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独 り 言 (2012年10月分)
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2012年10月31日(水)
「困った! 布団がぬくくて外に出られない!」 ……という非常事態に、今年もまた見舞われる。 明日からもう11月。 今日で東京都知事が辞めるのだとかで、都知事選には誰が出るのかと思えば 〈マック赤坂氏、立候補表明〉 都知事選は、投票権のない他府県の方にも楽しみにしている人が多いようだが、奇人変人が政見放送に出てパフォーマンスを やるイベントのことだと思われてないか? 「都民は赤ふんを締めましょう」とか「私は発明家です」とか「もしも私が当選したら諸君はびびるだろうが、私もびびる」 とか、どうしてそういうのばっかり毎回毎回…… 政見放送から目が離せないじゃないか! (^^; (でも、その中から首長を選ばなくてはならないんだよなあ、東京都民は) 朝刊のベタ記事に、凶悪殺人犯の写真として新聞・テレビ等に流された顔写真が、実は別人のものだったと書いてあった。 連日、大々的に自分の顔写真を報道されて、お詫びと訂正は地味なベタ記事なのだから、間違えられた方は災難。 容疑者の写真がなかなか手に入らなくて、どこかの集合写真の中から探し出す作業を行った際に間違えたらしい。 手に入らなかったら、手に入らなかったで良いと思うが。 そもそも、すでに逮捕されている容疑者の写真を公開することに何の意味があるのかと思う。 「指名手配中」とかなら分かるのだが。 午後。 ゴドウィン2本目。 今日が締め切りなのだ。 夕方までかけて、どうにか送信。 イラスト担当者に出来あがったばかりの訳文をプリントアウトして渡して打ち合わせ。 「関係ないけど、『独り言』更新されてませんでしたよ」 と、言われて更新をやり直す。 (なんでだろう???) ニュース。 アメリカのハリケーンの被害は、死者が40名を越えたとか。 なんか大変なことになっているらしく、下が大水で上が大火事になったニューヨーク市内の映像がネットに上がっていた。 雨と風の影響で、洪水と火災がいっぺんに来たらしい。 夜。 テレビで「陰陽師」を観る。 特撮はしょぼいけれど、いい映画。 主演の野村萬斎に味があるし、真田広之の演技も素晴らしい。 私の中では「外国人に紹介したい日本映画」のベストだ。 「帝」というのが、日本人にとってどんなイメージの存在なのかが分かり易い。 さて、メールで送られて来た他の人の訳文を読んでから、寝よう。
2012年10月30日(火)
ニュースを見たら、ハリケーンが来るのでニューヨークの証券取引所が休んだとか。 10月も末だというのに、ハリケーンがニューヨークまで来るのか? 体調は今ひとつだが、そうそう休んでもいられない。 何をしたというわけでもない雑多な作業で半日が過ぎる。 (たとえば、役所への些細な問い合わせとか) 夕方のニュースによると、アメリカに上陸したハリケーンの影響で4人が死亡したそうだ。 ニューヨーク市内で広範囲の冠水だとか。 すごい騒ぎになっているらしい。 夜。 ゴドウィンの短編をやっと訳し終わって、送信。 これから誤訳のチェックをしてもらうのだが、英語の言葉遊びを使った作品なので意味の通る日本語にするため、かなりの 意訳になってしまっているのだよね。 何かとてもいろいろやった気がする日に限って、考えてみると何もしていないのはなぜだ? ( - - )・・・ 寝る。
2012年10月29日(月)
体調がイマイチなせいか、夢見も良くない。 風呂に入ろうとしたら風呂桶にドロドロに藻が繁殖していたという「フロイト的にはどうなんだろう?」という夢を見た。 風邪をひいていても、やることはある。 でもはかどらない。 イライラする。 つまらないミスをする。 どよ〜んとなる。 (そうか、あの風呂の水はこの「どよ〜ん」か) などと、ひとりで納得する。 午後。 ニュースを見る。 東電女性社員殺害事件で、検察側が「無罪主張」の意見陳述。 昨年暮れに自首して来たオウムの平田を追い返してしまい、正月早々叩かれたのを始めに、コンピューター・ウイルス成りす ましでは犯人に騙されて無実の人を4人も誤認逮捕してしまうし、死んだ「おい、小池!」の人は、遺体の検死までしたのに 火葬場の人に言われるまで手配犯と気づかなかったし……と、今年は警察が散々な年。 でも、私は決して警察がダメになったのだとは思わない。 ミスがちゃんと表に出て来るだけ健全化したのだと思う。 頑張れ、お巡りさん! 夕方、 ウイルスの事件があったりして不安になったので、ノートンを買ってノパソとデスクトップに入れる。 ……と言うと簡単なようだが、インストールして数分後にいきなり「LiveUpdateがなんとか」と画面に出たりして、結構、 ドタバタしてしまった。 夜。 「未来世紀ジパング」という番組を観る。 中国の現状を扱ったドキュメンタリー。 30年前、中国では近代化のために多くの工場が建てられた。 そこで働く労働者の多くは農民出身。 地方で農業に従事するより、都会の工場で単純肉体労働をする方が収入が良かったから彼らはそれで満足していた。 しかし、その子どもたちが成長すると、彼らは自分の境遇を「貧しい農村の人間」とではなく、「豊かな都会のエリート」と 比較して不満を抱くようになる。 都会出身の人間を優遇する中国の大学入試制度もあって、彼らは都会において不利な立場に置かれている。 工場労働者である彼らは、一生、工場労働者以上の者になれない仕組みになっているわけだ。 都会のエリート大学生が月々親から貰っている小遣いが、工場労働者の賃金の2倍ぐらいあるのだ。 こうした工場労働者たちは、真面目に働いても将来に希望が持てないので、働いて出世するのは諦めて、デモやストライキに よる目先の「賃上げ要求」に走る。 労働賃金が上がれば、中国に工場を置いている外国企業にとっての「うま味」は薄れる。 日本企業も同じ事で、中国からの撤退を検討し始める。 その矢先に起こったのが、今回の反日デモ騒動…… さて、こうした低賃金の工場労働者に反して都会のエリートたちは、コネが幅を利かせる中国企業より実力が評価される日本 企業に就職したいと、今年も中国での日本企業の就職説明会は。ほぼ満席状態。 彼らにとって、工場労働者たちは別世界の人間。 ほとんど「一緒にしないで欲しい」的な感覚らしい。 日本企業としては、中国でものを生産しても得はないが、金持ちの中国人にものを売れば得をする。 そんな状態になっているようだ。 崎田の個人的感想。 どう見ても「労働者が資本家に搾取されている社会体制」なのだが、中国は共産主義国家じゃなかったっけ? それとも「労働者が資本家に搾取されがちな社会体制」だから、共産主義が必要とされたと考えるべきなのか? さてと、いま午前0時を過ぎたところなのだが、1日中だるかった割には、布団に入っても寝付けない。 本日、古本屋で105円で買った本2冊をパラパラ読むことにする。 『それは言わない約束でしょう?』(わかぎえふ マガジンハウス) 『ああ娘』(西原理恵子+父さん母さんズ 毎日新聞社) 『それは言わない約束でしょう?』は、1996年に発行された本で、女優でエッセイストのわかぎえふさんが、様々な場面 で感じた「怒り」を語っていらっしゃる内容。 簡単に感想を言わせて貰うと、このわかぎえふさんという方、有能で、世話焼きで、よく気の付く人なのだ。 この人の欠点があるとすれば、それは「自分が人並みはずれて有能である」という自覚がないという点。 「なんでちゃんとしないんだろう?」と、彼女は腹を立ててしまうのだが、たぶん他の人はわかぎえふさんほどにはちゃんと 出来ないからなのだと思う。 有能な彼女はバリバリ働いてせっせと稼ぎ、世話焼きなので(返済能力のない)他人に稼いだ金を貸しては踏み倒される。 そして彼女は、貸した金が返って来ないことより、借りに来る者の当然貸してもらえるだろう的な態度にカチンと来る。 でも、金は貸してしまう。 彼女は結果的に、ダメ人間を磁石のように吸い寄せる人になってしまっている。 で、怒る。 いやはや損な性分の人である。 笑ったのは、彼女の務める事務所にヤクザがやって来たという話。 事務所のドアをいきなり激しく叩く音がして、返事をするや否やヤクザのお兄さんが飛び込んで来る。 そして、言った言葉が「駐禁や」。 当時(今もか?)大阪は駐車場が恐ろしく少なく、車を持っている人はどうしても駐車禁止のエリアに停めざるを得なかった ようで、これをときどき警察が取り締まって駐車禁止の罰金を取る。 だから警察の取り締まりに気づいたらすぐに車を移動させ、取り締まりが終わったらまた元の場所に停めるということが割と 普通に行われていたらしい。 その取り締まりが来たということを、わざわざ顔見知りのヤクザが知らせに来てくれたという話だった。(笑) ダメ人間を吸い寄せる人は、ヤクザにも好かれるタイプなのか? 『ああ娘』の方は、読者から募集した「幼いの娘のエピソード」の投稿の間に、西原理恵子さんの漫画が挟まったもの。 不法就労の子連れの外国人ホステスを連行しに来たパトカーの警察官に、歌舞伎町のヤクザが、 「チャイルドシートがなきゃ連行はさせねえからなっ」 と怒鳴っている漫画が面白かった。(実話らしい) 西でも東でも、ヤクザは警察の敵であるようだ。 ……そろそろ本当に、寝よう。
2012年10月28日(日)
昨日から風邪なんだけれど、メンサ・テスト合格者の会の例会に。 メンサ・テスト合格者の会の例会なんだけれど、中抜けしてお琴の演奏会に。 近所のお琴の先生が住んでいて、その教室の生徒さんの発表会。 生徒さんの発表会なので演奏の実力は微笑ましいレベル。 微笑ましい演奏なので、微笑みつつ聴いて例会に戻る。 例会では、例によってのバカ話。 終了後の飲み会は、寒かったのですき焼き鍋を突きつつ熱燗。 帰宅。 当然、まだ風邪をひいている。 ニュースを見たら、 〈中国:大規模デモ受け、化学工場計画撤回…寧波市政府〉(毎日新聞電子版) だそうだ。 工場は毒性が高いパラキシレンの生産施設で、健康被害が出るとして住民が計画撤回を求めていたのだとか。 〈香港メディアによると、警察側の催涙弾の発射などで10人以上が負傷。多数が身柄を拘束された〉 とのことだが、それでも収まらず、却って拘束者の釈放を求めて拡大し、市長の辞任を要求。 挙げ句に共産党批判にまで発展してしまったものらしい。 これには、大切な党大会を来月に控えた寧波市当局も、社会の安定を優先して計画を撤回せざるを得なかったらしい。 中国人、強し。 13億の「人民」を、今後中国共産党はどのように「指導」して行くのだろうか? カナダからは地震のニュース。 日本時間28日午後0時過ぎ、カナダ西海岸のブリティッシュ・コロンビア州沿岸でマグニチュード7.7の地震。 ハワイの太平洋津波警報センターは、ハワイに津波が到達するおそれがあるとして警戒を呼びかけている。 日本周辺の海域の潮位のデータを監視していた気象庁は、大きな潮位の変化が観測されなかったとして、午後2時35分に、 この地震による日本への津波の影響はないと発表した。 とりあえず、カナダでも大きな被害はなかった様子。 今夜は暖かくして、もう寝よう。
2012年10月27日(土)
朝起きるなり、くしゃみが止まらない。 ネットで見たら、ちょうど1週間前に同じパーティーに行った人が「風邪をひいた」とつぶやいていた。 感染経路は同じか? ここのところ「頸椎の薬を飲む → 副作用で体力低下 → 風邪をひく」と、好ましくない状態が続いている。 薬を飲まないと、首が痛いし……困ったものだ。 前原国家戦略大臣が、石原都知事らが目指す「第三極」の動きについて「全く別々の考えの人が『大同』と言っても、国民 を馬鹿にした選挙向けの野合だと見られる」と批判したそうだ。 いや、石原さんも「自民党冷や飯組+社民党」のアンタらには言われたくないかも。(笑) ちょっと前には「自民党+社会党」の政権というのもあったし、日本の政党って基本「ポリシー」とか関係ないんじゃない かね? ところで、永田町的にはすでに「与党・自公民党」と「野党」という感じで落ち着いているのかな? 目下の「民主党 v.s. 自民党」的なものは、「選挙後の与党」内部での力関係を睨んでのものか? 午後。 室内で出来る作業。 ときどき休んで『自殺うさぎ』を眺め、ときどき休んで動画サイトを観る。 ……休みっぱなしになる。 そのまま夕方。 ネットで御近所のニュースなど読む。 一昨日(26日午後10時55分ごろ)、西武線の踏切で起きた事故について。 〈電車の運転士は「ブレーキをかけたが間に合わなかった。踏切内で車いすは立ち往生していたように見えた」と話してお り、同署が事故の経緯について調べている〉(毎日新聞電子版:10月27日 午前2時19分の記事より) 〈電車の運転士は「踏切内で車椅子の男性はずっと前を見ており、警笛を鳴らしたのに動くそぶりはなかった」などと話し ており、同署は自殺の可能性があるとみて調べる〉(毎日新聞電子版:10月27日 午前11時35分の記事より) 2時19分から11時35分の間に、どうして言ったことの内容が変わったんだ、電車の運転手? おまけに、2時19分の記事にはあった、 〈近くに住む主婦(46)は「線路の溝が深いため、ベビーカーを使っている人が溝にはまってしまうこともあった」と話 していた〉 という1文が、11時35分の記事からは消えている。 つまり、2時19分の記事では「線路の溝が深い」踏切で「車いすが立ち往生していた」、どちらかと言うと鉄道会社側に 責任があったはずの事故が、11時35分の記事では「自殺の可能性がある」、男性側に責任のありそうな事故に変わって しまったのだ。 時間帯的に見て、この間に「(各方面に発言力のある)西武の偉い人」が出勤して来たはずだよなあ。 ……いろいろと勘ぐりたくなってしまう。 (事故で死亡した56歳の車いすの男性の遺族は、西武鉄道から多額の賠償金を請求されることになるのだろうか?) 夜。 食欲もないので、軽くビールを飲んで、寝る。
