混同し「UFO信者」を「UFO研究家」として扱っている作品は、結構多いのだ。

物語的には「インチキ主催者」が悪役なのだが、これを主人公に対する単純な敵役とせずに、その人物の人間としての内面
まで描いている点が、小説として素晴らしい。
主人公を引き立てるために無駄にバカなことをしたり大げさに狼狽したりしない、聡明で冷静な魅力的な悪役。

そして小学生。
ひとつの物語に大人と子供を出すと、片方を極端にお馬鹿さんにしてしまう話が多いのだが、この物語に出て来る小学生は
自分の頭でちゃんと考えて行動する人格を持ったひとりの人間。

インチキ番組のディレクターにはディレクターの、インチキ団体主催者には主催者の、UFO研究家には研究家の、子供に
は子供の、そして「異星人」に「異星人」のきちんとした視点があるので、物語が立体的。

面白かった。
最近読んだSFの中では最高傑作と言って良いと思う。
テイスト的には中島らもの『ガダラの豚』に近いかな?

インチキ番組の舞台裏やインチキ宗教の舞台裏なんかが丁寧な取材の上で描かれていて、これだけでも十分に興味深い。
そして、読んでいて山本先生が本当に腹を立てている相手が、そうした「騙す側」よりもむしろ「騙される側」であるのが
分かる。
「なんで自分の頭でものを考えないんだ?」と、腹立たしいのだ。

しかしその騙されまくる「信者」さえ、清楚で純真無垢な美少女として描かれ、決して「醜悪な愚者」にはなっていない。
絶対的な「悪」がなく、あるのは相対的な「価値観の差」だけ。
「誰でもいいから適当な悪役を決めて、そいつをみんなでいじめる遊び」が好きな人にはつまらない小説かも。

私個人の読後感は爽やかだった。
今夜は楽しい夢が見られそう。
寝る。

2013年1月8日(火)
朝。
鼻の奥の腫れが残っていて、体調はイマイチ。

朝刊のスポーツ欄で笑った記事。
〈ジャンプ週間で男子惨敗〉
〈日本、スーツ開発 出遅れ〉
スキーの国際大会のジャンプ競技で日本選手が惨敗した理由が、着ていたジャンプスーツの性能が悪かったからだという話。
本当に公正にスポーツの技術を競いたいのなら競技で着る服は同じ物に揃えるべきだと思うのだが、誰もそれを言い出さない
のがスポーツ界の奥が深さか。

スポーツ繋がり。
東京でオリンピックをやりたがっている人たちが、立候補ファイルを提出したそうだ。
オリンピックに賛成していない都民の声を代表して言えば、
「なんでアンタの金儲けに、私が協力せにゃならん?」

競技場の地の底から魑魅魍魎が湧いて出る。
いいねえ、スポーツは爽やかで。

昼。
「CSI:マイアミ」を観る。
花形スポーツ選手のスカウト話が絡む事件。
どこの国でも巨額の金が動くスポーツには、ろくでもない人間が群がるらしい。

午後。
Facebookに関する記事を見つけてちょっと衝撃を受ける。

Facebookには「友達申請」と言って「友達」としてFacebook上の繋がりを持ちたい人にリクエストを送る機能があるのだ
が、先日、申請した覚えのない人から申請の承認通知が来たのだ。
「操作ミスで申請を出しちゃったのかなあ?」などと思いつつも、まあ一応は知り合いだし(ここ1年以上も会っていない人
だが)そのままにしておいたのだが、記事によるとFacebookは、ユーザーのパソコンのアドレス帳を調べて、その中の人に
勝手に「友達申請」をしてしまうという機能があるのだそうだ。

ええと、つまりこれは、アドレス帳にメアドを記録している、例えば上司とかに「俺の日記」なんかを読ませてあげられるよ
うにFacebookがサービスをしてくれるということかな?
(何がしたいのだろうね、Facebook?)

午後2時過ぎ。
薬を飲んで休憩していると、SF大会のスカイプ・チャットに書き込みがあったことを知らせるチャイムが聞こえた。
チャイムが続くので覗いてみたら、そこそこの人数が集まって協議中。
会社とかは……?(^^;

チャットの画面を眺めていたら、1号くんからのスカイプ通話が入る。
「ネームをやっていて、詰まった」
とのこと。
ネームは孤独にやる作業だろうが!

