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独 り 言 (2011年11月分)
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2011年11月30日(水)
午前中。
病院へ。
紹介状の必要なような大きな病院で、案の定、待たされる。
しかし、10時の予約が診察室に入ったのが午後2時近くと言うのは、いくらなんでも遅すぎないか?

よほど丁寧に診察する医者なのかと思ったら、そうでもない。
こっちが診察室にいる間中、ほとんど電子カルテのキーボードに向かって無言で入力している。
よく見れば、入力が1本指!
人差し指だけでキーを叩いている。
彼にパソコンをちゃんと使える秘書を付けてやったら、患者の待ち時間は、もっと減るはずだと思ったぞ。

疲れ果てて、帰宅。
全身ぐったりして、なんだか動悸までして来たので、死んだ親父の愛用薬を思い出し「救心」というのを買って飲む。
効いた!
親の体質に合う薬って、遺伝的に子供にも合うのか?

夜。
実は今月末(つまり今日)でメンサの会費期限が切れるのだが、今回で更新はしないことにした。
考えてみると、アイザック・アシモフが名誉会長を務めているいるというのに惹かれて入会した会だった。
アシモフが死んでからかれこれ20年近く、そろそろ辞めてもいい頃かなという気になっていたのだ。
そのいいタイミングで、ちょうど事務局と喧嘩した。(笑)

主催していた「メンサ関東地区月例会」のメンバーには、名称を「メンサ・テスト合格者の会」と改称してOBとして活動
を続けることを通知。
別にやることは変わらないわけね。(^^;

救心飲んで、寝よう。

2011年11月29日(火)
朝起きてくしゃみが出るのはいつものことなので、さほど気にしていなかった。
ここのところ喉が変なのも花粉のせいかと思っていた。

午前中。
頭が痛くなる。
肩こりがひどいからかとお湯で暖め、頭痛薬を飲む。

昼。
頭がボーッとするのは頭痛薬の副作用かと思いつつビックカメラへ買い物に出かける。
店を出て、本屋へでも寄ろうかと歩き出したら異様に体が重たい。
急に体重が増えたのではない。
これは……俗に言う「風邪」だ。

どうにかという感じで帰宅。
その後の自分の行動が思い出せない。
ともかく目が覚めたらコートを脱いでベッドの中にいたのだから、グッジョブ、オレ! よく頑張った!

午後から夕方。
熱と頭痛でまったく動けず。

夜。
同上。

引き続き、夜。
今は何時かとテレビをつけてから、地デジ化後のテレビには時刻が表示されなかったことに気づく。
画面はバレーボールで、アナウンサーの声がうるさい。

点差を見ると片方がボロ負けで、ギャンギャンわめく中継の声から、どうやら「日本対北京のなんとか」らしいということ
が分かるが、よく見れば相手は白人で、
(北京?)
と、改めて中継のわめき声を聞き取ってみると「北京オリンピックで優勝したアメリカチーム」と言っていたらしい。
(長いよ)

なんか、目が回るので、もう寝る。

2011年11月28日(月)
寒いな……。
テレビのニュースは大阪の知事選と市長選。
知事は松井 一郎という人、市長は橋下徹という人に決まったそうだ。
いずれも「維新の会」という地方政党の人で、笑ったのは負けた対立候補を支持していたのが。「自民党」と「民主党」と
「共産党」だったということ。
お前らの「ポリシー」って、いったい何だ?

昼。
パソコンの前を動かず。
でもヒマだったわけじゃない。
それなりに忙しかったのだが、座って指だけ動かしているのってなんか「仕事したなあ」という気分になれない。

午後。
2号くんに誘われて部屋に行き、一緒に「CSI:NY4」を観る。
奴は最近、この番組にハマッているらしい。
物語は、結婚式での新郎殺人事件と謎のパズル事件。
「学生時代に嫌な奴だった人間は、大人になってからも良い奴になっているはずはないのでつき合うな」という教訓話か?

新郎殺人事件ではイジメの陰惨さを描き、謎のパズル事件では気の弱い捜査官が周囲にイジメられる姿を滑稽に描くという
面白い演出。
笑って観ているだけで、君も「悪者」になれる!

夕方。
コインランドリーに行ったら、お喋りなおっさんに話しかけられる。
このおっさん、よほど気が短いのか乾燥機の表示が「あと5分」になっている時点で、扉を開けて乾き具合を確かめ、終了
2分前についに中身を取り出してしまった。
と言っても別に急いでいる訳ではなく、ヒマそうにお喋りをしている。
要するに「待つ」ということが嫌いなのか?

夜。
2号くんから借りた『九十九眠るしずめ』(高田裕三 小学館)という漫画を読む。
舞台はパラレルワールドっぽい明治時代。
怪物の出て来るホラーアクション。
怪物の正体は「菌」であるという設定で、その「菌」を体に埋め込まれた主人公が、やはり「菌」を埋め込まれた敵と戦う
という話。

明治維新で朝敵とされた側の人間が出て来て、「まだ江戸を引きずっている明治」という時代がちゃんと描かれている。
戦後の視点で書かれた作品の多くが「明治時代の日本」を、あたかも大日本帝国としてひとつにまとまっていたかのように
描いているのと比べると、こっちの方がたぶん現実に近いのだと思う。

「平成時代」は、100年後にどんな時代として振り返られることになるのかな?
寝る。

2011年11月27日(日)
昼からメンサ関東地区月例会。
参加者が持って来たノパソで「バカ映像」を見て盛り上がる。
5時までそんなアホをやり、例会後、北口の天狗へ飲みに行く。

ちょうど隣の席で中年の男性3人が「最近の若い女は」という愚痴を言い合っていたので、藤岡藤巻の歌を思い出しておか
しくなる。
働けと言われて一生懸命働いてきて「これで文句はないだろう」と思っていたら「家事もろくに手伝わない夫」とたっぷり
文句を言われてしまった。
おじさんの世代は、いろいろと大変なんだぞ。

帰宅。
ニュースは大阪の選挙の話題。
「独裁をやる」と言った市長候補に若者の人気が集まっているそうな。
最近の若者は「独裁者」が好きなのか?

私が若い頃はよく、
「ヒトラーのような独裁者がなぜドイツの国民に支持されたのだろう?」
という疑問を口にする人がいたが、いまは、はっきり「独裁」を口にすると若者に支持される時代なのだね。
歴史は繰り返す?

寝よう。

2011年11月26日(土)
ニュースをななめ読み。
コンタクトレンズ型ディスプレイというものが開発されたそうである。
使い道を考えてみる。

午前中。
野暮用とメールのやりとり。
忙しいのだがヒマなのだか???

午後。
「世にも奇妙な物語」の再放送をやっていた。
個人的に興味を惹かれたのは、ネット動画の再生回数競争が激化して、番組内容が過激になっていくという話。
モデルになっているのはどうやらニコニコ動画のようだが、あれって再生回数が増えると制作者が儲かるものなのか?
よく仕組みは知らないが。

画面に映った制作会社の雰囲気は、むしろテレビ番組のそれっぽい。
「過激になっていくバラエティ番組」を風刺したかったのだろうか?
テレビ番組について言うならば、むしろ最近のバラエティはひところより大人しくなっていると思うが。
過激な番組より、むしろ番組を「過激だ」と感じる人間の方が増えているということなのかもな。

「世にも奇妙な物語」は、いわゆるキャラクターや設定に頼らない短編小説の味わいがあるドラマ。
こういうテレビ番組に人気があるのなら、短編小説にもっと人気が出ても良い気がする。
なんで出版社はそういう雑誌や書籍をもっと企画しないのだろう?
売れないと思っているのか?
それとも良い書き手がいないのか?

夕方。
細切れの雑用。
気分的にはかなり忙しいのに、まるで達成感がない。

夜。
「世にも奇妙な物語」本放送版をやっていた。
(昼のはこれの番宣番組だったのか?)

「憑かれる」
作家が霊に祟られるという話。
オバケによる「怖がらせ」が同じパターンの繰り返しで、残念ながら見ていてだんだん怖くなくなって行く。
「無意識の盗作」というテーマをもう少し中心に据えた方が面白かったような気がする。

「JANKEN」
まあ、何ごとも極めればすごいということで。(笑)
バカバカしくて面白かった。

「ベビートークA錠」
泣いてばかりの赤ん坊に育児ノイローゼとなった母親が陥った罠。
ラストをハッピーエンド風にまとめたが、問題の育児ノイローゼの方がぜんぜん解決されていないような……。

「耳かき」
「耳かきが耳に刺さってしまう」という、なんとなく現実にありそうで怖い話をシュールにまとめた作品。
名優・浅野忠信が大真面目にアホをやっている。

「いじめられっこ」
わざわざいじめられやすい行動をとって、人間の代わりにいじめの標的になってくれる人間そっくりのロボットというもの
が作られて……という話。
ありがちなオチが途中から見えてしまう。
科学者がいじめっ子にいじめをやめさせることより「より優れたいじめられロボット」を作る方に夢中になってしまうとい
う「くすぐり」もありがち。
まとまりは良い作品だった。

全体に「これは!」というのはなかったなあ。
やっぱりこういう話は書くのが難しいのか。

寝る。

2011年11月25日(金)
毎年、この時期になると同じぼやきを聞かされる側にとっては耳にタコができている話だと思うが……
私は冬が嫌いだ!
寒いからだ。

で、11月も半ばを過ぎるとほぼ冬眠状態になる。
部屋で読む本も、ネット通販が増える。
体重も、当然増える。
体が重いので、ますます動かなくなる。
動かないまま、パソコンの前で来年のSF大会の企画についてメールをやりとりする。

夕方。
副都心線で渋谷へ向かう。
渋谷Duoで行われる藤岡藤巻のライブを聴きに行くためである。

途中、小腹が空いたので、道玄坂のロッテリアに寄る。
会場の場所を確認してから、道玄坂に戻り、ケンタッキーでフライドチキンを食べる。
ジャンクフードのはしごである。
冬眠が近くなって食いだめの時期に入ったのと先日のパーティーで胃袋にはずみがついたせいで、ここのところ食後5分で
再び空腹を感じるようになり、困っているのだ。

渋谷Duo。
このライブハウスはロケーションが素晴らしい。
真向かいがラブホ。
というか、周辺がみんなラブホ。
この会場で10代向けのコンサートとかも開かれてしまったりするのだろうな、たぶん。
なかなか勉強になっていいかも知れない。

開場は18時半。
FM東京の方が来ていたようだが、取材が入ったのかな?