2012年10月26日(金)
午前中。 雑用を済ませ、ヒッグス本再読。 『現代素粒子物語 ヒッグス粒子から暗黒物質へ』(中嶋彰 講談社ブルーバックス)は、今年の6月20日(奥付の1刷 発行日)に出た本。 本の大きさの半分ほどを占める帯に〈ヒッグス粒子「発見」確定へ〉の文字がある。 ちなみに、ヒッグス粒子発見確定が発表されたのは、今年(2012年)の7月4日。 出版社的には、ちょっとフライング? たぶん、もう少し発行が遅かったら、本のタイトルはサブタイトルの『ヒッグス粒子から暗黒物質へ』の方になっていたの ではないかな? 『ヒッグス粒子と宇宙創成』(竹内薫 日経プレミアシリーズ)の方には〈追記〉があり、 〈本書は2012年末に予定されている、ヒッグス粒子発見の「正式発表」にタイミングを合わせて出版するつもりでした が、7月に大きな前進があったことから、ほぼ完成していた原稿に図版類を追加し、急遽、前倒しで出版することになりま した〉 さらに、 〈本書刊行後の8月24日〉に著者が仕入れた新ネタについても追加されている。 (この本の1刷は2012年8月22日、2刷は2012年9月5日に発行) 「本当は、もうちょっと話が落ち着いてから出したかったんだけどなー」という、著者の苦笑いが感じられるな。 『ヒッグス粒子の謎』(浅井祥仁 詳伝社新書)は、2012年9月10日が1刷発行で、〈おわりに〉には、 〈2011年12月の記者会見の直後から熱心に出版をすすめていただき〉 とある。 2011年12月の記者会見というのは、CERNから発表された「98.9%の確率でヒッグス粒子を検出」という発表 のことだろう。 中嶋先生の『現代素粒子物語』(P147)によれば、 〈実は、素粒子物理学の分野では新素粒子発見を証明するには100%に限りなく近い確率が必要とされる。その水準たる や9が6つ並んだ「シックス・ナイン(99.9999%)」。つまりプロフェッショナルの目から見ると98.9%は高 いレベルで決してなく、逆に低いといわざるをえないものだったのだ〉 だとうことで、中嶋先生は、こんな低い確率で異例の発表記者会見を開いたのは、ひとつには〈“スポンサー”への配慮〉と いうものがあったからではないかと推測されている。 『ヒッグス粒子の謎』の著者、浅井祥仁准教授は、CERNのアトラス実験の日本人グループの物理解析責任者であるから この12月の記者会見の時点で、ヒッグス粒子発見の確率が「むしろ低い」ことは知っていたはず。 その浅井先生に熱心に出版をすすめた詳伝社としては、ちょっとした賭けだったのかな? ヒッグス粒子が何かという本自体ののテーマより、それを出した出版界の裏事情みたいなものが見えて面白かった。 午後。 ジュンク堂へ。 『たぶん最期の自殺うさぎの本』(アンディー・ライリー 青山出版社)を買う。 「自殺うさぎ」シリーズの第3巻。 基本的に1コマ漫画(何コマかあるものもある)。 内容は「うさぎが有り得ない、しかもまわりくどい方法で自殺する」というだけのもの。 (例えば「わざわざ塔に登ってハリー・ポッターのほうきの進路に立ち、串刺しにされる」というようなもの) くだらないが、クセになる。 帰宅。 古本屋で大人買い(笑)してしまった『リトル・ジャンパー』(高田裕三 アフタヌーンKC)が届いていたので、7巻ま でを全部読む。 著者もあとがきで書いている通りバランスに少し難のある作品だが、タイムトラベルを扱った、かなりちゃんとしたSF。 気に入ったのは、最近の漫画によくあるような「いきあたりばったりで新キャラが出て来る」ようなことがないこと。 時間を扱った作品なので、登場人物の主観的な時間と物語の流れとして出て来る自然な時間の流れとにズレが出る。 つまり、過去にタイムトラベルしてきたAという登場人物がある言葉を言う、それは(自然な時系列に沿って物語を読んで いる)読者にとっては未来である「Aにとっての過去」において起こった(起こる)出来事を踏まえたものだったというような話を、ちゃんと矛盾を起こさずに描いている。 当たり前のようだが、連載漫画ではこれが出来ていない漫画家がけっこういるのだ。 ニュース。 石原慎太郎氏の衆院選立候補について。 経団連の米倉弘昌会長が、記者会見で沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化の問題に触れ、石原氏が国政の場に出るこ とで関係修復に支障が出かねないと危ぶみ、「具合が悪い」と述べた。 (経済界は、彼のせいで相当の被害を被っているからなあ) 「金より大事なものがある」 って、他人に大金を損させておいて平気で言うものな、彼は。 寝る。
2012年10月25日(木)
朝刊の1面の記事。 〈レアアース生産停止〉 〈中国最大手など今年半減〉 〈需要半減〉 中国のレアアース最大手が1ヶ月間一部工場の稼働を休止したという記事。 〈2010年の沖縄県・尖閣諸島を巡る日中対立で中国当局がレアアースの対日輸出を止めたことから、日本企業が代替品 の開発を進め、需要が急減した〉 のだそうだ。 2010年の対立というのは、例の海上保安庁の船に中国漁船がぶつけてきたというあの事件。 あのときは、中国漁船員の身柄が拘束されたのを受けて、中国がレアアースの輸出を事実上停止。 当時は日本企業は9割以上のレアアースを中国に依存していた。 そこで日本政府は、中国漁船員を帰国させた。 これを見た中国は、レアアースを日本に対する外交カードに使えると考えて輸出管理を強めた。 日本企業としては、そんなややこしいことになったものを使うのは嫌なので、代替品の開発で使用量を削減すると同時に、 オーストラリアや米国など調達先も拡大した。 その結果、今年1〜6月期の中国のレアアース輸出量は前年同期比約4割減、価格も大幅に下落してしまったということ。 これは、中国が下手を打ったなと思う。 日本は政府は官僚主義的で動きが遅いが、民間企業の動きは早いのだ。 この辺、やはり中央集権的共産主義国家に対して、自由主義国家が優位な点だと思う。 昼。 「コバート・アフェア」というアメリカのドラマを見ていたら、吹き替えのセリフに「オタクのコミケみたいなもの」とい う言葉が出て来た。 吹き替え担当者が「コミケ」という言葉は、すでに昼ドラの視聴者層に十分に浸透していると判断したということかな? 午後。 昨日買ったヒッグス粒子関連の解説書3冊をパラパラ読み。 いずれの執筆者も、肝心の「ヒッグス粒子とはどういうものか?」という話になると、どうにも説明しあぐねているという 感じ。 池袋に買い物に出かけ、ついでに遅めの昼食。 帰宅してニュースを見たら、石原都知事が都知事を辞めて衆議院選挙に出るのだと。 (じゃあ、また都知事選があるわけだ) 夜。 「クローズアップ現代」で、シェール・ガスの話を観ていたら、突然、地震。 時刻:19時32分頃 震源:宮城県沖(北緯:38.3度 東経:141.9度) 深さ:約50km 規模:マグニチュード5.6(最大震度:震度5弱) 石原慎太郎が出馬表明をすると東北で地震が起きるのはなぜだ??? 地震と言えば、イタリアの地震では、地震予知を外した学者が裁判で禁固4年の判決を受けたのだとか。 ネットで読んだ経緯によると…… 2009年 3月29日 地震予知マニアのジャンパオロ・ジュリアーニという人が、「ラドン濃度観測で地震が予知できる」と主張し、スルモーナ 市の市長に「6〜24時間以内にカタストロフィックな地震が発生する」と警告。 何も起こらず、避難勧告を受けた住人にパニックが発生。 ジュリアーニ氏は扇動を行ったとして出頭を命じられる。 これを受けて、行政当局は「政治判断としての緊急事態を吹聴する人間に対する対応」を協議。 この会議において地震学者が述べた内容。 「再来周期は2000年以上だが直近は18世紀だった。大地震発生は3/1000ぐらいの確率だ」 「確約できないが,群発地震は必ずしも大地震にはつながらない」 「ラドンは研究として興味深いが、科学的根拠はない」 政府の担当者が権威ある専門家の意見として記者会見で発表した内容。 「大地震の心配はない」 「地震予知は不可能」 「いきすぎた警告を出す人間を告訴する」 2009年4月6日 イタリア中部地震発生。 スルモーナ市、パニック。 地震学者が裁判で訴えられる。 地震学者の主張 政府が出したような「安全宣言」は我々の本意とは違っていた。 行政側の主張 政府が出した形の「安全宣言」に反対した学者はいなかった。 地震学者に禁固6ヶ月の実刑判決。←いまココ 私(崎田)の感想。 「大地震の心配はない」と「地震予知は不可能」って、そもそも矛盾してないか? この間、SF乱学講座に講師として来て下さった東京大学大気海洋研究所の朴進午先生も、「日本ではもう『予知』という 言い方はやめました」とおっしゃっていたし。 さてと、寝ようか。
2012年10月24日(水)
昼間に寝すぎたせいか夜中に目が覚めてしまい、ずっと枕元のエルキュール・ポワロを読んでいた。 『愛国殺人』(アガサ・クリスティ 加島祥三:訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 )。 1940年に発表された作品。 まだ、ヒトラーもムッソリーニも元気だった時代。 保守層と対立する時代の変化を望む若者たち。 物語の舞台はイギリスだが、当時のヒトラーを支持したドイツの若者たちも、変化を望むグループだったのだろうなという ことが感じられる。 何を書いてもネタバレになってしまうミステリーなのだが、この作品が、もう少し後に書かれたのならば、クリスティーは 物語をこんなオチにしただろうか? という話。 朝。 昨日に比べると、だいぶ体調がいい。 普通に朝食がとれる。 機嫌良くニュース・メールに目を通していると、 〈IPA(独立行政法人情報処理推進機構)セキュリティセンターおよび一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター (JPCERT/CC)による脆弱性対策情報ポータルサイト「JVN」が23日、Apple Inc.が提供しているWebブラウザー 「Safari」に脆弱性が含まれていることを発表した〉 という記事。 よく読むと、 〈Safari v6.0.1より前のバージョンで本脆弱性の影響を受ける〉 ということなので、差し当たっていま使用しているこのノパソには関係がなさそうだ。 安心してネットに接続したら、 〈Webサイト“static.ak.facebook.com”の識別情報を検証できません。 このWebサイトの証明書は無効です。“static.ak.facebook.com”に偽装した Webサイトに接続している可能性があり、機 密情報が漏洩するおそれがあります。それでもこのWebサイトに接続しますか?〉 という警告文が。 ネット検索で調べてみると、どうやらこの警告文にびっくりしているのは、私だけじゃなさそうだ。 解決法は、まだ分からないようなので、とりあえずパソコンを触るのをやめる。 午後。 銀座に絵を見に行くことにする。 地下鉄に乗ってしまえば、会場の近くまで座っていればいいので、病み上がりには良い散歩。 会場でカレンダーを買う。 もう来年のカレンダーを売っている季節なのだ。 池袋に戻って、リブロで時事解説本を立ち読み。 「大阪の橋下市長のような極端な発言をする政治家の人気が高いのはなぜか?」みたいなことが書いてあった。 要は、彼を支持しているのは低所得者層だという意見。 低所得者層は、社会の現状に不満を抱いているので、社会が大きく変わることを望んでいる。 よって、極端な発言をする政治家ならば、社会を大きく変えてくれるのではないかと期待する。 実際には橋下氏の政策は社会保障等を縮小させる低所得者層にとって不利な政策なのだが、彼を支持している低所得者層は その政策内容より「社会が大きく変わる」ということの方に注目している。 まとめると、そういう感じ。 ふと思ったのだが、前にお笑い芸人の母親が生活保護手当を受給していたという騒ぎで、私は「なんでそんなことでこんな に騒ぐのだろう?」と、イマイチ、ピンと来なかった。 確か石田衣良さんも、そんなに騒ぐ事じゃないというようなことを何かのエッセイに書かれていたし、漫画家の西原理恵子 さんも自著の前書きか何かで似たようなことを言っていた。 この2人に共通しているのは、2人揃って絶対に低額所得者ではないということ。 言い換えれば、金持ちはあの事件を「そんなに騒ぐ事じゃない」と感じるわけだ。 あの事件を切実に大問題と感じていたのは、生活保護を受給するかしないかの瀬戸際にあるような低額所得者層だったので はないだろうか? (私も金持ちではないが、まだ生活保護を検討するほどには貧乏ではない) 同じ事件が、バブルの国民がみんな裕福だった時代に起こったとしたら、あれほどの騒ぎになっただろうか? 「生活保護」と言われて、身近な問題としてピンと来る人が増えたということが、あの事件を大騒ぎにしてしまったという 気がするのだ。 ヒトラーが出て来た頃のドイツは、第一次世界大戦の賠償金の支払いのため、ドイツ国民の平均的所得が低くなっていた。 