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独 り 言 (2011年4月分)
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2011年4月30日(土)
午前中。 ネットでショッピング。 戸次重幸と片桐仁のコントライブのチケット1枚。 不要不急の買い物の自粛が奨励される昨今だが、これは不要不急の買い物ではないよな? 午後。 天気も良いので秋葉原へ。 アキバと言えば、私にとっては中古部品街。 怪しげなビルの地下で、怪しげな店主が「なぞソフト 質問しないで下さい」なんぞと書かれた商品を、100円ぐらいで 売っているのを見て回るのが好き。 裏路地に回ると、動くかどうか分からない電化製品を地べたに並べて売っている、これも怪しげな店がある。 ちょうど外人さんが店を広げているところだったので、中古のポータブルプDVDプレーヤーの値段を聞いたところ、欧米 風の顔立ちからは予想外の流暢な日本語で、 「それは安いよ。1万円」 という返事が返って来た。 隣に並べてあるCDプレーヤーは8000円だと言う。 この辺の相場としてはバカヤローな値段である。 (ふざけた野郎だなあ) などと思いながら表通りに出ると、何か雰囲気がいつもと違う。 通りを歩く通行人が、 「メイド喫茶って、1人で入るものなのか?」 なんてことを人に聞いていたりする。 そうか、今日はゴールデンウィークだった。 相場を知らない地方の人が大挙してやって来ている、インチキ露天商にとってはオイシイ日。 どうりで裏路地相場が跳ね上がるわけだ。 こんな日に買い物をしてもロクなことはない。 しょうがないので表通りを散歩することにする。 「国内最大級のPCゲーム総合イベント」だという「秋葉原PCゲームフェスタ」へ。 PCゲームに詳しい人が見たらすごいものが展示されていたのかも知れないが、オフィスビルの駐車場みたいな会場は、見 た目は狭くてしょぼかった。 そんなこんなで日も暮れた。 せっかくのゴールデンウイークなのでちょっと贅沢。 北海道(※)へ行って、カニとルイベをつまみに一杯。 橋を渡りがてら「肉の万世」でカツサンドを買ったら、パンのみみをひと袋おまけにつけてくれた。 さすがは秋葉原。 地下鉄で帰宅。 寝る。 ※北海道 万世橋のたもとにある居酒屋の名前。津軽海峡の向こう側ではない。
2011年4月29日(金)
朝。 テレビで「銀魂 新訳紅桜編」をやっていた。 導入部のセリフがテレビ放映用に録り直しされていた。 こういう芸の細かいところが、マニアなファンの付く所以か? 内容は歴史改変SF時代劇で、笑いとか涙とか友情とか人情とかいろいろあって、主人公が途中ピンチに陥ったりしつつ、 最後は悪い宇宙人をバッタバッタと斬りまくってハッピーエンドという娯楽映画である。 劇場公開の時に予想外の観客動員数を記録して話題になった作品。 観て楽しい。 (DVD買っちゃおうかなあ……) 昼。 スパムメールの処理。 相変わらずやって来る、放射能の被害を殊更に書き立てては不安を煽る内容のスパム。 怪しげなサイトのURLが並んだメールに書かれた注意書き(?)を読めば……、 まず、前段にこんなことが書いてある。 >なお、先にお伝えしておきますが、 >これから紹介するページで紹介されている事例は >「因果関係不明」のものばかりです。 で、後段でこれを、 >なぜかというと、放射能被害に関しては >因果関係を証明することが不可能に近いからです。 と、「因果関係不明」は「因果関係がないということではない」と、ひっくり返す。 この「自分で言ったことを自分でひっくり返す」というのは、騙しのプロがよくやるテクニック。 さらにこれに続く文章では、政府やIAEAは信用できないということを巧みに臭わせる。 要は「信用できるのはこのオレの言う事だけ」と思い込ませる心理操作である。 上手いなあ。(笑) メールの送り手は、どうやら投資関係の商売で稼いでいる人物らしい。 この人、普段は他人に「金儲けの方法を教える」などと言って金を稼いでいるようだ。 こんなジョークを思い出した。 金儲けの得意な男のところに別の男が金儲けの方法を教えて貰いに行ったところ、 「教えてやるので金を払え」 と、言われた。 言われた通りに金を払うと、 「こういう風にして他人から金を巻き上げるのさ」 (ひっかかる奴がいるからこういう商売が続くのだろうね) 夜。 近所の居酒屋で軽く一杯。 店員に、 「ゴールデンウイークの予定は?」 と、聞かれたので、 「酒を飲んでる」 と、答えたら笑われた。 家に帰って、寝る。
2011年4月28日(木)
朝。 部屋の東側の窓を開けると眩しい。 カーテンを引いて「文藝別冊 吾妻ひでお」を読む。 あまり他では読めない吾妻先生の短編が多数載っている。 「すぷりんぐ」 『地を這う魚』で紹介されていた習作時代のボツ漫画。 ボツになるのも無理はない、ファンタジー? 不条理? 漫画。 これを少年誌に掲載というのは、ちょっとアレな作品。 でも、いまとなっては資料として貴重。 「池猫」 筒井康隆先生の小説を漫画化したもの。 以前、星新一先生のショートショートを新人漫画家数名が漫画にした本というのが出て、買って読んでみたのだが、その中 に小説の文章がほぼそのまま書き写されたページに絵が挿絵的に描いてあるというひどいものがあった。 これではわざわざ漫画にする意味がない。 吾妻先生の「池猫」は、全編まったく文字のない絵だけの作品。 主人公(少女になっていた)の心情が、その絵から伝わって来る。 ストーリーは単純。 娘が母親に言いつけられて子猫を捨てるという話。 娘はそれが嫌なのだが、それをいい出せない「遠慮」が母親との関係にある 5歳の時に生母が父親と離婚して、義理の母親に育てられたという吾妻先生自身の生い立ちをつい重ね合わせて、インタ ビュー記事の方に載っていた、 「あの、やっぱり義理の母親だと、子どもでもすごい遠慮しちゃうというのはありますね」 という言葉を思い出す。 母親に遠慮する子ども。 その遠慮の故に、母猫から子猫を取り上げて捨てるという行為を断れない子どもの心。 すごいと思ったのは、久しぶりに帰省した娘が自宅の座敷に座っている絵。 どこかよそよそしい母親との心の距離が、座敷の隅に腰を下ろし、縁側に飲み物を置いて家の外の方に視線を送る娘を描い た1枚の絵に表現されている。 小説版(未読)のにおける物語のオチは、「ギャグ」と捉える人も「ホラー」と捉える人もいるようだが、吾妻版のこの 結末は、「赦し」である。 「おおおおお」 不条理漫画。 豆の木を登って行ってサルにいじめられたジャックは「サルカニ合戦」のサルに仕返しし、「七匹の子ヤギ」のオオカミが まんまと家に入り込むと、子ヤギたちは時計の中で新記録を樹立…… (ああ、この面白さは文章では書けない!) 「アリさんのネタは使えん」のひと言に、脳味噌が飛んだ。 (一体どうやったらこういうことを思いつけるんだ?) そこでアリさん、なぜアリさん? 「変容 transfiguration」 (これはもう説明のしようがないので、そのまんま書き写す) とても狭い私の世界 薄っぺらい影が立ち上がり 耳打ちするのは不吉な予言 たちまち世界は水に沈み 皆 溺れながら 変容していく 「第2回 心のアート展」(2010年4月21日〜25日)出展作品だそうだ。 これはいったい何だろう? ノストラダムスの予言詩か? (吾妻先生、天才過ぎてついて行けません) 読み終わったあと、脳内が漂う雲で真っ白になった。 私の左脳のファイリング係が、雲とともに漂い出したファイルとラベルを見上げて呆然としている。 「分類し、整理する。分類し、整理する。それが私の仕事なのだ」 「あああ、ラベルが、ラベルが、赤、青、黄色の私のラベルが……」 と、なぜか左脳までもが吾妻キャラに。 脳味噌を持って行かれる1冊。 使用注意。 腹筋運動をして、寝る。
2011年4月27日(水)
風は強いが天気が良くて、暑いぐらい。 そろそろ春も終わり。 花粉症も、薬を飲めばマスクだけの軽装備で外出できるほど楽になった。 (今日の昼食は外食にしよう♪) 近所の店。 定休日でもないのに閉まっている。 店の前の貼り紙には「しばら休業します 宮城県出身店主」 「宮城県出身店主」と言われてしまっては仕方がない。 (そうだ、少し歩いたところに割と美味い蕎麦屋があったんだ) 少し歩いて別の店へ。 蕎麦屋の近くまで来ると、なぜか道路に黄色いテープが張られている。 パトカーが止まっている。 警察官がわらわらいる。 赤いはしご車が来る。 (この道は、通れないのか?) と、ぐるっと遠回りをしてなんとか近づいたところで判明。 はしご車が止まっているのは目的の蕎麦屋の前。 延びたはしごは店の看板にかかっている。 野次馬の声を総合すると、どうやら強風で看板が一部破損して落下、危険なので急遽、看板そのものの撤去作業を行う ことにしたのだが、取り付け位置が高すぎるのではしご車を呼んだ……ということらしい。 しばらくそこで待つが、作業には時間がかかりそう。 諦めて昼食はファミレスで。 帰りに通りかかったら、看板は風通しの良い骨組みだけになっていた。 夕方、1号君を誘い、本日開店の「カメンライダー ザ ダイナー」へ行く。 〈ショッカーの秘密基地をモチーフにした〉という店内には、仮面ライダー1号、2号の等身大フィギュアがガラスケース に入って展示。 (つまりライダー1号、2号は、ショッカーに捕われたという設定か?) 壁に歴代ライダーベルトとかが飾ってあって、店員のコスチュームにも、よく見ると腰の部分にライダーベルトが印刷して ある。 クリームソーダを注文したら、ソーダの上の緑色のアイスクリームに目がついて、ポッキーの触覚が刺さっていた。 微妙?