本番は例によっていい感じにダラダラと。
「死ね!バレンタイン・デー!」のクリスマス特別バージョン「死ね!クリスマス!」を聴けたのは嬉しかった。
客席に藤岡さんの高校時代の同窓生が何名か来ていたとかで、藤岡さんが妙に硬くなっていた。

前半終了して休憩後は特別ゲストが紹介される。
「崖の上のポニョ」のテーマが流れる中、大橋のぞみちゃん……が歌ったポニョが大好きだという伊藤多賀之さん登場。
これほどガッカリ感いっぱいの客席の前に登場できるアーティストもそうないと思うぞ。(笑)
(頑張れ、伊藤くん!)

後半。
(本当は3部構成だったのだが、藤巻さんのMCが長過ぎて2部構成になってしまった)
シーシェパードネタとか、いろいろ放送できないようなアブナイ歌。
エンディングは強制(?)アンコールで盛り上がって終了。

ベストアルバムが発売されたというので、CDを買おうと思ったら私の前で売り切れてしまった。
代わりに藤巻さんの秘書の方とお会いできた。
静炉巌さんの説明では「有能な人ですよ」ということだったので、
(そーか、そーか「有能な人」か)
と、思っていたのだが、会ってみたら想像していたのとぜんぜん違っていた。

なぜ「有能に仕事をこなしつつペンネームで小説を執筆し、かつ著作が映画化されて高い評価を受けている美女」と説明し
ておいてくれなかったのか?!
付け加えるならば、ものすごく人当たりが良く、腰の低い感じのいい女性。

名刺交換をさせて頂いて、帰宅。
会場で買った『イタくないオトナになるための 30オンナ入門』(MAD KAORI 主婦と生活社)読了。
タイトルから分かる通り若い女性向きに書かれたものだが、本来の狙いとは別に30代の仕事もできれば向上心もある女性
が、どういうことを考えて生きているのかということを知るのに大変参考になる本だった。

寝る。

2011年11月24日(木)
今日は1日死んでる予定。
若い頃は徹夜でパーティーをやって翌日出社なんて普通だったのだが。

午前中。
部屋でだらだらしつつ、昨日ちょっと意外だったことを考える。
落語家の立川談志の訃報について元立川流の落語家だった人に聞いたが、何も知らなかった。
知っていたのは、パーティー会場でもあまり他人と会話を交わさずにモバイル端末でネットに接続していた人。
サイエンスライターの鹿野さんの近況をSF関係の出版社の編集の人に尋ねたが、こっちもまるで知らなかった。
知っていたのは、やはりネットに接続してツィッターを見ていた人。
ある個人に関する情報が近親者から次第に遠い繋がりの人へと伝わって行ったのは昔のことのようだ。

本を読んだり、ネットのニュースを見たり……
気がつけば夕方になっていて、2号くんが部屋に遊びに来る。
「SF漫画を描こうと思っているんだけど」
と言うので、2人で1時間ほどストーリーを考えた末に、
「……で、お前はいったい何を伝えたいんだ?」
と、聞いたら、
「それは考えていなかった」
(ダメじゃん!)

7時半からのクローズアップ現代で小松左京特集をやっていたので観る。
(北海道で地震があった関係で開始が2分遅れたが)

現代を考えるための未来のシミュレーションとしてのSFというのは、イマドキのSFが忘れてしまったテーマだと思うが
イマドキのSFの例として萌え系SFと一緒に『地球へ…』が映ったのは「ちょっとな……」という気がした。
あれは1980年代の作品で、教育が大人に従順なだけの無気力な若者を作り上げて行く未来への危機感を描いたものだ。

個人的なツボ。
ドンブラコンLの様子が映って、画面に森下一仁先生のお顔が!
「空中都市008」って、小説版があったのだね。
(さっそくアマゾンに発注)

夜。
NHKの「爆問学問 UNSOLVED #2 “ありえない偶然”はなぜ起こる?」を観る。
火事現場に入った消防士が「嫌な予感」を感じて避難した瞬間、足元の床が崩落した。
なぜ消防士には危険が分かったのか?

脳には論理的に視覚情報を判断する回路とは別に、アバウトに全体の印象から違和感を察知する回路というものがあるのだ
そうで、爬虫類や両生類では特にその機能が発達している。

具体的な例を考えてみると……
たとえばトカゲが自分の近くにある薮を見たとする。
薮陰に敵がいるかどうかを論理的に判断していると逃げるのが間に合わなくなる危険性がある。
そこで「なんとなく危険な感じ」をイメージで感じ取ってパッと逃げる。
そういう脳の働きらしいのだが、心理学者の実験によると人間でも被験者の1/3ぐらいが「理由の分からない違和感」を
認識出来たという結果が出たそうな。

そういう脳の回路が発達した人って、他人から見たら超能力者っぽく見えるのか、それともアブナイ人に見えるのか?
ちょっと面白そうだな。

寝る。

2011年11月23日(水)
目が覚めたら昼だったという夢を見て、午前5時に目を覚ます。

昼からドンブラコンLの打ち上げで新宿へ。
新宿三丁目駅からのほぼ1本道で器用に道に迷う。

会場着、午後1時。
部屋番号をプッシュしてボタンを押すと会場内のモニターに顔が映る仕組みになっているようなのだが、マイクを通して、
「顔が見えないんですけど」
の声。
「こんなに背が低いということは、崎田さんですね」
という、変な認証のされかたで鍵が開いた。
カメラの位置をもっと低くしておくとか出来ないのか?

パーティーは、買い出しに10万円かかったという膨大な量の食材を、料理が趣味というメンバーがひたすら調理し、残り
の参加者がひたすら飲み食いするというマラソンレースのような形式。
ざっと数えた参加総勢は約45人。
七面鳥の丸焼きだの、山盛りの焼きそばだの、鍋2つぶんのおでんだの、舟盛りの刺身だのがテーブルに運ばれてはあっと
言う間に消える。
むろん、ビール、ワイン、日本酒、焼酎、その他、正体不明の「トルコの酒」とかも瞬く間に空になる。

「うわあ、もう食えない」
とか言っていた人間が、テーブルに新しい料理が運ばれて来ると箸を手に目を輝かせて飛んで来るのはなぜだ?

パーティーの最中に「談志が死んだ」というニュースが入り、元こらくちゃんに確認の電話を入れたが、
「知らない」
と言う。

しばらくして、
「立川キウイは否定しているとツィッターに流れているよ」
という話。
「じゃあデマなのか?」
と、話していたら、元こらくちゃんから、
「テレビで追悼番組が流れている」
という電話があったので、
「要はアレだな、立川キウイの言う事は信用できないということだな」
と答える。

関係者よりマスコミの方に先にニュースが流れるのだね。
ちょっと意外だった。
私は、師匠が危なくなったら枕元に弟子が集められて……みたいな感じを想像していたのだ。

さて、パーティーは続く。
夕方。
足踏み式マッサージの方が来て、希望者に無料でマッサージをしてくれるというサーヴィス。
手より足の方が力が強いので、強い肩こりも揉みほぐせるということなので、手揉みのマッサージ師さんに「硬過ぎる」と
匙を投げられた私の肩を揉んでもらう。
かなり痛かったが、確かに効いているような……。

マッサージ師さんには、
「本当に硬いですね」
と、感想を述べられた。
私の肩の筋肉は、よほどカチンコチンに凝り固まっているらしい。
「痛い」と感じたのは、肩が凝り過ぎていたかららしい。

その後、せっかく人が集まっているからと、主催者に許可を取ってイベントの告知をさせて貰う。

「藤岡藤巻が目指したものと目指さなかったもの & 〈宇宙大犬作戦〉第1.5弾」
 場 所:東京都大田区大森北1丁目34−16 第二みずほビル2F ライブハウス「風に吹かれて」
     最寄り駅:JR大森駅(東口)
 日 時:2012年1月13日(金) 19時開演(18時開場)
 入場料:2000円(飲食費別)

藤岡藤巻とは「崖の上のポニョ」の主題歌を歌っていた3人からセンターにいた女の子を抜いたユニットだと説明するのが
一番分かりやすいのかな?

夜8時20分。
昼から続いた長い宴会もようやく終わり、後片付けのあと、2次会へ。
新宿の店でビールを飲む。

夜11時半。
三次会に行く連中と別れて帰宅。

寝る。

2011年11月22日(火)
天気は良いが、寒い朝。

午前中。
なんとなく体が目を覚まさない感じで、部屋でうだうだ過ごす。

昼。
2号くんに「録画した『CSI:NY』を一緒に観ないか?」と誘われる。
巨大シャンパングラスの中で女性が死ぬ話。
脚本が意外性に拘り過ぎて訳が分からないストーリーになっていたが、犯人に撃たれて瀕死の重傷を負った女性に付き添う
ボーイフレンドのエピソードは面白かった。
タネ明かしのあとで巻き戻して再生してみると、同じセリフの意味が違って来る。

午後。
散歩がてらリブロへ。
『原作さん』(一條マサヒデ+藤本たみこ アクションコミックス)をなんとなく買う。
「漫画の原作者に絵も描かせてみたら……」というアホな企画の漫画。
「+藤本たみこ」となっているのは、一條マサヒデ氏が連載途中でやっぱり絵は描きたくないと言って作画を奥さんに交代
したからであるらしい。

内容は、子育て漫画に近く、8歳と6歳と0歳の子供のいる家庭の何ごともない日常が淡々と綴られている。
但し、作者によれば、自宅が火事で全焼した等のエピソード(!)は省いたのだとかで、「何ごともない日常というフィク
ション」だと思って読むと、逆に奥が深い。
(当然のように2011年3月のエピソードには、地震の「じ」の字も出て来ない)
人生そうそう「何ごともない日々が続く」ということは有り得ないのかもな。

夕方。
1号くんから「飲みに行かないか?」という電話。
待ち合わせをして、外へ。
日が暮れてからはコートを着ていても寒い。

近所の中華居酒屋で飲む。
店員が2人とも日本語が苦手という面白い店。

注文する時は、メニューをちゃんと指差して、出来れば数字を言うと、間違いがなくて済む。
中国人の経営する店のメニューには、商品それぞれに数字が振ってあるのだ。
世界中で働いている「同胞」がその国の言葉がわからなくても仕事ができるようにという配慮なのだとか。
自国の人間が海外進出しやすいシステムを、こんな細かい部分にまで確立させている中国人、強し!

帰宅。
「謎解きはディナーのあとで」を観る。
今回は、幽霊話を加えて怪談仕立てにしてあったものの、ほぼ原作通りの話。
演技がどうとかと言うべきドラマでもなし、まあ、これはこれでいいか。

寝る。

2011年11月21日(月)
朝刊。
オウム裁判がぜんぶ片付いたのだとか。

オウム騒ぎのとき、私はたまたま知り合いの私立探偵の事務所でオウムの元信者というのに会って話をしたことがある。
その時の感想をひと言でいうと「このひとたち、そもそもが不幸だったんだ」という感じかな?

