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独 り 言 (2012年12月分)
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2012年12月31日(月)
妙な夢を見た。
どこかの建物から出ようとして靴箱の棚を捜すのだが、私の足に合う靴がない。
仕方が無いので病気で入院中の親類の靴を借りようとすると、警察官がやって来て、
「その靴は履かないで下さいと持ち主が言っています」
と言われる。
「それでは、私が履ける靴がない」
と言うと、警察官が向かいの雑貨屋で靴を買ってくれると言うのでついて行く。
靴など置いていなさそうな店だったが、警察官が事情を話すと店主が奥から靴の箱をいくつか出して来る。
しかしその靴はどれも大きすぎて私に合わない。
次に出して来た靴は、小さすぎて足が入らない。
気がつくと、借りようとしていた親類の黒い靴が、いつのまにかに白い靴に変わっていて……目が覚めた。
(私の深層心理は何を考えているのだろう?)

今日は天気が良いのでまたコミックマーケットに行ってみることにする。
昼過ぎに会場に着き、同人誌を購入。
『マンガで覚える英文法 第1巻(改)自動詞・他動詞/関係詞 編)』
『マンガで覚える英文法 第2巻(改)5文型 編』
『マンガで覚える英文法 第3巻(改)不定詞 編』
『マンガで覚える英文法 第4巻 句と節/動名詞 編』

コミックマーケットの同人誌というと、すぐに「エロ本ですか?」と聞くのがいるのだが、基本的に「商業出版に向かない
ような本」を個人が自費で印刷・製本した書籍。

この「マンガで覚える」シリーズは、真面目な中学生向けの英文法のテキストなのだが、たぶん部数が見込めずに商業出版
がしにくい本。
内容は、本当に本当に〈普通〉の英文法のテキストで、せいぜい “His name is Kotetu.” とか、例文に使われる固有名詞が
アニメのキャラクターの名前になっている程度。

一昨日買いそびれた『ぐだぐだひでお絵日記』。
〈アニメ「けいおん」の悪口書いたページは角川に「かんべんして」と言われたのでこの本に載せました〉
という断り書きが表紙に書いてある。
これも「商業出版に向かない本」には違いない。

『と学会誌 30』。
言うまでもなく、これも商業出版には……(^^;

買う本は買ったので、撤収。
帰りの有楽町線で、立ったまま眠っている青年を見かける。
色白で痩せたもやしタイプの眼鏡の男の子。
眠り込みかけては倒れそうになって危ないので席を替わったら、シートに座るなり爆睡してしまった。
見れば地味な布製バッグの中身はアニメ絵の紙袋。
(徹夜のし過ぎかなあ?)
こういうおバカさんが、ちょっと好き。
池袋で降りなかったが、もしかしてそのまま終点まで行ってしまったのか?
ま、まだ日も高いし、大丈夫だろう。

帰宅。
さっそく『ぐだぐだひでお絵日記』を読む。
2009年7月から10月までの日記。

「クレヨンしんちゃん」の作者、臼井儀人氏が山中で事故死した事件があったとき、一時「失踪」状態だった臼井氏につい
て吾妻先生にマスコミがインタビューを申し込んだらしい。
「漫画家」が「失踪」したから『失踪日記』を描いた漫画家にインタビューを申し込むって、マスコミは本当にアホだ。

『と学会誌 30』
笑うために読む本だから、読んで思いっきり笑わせてもらう。
それにしても大笑いしたのが、江戸川乱歩賞を取った『カラマーゾフの妹』(高野史緒 講談社)という作品に対する東野
圭吾先生の推薦文。
〈原典『カラマーゾフの兄弟』も、きっと面白いに違いない!〉
東野先生の正直なお人柄に、より尊敬の念を強めたぞ、私は。

……アマゾンから宅急便で『宇宙船ガリレオ号』(R・A・ハインライン 山田順子・訳 創元SF文庫)が届いていた。
正月に読もう。

来年2月3日(日)に新宿のロフトプラスワンでやる原田さんの「URAムー民day 〜未確認飛行物体ヘン〜」行けそうな
感じなのでローソンでチケットを予約。

夕食。
年越し蕎麦。
ついでに、軽く一杯。

「紅白歌合戦」は、演出がウザイ上、知らない歌手ばっかり出て来るので退屈して途中で観るのをやめる。
(「NHKの番組の主題歌を歌っている○○さん」とか言われてもなあ……)

「スギちゃん」という(字は知らない)お笑い芸人が「出オチ」扱いにされていた。
プロの芸人さんに対して失礼じゃないかという気がした。

オリンピックのメダリストがわざわざ呼ばれて、
「私は(出場歌手の)××さんが好きです」
みたいなことを言わされていたのも、ちょっと。

あとでネットで見たら、後半「ヨイトマケの歌」とかあったらしい。
この「ヨイトマケの歌」、歌詞に叙述トリックが使われていると思うのは私だけか?

『マンガで覚える英文法 第1巻(改)自動詞・他動詞/関係詞 編)』を読む。
中学英語レベルの英文法なので簡単かと思ったら、自分が中学時代に英語が苦手だったことを思い出しただけ。(笑)
昔出来なかったことは、やっぱり今も出来ないのだ。
(そりゃそうだよなあ、ボーッと生きているうちに自然にスキルアップしていたら苦労はない)

いわゆる「3日で出来るナントカ」みたいな本と違って、丹念に辞書を引き、地道に暗記するのが英語学習の基本であると
した、大変に真面目な本。
たぶん私が著者のマウスバードさんの生徒だったら、毎日叱られていたことだろう。
(英文法の勉強をちゃんとやらないとダメだな)
って前にも同じようなことを言ったような……

そんなことをしているうちに、午前0時が過ぎる。
(正月だなあ)
と、ぼんやり天井を眺めていたら、室内を飛ぶ蜂を発見。
夜、スーパーで買い物をした時について来たのか?
24時間営業の店が増えて、蜂も時刻が分からなくなったのかも知れない。
フラフラ飛んでいる蜂を捕獲し、ドアを開けて外へ。
あけましておめでとう。

寝る。

2012年12月30日(日)
飲んだ時の常で午前3時頃目覚める。
昨日コミケで買った同人誌を広げて見る。

『輪舞ーロンド 完全復刻版』(作詞/谷山浩子 作画/吾妻ひでお)。
谷山浩子氏の書いた詞を吾妻先生が漫画にしたもの。

打ち合わせで吾妻先生、
「好きなよーに書いてもらえれば……ちゅーじつに絵にしますので」
と言ったそうだが、谷山氏の書いた詞というのは、例えば、
〈月のきれいなラインを持つ女の子は、きれいなラインの恋をする〉
みたいなもの。
こういう詞をちゃんと〈ちゅーじつに〉絵に描いて漫画にまとめてしまえる吾妻先生、天才!

『ふらふらひでお絵日記』の方は、吾妻先生の日記(2008年3月〜5月)の間に、先生が街で見かけた女子高生、女子
中学生をモデルにした(見かけた女の子の姿を覚えておいて、キャラクター化した)美少女画が描かれた本。
吾妻先生の好みが分かるなあ……(^^;

第二次性徴が表れかけていながら、仕草がまだ子供っぽくやんちゃなイメージ。
子供と大人の中間にいる女の子が好きなのね。
(片膝を立てた男の子みたいな格好で椅子に座り、太腿が完全に見えちゃっているのに気にせずアイスを食べている女の子
の絵が、私の中ではベスト)

そしてもうひとつ、凛とした雰囲気があること。
中身が「女」になっていないので、「男」を見ても媚びない。
むしろ自分を性の対象として見るような男の視線を「不潔」と感じ、物理的に蹴飛ばしかねない元気の良い女の「子供」。

吾妻先生が、アニメ「けいおん」のフニャフニャしたヒロインを見て否定的な感情を抱いた訳が分かるなあ。
あのヒロインは、男の子にスカートめくりされても、決して相手を蹴飛ばしたりはしないだろう。

……それにしても吾妻先生、うどんが好きだね。
美味しそうにうどんを食べている絵日記を読んでいたら、私もうどんが食べたくなり、食す。
(私は、ザルうどんをポン酢で食うのが好き)

夜。
海鮮丼屋で刺身を買って来て「菊正宗ピン」をぬるく燗につけて一杯。
「ピンからキリまで」をやりたくなって「クリームチーズ kiri」を食べる。
(酔っぱらうと、やることが駄洒落になって来るなー)

美少女画を見て、酒飲んで……
今日は、大変に有意義な1日だった。
寝る。

2012年12月29日(土)
朝。
出かける予定があるので、雪とかだったら嫌だなと思いながら起きるが、天気は大丈夫だった。

昼から東京ビッグサイトのコミックマーケット(同人誌即売会)へ。
寒さを覚悟して外に出たが、空は青空。
暖かく穏やかな日。

有楽町線で豊洲へ行き、そこでゆりかもめに乗り換え。
窓からの日差しはむしろ暑いぐらい。

会場に着くと、SF大会の受付ブースへ。
お土産のチョコを渡して、参加登録手続きを行う。

「プログレスは郵送にしますか?」
と聞かれたので、お願いする。

吾妻ひでお先生のブースを見つけたので、『ふらふらひでお絵日記』『輪舞(ロンド)完全復刻版」『吾妻ひでお「まど☆
マギ」絶賛!の真相?』を買う。

最後の1冊はコピーをホチキス止めしたという感じの小冊子。
これを読んで初めて知ったのだが、吾妻先生がツィッターで「魔法少女まどか☆マギカ」を褒めたということが、ネット上

ちなみに「真相」は、コミケのブースで「まどか☆マギカ」のパロディ・イラスト入りの団扇を頒布するために、ファンが
資料としてDVDを渡したから。
「真相」って(笑)

空腹を感じたので会場内で昼食。
東棟のレストランに私の好きな店があるので。
私的に、コミックマーケットの日は「金を使っても良い日」なので、ちょっと贅沢なランチ。

午後。
終了時間まで会場内を見て回る。
コスプレと言う一種の仮装をしている人たちを多く見かけた。
残念ながら私が最近のテレビアニメに疎いので、何の衣装を着ているのかまでは分からなかった。

夕方。
SF大会関係のブースで挨拶をして会場を出る。

有明の駅でエピクトさんと待ち合わせ。
有楽町まで行ってガード下の飲み屋へ入り、
「未来を描いた話のはずのSFの読み手に子供が減ったのは困ったものだ」
なんて話をする。

コミケで買った本の話をしたら、寄ったブースが完全に被っていたのに笑う。
パーティーの予約が入っていたらしく、間もなく小さな店はその参加者で一杯になってしまった。
他人のパーティーの真ん中でオタ話をしているのもナンなので店を出て、本日飲み会をやっているはずのドンブラコンLの
ときの実行委員長に電話すると、
「いま吉祥寺で飲んでる」
との返事。

「吉祥寺はちょっと遠いなあ」
などと言いつつ、別の飲み屋で熱燗で体を温めているうちに、
「やっぱり行こうか。吉祥寺は割と近いし」
という話になる。
(摂取したアルコールの量で飲み会会場までの距離は変化する)

吉祥寺へ。
我々も酔っぱらいだが、待っていたのも酔っぱらい。
「崎田さんは酔っぱらうと同じ話を繰り返しする」
という話を繰り返しされる。
(……この後一部記憶が曖昧だがエピクトさんに500円借りたような気がする)