低所得者層が増えていたのだ。 低所得者層が増えると、政策の内容よりも「社会に大きな変化をもたらすこと」への期待で政治家が選ばれ易くなるのだと すると、国が貧乏になるととんでもない奴が政治家になってしまうという可能性がある。 これは怖いな。 物理のコーナーで、 『現代素粒子物語 ヒッグス粒子から暗黒物質へ』(中島彰 講談社ブルーバックス) 『ヒッグス粒子と宇宙創成』(竹内薫 日経プレミアシリーズ) 『ヒッグス粒子の謎』(浅井祥仁 祥伝社新書) を買う。 ヒッグス粒子のことが、よく分からなかったので。 自分がよく分からないことは、とりあえず別々の人が書いた本を2〜3冊読んでみることにしている。 健康本コーナーで、 『その健康法では「早死に」する!』(高須克弥 扶桑社)を買う。 高須クリニック院長として有名であり高須病院理事でもある著者が、間違った健康法への批判を書いた本。 主に叩かれているのは「カロリー制限によって長生きできる」という健康法。 昨年(2011年)の9月に、科学雑誌『ネイチャー』において、空腹によって生み出されるサーチュインが寿命を延ばす という研究に深刻な欠陥があることが発表されているにも関わらず、「カロリー制限でサーチュイン遺伝子を活性化させて 長生きする」という健康法が、いまだに日本でブームになっている。 そのせいで、無理なカロリー制限を行って健康を損なう人が出て来ているという話。 まあ、一般的論として「○○○をするだけで長生き」なんて話は、眉唾だと私も思う。 それより面白かったのはメタボの話。 戦後、日本は何かにつけてアメリカ追随型の政策をとるようになった。 で、最近ではアメリカがメタボ対策に取り組んでいるから、日本も……とやっているわけだが「ちょっとマテ」という話。 アメリカ人の死因の第1位は「心筋梗塞」。 これがアメリカ人の死亡原因の1/3を占めている。 そして心筋梗塞への対応としては、メタボ対策は確かに有効。 しかし日本の場合、死亡原因の1/3は悪性腫瘍。 心筋梗塞で死んだ人は8%。(単純計算で1/25) 肥満の指標であるBMI値で見ても、アメリカ人の2/3が「BMI 25」を超えている「肥満」であるのに対し、日本 人で「BMI 25」を超えているのは、1/4。 ちなみに、アメリカ人の場合、「BMI 30」を超える「超肥満」が1/3。 太ったアメリカ人がメタボ対策に一生懸命だからと言って、痩せた日本人が真似することはないという主張だ。 日本人の死因の1位はがん、2位は脳卒中、3位は肺炎。 そして、がんや肺炎は治療に体力を使う。 むしろ少し太っていた方が、治癒しやすいとも考えられるのだ。 で、衝撃的だったのは「FAO Statistical Yearbook 2007〜2008」のデータによるという2003年から2005年当時 の世界の1人あたりの摂取カロリー表。 1位 アメリカ:3826kcal これはだいたい予想通り。 問題は、 52位 韓国:3029kcal 60位 中国:2940kcal 86位 日本:2753kcal 日本人、東洋人の中でも摂取カロリーが少ない。 参考までに、 106位 タイ: 2495kcal 109位 フィリピン 2472kcal 123位 インド 2358kcal 146位 北朝鮮 2146kcal そして、さらに恐ろしいのは、厚生労働省による「国民健康・栄養調査」のデータ。 2010年の国民1人あたりの1日の栄養摂取量が、1849kcal 終戦直後の1946年のデータで、1903kcal 当時と今とでは国民の平均年齢等が違っているから、単純比較するのはアレかと思うが、確かに摂取カロリーが少ないとい うのは分かる。 こういう状況で下手なメタボ対策をして、痩せる必要のない人までがさらに栄養摂取量を減らしてしまうと、病気になる。 よし! ダイエットをやめて、明日から好きなだけ飯を食おう! つーか、私はもともとダイエットなんかやっていなかった。(笑) 夜。 午前中の〈Webサイト“static.ak.facebook.com”の識別情報を検証できません〉の異常は、いつの間にか直っていた。 原因の推測を行っているサイトがあったので、読んでみたら、どうやら読み込もうとしたサイトに、facebookのプラグイン が埋め込まれていて、facebookの方で何か変なことがあったらしい。 最近、何かとお騒がせのfacebook。 これも「アメリカで流行っているから」と言って日本人がやる必要があるのか? 寝る。
2012年10月23日(火)
午前3時。 胃腸の不調で目覚める。 (ザンタックを飲んだはずなのに効いていないのか?) 結局、10時過ぎまでそのまま転がっている。 起き上がったものの嫌な汗がじわっと出て来て、鏡は見なかったが、たぶん青ざめていたと思う。 朝食をとるには気分が悪すぎる。 新聞を広げて見たら、見覚えのある顔の写真が載っていて、よく見たら区内の喫茶店のご主人だった。 文化欄に、彼が経営している「名曲喫茶ショパン」が紹介されていたのだ。 うちから歩いて行ける距離にある店なので、この店で何度かお茶を飲んだことがある。 ちなみに名曲喫茶とは、レコードが高価だった時代に、店内でレコードをかけて客に音楽を聴かせた喫茶店。 当然というか、CDが安く買えるようになった現代では都内に10軒ほどしか残っていないらしい。 ご主人、ながら鑑賞は嫌いらしく〈歩きながらヘッドホンで音楽を聴いている〉ような最近の鑑賞方法に異論を唱えていた。 ちなみに私は音痴なので、レコードやCDを聴くようなことは滅多にしない。 この店に行った時にも、音楽が分かる人に同行してもらい、いちいち聞こえて来る音楽を「通訳」してもらったぐらいだ。 ライブハウスやコンサートホールで演奏者を見ているのは楽しいので、もしかしたら私の神経は繋がり方を間違えて、目で音 を聞くようになっているのだろうか???(^^; くだらないことを考えていたら、頭がクラクラして来た。 時計を見ると、もうすぐ昼なのに胃の調子が悪くてものが食べられそうにない。 人間の脳というのは非常にカロリーを喰う器官だそうだから、カロリーが摂取できない時には脳を使わなければ良いはずだ。 横になり、できるだけ脳の力を抜いて(?)ボーッとしてみる。 目を閉じると、WABOTくんが歩いて来て、気がつくとASIMOになって向こうへ歩いて行き、もうその後ろ姿は人間と 区別がつかない。 (夢を見ているのだな) と、ぼんやり思う。 Apple II が、iPadに代わり、そのディスプレイがヘッド・マウント・ディスプレイとなって眼鏡と同じサイズに。 入力装置がグリップ状になって、親指の位置にあるタッチパネル上で指をスライドさせると、画面のキーボードのキーが選択 されて色が変わる。 そのまま親指でクリック、文字が入力されて…… ……ぼんやりと目を開けると夕方。 夕刊が来ていたので、開いたらスキャンダルで揉めていた法務大臣が病気を口実に辞任したそうだ。 まあ、これは時間の問題だったから。 夕刊の文化欄は、 〈富田勲、初音ミク「生歌」で〉 作曲家の富田勲氏が、作曲した「イーハトーヴ交響曲」で、歌を歌う歌手に、初音ミクを指名したと言う記事。 日本フィルハーモニー交響楽団の演奏に合わせて、クリプトン・フューチャー・メディアの技術者がリアルタイムでソフトを 操作するという初の試みが行われるのだそうだ。 富田氏は、今年の2月にNHKの特集番組で初めて初音ミクの存在を詳しく知ったのだそうだが、 〈ここを歌うのは初音ミクさん以外いない〉 と、ちゃんと「初音ミク」に敬称をつけて呼んでいるあたりに、富田さんの頭の柔軟さを感じるなあ。 (私は未だに「え? ソフトの名称だろ?」と、思ってしまうのだが……) テレビをつけたらニュースがもう終わっていて、天気予報に続いて「クローズアップ現代」が始まった。 時計を見ると、7時半になっていた。 まだ気分はすっきりしない。 というか、ものを食べていないので、ふらふらする。 ポットのお湯を飲んで、また寝に行く。
2012年10月22日(月)
さすがに疲れている。 今日はおとなしくしていようと、ゆっくりと朝食をとり、朝刊を広げる。 文化欄に〈平田オリザ、ロボット演劇で新展開〉。 劇作家で演出家でもある平田オリザと大阪大学の石黒研究室が共同で進めているロボット演劇プロジェクトの新作の記事。 チェーホフの「三人姉妹」をSF仕立てにした作品で、三女が車椅子を使用しているという設定にして、この役をアンドロ イドにやらせているらしい。 演劇が出来るのなら、映画やテレビドラマも可能だという気がするのだが、ロボット・アクター(アクトレス)は、今後も 増えていくのかな? ロボット・アクターと人間の俳優の棲み分けが上手くいけば、面白いアミューズメントが期待できると思うのだが。 午後。 SF大会の企画申し込み。 やっぱりエラーが出て、やり直し。 ここのサイトとはよほど相性が悪いのか? 夕方。 完全にダウン。 病み上がりというより、目下通院治療中なので、やっぱり無理は利かないな。 疲れると薬の副作用が、体にこたえる感じ。 夜。 2号くんが、わざわざ「悪夢ちゃん」第2話を録画しておいてくれたと言うので、観る。 夢に出て来た言葉遊びのような「謎」を主人公が解いていくという話。 (例えば「大蛇」が出て来る夢は「うわばみ」という屋号の店が鍵となっていることを示すみたいな) 本当にどうでもいいことだが、今回、ヒロインの衣装とかメイクとかを担当した人物は誰だろう? 普段そんなことはまったく目に入らない私の目にも、あの髪型と肩にゴテゴテ飾りの付いたブラウスはセンスが悪すぎる。 (ついでに言うなら、メイクも濃すぎる) 全体にバカバカしいような話なので、寝る前にぼーっと見るには良いかも。 視聴率は高いのか、これ? 寝る。
2012年10月21日(日)
悪夢を見て目覚める。 人がビルから墜落する夢を見て目を覚ますと、その目の前で再び人がビルから…… (昨日、盧泰愚さんの話とかしたせいかな?) 朝起きて、ニュースサイトの「再生された回数の多いニュース映像」というのを見たら「人が崖から落下する映像」だった。 別の「世界新記録の映像」だとかいうのを再生してみると「成層圏からのダイブ」。 高所恐怖症の人間は、決して見てはいけないもの。 今日は夕方からSF大会のスタッフ親睦会。 出かける直前になって、主催者の電話番号を聞いていなかったことに気づく。 万一の連絡を考えてノパソを持って出る。 早めに行って待ち合わせのマクドナルドに入ってみるが、誰もいない。 連絡がとれないので、店に入ったり出たりウロウロ。 やっと向こうから歩いて来る主催者を発見。 一緒に店に入る。 主催者の方がコーヒーの無料券を何枚も持っていたのでみんなそれでコーヒーを頼み、あとは期間限定サービス中だという Lサイズのポテト。 席を占領している割に、金払いの悪い客ども。 その後、メイン会場である神保町の「サンダーバード・カフェ」へ。 池袋にある「仮面ライダー・ザ・ダイナー」のサンダーバード版。 もちろん店内では、「サンダーバード」が上映されている。 1960年代にこんな番組を作っていたとは! (私は最初てっきりリメイク版か何かかと思ってしまった) 知らない人もいないとは思うが、「サンダーバード」とは、大富豪が個人で作ってしまった国際救助隊の活躍を描いた特撮 SF人形劇。 (こういうの、いま日本でロボットを使って作れないかなあ?) イギリスの作品なので、当然のように「執事」が出て来る。 ちょっとノパソでググッてみたら、この執事の喋る英語はコックニー・イングリッシュという設定なのだそうだ。 喋る言葉が階級で違うというあたり、イギリスだなあ。 本日の親睦会で、ちょっとびっくりしたこと。 主催者がツィッターで参加者募集をつぶやいたら、それを見たという初対面の大学生が2人もやって来たのだ。 (ツィッターの募集で、人が来るんだ) と、1960年代生まれの人間はとしては驚いてしまった。 20世紀には有り得ない話だったろう。 地下鉄で帰宅。 今日の親睦会の写真をスタッフ用SNSにUPしながら、 (これも20世紀には有り得なかったことだな) と、独り笑い。 寝る。
2012年10月20日(土)