要するに、人生で不幸な目に遭ってなんとかしようと他人に相談したら、その相手がものすごく悪かったわけだ。
山道で迷って道を聞いたら、とんでもねーところへ連れて行かれた……みたいな?
(今になってから「なんでよりによってオウムなんかに」と言うのはたやすいが、当時のオウム真理教は「真面目な宗教」
として書籍に取り上げられたりもする、比較的評判のいい宗教団体だったのだよ)

至極一般的な話として、犯罪者を減らしたかったら不幸な人を減らすことだな。
とりあえず、周りを見回して困っている人がいたら手を貸そう。

午後。
『グランド・セントラル・アリーナ』(ライク・E・スプアー 金子浩・訳 ハヤカワ文庫)上下巻読了。
超光速航法の実験中に、突如、巨大なスフィアに囲まれた異世界に連れて来られてしまった宇宙船の乗員たち。
そこではさまざまな惑星からやって来た宇宙人たちがいくつもの「党派」を築いており、そこで何かを手に入れるためには
「挑戦」を行い、ルールに乗っ取ったゲームに勝たなくてはならない。
どうにか地球へ戻るためのエネルギーを手に入れようとする地球人たちだったが……。

下巻の途中で、見事に物語から墜落してしまった。
そこまでは、変な世界に連れて来られた地球人たちが、脱出のために頑張っているのだと思って読んでいたのだ。
ところがせっかくの地球へ戻るエネルギーを手に入れるチャンスを目の前に、船長が「それではまたここへ戻って来た時に
不利になるから」などと言い出し、他の乗員たちがそれに納得してしまうのだ。

つまり船長も乗員たちもいったん地球に帰ったあとで、またその世界に戻って来る気まんまんで、かつそれが当たり前だと
思っているということで、彼らの「地球に帰りたい」は「なんとしても生きて故郷にたどり着きたい」というものではなく
「ちょっと地球に戻ってみた方がいいんじゃない?」レベルのものだったのだ。
読んでいて、一気にモチベーションが下がった。

主人公たちが地球に戻りたがっている理由は、もしかして地球から援軍を連れて来た方が「グランド・セントラル・アリー
ナ」でのゲームに有利になるからなのか?
地球のためにゲームに勝とうとしているというわけではなくて、あくまで大事なのはゲームの方なのだ。
(コノ価値観ガ、ワカラナイ!)

一応、最後まで読んだが、登場人物の誰にもまったく共感が覚えられなかった。
こういう小説も逆に珍しい。

夕方。
来年のSF大会の企画のことでメール。

夜。
なんだかよく眠れないなと思っていたら1号くんから電話があったので、部屋に呼んで2人で酒盛り。
午前2時まで。

さすがにもう寝よう。

2011年11月20日(日)
午前中。
地震。
かなり揺れた気がしたのだが、東京23区は「震度1」だったそうだ。

 時刻:10時26分
 震源:茨城県北部(北緯36.7度 東経140.7度)
 規模:マグニチュード4.7
 深さ:約10km

昼。
雨も止んだようなので外へ。
ビックカメラへ行き、それからローソンに予約しておいたチケットを受け取りに行く。

チケットの受け取りには「予約番号または抽選番号」とか「電話番号または会員番号」とかの数字を機械に入力する必要が
あるのだが、「会員ログインで予約した場合はナンチャラで、会員ログインせずに電話番号等を入力した場合は……」とか
「予約時に任意に設定いただいた暗証番号を」とか、それぞれ10桁ぐらいの数字を入力しなくてはならなくて、これらを
すべて間違えずに1度で入力できた試しがないのだよ、私は!
……試行錯誤の末、どうにかチケットを受け取って店を出る。

そのままビックリガードを潜って南池袋方面に回り、寺だらけの町をぶらついていたら雨が降り出した。
かなりの大粒の雨。
東急ハンズに逃げ込んで傘を買って出て来たら、もう止んでいた。

気がつけば夕方6時を回っていた。
パニーノ・ジュスト(地下道の通路に机と椅子を並べてあるリブロの前のあの店)で生ハムをつまみにワイン。
リブロをうろついてから帰宅する。

夜。
ジャッキー・チェンの「ラッシュアワー3」をテレビでやるというのでつけたら、延々と「これまでの話」をやっていたの
で阿呆らしくなって観るのをやめた。

そう言えばむかしは「香港スター」が人気だったんだよな。
いまは「韓流スター」が人気だそうだから、日本人は西洋人の濃い顔に飽きると東洋系スターに流れる傾向があるのかな?

こういう「スター・ブーム」が日本人の俳優や歌手に行かないのは、日本のタレントは芸能マスコミのせいで私生活がオープ
ンになり過ぎてしまい「スター」の要素である神秘性がなくなってしまっているからだろうか。
さて「韓流」の次に来るのは何ブームなのだろうね?

寝よう。

2011年11月19日(土)
なんかものすごい寝坊をした。
目が覚めたら11時!
そんなに爆睡するほど疲れることをした覚えはないのだが???

外は雨。
昨日、九州の方で風で家が飛ばされたというニュースをやっていた。
竜巻ではないかということだが、最近、竜巻の被害が増えていないか?

国際研究グループ「OPERA」が、例の光より早いニュートリノの再実験で前回と同じ結果を得たと発表したそうな。
時刻合わせに使用したのは、今回もGPS。
この実験結果が間違っているとすると、犯人はやはりGPSなのだろうか。

夕方。
今週、誕生日を迎えた佐藤編集長の誕生会を中華料理屋で行う。
予約を入れて行ったわけではなかったが、天候の関係で店は貸し切り状態。
中国では誕生日に水餃子を食べる習慣があるのだそうで、お店からのプレゼントで水餃子が届いた。
これがなかなかに美味。

気持ち良く酔って、帰宅。
「妖怪人間ベム」を観てから、寝る。

2011年11月18日(金)
朝食、うどん。

朝のニュースが、石鹸に含まれている「加水分解コムギ」が目や鼻の粘膜に付着したせいで、強烈な小麦アレルギーを発症
してしまった人が相次いだという事件が報道されていた。

確か子供の頃に読んだ『世界史こぼれ話』という本の中に「石鹸はうどん粉で作る」と言って周囲から嘲笑された男が後に
安物の石鹸には本当にうどん粉が含まれていることを知って得意がったという話が載っていたな。
つまり、むかしから石鹸には何らかの小麦由来成分が含まれているものであるらしい。

ニュースの解説によると、石鹸に「加水分解コムギ」を加えるのは、泡立ちを良くして洗浄力を高めるためだと言う。
石鹸は泡立ちが良くて洗浄力が高い方が良いだろうから、それならそういうものを加えるのは理解できる。

事件は、つい最近になって、ある分子サイズの「加水分解コムギ」でアレルギーが起こることが学会発表され、その事実が
知られる前に製造された石鹸でアレルギーを発症してしまった人がいたというものらしい。
裁判になったら争点になるのは、「発症が予見出来たかどうか」と「発症の危険性が分かった以後の対応に問題がなかった
か」だろうか?

昼。
いつまでも死んでいるわけにはいかない。
リハビリがてら、芝居でも観に行くことにする。
三軒茶屋の「世田谷パブリックシアター」に電話したら、本日の当日券がまだあると言うので、そこへ行く事にする。

演目は「江戸の青空 弐 〜惚れた晴れたの八百八町〜」。
例の落語をミックスして作る芝居の江戸落語編、第2弾。
(このシリーズ、三部作になる予定らしい)

当日券の残り枚数がどのぐらいか分からなかったので、念のため発売1時間前に行ったら誰もいない。
30分前頃から私の後ろに人が並び始め、最終的には10人ちょっとの列が出来た。
A席で(貧乏なのだ)3階席。
「世田谷パブリックシアター」は、客席が扇形でその分、舞台が観やすい。
3階席からの見下ろすアングルでも比較的マシな感じ。

席に着いてからパンフレットを買おうと思い立って係員に聞いたら売り場は1階だけだと言う。
(まあ、それはそうだよね)

階段で往復するのは面倒臭いので、
「エレベーターはありませんか?」
と聞いたら、
「ございます」
と、即答してくれたのだが、それから係員1名が持ち場を他のスタッフに申し送り、鍵を手に私を奥へ案内してくれる。

扉を開けて、その奥にあるエレベーターへ。
エレベーターの中には別のスタッフが待機していて一緒に1階まで降りると、私が売店でパンフレット(1冊1000円)
を買って帰って来るまで待ち、再び一緒に3階席へ。
そこからまたさっきの係員にバトンタッチして、無事お席までお見送り……。

「お帰りの際にも、またエレベーターをご利用でしたら……」
「もういいです(笑)」
「世田谷パブリックシアター」の欠点は、エレベーターを利用しての昇り降りが面倒な事かな?
車椅子の方とかはともかく、単に太って体が重いので階段が億劫なんて理由で使うのは止めた方が良いかも。(^^)

さて、舞台。
「江戸の青空 弐 〜惚れた晴れたの八百八町〜」
おせつ徳三郎のなれそめは、物わかりのよすぎる叔父貴が帰宅が遅れて家を閉め出された2人を恋仲同士と早合点したせい
だった……。

おせつと徳三郎の間に立つ障害を、身分の違いと言うより徳三郎の優柔不断な性格に求めた現代風の解釈。
確かにいかに娘の惚れた相手とは言え、こんな煮え切らない男を主も大事なお店の後継者には選べないだろう。

見どころは柳屋花緑の老若男女を自在に演じ分ける早変わりの芸と、松尾貴史のはまり役とも言うべき意地悪親父ぶりか。
戸次重幸は、今回もファンの期待に応えて脱ぐ!(笑)と言うか、芝居の始まりと同時に既に半身裸の状態で登場する。
ま、このシリーズの名物(?)なのだから、それはそれで良いのかも。

舞台後のトーク。
柳屋花緑が、出演者全員のプロフィールを紹介。
改めて数えたら総勢8名でやっていたのだね。
当然のように1人の役者が複数の役を演じていたわけで、役者の方も大変だったろうけど楽しかったと思う。

帰宅。
「江戸の青空 〜Keep On Shackin'〜」のDVDを観て、寝る。

2011年11月17日(水)
朝。
肌寒い。
11月なので、これが普通かと思う。

朝食。
梅干し入りの粥。
やっぱり胃が痛い。
困ったものだ。

ニュースを見たら、目下しつこい風邪が流行っているのだそうだ。
もしかして、これは風邪の症状か?