夕方。
遅めの昼食。(というか、もはや夕食)
台所から戻ろうとしたら踵の下でパリッという音がした。
足を上げるとキャッシュカードが見事に割れている。
ゆうちょ銀行に電話。
「通帳と印鑑と身分証、それに割れたカードを持って来て下さい」
と言われたので、明日行くことにする。

夕刊。
バスケットボールの強豪校で、キャプテンを務めていた生徒が自殺したそうだ。
理由は顧問の体罰。

この学校では、2011年に「体罰」の情報があり、学校の調査で「体罰はなかった」という判断が下されていた。
自殺した生徒はキャプテンという立場から、集中的に体罰を受けていた。
生徒の部屋には体罰を理由に「キャプテンを辞めたい」という顧問宛の手紙が残されていた。
生徒は成績もよく責任感のある子供だった。
その後の調べで、かなりの頻度で体罰が行われていたことが分かった。

整理しよう。
まず、体罰について。
「世の中には殴らなければ分からないようなガキもいる」という意見があるのだが、この生徒の場合「成績もよく責任感が
あって部活のキャプテンを任せられるような子供」なので、そういう「殴らなければ分からないガキ」とは違う。

それが「キャプテンという立場から集中的に体罰を受けていた」ということは、この子は恐らく他の生徒のミスの責任も負わ
され、「自分が何も悪くないのに殴られていた」わけである。

悪いことをしたわけでもない子供を殴るのは「体罰」ではない。
ただの「暴力」である。

そして、2011年にそのことを訴えた者がいたのに、学校の調査で「体罰はなかった」という判断が下された。
つまり、この子には学校に訴えて問題を解決してもらうという手段は閉ざされていたわけだ。

次に考えた手段が「自分がキャプテンを辞めること」で、そのための顧問宛の手紙も書いた。
しかし、自分が辞めれば代わりに別の者が犠牲になることは目に見えていた。
そこで「責任感のある生徒」は、自ら命を断ってしまった。

この子が死んで初めて、顧問の体罰(というか暴力)が明るみに出た。
学校側が知らなかったわけはない。
「スポーツ強豪校の顧問の不祥事」を揉み消そうとした大人たちが、将来ある若者の命を犠牲にしてしまった。
嫌な事件だ。

学校関係でもうひとつ気になった記事。
〈「英語で授業」先生も奮闘〉

〈英語の授業は原則、英語で教えるーー。学習指導要領の改訂で今春から高校英語が大きく変わるのを前に、教師が対応に追
われている〉
「追われている」と簡単に書いてあるが、現実に対応は追いつくのか?

〈文部省の調査では、高校の英語教師のうち英検準1級レベルの資格を持つのは49%だった〉
半数に届いていない。

まず、教員の研修をきちんとしろ!
学習指導要領を変えるのは、それからだ。
「英語で授業、やっぱり出来なかった」→「事実上、英語が教えられない」→「英語が出来ない生徒が続出」なんてオチは、
目も当てられないぞ。

寝る。

2013年1月7日(月)
朝。
どうも昨日なにかの花粉被曝を受けてしまったらしく、クシャミが止まらない。
疲れてそのまま寝ちゃったのもいけなかったらしい。
風呂を湧かして顔や髪の毛に付いた花粉を洗い流したら少し楽になった。

会場予約抽選会。
来月分からはネットを使って申し込みをするそうで、朝から集まってクジを引くのはこれが最後。
いろいろと人が顔を合わせずにやることが増えていく。

午後。
鼻の奥の方が腫れてしまって痛むので、薬を飲んだら爆睡。
(ちょっと効き目が強すぎた?)
午後の予定が全て夕方にズレ込んでアタフタ。

夜。
「クローズアップ現代」を観る。
時間を延長した特別編で、エネルギー政策の今後の話。

まずは、日本ではなぜかあまり話題に上らないシェールガスとシェールオイル。
簡単に言うと地下の岩盤の間に溜まっている天然ガスや原油のこと。
これの採掘にアメリカの大手石油会社が乗り出して、アメリカがエネルギー資源の輸出に力を入れるだろうという話。

そうなるとまず、アメリカにとって、中東情勢がこれまでより重要ではなくなる。
中東で内戦が起きても、これまでのように「大変だ、アメリカに原油が来なくなる!」とか騒がなくても良くなるからだ。
原油の輸送ルートに海賊が出ても、同様に平気でいられることになる。