朝。 朝刊(社会面)に、 〈地下鉄車内で缶が破裂〉 〈丸ノ内線、乗客10人前後けが〉 という記事。 場所は「本郷三丁目駅」付近だという。 割と近所なので、私もよく利用する駅だ。 ネットで追加情報を読むと、どうやら飲食店の店員が勤務先で貰った業務用の漂白剤をコーヒーの蓋付きの空き缶に入れて 持ち運んでいたところ、化学反応でガスが発生、破裂して中身が飛び散ったらしい。 金属を漂白剤に浸したら腐食するというのは知っていたが、中身が周囲に飛び散るほど派手な破裂のしかたをするものだと は知らなかった。 コーヒーの空き缶と漂白剤なんて手に入りやすいものだから、わざと真似してみようとかする馬鹿が出ると怖いな。 別の記事で、ちょっと気になったもの。 警視庁がサイバー犯罪に対処するために民間から登用している特別捜査官について、 〈特別捜査官に採用されても警察という特殊な社会になじめず、すぐに辞めてしまう人も少なくないのが実情だ〉 と書かれていた。 一般社会に暮らす市民を護るはずの警察というところが「特殊な社会」になってしまっているというのは、すごく問題だと 思う。 「一般社会」とズレた感覚の「特殊な社会」の人間に「一般社会」が護れるのか? 以前、ある事件の捜査のために、警察官が一般人に成り済まして犯人と電話で会話した録音というのがニュース番組で流れ たことがあるのだが、素人の私が聞いても一発で「この人は警察官だ」と分かってしまった。 (「普通の人は、そういうときにそういうことは言わないだろう」的なことが目立ちすぎたのだ) 当然、犯人にもバレバレで、結局逮捕には失敗。 (後日、犯人から「バレバレだったぞ」という内容の手紙が届いたのだとか) せっかく採用した技術者が居つかず、警察官が一般人のフリをしようとしてもバレてしまうほど警察が社会から「特殊化」 してしまっていては捜査に支障が出る。 以前、教員に民間企業での研修を受けさせるという試みがなされたことがあったが、警察官にも同様の研修を行ってみては どうだろうか? 夕方。 某団体の飲み会。 ここのところ、目的地にたどり着けるということが多くなったので油断して時間ピッタリに目的地に着けるように家を出た ら、しっかり道に迷って40分の遅刻。 私の隣の席が韓国の人で、酔っぱらいの日本人どもが大声でいろいろと「アブナイこと」を言うのに閉口して、まわりを見 回しては「シーッ」と言っていた。 「日本は言論の自由の国だから」 って、外国のスパイにとっても自由な国なんだよ! 私が子どもの頃、同じクラスに韓国人の子がいた。 当時の韓国はいまよりずっとややこしい状態の国で、その子のお母さんがよく「スパイ」を警戒していたのを覚えている。 こっちはまだ子どもだったので、「スパイってリアルにいるんだ」とか思っただけだったが。 「スパイ」と言うと、フィクションか冗談だと思う日本人。 アメリカ軍が「日本に機密情報を教えるとダダ漏れになるからイヤ」というのも分かるなあ。 ……帰りの電車で寝過ごして、気がついたら練馬。 今日は、行きも帰りもあっちこっち丁稚な日だった。 寝る。
2012年10月19日(木)
朝。 なんかやたらに寒い。 昨日が雨だったせいか。 もう10月も後半だし、これからどんどん寒くなって行くのだろうな。 雑用を済ませて、昼頃ニュースをチェックしていたら、 〈アルファ・ケンタウリを周回する惑星が発見される〉 という記事を見つける。 「スラッシュドット・ジャパン サイエンス」の記事で、これだけだとよく分からなかったので、元ネタを確かめようとし たら、これがぜんぶ英語だ。(泣) 半日がかり(嘘だと思うかも知れないが、英語の苦手な人間はウェブの記事を読むだけに本当にそれだけかかるのだよ)で どうにか読んでみる。 ええと…… “ESO's HARPS instrument finds Earth-mass exoplanet orbiting Alpha Centauri B 16 October 2012.” ESOのHARP分光器は、2012年年10月16日に地球並の質量の太陽系外惑星がアルファ・ケンタウリBの軌道上 を回っているのを発見した。 ……で、いいのかな? ESOって何だよ? ヨーロッパ南天天文台(European Southern Observatory)。 知らんかった。 HARPって? 高精度視線速度系外惑星探査装置 (High Accuracy Radial Velocity Planet Searcher) 。 むしろ日本語訳の方を初めて知ったよ! 完全文系人間の私は、いちいち調べないとそんなことも分からない。 そんなわけで、まず基礎知識から。 アルファ・ケンタウリというのは、地球から4.3光年の距離にある三重星(ひとつの太陽系に太陽が3つあるやつ)。 太陽は、大きい方から順にA、B、Cと名前がついている。 つまり、アルファ・ケンタウリA、アルファ・ケンタウリB……という感じ。 一番小さいアルファ・ケンタウリCは、プロキシマ・ケンタウリとも呼ばれる赤色矮星。 プロキシマ(proxima)とはラテン語で「最も近い」という意味で、なんでそう呼ばれるのかと言うと、太陽系から見て、 最も近い恒星だから。 ちなみにアルファ・ケンタウリというのは、日本語で言うと「ケンタウルス座アルファ星」。 「アルファ星」というのは、その星座の中で1番明るい星のこと。 言うまでもなく、2番目に明るい星は「ベータ星」。 今回、惑星が見つかったのは、そのケンタウルス座のアルファ星のBという太陽のまわり。 惑星は、発見された順に小文字でb,c,d……と名前が振られるから(太陽を “a”とするので“b” から始まる)この惑星 の名前はアルファ・ケンタウリBbになる。 アルファ・ケンタウリBbの質量は、地球の1.13倍。 つまり地球とほぼ同じなのである。 但し、公転周期はわずか3.24日。 つまり太陽からわずか600万キロメートル弱しか離れていないので、地表はむちゃくちゃに熱い。 (参考までに、我々の太陽系で太陽に最も近い惑星である水星でも、太陽からの平均距離は5800万キロメートル) さて…… どうやってこの惑星を見つけたのかという話。 アルファ・ケンタウリBbは、太陽(アルファ・ケンタウリB)のまわりを回っているわけだが、太陽の引力で引っ張られ ると同時に、自分も太陽を引っ張っている。 アルファ・ケンタウリBが動くので、地球から見たこの星の光にドップラー偏移が起こる。 離れていくものは赤っぽく見え(赤方偏移)、近づいて来るものは青っぽく見える(青方偏移)というアレだね。 この観測結果が、サインカーブを描いていたというわけだ。 サインカーブ。 数学を思い出す嫌な言葉だ。 ほら、山になったり谷になったりウネウネしたあの線。 思い出したくもない? じゃあ、やめよう。 なんか遠ざかったり近づいたりしているものの動きをグラフにしたときに出来る線なのだなとか、この辺はぼやーっと。 観測されたドップラー偏移に基づいてアルファ・ケンタウリBの動きをグラフにしたら、このサインカーブの形になった。 つまり、アルファ・ケンタウリBというのは、近づいたり遠ざかったりと動いていたということなのだね。 物は何もないのに動いたりしないから、何か質量のある物体が、アルファ・ケンタウリBのまわりを回りながら引っ張って 動かしていたということになる。 恒星のまわりを回っている、そんなに質量のあるものと言ったら、惑星じゃないかい? そんなわけで、普通なら見つけられないような太陽の近くにある惑星を見つけるのに成功したらしい。 普通の方法だと近すぎる太陽が邪魔になっちゃうのだけれど、惑星が太陽に与える影響を観測するという方法だと、惑星が 太陽に近い方が、逆にその影響が大きくなって観測しやすいのだとか。 この論文を書いた人(筆頭執筆者)は、ザビエル・ドゥムスケ(Xavier Dumusque)という人。 スイスのジュネーブ天文台 (Geneva Observatory, Switzerland)とポルトガルのポルト大学天体物理学センター (Centro de Astrofisica da Universidade do Porto, Portugal)で研究をしている人らしい。 このニュースは、世界中で話題になったようだが、私が読んでいて一番楽しかったのは、天文学者だというPhil Plaitさん という方のブログ〈Bad Astronomy〉。 “Holy crap!” とか、“Wow”とか、“Heck”とか、“c'mon” とか、目についた単語を見ているだけで英語の読めない私でも この方が舞い上がってらっしゃるのがよく分かる。(笑) 挙げ句の果てに、「アルファ・ケンタウリ」という言葉に反応しまくって、 It's where the Robinson family was supposed to go in "Lost in Space". It's where Zefram Cochrane lived in "Star Trek". It's where the Fithp came from in Footfall. とか、はしゃぎっぱなし。 (念のため、この方「天文学者」である) "Lost in Space"(宇宙家族ロビンソン)のロビンソン・ファミリーは分かるし、「スタートレック」のゼフラム・コクレーン はともかく、“Footfall” の “Fithp” ってどこのどなた? と、SFオタクじゃない私には一瞬わからなかったので、調べてみたら『降伏の儀式』のフィスプさんたちのことね。 ラリー・ニーヴンがジェリー・パーネルと共同で書いた小説。 ……と、他人のブログに突っ込みを入れているうちに日が暮れていた。 夜。 「勇者ヨシヒコと悪霊の鍵」を観る。 殺人チワワ登場。 もちろん「モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル」に出て来る殺人ウサギのパロディ。 このドラマの脚本家、よっぽどあのエピソードが気に入ったらしい。 さて、そろそろ寝るか。 今日は、朝起きて、他人のブログに突っ込みを入れて、テレビを観た。 寝る。
2012年10月18日(木)
午前中。 なんかいろいろ雑用。 午後。 昼食を食べてモーリスにじゃれつく。 まったく曲にならないのは、出ている音とリズムが違うから。 左手の指がちゃんと目当ての弦の上に乗らず、押さえ方も不完全で、ピックを持った右手の動きも変。 健気なモーリスは、それでも音を出そうとしてくれているらしく、何かのはずみに瞬間的にとてもきれいな音で鳴る。 やっていると、だんだんギターが可哀想になって来た。 夕方。 ネットでニュースを拾う。 慶応義塾大学大学院が「デジタルコンテンツ(DC)EXPO2012」(日本科学未来館 10/25〜27)で、光学 迷彩の技術を応用した「透明プリウス」というのを企画展示するそうだ。 ドライバーが車両後方をみるときに後部座席が透明になったようにすることができるシステムだそうだ。 この光学迷彩というのは、いわゆる「透明マント」。 仕組みは、だいた以下のようなもの。 1)「透明」にしたい物体を、あらかじめ再帰性反射材(※)で覆っておく。 2)カメラでその物体の後ろの映像を撮影する。 3)その映像を天井に取り付けたプロジェクターで下方に照射する。 4)ハーフミラーで反射させて、物体に照射する。 5)ハーフミラーに跳ね返って来た映像を見ると物体の後ろの映像が物体そのものに映っているため、その物体が透明に なったように見える。 (※)照射された光(映像)が光源に向けてまっすぐ跳ね返って来る特殊な反射の仕方をするもの。 再帰性反射材で車の後部座席を作りこの装置を取り付けると、車の後方が透けて見えるので、バックとか車庫入れがやりや すいというもの。 動画で見たら、ちょっと面白かった。 トヨタの「透明プリウス研究室」というサイトに詳しい説明が載っているので、興味のある方はそちらへ。 ところで、このサイトの説明で「女性は車庫入れが苦手」と言っているが、これは嘘だと思う。 正確には「女は面倒臭い車庫入れを男に押し付けたがる」だろう。 女の「やぁーん、できないー」を、本気にしないように。 (まあ、いつも他人に押し付けていたら、結果的にいつまでも上達しないということはあるかも知れないが) 夜。 1号くんがやって来て、ビールで酒盛り。 不毛な1日だった。 風呂に入って、寝る。
2012年10月17日(水)
午前中の雑用を済ませて、モーリスを手にする。 「少年時代」は、4拍子の曲のはずなのに、なぜか私が弾くと2拍子に聞こえてしまうぞ??? ところでこの「少年時代」、調べてみたら映画の主題歌だったらしい。 映画のタイトルは、そのまんま「少年時代」で、原作は藤子不二雄(A)先生の『少年時代』。 柏原兵三という作家の書いた『長い道』という小説が、そのさらに原作らしい。 内容は、(A)先生らしい陰気な内容で、扱われているテーマはイジメ。 それも「イジメ問題がありましたが解決しました。良かったね」的な明るい話ではなく、暴力的な苛めっ子のいるクラスに 頭脳的で陰険な別のタイプの苛めっ子が現れ、元の苛めっ子は苛められっ子となって、イジメは続いて行く……そんな話。 嫌ァな読後感の残る物語だった記憶がある。 主題歌はヒットしたが、映画の方はヒットしなかったみたいだな。 午後。 気がついたら雨が降っている。 夕方から、代官山で「藤岡藤巻(without 藤巻)」のライブがあるのだが。 傘を差して出かける。 副都心線を渋谷で東横線乗り換えるルート。 そう言えば、このルート、最近よく使う。 (だから来年、副都心線と東横線を相互乗り入れさせるのか) と、妙に納得。 きっと利用者が多いルートなのだな。 18時30分の開場なのだが、18時前に受付に着く。 というのも、前売り券をネット予約していたのに、届くはずの整理番号が届いていなかったのだ。 (この番号がないと、当日券の扱いとなって入場順が遅くなる上、料金も高くなる) 受付で確認して貰ったところ、予約はちゃんと入っていたようで、その場で整理番号を教えて貰える。 それは良かったのだが、この手続きがわずか2分で終わってしまったため(もっと揉めるかと思っていた)、その後30分 会場の外で立ちっぱなしでずっと待つ羽目に。 (電話で確認した方が良かったかなあ?) やっと開場時間が来て中に入れたので、とりあえず暖かくなれそうなものをとカレーライスを注文したら、ライスがイン ディカ米だった。 料理にはあまり詳しくないのだが。カレーをかけて食べる飯は、水気を吸いにくいインディカ米が正しいのか? (カレーはもともとインドのものだし) インディカ米のカレーライスは、独特の食感があって美味だった。 さて、ほぼ定刻通りにライブ開始。 本日登場するグループは3組なのだが、トップバッターは「ラムファン」という大阪から来たコンビ。 心斎橋ラムネと緑ファンタという女性2人なのだが、この緑ファンタという人、どこかで見たと思ったら、KINCHOの 「ゴンゴンアロマ」のCMに出ている女優さんだった。 