午後。
とりあえずはおとなしく部屋で片付けなどして過ごす。

夕方。
読売新聞のサイトで、ちょっと面白いニュースを見つける。
茨城県立水戸第二高校数理科学同好会の女子生徒らが2008年に部活中に発見した化学現象についての論文がアメリカの
専門誌に掲載されることになったのだという。

その経緯が面白い。
金曜日の放課後に「BZ反応」の実験を行った同好会の生徒たち、器具を片付けないままカラオケへ行ってしまい、月曜日
に実験室に戻ったところ水溶液が黄色くなっているのを発見。
観察を繰り返した結果、これが新発見の現象あることを突き止めたということらしい。

すごいのは、以下の2点だろう。
予想外の現象を目にした生徒たちが、それを「失敗」と思わずに観察を続けたという点。
さらに、それが「新発見」であるということに気づいて発表を行ったという点。

これはやっぱり指導教諭の腕だな。
ここでアホな教師が、生徒たちの偶然の発見に対して「くだらないことを言ってないで、さっさと器具を片付けなさい」と
でも指導していたら、この「新発見」は闇に葬られてしまっただろうから。
そしてたぶん、そのような指導を行う教師の方が圧倒的に多いだろうなとも思う。
(今日もどこかの学校で、貴重な新発見が理科室の流しに捨て去られている???)

もうひとつ、科学関係のニュース。
木星の衛星エウロパの氷殻の中に、北米の五大湖の水量をすべて合わせたほどの巨大な塩水の水域が存在する可能性がある
とNASAが発表。(2011年11月16日)
それだけ大きい「湖」なら、魚(?)も泳げるよね。

NASAは、2022年までにエウロパの湖の存在を確認し、その詳細なマッピングを行うために、氷の内部を調査できる
レーダーを積んだ軌道周回探査機を打ち上げることを検討しているらしい。 
子供の頃、このエウロパという衛星の存在を知って「行きたい」と思ったものだが、21世紀中には人間があの星へ行って
いるかな?

夜。
NHKの番組「爆問学問(爆笑問題のニッポンの教養)」の新企画「UNSOLVED #1 地球外生命の姿とは?」を見る。
地球とまったく違う環境の惑星を想定して、そこに住む生物の姿を考えてみようという企画。

「酸素も水もない環境では生命は生きていけません」と子供向けの理科の本で読んで、「なんでだ?」と突っ込みを入れて
いた幼稚園児だった私は、太田光氏を始めとするこの番組の出演者全員と話が合いそう。(*^0^*)
だって、そうだよなあ……
自分が「酸素も水もない環境で生きていけない生物」だからって、なんで宇宙中の生物がそうだと決めつける?

「大気が濃く、火災の発生しやすい環境の惑星の生物」の想像図が、NASAの専門家と爆笑問題の田中氏でほとんど同じ
「流線型で翼のある飛行型哺乳類」だったという点では、太田氏の「田中と同じじゃNASAも大したことないな」という
意見に同感。
地球上にだってもっとヘンテコな姿をした生物はいるのだから。
(「専門家」、あまり当てにならないかも知れない)

寝る。

2011年11月16日(火)
目が覚める。
胃の内側を何かに噛み付かれている……という感じに痛い。

空腹なのに、ものを食べると痛いって嫌だな。
昼にチーズを1切れ食べたら死にそうになった。
(傷口に塩水が付いたときの、あの感じが胃の中でするのだよ)
たぶん、胃の内壁がなんかの理由で傷ついてしまっているのだろうな。
自然治癒待ち。

ストレスを感じたくないので、いしいひさいちとか読んでみる。
あと『元禄御畳奉行の日記』(神坂次郎 中公文庫)とか。

『間違いだらけの時代劇』(名和弓雄 河出文庫)なんかを読んでいると、むかしの侍というのは万一に備えて日々覚悟を
怠らずに立ち居の振る舞いの隅々にまで神経を行き届かせていたようだが、御畳奉行朝日文左衛門の日記を見ると、どこが
覚悟なんだか隙だらけ。
「伊勢町辻にて猿若を見て心空になり、脇差しを盗まる」

「辻にて」ということは、この「猿若」は歌舞伎の猿若のモノマネをする大道芸人のことなのだろうな。
道で大道芸人のモノマネ芸をポーッと見ているうちに腰に差した脇差しを盗まれてしまったというわけだ。
ダメ過ぎである、元禄時代の侍。
(ちなみにこの人、タイトルにもある通り、一応「奉行職」)

(テレビでも観ようかな)
と、スイッチを入れたら藤巻直哉さんの顔がアップで映って、何ごとかと思えば「大橋のぞみ芸能界卒業」だって。
藤巻さんは、記録映像でたまたま隣にいただけね。
ちょっとびっくりしたぞ。(笑)

夕方。
家を出て、近所に買い物。
とても寒い。

夕食。
焼き魚と野菜の煮物を一口ずつ。
お茶を飲む。

寝る。

2011年11月15日(火)
晴天。
「胃薬飲んでひっくり返っている状態」2日目。

朝食、抜き。
昼食、粥。

テレビで「CSI:NY」を観る。
墓守り男がゾンビに襲われ、呪いの家では一家惨殺。
この2つの事件を科学捜査班が科学的に解明するという話。
ヴィジュアル的な面白さを追求した作品で、物語としてはあまり面白くない。

続いて「ボーン・コレクター」が始まったのだが、CSIを観たあとで、こういう作品を観ると、証拠品の雑な取り扱いに
悲鳴を上げたくなる。

午後。
食事をとらないでいると、体温が低下して来てしまってやばいので湯船に湯を張って体を温める。
前に胃を壊した時には、体温が35度を切るという恐るべき事態になってしまったことがある。(変温動物か、私は?)
誰でもそういうものなのか、私が特異体質なのかは調査したことがないので分からない。

夕方。
胃袋に強制的にものを受け付けさせる。
「書類不備」で突っ返して来る窓口係と戦う気分だ。

夜。
体を動かせば体温が上昇し、体調も回復に向かうのではないかと期待して、吹き矢の講習会へ。
「立って息を吐く」だけの運動なので、本来はさほどきつくないはずなのだが、途中、休み休み。

帰宅。
ドラマ「謎解きはディナーのあとで」を観ようとテレビをつけたら野球をやっていた。
(「ソフトバンク」とか、知らないチームだなあ)
「巨人」と「阪神」あたりなら分かるのだが。

野球が終わってドラマの開始。
今回のエピソードは、原作の2巻の最初のエピソードをアレンジしたもので、推理テーマは「アリバイ崩し」。
利己主義と憎悪のぶつかり合いの物語が愛の溢れる自己犠牲のドラマに改変され、みんな本当は「いいひと」でしたという
オチ。

ドタバタコメディーなので、敢えて何も突っ込まない。
まあ、これはこれで良いんじゃないか?

どうでもいいこと。
ラストシーンの屋外ロケが、どう見てもどしゃぶりの雨の中。
設定上は雨など降っていないことになっているから、役者さん2人は傘も差さずに演技している。
こういうロケは、基本「カメラに雨粒が映ってしまうようだと中止」になると聞いていたが、映りまくっているぞ、雨粒。
(スケジュールがタイトだったのだろうなあ)
お疲れさま。

……寝よう。

2011年11月14日(月)
今日は朝から計画的に死んでいる。
さすがに体力的にやばいことになっているのだ。

昼。
ネットで鹿野司さんの無事退院を確認。
元気そうなので、安心する。

天皇陛下の入院は少し長引きそうだとニュースで言っていた。
宮内庁は摂政を置くことを検討していないのか?

午後。
昨日、H田さんから借りた『グランド・セントラル・アリーナ』(ライク・E・スプアー 金子浩・訳)を読み始める。
(タイトルから推測して、フレドリック・ブラウンの「闘技場」みたいな話かな?)

人間がAIを脳に埋め込んで生活するのが当たり前の未来。
超光速航法の実験中、突然そのAIが使えなくなってしまう。
混乱の中、「原始的」と言われつつもAIを使わない生活をして来た主人公のパイロットひとりだけが冷静さを保っていら
れた。
なんとか混乱を収拾した宇宙船の乗組員が改めて自分たちのいる場所を確認すると、そこは巨大な閉鎖空間で……。

と、そこまで読んだ辺りで、体力的にダウン。
ここ数日間、熱と吐き気を対処療法で押さえ込んでいたのが一気に「来た」らしい。

夕食は、粥だけ。

夜。
民放でスティーヴ・ジョブスの特集をやっている番組があったので、30分間だけ観る。
(変な人だったんだな……)
そろそろ体を起こしているのが困難になって来たので、寝る。

2011年11月13日(日)
朝。
夕べ、カラオケで歌い過ぎて喉が痛い。
そもそも季節の変わり目で風邪気味なのに症状が改善されるようなことをぜんぜんやっていない。
むしろ悪化するようなことばかりしている。

昼。
湯船に湯を張って体を温めてみる。
多少は改善?

夕方。
SF乱学講座忘年会で池袋東口の「大馬鹿地蔵」へ。
本当は鹿野司さんの星雲賞受賞祝いの宴をやる予定だったのだが、当人の突然の入院で、せっかく会場を予約したのだから
なんかパーティーをやってしまおうといういい加減なノリ。

15分前に会場の前へ行ってしばらく待つ。
念のため大通りの方へ出て、戻りがてらエピクトさんに電話するが出ない。
でも会場前に戻って来たら、ちゃんとそこに立っていた。
「なぜ電話に出ない?」
と、聞いたら、
「着メロに気づかなかった」
と、言う。
「なぜ気づかなかった?」
と、聞いたら、
「気づきにくい着メロに設定してあるから」
(だから、それはなぜなんだ?)

時間になったので、中へ。
約半数が当然のように遅刻。
そのうち、事前に連絡があったのは1名のみ。
そして遅れて来る人に限って「ケータイは持たない主義」。

時間も過ぎたので、来た人だけで始めてしまうことにする。
アンコウ鍋。
体が温まる。

パラパラと集まって来て、1時間が過ぎる。
さすがにもう来ないだろうと鍋の中身を片付け出し、残しておいた料理がそれぞれの胃袋に消えた絶妙のタイミングで薫子
ちゃん、来る。

で、テーブルの上を一望して、
「もう、あらかた終わっちゃってますね。まあいいですけど」
と、ほざく。
その言い方といい、間合いといい、ほぼ完璧と言って良いほどに幹事をやっている人間の心を楽しくさせてくれる。
これは一種の天才かもしれない。
神経をピンセットでつまみ上げられたような和やかな気分になれた。

遅刻の理由は、
「これを忘れたので」

言いつつ差し出したものは「(´・ω・`)  ショボーン」と描いた包み紙に包まれた箱。
包み紙を取ると、中はただの真っ白な箱で、その中にはチョコバナナ饅頭が入っている。
「これを崎田さんにプレゼントしたくて」
「なぜ?」

「だって鹿野さんが来なくてガッカリしているだろうと思ったから」
説明を聞くに、これは「受け取った相手をガッカリさせる」というコンセプトの土産なのだそうだ。
(「これじゃないロボ」みたいなものか?)

よく分からないが、とりあえずコンセプト通り「ガッカリして」受け取る。
(で、いいんだよな?)