そうなると困るのは今後も原油を輸入しなくてはならない立場の日本で、これまでのように「アメリカがなんとかしてくれ
るから大丈夫」とはいかなくなる。

困る国は、もうひとつあって、ヨーロッパに原油や天然ガスを輸出していたロシア。
さっそくドイツ辺りから「安くしないとアメリカから買うよ」とか言われ出したらしい。

で、ロシアのプーチンさんが、日本に「一緒に油田を掘らない?」と言って来たのだそうだ。
売る全体量が多ければ、多少値切られてもなんとかなるものね。
そうすれば日本は安くエネルギー資源を手に入れられ、ロシアは日本の高い採掘技術で効率よく原油を手に入れられる。

悪い話じゃないと思うのだが、どうも日本人はロシアと言うと「まず北方領土問題の解決から」みたいな話になる。
(「結婚してくれるのならデートするわ」みたいな女の子って、誘いづらいよなあ)

エネルギー政策と言えば、忘れてならないのは原子力発電所。
私は原子力発電推進派ではない。
なぜなら、シェールガスの出現で燃料エネルギーが安くなりそうな現状から考えて、建設費のかかる原子力発電所を経済的
な発電システムだとは思わないからだ。
コストの安い火力で発電して、二酸化炭素の回収技術の開発に力を注いだ方がいい。

ただ、原子力発電所を無くしてしまおうとも思わない。
原子力関連技術の向上とうのは重要なものだから。

どういうことかと言うと……
日本では原爆はタブーなのであまり言う人はいないが、原子力の技術と言うのは原子爆弾の開発の技術でもある。

念のため、日本で原爆を作ろうという話ではない。
ただ外国がこっそり原爆を作ろうとした時に「それ、原発じゃなくて原爆じゃね?」とツッコミを入れられるレベルの知識
は、日本が常に持っていなくてはならないという話である。

ツッコミを入れた相手に「イヤだなあ、これは最新型の原子力発電所ですよ。これだから素人は困る」などと、すっとぼけ
られないだけの最新技術や知識は維持しておかないといけないという話なのだ。
この世にはナニヲスルヤラワカラナイ国というのが存在するのだから。
その原子力を技術維持するための建前として、原発は、やはり必要だ。

そして発電に関しては、火力を主力に、水力を含む再生可能エネルギー、原子力などのさまざまな方式で行うのが一番良い
と思う。
どれか1個に絞るって、危ないよ。

この番組の個人的なツボ。
海上プロートに設置された風力発電所の想像図。
エネルギーを生み出す浮き島って、ちょっとSF心をくすぐるものがあるな。

寝る。

2013年1月6日(日)
朝。
寒いので朝食は鍋焼きうどん。
食べているうちに、うどんが鍋の中でみるみる冷めていく。

午前中。
SF乱学講座の社会科見学〈「江戸城の奥庭・裏庭「六義園」と「小石川植物園」〉に参加するため、駒込の小石川へ。
外に出ると、天気は良い。

10時半に駒込の六義園に集合。
御期待通り、駅からの道で迷う。
正門がメインストリートではなく1本裏の道に面しているので、有名な場所の割には意外と見つけにくいのだ。

どうにか到着。
勝山海百合先生が、例によって集合時間前にやって来て参加者に土産のエンゼルパイを配ると、先に庭園の見学を終えて、
風のように去って行った。
相変わらすお忙しいようだ。

我々の方は、11時からのガイドツアーに参加して、園内を回る。
相変わらず質問のウザイ団体。
(つーか、自分が語りたがる)

さて六義園。
国の特別名勝にも指定されている日本庭園で、「忠臣蔵」や「水戸黄門」では専ら悪役の柳沢吉保が築園したもの。
いまは「りくぎえん」と読むのが普通だが、柳沢吉保自身は「むくさのその」と読んでいたらしい。

吉保は和歌に造詣が深い人物で、『古今和歌集』の仮名序に記された和歌の分類の六体(そえ歌、かぞえ歌、なぞらえ歌、
たとえ歌、ただごと歌、いわい歌)である「六義(むくさ)」が庭園の名前の由来なのだとか。

六義園は、吉保により「万葉集」や「古今集」の歌に出て来る名勝を模して庭園を設計されたそうで、庭園内の各ポイント
には、その場所のデザイン元となった名勝の名前が付いている。