アブナイ感じの女性が、インターホンに向かって勝手に「ゴンゴンアロマ」の宣伝を喋って、最後に「また夕方、おんなじ こと言いに来ますね」と言うという、ややホラーな感じのCM。 歌は「謝ってください」という執念深い女性の心情を歌ったじっとりとした(「しっとりと」ではない)セリフの多い曲。 というか、ほぼ全部セリフ。 (考えてみたら、歌手ではなくて女優さんなのだよな、この人) 藤岡さん、彼女らをライバルと目したのか、自分の番の冒頭に、このコンビのパロディをやろうとして失敗していた。(笑) 藤岡藤巻、歌はいつものように「妄想しようよ」とか「チャイナにいらっチャイナ」とか、「ネット等に絶対に内容を公表 しないでください」の注意付きの曲。 別にネットに公開しても、文句を言ってくるのは、せいぜい「公安警察」か「国家」ぐらいだと思うが……。 その後が「ストライク」というグループ。 エレキギターを演奏する、比較的正統派のロックグループで、「前の2つのグループが凄すぎて押されている」みたいなこと を言いつつ、きちんとした演奏を行っていた。 (エレキギターをジャンジャンかき鳴らすグループが「きちんとして」見えるほど、前の2つがとんでもなかったのだ) 恐ろしかったのは、「ストライク」のメンバーに大学でダンスを教えている先生がいるとかで、「死ね!バレンタインデー」 に振り付けをつけて、授業で生徒に踊らせたのだという話。 (明日を担う青少年の純粋な心に、なんということをする!) この「ストライク」さん、あまりにきちんとしたロックグループ過ぎて、今度、天皇陛下をお招きする予定のイベントで演奏 する曲の作曲を依頼されてしまったのだそうだ。 「天皇陛下が、どのような曲をお好みなのかが分からなくて……」 とか言っていた。 天皇陛下がお好みになる「ロック」って、どんな曲だろう? 私にも分からない。 (それにしても、なんでロックの人に曲を依頼したのだろうな、主催者も?) 終演。 ……エレキギターの「爆音」のせいで、片耳が変。 来た時と逆のルートを辿り、東横線から副都心線に乗り換えようとして、今回も渋谷でウロウロする。 あのわけの分からない3番線と4番線は、来年の3月になったら、もっとちゃんとした位置関係になるのだよね? 同じ方面に向かう同じ路線の電車が発着する隣り合わせ2つのホームの間に線路が入っているのって変だから。 帰宅。 夕刊を読んだら、例のパソコン乗っ取り事件の続報。 同じ犯人の被害に遭って誤認逮捕された少年。 県警の調べに対しては、 「何もしていない。不当逮捕だ」 と、容疑を否認していたのにも関わらず、 検察の取り調べには、 「楽しそうな小学生を困らせてやろうと思った」 と、一転して容疑を認め、保護観察処分となっていたのだそうだ。 誤認逮捕された未成年が、検察に取り調べられたら、「楽しそうな小学生を困らせてやろうと思った」とかいう、いかにも 大人の考えそうな動機を喋っていたという辺りに、パソコン乗っ取り以上の怖さを感じたな。 これ、「今回の真犯人が捕まったら事件解決」という問題なのかな? 寝る。
2012年10月16日(火)
朝刊の社会面に載っていたベタ記事。 〈小学校でクラス担任をしている女性教師が、会員制の交流サイト「フェイスブック」に「モンスターやっつけた」などと保 護者を中傷するような書き込みをしていたことが15日、分かった。女性教師は「ごく親しい友人だけが閲覧できるものだ と思っていた」と釈明〉 またフェイスブックで「やっちまった」人が出たらしい。 それはともかく、たぶんこの女性教師は〈モンスター・ペアレント〉によく遭うタイプなのだろうなあ、と思った。 以前、企業のクレーム対策のエキスパートという人が何かの番組で、「先方を〈悪質クレーマー〉にしてしまうのは、大方こ ちら側に問題がある」と言っていた。 ネットで詳細な記事を読んだところ、この女性教師、どうやら保護者面談にやって来る保護者を、片端から「モンスター」 呼ばわりしていたらしい。 そんな気持ちで迎えられたら、誰だって態度を硬化させてしまう。 たぶん彼女は「相手はバカだからバレていないはず」ぐらいの気でいたのだろうが、相手をバカにする気持ちはどうしても 態度の端々に出るものだから、必ずバレると思った方が良い。 「オレは頭イイから、オレだけは大丈夫」ということは、絶対にないのだ。 だいたい、この女性教師の釈明、「ごく親しい友人だけが閲覧できるものだと思っていた」って、何だ? これって「陰口のつもりだったんです。当人の耳に入るとは思わなかったんです」という意味だよな? つまり、彼女の釈明は「悪口を言ったこと」ではなく「それがバレたこと」に対するものなのだ。 「私の悪口を言ったな」に対して「すいません。バレないと思ったので言いました」では、相手の怒りは解けないだろう。 「次回からは、バレないようにあなたの悪口を言います」じゃあ、謝ったことにならない。 でも、この女性教師の場合、「謝ったのに、まだ怒っているなんて、やっぱり相手はモンスター」とか思うのかもなあ。 午後。 病院へ。 肩凝りがひどいと思っていたら、頸椎がズレて神経を圧迫していたとかで、その治療に通っているのだ。 医者に、 「どうですか?」 と、聞かれたので、 「風邪で胃を悪くして薬を飲めずにいたら、症状が悪化しました」 と、答えたら、 「そういう風に、ときどき投薬を中止して効果を確認して貰えるのはありがたいなあ」 って、オイオイオイ。(笑) 処方箋を書いて貰って、薬局へ。 空いていたので「ラッキー!」と、思ったら、薬剤師のお兄さんが異常に手が遅い。 薬を数えている最中にボーッと外を眺めて「あ……」みたいな感じで、また最初から数え直し。 そこで隣の人と喋り出して、また最初から……。 調剤室がガラス張りなので、その様子が全部こちらに見えている。 ようやく薬を数え終わって、彼が笑顔でカウンターにやって来た時には、こっちはすっかりイラついた客になっていた。 お兄さん、 (なんでこの客は、こんなに機嫌が悪いんだろう? ひょっとしてモンスターかな?) とか思ったかも知れない。 夜。 吹き矢の講習。 ややストレス(あるんか?)解消。 帰宅。 ニュースを見たら、 〈韓国の排他的経済水域内で不法操業をしていた中国漁船の船員が、韓国の海洋警察官が撃ったゴム弾に当たり死亡〉 だって。 (うわあ……、韓国もいま中国と揉めたくないだろうになあ) 寝る。
2012年10月15日(月)
朝。 誰も同情できないオクトーバーフェスト疲れ…… たらたらと午前中の雑用を済ませ、昼は新番組だという海外ドラマを観ながらぼーっとする。 せっかくのアクション・ミステリーなのに「主人公の上司が離婚問題で揉めていて」とか、下世話な設定を盛り込んでし まっているので、そこでテンポが悪くなる。 午後。 モーリスにじゃれつく。 ネコがギターを引っ掻いているような音が出る。 夕方。 ゴドウィンにじゃれつく。 これがなんで未訳だったのか、分かるなあ。 アシモフも駄洒落好きだったが、ゴドウィンのこの作品も言葉遊びがオチになっている。 文法も語順も違う言語の言葉遊びを日本語にして「面白く」するのって…… 夜。 コインランドリーに行ったついでに1号くんの部屋へ。 付き合いで「つり球」というアニメを観る。 内気で人付き合いの苦手な高校生が、ある体験によって、友情を育み成長するというストーリー。 登場人物の性格に一貫性がないので、見ていて疲れる。 例えば主人公。 分からないことがあるとすぐにスマホで検索する人という設定だが、釣り糸のつけ方が分からずに非常に困っているはず の時には、なぜかスマホを使わない。 極端に人付き合いが苦手な性格という設定なのに、見ず知らずの他人を勝手に同居させてしまうような祖母とはとても うまくやっているようだ。(無理じゃないか、普通?) 内気で通常の会話でさえまともに喋れない性格のはずなのに、物語の進行上必要なことになると、要領よくまとめた内容 を自分より力を持った相手に有無を言わせぬ口調で喋り、従わせてしまう。 物語というのは、主人公が重要な局面でとるべき行動をとってくれないと、話が先に進まない。 それなのに主人公を消極的な人間と設定している。 その結果、消極的なはずの主人公が、物語を動かさなくてはならない局面に来ると、ガラリと人格を変えてしまう。 結果、見ている側が振り落とされる。 どうしても主人公を「消極的性格」に設定したいのなら、物語を動かすべき局面で、主人公の代わりに行動してくれる別の キャラクターを作っておくべきだったんじゃないのかなあ? 帰宅。 1号くんお勧めの「スブタにパイナップル」という動画を視聴。 和服姿の男性が、歌いながらコミカルなダンスを踊るという内容の動画。 体の線が表に出にくい和服の下で、鍛錬されたプロの筋肉が柔軟に動いているのが分かる面白い映像だった。 (プロのダンスって、停止しているべき時に体が本当に完全に停止しているのね) 普通の俳優が、彼のすぐ隣で洋服姿で同じダンスを踊っているのが良い対比となって、 (プロ、すげえ!) と、感動する。 ……ゴドウィンと闘ってから、寝る。
2012年10月14日(日)
さあ、オクトーバーフェストじゃあ〜っっっ! と、今朝は意味もなく早起き。 巻き添えは1号くんと2号くん。 場所は横浜の赤レンガ倉庫。 副都心線と東横線を乗り継いで「馬車道」で降りる。 2号くんは、東横線で乗り物酔いするという技を披露してくれたが、まあそれはともかく…… エピクトさんが会場に早めに入って席を取っていてくれたので、そちらにお邪魔して、あとは交代でビールやつまみを買いに 行き、飲んだり喰ったり、音楽を聴いたり。 家族でやっているとかいうドイツの楽団がステージに現れると、会場の酔っぱらいがいっせいに盛り上がるが、そこは日本人 なので、大変お行儀の良い盛り上がり方。 ここで飲むビールは、日本で普通に飲んでいる「ビール」とはだいぶ違って、甘酸っぱかったり、独特のフレーバーがあった りするアルコール度数もやや高めの飲み物。 ちなみに私が飲んだ「アップルシナモンエール」というのは、ビールというよりむしろアップルティーに近い味の飲み物だっ た。 屋台の料理はリーフレットにあった「画像はイメージです」の言葉に恥じない素朴な田舎料理で、2号くんが、 「思いっきりボンショリ」 とかつぶやいていた。(笑) ガキ共2人が帰ったあと、エピクトさんと2人で酔い覚ましに横浜の街をぶらつく。 天気は小雨。 エピクトさんお勧め(?)の、 「すっごく甘いパイが出る店」 というのに行って、チェリーパイを食べる。 なかなか美味だった。 帰りの東横線では、渋谷まで爆睡。 来年の3月に東横線と副都心線が繋がるから、そうしたら池袋までずっと寝て帰れるな……などと。 夜。 池上彰氏のニュース解説番組を見る。 消費税25%だが、特に国民から文句が出ていないというデンマークの例。 理由は、教育費と医療費がタダで年金がたっぷりだから。 教育費に至っては、18歳を過ぎてもまだ学校に通っている者には逆に国から月々約8万円の手当が出るそうな。 (ふ〜ん?) と、手元のパソコンで「デンマーク王国」のwikiを見てみたら、 年齢別人口比率(2005年のデータ)で、 0〜14歳:18.8% 15〜64歳:66.2% 65歳以上:15.0% ちなみに、日本の年齢別人口比率(2011年10月1日現在)は、 0〜14歳:13.1% 15〜64歳:63.6% 65歳以上:23.3% 病気に罹りやすい高齢者の割合が低ければ医療費をタダにしても国の負担は低く、自分が学生だったり、学齢期の子供を育 てていたりする若者の比率が高ければ教育費をタダにすると内閣の支持率が上がるよな。 もうひとつの興味深い外国の例。 経済危機に喘ぐイタリアでは、昨年、選挙で選ばれた者以外の人間で構成される内閣を作った。 選挙で選ばれる政治家は、支持率を気にして思い切った経済政策を行えないからだそうだ。 21世紀後半に主流となる政治形態は、多数決による「民主主義」ではなくなっているのかな? 寝る。
2012年10月13日(土)