私のコミュニュケーション能力に何か問題があるのだろうか?
それともこの子が訳が分からな過ぎるのか?

薫子ちゃん、唐突に前後の話をぶった斬ると、
「コンピューターの新しいシステムを導入した場合、バグってどのぐらい出るものなんですか?」
と、質問。
それはそのシステムによって違うだろう。

さらに突然、
「どなたかTPPについて、詳しい方はいらっしゃいませんか?」
(はぁ?)

「よく分からないので、2ちゃんねるに質問を投げてみようかと。あの連中、訳が分かりませんから」
(では、質問しても訳が分からなくなるだけなのではないだろうか?)

ええと……アンコウ鍋も美味しかったし、会費も予算内に収まったし、今夜は楽しい忘年会が出来て、とても良かった。
「良いお年を」
などと言い合って、帰宅。

鹿野さんが、早く元気になると良いな。
寝る。

2011年11月12日(土)
良い天気。
昼からSF大会のスタッフ会議。
1度行ったことのある会場までの道を、ちゃんと間違える優れた方向音痴能力。
歩いていてどうもおかしいと思って向こうから歩いて来た人に確認したら、
「あなたは正反対の方角に歩いています」
と、指摘されて回れ右。

部屋に着いたら暑かったのでエアコンのスイッチを入れたら設定が「暖房」になっていて、思いっきり顰蹙を買う。
「映画を観て来た」と、プリキュアのフィギュアを持って来た人がいたので「くれませんか?」と聞いて断られる。

会議では、ドサクサ紛れに北海道のNHKの方(取材の依頼に行ったらオタ話を2時間半も語ってくれた人)発案の企画を
ぺんぺんさんとかっぱさんに振ってみる。
(頑張ってね♪)

帰り道で飲み会。
実行委員長が金を節約したいというので、池袋の安い居酒屋へ。
「アイアンキングをBL設定でリメイクしたら……」
というようなことを熱く語る。

結局そのままカラオケへ。
ぜんぜん金の節約にならない。(笑)
家に帰って、寝る。

2011年11月11日(土)
11年11月11日。
111111って、なんだか雨がザーザー降っているように見える日付の日。
朝から雨。

午前中。
野暮用を2〜3片付けてから、昨日買った『謎解きはディナーのあとで2』(東川篤哉 小学館)を読む。
相変わらず出て来る「お嬢様」どもの品のなさに辟易しつつ、パズル問題として謎解きを楽しむ。

どうでもいいことかも知れないが、老眼鏡の威力はすごいな。
目元30センチにある自分の指の指紋が1本1本くっきり見える。

さて、『謎解きはディナーのあとで2』。
お嬢様刑事のお屋敷の執事が、名推理で事件を解決するシリーズの第2弾。

第1話「アリバイをご所望でございますか」
主人公・宝生麗子が本ボシと睨んだ男には完璧なアリバイがあった。
麗子からその話を聞いた執事・影山はいつもの巧みな推理で容疑者のアリバイ崩しに挑む。

第2話「殺しの際は帽子をお忘れなく」
殺人現場から、なぜか被害者の帽子だけが消えていた。
犯人はなぜそんなことをしたのか?
執事・影山は、麗子のお供で出かけた帽子屋の店先で推理を展開する。

第3話「殺意のパーティーにようこそ」
パーティー会場で傷害事件発生。
麗子のお供で会場に来ていた影山は、被害者の証言とパーティー客同士の会話から、ある事に気づく。

第4話「聖なる夜に密室はいかが」
雪の積もったクリスマスイブの朝に発見された死体。
建物の周囲には足跡らしきものはなく……捜査に行き詰まった麗子は偶然、プライベートタイムの影山に出会う。

第5話「髪は殺人犯の命でございます」
殺された女の長い髪は、なぜかハサミでばっさりと切られていた。
影山はゴシップ好きの旦那様から聞いた話を元に推理を組み立てる。

第6話「完全な密室などございません」
殺された画家が最期に指差したのは自作の壁画。
その絵に描かれたモデルが犯人なのか?
影山が珍しく犯行現場まで出向いて大活躍(?)。

「それは現実に有り得ない!」というような部分は目をつぶろう。
あくまでこれは推理パズルなのだから。

夕方。
〈映画「電人ザボーガー」公開&大ヒット記念 作曲家 福田裕彦トークライブ!〉のため「新宿ロフトプラスワン」へ。
実は「ロフトプラスワン」へ行くのは今回が初めて。

(場所が分からないっ!)
と、「ロフトプラスワン」のホームページをプリントアウトした地図を見ながら歩くのだが、地図を見て目的地にたどり着
けるのなら方向音痴とは言わない。

雨の中を傘を差してさんざん迷った挙げ句、よく見れば地図の脇にちゃんと〈新宿駅東口を出てアルタ向かって左の「百果
園」に挟まれた道を降りると……〉という地図を読めない人向けの「日本語で書いた地図」があるではないか!
(なんだ、ここか)
と、さっきから何度もその前を通り過ぎた建物に入り、無事、目的地にたどり着く。

席についてコロナとソーセージを頼んだらソーセージがなかなか来なくて、そのうちに小さなビール瓶は空に。
その頃になってやっとつまみのソーセージが届くので、こっちは飲み物を追加せざるを得ない。
これは陰謀か?(^^;

福田さん、話が「ザボーガー」へ行く前の「マタンゴ」の話が長過ぎたが、面白かったのでOK。
幼児期に観たトラウマ映画だそうだ。
いま調べたら原案は福島正美なのね。
あの人は「凶悪」だから子供は近づいちゃダメ!(笑)

この映画のショックで、すっかり特撮にハマった福田さん(ほーら、だからダメだって言ったでしょ!)、その後の人生を
特撮オタクとして生きることに。
(ああ、取り返しのつかないことになってしまった……)

肝心の「ザボーガー」の音楽。
オリジナルと聴き比べると微妙に違うのだけれど、たぶん観ていても気がつかないだろうなあ、私程度の人間には。
BGMの音楽は、真ん中に絵が入るので「真ん中が抜けた感じ」に作曲するのがいいとかいう話。
うーむ、分かったような、分からないような。

実相寺監督が、モーツァルトの「魔笛」の演出を手掛けたことがあるというのは知らなかった。
なんか怪獣がいっぱい出て来る異色の「魔笛」だったらしい。

それにしても日本の特撮映画って予算が少ないな。
それでも頑張っているのは、やっぱり「オタク」だからか?

3時間のトークで、まだまだ用意して来た話の半分だけだとか言っていた。
また続編とかやるのかな。

地下鉄でトロトロ帰宅。
寝る。

2011年11月10日(木)
朝。
鹿野司さんのツィッターを読む。
鹿野さんの御著書は読んだ事があるし、乱学講座での講義も聴いた事はあるし、星雲賞受賞パーティーにも顔を出したが、
会話を交わした記憶はない。
(たぶん、先方は私の顔など覚えていないだろう)

それでもツィッターで鹿野さんの毎日の食事メニューなど読んでいるとなんだか「よく知っている人」のような錯覚に陥る。
(そうかあ、退院は月曜日かあ)
乱学講座の「鹿野さんの星雲賞受賞を祝う会」は日曜日の予定だったので、「忘年会を1ヶ月繰り上げましょう」と連絡を
入れる。
(私は乱学講座の「宴会」の場所取り係)

昼。
本を読んでいて読みづらいのに気づく。

午後。
眼鏡屋に老眼鏡を受け取りに行く。
(老眼鏡デビュー!)

駅前の回転寿しに久しぶりに寄ったら「全皿100円」になっていた。
大衆向け外食業界、値下げ競争激化中。

本屋で平積みになっている『謎解きはディナーのあとで2』(東川篤哉 小学館)を見つけて購入。
夕方までそこらをぶらついてから、新馬場へ。
本日は劇団《RELAX》の定期公演で「レッドA」の舞台があるのだ。

早めに劇場の前に着いたら「開演時間を間違えていた」という御婦人がひとりだけ立っていた。
彼女はこの舞台でデビューする前田総子という女優さんの知り合いなのだそうだ。
その前田総子さんは平成生まれの22歳だと言う。
「平成生まれがもう立派な大人なんですねえ」
なんてしみじみと会話する。
私に老眼鏡が必要となるわけだ。

御婦人、
「オペラグラスを忘れちゃったの」
と、心配しておられたので、
「この劇場でオペラグラスは必要ないと思います」
と言って安心させる。

さて「レッドA」はミステリー。
老夫婦が斧で殺害されるという事件。
リサーチャーのジャックと、その下請けである私立探偵サイモンは、たまたまミステリー作家の依頼で「リジー・ボーデン
事件(※)」の資料を集めていたために事件に関わることとなる。
保険調査員のボビーによれば、被害者には全員が腹違いの息子と娘が合わせて4人。
そのうち次男のジェームスと三男のジェリーは、女房ともども父親の死よりも遺産と保険金のことで頭がいっぱい。
長男のジョンは子供の頃に行方不明となっていて、末の娘のアイリーンは両親の殺害直後に姿を消してしまった。
アイリーンの婚約者は老夫婦の主治医で事件の第一発見者でもあるが、彼もどうやら財産目当て。
さて犯人は? という話。

 ※リジー・ボーデン事件
  マザーグースに以下のように歌われる実在の殺人事件。
   リジー・ボーデン斧を手にして
   母親40回めった打ち
   我にかえって
   父親41回めった打ち

戸部公爾さんは、ジャックの役。
前田総子さんは事件の関係者と思しき人物の少年時代を演じていた。
22歳の女優さんが小学生ぐらいの男の子を演じているわけだが、これがピッタリ。
知らない人は、本当に子役の男の子かと思ったかも。

「レッドA」。
《RELAX》での上演は今回で2回目。
自信作なのだろう、脚本がよく出来ている。
ちゃんとセリフに謎解きの鍵が隠されているので、本格ミステリーとして充分に楽しめる芝居。(今月13日まで)

終演後、戸部さんがロビーに出て来たので、少し話をする。
例によって私はすっかり舞い上がっていたので(だって目の前30センチぐらいの位置に本物の戸部公爾さんが立っている
のだ)今回はベテランと新人の2つのチームでの公演だったので、演出家が大変だったとか、でも自分は若手の芝居を見て
勉強になったとか、引っ越ししたのに稽古が忙しくて新居に荷物が運べず、新旧2つの部屋の家賃を払う羽目になって出費
が大変とか、そんなことを喋っているのを聞いていた気がする。

上演台本を購入して帰宅。
白地に赤い血のシミがあしらわれたなかなかお洒落な表紙。
途中のページで用紙の紙質が変わっているのはご愛嬌か?(笑)

良い舞台だった。
飛田展男さんは人の好さそうな保険調査員の雰囲気をよく出していたし、戸部さんの何か嘘をついていそうな男の感じも、
ミステリーの雰囲気をよく盛り上げていた。

今夜は素敵な猟奇殺人の夢を見ながら寝られそうだ。

2011年11月9日(水)
朝。
「寒いな」などと思いつつ、昨日よりは体調が良さそうなので、これはイケるかな?
と思っていたら、昼頃いきなり発熱と寒気が来た。
でも、ちょっと寝てたらすぐに治った。
(何なんだろうね、これ?)