例えば「和歌の浦」は、「万葉集」に出て来る山部赤人の歌、
「わかのうらに しほみちくれば かたをなみ あしへをさして たづなきわたる」
に出て来る「和歌の浦」から付けられた、といった具合。

「浦」という言葉で分かる通り、この庭園の真ん中には海を模したらしき大きな池がある。
寒気のせいで、今日はその池に氷が張っており、なかなか風情のある風景となっていた。

面白かったのは、冬場に庭木の枝を縄で吊る「雪吊り」のやり方に、北と南で違いがあること。
北の方では、積もった雪の重さで枝が折れないように枝そのものに縄をかけてつり下げるが、南の方では円錐状に何本も
張った縄によって枝に雪が積もりにくいようにガードする形になっている。

重くて大きな牡丹雪が降る南の方では、木を覆った縄に雪をくっつけることで、雪が枝に積もることそのものを防ぐ目的で
縄を張り、軽くて小さな粉雪が降る北の方では、枝に雪が積もるのは防ぎようがないこととして、枝が雪の重みに耐えるの
を手伝ってやる形に縄を掛けるからなのだとか。

この六義園、幕末までずっと柳沢家の下屋敷として使用され、明治になって岩崎弥太郎氏(三菱財閥を作った人)が買って
整備し、後に東京市に寄贈したのだそうだ。

【無用の知識】
 「六義(りくぎ)」とは、もともと『詩経』の大序に出て来る詩の分類法で「風、賦、比、興、雅、頌」の6つ。
 6つと言っても、「風、雅、頌」は、内容による分類であり、
 「風(ふう)」は各国の民謡
 「雅(が)」は宮廷の音楽
 「頌(しょう)」は宗廟祭祀の楽歌
 また、「賦、比、興」は修辞法の違いによる分類で、
 「賦(ふ)」は対象を直叙する方法
 「比(ひ)」は比喩によって表現する方法
 「興(きょう)」は比喩を用いたあとに比喩で表現されたものの実体を示す方法

……うっとうしいオタクが話の腰をボキボキ折って勝手に語りまくったせいで、ガイドさん(ボランティアの方だそうだ)
は、30分間も余計に拘束される羽目に。
(何しろ、途中で次のガイドツアーに追いつかれそうになった)
よってツアー終了は30分押し。
見学会の予定、いきなり狂う。

昼食。
うどんの予定だったのだが、人数が多すぎて店に入れず、デニーズに変更。
美味だったので、良し。

次の目的地「小石川植物園」へと向かう。
「網干坂」という地名の場所を通る。
昔はここまで入り江が入り込んでいたらしい。

道の途中に、なぜか「片方だけのわらじ」が落ちていた。
なぜアスファルトの道路に「わらじ」が落ちていたのかは分からない。
みんなで「タイムスリップ」的なネタを考える。

「小石川植物園」到着。
季節外れだったので、園内の植物はほとんど枯れているか芽も出ていない「ただの地面」状態。(笑)
温室内で「ミッキーマウスツリー」なる名前の木を発見。
(なんでそんな名前が付いたのかとあとで調べたら、実のなっているところがミッキーマウスっぽいからだそうだ)
植物学者のネーミングセンスについてが話題となる。

小石川療養所の井戸。
見た目は期待したほどのものではなかったが、これはこれで歴史的なもの。

植物園の奥は林。
東京都のど真ん中にこんな林があるのに驚いたが、考えてみると東京では林に入るのにも入園料が要るのだな。
園内の至る所に変な穴があり、H田さんに「もぐら穴」だと教えてもらう。
うっかり踏むとズボッと足が沈んでしまうので、ちょっと危険。

その後、小石川にある七福神を巡って散策。
マンションの敷地内っぽい場所とか、幼稚園の園庭みたいな意外な場所の七福神。
そういうものが元からあった場所に街を作っちゃったので、そういうことになってしまったらしい。
ちょっと奇妙な風景。

「六角坂」
外壁になぜか巨大なリアル黒猫の顔が描かれたビルを見つける。
夜中にここを通る人は、怖いだろうな。
(帰宅してから調べたら立花隆さんの事務所のビルだった。見たい人は「立花隆 猫ビル」で画像検索してみて下さい)