(笑) ディスプレイには初代ライダー、V3、アマゾン、それからたぶん現在放映中のものなのだろう、私の知らないライダーの オープニング映像が映っていたが、店内に流れる音楽は、最初、明らかに有線か何かの曲で、かなりガッカリ。 ……と、思っていたら、途中で映像とシンクロしたオープニング主題歌に切り替わった。 客から指摘があったのだろうか? 開店初日ということで、店員もまだ慣れない感じ。 私は1号君相手に「仮面ライダー」と、「虎よ! 虎よ!」と、「モンテ・クリスト伯」について、軽くお喋りしていたら なぜか引かれた。 ライダーが好きなら、ちょっと行ってみても悪くないかな? 駅からも近いし。 ついでだからとコミックプラザに寄って『テルマエ・ロマエ』(ヤマザキマリ エンターブレイン)の3巻と、「文藝別冊 吾妻ひでお」(河出書房新社)を買う。 そのまま近所の立ち飲み屋へ行き、ビールを飲んでいたら雨が降って来たので、そのまま雨宿り。 ふと気がつけば、手に買った本を持っていない。 雨の止むのを待って、コミックプラザまで取りに戻る。 帰宅。 『テルマエ・ロマエ』 相変わらず古代ローマの問題は、どんなことでもお風呂で解決! 火山の噴火で荒れて果てた土地で山賊に襲われたルシウスが、タイム・リープした先は、なんと日本の×××。 古代ローマに、本当にそんなものがあったらいいな……というか、イタリア人なら喜びそう。 「文藝別冊 吾妻ひでお」 ページをパラパラめくっただけで圧倒された。 天才は、天才なのだな。 吾妻ひでおと萩尾望都の合作マンガという贅沢な作品が載っている。 吾妻先生と萩尾先生が巨大キノコに襲われるという話。 吾妻先生が描かれた「キノコに襲われる吾妻ひでお」と、萩尾先生が描かれた「キノコに襲われる萩尾望都」の絵が載って いて、構図までほぼ同じなのだが、どこか雰囲気が違う「吾妻風キノコ」と「萩尾風キノコ」。 2号君に言わせると(感動のあまりわざわざ部屋まで見せに行った)、この2つの絵の違いは「貧富の差」なのだそうだ。 この本は、何日かかけてゆっくり読もう。 寝る。
2011年4月26日(火)
朝。 ネットのニュースを見たら、 〈千葉県北西部や茨城県取手市で25日午後1時すぎ、竜巻とみられる突風が発生し、住宅の屋根が飛ばされるなど約60 棟が破損した〉 という記事があった。 昨日の雷鳴は、これか? 午前中。 地震でメチャクチャになったままの部屋の半分の片付け。 崩れた荷物に埋まったものはいくつか見つけ出せたが、途中で埃を吸い込んで呼吸困難に陥ってしまう。 ちょうど昼時なので中断。 昼食。 チーズサンド。 美味いんだが、太るんだよな。 気休めに腹筋をやってみたり……。 午後。 後半戦開始。 壊れてしまったものや、汚れて使えなくなったものをゴミ袋へ。 全部片付くのは、いつのことになるのやら。 夕方のニュースで、ライブドアの堀江被告の実刑が確定と言っていた。 (ということは、いままで確定していなかったのか) 夜。 乱学講座で原子力の話をお願いしていた講師候補の方から電話。 要約すると、現状ではデータ不足で、その内容を講義するのは難しいということ。 「東電も経産省も、ぜんぜん情報を公開してくれない」 と、お怒りの様子だったが、そういう専門知識のある人に「何が公開されていない情報なのか」を解説してもらえると有り 難いのだがな。 専門家なら、何がどうなっているのかをアカデミックな立場から理解できるようなデータを、請求すれば手にできる状態に しておいてくれれば、そういう人たちがアホなデマ話を打ち消してくれるだろうに。 それともデータが公開できない理由でもあるのか、東電&経産省? 寝る。
2011年4月25日(月)
区長選の開票結果は深夜に流れたようで、予想通りの現職当選。 午前中は天気もまずまず、気持ちのいい1日を予想したのだが、午後1時過ぎに突然、西の方で雷鳴が轟いたかと思うと、 雨。 外出中だったらしい知人(練馬区在住)の「つぶやき」を読むと。 〈物凄い雨雲との追いかけっこ〉 と書かれている。 雨は、降り始めも突然だったが、止むのもいきなりで、気がついたら窓から見える空は青空。 (何だったんだ?) こっちは出かけようとしていた出ばなを挫かれた格好で、中途半端に家にいる状態。 しょうがないので「としまテレビ」(ケーブル局)で区議選の選挙結果なんかを見ている。 夕刊に、全国の市議選の当選者数が載っていた。 民 主 389 (前回) 374 (15増) 自 民 514 (前回) 598 (84減) 公 明 915 (前回) 974 (59減) みんな 87 (前回) ー 共 産 627 (前回) 772 (145減) 社 民 85 (前回) 143 (58減) 国 民 0 (前回) 1 (1減) たちあがれ 5 (前回) ー 諸 派 100 (前回) 82 (18増) 無所属 4382 (前回)5080 (698減) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 合 計 7104 (前回)8024 (920減) ヒマなので、表を打ち込んで見たのだが、面白かったのがほぼ同じ表を掲載していた日経夕刊の記事。 見出しは〈民主、当選率過去最低に 市長選 苦戦を反映、80%割る〉。 この記事の本文。 〈党派別では民主党が389議席を獲得し、前回2007年の374議席をわずかに上回った。立候補者数に占める当選 者の比率も79.9%と前回の91.7%から大幅に低下して過去最低を記録。自民、公明、共産、みんな各党などを下 回り、苦戦ぶりが浮き彫りになった〉 さて、ここで問題。 この文章のおかしいところは? 答え。 最初のセンテンスの末尾が「〜上回った」であるのに対し、それに続く文章が「当選者の比率も〜低下して」となってい ること。 「上回った」のに対して「低下して」と続くのなら、「当選者の比率も」の「も」は、おかしい。 たぶんこれ、早く記事を書くためにあらかじめ文章を作っておいて、あとで数字を埋め込んだのだが、先に文章を作った 段階で「民主党の議席が前回を下回る」と予想していたのが、予想が外れて前回を「上回って」しまい、急いで直した時 に修正し忘れたのだろうな。 ちなみに、この記事の結びの文章は、 〈二大政党の自民は全体に数を減らしながらも、民主に比べて地方組織の底堅さをみせた〉 となっている。 こっちは、文法的には間違っていないながらも「全体に数を減らして」なぜ「地方組織の底堅さをみせた」ことになるの かと、内容的に突っ込めば突っ込める文章。 選挙の記事というのは、事前の調査から、ある程度、結果を予想してあらかじめ用意しておくものなのだろうね。 これはおそらく、その予想が外れてしまった例。 ひとつの文章から、その文章が作られて行く過程というものが垣間見られて、ちょっと面白かった。 夜。 私の好きな女優、富田靖子が出るというので「鈴木先生」というドラマを観る。 今回の富田靖子は、笑顔で、誰も傷つけることもなく、事を荒立てることもなく、事件を中途半端に解決してしまうこと で、より問題の根を深くし、どうしようもなくこじらせてしまうという女性教師の役。 さすがは富田靖子、絶対に同じ職場で仕事をしたくないような嫌ァなタイプの人間を見事に演じきっていた。 穏やかに笑顔で話しているだけで、ここまで人に不快な圧迫感を感じさせることができる彼女の演技力には、脱帽。 引っかかったのは、主人公の鈴木先生を演じていた長谷川博己。 それなりに魅力的な人物にはなっているのだが、原作の「生徒の問題に自ら巻き込まれ、苦悩してもがきながらなんとか 答えを見つけ出そうとする」イメージの主人公に対して、長谷川博己の鈴木先生は、どこか覚めていて、問題を客観視して いるように見える。 だから「教え子が小学生と性的関係を持ってしまった」という事件を解決した後で、自分自身も教え子の女子生徒に潜在 的に性的感情を抱いていたことに気づいて鈴木先生が驚愕し、慌てるシーンに、少し唐突な印象を受けてしまった。 (富田靖子、レギュラーだから次回も出るんだろうなあ、彼女の演技は観たいんだけど、どうしようかなあ……) 寝る。
2011年4月24日(日)
午前中。 投票に行く。 区議選と区長選なのだが、イマイチ盛り上がらず。 震災を受けて、候補者がみんな「防災」ばっかり言うようになって、どれも一緒になってしまったのだ。 投票する側の楽しみとしては、 (あ、麻生政権のときに民主党に乗り換えたコイツ、今度は減税日本から出てる。変わり身が早いなあ) とかを探すぐらいか……。 昼からメンサの例会。 佐藤編集長お勧めのトンデモ本『3.11同時多発人工地震テロ』(リチャード・コシミズ)の話とかをする。 この本、奥付をよく見たら、発行者が著者自身だった。 (出版社が相手にしてくれなかったのか?) 一応、書店で売られている本。 内容はタイトル通りで、先月11日の地震は、人工地震によるテロであるという主張。 では、誰がそんなテロを仕組んだのかと言えば、ユダヤと、北朝鮮と、CIAと、オウム真理教と、創価学会と、統一教会 と、幸福の科学と、在日朝鮮人と、警察と、……ともかくみんなグルなのだそうだ。 形式は「小説」のつもりらしく、RK(主人公)の手で311テロの進行を逐一追求され、暴露されることに焦ったCIA 日本支部の部門長のひとりが、警視庁担当の在日朝鮮人(って何だよ?)に、 「ハイテクセンターに連絡して、RKのブログを止めろ。」 と命令する場面があったりする。 「止めろって、どうやってですか?」 「適当に理由をつけろ。非常事態だ。早くしろ!」 なんてテンパッたやりとりがあった挙げ句、主人公RK(つまりは著者なのだが)の元には、プロバイダー経由で警視庁ハ イテク犯罪対策総合センターから「記事を自主削除するかどうかの問い合わせ」が来る。 CIA、緊急事態の割には、やっていることが悠長である。