帰りに本屋に寄って帰宅。
寝る。

2012年12月28日(金)
寒い上に空が暗い。
出かけるのが嫌なので、部屋の中で出来る仕事をして午前中を過ごす。

午後。
来年のSF大会のスタッフ用SNSに「会場で団体献血が出来ないか?」とか書き込んでみる。
献血をiPS細胞の実用化に役立てるという取り組みが行われるのが来年の夏からだと言うので、日付的にちょうど大会の
辺りかなと思ったのだ。

大会のスカイプを覗いたら、チャットで参加費のことを話し合っていたので簡単な質問。
チャットはレスポンスが早いのが良いな。
郵便局に振り込みに行き、ついでにコンビニで夕食を買って帰る。

夜。
佐藤編集長に誘われて部屋で酒を飲み、「ヒミズ」という映画を一緒に観る。
同名の漫画が原作ということだが、その漫画は読んでいない。

震災直後に撮られた映画だとかで、被災地でロケが行われている。
当然のことながら原作には震災は出て来ていないので、これは映画のオリジナル設定。

感想としては、監督が東日本大震災のショックで、テーマを震災に持っていかれてしまったなという感じ。
東日本大震災で家族を失いホームレスになった男というのが出て来るのだが、被災直後に野宿生活を送っているにしては、
この人は「ホームレス慣れ」している。
さらに「住人が避難したあとの被災地で盗みを働いたことを得意げに語る若い男」というのも出て来るのだが、震災直後に
こんなことを喋っていたら袋叩きにあったと思う。

だから、これは震災から少し時間が経ってからの物語なのかなと思ったのだが、それにしては、画面に映るニュースは震災
関連ばかり。
時間が混乱している。

そして、これも震災ショックの悪影響なのか、ラストが最悪。
非常に後味の悪い終わり方になっていた。
(あとで調べたら、このラストも映画オリジナルらしい)
北野武監督が撮っていたら、もっといい映画になっていたのじゃないかなあ。
震災直後の感覚を映像に残したという点では、貴重な記録であるのかも知れないが。

日本もあれから中国の反日デモやら、政権交代やらがあって、時間はどんどん流れて行く。
ニュースによると、「トモダチ作戦」で被災地に派遣されたアメリカ兵が、原発事故の影響が正確に伝えられなかったせい
で被曝して健康被害を受けたとして、東京電力に対し、少なくとも数十億円とみられる損害賠償を求める訴えを米連邦地裁
に起こしたのだとか。

風呂に入って、寝る。

2012年12月27日(木)
夕べはマジ寒かった。
地球が温暖化しているはずなのに寒くなるのは、温暖化で北極の氷が溶けて太陽からの熱を反射しにくくなり、北極海の水
温が上がって暖められた空気が上昇、高気圧となって北極圏の空気を南の方へ押しやるからなんだとか、ネットでそんな風な
説明を読んだが、私は気象学の専門家じゃないからよく分からない。
要するに、北極の冷たい空気が日本の方まで押されて来ているから、寒いってこと?

理屈はともかく、今朝も寒い。
気温とともにテンションも下がりっぱなしで年末、イロイロやることはあるはずなのに作業がぜんぜんはかどらない。

朝刊を見たら、ジェリー・アンダーソン氏が亡くなられたという記事。
「サンダーバード」「謎の円盤UFO」「スペース1999」。
この人のSF番組は、どれも面白かった。
享年83。
謹んでご冥福をお祈り致します。

新聞の記事、その2。
〈献血通じiPS細胞備蓄〉
〈厚生労働省は26日に開いた血液事業部会で、京都大学iPS細胞研究所が日本赤十字社の協力を得て、同意した献血者
の血液の細胞から病気の治療などに使う移植用のiPS細胞を作り、培養・保管することを承認した〉

iPS細胞の実用化が進むと、人間のパーツはどのぐらいまで再生出来るようになるのだろう?
「事故で腕が取れたから、病院で新しいのをくっつけてもらって来る」みたいなことも可能になるのだろうか?
シミやシワのできた皮膚を新しいのと交換したがる老人も出て来るだろうなあ。
……ちょっとSFっぽいことを想像してしまう。

SFついでに、新聞記事、その3。
〈セコム 飛行ロボで不審者監視〉
夜中とかに怪しい奴が入ろうとするとセンサーが反応して自動的に飛行ロボが出動、相手の顔とかナンバープレートを撮影
してリアルタイムで警備会社にその映像を送って来るというものらしい。
不審者を威嚇して建物への侵入を断念させる狙いもあるのだとか。
(あとは攻撃機能かな♪)

昼。
(寒くて何もやる気がしないよ〜)
と、昼食もカップラーメン。

午後。
『宇宙船ガリレオ号』(R・A・ハインライン 山田順子訳 創元SF文庫 )をアマゾンで見つけてポチる。

夕方。
(やることはあるのになあ)
と、思いつつ動画サイトを閲覧。

夜。
風呂に入って、
(明日は頑張ろう!)
とか言いつつ、寝る。

2012年12月26日(水)
朝。
雑用を済ませて、昨日買って来た『毎日かあさん 9』(西原理恵子 毎日新聞社)を読む。
巻末の「贈り物」という短編が、なかなか泣かせる良い話。

姉弟の2人の子のいる母子家庭。
弟は引きこもりになり、姉は高三で妊娠してしまう。
この時の2人の担任が両方ともいい。

引きこもりになった弟の担任は、当人より学校側に問題があったことを素直に認めて言う。
「ここ、そんな思いしてまで来るとこやないと思います」

「学校側に問題があると言って自分たちの側が対応を迫られたら嫌だから、立場の弱い子供が悪いことにしてしまおう」
という学校関係者が多い中で、こういう先生は貴重。

「学校の問題を解決するだけの力は自分にはない。でも、この子が悪くないことだけは確かだ」
これがなかなか学校の先生には言えない。
「自分には問題を解決する力がない」ということを認める勇気がないのだ。

「だって、そんなことを言って保護者に責任を問われたらどうする。保護者はモンスターで、だから悪いのは自分じゃな
くて保護者だから、ともかく俺は悪くない。学校は悪くない」
で、モンスター・ペアレントが誕生してしまう。

教員が自分の立場を守るために、子供を楯に使ったら、その子供の親が怒るのは当たり前。
でも、教員がマスコミにコメントするときは、
「自分の子供が引きこもりになったのまで学校のせいにする呆れた保護者までいる」
という話にしてしまう。

高三で妊娠した姉の担任も素晴らしい。
「子供を産みたい」と言う高校生の生徒を、
「えりちゃんやったら大丈夫」
と、まず励まし、お腹が目立つようになる前に、出席日数を確保するようにアドバイス。
彼女の妊娠を学校に秘密にしたまま、卒業出来るように力を貸してくれる。

もちろん、発覚したらこの先生は責任を問われるだろう。
でも、自分の身を楯にして生徒を護る。

その後、この子は無事に子を生み、今は子供を保育園に預けながら保育士の資格を取るための短大に通っている。
引きこもりだった弟は、その姉を見て高校に通い出し、家族に負担をかけないようにとコンビニでバイトを始めた。

そしてこの2人の子供たちを立ち直らせた母親の言葉もいい。
「ねー、私、何もしていない母親でしょう」

結局のところ、子供をダメにするのは、
「私は親として、ちゃんとやるべきことをやっています」
とかほざく親や、
「学校側には何の問題もありません」
とかほざく教師なのだよな。

前に、少年院の職員と話をしたときに、
「うち(少年院)に来た子供の親に会ってみると、本当に立派な人だったりすることがあるので不思議だ」
という話を聞いたことがあるが、ひょっとしてその親は、自分が「立派な親」になるために、子供から大事なものを削り
取ってしまったのではなかろうか?

午後。
ゴドウィンにじゃれつく。

夜。
SF文学振興会の分科会準備ミーティングで板橋へ。

海外の有名なSF作品をジュブナイル(子供向け)に翻案して「お話し」の形で聞かせるという企画。
「ハインラインで行きましょうか?」
「ハインラインの有名なところで、『夏への扉』とか」
「あれは、大人の女に騙された男が、ロリに走ってメデタシメデタシ……ですよね? 子供の教育に悪い影響を与えませ
んか?」
「では、『夏への扉』は、却下ということで、『宇宙の戦士』とかは?」
「異文化とは所詮分かり合えないものだから、自分と違う相手はバンバン殺そう……」
(おまけにこれ、書かれた年代を考えると、「分かり合えない異文化」って東洋文化のことだろう)
「……子供の教育に、悪い影響を与えてしまいそうですね」
なかなか決まらない。

11時に会場を出る。
池袋行きの最終バスは30分前に出てしまっているので、歩いて帰宅。
1本道だから迷うはずがないと思った道で、なぜか道に迷う。

来た道を、そのまま戻って来たつもりなのに、どういうわけか全く違う通りに出てしまったのだ。
(狐に化かされるって、こんな感じか?)
おまけに今夜はやけに寒い。

(こんな晩にひと晩外で寝たら、間違いなく凍死するなあ)
とか思うが、実際には、たぶん寒くて眠れないだろう。

寒い冬の夜は、澄んだ空気を通して星がきれい。
月の光は眩しいほど。

帰宅。
布団に入ってぬくぬくしながら、寝る。

2012年12月25日(火)
朝のニュース。
漫画家の中沢啓治さんが肺癌で亡くなられたそうだ。
73歳。
中沢さんと言えば自らの被爆体験を元に描いたという「はだしのゲン」が有名。

(肺癌という死亡原因は、被曝したことと何か関係があるのだろうか?)
と、考える。

癌細胞を作り易くするという放射能が怖いのか。
それでも73歳まで生きられる人間の生命力の方が、結局は強いのか。
(人間は、放射能をどこまで怖がるべきなのだろうな?)

午前中。
年賀状書き。

午後。
投函がてら区役所へ。

駅の地下道で年賀状の出張販売を見つけた。
(これがないと、年末って気分にならないからなあ)
などと、ひとりで喜んでみる。
今年は珍しくも、25日までに年賀状を出し終えたので、心が安楽か。

区役所は年末でやはり混んでいる。
ロビーの待合所に補助椅子を置いても、まだ座る場所がない有様。
しょうがないので地下の喫茶コーナー(というと洒落た感じだが、売店の隅にベンチと昔の定食屋みたいなテーブルが置い
てあるもの)で、休憩。

何も飲まずに席を占領しているのも悪いので「イチゴソーダ」なる謎の飲み物を注文。
飲んでみたら、イチゴの汁を絞って炭酸を入れたみたいなものだった。
「イチゴソーダ」
そのまんま。

待合所に戻って番号を呼ばれたので番号札を持って窓口に行くと、別の番号札を渡されて、
「では、この番号札を持って○番の窓口でお待ち下さい」
だって。
さすがお役所。

帰り道。
キリスト教が街宣カーで「神の教え」を説いていたので傍に行ったら「ご自由にお持ち下さい」と聖書のダイジェストを積
んであったので、英語版と中国語版と日本語版を貰って帰る。
語学の勉強に役に立つかな?