午後。
古本屋から『捜神記』(干宝 竹田晃訳 平凡社ライブラリー)が届いたので、読む。

まず「神農」。
この人の肖像画っぽいものを、どこかの薬局で見たような。
いろんな植物を自分の体で人体実験して薬草を探し出し、漢方薬の基礎を作った人らしい。

「注」によれば「伝説時代の帝。民に耒(すき)を作ることを教え、農業を興した」とある。
今では「農業技術者」と呼ばれる類の人が、古代には「神」の一種だったようだ。

神農の行ったことは現代の分類では農学に分類される「科学」と思われるのだが、古代中国の超常現象を記録した書物とし
て『捜神記』を見ると、その最初に出て来るのがこの神農の話であるというのは面白い。
科学と魔術は、まだ一緒だったのだな。

その他、いかにもな超常現象話に「それはただの手品だろう!」というのまで混じっていてなかなか楽しい本。
酒一斗と一切れの乾肉を数百人で飲み食いして尽きる事がなかったという薊子訓(けいしくん)の話などは、どこかで似た
ような話を聞いたなあ。
使用人のせいで怪異が起こる「許季山の易断」の話は「池袋の女」の原型か?
怪異譚のパターン分類でもしながら、ゆっくり読んでみようか。

夜。
気管支が腫れているのか、少々息苦しい。
しかしあくまで「少々」なのだよな。
放っておいても治りそうな気もするし。

寝床で『捜神記』を読みつつ、今夜は寝よう。

2011年11月8日(火)
今日はいろいろやる予定だったのに、朝起きたら体調が最悪だった。
少し胃の具合が悪く、少し喉が痛く、少し咳が出て、少しだるく、少し熱がある。
ぜんぶ「少し」なのに「品揃えは最高!」みたいになっている。
気温の高低差に老化した体がついて行けず、自律神経がアレしちゃったのだろうか?

12時過ぎに2号くんから電話がかかって来て、
「『CSI:ニューヨーク』を録画しておいてくれ」
って、予約を忘れたのか?

で、「CSI」を録画ついでにぼやーっと観る。
〈ストーリー〉
幼少時の外傷に起因する脳疾患で「自分はタイムマシンを作って時間旅行に成功した」と妄想する病人。
しかしこいつが数学者で、なまじ「ゲーム理論」による未来予測の天才だったことから話はややこしくなる。
自分がゲーム理論で予測した未来を「タイムマシンで見て来た未来」だと思い込んで喋る病気の数学者。
その「未来」が当たるものだから「タイムマシン」を本気にしてしまうバカが出て……。

(ゲーム理論で競馬の勝ち馬の予測とかできたらスゴ過ぎだろう!)
とか、
(「何月何日の何時に」までの精度で個人の未来を予測するのは、ちょっと無理!)
とか、突っ込みどころ満載で、最後まで大笑いしながら観て、お陰で気分がややすっきり。
「そろそろ科学とSFを区別しよう」というセリフはわざと入れたのか?

次回は「セカンドライフ」のアバターの話らしい。
番組制作時にひたすら「旬の話題」を追っかけていたのだろうね。

午後。
1号くんが見舞い(?)に持って来てくれた『アイアムアヒーロー』5〜7巻(花沢健吾 小学館)を読む。
ゾンビパニックもの。

ゾンビから逃れて生存者のコロニーに辿り着いた主人公たち。
しかし、そのコロニーのリーダーは、かなりアブナイ独裁者のようで……。

この独裁者は、パニックが起きる前は弱者として軽蔑の対象となっていた人間が、社会の崩壊と同時に偶然に力を手にして
いままでの反動で暴君となったというパターンの人。
反対に、コロニーに危機が訪れた時、それまで自分をさんざん性的な慰み者にしていたコロニーの男を車で助け出そうと言
う女というのも出て来る。

人間は集団になった方が強い生き物なので、弱いものいじめや復讐とかで敵を増やすタイプより、助け合って味方を増やす
タイプの方が長生きできると思うけどね。
(たぶん、作者もそういう話を書きたいのではないかと思う)

夜。
「謎解きはディナーのあとで」を観る。
ゲストが手塚理美と森本レオで、若手レギュラー陣のドタバタ芝居(そういうコメディなので別に悪い意味ではない)に、
適度に合わせながらの大人の芝居のさじ加減が絶妙。
「カット」の声と同時に2人で笑い転げたのではないかと、勝手な想像をしてしまった。

なんかテレビと漫画で1日を過ごしてしまったな。
明日は、もう少し体を動かそう。
寝る。

2011年11月7日(月)
晴天。
天皇陛下が気管支炎の悪化で入院というニュース。
ご年齢とご体調を考えれば、そろそろ摂政を置くべき時期なんじゃないだろうか?

午前中。
ものすごく体がだるい。
鏡で喉を見たら真っ赤に腫れていたので、風邪薬を飲む。
ここのところ気温の上下が激しいので、ただでさえ季節の変わり目に体調を崩す体質の者には少々やばい状態。

午後。
昨日「体調不良」と聞いた鹿野司さんの容態が気になって、ツィッターというものを見てみる。
鹿野さん、どうやら病院に入院された様子。
昼頃のツィートによれば、病室で昼食を食べていて箸を落としたのだとか。

ツイッターの切れ切れの文章を繋げると、どうやら「右手にしびれを感じて救急車を呼び、内頸動脈狭窄の疑いで入院」と
いうことのようだが、箸を使える状態ならそれほど悪い病状ではないのだろう。
あとは脳梗塞にならないように、ゆっくり養生して頂きたい。

私の方は風邪薬が効いたのか、体温は36度5分で落ちついている。
大したことのない体調不良がグズグズ続くタイプ。

夕方。
乱学講座の世話人さんから電話。
こちらも体調不良で日曜日の飲み会は欠席とのこと。
季節の変わり目のせいか、みんな体調不良。

乱学講座と言えば、昨日の講座で紹介された『捜神記』が読んでみたくなり、古本屋に発注。
ネット通販は便利なんだけど、ついつい本を買ってしまって危険だな。

夜。
元こらくちゃんが出演(?)しているというので「警視庁南平班 〜七人の刑事〜」というドラマを観る。
これが、ある意味ものすごいドラマだった。

まず、主人公が出て来るなり唐突に、銀座のパーラーだか甘味処だかの宣伝を始める。
タイアップか何かなのだろうが、あまりにも不自然過ぎて、これはもう脚本家が開き直ったのだとしか思えない。

元こらくちゃんは、このシーンの店の客の役で出ただけなので、あとは別に観なくても良かったのだが、出だしのあまりの
バカバカしさに、つい怖いもの見たさでそのままテレビを消さずにいる。

殺した相手をわざわざはりつけにする連続殺人事件。
あとで分かることだが、この「はりつけにする」という行為に特に深い意味はない。

タイトルは「七人の刑事」だが、活躍するのは主人公ひとりだけ。
もちろん1960年代に放映された「七人の刑事」とも何の関係もない。

主人公は犯人の巧妙なトリックを見抜き「犯行が可能=真犯人」という2時間ミステリーお得意の論法で真相に辿り着く。
ラスト30分で、別に追いつめられた雰囲気でもない犯人が一方的に犯行を細かく自供して、そのあと主人公が何の伏線も
なく「犯人の隠された過去」を持ち出して犯行の動機を説明。
ラストシーンでは、主人公がいきなりロケに使った温泉の素晴らしさを解説……

本当にすごいドラマだった。
地デジ化で視聴者数が減り、スポンサーがつきにくくなった時代に制作されたテレビ番組のサンプルとして、貴重な資料に
なるかも知れない。

寝る。

2011年11月6日(日)
天気が不安定。
昼頃に雨。

夕方からSF乱学講座があるので出かけるが、空模様がいまひとつはっきりしない。
小雨が降ったり止んだり。

会場の前でエピクトさんに会い、声をかける。
「鹿野司さんが体調を崩されたそうだね」
と、言われる。

なんでそんな細かいことをいちいち知っているのかと聞いたら、ツィッターなのだそうだ。
私はやっていないのでよく知らないのだが、「体調悪いなう」とか、本人が携帯電話から報告してくれるらしい。
本人が自分でツィートできるぐらいならそこそこ元気なのだろうが、それにしてもマメな人だな、鹿野さん。

本日の講座は、「もののけと古代鉄の道」。
講師はお馴染み原田実先生。
「とても2時間に収まる内容ではないので、風呂敷を広げっぱなしにして投げて帰ります」
と、宣言されて始められた講義は、本当に広がる広がる……。

日本での砂鉄からの製鉄の歴史を17世紀以降とする佐々木稔氏の新説の話が興味深かった。
要するに日本は鉄を海外から輸入していたのだという説。

最初は主に朝鮮半島からの輸入で、対する輸出品は「塩」。
日本にとっては砂鉄を苦労して製鉄するより輸入した方が手軽で、朝鮮半島にとっても人件費の安い日本から塩を輸入した
方が安くついたはずだという。
実際に、朝鮮半島には日本の弥生時代に当たる時代の製塩設備跡というのがほとんど残っていないらしい。

白村江の戦いで唐・新羅との関係が悪化する前は新羅から、新羅と唐の関係が悪化して以後は唐から鉄を買っていたのでは
ないかという説で、新説なので目下はあまり支持されていないようだが、ちょっと面白い話だ。

英雄が怪物退治をして財宝を得たという伝説の源を鉱山の採掘に求める説も面白かった。
ヤマタノオロチ姿を描写した『古事記』の記述、
「目は赤き加賀智の如し、身一にして八頭八尾あり、その身の蘿及び檜、榲生ふ。その長さ谿八谷、峡八尾を渡る。その腹
を見るに悉に常に血爛たり」
などは、ヘビの外見を描写したというより、どこかの山の上から中国山地を見渡した光景の描写っぽいという話。

「目は赤き加賀智(「ほおずき」のこと)の如し」は、製鉄炉の描写。
「身一にして八頭八尾」は、山脈の連なる風景。
「蘿(こけ)及び檜(すぎ)、榲(ひのき)生ふ」は、そのまんま山の木々の描写。
「その長さ谿(たに)八谷、峡(お)八尾を渡る」は、山脈の広さ。
「その腹を見るに悉に常に血爛(あえただれ)たり」は、山腹に見える酸化鉄の赤い色。
言われてみると、そうだよね。

ところで、スサノオのヤマタノオロチ退治伝説の原型が、中国の『捜神記』の中の話(乙女が自分で大蛇を酔っぱらわせて
退治してしまう話)だろうという話は、確か山本弘さんの『MM9』でも紹介されていたな。

余談だが、『MM9』という小説は、クライマックスで全裸の少女が怪獣と戦うという山本さんの趣味全開のような大傑作
SF小説なのだが、この作品の中で山本さんは「だから怪獣と戦うのが全裸の少女であってもおかしくない」という理由の
説明に使っておられた。

もうひとつ、鬼にはなぜ角があるのかという話。
絵草紙に描かれた「鬼」の顔が、人間と言うより「龍」に似ているという話。

「龍」には角がある。
日本人が「オロチ」の外見を考えた時に、中国の「龍」の絵の影響を受けた?
(そう言えば、私が子供の頃に絵本で見た「ヤマタノオロチ」は、どう見ても「龍」だった)
英雄に退治される怪物が「オロチ」から「鬼」に変わる過程で「オロチの顔をした人間」の姿になったということかなあ?