(笑) 分かりにくいといけないので解説すると、プロバイダーから記事を自主削除するかどうかの問い合わせを受け取ったという 現実の出来事から、著者が「CIAと在日朝鮮人のやりとり」を空想し、この空想と現実がゴチャゴチャになった文章を 「小説」だと言って書いているわけである。 結論から言えば、この件ではそれ以上の「事件」は何も起きなかったようである。 (もっと悪質で犯罪に結びつきそうなデマがネットを駆け巡っている時に、お巡りさんもこんな人畜無害のアホみたいなブ ログに関わっているヒマはなかったのだろうな) ……というのが私の感想だが、もちろん著者はそうは見ない。 自分が同志に事態を報告したために、 〈警察権力は、何もしないうちにネットの力の前にひれ伏したのである〉 と受け取ったようである。 まとめると、 著者は「CIAと警察が、著者を危険視して危害を加えようとしている」と考えた。 現実には「CIAと警察は、著者に何もしなかった」 このことから著者が導き出した結論は、「著者はCIAと警察に勝利した」。 なぜ、著者がそのように強い力を持ち得たのか? それは「著者のブログはアクセス数が多いから」。 (彼のブログのアクセス数は「累積で」2500万超なのだそうだ) この本をざっと読んだところでは、どうも著者は、いわゆる陰謀論系のトンデモ本を読んで本気にし、そうした本に書かれ ている「世界の裏側で暗躍する悪の組織」に対して勝手に脳内戦争を始めてしまった人であるらしい。 面白うて やがて哀しき トンデモかな さて、例会でこんな馬鹿話をしている最中、元こらくちゃんが携帯のニュースを見て、 「サイババが死んだそうですよ」 と、教えてくれた。 そっちの世界も、世代交代の時期なのかな? 例会終了後の飲み会では、もちろん被災地の復興に貢献するために浦霞を飲む。 雨の中を帰宅。 寝る。
2011年4月19日(火)
窓ガラスを通して見える外の光が弱い。 空を覆う雲が厚いのだろう。 ニュース。 枝野官房長官が、昨日の記者会見で、 「原子力安全・保安院などの経済産業省幹部の電力会社への再就職について、職員に対して自粛措置を講ずることとした」 と述べたそうだ。 さっそく「東洋経済」の図を取り出して確認。 原子力安全・保安院というのは? 〈原発の安全規制を担当。主に保安検査などを手掛ける。違反企業に対しては、行政処分を下す権限を有する……〉 原発の保安検査をやるところから、電力会社に天下っちゃ、そりゃまずいわな。 ずっとこれをやっていたということは、みんな知っていたが、誰にも止められなかった。 政界・財界とベッタリ癒着している東電という特殊な企業の持つ力というものも、やはり周知の事実だったのだ。 ところで、1974年の第1次オイルショック後の大幅な電力料金値上げに際し、東電のカネの使い道としての政治献金を 厳しく指弾したのは、彼の市川房枝参議院議員だった。 この市川議員の選挙参謀だったのが、今の菅直人総理であることは有名。 福島原発事故の際に垣間見られた「東電と官邸の仲の悪さ」は、このことも原因の1つなのかもね。 昼。 午前中に降っていた雨はあがったようだ。 RDのメーリングリストに書き込み。 福島原発で活躍している米国アイロボット社の「パックボット」が「宇宙船レッド・ドワーフ号」に出て来た雑用ロボット 「スカッター」に似ている……という。 画像を見比べてみると、確かに基本構造は似ていなくもないような……。 要は、いろいろな作業を1台で行える機械をできるだけシンプルな形に設計すると、この形になるということだろうね。 夜。 吹き矢の講習に出かけようとしたら、土砂降り。 (午後から晴れると言っていなかったっけ、気象庁?) 傘を差して、雨合羽を着ても服に染み通る雨にじっとりと濡れながら会場へ。 眼鏡を忘れたせいか、不調。 本日は、早めに切り上げることにして、帰宅。 ニュース。 複数の民主党幹部が明らかにしたところによると、政府は19日、東日本大震災の復興財源に充てるために、消費税率を 3年程度の期間限定で、現行の5%から8%に引き上げる増税案の検討に入った。 未曽有の災害からの復興のためであるため、広く国民に負担を求める消費税増税でも理解が得られると判断したもの。 これって「期間限定〈高売り〉セール」みたいなものか? 素人でも言います。 「おやめなさい!」 そんなセールに、客は来ません。 どこの馬鹿が「3年経ったら安くなる」と分かっているものを、いま買うんだ? 当然、「買い控えが起こる」→「消費が落ち込む」→「復興が遠のく」となるだろう。 これを考えた人って「いま金がない」ということで、頭がいっぱいになってしまっているのじゃないだろうか? 逆に「震災の復興のために政府が金を出したので、一時的に赤字が増えました」の方が、国民は納得すると思う。 俺が総理大臣だったら、 「家も仕事も失った被災者を、政府に金がないからと見捨てろと言うのか!」 と、国会で〈涙ながらに〉演説しちゃうけどな。 そろそろベッドに行こうかと思っていたら、また地震。 時刻:23時10分 震源:茨城県南部(北緯36.2度 東経139.2度) 深さ:約50km 規模:マグニチュード5.0 緊急地震速報は鳴らなかったけれど、結構大きく揺れた感じがしたぞ。 (体感的に「震度3」ぐらいか?) ここしばらく揺れが来ていなかったので、 不意を突かれて、ちょっとビビった。 寝る。
2011年4月18日(月)
今日は、「発明の日」。 ちなみに昨日(私の誕生日じゃ!)は、「良いなすびの日」。 1日違いでなんでここまで、イメージの違う日になるのだろう? 午前中。 銀行に用があって出かける。 むろん、花粉よけのゴーグル、マスク、フード付パーカーを着用。 ……ところで、入店してからずっとこっちを見ていた警備員さん、私に気があるのか? 午後。 池袋駅前のドラッグストアで、積み上げられたペットボトルが2リットル入りのペットボトルが安売りされていた。 「1家族1個」と貼り紙がされてあったから、いわゆる「目玉商品」なのだろう。 手紙を出しに郵便局へ行ったら、局員にまで「ペットボトル入りの水を買わないか?」と勧められる。 そうかと思えば、ペットボトル飲料の棚が空のままの店もある。 (何がどうなるとこういうい事態になるのだろう?) と、いろいろ推理して楽しむ。 リブロで、原田実さんの『トンデモ日本史の真相 人物伝承編』(文芸社文庫)と「東洋経済(4/23号)」を買う。 『トンデモ日本史の真相』の方は、この間買った「史跡お宝編」の後編。 歴史上の人物に関する間違った伝承のどこがどう間違っていて、なぜ間違いだと分かるかについてを解説した本。 文庫になって物理的に持ち運びやすくなったので、史跡巡りの旅のお供に良いかも知れない。 「東洋経済」は、東京電力を特集していたので買った週刊誌。 「ニッポン原子力村」相関図という見開きページの図が、今回の事故で出て来た様々な組織、 原子力安全・保安院 原子力安全基盤機構 原子力部会 原子力安全・保安部会 原子力委員会 原子力安全委員会 日本原子力研究開発機構 日本原子力研究所 ……等々の何がどれで、どれが何をする組織なのかが一覧できるようになっているので、ニュースのお供に便利かも。 興味深かった記事。 チェルノブイリ後のベラルーシで甲状腺癌の子供の治療に当たった医師でもある現松本市長の菅谷昭氏へのインタビュー 〈チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ〉。 松本氏、 〈当初から最悪の事態を想定して、先手、先手と対策を打つべきだった。やりすぎるということはない。結果的にそこまで 悪くならなかったとしても「ごめんなさい、でもよかった」と言えるものだ〉 と、述べている。 また、ベラルーシで小児の甲状腺癌の治療に携わった医師としての立場から、 〈もし自分の子供ががんになれば、その母親は一生悔いるだろう。なぜあの時水を飲ませたのか、あの野菜を食べさせた のかと自分を責め、一生苦しむはずだ〉 とも述べている。 さて、その同じ「東洋経済」の同じ号に掲載されていた無学無名氏のコラム「ミスターWHOの少数異見」〈日本ブランド の失墜 復活は「隗より始めよ」〉に書かれていた文章。 〈当の日本人が福島産を敬遠していては、外国人の恐れを払拭させることなど到底できない。傷ついたブランド力を回復さ せるには、日本人が福島の農産物を率先して食べることから始めねばならない〉 福島の原発事故1ヶ月後の日本人の反応の記録として、この号は保存しておこうか。 夜。 昨日録画した「仁 ーJINー」を何度も巻き戻したり早送りをしたりして探し、やっと元こらくちゃんを発見! 知っている顔が結構アップで映っているのに、こうやって見ると、本当に見つけられないものだな。 ミステリーに出て来る、思いがけないシチュエーションで、普段と違った格好をして一瞬行き過ぎた知人をバッチリ見分けて自信を持っ て証言する目撃者って、嘘だよなあ。 寝る。
2011年4月17日(日)
48歳最初の朝。 元こらくちゃんらメールで「あなた、今日から、ばあさんだ」とのご祝辞を頂く。 略して「AKB」。 というわけで、今後みなさまも私のことを「AKB48」と呼んで下さって結構です。(^^)v 歳をとったからと言って、どうということもない日曜日。 ビックカメラへ行って売れ筋PCの価格をチェックし、スープカレーの店で遅めの昼食。 店の看板によるとスープカレーというのは札幌が本場なのだそうだ。 そう言えばラーメンにも「札幌ラーメン」という札幌が本場っぽい名前のがあるなあ。 札幌の人というのは、他国の料理をアレンジして新しい料理を作るのが好きなのか? チキンと野菜入りのスープカレーは美味だった。 また来ようかな。 帰宅。 ニュースを見たら、東電が、福島第1原発の事故収束に向けた作業の工程表を発表したそうだ。 それによると、早ければ半年、遅くとも9ヶ月程度で原子炉を冷温停止(100度未満の安定した状態に保つこと)させ る予定なのだとか。 これは、避難先にいる周辺住民も半年から9ヶ月ぐらいで自宅に戻れるのだと考えて良いのかな? 工程表が出たということは、とりあえず事態の収束に向けての目処が立ったということで、良い事だと思う。 夜。 元こらくちゃんが出演(?)しているという「仁 ーJINー」を、録画しつつ見る。 >長州藩士で、久坂玄瑞の部下してます。 >あと、クズ屋として、仁の後ろを横切ります >あたま一時間で出終わったでござんす。 ということだったのだが、「ウォーリーを探せ」より難しいな、こりゃ。(笑) 明日、もう1度、録画を確認してみよう。 寝る。