夜。
コンビニでバイトしている1号くんが、
「バイト先で押し付けられた」
と、大量のケーキを持ってやって来る。

「世間にはクリスマスというものがあるそうな」
「それは都市伝説だろう」
などと会話しながら、手分けしてモショモショ食べる。

さてと、寝る。

2012年12月24日(月)
年末のひと仕事「年賀状書き」。
今日は1日中こればっかり。

最近「年賀状を印刷して、宛名を書いて、投函する」というサービスが現れたそうだ。
そういうサービスを利用する人は、何のために年賀状を出すのだろうなあ?

夜。
一段落したので、焼き鳥で一杯。
考えてみたら、今日はクリスマス・イブだったのだよね。
道理で近所の居酒屋に「デイ・サービス」の話をするご老人たちしかいなかったはずだ。

藤岡藤巻の「死ね! クリスマス」(「死ね! バレンタインデー」のクリスマス・バージョン)を口ずさみつつ帰宅。
「初音ミク 台湾ファーストコンサート “ミクパ♪” 」を東京MXで観て、1号くんから借りた『げんしけん 13』(木尾
士目 講談社)を読んで、寝る。

2012年12月23日(土)
寝坊した!
目を覚ましたら10時前って……

そんなわけで、朝風呂と朝食で午前中は終わり。
午後は「メンサ・テスト合格者の会」の例会。
規約を作ることになって、その会議。
叩き台として作った案に、いろいろツッコミが入って、修正が加えられて、なんとか形になって、承認される。

お疲れさん!
で、飲み会へ行って、そのまま帰ればいいのに勢いでカラオケへ。
客引きに連れられて入った店は、我々以外の誰の姿もなく……
嫌な予感は大的中!
(二度と行かない店チェックを入れる)

帰宅。
年賀状は、明日書こう。

寝る。

2012年12月22日(土)
マヤ暦では新年のようだが、日本は年の暮れ。
朝からバタバタ大掃除。

午後。
年賀ハガキを買いにコンビニへ行く。
昔はよく郵便局員が人通りの多い地下道とかに出張してハガキを売っていたものだが、今は代わりにコンビニのレジで年賀
ハガキが買える。
便利は便利なのだが、あの風物詩的な風景が見られなくなったのは、ちょっと寂しい。

ついでにパエリア屋(?)へ行って、持ち帰りのパエリアを買って帰宅。
遅めの昼食にする。
パエリアも、昔は食べようと思ったらスペイン料理店に行くものだったが……
などと、昔話が多くなる。
来年で、私が生きた時間が半世紀に達するのだ。

夕方。
年賀状を書いたり、大掃除をしたり、洗濯物をコインランドリーに放り込んだりしている最中に、1号くんから人生相談を
受ける。
就活が思うように行かず、悩んでいるらしい。
池袋の「ガスト」ヘ行って、ビールなど飲みつつ話を聴く。

気がついたら夜になっていたので、帰宅。
年賀状と大掃除の続きをしながらスカイプをやっていたら、キーボードを落下させてしまい、宇宙人語を送信してしまう。

なんかもう疲れて来たので、寝る。

2012年12月21日(金)
12月21日は、マヤの暦の最終日。
今の暦の12月31日みたいなものらしい。
マヤの人たちは、ひと月(1ウィナル)を20日としていたのだそうで、1年(1トゥン)は18ヶ月(360日)だった。

で、20年を1カトゥン、20カトゥンを1バクトゥンと呼び、13バクトゥンで1サイクルみたいな暦(長期暦)を使って
いたのだそうだ。
12ヶ月で1サイクルの暦を使っている我々から見ると、なんともスケールの大きな時間感覚。
暦を作った国が滅んだ後も、その暦が続いていたというのは皮肉な話だが。

まあ、日本人から見れば、マヤ文明が滅んだ話は海の向こうの外国の話で、せいぜい「コルテスはひどいねえ」ぐらいの感想
しか持たないのが普通だと思うが、実際に自分たちがひとつの文明を滅ぼしてしまった立場にあるヨーロッパ人にとっては、
もう少し生々しい話なのかも知れないな。
(自分の先祖が殺した男の時計が、まだコチコチと時を刻み続けているような?)

特に地理的に近い北アメリカの人たちは、気味が悪いと思ったのかも知れないね。
「マヤの暦の最終日に世界が滅びる」というデマが流れて、学校が休校になったりしているらしい。
(「滅ぼしちゃってゴメン。お願い! 祟らないで」的な感じなのかなあ?)

祭りなら参加するという日本人も、もちろん便乗して本を出したりテレビ番組を作ったりと、儲けた人は儲けたらしいね。
マヤの「新年」、天皇誕生日、クリスマスイブと、明日から日本は3連発のお祭りだ。
いやあ、めでたい。

……などとアホなことを考えつつ、なんか面白そうなニュースはないかとネット検索していたら、
NPRというサイトで、
〈Don't Like The Government? Make Your Own, On International Waters〉
という記事を見つけた。
「政府が気に入らない? だったら公海に自前で作っちゃえ」みたいな意味か?

大変面白そうな内容だが、当然のように英語である。
〈A group of rich techies in Northern California is planning on starting its own nation on 
artificial islands in the ocean.〉
北カリフォルニアのリッチなエレクトロニクスの専門家のグループが、大洋の人工島で自分たちの国を建国する計画を立てて
いる。

〈They call themselves "seasteaders" and are sort of a mix between geeks and hippies.〉
彼らは自分たちのことを「seasteaders」と呼んでいる、ギークとヒッピーのあいのこみたいなものだ。

 “geek” というのは「変人」。
日本で言う「オタクっぽい人」みたいなイメージの人たち。

 "seasteaders" は、たぶん造語だな。
 “sea” が「海」なのは分かる。
 “steadiers” は、“state(州、国家)” と “crusader(十字軍、改革運動家)” を合わせたものか?
「海洋国家改革家」 とかいう感じか。

グレッグ・イーガンの『万物理論』に出てくる人工島ステートレスみたいで、楽しそうなことは楽しそうだね。
ちなみに、この計画をバックアップしているのは、パトリ・フリードマンさん。
ノーベル賞経済学者のミルトン・フリードマンさんの孫だ。

午後。
年賀状を買いに文具店へ。
またしても見ず知らずの人に、年賀葉書の書き方について、いきなり質問を受ける。
(私の顔には「Information」とか書いてあるのだろうか?)

リブロで手帳を買って、隣の「パニーノ・ジュスト」でちょっと休憩しようとスパークリングワインを注文。
軽くつまみにとハムとチーズの盛り合わせみたいなのを頼んだら、大きな皿にドンッと大盛りで来たので、ちょっとびびる。
(ぜんぶ美味しく頂いたが)

帰宅。
「聖おにいさん」の特報動画がネットに上がっていたので、観る。
絵は悪くないのだが、あれは基本ボケとツッコミの呼吸で出来ている作品だから、その辺がどうかなあ……。

夜。
マヤ暦の最終日がどうのと言っている番組があったので観ようかとつけたが、あまりにも下らない演出に、すぐに消す。
こういう嘘で番組を作る者は、
 1)騙す相手より知識が多くなくてはならない。
   (ネットで検索すれば、簡単に出て来る範囲のことを偉そうに語らない)
 2)自分のつく嘘の責任者は、自分でなくてはならない。
   (「信じるか信じないかはあなた次第」とか言って逃げない)

本気で嘘をついてくれたら、番組終了までの時間は、こっちも本気で騙されてやるのになあ。
最初から逃げ腰の「俄トンデモさん」って、嫌いだ。

寝る。

2012年12月20日(木)
朝。
寒いな……。
冬だからだな。

日経の電子版にスクエアが提供する「決済アプリ」というものが紹介されていた。
現在、全米のスターバックス等で導入されているシステム。

客が自分のスマホ支払いボタンを押すと、店側のタブレット端末にそのアプリの所有者の氏名と共に顔写真が表示される。
店員がそれらのデータを元に本人確認を行い、タブレットに代金を入力すると、あらかじめ登録されている客のクレジット
カードによって決済が終了するというものらしい。

スタバのように客がカウンターで商品の受け渡しをする店では便利かも知れないが、レジが混んでいる時などに本人確認が
いい加減になってしまったしはしないだろうか?
日本でもコンビニとかで導入する店が出て来るかなあ?
(しかし私はスマホを持っていない)

午後。
買い物に行く。
住基カードを作りに行くという2号くんに会ったので、面白半分に付いて行き、役所の「本人確認」の仕方を横で眺める。

まず、本籍地を質問。
2号くん、答えられない。
(確かに、いまどき「本籍地」なんてものは履歴書にも書かないからなあ)

次に、父親の生年月日を聞かれる。
これも答えられない。
(自分の父親の生まれ年までは、知らない人も多いかもな)

最後に、自分の干支。
2号くん、なんとか答えたものの、かなりうろ覚え。
(それでもどうにか書類は受け付けて貰えたようだ)

あとで聞いたら、今のひとたちは、あまり年賀状を出す習慣がないので、普段から「干支」というものを意識して生活して
いないのだそうな。
(新年の挨拶は「ツィッター」で行うらしい)

役所の本人確認のやり方は、そろそろ今の若い世代の生活習慣に合わなくなって来ているのかも知れないな。
自分の本籍地を尋ねられて、とっさにスラスラ答えられる人って、どのぐらいいるのだ?

帰りがけに、1号くんから電話。
ブックオフで待ち合わせて飲みに行く。
会社の説明会帰りだとかで、スーツ姿の1号くん、
「早く革靴を脱ぎたい」
と言うので座敷のある居酒屋へ。
就活の愚痴を聞いて、帰宅。

寝る。

2012年12月19日(水)
朝。
昨日の件があるので、朝食はうどん。

朝刊の社会面で面白い記事を見つけた。
〈脅され覚醒剤 逆転無罪判決〉
〈覚醒剤取締法違反(使用)の罪に問われた無職男性(50)の控訴審判決で、東京高裁は18日、「暴力団幹部から頭に
拳銃を突きつけられ注射を強要された」とする男性の供述の信用性を認めて「緊急避難が成立する」と判断、懲役2年8月
の一審横浜地裁判決を破棄し、無罪を言い渡した〉

「暴力団幹部から頭に拳銃を突きつけられ注射を強要された」って???
(どういうシュチュエーションで、そういうことが起こるのだろう?)

ネットでもっと詳しい記事を捜してみると、
〈被告は神奈川県警の警察官に薬物密売の情報提供をしていた。小西裁判長は「捜査対象となっていた暴力団幹部から拳銃
を突き付けられ……(以下略)〉(時事通信)
というものを見つけた。

「無職」というのは、要するに「プロの情報屋」だったということか。
深入りし過ぎて正体がバレそうになり……みたいな話か?
こういう映画みたいな話って、本当にあるんだな。

それにしても、自分のところで使っていた情報屋を逮捕した神奈川県警と、それを有罪にした横浜地裁……。
もっと楽しい話が、裏にあるのかなあ?