ちなみに『鬼伝説の研究 ー金工史の視点から』の中で若尾五雄氏は、「鬼」を当時鉱山で働いていた鉱夫のことだろうと
言っている。
確かに絵草紙の挿絵に出て来る「鬼」はふんどし一丁の肉体労働者の体に龍の頭をくっつけたように見えなくもないな。

講座の修了間際になって原田さんが大事な話を忘れていたと言って沖縄に伝わるという鬼伝説の話をしてくれた。
兄が鬼になってしまったのに気づいた妹が、それを確かめるために餅だと言って鉄の塊を兄に食べさせる。
沖縄では鬼は人と違って鉄が食べられることになっているのだそうだ。
兄は鉄の塊を餅だと思ってバリバリ食べてしまう。
(どうでも良い事だが、兄が「バリバリ食べて」も気づかなかったところを見ると、この場合の「餅」は煎餅のようなものか?)

妹はこれにより兄が鬼になってしまったことを知るが、鬼の体は鉄で出来ているので(沖縄の鬼はそういうものらしい)、
刀で斬ることが出来ない。
しかし、鬼にはひとつ弱点があった、沖縄の鬼は女陰を見ると死んでしまうのである。
妹は兄に自分の女陰を見せ、鬼となっていた兄は死んでしまったという伝説。
「鬼が女陰に弱い」というのは、鉱山が女人禁制だったことと何か関わりがあるのだろうか?

ぜんぜん関係ないかもしれないが、水木しげる先生がどこかに書いていた話。
戦時中、南方に出征していた水木先生は、上官から現地の女性とセックスすると男根が溶けるという「ロウソク病」の話を
聞かされていたそうだ。
若い兵隊どもを大ぜい統率しなければならない上官としては、部下がやたらに現地女性と交わって、揉め事を起こしたり、
うっかり性病にでも罹られたりしたらコトだから、アホを騙すための作り話として、そんな話を考えたのだろう。

若くて元気な鉱山労働者を統率しなくてはならない立場の人間が「お前ら、女のアソコは恐ろしいぞ。見ると死ぬんだぞ」
ぐらいのことを言ったとしても不思議はないかも知れないな。

さて、予告の通りに「まとめ」のない本日の講義は、時間通りに終了。
この「鬼」の話は面白かったので、もう少し自分でも調べてみたい。
原田先生、第2弾をよろしくお願いします。

いつも通りに「包茶」へ行き、牡蠣鍋で一杯やっているうちに、なんだか頭がボーッとして来た。
実は、講座の最中にも一度胃の辺りに変な感じを覚えたのだが、やっぱり少し変。

今日は、まっすぐに家に帰って、寝ることにする。

2011年11月5日(土)
午前中。
パソコンを叩いていたら、肩こりがして来た。
目が疲れたせいらしい。
昨日、本を読んでいて気づいたのだが、左の目がほとんど文字を判読していない。
眼鏡の度が合わなくなって来たのだ。

午後。
眼鏡屋へ行き、1時間ほどかけて検眼。
私の視力は恐ろしいことにまた下がり、1.2ギリギリぐらいまで落ちていた。
そこに老眼が加わり、さらに「老化で目の調節機能が低下している」のだとかで、これは見えなくなるのも無理はない。

「まあ、老眼は加齢とともに進むものですからねえ」
と、店員。
つまり、この先どんどん目が見えなくなって行くということなのだな。
(歳はとりたくないなあ……)
などと、しみじみつぶやいてみたりする。

帰り道。
西口公園(池袋ウエスト・ゲート・パーク)でお国自慢ナントカというイベントをやっていて、屋台が並んでいる。
舞台の上では民謡だか何かの踊りをやっていて、会場内はちょっとした駅の構内ぐらいの人混み。
その中を2人連れの中年の御婦人が向こうから歩いて来た。

私の目の前には「きりたんぽ鍋」と大書したハッピを姿で、やはり「きりたんぽ鍋」とデカデカと書いたのぼりを手にした
お兄さんがひとり。
歩いて来た御婦人2人、ニッコリとお兄さんをスルーすると私に向かって、
「きりたんぽ鍋は、どこで売っているの?」

ここでも何度か書いたが、私は「尋ねられ体質」。
道を歩いているとなぜか見ず知らずの通行人が、私にものを尋ねて来るのだ。
「封書の最低料金はいくらでしょう?」
「今日は何日ですか?」
「山手線で池袋から浜松町へ行くには、外回りと内回りのどちらが近いですか?」
「あの花の名前は?」

今回は質問の内容自体はそれほどシチュエーションからずれていないが、目の前のハッピ姿のお兄さんの立場はどうなる?
彼が「きりたんぽ鍋の売り場」への道を案内する気まんまんでここに立っているのが目に入らないのか?

「それは、彼に聞いてあげて下さい」
と、案内をお兄さんに譲り、焼き団子をひと串買って早々に会場を後にする。

なぜ、あれだけごったがえしている人混みの中で、なぜ、まっすぐに私を目指す?
あの「あっ、見つけた!」的な確信に満ちた笑顔はいったい何だ?
「きりたんぽ鍋の売り場」を尋ねるなら、もっとずっと適任と思われる人物が目の前に立っていたのだぞ。

帰宅。
若尾五雄氏の論文「鬼伝説の研究 ー金工史の視点から」に目を通す。
……やはり細かい文字を読んでいると、目が疲れるな。

夜。
「妖怪人間ベム」を観る。
アニメ版のオリジナルとは別物として観た方が良い作品。
アニメ版のベムは、不死の体を持ち、人の世を達観して生きる存在だったが、ドラマ版のベムは、不死である自らの存在に
ついて悩み続けるナイーヴな青年。

テーマはアシモフの『バイセンテニアル・マン』や、萩尾望都の『ポーの一族』に近い。
もしも人が老いることも死ぬこともなかったら、それはもはや「人」ではなくなってしまうのか?

今回のエピソードは、むかし自殺しかけているところを助けた青年にベムが再会するという話。
青年は老人となっていて、癌で半年の命と診断され、やはり人生に絶望して「自分の人生は無意味だった」と語る。

一方でベロは、子供を事故で失った親に出会う。
「死なない自分」に悩む妖怪人間と、「死すべき存在」であることに苦しむ人間の邂逅である。

意外に哲学的なテーマが興味深いが、午後9時台のドラマとして一般受けはするのかな?
(いま公式サイトを見てみたら、プロデューサーが『ポーの一族』を参考にしたと書いてあった。やっぱり!)

寝る。

2011年11月4日(金)
朝のニュース。
〈脳波でロボットをコントロールする実験に、大阪大と国際電気通信基礎技術研究所(ATR)などのグループが成功〉
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の人が、考えるだけで動かせるロボットを開発するための基礎技術なのだそうだ。

筋萎縮性側索硬化症、むかしはマイナーな病気だったが、ホーキング教授のお陰でかなりメジャーに。
いまでは手足が不自由になる病気の代表みたいに言われるようになったのは、手足を動かせない人のサポートをする技術の
重要性をアピールするのに「ホーキング教授が仕事をするのに役に立つ」と言えば理解が得られ易いからだろう。

午前中。
昨日買って来た『宇宙の誕生 ビッグバンへの旅』(ルーシー&スティーヴン・ホーキング 岩波書店)を読む。
ホーキング博士のスペース・アドベンチャー・シリーズの完結編だ。

念のため。
これはスティーヴン・ホーキング教授の娘であるルーシー・ホーキングが子供向けに書いたSF小説で、スティーヴン・
ホーキング教授が直接書いた部分は、ほとんどない。(署名入りのエッセイが3ページほど)
でも、そんなことには目をつぶり、ニコニコと1900円+消費税を払うのが大人のファンの嗜みというもの。(笑)

物語は……
大きくなり過ぎたペットの豚を飼う場所を探していた少年ジョージが、お隣に住む科学者の助けを借りて問題を解決したの
はいいものの、その豚の行き先を聞くのを忘れてしまう。
豚の居場所を聞きにお隣に行ったジョージは、そのせいで大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の実験を巡る陰謀に巻き込
まれ、ビッグバンや万物理論、M理論などについてを学びつつ、悪者をやっつける……という話。

お陰でビッグバンや、子供に科学を教える大切さについてはよく分かったものの、小説の読者としてひとつ引っかかったの
は、「で、豚はどうなったんだ?」。
(作者、導入部で使った小道具の存在を、後半で忘れてしまったらしい)

挿入された写真は美しいし、小説の間に挟まった科学コラムもきちんとしているので、「SF小説で子供を釣って、科学の
解説書を読ませてしまおう」という意図の本なのだと理解すれば分かり易い構成。
小・中学校の図書室に置くのにお薦め。
ご家庭にシリーズで揃えれば、お子様の本棚がグッと知的な印象に……。

昼。
地震。
壁の時計を見たら、針がちょうど12時を指した。

 時刻:	11時59分
 震源:茨城県沖(北緯36.1度 東経141.4度)
 深さ:約20km
 規模:マグニチュード4.8

午後。
英文の手紙が来る。

読むのに30分。
返事を書くのに1時間。
面倒臭いのでメールで返信。
英語って苦手だ。

夜。
元こらくちゃんからメール。
月曜日放送の「7人の刑事」に「喫茶店にいるカップル」の役で出ているそうだ。
見てみよう。

海外のニュースを見る。
アメリカでは各地で反格差デモが起きているそうだ。
高学歴の白人でも貧困地区に住む人間が増えているとかで、貧困地区の人口がここ10年間で32・9%増加という数字が
出ているらしい。

経済の問題と言えば、ギリシャがいろいろ揉めているようで、毎日のニュースを見ていてもこの国がこの先どうなるのかが
さっぱりわからない。

寝ようか。

2011年11月3日(木)
朝。
文化の日。

花粉症の薬のせいでボーッとする頭をカフェロップで叩き起こす。
でも、なんかフラフラする。
薬が体質に合わないのかな?