2011年4月16日(土)
朝。 やや体がだるい。 昨夜、ビールとワインのグラスを左右に置いて、交互に飲むという邪道な飲みをしたのと、花粉症の薬を規定量より多め に飲んだのがいけなかったのか? (薬は用法・用量を守って正しく服用しませう) ハイチオールで復活! 午後からSF大会のスタッフ会議へ。 「宇宙犬作戦企画」は、出演者を呼ぶのは難しそう。 プロのタレントさんにタダで仕事をしろと交渉しているのだから、そもそも話が尋常じゃないのだ。 (誰か、有り余っている金の捨て場に困っている人とか、いないかなあ……) あ、それとSF大会参加者で、どなたか映像編集が出来る方はいませんか? スタッフもいないので。 さあ、こんな状況で、実現するのかこの企画??? 会議は、スカイプの調子が悪くてたびたび中断。 みなさん、いろいろな環境でパソコンをご使用の様で、奥様が目の前でお食事中と思われる音や、ネコがマイクにじゃれ ているっぽい声に、会場が思わず和んでしまったり……。 会議後、飲み会。 会場への道すがら、今回の震災で、ボランティアとして被災地に行って来たという方と話をする。 テレビでは民家から重油混じりの泥をかき出す作業をされているボランティアさんの映像を見たが、 「私は、最も被害が大きかったところへ派遣されたので、片付ける家も残っていなかったのです」 ということで、作業は専らパソコン入力。 ずっと生き残った方の名簿データを作成するデスクワークをされていたらしい。 興味深かったのは、水道も電気もガスも来ないところへボランティアで派遣されて来たイマドキの若者たちが、そういう 場所では「ネットすら通じない」ということがピンと来るまでに時間がかかったという話。 「あって当然と感じる文明の利器」は、世代によって違うのだね。 酒を飲んで帰宅。 寝る。
2011年4月15日(金)
東京ディズニーランドが今日から再開だそうだ。 さすがアメリカ資本。 財力の差を見せつけられたぜ!(笑) 天気が良いのは良いけれど、朝の10時も過ぎると部屋の中でのマスク、ゴーグルは暑い。 つい外したまま窓を開けてしまい、花粉被曝! 喉から入った花粉のせいで、胸がゼーゼーいい出す。 (もちろん鼻閉で鼻からは呼吸できない) 無論、涙はボロボロ、そのうち体がだるくなって微熱が出て来た。 体で炎症が起きているのだから、これはしょうがない。 風呂場で全身を洗浄して付着した花粉を落として服を着替え(あまり良くない事なのだが)、昼頃にもう1度薬を飲んで、 どうにかゼーゼーが治まった。 やっかいな病気である。 午後のニュース。 東芝が自分のところの技術ならば、福島の原発を10年から16年程度で完全な更地に戻せると名乗りを上げたそうだ。 今年の10月には燃料棒を抜き取る作業を行う段取りらしい。 燃料棒さえなくなれば、とりあえず危ないことはなくなりそうだから、少しは落ち着けそう。 夕方。 「なすびの会」に行くために家を出て、郵便局のATMで飲み代を下ろそうとしたら、「節電のため営業は18時まで」 という貼り紙。 ブツブツ言いつつ銀行へ行き、手数料を払って自分の金を下ろす。 今年の「なすびの会」の参加者は、8名。 (本当は10名の予定だったのだが、1名が風邪で欠席で、もう1人は日を間違えていた) H部さんに、 「この会の主旨はなんですか?」 と、聞かれたので、 「ま、主には自分の舞台とか新刊の宣伝とかですね」 と、答える。 若手の役者さんや作家さんが多かった頃には、本当にそれが一番の目的だったのだが、本日は自分の新刊を持って来たの は、A木さんひとりだけ。 『日本全国!「新幹線」をとことん楽しむ本』(PHP文庫) 3月12日の九州新幹線の開通に合わせて出したのが、震災騒ぎで宣伝効果がイマイチであったらしい。 鉄の血が流れるオタクが監修しているので、内容は非常に丁寧にチェックされている様子。 ぜひ買おう! 局地的にウケたギャグ。 「下手なトンデモも当たれば広瀬」 「広瀬隆さん、また出て来ましたね」 「『30年前から原発の危険性を訴えていた人』って、嘘ではないけどねえ」 広瀬隆というのは、30年ほど前に内容がデタラメだらけの原発反対本を書いて大ブームを起こし、その結果「原発反対 派は皆アホだ」という風評を日本中に広めたトンデモさん。 この風評のために日本の原発反対運動が下火になって、原発建設を推進させたとさえ皮肉られている人である。 その後、かっぱさんと2人でSFドラマの話などして帰宅。 寝る。
2011年4月14日(木)
今日も快晴。 やや暑いくらい。 天気予報の花粉情報は真っ赤っか。 ちょっと窓を開けただけで死にそうになる。 催涙ガスを呼吸しているみたいだ。 昼。 連続ドラマ「霧に棲む悪魔」は、「伯父さま」役の榎木孝明さんが大活躍。 原作では単なる引きこもりの役立たずだった役が脚本では謎の言葉を口にする老人となり、それを榎木孝明さんが演じる と、彼が出る場面だけ、なんか舞台劇っぽい不思議な雰囲気になる。 「尼寺へ行け!」なんてセリフは、当初から脚本にあったのか? (念のため、ドラマ全体は普通の現代劇) 主役の姜暢雄さんとの絡みでは、前回いきなり顔を舌で舐めたのに引き続き、今回は睾丸を?むという荒技。 これってアドリブかなあ? 原作を読む限り、別に同性愛設定ではないから、ベテランが若手の反応を楽しんでいるという図だろうか? 午後。 N医師の病院から正式な検査結果が届く。 γーGTP 19 AST(GOT) 20 ALT(GPT) 16 わはははは…… さあ、酒を飲もう! 夕方。 窓の外のものを取ろうとしてガラス戸を細目に開けたら、花粉を吸い込んで呼吸困難に陥る。 (室内でも、マスクとゴーグルを外さない方が良いのかなあ?) 夜。 テレビをつけたら何かの番組の途中で、エイズに感染した子どもがボーイスカウトに入ろうとしたところ、差別を受けて 入団を断られ、後にエイズの啓蒙活動を行うようになったという話をやっていた。 エイズなんて、ほとんど感染らない病気なのに。 ネットのニュース。 船橋に避難して来た福島の子どもが公園で遊んでいて、近所の子に「放射能が感染る」と言っていじめられたそうな。 ここのところ、うちにもかなり頻繁に放射能関連のデマを書いたメールが届くようになったのだが、どうも放射能の恐怖 心を煽って一儲けを企んでいる輩がどこかにいるようである。 「東京は放射能で危ないので、○○へ移住しましょう」なんてのは、たぶん○○の土地価格を上げようという魂胆だし、 「放射能の危険を防ぐために、ヨードを多く含んだ××をたくさん食べましょう」なんて、魂胆が見え見えのことを言って 来る奴もいる。 こういう放射能商売で儲けようという「放射能屋」は、相手が怖がれば怖がるほど儲かるので、せっせと「放射能の恐 怖」を煽ろうとする。 それをいい大人が真に受けてオタオタするから、子どももなんだか分からないけど「福島」は「放射能」で「怖い」と、 イメージだけの恐怖心を持ってしまう。 その結果が子どものイジメになったのでは、いじめられる子がたまらない。 こういうのは、親が「バーカ」と言って笑えば、子どもも安心するのだ。 何度も言うが、昭和30年代には、もっと多量の放射能が空から降っていたのだ。 だって、あの時代は、核実験のためにわざと原爆を爆発させていたのだから。 それに対して福島原発では炉心の爆発なんてまるで起きていない。 (建屋で起こったのは「水蒸気爆発」) もしも今回の原発事故程度の放射性物質がそれほど危険だとするならば、映画「三丁目の夕日」は、登場人物がバタバタ 倒れてもがき苦しむ惨劇映画になったはずである。 ちょっと考えろ。 君の頭蓋骨の中にも脳味噌は入っているはずだ。 寝る。
2011年4月13日(水)
ここのところ晴天の日が続いている。 花粉も元気に飛んでいる。 午前中。 RDのファンイベントのため渡英していた我が「Jチーム」のメンバーが、帰国して参加レポートを送って来た。 ジョークで「日本からエスケープして来た」と言ったら、俳優のクリス・バリー氏に大真面目に励ましの言葉を頂いてし まったとのこと。(笑) (クリス・バリーと話をしたなんて羨ましい!) 笑っていたら、今日もまた来た緊急地震速報。 時刻:10時8分 震源:福島県浜通り(北緯36.9度 東経140.7度) 深さ:約10km 規模:マグニチュード5.8 昼。 政府の「レベル7」の発表については、非難の声が多いらしい。 代表的な意見は2種類。 ひとつは、「そんな危険なことを、なぜ今まで黙っていた」というもので、 もうひとつは、「そんなに危険でもないことを、なぜ大げさに発表するんだ。風評被害を考えろ」というもの。 情報開示というものの難しさを感じる。 マスコミはと言えば、思った通り「チェルノブイリ並み」と大騒ぎ。 まあ評価尺度に「レベル7」より上がないから、ある基準以上はみんな「レベル7」になっちゃうんだよね。 何かのアンケートで、「学歴欄」の一番上が「大卒かそれ以上」になっていると、国立の大学院を出て博士号を持ってい る人と、名ばかり大学みたいなのをやっと出たような奴が、同じ所に丸をつけることになるみたいなものだ。 (オレって学歴的に、「博士」とタメなんだ???) 夕刊。 社会面に興味深い記事が載っていた。 岩手県宮古市の姉吉地区という集落が、家屋ごとまったく津波の被害を受けなかったという記事。 犠牲になったのは、津波の時に他の地区に出かけていた人たちだけで、集落の中にいた人間は全員無事。 何がその集落を守ったのかと言うと、昔その土地に誰かが建てたらしい「此処より下に家を建てるな」と書かれた石碑。 何度も津波の被害を受けた経験から知った安全な場所と危険な場所の境界線に、目印に石碑を建てて、そこから下の土地 に人が住まないようにしていたのが良かったらしい。 どうも今回の津波で助かった人の話を聞くと「昔ながらの教えに従った」というものが多い。 逆に「最新の技術で作った堤防を信じた」人の方が被害に遭っている。 さて、今回の津波被害の教訓を踏まえて我々が進むべき方向は、 「最新の科学技術で作った堤防がダメなら、もっと最新の科学技術で〈スーパー堤防〉を作ろう」 なのか、 「先人の経験に基づいた知恵を見直そう」なのか? 寝る。