午後。
1号くんが遊びに来て、2人でしばらく駄弁る。

最近、老眼が進んで眼鏡が目に合わなくなって来た。
視力が変わる度に眼鏡を作り直すのは高くつくし、百均の老眼鏡では左右の視力に差がある私には向かない。
そこで度の違う同じデザインの百均老眼鏡を2つ買い、片方のレンズを外してはめ変えたら良く見えるようになった……
という話をしたら、なんかウケた。

夕方。
2号くんが来て、「ゴーイング マイホーム」という番組の最終回を録画したDVDを貸してくれたので、観る。
この番組、有名監督と実力派俳優を揃えて鳴り物入りで放送を開始したものの、視聴率がまったく振るわず、失敗作と評価
されてネットでも散々叩かれまくり……
……このたびロッテルダム国際映画祭に正式招待されることになったという面白い作品。
〈欧米の国際映画祭で、日本の連続ドラマが全話上映されるのは異例〉なのだとか。

最終回だけ見たので話はよく分からなかったが、「クーナ」という小人がいて、それが一種の「秘密」らしいということが
分かる。
この「クーナ」を演じていたのが阿部サダヲで、このひとがもう「人じゃないモノ」を演じさせたら天才的。
物語は、1話まるまる使って葬式を描くという丁寧なドラマで「ながら観」には向いていない。
テンポを期待した人たちにも飽きられるだろう。
(映画館だったら、良かったのかな?)

夜。
「仰天ニュース」という番組で、ネットの中傷でひどい目に遭った人の話が取り上げられていた。
簡単に言うと、少年法により実名が公開されていない殺人犯と「出身地」と「年齢」が同じだという理由で、「元殺人犯」
というデマを流されたタレントがいたという話。

「出身地が同じ」と言っても、そこは「東京都足立区」。
足立区出身で年齢が同じって、何千人いるんだよ?!(笑)

個人の「妄想」でも簡単に書き込めるのが、インターネット。
そして話が面白ければ妄想でも「拡散」してしまうのも、インターネット。
そこまでは、私もさほど驚かなかった。
怖かったのは、その「ネットの書き込み」を裏も取らずに本に書いたライターがいたということ。

私の中に幻のように存在していた「紙媒体の矜持」への信頼が、一気に崩れてしまった。
しかもこれ「雑誌」ではないのだ。
書籍コードのある、れっきとした「書籍」にネットのデマを「事実」として書いたのが、肩書きによれば元警察官。

で、「ネットで検索すれば簡単に個人が特定されてしまう書き方」ではあるものの、書籍上では一応「個人を特定していな
い書き方」なので、セーフなのだそうだ。
(内容が誤っていることには間違いなかったらしいが)
これはやばいよなあ。

このタレントさん、何度か警察の生活安全課に相談したが、「削除以来を出せば良い」と言われるだけで埒が開かない。
そこで「刑事訴訟を起こしたい」と言って刑事課に行ったら、今度はちゃんと捜査して書き込みをした人を逮捕してくれた
そうだ。
警察も言ってみれば「お役所」なので、その課の管轄の範囲内でしか仕事をしてくれないということなのかな?

ちょっと憂鬱な気分になったところで、夕刊の記事に笑う。
〈「世界の終わり」 観光の商機〉
〈メキシコなどPR〉
要するに、例の「マヤ歴の終わり」で一儲けしてしまおうと、メキシコやグアテマラで、リゾート旅行のパックや「新時代
の初日」イベントを企画を企画する動きが活発化しているというもの。

ただ、本物のマヤの子孫である先住民の方々にとっては、あまり有り難くない話らしく、
「私たちの『聖なる日』なのに」
と、嘆いているそうな。

こういうところで「汚い金儲け」に走らないところが、マヤの人々の清らかさであり、逆に言えば滅びてしまう文明の弱さ
なのかも知れない。
(中国人のやることを「汚い」とか言っている日本人は、大丈夫だろうか?) 

あ、ニュース速報。
韓国の大統領が、パクさんに決まったそうだ。


寝る。

2012年12月18日(火)
朝からどうも体調がすぐれない。
みぞおちの辺りに重苦しい違和感がある。

昼。
日本マイクロソフトがテレビ東京に協議を申し入れたというニュースを見つける。
何かと思ったら、どうやらテレ東が11月2日に放送した「やりすぎ都市伝説」という番組の中で、ゲイツ氏の発言の一部
を編集して放映したものらしい。

番組の内容をネットの情報から拾ってみたところ、番組内で放映されたゲイツ氏の発言は以下の2つのようだ。

ひとつは、2010年2月のTEDカンファレンスでの講演より。
「世界の人口は現在68億人。近い将来90億に達します。もし私達がワクチンや健康問題、そして生殖問題に取り組めば
増加し続ける人口を10%から15%に抑えることができます」

番組内の字幕で、「生殖問題に取り組めば」と翻訳されていた部分は、別のサイトで見た訳文では「生殖に関する衛生サー
ビスに真剣に取り組めば」となっていた。
要するに、家族計画についての啓蒙や避妊具の普及活動という意味だろう。

そしてもうひとつは、2011年にCNNへのインタビューに答えたもの。
「私達のこれから10年間の新たなワクチンの生産、またそれを必要とする子供達への供給に関して、大きな進歩を遂げる
ことができると信じています。成功すれば、1年間で死亡する子供達を900万人以上減らすことができます。」

どこからどう読んでも、ゲイツさんが言っていることは、ごくまとも。
何も問題はない。

番組では、もうひとりワクチン反対運動家のマイケル・ベルキンという人が出て来る。
この人は、ワクチンの副作用で娘を亡くしてからワクチンというものに対して否定的な考えを持つようになった人らしい。
お気持ちは分からなくもないが、ワクチンの事故で死亡する人より、ワクチンのお陰で助かる人の方が絶対に多いだろう。

ベルキン氏、番組内で以下のように語ったそうだ。
「アメリカ全土の病気を管理するCDCのトップが、今度は世界的な製薬会社のトップとなり、その人物がビル・ゲイツの
コンサルタントになりました。これが何を意味するか、あなたならわかるはずです」

「世界的な製薬会社のトップが、ワクチンの普及活動を行っているゲイツ氏のコンサルタントになった」
何か変だろうか?

これを何か悪いことだと感じるには、ベルキン氏の主張する「ワクチン=悪」という見方を、前提にしなくてはならない。
そして一般常識で考えて「ワクチン=悪」ではない。

さすがに「ワクチン=悪」というベルキン氏の思想が、視聴者にそのまま受け入れられるとは思わなかったのだろう、番組
では「アフリカの象の数を増やさないために妊娠を抑制するワクチンの話」など、ゲイツ氏が取り組んでいるワクチン普及
活動とは関係のなさそうな話を間に挟み、ゲイツ氏が講演やインタビューで口にした「ワクチン」という言葉が、あたかも
「不妊ワクチン」であるかのようなイメージ操作を行ったようだ。

実際この番組の感想ブログを閲覧したところ「ビル・ゲイツが自分で〈不妊ワクチン〉の普及を行っていると言っていた」
というように、ゲイツ氏の発言内容を誤って記憶している人が、少なからずいた。

私はトンデモ番組は、むしろ好きな方。
昔から矢追純一氏のUFO特番なんかを楽しんでいた人間だ。
その矢追純一氏は、日本テレビ退職後、UFO番組を作った理由について「みんなに空を見上げて欲しかったんだよね」と
語っていた。
「UFOが飛んでいる」という嘘に騙されて空を見上げた人は、そこに美しい星空、あるいは太陽に輝く青空を見ることが
出来る。
これは「テレビの嘘」のオチとして、きれいである。

それに対して個人の(それも良いことをしている人)の悪口話に騙された人は、それが嘘だと分かった時に、何も楽しい思
いが出来ない。
エンターテイメントとしての「嘘」って、やっぱり、それが「嘘」だと分かった時に、笑える内容にしておかないとダメだと
思うのだよね。

午後。
病院へ。
首の痛いのを治療するために神経科に通っているのだ。

ついでに、昨日、内出血した眼について相談したら、
「これは加齢だねえ。眼科に行ってもあんまり役に立たない目薬を差されるだけだね。まあ悪化したら診せてみたら」
というので、放っておくことにする。

夕方。
吹き矢の講習。
今年最後なので一応でかけるが、いろいろと体調不良なので、早退。

夜。
夕食後、突然、鳩尾の左下から背中にかけてに激痛。
横になったが、布団を掛けても体が温まらない。

えび反った状態のまま痛くて体を動かせなくなって、1時間ほど。
(救急車を呼ぼうか? つーか、このまま死ぬんじゃないか?)
などと考えていたら、そのうちに治まった。
(何だったのだろう?)

体も普通に温かくなって来たが、ともかくぐったりしているので、このまま寝る。

2012年12月17日(月)
朝刊は選挙の記事。
〈投票率59%台、最低水準〉

〈1996年の小選挙区比例代表並立制の導入後、最低だった59.65%(96年)を下回り過去最低となった〉
とのこと。
まあねえ、「投票前から結果は分かっている」みたいなことを、あれだけ新聞が書けば……。

その、低い中でもさらに低い投票率を記録したのが高知県(53.94%)。
いわゆる1票の格差問題で、日本で1番1票の価値が高いとされる選挙区は高知3区。
高知県で投票した人は「俺が選んだ感」みたいなものをすごく味わっているのだろうか?

午前中。
右目にプチンという痛みを感じる。
(やったな)と思って鏡を見ると、白目の部分が鮮やかな赤になっていた。
白目の内出血。
眼球の血管がときどきこんな風に切れてしまうというのは、体質か?

午後。
そろそろ年末なので、風呂場の壁の掃除。
強いカビ取り剤を使うとこすらなくて良いのだが、換気やら服装やらが手間。
で、弱いカビ取り剤を使うので、手が疲れる。
最終的に、まだらにカビの跡が残ってしまい、ちょっと不満な仕上がりに。

夕方。
「日本維新の会」が首相指名選挙で、自分たちの党の代表である石原慎太郎氏を候補に立てることに決定したそうだ。

この件、橋下氏が「自公でそれだけきているのに独自の候補を出すのはばかげている。日本は多数決の原理が根付いていな
い。多数決の教育をしてこなかった弊害。最大限尊重していかないと」と発言したのに対し、石原氏が「他党の党首を指名
するのは論外だ」と反論していた。

つくづく橋下さんって、現代っ子だなあと思った。
ネットで多数派の意見を調べて、それを自分の意見として発言するというのが、いまどきの若者らしいが、橋下さんのやっ
ているのは、基本そういうこと。

だから彼には支持者が多い。
だって橋下さんの意見は、多数派の意見のパクリなのだから。
「あなたの主張が私の意見」では、反対のされようがない。

首相指名選でも、今まで通りそれをやろうとして、さすがに石原さんに突っ込まれたのだろう。
政党とは、政治的意見ごとに分かれたグループ。
「うちの政党の意見は、議員数の多い政党の意見と同じです」じゃ、ダメだろうね、やっぱり。
「政治的意見が自民党と同じなら、自民党に入れよ」ということになってしまう。

どうも最近の連中は、「周囲の顔色をキョロキョロと窺うことなく自分の意見を述べる人間」を「空気の読めない奴」だと
思うらしい。
ネットでせっせと情報を集めて常に多数派に与していれば、多数決でいつも「勝者」になれる。
しかしそれでは、君が君として生まれた意味がないよ。

夜。
超能力やらUFOやらのトリックを暴くという番組をやっていたので、観る。
さんざんトリック暴きをやった後で、最後に「タイタニック陰謀説」を肯定的に紹介してみせたのは、制作者側のジョーク
かな?