昼。
山手通りを散歩。
古道具屋や古着屋の多い界隈。

古道具屋で抹茶茶碗をひとつ買う。(600円)
古い半幅帯1本。(100円)
この通りは、その他「賞味期限が切れた食品」とかアヤシイものを扱っている店がいっぱいあるので面白い。

通りの向こう(池袋側)を見たら大規模な工事が行われているようなので見に行ったら、その辺にあった古い小さな建物を
みんな壊して道路を拡張していた。

道路は広くなり、道は明るくなって、その分アヤシイ店は減る。
街のアヤシイ部分を壊してしまうと、封じ込められていた闇が逃げ出して人の心に棲みついてしまう。
オニは「隠」の場所に隠しておくべきだ。

広々と成り果てつつある道を辿って行ったら神社の前に出た。
そこからさらに歩いて右に曲がると小さな餃子屋を発見。
6人でいっぱいになる店の中で、店員がご飯を食べていたので、中に入る。
トイレの場所を聞いたら「外に出て隣の駐車場を通って……」言われる、そんな店。

ちょっとアヤシイものを期待して入ったが、値段は一皿500円前後から700円前後ぐらい。
適正価格で、味もまずまずで。
但し、餃子のあんや皮がちょっと特殊。
「薬膳餃子」というものなのだそうで、皮の色も赤だったり緑だったり真っ黒だったり……
面白いと言えば、面白い店。

店を出て池袋へ。
東武の呉服屋をちょっと覗き、三重紐を買う。
腰紐の一種で、ひだの多い飾り結びの時に使うやつ。
理屈で言えば、別にこんなものがなくても帯が結べないことはないはずなのだが、あった方が楽そうだ。
私は楽な方が好きなのである。

家に帰るため、自宅のアパートの階段を上がっていたら、上の方からキーキーと何かがきしる音が聞こえて来た。
音は私の部屋の中から(安普請なのでドアが薄いのだ)。
(アレ?)
と思ったら、地面が揺れている。

階段の途中で地震に遭遇した場合。
(1)上がるか降りるかして、ともかく安全な場所へ。
(2)その場で姿勢を低くして安定した体勢を取る。
→(2)を選択。
揺れがおさまったので、部屋に入ってテレビをつける。
速報の字幕が出て、都内の揺れは震度3ぐらいだとのことだった。
(結構、大きかった)

 時刻:19時34分
 震源:茨城県南部(北緯36度 東経140.1度)
 深さ:約70km
 規模:マグニチュード4.9

そのままテレビを観ていたら、なんかマヤ歴の話をしている。
マヤの人たちは世界は循環していると考えていたので、暦が一巡すると元へ戻ると思っていたという話。

私はあまり詳しくないのだが、欧米のキリスト教徒が、マヤの暦の終わりが来年の12月であることを発見して、
「世界は来年の暮れに終わる!」
と騒いでいるのだそうだ。

(「暮れ」が終わったら「新年」だろう?)
と、私が思うのは東洋人だからか?
たぶん、暦を作ったマヤの人たちもそう思っていたと思うよ。

余震もなさそうなので、買って来た茶碗で茶を立てて飲む。
古道具屋の600円の茶碗である。
やっぱり「わび茶」と言うからには、茶碗は安物を使わないとダメだよな?(^^)

なかなか文化的な1日だった。
寝よう。

2011年11月2日(水)
体調イマイチ状態継続中。
冬が近づいているせいか?
季節の変わり目に「メンテナンス中」の表示が出る体って……

午後いっぱいが調べもので潰れる。
時間を潰したからといって、成果が上がるとは限らない。(泣)

ネットで話題になっていたニュース。
「赤ちゃん本舗」が、今年の1月1日から10月20日までに誕生した子どもの名前を対象に調査した「赤ちゃんのお名前
ランキング」によると、
男の子の名前で一番多かったのは「蓮(レン)」
女の子の名前で一番多かったのは「結愛(ユア)」
だそうだ。

将来こういう名前が一般的になると、「太郎」「花子」が今では珍しい名前になったのと同じように、今は普通だと思われ
ている名前が珍しい名前になってしまうのかな?
23世紀あたりを舞台にしたSFで、登場人物にうっかり「ヒロシ」とかつけてしまうと、現代の小説に「権兵衛」が出て
来る感覚になってしまうとか。

……そろそろ夕食をとるべき時刻になったのだが、食欲がない。
しょうがないのでビールで腹を満たしてOKにしてしまう。

夜。
ニュース。
東京電力福島第1原発2号機の原子炉格納容器内で、放射性のキセノン133とキセノン135とみられる気体がごく微量
検出。
経済産業省原子力安全・保安院によると「核分裂反応が起き、キセノンが発生した可能性は高い」のだそうだ。

ネットの一部で「臨界か?」とか騒いでいたのがいたそうだが、それほどのことではないらしい。
(どうも「念のためホウ酸を入れた」→「ホウ酸を入れなくてはならないほど危険な状態らしい」→「きっと再臨界だ!」
という風に話が伝わったっぽい)

こういう時に出て来るのが、「何かを隠している」とか「いつになったらハッキリしたことを言うんだ?」とかの批判なの
だが、私が思い出したのは、小惑星探査機「はやぶさ」のミッション。

「はやぶさ」がロストしてしまっていたとき、
「『はやぶさ』がどこにいるのか、なぜ言わない」
とか、
「交信の再開がいつなのかを早く発表しろ」
とか言われても、たぶん川口さんも何も答えられなかったと思う。
なにしろこのとき、JAXAの人たちがやっていたことと言えば、「隼神社」で(駄洒落か!)お札を貰って来たりとか、
そんなことだった
のだから。
科学技術の最先端なんて、そんなものだろう。
東電の人たちも、きっと頑張っているんだよ。

寝る。

2011年11月1日(火)
朝。
メンサの会場予約抽選会へ。
空は青空。
クジ運はまあまあで、帰り道に池袋でデパートへ寄ったらエレベーターガールのお姉さんが手話の担当者と2人で利用案内
を喋っているところだった。
逆さVの字で「人」を作って掌に乗せ、垂直に上に動かしたらエレベーター、斜めに上に動かしたらエスカレーターの意味
らしい。
(うーん、分かり易い)

帰り道は、日差しが強くてやや暑いぐらい。
リブロで『中国嫁日記』を立ち読み。
中国人女性を嫁に貰った日本人男性が2人のやりとりをほのぼのと描いた4コマ漫画なのだが、その中に「ラーメンと餃子
をセットで食べるというのは変か?」という話題が出て来る。

中国人である「嫁」の言い分では、「餃子はラーメンと同じで主食。主食+主食なんて組み合わせは変」なのだが、これは
東京人である私が「お好み焼きはご飯と同じで主食。主食+主食なんて組み合わせは変」と関西人の食習慣に違和感を覚え
るのと同じ理屈か?

確かに餃子もお好み焼きも「水で溶いた小麦粉を焼いたもの+肉と野菜」なんだよな。
でも、お子飲み焼きの方が「小麦粉」部分の割合が多いような気がするし……
いや、そう言えば中国の餃子って日本の餃子より小麦粉の皮が厚いな。
しかも蒸して食べるのが主流。
すると中国の餃子は「小龍包」とかの仲間なのか?
つまり餃子は「包子(パオズ)」か?
日本人に最もポピュラーな「包子」と言えば「中華まんじゅう」だよな。
「中華まんじゅう」は「主食」と言って良いような気がする。

ええと……
まず「饅頭(マントウ)」(※)を考えよう
これは炭水化物オンリーで、パンと一緒だから「主食」に分類。

 ※饅頭(マントウ)
  中国の「饅頭(マントウ)」は、あんの入っていない中華まんじゅうのようなもの。
  あんの入った「中華まんじゅう」は中国語では「饅頭」ではなく「包子(パオズ)」と言う。

では、「アンパン」や「カレーパン」は?
「アンパン」は「あんまん」の仲間で、「カレーパン」は「ピロシキ」の仲間かな?
ロシア料理店に行ったとき、確か「ピロシキ」は主食の扱いで出て来たはず。
よって、「パンは一応主食」ということにしよう。
だから「中華まんじゅう」は主食……

待て! いま気がついた。
同じ「中華まんじゅう」でも「中村屋の肉まん」と「551の豚まん」では、なんか違うぞ。
「中村屋の肉まん」は、マントウの中に肉が入っている感じなのに、「551の豚まん」は肉を小麦粉の皮で包んだような
感じ、つまり「小龍包の大きいやつ」っぽいイメージなのだ。
この2つを同じ「中華まんじゅう」として分類してしまって良いのだろうか……?

……中国と日本の食文化の違いについて、有意義な考察をしているうちに午後になってしまった。
とりあえず家に帰り、「CSI」を観てクールダウン。

午後。
2号くんお薦めの「PETMAN」の動画(※)を見る。
「BIGDOG」の人間版。
突き飛ばされてバランスを崩しても立ち直れるというのが売りの、あのロボットシリーズである。
すごいことはすごいと思うのだけれど、このシリーズの欠点で、ともかくモーター音がうるさい。

 ※「PETMAN」の動画
  http://www.youtube.com/watch?v=mclbVTIYG8E で見られます。

実際にBIGDOGを軍事用に利用しようとしたら、兵隊に「こんな騒々しいのと一緒にいたら、一発で敵に見つかるから
嫌だ」と言われてしまったそうである。
その辺をもっと改良できないのだろうか?

夕方。
そろそろ吹き矢の講習に行く準備をしようかと思っていたら、原因不明の体調不良に襲われる。
直立しようとするとバランスが崩れてよろめいてしまうのだ。

耳の下に手を触れてみたら、少し腫れていた。
花粉症で鼻の奥が腫れている時には、どういうわけか耳の奥も腫れる。
こういう場合は、とりあえず寝るのが一番。(なんせ立っていると危ない)

3時間ほど眠り、やや回復。
「みんなの家庭の医学」という番組を観る。

今回の特集は「内蔵のむくみ」。
原因は心臓の左心室の機能の低下で、初期症状は、咳、胃もたれ、倦怠感。
最後に心不全を起こして死亡するという病気。

この病気の5年生存率は50%なので、初期症状に気づいたら、早めに病院を受診しましょうとのこと。
また、心臓の機能が低下しないように動脈硬化に気をつけて、日頃から塩分控えめの食生活を心がけましょうという話。
番組内で被験者が使用していた「少量の醤油をまんべんなくかけられるミスト式醤油差し」、ちょっと欲しいと思った。

ところで、咳、胃もたれ、倦怠感……ぜんぶ身に覚えがあるぞ。
私は5年以内に死ぬのか?

寝る。

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