2011年4月12日(火)
朝。 起きて、朝食を済ませ、パソコンの前でまったりしていたら「キュルッキュルッキュルッ」と携帯電話の緊急地震速報。 時刻 :8時8分 震源 :千葉県東方沖(北緯35.4度 東経141度) 深さ:約30km 規模:マグニチュード6.3 結構、大きな揺れで、Googleのリアルタイムのツイートを読む機能(サービス名は知らない)を見たら、有楽町線と 副都心線が止まったそうだ。(間もなく再開) 午前中。 簡単な手続きのために金融機関へ。 すごく簡単な手続きのはずだったのだが、最近いろいろと面倒になったようで、身分証明書が必要だのどのとの言われて 5分で終わると思ったことに30分かかる。 ようやく昼前に帰宅。 ニュースで、福島原発の事故が、国際原子力事象評価尺度(INES)」の暫定評価での「レベル7」に引き上げられたと 言っていた。 理由は「大気汚染が広がっていることと、周辺住民の生活への深刻な影響が長期化していること」だそうだ。 時計屋に目覚まし時計を修理に出した時のことを思い出す。 「たぶんすぐに直りますよ」 と言って受け取った時計屋が、翌日電話をよこして、 「開けて中を見たら、思ったより面倒なことになっていました」 と言った、ああいう感じか? テレビのニュースで、 「これは形態こそ違いますが、史上最悪の事故とされた、旧ソビエトのチェルノブイリ原発事故と同じレベルです」 と、言っていた。 「レベルはチェルノブイリ原発事故と同じですが、形態はまるで違います」 とは、言わないのだな。 たぶん「チェルノブイリと同じレベル」という言葉だけがひとり歩きし出すのは時間の問題。 (これだから、政府がレベルの引き上げに慎重になるんだよ!) チェルノブイリの原発事故では炉心そのものがむき出しになってしまったのだ。 福島では少なくとも目下そのような状態にはなっていない。 昼。 「霧に棲む悪魔」の第2回目。 もはやどの辺がコリンズなのかが分からなくなり、榎木孝明さんがあぶないプッツンおじさんと化して姜暢雄クンの顔を 舌でペロンと舐めて、ベッドを転げ回ってはキャハハハハッと笑う話。 年のため、このシーン、あくまで演出はシリアスなのである。 昼の連続ドラマを、こんな風に最初から真面目に見るのは初めての経験なのだが、意外に前衛舞台劇に近いのか? 番組が終了して間もなく、また地震。 時刻:14時7分 震源:福島県浜通り(北緯37度 東経140.7度) 深さ:約10km 規模:マグニチュード6.3 もうなんか、世界がユラユラ。 なんとなく笑えて来る。 緊張状態が1ヶ月も続くと、無意識に変な笑いがこみ上げて来るのは、私だけか? 夕方。 地震で落ちて来たものを整理していたら、むかしボランティアで日本語を教えていた頃の資料が出て来た。 日本語教室では「形容詞」を「イ形容詞」、「形容動詞」を「ナ形容詞」と教える。 形容詞は「〜い」、形容動詞は「〜な」の形になるからだ。 (つまり「赤い服」の「赤い」は形容詞で、「きれいな服」の「きれいな」は形容動詞だからと、そういうこと) うわあ、懐かしいなあ。 あの頃は、日本に来たがる外国人が山のようにいて、地方自治体で手に余る分をボランティアが手分けして面倒を見ていた のだ。 「日本を中心にアジアをひとつにしましょう!」 などと韓国人に言われて、こっちの方が引いたものだ。 日本の良き時代。 夜。 『春の小川』(萩尾望都 小学館)をゆっくり読む。 短編集「シリーズ・ここではないどこか」の3巻目。 「水玉」「シャンプー」「海と真珠」は、大学生カップルの恋愛もの。 地味でまじめな女子学生とチャラ男という不似合いな組み合わせの恋愛ストーリーは、シリーズが進むほどに女子学生の 才能の豊かさとチャラ男のダメっぷりが明らかになり、にもかかわらず深まって行く女子学生のチャラ男への愛が、読者 を奇妙に不安定な気分にさせる。 さすが萩尾先生。 人間の心の不条理を描かせたら、敵う作家はいない。 「百合もバラも」は、高齢で妊娠した女性が出産を決心するまでの心の揺れを夫の視点から描くという、これまた難しい心理劇。 こういう話を書こうとして、書いて、書けてしまう人がいるのだなあ。 「花嫁」は、シェイクスピアの「ヘンリー五世」を下敷きに、ヘンリー五世に結婚を申し込まれる前夜のカトリーヌ王女 の内面の苦悩を、占い師との会話の形で描いた作品。 この短編集の中では、たぶん一番分かりやすい作品。 表題作「春の小川」。 中学校入学直前に、母親を病気で失った少年の心の物語。 こう書くと簡単だが、少年の苦しみには、母親が死んだ時刻に実は父親が別の女性の家に行っていて、そのことが原因で 自分を可愛がってくれている親戚との仲が疎遠になるというおまけまでついている。 主人公をここまで追いつめて、いったいどうまとめるのかと思ったら、雄二君、登場。 「ここではないどこか」のシリーズを通して、登場人物の心の苦しみを癒す役割を振られているあの謎の少年である。 彼は「百合もバラも」に出て来た夫(生方さん)の弟であるわけだから、この「春の小川」の物語は、生方さんが、まだ 10代の頃の話なんだな……と、シリーズを通しての読者には分かる仕組み。 たぶんシリーズが進むに従って、雄二君の人生も少しずつ明かされていくことになるのだろう。 非常に複雑な構成だ。 ずっと描き続けて欲しいシリーズ。 11時になったので、寝る。
2011年4月11日(月)
朝。 ニュースで昨日の統一地方選の結果を見る。 東京都知事は、順当に現職が当選。 午前中。 先日の検査結果の「速報」が来る。 (N医師の病院では、詳しい検査結果の前に電話でとりあえず異常の「ある/なし」だけを知らせてくれるのだ) 一応「異常なし」との結果。 特に心配していたというわけでもないのだが、まあ、ほっとする。 昼。 ウィルキー・コリンズの『白衣の女』のドラマ化だという「霧に棲む悪魔」の第1話を見る。 予想はしていたが、かなりのアレンジがしてあって、主人公の職業は売れない画家から挫折したダンサーに変わっていた。 とりあえず第1話では「首吊りをしようとしている男のところに地図を持った女がやって来て道を尋ねる」というシュール なシチュエーションを、姜暢雄と入山法子が大真面目に演じていたのが、なかなか良かった。 女の落としていった地図を頼りに謎の牧場に辿り着いた主人公は、そこで老人から牧場に伝わる伝説の話を聞き、そそっか しい家政婦に新入りの従業員と間違えられて牧場で働くことになり、さらに家政婦が口を滑らせたことから、牧場主の屋敷 に何かの秘密があることを知る……という、いかにもなミステリー・ドラマの出だし。 「第1話で主人公が新入りの従業員と間違えられて……」というパターン、未だに健在なんだね。(笑) ある意味、面白いドラマになりそう。 午後。 今日が震災から1ヶ月目だということを思い出す。 原発がまだ片付いていないので「あれから……」という気分になれないな。 夕方。 ユラユラと大きな揺れ。 時刻:17時16分 震源:福島県浜通り(北緯36.9度 東経140.7度) 深さ:約10km 規模:マグニチュード7.1 時刻:17時17分 震源:福島県浜通り(北緯36.9度 東経140.8度) 深さ:約10km 規模:マグニチュード6.0 その後も、1時間あまりの間、断続的に何度も揺れが来た。 ガスコンロに火をつけたい気分にならなくなってしまったので、夕食はオリジンで買った立田揚げ弁当で済ませる。 食事が済んで間もなく、また地震。 時刻:20時42分 震源:茨城県北部(北緯36.9度 東経140.6度) 深さ:約10km 規模:マグニチュード5.9 ジャスト1ヶ月で、また揺れなくてもいいのになあ。 (余震の時機とかって、周期みたいなものがあるのか?) まだしばらくは、こんな感じで揺れが続くのだろうか。 いい加減、壊れた棚を修理して床の上の物を整理したいのだが、不安定な脚立に乗るのが心理的に嫌。 今夜は、風呂に入るのをやめて、このまま寝る。
2011年4月10日(日)