「タイタニック号は、氷山の存在を知らせる無電を衝突前に受け取っていた」という、とうの昔に公になっている情報を、
あたかも最新情報のように紹介し、出航前に何件ものキャンセルが出たこと、多額の保険金が賭けられていたことを、何か
異例のことのように言ってみせる。
(実際には、客船のキャンセルは別に珍しいことではなく、賭けられていた保険金も特に高すぎるものではなかった)

ひょっとして、番組制作者は「こんなことでも視聴者は騙せるのか」というのを試してみたかったのだろうか?
寝る。

2012年12月16日(日)
午前中。
投票に行く。
マスコミの予想では「都知事は猪瀬氏、衆院選は自民圧勝」。

投票所は近所の中学校。
衆院選と都知事選、それに最高裁判所裁判官の国民審査まであるので、投票用紙は4枚。
(用紙や投票箱を間違えて、無効になる票が多いのじゃないだろうか?)
と、心配になる。

午後はSF大会のスタッフ会議。
会場が広島なので、スカイプ参加。

年の暮れ。
部屋の掃除などしつつ、会議の様子を聞く。
板書されたことも、刻々文字データで送られて来る。
(会社の会議とかもだんだんこういう感じになって来ると、そのうちサラリーマンは出社する必要がなくなるのかもな)
会議そのものは粛々と進み、却って終了後の「SFハローワーク」とかいうヨタ話の方が盛り上がる。

夕方。
SF文学振興会の会議。
こっちはリアル参加なので、新橋へ向かう。

駅前のビルに辿り着くのに、御期待通り道に迷う。
どうでもいいが汐留口前の「ルノアール」ちょっと気に入ってしまった。
店の中にデスクが並び、それぞれの席がパーテーションで仕切られている。
喫茶店というより、あれはオフィスだな。
さすがは新橋。

会議の方は話がどんどん盛り上がり、海外の団体とも協力し合って……とか、話は世界へ。
あとは世界を征服するだけ???

会議終了後。
とりにてぃさんお勧めの台湾料理店へ。
店のテレビで選挙結果の速報が流れ、「都知事は猪瀬氏、衆院選は自民圧勝」と言っていた。

イチオシだという揚げパンを食す。
若い女性に好まれるタイプの味のなかなか美味なパンだった。
私は「カラスミで一杯」派だったが。

山手線で帰宅。
寝る。  

2012年12月15日(土)
明け方、変な夢を見た。
思想が管理されたデストピアにいるという妙にリアルな夢。
御禁制のSF動画を観ていたのが当局に発覚しそうになり……
なんでこんな夢を見たのだろう?

昼過ぎに地震。
 時刻:13時27分頃
 震源:福島県沖(北緯37.3度 東経141.4度)
 深さ:約60km
 規模:マグニチュード5.3

そして、もう1回。
 時刻:14時46分頃
 震源:茨城県沖(北緯36.8度 東経141.3度)
 深さ:約30km
 規模:マグニチュード5.0

午後。
部屋で本を読む。
『謎解きはディナーのあとで 3』読了。

前巻のラストのいかにも最終回っぽい展開は、
〈彼の頭の中からは、その決定的場面の記憶がすっかり抜け落ちてしまっているらしい〉
の、ひと言で「なかったこと」になっているようだ。

短編ミステリー。
探偵役は執事で、主人である女性刑事の相談に答える形で事件を解決するというパターン。

「犯人に毒を与えないでください」
自殺と思われた事件を、他殺だと見抜く執事。
決め手は「自分の命を絶つという行為は、本人にとっては神聖な儀式であるはず」なので死に方が不自然だというもの。
(「自分の命」を「神聖」に扱うほど大切にしている人は、そもそも自殺なんかしないんじゃないかという気もするが)

「この川で溺れないでください」
犯人が下手な偽装工作を行ったせいで、却って墓穴を掘るという話。
(偽装工作をやるなら犯行直後にやりそうな気がするが、まあ小さなことか)

「怪盗からの挑戦状でございます」
ヒロインの自宅で起こった事件。
自分の正体を隠しているヒロインがいつもの警部を自宅に呼ぶわけにはいかなかったせいか、ゲストキャラの探偵登場。
当然のように、この探偵はキャラ的に警部とだいぶ被る。
犯人が盗品を隠した手口を見抜く執事。
(こういう「アイデア系」に突っ込みを入れるのは野暮というもの)

「彼女は何を奪われたのでございますか」
「木を隠すなら森」というミステリーの基本ネタのバリエーション。
遺体から持ち去られていたさまざまなもののうち、「犯人が本当に見つけて欲しくなかったもの」を当てるというもの。
「若い女性の心理」から、その謎を解く執事。
(推理がかなり強引なのは、このシリーズ毎度のこと)

「さよならはディナーのあとで」
容疑者は3人の女性。
その「女性のタイプ」から犯人を当てる執事。
(執事がそうだと言ったらそうなのだというのが、お約束なので……)

この単行本のための書き下ろしである最終話のラストに、またもシリーズ最終回を匂わせるエピソードがある。
作者、もうこのシリーズを書きたくないんじゃないか?
でも、「2013年8月映画公開決定!」とか帯に書いてあるしなあ。

夕食。
自室で牡蠣鍋。
寒いので熱燗で体を温める。

牡蠣鍋で1杯やっているときに、50センチ後ろに寝床があるというのは、なかなか幸せ。
寝る。

2012年12月14日(金)
午前中。
(寒いなあ……)
とか言いつつ、ネットのニュースサイトを一巡。
NBCNEWS.comのサイトで、
〈North Korean satellite 'tumbling out of control,' US officials say〉
という見出しを見つけた。

私は英語は読めないが、 “North” が「北」という意味だと言う事ぐらいは分かる。
 “Korean” は、そのまま読めば「コリアン」。
 “satellite” 「サテライト」は、「衛星」とか「人工衛星」という意味だな。

 “US officials” アメリカの? オフィシャル? 政府の当局者か?
アメリカ政府の当局者が北のコリアン、つまり北朝鮮の人工衛星について、何かを “say” (言った)らしい。

何を言ったのかというと、 “tumbling out of control” 。
 “out” は知っている単語だ。
 “of” もなんとなく分かる。
 “control” は「コントロール」。
「コントロールの外」。
 “tumbling out of control” で、「コントロールできないほど“tumbling” 」

“tumbling” って、そんな単語は知らないぞ???
検索ワードにそのまま打ち込んでググッてみると、どうやら「のたうちまわる」とか「ゴチャゴチャにする」というような
意味の言葉 “tumble” の「ing形」らしい。
イメージ的に、なんかえらいことっぽい。
〈アメリカ政府の当局者が、北朝鮮の人工衛星について「コントロールできないほどえらいことになっている」と言った〉
みたいな感じか?

ひょっとして、北朝鮮の「人工衛星」が衛星軌道を暴走中ってこと?
それじゃ完全に「スペース・デブリ」じゃん。
宇宙へゴミを投げて、他の国の衛星にぶつけたりしないでくれよ。
何を考えているんだ、あの国は?

午後。
ギターにストラップを取り付ける。
立って弾いてみると、なんか「オレはいける!」みたいな気分になって来た。

さっそく2号くんの部屋へ行き、得意になって弾いてみせると、
「そもそも音が鳴ってねえじゃん」
と、瞬殺される。
(形から入るタイプなんだよ!)

夜。
空想小説ワークショップの忘年会。

会場は西池袋のマレーチャン1号店。
この店の良いところは、ハラールに則った処理をした肉を使っているところ。
イスラム教徒の友人と食事をするのに、メニューに悩まなくて済む。

困ったところは、ちょっと場所が分かりにくいというところ。
幹事のH川さん、そこを見越して集合場所を分かりやすい場所にしたらしいのだが、なんと言っても相手は「光画部時間」
をスタンダードとする(?)SF者。
しかも平日の夜。

15時人のはずの参加者が、11人しか集まっていない。
コース料理を頼んでいるときに、これは幹事としては、とても困るのだ。
ハラハラしているうちに、道に迷った参加者から次々に連絡が入る。
(案の定というか、「東が〈西武〉で、西〈東武〉♪」の池袋の不思議にひっかかって、東口に行っちゃった人もいたし)
手分けして迎えに行き、開始時刻を20分回った頃にどうにか全員が揃う。

ビールで乾杯。
出て来る料理が珍しいのが楽しい。
私が気に入ったのは、前菜のオタオタ。
スパイシーなツミレをバナナの皮で蒸し焼きにしたもの。
あと、生春巻きも美味しかった。

テンペサラダというのがあって、
「テンペとは何か?」
と、店員に聞いたら、
「納豆です」
という返事だったが、いわゆる納豆臭さはなく、糸も引かない。
「納豆」というのは「大豆の発酵食品」という意味だったのかな?

久々に料理というものを堪能したひとときだった。
家に帰って、寝る。

2012年12月13日(木)
朝刊の1面トップは、北朝鮮の「人工衛星」の記事。
〈米本土射程の可能性〉
北朝鮮が「人工衛星」だと主張している飛翔体の搭載物が衛星軌道に到達したのだそうだ。
ミサイルかと思っていたら軍事衛星だったとかいうオチじゃないよね?

2面に関連記事が載っていたが、例の「解体・修理」の情報が流れた原因が、北朝鮮側が「そのように見せかけた」のか、
「修理が意外と早く済んだ」だけなのかは、未だ不明とのこと。

午後。
楽器屋にギターのストラップを買いに行く。
もしかしたら、立って弾いた方が音が出やすいのではないかと思ったから。
(思いついた事は、ぜんぶ試す!)
イケベ楽器で迷彩柄のストラップを購入。
788円。

ジュンク堂に寄り『謎解きはディナーのあとで 3』(東川篤哉 小学館)を購入。
名探偵の執事が我がままな金持ち娘の鼻っ柱をへし折りながら謎解きをするというミステリー・コメディの第3巻。
我がまま娘がやっつけられるのが痛快だと感じる人、パズル的な謎解き小説が好きな人にはお勧めのライトな連作短編集。

帰宅したら、留守電に「○○○党をよろしく」というメッセージが入っていた。
週末が選挙だった。
そう言えば、今日も区民センターの前で「出口調査」をやっている新聞社の人がいた。
あれは期日前投票の調査だったのだろうな。

夕食は、昨日の展示会で貰って来た信州蕎麦。
茹でてザルに上げ、わさびと濃いめのツユで食す。

ちなみに江戸風の蕎麦の食べ方は、ツユを思い切り濃くして蕎麦の端だけをちょっとつける感じ。
この「ツユを思い切り濃くして」が肝心なところで、ハンパに通を気取って薄いツユに端だけつけて「味がしない」などと
言うのは田舎者。
逆に濃いツユにどっぷり蕎麦をつけてしまい「江戸の食べ物は塩辛い」などと言うのは上方の人。

まず蕎麦そのものの味を感じてから、後から蕎麦の端にからまってツルツルッと上がって来たツユと口の中で混ぜる。
美味しい蕎麦を食べる時には、ぜひ試して欲しい。

寒いので、寝る。

2012年12月12日(水)
朝。
ネットのニュース(「東亜日報」9時5分配信)で、
〈北朝鮮、ロケットの解体・修理に着手〉
を読んで1時間もしないうちに、
「9時49分ごろ、北朝鮮が北西部の東倉里の発射場から「人工衛星打ち上げ」と称する長距離弾道ミサイルを発射した」
という政府発表があった。
(何なんだ?)