「沢蔵司稲荷(たくぞうすいなり)」
これはもう行くしかない場所。
特に夕暮れ時(逢魔時)がお勧め。
(あ、危ないのでひとりで行っちゃダメだよ)
東京も23区の文京区内で、谷底のような窪地の底にお稲荷さんの社がある光景が拝めるとは。

K場さんが楽しみにしていた「みすぼらしい感じの北野神社の貧乏神の社」は、残念ながら立派になってしまっていた。
今は芸能の神様として大事にされているのだそうだ。
(正式には「大田神社」という名称で、祭られているのは黒尼天)

夕食。
サイゼリアで。
今日はともかく1日、歩いた、歩いた、歩いた。
小石川って、本当に坂が多い。

ところで、とても気になったのが「小石川裏町会」という謎の掲示板。
普通の掲示板っぽいものが、普通に街に建っているのだが、「裏町会」って???
(「表町会」と「裏町会」があり、「闇の町会長」とかがいるのだろうか?)

丸ノ内線で帰宅。
さすがに疲れた。

寝る。

2013年1月5日(土)
朝。
列車に乗っている夢を見て目覚める。
言ったところで詮無いが、寒い。

ニュースによると、北海道の陸別町では「氷点下30.2度」が観測されたそうだ。
どういう寒さか想像がつかない。
それに比べれば、池袋はまだ暖かいか。

最近、いろいろな関係でいくつかのSNSに入っているのだが、SNSによってはユーザーのアドレス帳から自動的に情報
を持って行ってしまうのだそうだ。
幸いまだFacebookが「知り合いかも?」と言って来る人たちは、たいてい名前を聞いたこともない赤の他人なので大丈夫
そうだが、万一ということがあるのでアドレスブックから知人の電話番号を削除。
結構、手間のかかる作業になって午前中が潰れる。

メールのチェック。
「智美 様」からという「未確認のグリーティングカード」がまた届いていた。
これで7通目。
もちろん詐欺だが、正月に届いたので多量の電子年賀状を受け取っている人ならうっかり開けてしまったかも知れない。
こういうの、だんだんタチが悪くなるな。
(ブログによると、知人にも同じものが届いたらしい)

午後。
録画しておいた「秘密結社鷹の爪」をボヤッーと観る。
フラッシュアニメにひとりの人が声をあてて作られたアニメーション番組。
まさに電子紙芝居。

最近、動画サイトでもこういう作品をいくつか見かける。
自分で絵を描いて自分で演じたものを発表しているようだ。
面白いかどうかが演じ手の腕次第だというところまで、紙芝居と同じ。
人間が面白いと思うものというのは、基本的にあまり変わらないものなのかもな。

夕方。
所用で外出。

ついでに2号くんのところへ行って『キューティクル探偵因幡 10』(もち スクウェア・エニックス)を借りて読む。
狼男の私立探偵が警察犬時代(笑)の相棒の刑事と共に、マフィアのボスであるヤギと戦うという漫画。
ギャグ漫画だが、作者の親族に警察関係者がいるとかで司法関係の話が意外とリアル。

御近所のニュース。
移転した元のアニメイト池袋本店の建物、何になったのかと思ったら「アニメイトサンシャイン」だと。
要するに「増殖した」わけね。

豊島区、最近「トキワ荘」跡地近くに観光客誘致のための施設を作る計画だとかで、妙にサブカル系に力を入れている。
一方で「渋谷に負けない街づくり」とか言って「オシャレな街」も目指している。
どうも豊島区長の頭の中では「サブカル系」と「シブヤ系」は「最近の若い人のもの」括りで同じ箱に入っているらしい。
区の町おこしが迷子になりそうで怖い。
(「アキバ」と「シブヤ」は同じ方向ですか?)