本日は東京都知事選挙&ワークショップの花見。 投票を済ませ、敷物、紙コップ、寿司、箸、酒……等々を買いそろえつつ、江戸川橋公園へ。 何度も行っている場所なので、さすがに道には迷わず到着。 「でも、崎田のことだから、きっと何かやったはず」と、期待されていた方、正解! (栓抜き、忘れた) 現地に着いてから、他人のヘマをフォローする宿命を背負ったO河内君(男前!)が、栓抜きの調達に走り回ってくれた。 急に決まった花見だったので参加人数は盛況とまではいかず、場所取りもしていなかったので斜面に敷物を広げる羽目には なったものの、暑からず寒からずの穏やかな天候に恵まれ、花も見頃で、まずまずのお花見。 今年は例年は置かれる仮設トイレが被災地に行っているので、その辺を少し心配していたのだが、自粛ムードで、やや花見 客が少なかったせいもあって結果的に言えば特に問題はなかった。 満開の桜の木の下、酒を飲んでの馬鹿話。 私はT田さんと「しつこい女に自分を嫌いにさせる方法」という、下らない話でずっと盛り上がっていた。 夕方になり、さすがに寒くなって来たので、そろそろ引き上げることにして、川又先生とO河内君と私の3人で中華料理屋 で二次会。 移動中に佐藤編集長から電話が入る。 編集長の20歳になったばかりのお嬢さんから、 「都知事選で投票用紙に『そのまんま』と書いて投票したら、それは現職の都知事の票になるのか、それとも東国原候補者 の得票になるのか?」 と、聞かれたそうだ。 「で、どっちになるんやろ?」 (選管に聞け!) 二次会は、川又先生お勧めの中華料理屋。 最近、中国について勉強されているという川又先生、中国人店長に話しかけて「カラシニコフを撃った」話を熱心にして おられたが、店長は、不思議そうに首を傾げるばかり。 (先生、通じないのは言葉の問題じゃなく、内容の問題だと思います) 日本人でもオタクじゃないと分からない話。(笑) 途中、ジュンク堂に寄ってから帰宅。 買って来た『ぼく、オタリーマン。5』(よしたに 中経出版)と『春の小川』(萩尾望都 小学館)は、明日読むこと にして、今夜はもう寝る。
2011年4月9日(土)
風の音で目を覚ます。 窓を叩いているのは、やや雨混じりの強風。 コンビニで無料配布している「R25」というフリーペーパーに、東北の被災地に実際に行ってみたというライターの文章 が載っていて、とても興味深かった。 なぜなら「被災地に行ってみた」も何も、被災したのは当のライター氏の御実家であったからだ。 全壊した実家を前に、しばし絶句したというライター氏、ともかく目の前の瓦礫の処理をどうすればいいいのか? という ところから動き始め、 “問題は山積してるけど、あちこち問い合わせていると、状況をどうにか前に進めようといろんな立場の人が臨機応変に 動いてることが実感できる。そりゃ人のやることに絶対なんてない。だけど、復興のために動けるのも人だ。とりあえず 花見をする→経済を回す→その効果もまた波のように被災地まで届くはず。桜の季節ですしね” と、文章を結んでいる。 様々なマスコミで「被災者の声」が報道されているが、いかに被災者本人に取材したとしても、そこにはどうしても取材す る側の先入観や取材意図といったものが入り込む。 その点で「被災者=取材者」であるこの文章は、おそらく被災者側の本音に一番近いものだと思われる。 そしてそこから伝わって来るのは、力強く立ち直ろうとしている被災者の姿だ。 アルコール依存症の患者の家族が、しばしば「共依存」というものに陥るという話を聞いたことがある。 家族が「アルコール依存症になった患者を支えている自分」というイメージに、自分自身で「依存」してしまうという現象 らしい。 こういった「共依存」に陥った家族は、医師が依存症の患者を治療しようとすると、無意識に妨害行動をとってしまっりす るのだそうだ。 いま、日本中の人間が被災者との「共依存」に陥っていないか? 震災の直前までは「不況に打ちのめされたダメなオレ」だったものが、震災によって「可哀想な被災者に同情している人の 心の痛みが分かるオレ」になることが出来て、 「あ、オレ、なんかグレードアップした? 偉くなったみたいで気持ちいいから、ずっとこのままでいさせて!」 みたいな心境になり、あたかも「共依存」に陥った人のように、無意識に「被災者を可哀想なままにしておきたい」「いつ までも被災者を “気持ち良く” 可哀想がっていたい」と考えていないか? 被災地での復興は始まっているのだよ。 そろそろ我々も自分のことをしないと、日本全体が沈んでしまう。 夜。 佐藤編集長から電話。 大阪への出張から帰って来たので土産をくれるという。 ホイホイと出かけ、一緒に居酒屋で一杯やる。 大阪土産は、名菓「白い恋人」……かと思ったら「面白い恋人」だった。 これだから、関西人は! 寝る。
2011年4月8日(金)
昨日の地震、死者が出たのだとニュースで知って驚く。 東北では停電があったのだそうで、そう言えば地震直後にニュース画面で見た東北の放送局、一瞬真っ暗になったな。 「アーク放電」がGoogle急上昇ワードに入っていた。 どうやらこれが昨日のUFOの正体だったらしい。 東北の被災地にボランティアに行ったという高須クリニック院長のブログ(4月6日付)を読んだところ…… 瓦礫の片付けで負傷する人が続出。 破傷風の予防や治療に通常使用している「破傷風トキソイド」は、要冷蔵の医薬品なので被災地では手に入りにくい。 仕方なく傷口を開いてオキシフルで洗おうとしたら、今の外科治療ではオキシフルはあまり使われていないとかで、これも 手に入らない…… ……というようなことが書いてあった。 今の外科治療でオキシフルがあまり使われていないというのが、ちょっとオドロキ。 私は、元従軍看護婦だった中学時代の養護教諭に「傷口はまずオキシフルで洗うものだ」と教え込まれて、そういうもの だと覚えていた。 そう言えば、破傷風で死んだ人って、最近は聞かないね。 あまり使われなくなったので、あまり生産されなくなってしまったのかな、オキシフル? 午後、外出。 マクドナルドで、ハンパなランチ。 (こういう食生活って、一番太るんだよなあ) 夜は空想小説ワークショップ。 今回は、新入生に女性が2名。 夏目漱石はロンドン留学中に、どうも向こうのミステリーを読んでいたらしく『坊ちゃん』の書き方に、その影響が表れ ている……と、そこのところだけなんか記憶に残った。 (まともに講義を聞いていた人は、川又先生は小説作法の基本について講義しておられたと覚えているはず) 放課後の飲み会。 女性の新入生2人(*^o^*)に、 「『ライトノベル』って何ですか?」 と聞かれたので、出来るだけ頭イイっぽく見えるように努力しつつ、なんかいい加減に答える。 H部さんに、 「『御意見無用!!』、読みましたよ。私のことが書いてありましたね」 と、言われた。 悪口が書きにくくなってしまった。(笑) 急遽、日曜日に花見に行く事になり、その連絡をネットに流してくれと頼まれたので、帰宅してからそのようにする。 (そろそろまともな作品を書かないとなあ) などと思いつつ、寝る。
2011年4月7日(木)
朝刊に、“ペットボトルのキャップ共通化” という記事が載っていた。 大手飲料メーカーが、それぞれの商品のペットボトルのキャップの規格を共通にして種類を減らす事で、供給不足を緩和し ようという動きが出ているのだというニュース。 “キャップメーカーの被災で供給不足に陥り、飲料の品薄要因になった” というのがその理由だそうだ。 震災後の首都圏でのペットボトル飲料の品薄は、意外なものが原因のひとつだったのだね。 午後。 N医師の病院へ行く。 ここ1年ばかり顔を出さずにいたら、風の便りに「看護師が心配している」と聞かされるというベタなネタを素でやってし まったったのだ。 しかし出かけると言っても重度の花粉症。 マスクにゴーグル、フード付ナイロンパーカーの装備は欠かせない。 ポカポカ陽気の4月の晴天、さすがに蒸れるぞナイロンパーカー。 地下鉄の駅に着いたところでギブアップ。 下に着ていたトレーナーを「技」を使ってパーカーを着たまま脱ぐ。 むろん、マスクもゴーグルも付けたままである。 久しぶりの待合室。 今日は予約なしで行ったので、少しここで待たされる。 待合室の大型テレビは、よく見れば地震に備えてしっかり壁に固定してあった。 固定のワイヤーがやや黒ずんでいたので、おそらく以前からそうしてあったのだろう。 テレビの画面には、私も顔を知っている有名タレントが映って何か喋っている。 その顔が、妙に醜く見えて「アレ?」と思う。 肌がひどく荒れているのだ。 (この人は、こんなに汚い顔をしていたっけ?) と、見ているうちに番組が変わり、今度は、これも有名な美人女優が映る。 その顔も明らかな厚塗りの化粧の下にシミが浮いているのが見え…… そこでようやく気がついたのだが、これはデジタル放送なのだね。 (うちのテレビは、まだアナログ&ブラウン管) いわゆる「ニコンのレンズでオンナを撮るな」みたいな現象か? 解像度が良すぎて、女優の肌の荒れやシミまで映してしまうのだ。 (金をかけて、わざわざ美女のブス顔を見るのか?) デジタル放送に切り替わったら、ベテラン女優はテレビに出にくくなってしまうかも知れない。 その結果、若くて肌が綺麗なだけが取り柄の駆け出し突っ立ち女優ばかりの出演が増えたら、深みのある演技を要求され るドラマなんか作れなくなるんじゃないか? さて、診察室。 「地震の時はどうでしたか?」 なんて話をしたら、病院のN医師の部屋は、天井まで積んであった本が2冊しか床に落ちなかったのだそうだ。 「実は、この病院、地上階の高さより地下の方が深いのです」 とのこと。 話を聞きながら私は、つい「四次元立方体の展開図型建築物」の話を想像してしまった。 (分からない人はスルーして可) 診察の後は、なぜか(笑)肝臓の検査のために採血。 「どの辺がいいですかねえ」 と、針を刺すポイントを探す検査技師。 「この辺の静脈がよく出ているんですが、何度も使っていて血管が硬くなっているんですよねえ」 と、私。 「手首の血管がよく出てますよねえ」 と、チラリと私の顔を見る検査技師。 手首に注射針を刺すのは痛いのだ。 沈黙する私。 「腕の方の血管は、かなり硬くなってますねえ」 と、再びチラリとこちらを見る検査技師。 「……いいです。手首でいいです」 「あ、いいですかあ? じゃあ、ここへ針を刺しますね」 そんな感じで採血終了。 清算を済まして外へ。 