日経の朝刊にも修理に時間がかかるから当分は発射はないだろうみたいなことが書いてあったのだが、誤報?
この「解体・修理」の情報が流れた経緯を知りたいな。

午後。
有楽町の第22回国際ミーティング・エキスポ(IME2012)へ。
各地のコンベンション会場のパンフレットを貰う。

ブースの担当者に、
「どういったコンベンションの方ですか?」
と、聞かれたので、
「SFです」
と、答えると、
「ああ、日本SF大会さんですか。昨日もM上さんといいう方が来られましたよ」
と、言われ、手土産に菓子折りをくれた。

貰ったパンフレットの重さがハンパじゃなくなり、これ以上持てそうもないので、帰宅。
戦利品(?)を賞味する。

夕刊を開いたら〈北朝鮮ミサイル〉の文字。
朝の続報らしい。

社会面の大見出しは、
〈虚つかれ 沖縄騒然〉

そして、目立つ大きな文字で〈「修理と聞き油断した」〉。
カギカッコつきだから誰かの言った言葉だろう。

(「油断した」とかマスコミに間抜けなコメントをしたのはどの部署の阿呆だ?)
と、記事をよく読むと……

「虚をつかれた感じだ。被害がなかったらしいのでほっとしている」(沖縄県の仲井知事)
(これがどうやら大見出しに使われたな)
「不意をつかれたが、しっかり対応できた」(石垣市の中山市長)
「一報を聞いたときは『まさか』と思ったが、警戒を続けており、今のところ冷静に対応できている」(防衛省幹部)
「予告期間の延長やミサイル解体の情報があり、職員の間でも『早朝出勤の態勢を緩和してもいいのでは』という声もあっ
たが継続しておいてよかった」(別の防衛省幹部)

……と、見出しにあったような間抜けなことを言った人間は誰もいない。
むしろ「警戒をしていた」「冷静に対応した」という主旨のものが目立つ。

さらに良く読んでみて、ようやく読み飛ばしていたホテルの客室担当者のコメントを見つけた。
「ミサイルの修理作業が始まったと聞いていたので油断していた。混乱なく避難が進んでほっとしている」
(これか!)
って言うか、これ、ミサイル防衛とかに関係のない、ホテルの客室係のコメントじゃないか!

日本の防衛に携わる人たちは、みんなちゃんと警戒して、きちんとした対応をしていたんだよ。
それをわざわざ、ホテルの客室係のコメントなんてものを見出しに使って「防衛省が油断していた」みたいな印象を与えた
がった奴は誰なんだ?

もしかしたら「発射台から外して解体・修理」の偽情報を流して防衛省を油断させ、その失態をマスコミに報じさせようと
いう「誰か」の作戦が裏で動いていたのか?
(防衛省に対する日本国民の信頼を失わせると得をする国には、心当たりがあるぞ)

とりあえず、この「修理と聞き油断した」というコメントを見出しに使おうと言った人、是非ともお話を伺いたいなあ。
寝る。

2012年12月11日(火)
朝のニュース。
北朝鮮は「衛星の打ち上げ」を延期することにしたそうだ。
(やっぱり故障か?)

午後。
ギターの練習。
曲にならない。
考えられる原因は、おそらく以下の3つ。
 1)テンポがズレている。
 2)押さえる弦が間違っている。
 3)そもそも音が鳴っていない。
要は、この3つの問題さえ解決できれば良いのだな。

夜。
録画しておいた「悪夢ちゃん」を観る。
引きこもりでデブでオタクの兄と、成績の良い美少女の妹。
その妹が誘拐され、兄に助けを求める。
兄はオタク知識を生かして妹を誘拐した車の位置を特定、コスプレ仲間にネットで救出を呼びかける。
かくて、突然目の前に現れた異様な姿の集団にひるむ犯人をオタクたちがボコって、ミッション・コンプリート!

美少女の妹が「お兄ちゃん助けて!」って……
個人的なツボにはまり、テレビの前でひとりヒクヒクしてしまった。
(北川景子主演の土曜夜9時台のドラマで、オタクがこんなに「男前」の扱いをされる時代になったか)

夜。
再び北朝鮮関連のニュース。
北朝鮮の「人工衛星」が、ついに発射台から取り外されたとか。
つまり、故障と言うより、かなり根本的な部分でダメだったということか?
そこまで無理なら、さっさと諦めて欲しいよなあ。

寝る。

2012年12月10日(月)
今日は、北朝鮮が予告した「人工衛星」発射予定日の初日なのだそうだ。
あれって、噂では故障で発射延期になったとか、ならなかったとか???

(前回は、自衛隊が気がつかなかったほどすぐに落っこちてしまったしなあ)
というわけで、日本国民はあまり騒いでいないみたいだ。
成否と関係省庁は大変なのだろうけど。

昼。
「CSI:NY」を観る。
陰謀論を信じる狂信者がサリンを撒こうとするのを阻止するCSIチームの活躍。
(どこかの国の実在の事件を参考にした?)

午後。
ギターの練習。
私は音痴なので音の高さは聞き分けられないが、チューニングしてテキストに書いてある通りの弦を弾いているのだから、
正しい音が出ているはず……。
自分が楽器から出している音を目で見て確認できる機械とかがあれば、音楽はもっと楽しいのかも知れないなあ。

夕方。
出かけようかと思っていたら、1号くんから電話。
駅で待ち合わせて、2人で夕食。
「昨日の『独り言』は、〈ザヒ・ハワス〉が〈ザヒ・ハウス〉になっていたぞ」
と、指摘を受ける。
(あとで訂正しました。すみません)

帰り道のコンビニで、見知らぬ人から、
「香典袋の表書きは四十九日までは『御霊前』でいいんですか?」
と、聞かれる。
……治ったかと思っていたのに「知らない人に唐突に脈略のない質問され体質」。

帰宅。
夕刊を読む。

選挙関連の記事。
公職選挙法では、ネットを使った選挙運動は禁止されている。

ところが今回の選挙で、いわゆる「ボット」が候補者名で支持を訴える書き込みをするという例があったのだそうだ。
この件について質問された総務省の担当者の回答。
「どういう仕組みかもわからないので何とも言えない」

この回答では、ちょっと困るなあ。
ネットというものがこれだけ普及している中で「ネットを使った選挙運動は禁止」という規定がある以上は、選管にネット
の専門家は配置しておくべきだろう。

「世界まる見えテレビ特捜部」という番組を観たら、アメリカの番組が紹介されていた。
視聴者が何かを発表してそれを審査員が審査するという番組。

新しいゲームを考案したという人がやって来て、カメラの前で実際にプレイしてみせるが、審査員には不評。
2人のプレイヤーが、台の上で小さな球を打ち合うゲームのようなのだが……

考案者は自分で考えただけあって、上級プレイヤー。
一人勝ち状態になっていた。
結果は、最悪の低評価。
「ぜんぜん面白くない」というのだ。

ふと思ったのだが、例えば卓球を、一流選手と初心者でプレイしてもらい、見ていたとしたら面白いだろうか?
もしもあのゲームを紹介したときに、プレイヤーの力量が同等程度で、かつプレイしている様子を見やすいアングルから映
した映像があったならば、もう少し印象が違ったのではないかな?
彼はプレゼンに失敗したんじゃなかろうか?
案外と、コンピューター・ゲームとして売り出してみたら、売れたりして。

寝る。

2012年12月9日(日)
朝から天気は好いのだが、寒い。

昼過ぎ。
1号くんに誘われて、上野の森美術館に「ツタンカーメン展 〜黄金の秘宝と少年王の真実〜」を観に行く。

上野に着いてから、そこらの食堂で食事をしようかと思ったのだが、昼食時だったのでどこも満席。
空いていたのは寿司屋ぐらいで、しかも少々ガッカリな味。

まあ、それはそれとして……
美術館に着いてチケットを買う。
売り場が仮設小屋みたいだったのは、何かの工事中だからか?
チケット、3000円。
それからさらに別の小屋で整理券を受け取る。

「券に書いてある時間に集合場所に来て下さい」
と、言われたので見ると「16:00〜16:15」と書いてある。
「4時に来れば良いのですか?」
と、確認すると、
「券に書いてある時間に集合場所に来て下さい」
と、言われる。
まったく情報量の増えない会話。

時計を見ると、3時前。
集合場所に列が出来ていたので行ってみるが、前のグループの列だったようで、
「券に書いてある時間に集合場所に来て下さい」
と、言われて追い払われる。

少しその辺をうろうろ。
はぐれた家族を捜す場内アナウンスが流れるのが聞こえたが、明らかに係の人の声ではなく、
「おばあちゃん、○○子です」
と、捜している当人の声。
(ここの場内アナウンスは、セルフサービスなのか?)

4時までは、まだ時間があったので、アメ横で時間を潰す。
アメ屋横町は、昔なつかしい日本の風景の残る街で、つまりとてもアジアな街。
エネルギッシュでパワフル。
但し、行儀は良くない。
ダミ声が飛び交い、魚の臭いがする街。

美術館に戻ったのは、4時10分前頃。
整理券を見せると、
「早く並んで下さい」
と、言われる。
建物の前には、すでに長い行列ができていた。

推測するに、前のグループが「3:00〜3:15」だったわけだから「16:00〜16:15」のグループが並び始め
たのは3時16分からだったのだろう。

この寒風吹きすさぶ中、わざわざこんな係員を立たせておかなくても、
「券に書いてある時間に集合場所に来て下さい」
とだけ吹き込んだテープを回しておけばいいんじゃないかと、苦笑する。

入場は先着順。
年表の貼ってある壁の前には人垣が出来ていて、視界の9割は他人の後ろ頭。
係員に「空いている左側の壁沿いに行くように」と促されてそのようにするが、そちら側の壁には何も展示していない。
(この白い壁を見て、何をしろと?)

ともかく人が多い。
人間の後ろ頭と背中を眺めるのが趣味の人にとっては天国のような場所だ。
ポスター等に描かれていた黄金のマスクは、今回は展示されていなかった。
いわゆる「目玉」はないが、ツタンカーメンに関するエジプト考古学博物館所蔵の展示品であることには違いない。

現在、すでに王家の墓は掘り尽くされたと言われているが、まだ発見されていないものがあると信じて発掘を続けている考
古学者もいる……という説明が壁にかけられていた。
(発掘費用とか、大変だろうなあ)

帰りにカタログ(図版)を買う。
ハードカバーのやたら立派なもので、DVD付きで5000円。
これの表紙も黄金のマスク。

中を読んだら元エジプト考古学大臣のザヒ・ハワスさんという人の文章が載っていた。
この文章では、王墓の発掘に資金援助をしていたカーナヴォン卿が、1922年にカイロで蚊に刺された傷が元で感染症に
罹り、死亡したという話が紹介されていた

このとき、あるジャーナリストが、
「カーナヴォン卿がカイロのホテルのベッドで瀕死の状態にあった時に、カイロ中の電気が消え、彼が誰にも理解できない
言葉で話し出した」
と書いたのだそうだ。
1922年当時のカイロの電気供給の安定状態を知りたいと思った。
(日本の元号で言うと、大正11年だよなあ)
そして、瀕死状態の人のうわごとって「誰にも理解出来ない言葉」であることが多いと思うが。

さらに、
「カーナヴォン卿の息子のボーチェスター卿は、カーナヴォン卿の死の間際に、父親の愛犬のスージーが吠えて遺体の上で
座り込んだと何度も人に話している」
のだとか。
うん、犬がよくやる行動だよね?