夜。
アメリカの方で、地震があったらしい。
時刻は、18時頃(日本時間)。
震源は、アラスカ州の州都ジュノーの南約335km。
深さは、9.9キロ。
規模は、マグニチュード7.7(その後7.5に下方修正)。

特に大きな被害とかは観測されていないとのことで、良かった。
心配された津波の規模も小さかったようだし。
アラスカで大津波とかあったら、溺れるより先に体が凍ってしまいそうだ。

今夜はもう布団を被って、寝てしまおう。

2013年1月4日(金)
正月も明けて今日から街が動き出す。
私も動き出さなくてはならないのだろうが、寒い。

午前中。
公式に出す系の書類作成。

午後。
作成した書類を持って池袋へ。
都の施設へ行って手続きをする。

窓口で係の人に書類を渡して終わりかと思っていたら、
「こちらにお座り下さい」
とか言われて、なんかいろいろ聞かれる。

「この〈研究発表〉というのは、具体的にどのような?」
「ええと……主に〈カルチャー〉とかの」(サブカルチャーはカルチャーの一種=オレ定義)
「ああ、シェイクスピアとかの勉強会ですか」
「まあ、だいたいそのようなもので」(シェイクスピアとライトノベルの違いなんか知らん!)
……審査、無事に通る。

ローソンでロフトプラスワンのチケットを受け取り、その辺をウロウロしていたら夕方になる。
あまり寒いので養老乃瀧で体を温めてから帰宅。

さらに飲みつつ、ネットのツィッターまとめサイトを閲覧。
兜木励悟氏の早すぎる死についてが話題になっているようだ。
新聞やテレビのニュースと違って、故人を良く知る人たちのつぶやきなので、情報が生々しく感じられる。

友人が受けた第一報は浦安警察からの電話で、ひとりきりでいる時に駅の階段から転落する事故だったので変死扱いとなり
携帯電話の着信履歴から辿って電話をかけて来たらしい。
こういうケースでは、一応、捜査が済んでからでないと葬式が出せないのだということを初めて知った。
考えてみれば、そうか。

捜査って何をするのだろう?
故人に恨みを持っていた者とかがいないかを確かめて、アリバイ確認とか?

他にもいろいろと情報が……
兜木氏の著作と言うと、私は『エヴァンゲリオン研究序説』しか知らなかったが、『ディズニー批判序説―盗むディズニー
訴えるディズニー 』なんて本も書いていたのだね。
でも一番驚いたのは、ペンネームだとばかり思っていた氏の名前が本名だったことかな。

「金を貸して踏み倒された」という人が多いのは、ある意味、人徳か。
とりあえず、金を貸そうという人がいたわけだから。
ツィッターにつぶやきが多いのも、話題にしたくないほど嫌われていたわけではないという証拠だろう。
私も、よく考えると迷惑をかけられた思い出しかないのだが、改めて氏のことを思い出そうとすると「楽しい人だった」と
いうような気持ちになってしまう。
不思議な人だったなあ。

……少し酔った。
寝よう。

2013年1月3日(金)
朝。
ツィッター上に「彼が死んだらしい」っぽい話が流れていた。
(誰の話だろう?)
と、最初は何となく読んでいたのだが、途中でどうやら知り合いの話らしいことに気づく。

(病気だとかそういう話は聞いていなかったのだが)
念のため当人のブログを見に行くと、12月の半ばぐらいまでの書き込みが有り、特に体調を崩していた風でもない。
もしかしたら、彼に否定的な感情を抱く誰かが流した悪質なデマかも知れないので、しばらく様子を見てみることにする。

午前中。
本年初ポチは、『文藝別冊 吾妻ひでお〈総特集〉ー美少女・SF・不条理ギャグ、そして失踪』。
ムックだったので、今買わないと手に入らないかと……(^^;

昼。
届いた年賀状を整理してから、本年初外出。
佐藤編集長を誘って、サンシャイン60まで散歩する。

別に展望台に上がる訳でもなく、初売りで賑わう地下のモールをぶらぶら。
「知人が買った福袋が大当たりで、エアコンが2台入っていたそうだが、いったいどこで買ったのだろうね?」
なんて話をしつつ、買い物。

ハンズへ寄る。
以前、ここでぐい飲みを捜したのに店員に「扱っていない」と言われたのを思い出す。
今回は、どうやら入荷はしたのだが売り切れだったようで、買い物に来ていた女性のグループがガッカリしていた。
ほら見ろ、需要はあるんだよ。
(酒飲み、得意満面!)