私鉄で池袋に向かいながら、車両の明かりが消えているのに気づく。 これも「節電」らしい。 リブロをぶらついて帰宅。 ネットのニュースを見たら “ネット上のデマについて総務省が削除を含めた適切な対応を事業者に求めた” そうだ。 別に新しい法律を作るとかそういうことではなく、今まで通りの「約款で削除できる情報だったら削除して欲しい」とい う内容の念押し。 背景には、あまりに限度を超えたデマがネットに流されているということがあるらしい。 私が見たスゴイものでは「被災地では夜に女性が出歩いたらレイプされるのが当たり前」とかいう被災者男性をまとめて 強姦魔扱いしたものまであった。 こういうデマの手口として「過去を捏造する」というものがある。 このデマの場合「阪神大震災の時にもレイプ事件が横行したのだから、今回の震災だけそうでないなどということは有り 得ない。よってレイプ事件が報道されないのは隠蔽工作によるものである」という論旨が展開されているのだが、そもそ も「阪神大震災の時にレイプ事件が横行した」という話自体が嘘なのである。 人間は、起きていないことは記憶していないので(当然だ)、その空白に「何かが起こった」という話を入れられると騙 されやすい。 「自分が忘れているだけなのかも?」と、思うからだ。 こんなデマを真に受けた人間に、 「震災の時に神戸に住んでた? じゃあ、お前も当然やったんだろ、レイプ?」 などと言われたら、たまったものではない。 もうひとつ、騙されやすいパターンが、自分の知識に自信のない分野のデマ。 「放射性物質というものは、そういうものだ」と言われると、つい知らないので本気にしてしまう。 千葉や茨城では、既に根拠のない噂による風評被害で、漁業や農業関係者に深刻な経済的打撃が出はじめているそうだ。 海外からのニュース。 コートジボワールで大使公邸が襲撃。 国連の要請を受け、駐在フランス軍がヘリコプターによる大使救出作戦を実行した。 大事件だと思うのだが、震災のニュースの陰に隠れてあまり大きく報道されない。 (たぶんこういうことも「むかし起こった事件を自分が忘れたのかも」という疑心暗鬼の原因になるのだろうな) 「ニューズウイーク(日本版)」を読むと、世界の関心は、目下、中東やアフリカの方に向いているようだ。 夜。 かなり大きな揺れ。 時刻:23時32分 震源:宮城県沖(北緯38.2度 東経142度) 深さ:約40km 規模:マグニチュード7.4 揺れるボートの上にいるようだった。 私は床に座っていたが、それでも何かにつかまらないと危険な状態。 さっそくネットに流れたデマ。 「NHKの地震ニュース速報で、変電所を映した画面にUFOが映っていた」 「変電所の近くではUFOが目撃されやすい」は、私が子どもの頃からよく聞く話。 その「UFO」と同じものなら、たぶん正体は「放電現象」だろう。 ニュース速報でつけたテレビをそのままにしていたら、東京MXで「るろうに剣心」が始まったので、観てから寝る。
2011年4月6日(水)
朝。 なぜだか5時に目を覚ます。 携帯のアラームは、普段5時半にセットしてあるのだが。 午前中。 やたら良い天気だったので、Gパンを洗濯して竿に干す。 昼。 ピアニート公爵のCD「シンギュラリティ(特異点)」が届いたので、さっそく聴く。 アイドルマスターの「蒼い鳥」から始まって、「巨人の星×ショパン」、「アキバポップ・ザ・フューチャー」、「ガンバス ター幻想曲」、「ニコニコ動画の時報アレンジ」と、続き、シメがベートーヴェン「ピアノソナタ第32番 ハ長調 作品111」。 これは、ぜんぜん「クラシック」じゃないオタクどもに、気づかぬうちに特異点を越えさせようという罠か??? アイマスからクラシックに、自然に入り込んでいるオレがいる。(笑) そのうちベートーヴェンのピアノソナタ第32番は、「オタクにとってはお馴染みの」との枕詞を冠して語られる曲になる かも??? このCDは、「お買い得」です。 なにより演奏者の技術が確かで、シャレが効いている。 演奏者の技術が見事なCDも、シャレの効いたCDも、世の中にはあるのかも知れないが、両方を兼ね備えたものと言うと なかなかこれほどのものは見当たらない。 (だって、ガチのクラシックの演奏法でアイドルマスターだぜ?) 21世紀の日本ならではの芸術。 買うべし! 夕方。 やたら評判の悪い(その日になるまでやるかやらないか分からないので、消費者側はまるで「計画」が立てられない)東電 の計画停電は、今月でやめることになったそうだ。 その代わり、大口需要家の企業に対して電気事業法27条ので定める「電力使用制限」を発動することにしたらしい。 そっちの方が、計画的に予定が立てられる分、マシかもね。 夜。 池上特番を観る。 もはや、ほとんど条件反応。 お陰で原子力発電所の仕組みについてが、なんとなく、ぼやーっと分かったような気になって来たぞ。 さらに詳しい事は、6月の乱学講座(原子力発電についてをやるらしい)の時にでも質問しよう。 寝る。
2011年4月5日(火)
朝。 メンサの例会予約抽選会。 そこそこの順番で手続きを済ませ、本屋をうろついてから帰宅。 時刻は既に正午。 テレビをつけたら「笑っていいとも」というバラエティ番組に出演している女優が、 (どこかで見た顔だなあ?) と、思っていたら、やがて堂本剛が電話で、 「なんで標準語で喋ってんの?」 と、聞いたので思い出した。 「33分探偵」で「リカコ君」を演じていた水川あさみだった。 人間、話している言葉のイントネーションが違うだけで、だいぶ印象が変わるものなのだな。 午後。 ネットのニュースを見たら、「コウナゴから高濃度の放射性ヨウ素が検出された」という記事が載っていた。 「コウナゴ」というのは「小女子」、つまりスーパーでパックに入って売っているあの小魚の事なのだが、この魚、関西の 方では「イカナゴ」とか「シンコ」と呼ぶらしい。 さらに成長すると呼び名も変わるそうで、大きくなった「小女子」を、東北では「メロウド(女郎人)」と呼ぶそうだ。 (こういう地方によって名前の変わる魚は、結構あると思うのだが、今後、急いで情報を伝達しなくてはならない時に、話 がこんがらかったりしないだろうか?) と、いらない心配をする。 私も「コウナゴ」と片仮名表記されているのを見て、「小女子」のことだと気がつくのに一瞬、考えたからなあ。 「小女子」が「女郎人」ぐらいなら、なんとか連想がつく気がするが、「メロウド」と片仮名表記されてしまったら、お 手上げだな。 夕方。 吹き矢の講習。 フォームというか、動作手順を少し直される。 慣れるまで、また命中率が下がりそう。 夜。 メールをチェックしたら、アマゾンから「ピアニート公爵のCDを送ったよ」という内容のメールが届いていた。 そう言えば、明日が発売日だったのだった。 念のため、森下唯さんのブログを見に行ったら、案の定、このCDについては何も書いていない。 森下一仁先生のブログを見に行くと「身内の――といっていいのかどうかよくわかりませんが」と、微妙な形で宣伝(?) されていた。(笑) 買いましたよ、先生♪(^^)/ 明日の便で届くのを楽しみに、寝る。
2011年4月4日(月)
明け方に「高い塔が次々に倒れる」という夢を見た。 これってフロイト的分析だと、どういう意味になるのだろう? 朝からやたらに良い天気。 花粉症は、目下ピーク。 ザジテンなしには生きられない体になってしまっている。 本日も、外出のお供はマスクとゴーグルとナイロンパーカーのフル装備。 リブロをウロウロしていたら『栞と紙魚子 4』(諸星大二郎 ソノラマコミックス)を見つけて、条件反射的に買ってしまう。 朝日ソノラマがなくなってもソノラマコミックスは出続けているのだね。 発行は「朝日新聞社」なのだそうだ。 なんかややこしい。 普通の基準ではかなり奇人である栞と紙魚子の女子高生コンビが、さらにおかしな連中が起こす事件に巻き込まれていく 物語。 てっきり3巻で終わったのかと思ったら、続きがあったのだね。 前巻で半魚人になってしまった段先生の奥さんは、半魚人になったり元通りの姿(これも化け物なのだが)になれる人と いう設定になっていて「ときどき人間に変身できる猫」だったはずの主人公の飼い猫ボリスは、人間の姿になりっぱなしで 店の経営者に落ち着いてしまった。 その他、この巻での新キャラ「妖怪司書」という間抜けでちょっと可愛らしい少年も登場。 たぶん、まだまだ続くのだろう。 帰宅。 ニュースをざっくり斜め読み。 地震・原発関連は、素人にはそろそろ情報過多。 脳内が、未整理の書類が山積みされている状態になっている。 夜。 気分転換にテレビで「HERO(映画版)」を観る。 高卒で司法試験に受かった検事が活躍する話。 主人公が担当する事になった傷害致死事件と、地検特捜部が抱えている政治家の贈収賄事件と、主人公の同僚検事が担当し ている連続放火事件、それに韓国の検事が担当する麻薬密売組織の事件という4つの事件が、ジグソーパズル的に関係し 合う物語の構図が面白かった。 ゲストも森田一義に、イ・ビョンホンに、松本幸四郎と、豪華。 エンターテイメントとして、素直に楽しめる作品だと思う。 ……そろそろ寝よう。
2011年4月3日(日)