風邪は大方治ったのだが、起き抜けはまだ体がだるい。 病み上がりという感じかなあ。 今朝の朝刊。 2面で、コンピューター・ウイルスによるパソコン乗っ取りの特集を組んでいた。 その手のウイルスの中には「バックドア」と呼ばれるタイプのものがあって、このタイプのウイルスは〈カメラが付いている パソコンだとパソコンの前に誰もいないことを確認できる〉のだそうだ。 前に「CSI」というアメリカのドラマで、カメラ付きのノートパソコンを盗んだ犯人を捕まえるために捜査員がそのパソ コンをハッキングしてリアルタイムで犯人を見ながら警官を派遣するというシーンがあったが、あれを悪者の方がやってしま うわけだ。 現実がSFホラーじみて来たな。 昼。 ギターを取り出して、一応練習。 進歩なし。 午後。 ギターセミナーへ。 先日買った私のモーリスは、良いギターだとみんなから褒められた。 (弾いている私自身は特に褒められなかったが) ちなみに、いま練習しているのは「少年時代」という曲。 聴いたことのある曲なのだが、自分で弾いてみるとなんだか違う曲に聴こえる。 謎だ…… 夕方。 セミナーから帰宅。 「琉神マブヤー 1972レジェンド」を観る。 1972年は、我々にとっては「何かあったっけ?」という年だが、沖縄返還の年。 この「返還」というのも、我々本土の人間の視点からの言葉で、沖縄の人たちのとっては「自分たちの支配者がアメリカ人 から日本人に変わった」というイメージだったのだな……ということがドラマを観ているとなんとなく分かって来る。 沖縄県内+東京ローカルで放送する番組で、こういった内容を扱ったということに強いメッセージ性を感じた。 夕刊。 鎌倉市にある「鎌倉高校前」という駅の写真が乗っていた。 私は以前、ちょっとした手違いで(つまりいつもの方向音痴のせいで列車を乗り間違えて)台風の日に、この駅のホームに 立ったことがある。 ホームで列車を待っていたら波のしぶきが飛んで来て、塩辛い水滴が口の中に飛び込んだのを覚えている。 目の前のあまりの光景に、ポカンと口を開けていたのだ。 たぶん日本一海に近い駅なんじゃないかと思う。 何しろ線路の向こうは道路1本を挟んで、もう海なのだ。 それにしても「鎌倉高校前」という駅名。 確かに「鎌倉高校」を目指してやって来る人にとっては便利な駅名なのかも知れないが、これほど海の目の前にある駅に、 もう少し別の名前をつけられなかったものなのだろうか? それとも地元の人にとっては海なんて珍しいものでもないから「海が見える? それがどーした」という感覚だったのか? 夜。 恩田陸先生原案だというドラマ「悪夢ちゃん」をやっていたので、観る。 原案となった小説『夢違』は読んでいないが「原作」ではなく「原案」ということは、たぶんドラマの内容はかなり小説と 違うのだろう。 主人公の女性教師、公式サイトの説明では「決して他人に心を開かず生徒たちにも愛情を持っていない極めて腹黒い変人」 ということになっていたのだが、ドラマを観る限り、不幸な生い立ち(親に捨てられ施設で育った)のために人付き合いに 苦手意識を持っているだけの普通の人。 「人に悪い印象を与えないように愛想良くする」というのは、別に「腹黒い」とは言わないと思うが??? 物語は、予知夢を見る能力のある少女が見た悪夢を、担任である主人公が解き明かして事件を解決するという話らしい。 つまり主人公は、どちらかと言うと不幸な他人を放っておけないおせっかいなお人好しなのだ。 これで「極めて腹黒い変人」だとすると、世の中の人はみんな「腹黒い変人」になるだろうし、この基準で自分を評価して いたらノイローゼになりそうだ。 さて、明日はオクトーバーフェストだ。 寝よう。
2012年10月12日(金)
朝。 8時過ぎ頃に郵便局から電話がかかって来る。 私宛らしき郵便物を預かっているのだが、住所が不完全なので確認したいとのこと。 差出人の名前を聞くが、覚えがない。 念のため、住所も聞いてみると…… 「差出人様の御住所ですか? ええと、○○市の……××精神病院の△△号病棟ですね」 精神病院の病棟を御住所とされる方に心当たりがなかったので受け取りはお断りさせて頂くことにしたが、こういうとき、 他の人はどうしているのだろう? 午後。 風邪をこじらせた1号くんの見舞い。 ついでに「キングゲイナー」という10年前のアニメを観る。 舞台は、破壊された自然を修復する目的で、過去に人口の集中していた温暖な土地を「自然環境保全地域」として立ち入り が厳しく制限されている未来の地球。 すでに環境の修復は済んでいるとして温暖な土地へ移住したがる人間と、自分たちの利益のために、このシステムの維持を 望む行政側とが対立しているという設定らしいが、連続ものの途中の3話分を見ただけなので、ちょっとよく分からない。 (某アニメ紹介番組で、田中公平さんが踊っていたのは、この番組のオープニング映像の真似だったのか!) と、それだけは分かったが。 帰宅。 ギターの練習。 進歩なし。 夕刊にIMFと世界銀行の全体会合の記事が載っていた。 〈IMFのラガルド専務理事は会合で新興国の出資比率を拡大するIMF改革について「あと1〜2ヵ国が承認すれば達成 できる。ゴールは目前だ」と述べた〉 のだとか。 この改革が実現すれば、現在、IMFへの出資比率6位の中国が3位に上昇することになる。 当然、中国の台頭を懸念するアメリカで議会の承認が取れない。 で、今回は、加盟国の同意が揃わずに実現は持ち越しとなったものの、改めて来年(2013年)の発効を目指すことにし たのだということ。 さて、来年までに世界はどう動いているのだろうか? 宇宙関係のニュース。 NASAの火星探査機「キュリオシティ」が10月8日(米国時間)に、車輪の近くの砂地で明るい色の謎の物体を発見。 この物体は「プラスティックの小片」と見られている。 常識的に、火星探査機が火星地表に落としたものと見なされたらしいが…… じゃないとしたら?(^0^)??? 夜。 近所の中華料理屋で夕食。 保育園の集まりがあったとかで、保護者に連れられた幼児が19名。 面白かったのは「騒がしくてすみません」と、こちらに謝ったのが父親たちの方だったこと。 母親たちの方は、この程度の子どもの声には馴れてしまっているので「騒がしい」とは感じないだろう。 自宅の近くに保育園があるのだが、確かにあの騒ぎと比べたら、むしろ静か。 きっと母親の方は「子どもたちが静かにしていて良かった」と感じていたのだろう。 逆に、父親の中には騒音に耐えきれず、カウンターに避難して飲んでいた人もいた。 騒ぎの間は何もせずにあとで周囲に謝る父親と、騒ぎを抑えるのに奮闘した末に周囲には何も言わず帰る母親。 どちらもにも頑張って貰って、今後の年金を払う世代を育てて欲しい。 帰宅。 「勇者ヨシヒコと悪霊の鍵」を観る。 第1話は、ヨシヒコたちが再び冒険の旅に出発する経緯。 舞台は、ヨシヒコがいた時代から100年後のカボイの村。 何者かによって魔王を封じていた結界が破られ、長老が勇者を求めるが名乗り出るものがいない。 そこで仏の力で、ヨシヒコたちが蘇らせられ…… とても分かりやすい導入部だった。 寝る。
2012年10月11日(金)
なんかニュースによると、中国はIMF・世界銀行総会に閣僚級の人を参加させないのだそうだ。 理由は開催国が日本だからではないかということで、尖閣諸島国有化への対抗措置の一環と見られているのだとか。 これは……中国側の「悪手」じゃないかな? 午前中。 雑用を片付けてから、ギターの練習。 今週の土曜日までに練習しておけと言われたコードが、まだ弾けないのだ。 午後。 さすがに疲れたので、本棚から「SFアドベンチャー 1982年4月号」という古い雑誌を引っ張り出して読む。 冒頭の特集が「パソコン特集」で、当時のSF関係者がパーソナル・コンピューターという技術をどう受け止めているのか という話。 小松左京先生が、1日がかりで組んだBASICのプログラムがデバッグを忘れていたために一発で吹っ飛んだとかいう話 とか。 (そう言えば、当時のパソコンはセーブが出来なかったのだよな) アップル II (懐かしい!)を使っているという加藤直之さんが、 「イラストレーターが本格的に使えるコンピュータならン千万は出さなくちゃ買えないし」 とか語っておられるのも、当時を思い出させる。 しかし一番興味深かったのは「ぜんぜんソフトウエアのことがわからないので」という新井素子先生が想像した「夢のコン ピューター」。 「すごくちっちゃくて持ち運びができる物がいいですね。そしてその中に、友達との待ち合わせ場所とか時間などが記憶さ れていて、私に声で知らせてくれたらウレシイと思います」 (先生、見たんですか、30年後の世界のスマホを?) SF作家の想像力、恐るべし! 夜。 テレビで「探偵ナイトスクープ」という番組の総集編というのをやっていたので観る。 その中に、小学生が撮影したビデオ映画をプロの映像編集者が編集するという企画があった。 内容はスターウォーズもどきみたいなSF映画なのだが、小学生が撮ったものであるから、元の映像はダンボールで作った 宇宙船やロボットを手で動かしているようなシロモノ。 しかし、これをプロが編集、映像を加工して効果音を加えると、なんだかそれなりに観られる映画になってしまった。 映像作品の制作における編集・加工技術の重要性というものを再認識。 (ハリウッド映画で偉いのは、監督じゃなく特殊効果マンなのか?) 深夜。 SF大会のスカイプに接続する方法がイマイチ分からなかったので、たまたまシャワーを借りに来ていた1号くんにやり方 を聞いてみたら、 「これ、Safariだとダメみたいだ」 とのこと。 で、Firefoxで繋いでみたら、いきなりチャット中に飛び込んでしまった上、ノパソが接続したままフリーズする事態に。 慌ててデスクトップに切り替えて30分ぐらいチャットに参加してから、寝る。
2012年10月10日(木)
今日は「目の愛護デー」。 10月10日を、 10 10 と縦並びに書いて、90度傾けて見ると眉毛と目みたいに見えるからだそうだ。 (いったい誰がこんなバカなことを思いついたのだろう?) 朝刊。 日経の1面のコラム〈踊り場景気 強まる中国リスク〉に、 〈景気が減速するなかで「反日」を強めた中国。人口13億人という世界最大市場の開拓に取り組んできた日本企業は大き な痛手を受けている〉 とあった。 インドの市場開拓を頑張ってみてはどうだろうか? 午前中。 ギターのコードチェンジの練習。 コードが弾けていないのにコードチェンジって、「ド」の音が出せないのに「ドレミ」を弾くようなもの。 午後。 風邪で寝込んでいるとかいう1号くんのアパートに見舞いに行き、ついでにビックカメラに寄ってDVDディスクを買う。 帰宅。 またギターの練習。 まったく進歩なし。 むしろ下手になっている気がする??? 夕刊。 大阪と三重で犯罪予告メールを送ったとして逮捕された人が、遠隔操作ウィルスにパソコンを乗っ取られた被害者と分かっ て釈放されたという事件の記事。 三重県で逮捕された人が「無料ソフトをダウンロードしたらPCの動きが重くなった」と供述したのがウィルス発見の糸口 だったのだそうだ。 つまり、こういうことか? 三重の人はウィルスに感染した自分のPCが重くなったのにすぐに気がついた。 だから、どのソフトが原因かが特定できた。 これに対して、大阪の人は「自分のPCがウィルスに感染していたのではないかと思う」ぐらいまでは推測できたものの、 どのソフトでそれが起きたのかまでは分からなかった。(よって、捜査員が問題のソフトを発見できなかった) これって、あんまりサクサク動くPCを使っているとウィルスの感染に気づきにくいってことなのかな? ところで、これに関連して、東京でも脅迫メールを送った容疑者として逮捕されていた人が釈放されたという小さな記事が 載っていたのだが、怖かったのは、 〈男性は容疑を認めていたが〉 という一文。 つまりこれって、犯人じゃない人に、取調官が「容疑を認め」させてしまっていたということか? 「自白」って当てにならないな。 この事件、そもそも8月26日に大阪で逮捕された人がアニメの演出家だったとかで比較的有名人だったので、報道が大き かったのだよね。 で、続いて9月14日に三重で逮捕された人が「無料ソフトをダウンロードしたらPCの動きが重くなった」と供述。 この情報が三重から大阪に届き、大阪府警が自分のところで逮捕した容疑者のPCを改めて調べたところ、遠隔操作で消去 されていたファイルを発見、この2つの事件を受けて東京の容疑者も釈放されたという経緯。 もしも、大阪の事件がもっと小さな事件だったら、三重県警は大阪府警に連絡をとっただろうか? これが大きな事件として報道されていなかったら、東京地検は「既に自供していた容疑者」を釈放しただろうか? いろいろと考えさせられる事件だと思う。 ともかくPCが遠隔操作で乗っ取られて知らないうちに勝手に犯罪を行い、自分が逮捕されてしまうというのは怖い話だ。 寝る。
2012年10月9日(火)
午前中。 万全とは言い切れない体調だが、まあ良くなった方。 『さあ 今から未来についてはなそう』(瀬名秀明 技術評論社)読了。 エッセイかと思ったら、講演録みたいなものだった。 作家であると同時に科学者でもある瀬名さん、こういう立場の人が科学エッセイを書くというのは自然なことだと思うのだ が、どうもそのことで小説関係者から随分と批判を受けたらしい。 以前、アシモフが書いたSF小説に、サイエンス・ライターが科学者の間では蔑むべき職業とされているという設定のもの があった。 言うまでもないことだが、アシモフも作家であると同時に科学者である。 科学エッセイを書く人って、作家からも科学者からもいじめられているのだろうか? 大切な仕事だと思うのだが。 ニュース。 日経電子版の〈ニュースこう読む〉で編集委員の秋田浩之氏が、 〈「尖閣諸島をめぐる領土問題は存在しない」。日本政府はこうした立場を堅持するあまり、尖閣についてあまり対外発信 してこなかった。今後は積極的に各国に説明していくという〉 と、書いていた。 これは大事なことだと思う。 「市に虎あり」という言葉がある。 紀元前に編纂された中国の『戦国策』という本に書かれているエピソードに基づく言葉で、「町のまん真ん中を虎が歩いて いる」というような信憑性のないデマでも、大勢の人の口から聞くとだんだん信じてしまうという意味だ。 「1895年に日本が編入を行った時、清朝は尖閣諸島への主権を行使していた。だからポツダム宣言で中国に返還される ことになっており、日本が尖閣諸島を占有しているのは、戦勝国が定めた戦後の秩序に対する挑戦である」 という中国側の主張は、事実と異なっているわけだが(日本は1885年からの調査で、清朝が尖閣諸島を領有していない ことを確認した上で編入を行っている)目下、中国は様々な方法でこの主張を宣伝し続けている。 で、実際にアメリカで通行人にインタビューをしてみたら、 「よく分からないけれど、尖閣諸島は日本が戦争で中国から奪った土地なのでしょう?」 と、答えるアメリカ市民がいた……と、この間、テレビでやっていた。 人間は、何度も同じ事を聞かされているうちに、だんだんそれを信じるようになるものだということを、中国人は紀元前か ら知っている。 「こっちの言っていることの方が事実なのだから」とふんぞり返っていると、日本はとんでもない損をすることになるぞ。 午後。 東京芸術劇場へ。 別に歌や芝居を観に行ったわけではない。 あの建物の中に郵便局があるのだ。 SF文学振興会の小学校の図書館に児童SFの全集を送る運動への募金で3000円を送金し、外に出て来たところで携帯 が鳴った。 電話の向こうで1号くんが、死にそうな声で、 「風邪をひいた」 とか言っている。 「そりゃ、お大事に」 と、答えて切ろうとしたら、 「風邪薬が切れた」 と言う。 寝込んでいるので、薬屋まで買いに出られないということで、それと私と何の関係があるのかと言えば、 「だから薬を買って来てくれ」 とのこと。 しょうがないので薬を買ってアパートに届けてやったら、 「『ボーンズ』というDVDを借りたので見ないか?」 と、誘われて、付き合う。 「ボーンズ」は、女性法人類学者が現場に残った被害者の骨から証拠を見つけて、事件を解決するというサスペンス・ミス テリーの1話完結式連続ドラマ。 喧嘩しながら引かれ合う気の強いヒロインとそのパートナーに、2人をくっつけようと活躍するヒロインの親友……という 設定に、かなりげんなり。 DVDを借りて来た1号くん自身も、 「こういう話かあ……」 DVDを見終わり、2時間ほど2人で駄弁ってから帰宅。 ギターの練習をして、寝る。