60階通りに新しく出来たゲームセンターを見に行く。
以前はここにはちょっとタイムスリップしたような感じの横町があった。
ゲームセンターは人でいっぱいで、商業的には成功しているみたいだ。
それはそれで良いのだが、池袋から池袋らしさが消えて行くのはちょっと寂しい。
蚊柱の立つような横町の風景が、私は好きだったのだが。


パセラでカラオケ。
ワインのボトルを開けて2時間。
コントローラーを握りしめたまま、
「なんで歌わないの?」
と、真顔で聞いた佐藤くん、今日のあなたのことを、私は決して忘れない。

帰宅。
池上彰氏のニュース解説番組を観る。
シリアからの難民を受け入れたキャンプの様子。
内戦で逃れて来た難民キャンプの人々が買い物をするので、周囲の商店が潤うという話が目から鱗。
考えてみたら「政治難民」なのだから、金は持っているのだ。

もうひとつ興味深かかったのが、難民キャンプで売られているという香水の話。
水の配給が乏しいキャンプでは、洗濯やシャワーの使用が思うように出来ないので香水は必需品らしい。

夜。
どうやら、朝に流れていたツィッターの情報は本当だったようだ。
突然の事故死に見舞われた兜木励悟氏のご冥福をお祈り致します。
(塩沢兼人さんや中島らもさんと同じ死に方だったのだね)

元気で死にそうもなかった人の突然の訃報と言うのは、さほど親しい間柄の人でなくてもショックである。
パソコンの前でボーッとしていたら、スカイプの呼び出し音が鳴った。

通話ボタンをクリックすると、いきなり画面に知っている顔が映る。
メンサのW辺さんだ。
「スカイプというのを始めたんですが、ひょっとして私の顔、映ってます?」
「映ってます」
「これって、どうやったら映らないように出来るんでしょう?」
……などとスカイプの使い方についていろいろと質問されるが、私だってこういうものを使い始めたのは去年の秋のこと。

「私にもよう分からんのですが……」
などと答えていたら、さすがは高IQ者、だんだん自力で使い方をマスターしていった。
そのまましばらく喋ってから、通話を切って寝ようとしたのだが、なんだか目が冴えて寝られない。

起き上がって動画サイトを閲覧していたら、fVisiOn(「エフビジョン」と読むらしい)という立体映像映写機の実演映像を
見つけたので、しばらく視聴。
360度方向から眼鏡無しで立体映像(動画)が観られるという装置。
まだ開発途中らしくて画質はかなり荒いが、改良されれば面白いものが出来そう。

……そろそろ眠くなって来た。
寝る。   

2013年1月2日(金)
正月2日目。
今日は午後にいろいろやろうかと思っていたのだが、いつのまにか昼酒に突入してしまう。(^^;

結局、撮りっぱなしになっていたテレビ番組のまとめ視聴をして過ごす。
「マメシバ一郎 フーテンの芝次郎」。
30代ニート男の立ち直りを描いたシリーズの最新作。
このドラマ、ニート男(今回の作品では「元ニート男」)を演じているのが佐藤二朗であるところがいい。

ニートとか引きこもりを映像化する際にひ弱な感じの俳優がキャスティングされると、「なんで周囲は殴ってでもこいつを
外に引きずり出さない?」的な印象になってしまう。
(実際「腕力で解決」なんて安易な脚本の作品もあったりする)

これが、ガタイの大きい佐藤二朗をキャスティングすることによって封じられている。
対する親戚や勤務先の店長等の周囲の人間は、反対にどちらかと言うと「軟弱系」。
だから高橋直純演じる小柄な店長が主人公に注意するとき、なんとなく腰が引けた感じになるのが自然に見える。
(もしも佐藤二朗がカッとなって殴ったら、高橋直純はきっと壁まですっ飛んじゃうだろう)

観ている側が主人公の自発的行動を待つ周囲の人間の行動に不自然さを感じないので、主人公の「精神的成長」にテーマが
絞れる。
キャスティングって、大事だな。

夕方。
郵便受けに年賀状が届いているのに気づく。
そう言えば、最近は2日にも配達があったのだっけ。

メールをチェック。
住所変更のメールを今ごろになって送って来た人がいて、年賀状の出し直し。(笑)

夜。
「Shall We Dance ?」を東京MXでやっていたので、途中から観る。
日本映画の「Shall We ダンス?」のリメイクなのだが、ラストが微妙に違う。
日本版では「既婚中年男が女房以外女に抱くほのかな恋心」は「有り」だが、アメリカではダメなのだろうな、きっと。
そして「夫が赤いバラの花を持って女房を職場に迎えに行く」のは、アメリカでは「有り」なのだろう。