日経朝刊の1面にあった記事。 “三菱化学は2012年夏をめどに印刷できる次世代太陽電池を商品化する。重さは現在主流の太陽電池の10分の1で シート状にして折り曲げることも可能。自動車に印刷すれば車体が太陽電池になるほか、発電する屋根や外壁、ロールカー テンなども実現できる” “同電池は炭素など安価な素材を使うため、シリコンを原料とする現在の太陽電池と比べ将来の製造コストが10分の1に なるとみられる” “発電する外壁” っていいな。 ビルの外壁に太陽電池を印刷して発電できれば、夏場のクーラー用の電力が助かりそう。 夕方からSF乱学講座。 いつもの会場が改装工事中で使えなかったので、敷地内に建ったプレハブの建物へ。 私が子どもの頃は、ちょうど人口増加で子どもの数が増え過ぎて困っていた時代だったので、校舎が足りずに校庭に建てた プレハブ校舎を教室に使っていた。 だから、だいたいそんな感じの建物なのかと思っていたのだが、最近のプレハブというのは、すごいな。 エレベーターはあるし、冷暖房も、もちろん完備。 これが改装期間だけの仮の建物だと言うのだから驚いた。 我々の使っていたプレハブ校舎は、何年も使用する恒常性の高いものだったが、トイレは外だし、床もベニヤでいかにも 「プレハブ」という感じのしょぼいものだった。 (技術の進歩か、それとも予算の関係か?) さて、講座。 「力のおよぼしあい」ほか −理科の模擬授業− ということで、講師は、中学校で理科の講師をされている長谷川智子氏 内容は、小学校高学年〜中学生向け理科の授業という形式で、力学の基礎とその教育法についての内容 ……の予定だったのだが、後半は時節柄ということで「原子力の安全性と危険性」「津波」について。 「原子力の安全性と危険性」 20年ほど前に「日本原子力研究所」によって作られた原子力発電に関する教育ビデオを見る。 今となってはお馴染みの原発の断面図が出て来て「五重の壁」に守られた日本の原発の安全性が説明され、最後に高校生が 教室で、原子力発電所は決して危険なものではないという学習結果を発表する場面で終わる……。 いまの段階で見るには、ややシュールというか、ホラーというか。 原子力発電機がいかに安全であるかが説明される場面では、会場からうめき声が上がってしまった。 この場合はこのシステムが対応し、こうなったらこっちのシステムが動いてという安全システムは万全のように思えたが、 結局は、全てが「非常用電源は停止しない」という前提の上に成り立っていたシステムだったのである。 人間考えたシステムは、人間にとって「想定外」の事態には対応できない。 「津波」 これは、チリ沖地震の津波の際に作られたものらしい白黒映像の学習ビデオ。 水面近くの水が動いて伝わる通常の波「表面波」と、水底から動く「長波」(これが津波になる)の違い。 画面の映像をどう説明すれば良いのか分からないが「表面波」が、1人の人が立ったまま前後に体を揺さぶって突き飛ばす 感じだとすると、津波の「長波」は団体で走って来て、次々に思い切り体当たりするような感じだろうか? (「長波」というだけあって波長が長く、長さの分だけ団体さんの数も多い) 今回の被災地には、チリ沖津波の教訓から、世界一と言われる立派な津波堤防が築かれていたのだが、津波の力は、その堤 防すら押し流してしまった。 皮肉なことに、地形の関係で堤防が作れなかったために、やむを得ず避難路を整備した地域の住人に助かった人が多かった そうだ。 堤防がないので、津波が来たとき急いで逃げたのが幸いしたらしい。 ガチで勝負したら、人間の力は自然の力に敵わない。 津波の時には「逃げる」のが正解。 こうやって犠牲を払いつつ1つずつ学び、それを次世代に伝える能力が人間の強み。 いつ来るのかは分からないが、次の津波の時には、今度こそ1人の犠牲者も出さないように。 放課後はいつものように「包茶」で食事をして、帰宅。 マスクにゴーグル、フード付きのナイロンパーカーのフル装備の私を見て、 「大変だねえ、花粉症」 と言いつつ、とても楽しそうに笑っていたH田さんの、満面の笑顔を私は忘れんぞ。(笑) 「そのまま放射能除去に行けそうだね」 って、やかましいわい! 玄関で装備を外して花粉を払い、ベッドに這い上がって、寝る。
2011年4月2日(土)
ニュースを見たら、千葉県浦安市が公職選挙法に定められた選挙の期日前投票を実施しないとかで揉めているそうだ。 理由は、「地震の後始末で、それどころじゃない!」 市の面積の3/4が埋め立て地である浦安が、11日の地震による液状化現象で、地面はドロドロ道路はボコボコの大騒 ぎになった話は、テレビのニュースではあまり報道されなかったが、あの「浦安ネズミ園」が地震以来ずっと休園している というのだから、被害のひどさは分かるだろう。 そこで選挙を強行してしまう千葉県選管の方が間違っている気がするぞ、これは。 もうひとつ地震関連。 昨日のアサヒ・コムに載った記事から。 “「被災地で強盗や性犯罪が多発している」といったデマが飛び交っている問題で、警察庁は1日、3月31日までに把握 したネット上のデマ24件の削除をサイト管理者に依頼したことを明らかにした。同庁は17日から民間業者に委託して ネットチェックを強化しており、特に悪質なものは摘発を検討するとしている” 記事によると、 “被災地では、強盗、強制わいせつといった被害の届け出は一件もない” “阪神大震災や中越沖地震などの発生直後は犯罪全般が減少しており、今回も同様の傾向にある” のだそうだ。 非常時には人間の本性が出るものだが、人間の本性というものは、思ったより良いものらしい。 午後。 天気も良く、花見日和の週末。 花見に行っている人たちが「つぶやく」実況を読み、送られて来る桜の画像を眺める私は、花粉症患者。 年々ひどくなる感じなんだよな。 夕方のニュースで、原発2号機の取水口付近にあるピットの亀裂から高濃度の放射性物質を含む汚染水が海に流出していた ことが分かったと言っていた。 これで付近の海水の放射能汚染の原因が、少なくともひとつは分かったということだ。 現在、亀裂をコンクリートで塞ぐ作業を行っているそうだ。 全体の解決に時間がかかるのは分かっているが、とりあえず1歩前進。 夜。 森下一仁先生のブログによると、先生、得意のDIYの技を生かして、御自宅のバルコニーに小型(半畳程度の大きさ)の 太陽電池パネルを取り付けられたのだそうだ。 さすが先生。行動が早い。 ところで、都内の電気消費量が増えるのは夏場のエアコン使用時なのだそうで、つまり太陽光が強い時間帯。 この時間帯の電気を太陽電池で賄えれば、発電量が減ってもどうにかなるのではないか? 太陽電池パネル、現在、需要が高まっているらしい。 需要が増えれば単価は安く押さえられるはずなので、その辺のところをメーカーさんに頑張って貰えれば、太陽電池の普 及をもっと広められるはずだよな。 頑張ってください。 寝る。
2011年4月1日(金)
せっかくのエイプリルフールなのに、日本全国自粛ムードでお茶目をやってくれる人が少ない。 ちょっと残念。 ともあれ4月1日。 気温が上がり暖房に使われる電力が減ったとかで計画停電の実施回数も減り、電車も時刻表通り走り出したようである。 私の目下の憂鬱は「花粉被曝」。 皮膚が弱いので付着した花粉で炎症が起き、軽い火傷のようなヒリヒリがずっと続いている。 マスクやゴーグルで覆われていない頬の部分や耳たぶ辺りがずっと痛い。 痛み自体は軽いものなのだが、「シーズン中ずっと」というのが、すごく嫌。 これをどうにかする方法ってないのかね? 午後。 空想小説ワークショップの来期分を予約に行く。 地下道の売店のタブロイド紙の見出しが「富裕層東京脱出」。 ……つまり目の前の普段と変わらぬ人混みの、この池袋には富裕層はいないらしい。(笑) (それともこれ、エイプリルフールのジョークか?) 今年の私のエイプリルフール・イベントは、せいぜい1番に教室に入って花粉防護服(別にどうと言う事はないゴーグルと マスクとナイロンパーカー)を装着したまま、次に来る受講生を待つこと。 ちょっと不審者っぽい感じになるので、反応を期待したのだが、 「花粉症ですか? 大変ですね」 と、普通に同情されてしまった。 本日のワークショップは、先月11日に地震で中止になった分の補講。 カルチャースクールの係のお兄さん、なぜかいつも微妙にテンパッている人。 地震のあった時刻は、ちょうど奥様連中の教養講座の時間帯。 奥様たちは、慌てて誘導するお兄さんの指示に従って、微笑みながら粛々と避難されたらしい。 「お陰で、幸い怪我をしたのは私だけで……」 と、お兄さん。 (お大事に) 「本当にみなさん落ち着いていらして、地震のときに慌てていたのは、私と外国人講師の先生だけでした」 というので、思わず、 「じゃあ、御自身は実はイギリス人?」 と、突っ込んでしまったぞ。 そう言えば、地震でパニックになる日本人ってあんまりいないね。 (地震で電車が止まって徒歩で帰宅する人の行列を見て「訓練されたアーミーの行進のようにだった」と言った外国人が いたとか) 慣れって強いな。 今期最後の授業のまとめは「ジェイムズ・イーガンの新人作家に贈る十箇条のチェックリスト」について。 基本だが、作家を目指す者には大切なこと。 放課後。 私のおニューの銀のパーカーは、金子みずはさんに、 「似合ってますね。お地蔵さんみたいで」 と、褒めて頂いた。 O河内さんに、 「で、どこの店で飲みましょうか?」 と、聞かれたので「大馬鹿地蔵」へ行く。 隣の席のH部さんに、 「映画『三丁目の夕日』の頃は、プルトニウムが空から降っとったんじゃい、コラ!」 と、絡むと、 「あの映画、嫌いなんですか?」 と、聞かれる。 「『三丁目の夕日』の監督は、『ヤマト』の監督でもあるんじゃい、コラ!」 と、言うと、 「やっぱり、そっちの話ですか……」 「もちろんそっちの話だ。では、そっちの話を語るぞ、コラ!」 と、言ったら、 「では、手短かに」 と、言われたので手短かに絡む。 というわけで、本日の犠牲者H部さんの予定に合わせて、 今年の「なすびの会」は、4月15日(金)19時から行うことになりました。 場所は天狗池袋北口店ですので、おヒマな方は、是非ご参加下さい。 家に帰って、寝る。2011年3月分へ 目次へ
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