呪い(?)は、まだ続き、1977年に王墓から出土した副葬品がアメリカやロンドンを巡回できるようにする契約を結ん
だエジプト考古局の長官が、その日の午後に交通事故死した。
(これで呪われるのなら、もっと呪われる人がいたと思う)

さらにザヒ・ハワスさん自身も「呪いの中の呪い」なるものを体験している。
日本からのテレビクルーにインタビューを受けた後、大嵐が王家の谷に大量の雨を降らせ、日本のチームが「ツタンカーメ
ンの呪いだ」と言いながら逃げ惑うのを目にした。
その後、石棺からミイラを取り出してスキャナーにかけ始めたら、機械が止まってしまった……のだとか。

雨が降ったのまで、呪いのせいにするか?(笑)
「ツタンカーメンの呪いだ」は、王家の谷でアンラッキーなことがあれば誰でも言いそうなジョーク。
「逃げ惑うのを目にした」って、そりゃ撮影機材を広げているところに急な大雨が降ればそうなるだろう。
スキャナーのような精密機械の不具合は、そんなに珍しいことではない。

こんなことで「人生で初めて、私はツタンカーメンの呪いを信じたのだった」って……
大丈夫か、この元大臣?

池袋に戻って、サイゼリアで食事してから、帰宅。
寝る。

2012年12月8日(金)
朝のニュース。
昨日の地震の津波は高さ1メートルだったそうだ。
とりあえずは、去年のような大津波が来なくて良かった。

さて、今日は日米開戦の日。
日本は太平洋戦争のような戦争を2度とやってはならないと思う。
なぜなら、あれは負け戦だったから。
日露戦争では、大国ロシアに勝った日本が、太平洋戦争では負けたのだ。

戦争に勝つための基本は、自軍が優勢の時に終わらせること。
日露戦争では、日本軍が勝っている時に戦争を終わらせるため、外務省が奔走した。
太平洋戦争の時にも日本軍が有利な局面はいくらでもあったのに、この時に戦争を終わらせなかった。

資源の少ない日本は、長期戦に弱い。
日露戦争当時の日本軍も日本政府もそのことを知っていた。
だから長期戦になる前に戦争を終結させようと、一丸となって努力した。
戦争が長引けば勝てる状態のロシアに、外交努力で降伏を承諾させたのだ。
この努力を太平洋戦争当時の日本人は怠った。

先人がせっかく勝ち方のお手本を示してくれていたのに、それを無視して戦争を長期化させ、負けるべくして負けた。
そんな戦争を日本は2度とやってはならない。

ニュース。
北朝鮮がミサイルを飛ばすの飛ばさないのと騒いでいるせいで、民主党政府はそちらに手を取られ、選挙戦に本腰を入れられ
ずに困っているらしい。
(北朝鮮は、アンチ民主党か?)

午後。
昨夜に録画しておいた「勇者ヨシヒコと悪霊の鍵」を観る。
観ていて気がついたのだが、この作品はスクエニの協力を得て制作され、ドラマ中でも明らかに「ドラクエ」の宣伝をして
いる。
(昨夜の放送でも、メレブがヨシヒコに「10をまだやってないのか?」と聞くシーンがあった)
でも番組のスポンサーは、セガなのだよね。(笑)

夕方。
SF大会の東京会議。
スカイプ会議が可能かどうかの実験をする。

実験中、「見た目は秋葉系の隠れ渋谷系男子」である(自分でそう言っていた)M上さんが私のノパソを覗き込んで、
「ここに入力すると、崎田さんが発言したことになるんですよね?」
と言いつつ「SEX」と入れようとしたので、全力で阻止する。
(なにをするだぁ〜!)←ジョジョ風に

実験結果は、マイク無しでもどうにか聞こえることは聞こえたが、途中で回線が何度か切れた。
次回はアンテナを出来るだけ窓際に置いてみよう。

会議中、「黒子のバスケ」関連の同人誌が冬コミで販売出来なくなったというニュースが入って来た。
「販売したら、会場に硫化水素を撒いてやる」という脅迫状が届いたのだそうだ。

「何ですか、それは?」
と、聞いたら、
「さあねえ、漫画家に私怨でもあるんじゃないですか???」
という話。

会議の後は、忘年会。
ノロウイルスで世間が騒いでる真っ最中に、盛大に馬刺を食う。

午前0時過ぎに帰宅。
寝る。

2012年12月7日(金)
朝。
夕べ、胃もたれがひどくて眠れず、やや寝不足気味。

目覚まし時計が鳴るのを聞いて間もなく、低い地震の前触れの音がした。。
 時刻:5時32分頃
 震源:葉県北西部(北緯35.6度 東経140.2度)
 深さ:約80km
 規模:マグニチュード4.5
最大震度は「震度3」だそうだ。

午前中。
都知事選の選挙公報を読む。
これはは、お笑いタレントのオーディションか?

どうせ猪瀬さんに決まりだと思っているので、他の候補者は気楽である。
過去には「青島幸男」なんて例もあったけれど。
(あれは当選した本人が、一番びっくりしたらしい)

昼。
うどんを食べて、キャベジンを飲む。

午後。
体調があまり良くないので、録画したままになっていたDVDを観て過ごす。

夕方。
パソコンの前にいたら、地鳴りが聞こえる。
朝のものよりずっと大きな音。
そして揺れが来る。
ユサユサと建物ごと揺すられるようで、立ち上がれない。
南北方向への揺れ。
部屋の北側にある本棚が大きく揺れている。
倒れて来ると死ぬ危険性があるので、片手で椅子の背を?んで体を支えながら片手で本棚を押さえる。

後ろの方で、何かが落ちる音が聞こえた。
(あとで見たら、棚の上に積んであった書類関係がみんな崩れていた)

長い揺れが収まってしばらくしたら、思い出したようにドサッとかいう音。
ギリギリでひっかかっていた状態のものが倒れたらしい。

電話が鳴る。
受話器の向こうから1号くんの声がしたので、
「地震、大丈夫だったか?」
と、聞くと、
「地震? ああ、あったね。それより『ケモノキングダム』の発売日って、今日だったっけ? ネットで調べてくれないかなあ?」
と、一気に緊張が緩む声。
建物の6階にいた私と、1階にいた私ではだいぶ揺れの感じ方が違ったらしい。

(それほどの地震じゃなかったのか???)
などと思いつつ、電話を切ってから言い忘れたことを思い出して掛け直そうとしたら、「災害発生直後のため……」という
アナウンス。
(やっぱり大きな地震だったんだよ!)

崩れた書類の下からリモコンを探し出してテレビをつけると、
「避難して下さい! 東日本大震災を思い出して、決して物を取りに戻らないで!」
というアナウンサーの声。
どうも、震源はまた東北の方らしい。

 時刻:17時18分頃
 震源:三陸沖 牡鹿半島の東240km付近(北緯 37.8度 東経144.2度)
 深さ:約10km
 規模:マグニチュード7.3
最大震度は震度5弱、八戸の方だったらしい。

万一余震が来た事を考えて夕食は火を使わないもので済ませ、風呂は明日の朝入る事にして、寝る。     

2012年12月28日(木)
朝。
シャワーを浴びていたら風呂のガスが強風で吹き消えた。
いきなり冷水。
寒い!

午前中。
ゴドウィン、ポチポチ。
先は長いぞ。

朝刊の1面は、衆議院選挙。
〈自民 過半数の勢い〉
2009年の選挙のデジャヴだなあ。

あのときに民主党を圧勝させたのは「民主党支持」というより「反自民」だった。
今回も、よく考えれば特に自民党が良いというわけではなく、むしろ民主党が嫌だから自民党に投票するというイメージ。
(だって安倍さんの自民党は、前にやってダメだったのだから)

「現政権への不満をライバル政党への投票行動で示す」という形で政権が選ばれるというのは、政治の安定という視点から
すると、あまり良いことではない気がするなあ。
要するに「今の政府は嫌だ」であって「こういう政府が良い」じゃないんだものな。

社会面の記事。
〈発達障害 小中学生の6.5%〉
〈40人学級で2人超の割合〉

内訳
 学習障害     :4.5%
 注意欠陥多動性障害:3.1%
 高機能自閉症   :1.1%

1クラスに2人ぐらいは、こういう子供がいるということだ。
推計で約60万人。
きっと成人した人の中にも、いるのだろうなあ。

ちなみに……
 学習障害「文章の要点を読み取れない」「簡単な計算ができない」
 注意欠陥多動性障害「教室で離席する」
 高機能自閉症「周りの人が困惑することを配慮せず言う」
ハイ、思い当たることのある人。σ(^▽^)/

午後。
2号くんが来たので、試しに、
「『桃太郎』は、どういう話か説明出来るか?」
と、聞いたら、
「ええと、おばあさんが……」
で、詰まってしまった。
(こいつ、もしや?!)

「物語の要点を説明する時は、基本的に主人公を主語にして話し始めような」
と、教える。

夕方。
スーパーマーケットにGパンを買いに行く。
いままで穿いていたものが、窮屈になったからだ。
最近、服が縮みやすくなって困る。
(断固として、体重計には乗らないぞ!)

ついでに「ニューズウィーク」を買う。
特集:シェール革命。
アメリカでシェール・ガスの採掘が進められ、中国やオーストラリアの地下にも埋蔵するシェール・ガスの存在が認められている。
全世界的なエネルギー革命と言われているのに、日本ではなぜかあまり話題に上らない。

日本でエネルギーの話と言うと「原子力か再生可能エネルギーか」。
「火力はCO2を出すからダメ」みたいなことになっているのだが、シェール・ガスみたいな天然ガスを燃料にすれば、石油
を燃やした場合より、CO2の排出量は少ないはず。

アメリカにガスを売ってくれというだけでは日本の立場が一方的に弱くなるから、日本も代わりのものを輸出すればいい。
となれば、地面をほじくっても出て来る物のアテのない日本が輸出できるのは技術力だろう。
CO2の処理設備を開発して売ればいいのだ。
(たとえばCO2を良く吸うというミドリムシ、あれの人工養殖に成功したのは日本の企業)
時代のトレンドがシェール・ガスとなれば、市場は広いと思うよ。

CO2の排出量の少ないガスで火力発電、それでも排出されたCO2は処理設備で分解。
結果的に「CO2を排出しない発電」になる。
太陽光なんかより、効率が良さそうだ。
私が総理大臣なら、CO2の処理設備の開発に取り組んでいる企業に補助金を出すなあ。

夜。
1号くんと2人で飲む。
「お互い、人付き合いが苦手で困るよな」的な話をする。

家に帰って、寝る。

2012年12月5日(水)
朝のニュースで、歌舞伎の中村勘三郎が死んだと言っていた。
まだ50代だったそうだ。
平均余命が長くなっても、死ぬ人は死ぬのだなあ。

ところで先日のトンネル事故で、真上から落ちて来た天井に完全に潰されてしまったたワゴン車に乗っていて、ひとりだけ
助かった人というのがいるそうだ。
「気がついたら車の外にいた」のだという。
死なない時は死なないものらしい。

天命というのだろうか?
「人の寿命」ということを考える。

午前中。
ゴドウィンをポチポチ。

午後。
ひと休みして、あっちこっちに行って雑用を片付けていたら、日が暮れてしまった。
ギターの練習をするつもりでいたのに。

夕方。
翻訳本の件でイラストの担当者と打ち合わせ。
印刷所の資料を貰って、各社の口コミ情報等を仕入れる。

ついでに、茶飲み話。
「締め切りが重なってえらい騒ぎ」という愚痴を聞く。
描く予定の漫画の話をされたので、面白がってページ割を書いたら、「参考にさせてもらいます」と言われた。
その他、どうでもいい話をして相手の貴重な時間を潰して帰宅。

軽く飲んで、寝る。

2012年12月4日(火)
今日も天気は良くない。

午前中。
徹夜明けだという1号くんが「シャワー貸してくれ」と言って来る。
コインシャワーが遠いのだ。
それはいいのだが、そのまま昼まで仮眠をとられた。

昼。
邪魔な奴が部屋の中で寝ていて仕事にならないのでテレビを観る。

「CSI:NY」
桃の種を使った毒殺事件。
桃は梅とかと同じ仲間の植物だから、種にアミグダリン(体内に入ると青酸になる物質)が含まれているというのは正しい
と思うが、食用の桃は完熟後に食べるものだから、アミグダリンはほとんど消えちゃっているんじゃないかなあ?