2012年10月8日(月)
曇り。 午前中。 昨日、S藤さんにゴドウィンの “CRY FROM A FAR PLANET” の下訳を送ると約束したことを思い出し、機械翻訳に修正を入 れる作業。 (さすがに原文を機械に流し込んで「ポチッとな」しただけのものでは日本語になっていないので) 昼。 出来たものを送信。 午後。 近所の古道具屋にギターを買いに行く。 「フォークギターは、いま1本しかない」 と言って店員が店の奥から出して来てくれたのは、モーリスのギターだった。 ソフトケースに音叉もおまけにつけて4980円だと言うので、それを買う。 (モーリス持てば、スーパースターも夢じゃない♪) モーリスを自宅に置いてから、池袋の楽器屋へ。 「1番テンションがソフトなフォークギターの弦を」 と、言って弦のセットとストリングワインダー(弦を巻く道具ね)とピックを買う。 昼食。 近くのそば屋で月見うどん。 ジュンク堂でSFブックミュージアムを開催中だというので寄ったら、S藤さんと遭遇。 これは偶然と言うより、会うべくして会ったな。(笑) 彼女は、 「SF本をいっぱい買って、本屋にSFは売れると印象づけるの」 と、言って、このイベントに通っているらしい。 (S藤さんが、翻訳に時間を取れないのは、本を読むのに時間を取られるからじゃないだろうか?) と、思ったので、素直にそう言うと、仕事が忙しいからだとの返事。 趣味に仕事にと充実した生活を送っているのだな。 羨ましい話である。 こういう羨ましい人生を送っている相手には、小さなことでも自慢しておくべきかと思ったので、 「私は今日、モーリスのギターを買いました」 と、自慢げに話したところ、 「わあ、お金持ち!」 と、大いに羨ましがられた。 私の勝ちである。 (もっともS藤さんが持っていた買い物カゴの中の書籍の合計金額は、どう考えても私のモーリスの倍以上だったが) 1階に降りて『さあ 今から未来についてはなそう』(瀬名秀明 技術評論社)を買ってから帰宅。 モーリスの弦を張り替えてコードの練習。 驚いたことに、このギターはとても良い音がする。 和音と不協和音の区別もつかないような耳に「良い音」とはっきり分かるのだから、分かりやすく良い音なのである。 (私なんかが持ち主となったことは、このギターにとって不幸なことなのではなかろうか?) と、本気で思った。 ところでこのギター、買ったときにケースのポケットに不思議なものが入っていた。 金属製で指を通す輪があり、鋭い鉤爪のようなものが付いている。 これが3つ。 (何だろう?) よく見ると〈ERNIE BALL〉という刻印がしてあったので、「ERNIE BALL」で検索したところ、どうやらこれはアニーボール というメーカーのシルバー製フィンガーピックというものであるらしい。 人差し指と中指と薬指にはめて、爪の代わりにこれで弦を弾くとよりシャープな音が出るのだとか。 このギターの前の持ち主は、音へのこだわりがある人だったのだな。 しかし、フィンガーピックというものは、個人の指の太さに合わせてサイズも違うものだと思う。 指のサイズに合わせたピックをギターと一緒に売ってしまったということは、この人はギターを弾く事を止めてしまったという ことなのか? それとも、もっといいピックを手に入れたので、古いピックを売ったのか? ……いろいろと想像してしまう。 ニュースを見たら、今年のノーベル生理学・医学賞はiPS細胞を作った京都大学の山中伸弥教授が受賞したそうだ。 受賞対象となった発見から受賞までたった6年か。 さて、今夜は瀬名さんの本でも読みながら、寝よう。
2012年10月7日(日)
病み上がり……というか、まだ完全に治り切っていない状態。 これはやっぱり風邪だったのか? 今日は夕方からSF乱学講座があるので、午前中は用心して体を休め、午後もあまり動き回らずにいる。 朝刊の社会面。 〈「ちきゅう」不適切会計〉という記事が載っていた。 〈地球深部探査船「ちきゅう」を所有する独立行政法人、海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)が業務委託のために負担 した保証金を巡り、機構に戻るはずだった保証金が契約上の不備で委託先に残ったままになっていたことが6日、会計検査 院の調べでわかった〉 という記事。 (これは……恐らく単純なヘマだな) 夕方。 SF乱学講座へ。 タイトルは「海溝の巨大地震はなぜ発生するのだろう?」 講師は、東京大学大気海洋研究所海洋底科学部門の准教授である朴進午(パク・ジンオ)氏。 朴氏は、地球深部探査船「ちきゅう」に乗船して南海トラフにおける地震発生の仕組みを研究している科学者。(^^; 学者さんは会計のヘマとは無関係だと思うが、あまりのタイミングについ笑いそうになった。 話は非常に面白かった。 乱学講座の面々を前に「質問は適宜どうぞ」などと言ったおかげで、途中、話が先に進まなくなる場面はあったが……。 質問者同士で議論が始まってしまったりするのが、乱学講座受講生の悪い癖。 講師の先生、ついに「私は椅子に座ってもですか?」と苦笑い。 私が前から知りたかった「地震のエネルギーを適当に逃がす方法」については、エネルギーの溜まっている部分の地盤に水 を加えて小さな地震を人工的に起こせば理論的には可能なのだそうだ。 水が地盤を形成する砂粒の粒子の間に入り込む事で、動きやすくなるはすだとのこと。 ただ、起こした地震の規模のコントロールが難しいので、エネルギーを逃がして地震を防ぐつもりが却って大地震を起こして しまう危険性があるので、この方法は実行するにはちょっとアレであるらしい。 帰りにいつもの「包茶」で夕食。 たまたま翻訳サークルのメンバーが全員集まったので、今後について会議。 「崎田さん、なんかすごく怒ってるんだもん」 と、主催者のHさん。 そりゃなあ、苦労して訳した分が後回しにされ、新たに訳す作品の分担分を勝手に「なんとなーく増える方向」にされたら 怒るわい。 山手線で帰宅。 寝る。
2012年10月6日(土)
午前中。 白いギターを取り出してコードの練習。 ギターセミナーは今日なので、完全に泥縄であるが、ここ1週間、ほぼ風邪で寝込んでいたので仕方がない。 風邪の症状は、差し当たって風邪薬で押さえ込んでおく。 午後。 白いギターを手にバスに乗って板橋へ。 (バスという乗り物は、地下鉄に比べて、高齢者、妊婦、赤ん坊連れの割合が高い気がするな……) などと考えているうちに目的の停留所に着いたので、慌てて降りる。 別に慌てる必要はないと思うのだが、停車時間の決まっていないバスという乗り物に慣れないので、慌てて降りないと降り 損なうような気がするのだ。 そして、間違って別の停留所に連れて行かれてしまうと、二度と元の場所へは戻れない方向音痴。 マクドナルドで昼食を摂ってからセミナー会場へ向かう。 薬が効いたせいか、軽いめまいと胃部不快感以外の症状は治まっている。 セミナー。 コードを組み合わせて曲の演奏に進んだのだが、私がBのコードが弾けないのは相変わらず。 Bで止まる。 しょうがないのでBの代わりにB7というのを覚えることにした。 上級コース(?)のM森氏は、講師の先生に、 「何か弾きたい曲は?」 と、聞かれて、 「少女革命ウテナのオープニングを」 と答えて困惑させていた。 なぜウテナ? 講座とは直接関係ないが、私の白いギターは、受講者の間でいつのまにか「テレビジョッキーの奇人変人コーナーへの出場 記念品」ということにされてしまったが、嘘なので本気にしないように。 (やっぱり別の色のギターを買おう) 夕食は大山東町の「バッタもん」で。 お湯割りで焼酎を飲んだら、めまいと胃の不快感がさっぱり消えて、爽快な気分になる。 アルコールというのは、すごいものだ。 「アイアンキングがリメイクされるらしい」という噂を耳にする。 アイアンキングとシルバー仮面とレッドバロンがチームを組んで闘う、「 アベンジャーズ」のパクリみたいな作品だという 話なのだが、本当かね? 帰り道は大雨。 大事なギターが濡れてしまうのでバス停からやや小走りで家に帰る。 (ギターケースも新しいのを買わないとなあ) 寝る。
2012年10月5日(金)
今朝もまた同じ夢を見て目を覚ます。 さすがに1週間同じ夢が続くというのは珍しい。 これも体調不良のせいか? 朝刊で〈iPS細胞からマウス〉という見出しを見つける。 〈iPS細胞から卵子を作り、通常の精子と体外受精させてマウスを誕生させることに京都大学の研究チームが成功した〉 のだそうだ。 〈マウスとは細胞の性質が大きく異なり、ヒトの細胞で卵子を作るまでには10年単位の時間がかかる可能性もある〉 とのことだが、 〈今後はヒトのiPS細胞で卵子や精子を作る研究を進める〉 らしい。 不妊症の対策として効果がありそうだが、法律の整備が課題になりそう。 法律を考える人に、理系の知識が十分という人は少なさそうだから。 例の違法ダウンロードがどうとかいう法律でも、ストリーミングはOKと言っていたのに「でもキャッシュが残っていると ダメです」みたいな話が出て、未だに何がダメで何がOKなのかがイマイチはっきりせず、結局のところ法律を作った人が 「ダウンロードとは何か」という根本的なところをきちんと理解していなかったのではないかと噂されている。 新技術に対応する法律を、よく分からないままに作ってしまうと、かえって危険を生むことがある。 それが怖いな。 午後。 区役所に行く用があり、風邪薬を飲んで出かける。 胸がゼハゼハいうので、帰り道で薬屋に寄る。 ブロンでもキメようか(???)と思ったが、やっぱり止めてコンタックの咳止め(コデイン抜きのやつ)にする。 薬屋から自宅までの道で、咽が痛いので自販機で飲み物を買おうと思ったら、100円玉は入ったのに商品が出て来ない。 「故障の時は、この番号へ」的な番号が書いてあったので、そこに電話したら機械の完全自動対応。 「この番号を言え」だの「電話番号を教えろ」だのと言わるのだが、その数字を入力するのと同時に次の指示のアナウンス が流れる仕組み。 自販機の前からかけているということは、当然、相手は携帯電話。 携帯電話というのは、数字の入力時にはレシーバーを耳から離しているのが普通。 当然、アナウンスの前半が毎回がよく聞き取れない。 このシステムを作った奴はアホかと思う。 電話を切って間もなく、向こうから携帯に電話がかかって来て「音声入力した住所がよく聞き取れなかった」みたいなこと を言い、「100円を郵送するがそれで良いか」とのこと。 「それで良い」と答えたが、送料をかけて100円を送って来るというのもなんかバカみたいな話だ。 住所の問い合わせの電話をすぐにかけられるような体制なら、最初から人間が対応した方が話もスムーズに終わり、こっち だって「100円ぐらいいいよ」で済んだと思うのだが。 たぶんクレーマー対策のつもりなのだろうが、クレーマーに身構えるあまり、逆に面倒なクレーマーを増やしているのでは ないかな? そもそも私は「100円返してくれ」と言いたかったんじゃなく「お宅の機械が壊れているよ」と親切に教えてあげる気で 電話をかけたのだから。 ……などという困難に直面しつつも、なんとか自宅に生還。 咳止めで咳を鎮めて、どうにかディックを開けるまでに気力を回復するが、5行訳して、ダウン。 体力がまだ戻って来ていない。 (この「独り言」は文字通り頭に思い浮かんだ言葉を指の反射で入力しているだけなので、声でブツブツ言う代わりに指で つぶやいているような感じで、咽を使わないだけ却って楽なぐらいなのだが、英文和訳には脳みそを使うので、ここが熱で グツグツ煮えてしまっていると、正直、出来なくなる) ところで、私のノパソは、デフォルトでブラウザを立ち上げるとアップルの公式サイトに繋がるようになっているのだが、 家に帰ってネットに接続した途端、ジョブズの半生を動画で見せられた。 なんか1周忌だからということらしいのだが、ブラウザ立ち上げのたびに動画が開くのはさすがに鬱陶しい。 追悼ページを作るのは良いと思うが、もうちょっと考えて欲しかったよな。 夜。 咳止めも効いて来たので、ギターの練習。 F(ド・ファ・ラ)と、B(ファ#・シ・レ)がどうしても抑えられない。 (FとBのない曲を弾けばいいんじゃないかなあ?) などと考えつつ、寝る。