細かいこと。
日本バージョンでは、かなり重要なテーマとなっていた「いざという時にパートナーを護る」という話は、アメリカ版では
省かれていた。
女が「パートナーに護られること」を過度に期待するのは我が儘……みたいな話は、アメリカでは「無し」なのだろうな。
(日本では女は、なんのかんの言っても「しっかりしている」ことが求められる)

個人的なツボ。
この映画、オマー・ミラーが出ていたのだね。
ちょっと好きな俳優。
ラストの結婚式シーンがすごく良かった。

寝る。

2013年1月1日(火)
謹賀新年
今年もよろしくお願いします。 さて、今年は寝正月の予定。 (って、予定立ててやることか?) お屠蘇と雑煮とお節のあとは届いた年賀状を整理して、午後は『宇宙船ガリレオ号』(R・A・ハインライン 山田順子訳 創元SF文庫)を読む。 1947年に発表された作品。 ストーリーは、高校卒業したての工学オタク3人組が、そのうちのひとりの親戚である科学者と共に月ロケットを作って月 面に行くという話。 実際のアポロ11号が1969年のことだから、その22年前に書かれたもの。 「個人で」月旅行をするという話なので、資金難とかいろいろ問題があるわけで、そもそもオタク少年たちがクルーに選ば れた訳も人件費の節約という現実的な理由。 発射場所も、タダで広い土地を使えるからという理由で核実験跡地。 科学者は核の専門家だったという設定で、 〈巨大な紫金のキノコ雲が成層圏に立ちのぼり、ついに人類は太陽のエネルギーを解き放ったと宣言したときの、ニューメ キシコの砂漠に黒い雨が降った朝の、もう古いけれど、いつ聞いても新鮮で興奮させられる話〉 なんて描写が出て来る。 1947年当時のアメリカ人が「原爆」に抱いていたイメージが、日本人のそれとかけ離れていることが分かって大変興味 深い。 (「黒い雨が降ったぞ、やったー!」みたいな感じだったのかね、当時は?) 全体のストーリーは面白いのだが、残念だったのは主人公たちを妨害する余計な「悪の組織」を出してしまった点。 こいつらのやることが、あまりにも行き当たりばったりで、意味不明。 (多人数で少人数と戦うのに、わざわざひとりだけで出かけて行って返り討ちに遭う必要がどこにある?) 結局、相手が自滅してメデダシメデタシになるわけなのだが、こいつらが出て来たせいで、話の終盤がぐだぐだになってし まった。 『宇宙船ガリレオ号』は、読み易いジュブナイルで、すぐに読み終わってしまったので、新聞の正月版を読む。 日経新聞には、毎年正月にその時の最先端の科学技術を特集した別冊みないなのが付くのだが、今年の特集は「IT」。 その1面トップは「透明プリウス」。 後部座席をスクリーン向きの素材で作り、車体後方に取り付けられたカメラからの映像を運転席と助手席の間に置いたプロ ジェクターを使って、映写する。 運転席から後部座席を見るとそこに車の後方の車外映像が見えるため、あたかも車体が透き通ったかのように見えるという 仕組みのもの。 〈この技術を海外で発表したところ反響を呼び、「戦車を見えないようにできないかという依頼も多かった」〉 って、ヲイヲイヲイ。(笑) この記事を読んだ私の妄想。 フレキシブルディスプレイ(ガラスの代わりにプラスチックを使った曲げられるディスプレイ)が大型化出来ればプロジェ クターとスクリーンを使う代わりに、ダイレクトにディスプレイに映像が映し出せるので、やろうと思えば車の1台ぐらい は「透明化」できるんじゃないかね? こういうディスプレイを高速道路の外壁に取り付け、道路に車の通過で発電出来る「足踏み発電機」を埋めて電源にすれば これが本当の「透明高速道路」。(^^; (マジで誰か作ってくれないかなあ。首都高の下の道って、なんか暗くて嫌だから) もうひとつ面白かった記事は、3Dプリンターの時間貸し施設の話。 〈「1カ月半で200組以上が訪れた」と人気ぶりを語る〉 「1カ月半」と言えば、約45日。 単純計算で、1日4組ちょっと。 (多いのか、この数字?) ともあれ「街の発明家」さんたちには嬉しい技術。 モデル屋さん(試作品を制作する会社)には困ったことかも知れないが。 ……寝よう。
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