ドラマにあったような桃の実2個分のアミグダリンでは、大の男は死なないと思う。
(まあ、本当に人を殺せる方法をドラマで流しちゃったら、やばいからだろうが)
でも、良い子は真似しちゃダメだよ。

午後。
ゴドウィン、ポチポチ。
はかどらない。

夕方。
メンサ・テスト合格者の会で使っている会場の抽選手続きが変わるとかで、手続きに行く。

夜。
吹き矢。

練習していたら1号くんから携帯に電話がかかって来て、
「ストーリーに詰まった」
とか言う。
(そんなことで電話して来んな!)

帰宅してからスカイプで話を聞いたら、
「16ページにうまくまとまらない」
とかほざくので、
「女を出して、最後はラブでまとめろ」
と答える。(←いい加減)

夕刊に目を通す。
1面トップは衆院選の記事で、
〈政権懸け激突〉

いや、今度は普通に自民党が勝つだろう。
〈激突〉ってほどのことはないよなあ。
まあ、そういう意味では面白味のない選挙。

寝る。 

2012年12月3日(日)
朝。
会場予約抽選会。
来年度からの予約方法変更についての説明を受ける。
団体登録が必要になるとかで、その受付が明日から。

今日が抽選会で事務所が忙しいから受付を明日からにするのだろうが、登録をする側から見れば、今日来ている同じ会場に
また別の日に来なくてはならない。
お客様の御都合より、事務所の都合が優先されてしまうあたりは、お役所なのかなあ。

帰宅。
北朝鮮がまたミサイルを飛ばすとか飛ばさないとかのニュース。
狙いはなんだろうな?
バックに中国が付いていて、選挙前のこの時期に敢えて日本を挑発、アホな政治家が票欲しさについ過激な発言をするのを
待ち構えて、中国の「日本人はこんなに好戦的」キャンペーンに利用とか?

昼。
上空にヘリコプターが飛んで来た。
それ自体は別に珍しいことではないのだが、何かマイクで叫んでいる。
「こちらは板橋警察署です」
と、言っているようだったので、とぎれとぎれに聞こえるアナウンスに耳を澄ませると……

「板橋〈聞き散れない〉で発生した交通死亡事故の被害者を捜しています。11月〈聞き取れない〉日以降行方不明の方が
いましたら板橋警察署までご連絡下さい」
と、言っているようだ。

さっそく警視庁のサイトを開いてみると、
〈板橋区東山町13番先路上(板橋中央陸橋交差点・環七通り内回り)において、歩行者がトレーラーにひき逃げされ、死
亡する事件が発生しました〉
と書いたページが出た。

〈被害者の方の身元が判明していません〉
とあったから、たぶんこれだろう。
都内でひき逃げ事件はそう珍しいものではないが、被害者を捜すのにヘリからアナウンスというのは珍しいな。

それにしても「被害者を捜しています」というのは、いかにもお役所言葉。
お役所的には「被害者」は「被害者の住所氏名本籍地等のいわゆる身許」のことなのだろうな。
でも、一般には「被害者」は、その人本人のこと。
「死亡事故の被害者を捜しています」じゃあ、まるで御遺体が行方不明になったみたいだ。
一般にアナウンスをするときぐらい、普通の言葉を使えばいいのに。

午後。
ちまちまとゴドウィン。
(来年の夏頃には、どうにかなるかなあ?)
前途多難。

寝る。

2012年12月2日(日)
曇り。
天気が悪いせいか、かなり寒い。

午前中。
ゴドウィンの翻訳の直し。

昼。
ニュースで「中央道でトンネル崩落」と言っている。
(地盤が緩んでいたのか?)

夕方。
SF乱学講座。
東京凹地(くぼち)考 ―スリバチ、坂道、谷戸、窪、さら地―
講師は乱学講座世話人の宮坂収一さん。

東日本で「谷」を指す言葉として、ヤト、ヤツ、ヤチ、ヤがある。
東言葉で「ヤチ」というのは「湿地」を指すらしいという話。
八ヶ岳は、高地に湿地がある山なので、「ヤツ(湿地)ヶ岳」が語源ではないか?……とか。

本日の豆知識。
江戸時代、武士には筋肉隆々とした馬が好まれた。
そこで武家では馬にプロテインの多く含まれる大豆を食べさせていた。
百姓は、その辺の草を食べさせていた。
青草を食べないと馬の骨が脆くなる。
結果的に武家の馬は骨折し易く、百姓の馬は骨が丈夫になった。

豆知識その2
周りに家が建っている中で、そこだけ更地になっている場所は、何らかの事情で家を建てるのに適さない場所。
たとえば、湿地や沼地が乾いた低地。
周囲の家の生活排水は低地に流れ込むので地下水が汚染されている。
そのような土地に家を建てると汚染された井戸水のため家族に病人(場合によっては死人)が出やすい。
更地に屋敷を建てると悪い事が起きる。→「さら屋敷」は呪われる。

終了後、食事会のために外に出ると、雨。
傘を差して「包茶」へ。
まずは、ゴドウィンの翻訳本の打ち合わせとか。

ヨタ話。
いまネット上で「中国と戦争になる」という話が流行っているという話。
「戦争になっちゃえばいいのに」という願望が裏にあるらしい。

ノストラダムスの人類滅亡説が流行った時も、裏にあったのは「滅亡しちゃえばいいのに」という願望だった。
(『99年の滅亡を夢見て』なんてタイトルの本が出たぐらいだ)

要するに、自分の現状に不満がある人間の「世界がなくなればいい」という感情。
成績の悪い子供が「学校が火事になればいいのに」と思うのと同じ。
よく考えれば、学校が火事になっても自分はまるで得をせず、却って損をすることになるのだが。

怖いのは、こういう「なんとなく不満があるので戦争が起こればいい」と考える人間に迎合する政治家が出て来ること。
「なんとなく不満がある」人間は多いので、その漠然とした「戦争にでもなればいい」願望を刺激して「戦争になります」
と言う政治家は、人気が上がったりする。

「私は軍事に詳しい。他の政治家は認識が甘い。戦争になる。私は国を憂える愛国者だ」
意外と騙される……というか「自分の願望が現実になる」という話なので、聞いていて気持ちがいい。
気持ちがいいから、こういう人間に好感を持つ。

(ホラ、偉い政治家の先生が「戦争が起こると思っている人間は、愛国者で立派だ」と言ってくれている)
単に世の中への不満から「世界が滅びればいい」と思っていただけの人間が「そう思うことは偉いこと」と思い出す。

「オレは愛国者で偉いから、戦争が起こると思っているのだ」
→「戦争を起こさないようにと頑張っている政治家は、愛国者の反対だから売国奴だ」

「戦争が起こる」と言うと支持率が上がるので、自分の支持率を上げるために「戦争が起こる」と言う政治家が出て来る。
政治家の言動は海外からも注目されるので、「日本は好戦的だ」という印象が世界に広がる。
好戦的な国家は他国から警戒されるので、日本の外交的立場が悪くなる。
「戦争がある」と言っている政治家は、実は日本の国益を損じているのだが、「学校が火事になればいいのに」派は、こう
いう政治家を「愛国者」と呼ぶ……

帰りの山手線で。
「最近のアイドルが最近の化粧法のせいでみんな同じ顔に見える」
という話。
イギリス人女性が、日本で流行っている化粧法で化粧をしたところ(元の顔立ちはヨーロッパ人なのに)、日本のアイドル
みたいな顔になったそうだ……などと。

帰宅。
寒いので、さっさと寝る。

2012年12月1日(土)
朝イチで笑ったニュース。
衆議院選の標語として「未来へ一票」という言葉を使用していた岡山県の方の選管が「日本未来の党」の結党により、この
標語を印刷した投票所入場券を刷り直す羽目になったのだとか。
まあ、選管の担当者は笑えないと思うが。
(儲かったのは印刷屋かな?)

科学関係のニュース
電通、東大先端研、ロボ・ガレージが共同開発したヒト型コミュニケーションロボットが来年の夏に国際宇宙ステーション
に送られることになった。

このプロジェクトは、JAXAによる公募「『きぼう』を利用した社会課題解決テーマのフィジビリティスタディ提案」に
採択されたもので、東大先端研とロボ・ガレージがロボット本体の開発を電通が会話コンテンツの作成を担当。
……ということは、「会話」するわけね。
(宇宙ステーションでの「社会課題解決」の実験というのも、なかなか興味深い)

昼。
佐藤編集長に誘われて、六本木のフジフィルムスクエアで開かれている「星野道夫 アラスカ 悠久の時を旅する」を観に
行く。
撮影中の事故で亡くなられたカメラマンの遺作。
プロの作品というのは、やっぱりすごい。
(なぜその瞬間に、なぜそのアングルでシャッターを切れる?)
私のフラッシュが光るのは、いつもシャッターチャンスの0.5秒後♪

どうでもいいこと。
フジフィルムスクエアのサイトの「交通アクセス」に言いたい。
なぜ「東京駅から」「新宿駅から」「銀座・有楽町駅から」「渋谷駅から」の経路図があって、「池袋駅から」がない?
池袋の人間はゲージツなど観に来るはずがないとか思っているのか、フジフィルム?

外に出ると、ともかく寒い。
12月だから当たり前なのかも知れないが、今年は夏と冬との境目に、ちゃんとした「秋」がなかったような気がするな。

「ギロッポン」で「シーメ」を食ってから帰ろうとしたが、高いので池袋へ戻り、芸術劇場裏の「磯丸水産」で飲む。
この店の店内は、いかにも金をかけていない風のディスプレイに金をかけているという変な趣向。
壁紙代わりにトタン板を張り、テーブルはトロ箱を模したものという案配。

テーブルの上のガスコンロで蛤を殻ごと炙り、熱燗で一杯。
これはなかなか美味。

勢いに乗ってパセラでカラオケ。
私が歌っているうちに、佐藤編集長がハニートーストを注文しやがった。(笑)
甘い物が死ぬほど好きな方にお勧めのメニュー。

家に帰って、寝る。
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