2012年10月4日(木)
微熱が1週間続いている。 これはもう、熱が高くなる度に姑息に熱冷ましを飲むのはいっそやめてしまおうと、薬なしで1日を過ごすことにする。 当然、熱が上がると動けなくなるので、椅子に座ってやり過ごす。 (立つとめまいがして危ないのだ) 放っておくと熱が上がり続けるのか、それとも適当なところまで上がって下がるのか? 自分でも分からない。 とりあえず、動けないまま新聞など読む。 活字を目で追うのだが、理解力がハンパなく落ちている。 1面のコラム〈エネルギーを問う〉。 〈米の本音に配慮〉 原発を止めると、日本に溜まるプルトニウムが他国に流出して核兵器を作られかねない……という話らしい。 午後。 ついに完全に横になって寝てしまうことにする。 考えてみると、ここのところずっと寝ているな。(笑) 不思議なことに、1日中寝ている状態が何日が続くと、見る夢が連続物になる。 同じ学校(?)みたいな建物の中にいる夢。 毎回、やっていることは違うのだが、設定は変わらない。 (長期入院とかで毎日寝ている人は、夢と現実の区別がつかなくなってりまったりしないかな?) などと、ぼーっとした頭で考える。 夕方。 アニメ「銀魂」の新シリーズが始まるというので、テレビをつけたら「金魂」が始まった。 主人公坂田銀時が帰宅すると、なぜかそこに自分の代わりに坂田金時という人物がいて、周囲の人間が全て自分を忘れてい るという話。 (だからタイトルが変わっていた) 「自分は本当に存在しているのか?」という、精神的に不安定な人が見るとアブナイようなストーリー。 夕刊。 シリアから国境を越えて飛んで来た砲弾で5人が死亡、トルコが報復攻撃を行ったそうだ。 まあ、こういうのと比べれば日本と台湾の放水合戦なんか「水鉄砲の戦争」に見えるのかもしれないが、あの辺りで本当に 実弾を使うことになったら世界経済への打撃はハンパないことになるだろう。 マジで知りたいのだけれど、石原さんは尖閣諸島を東京都が買って漁業施設とかを建設したら、どういうことになっていた と思っていたのだろう? 「漁業施設を建設されてしまったのでは仕方がありません。尖閣諸島は日本のものと認めましょう」 と、中国が言うとか??? ……いかん、また熱が出て来た。 窓の外からは土砂降りっぽい音が聞こえて来た。 天気もなんだか変。 もう寝よう。
2012年10月3日(水)
考えてみると、ここしばらく続いている風邪の症状、雨上がりの日や、玄関に人が来た時に症状が悪化する。 ということは、つまりこれは花粉症なのだな。 午前中。 微熱でぼーっとする頭と、ヒューヒュー音を立てて痛む胸を抱え、咳き込みながら、雑用を片付ける。 適当に手が空いたところでブログを更新しようとしたら、昨日、更新したはずのページが消えている。 どうやらファイル名の付け間違いらしく、ファイルもろとも消えててしまったらしい。 昨日、ぼーっとしたまま更新作業を行ったのがいけなかったようだ。 で、ぼーっとしたまま復元作業を行う。 (どうして世の中には花粉症になる人間とならない人間がいるのだろうなあ?) 午後。 無理に何かやっても状況を悪化させるだけのようなので、思い切って寝ようとするが、胸が痛くて眠れない。 起き上がってネットサーフィン。 現代ビジネスのサイトで、〈世界中で話題になっている画期的研究 20年後、人類は「不老不死」になる〉という記事を 見つけて読んでみる。(9月24日付〈賢者の知恵〉) ケンブリッジ大学研究員のオーブリー・デグレイ博士という人が、 老化の原因を7種類に分け、その1つ1つを潰していくことにより、老化や死を克服できると主張しているそうだ。 博士に分類による、老化の7種類の原因とは以下の通り。 1)再生不可能な、脳や心臓の細胞が死ぬこと。 2)細胞が正常に分裂せず、がん化してしまうこと。 3)死んだ細胞が毒素を出し、周囲に影響すること。 4)細胞が生み出す老廃物が、除去されずに細胞の中にたまってゆくこと。 5)細胞の中でエネルギーをつくるミトコンドリアのDNAが、傷ついたり突然変異して、正しく機能しなくなること。 6)細胞と細胞をつなぐコラーゲンなどのたんぱく質が、加齢とともにしなやかさを失うこと。 7)新陳代謝によって生まれる老廃物が、細胞の外側にも付着すること。 この7つが起きないようにすれば、歳をとらないし死ななくなるというのだが、そうかあ??? そもそも20年でこれらが克服できるという「20年」の根拠が分からない。 ちょっと言う事が眉唾だな、この人。 ……横になったまま寝返りを打っているうちに、夕刊が来る。 書評欄で小谷真理先生が紹介していた本が『百年法』(山田宗樹 角川書店)。 不老不死の技術が一般化されたパラレルワールドが舞台の小説らしい。 (いま流行りなのか、不老不死?) 日が暮れてから、やっと少しウトウト。 11頃に1度目を覚ましたが、面倒くさいのでこのまま寝てしまうことにする。
2012年10月2日(火)
(これはひょっとして、風邪じゃなくて花粉症か?) と、思い出した今日この頃。 くしゃみが止まらないのだ。 風邪薬を飲めば、一応症状は抑えられるのだが、1瓶飲み切ってもまだ治らないというのは、ちょっと変かも。 「秋の花粉症」をネットで検索。 ブタクサ、セイタカアワダチソウ、カナムグラ、イラクサがアレルゲンになりやすいらしい。 意外なことに、無駄に自然(?)の多い池袋。 東京芸術劇場の裏をずっと(南方向に)行った先の、あの辺りか? 山手通りの交差点にも、花壇の囲いだけして放置、雑草生え放題の変な空き地がある。 管理された緑地じゃなくて「放っておいたらこうなった」的なところがちょこちょこ存在するので、その辺にアレルゲンとな る植物が育っているのかも知れない。 とにもかくにも花の奥が腫れ、頭がボーッとするのが困りもの。 ボーッとしたままニュースを見れば新閣僚がどうとかで、田中眞紀子議員が文部科学大臣なのがナントカと言っている 田中さんの起用は、たぶん文化交流の方から日中外交を探ろうとか、そういう考えなのだろうな。 外交戦略を考えれば、割と普通かなと思うのだが、マスコミは、さっそく「以前、外務官僚と揉めた田中氏の起用は反発を 買うのでどうの……」と言っている。 (じゃあ官僚とべったり仲の良い大臣だったら、良いのか?) 政治家が「汚職を行った」「仕事をしない」「政策を誤った」なら、マスコミは大いに叩くべきだが、今回のは「日中関係 の改善が重要課題であるときに、課題解決に役立ちそうな人間を大臣に指名した」のであって、それを「官僚が機嫌を悪く するかも知れないから」と批判するのはジャーナリストのやるべきことじゃない。 だいたい「大臣が気に喰わねえから仕事をしない」なんて言ったら、公務員として最低なわけで、 「目下、国益を考える上で重要課題である日中関係の改善に努力しようとする大臣に対し、万一、外務官僚が足を引っ張る ようなマネをしたら、マスコミが徹底的に追求して暴いてみせる」 ぐらいのことを言ってみないかな、ジャーナリストの誇りに賭けて? 午後。 手続きの関係で、役所に電話。 自分の行いたい手続きの内容を説明して、担当窓口と、こちらで用意しておくべき書類を問い合わせる。 役所の人は「印鑑の持参は常識」と考えている人が多いので「ハンコは必要ですか?」は、こっちから聞いた方が良い。 (ちなみに「シャチハタ系はNG」というのも役所では常識らしく、言われない事があるがダメである) それ以外に、そこの係的には「当然、持って来るはず」と思っているものがあるといけないので、言われた内容を復唱してか ら「それだけ持っていけば良いのですね?」と念を押すしておくとベター。 役所の窓口関係のトラブルの大半は、これで防げる。 夕方。 吹き矢の講習。 見学の人が来る。 「入るかどうかも決めていないので、見るだけ」 と、最初は筒に触ろうともしなかったが、 「1回分の講習料は既に支払っているのだから」 と説得されてやり始めたら、的に当たるのが嬉しくなったらしく(筋の良い人だったようだ)後半は吹きまくっていた。 次回も来るかな? (ちなみに私は筋の悪い人) 帰宅。 遅めの夕飯を食べて、寝る。
2012年10月1日(月))
台風一過。 日本人が非常時に比較的冷静なのは、日本人にとって最もポピュラーな災害である台風が「待っていれば通り過ぎてしまう もの」であるから。 ……と、何かで読んだ。 朝。 抽選会へ。 会場で配られた「としま未来文化財団」のチラシに「おもしろ豊島区史」というのが連載されていて、今回扱われていたの が「池袋の女」伝説。 どういう伝説かと言うと、池袋村出身の女を雇うと祟りがあるという怪談話。 祟りというのは、夜になると石や割れた土瓶などが投げ込まれたり、家が揺すられるように揺れるというもの。 分かると思うが、これは人為的に起こされた怪奇現象。 「新編武蔵風土記稿」による、江戸時代の池袋村というのは戸数129という小さな村で、さらにこの村の中で集落ごとに 風俗が違っていて交流も少ないという、どうしようもないぐらいの僻村であった。 当然、こんなところに嫁に来たがる娘はいない。 村に生まれた娘ですら、外に出て行きたがる。 ただでさえ少ない女を他所に取られては困ると考えた村の男たちは、村の娘が江戸に働きに出ると、その奉公先に嫌がらせ をした。 そうして「池袋の女を雇うと祟り」があるという噂を立てて村の女が他の土地で就職できないようにしたわけである。 コラムを書いた伊藤榮洪さんは、「それだけ池袋村の娘さんが大切にされてきたのだった」とまとめているが、ヲイヲイ! それは「大切にする」というのとは違うだろう。 「池袋の女」伝説は、僻村池袋の陰鬱な黒歴史なのである。 無理に「昔は良かった話」にせずに「昔はこんなひどいところだったのに、今はそういうことがなくなって良かったね」と 素直に喜んでいいと思うのだが。 昼過ぎ頃、地震。 時刻 :14時17分頃 震源:茨城県沖(北緯36.0度 東経141.5度) 深さ:約30km 規模:マグニチュード4.7 最大震度が2だというから、そんなに大きな地震じゃなかったようだが、畳の上に座っていたのでかなりはっきり感じた。 夕方。 「宇宙人BD、月光のもと風に吹かれる」という音楽芝居を観に南青山へ。 ちょっと早めに着いたし、小腹も空いていることだし……と、その辺で軽く食事をして行こうかと思ったのだが、南青山は そういう油断した人間の存在を許さない街だった。 飲食店には、漏れなく「オシャレ」が付いて来て、その「オシャレ」に払う料金がハンパなく高い。 (別に「オシャレなムード」とか「オシャレな食材」とか「オシャレな盛りつけ」とかいらないんです! ただ普通に腹が 膨れるものを食べたいんです!) とかつぶやくダサイ奴は、完全なアウェイ。 なんとかドトールを見つけて入ったのだが、これがまたオシャレなビルの中に入っていて、帰り道にビルの中で道に迷う。 (ビル守衛に不審者だと思われたっぽい) さて、芝居の方。 だいたいこんなストーリーだった。 フォーク酒場「風に吹かれて」では、いつものように常連客がフォークソングを歌って盛り上がっている。 ここの常連客には変人が多く、「ミュージック・ブッダ教」とかいうわけの分からない新興宗教の国籍不明の女教祖とか、 宇宙オタクとか、マッドサイエンティストが集っている。 今夜は、そこにひときわ変な一見客が加わっていた。 自分を宇宙人だと名乗るこの男は、地球人を研究するためにこの店で人間を観察しているのだと言う。 「音楽」という概念のない星からやって来たこの男に、常連客たちは「音楽の素晴らしさ」を教えようとするが…… 構成的に演奏へと導くためにストーリーがあるという感じの芝居なので、話としてはちょっとアレだが、とりあえず脚本を 書いた論理鼠さんが、フィリップ・K・ディックを知っていることだけは分かった。(笑) SFとして、ちょっと残念だったのが、マッド・サイエンティストが発明したという「喜怒哀楽を表現できるヒューマノイ ド」、もっと高性能なものが既に現実にあるのだよな。 それを踏まえて、もうちょっと性能の高いものにして欲しかった。 「単なる音の配列」と「音楽」の違い。 「音楽が人を感動させる」とはいかなることなのか? 感情を表現するロボットと感情のある人間の違い。 とか、扱っていたテーマは面白かった。 どうでもいい突っ込み。 「宇宙人は和音と不協和音の聞き分けが出来ない」という設定に、音痴の私はつい苦笑い。 (私が「歌」と呼ぶものを、ひとは「騒音」と呼ぶ……) 最後に話がちゃんとまとまらず、やや広げっぱなしで終わってしまった感はあったが、その辺は「SFの拡散」というとこ ろで……(違っ!) 宇宙人BDと対立する星からやって来た「音楽は理解できるが感情が制御できないアブナイ宇宙人」のその後がちょっと気 になったなあ。 会場は満席で、相席になったのが新宿のゴールデン街のママさんだった。 「景気はどうですか?」 と、聞いたら、あそこもやっぱり厳しいらしい。 常連客を相手にすることの多い地域だから不景気には強いのかと思ったのだが、そう甘い話ではないのだとか。 ある店では、常連客同士が喧嘩になり、双方が共に来店しなくなって店が潰れた……なんて怖い話を聞かされる。 ちなみに、今夜の芝居にも常連客同士が喧嘩するシーンがあった。 客同士の人間関係が濃すぎるというのも、それはそれで困ることもあるのだな。 地下鉄で帰宅。 寝る。2012年9月分へ 目次へ
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