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独 り 言 (2011年5月分)
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2011年5月31日(火)
雨は降っていないが、気温は低いまま。 涼しい朝。 下手をすると肌寒いほど。 午前中。 ネットのニュースをざっと見る。 〈野田佳彦財務相は31日、閣議後の会見で、消費税の引き上げ時期について、基本的に経済動向を判断しながらというこ とに尽きる、と述べた〉(ロイター) 財政を考えると引き上げたいのだろうが、今は時期が悪いよね。 午後。 「宇宙犬作戦」の企画書を書かなくちゃならないなあ……と、思いつつだらだら。 ニュース。 例の3月12日の海水注入騒動の続報。 〈海江田経済産業大臣が「午後5時55分に口頭で東京電力に海水を入れて下さいと命令を発した」と述べ、午後6時頃の 東電への指示を「海水注入の検討」としていた政府のこれまでの説明を修正した〉 事故直後の官邸が混乱状態であったことは分かるが、こういうことは、やっぱり外部に発表する前にきちんと確認した方が いいと思うな。 夕刊の総合面。 内閣不信任案に与党内部に同調の動きがあることについて、北沢防衛大臣が、 「ただ菅さんが嫌いということで混乱を醸成するのは今の政治状況からすれば国民には理解しがたい」 と言ったそうだ。 「ただ菅さんが嫌いということで」って…… 言っちゃったよ、この人。(笑) 多いんだろうなあ「菅さんが嫌い」という人。 この人が総理大臣に向かない一番の理由は、そこなんだろうな。 総理大臣は「内閣を総括する人」のはずなのに、なにかとちょこちょこ前に飛び出してしまい、後ろにどっしり控えている ということが出来ない。 周囲にとって「仕事をやりにくくしてしまうボス」なんだろうな。 夜。 さすがにやばくなって来たので、「宇宙犬作戦」企画書をまとめに入る。 明日、もう1度目を通して、Mさんに送って、週末は週末で、また打ち合わせ。 忙しいような、ヒマなような……。 寝る。
2011年5月30日(月)
窓ガラスに叩き付ける雨音。 気温はやや肌寒い。 梅雨だからしょうがないのかなあ? 1週間ほど前に、北海道では雪が降ったそうな。 いくら北海道でも5月下旬に雪と言うのは珍しいだろう。 これは異常気象と考えて良いのだろうな。 今年は、このまま冷夏になるのだろうか? 昼。 空は晴れて来たが、風は強いまま。 ビル風がひどい地域なので、室内にいても風の叫ぶ音が聞こえて来る。 (いや冗談抜きに、マジで人間の声に聞こえるときがあって気味が悪いのだよ) 午後。 なんか目がチカチカする。 疲れ目かと、しばらく目を閉じていてみたが改善しない。 赤いレンズのサングラスをかけてみたら、どういう理屈かは分からないが治まった。 とりあえず、緑色を多く使っているウェブページの閲覧は、かなり楽な感じ。 でも、このサンラスしていると、完全に不審者なんだよな。 夕方。 2号君が部屋に来て、レポートの宿題を手伝ってくれと言う。 そんなことで大丈夫なのか大学生? 夜。 ドラマ「鈴木先生」を観る。 中学生と性の問題。 「中学生には避妊の方法を教える前に、親になる覚悟もなしにセックスをするなと教えるべき」 という鈴木先生の主張は、現代の社会に於いては単なる理想論なのか? ……で、次週に続く。 男子生徒と次々と関係を持ち、事件の中心人物となる女子中学生・河辺彩香を演じた小野花梨という子役、一歩間違えると 単なる淫乱バカ女になってしまいそうな難しい役どころだと思うのに、上手い。 なんかずっと、彼女の演技に見とれていたな。 寝よう。
2011年5月29日(日)
雨。 ニュースを見たら、楽天の三木谷浩史会長兼社長が経団連を脱退したいと言い出したそうな。 福島原発の事故を受けて浮上した電力事業を発電と送電に分離する案に、経団連の米倉弘昌会長が否定的な考えを示してい るのに対し、三木谷氏は、 「現在の電力業界を堅持するのがいいとは思わない。事業は発電と送電、売電を分けるのが適切だ」 との意見で、 「(政治家が)政策が違えば政党を離脱するのと同じ」 と述べたのだそうだ。 追随する企業は出るのか? ちょっと明るいニュース? 〈汚染農地にヒマワリ〉 原発事故で放射性物質に汚染された農地を除染するため、約1万5000本のヒマワリなどを植え、放射性セシウムがどの 程度吸収されるか調査する実験が開始された……。 汚染された土をきれいにする植物って、なんか「ナウシカ」を思い出した。 もうひとつ。 原子炉の冷却を止めないために、上の決定に逆らって海水注入を続け、東電によって処分が検討されていた発電所の所長の 件、菅さんが「処分の必要はない」と言ったそうだ。 この人を処分するというのはないだろうと私も思うので、この件では管さんに賛成。 午前中。 星雲賞に投票。 メディア部門は、もちろん「宇宙犬作戦」に入れたが、その他の部門では棄権したものがが多かった。 つくづく最近のSFを読んでいないのだなあ。 午後。 台風の接近する中、メンサの例会。 さすがに人が来ない。(^^; 帰り道の池袋駅近く。 池袋というところ、なにしろ発展途上の街であるから、知らないうちに見覚えのない通りが1本増えていたりする。 「この道は、どこかへ通じてるのか?」 「また、途中で止まってるんじゃないのか?」 なんてことを交差点で喋っていたら、信号待ちをしていた知らないおっさんが急に振り返って、 「こないだ工事をして、もう山手通りまで繋がってますよ」 通りすがりに他人の話に唐突に口を挟んで来るおっさんというのが、東京には多い。 他の地方から来た人がよく「東京の人は怖い」というのは、こういう東京人のいきなりな行動に慣れないせいじゃないか と思っている。 まあ普通は、びっくりするよね。(笑) 復興支援のため、天狗で福島の酒を飲んで帰宅。 寝る。
2011年5月28日(土)
台風が接近中だとかで、朝から雨。 昼過ぎまでずっと「宇宙犬作戦」を観て、午後は新宿へ。 「宇宙犬作戦」企画のわるだくみミーティング。 脚本家のMさんと会う。 初対面! 人見知りの激しい(ホントなんだってば!)私は、すでにこの辺で胃が痛くなりかけていた。 早めに新宿に着き、ルミネで時間を潰そうとしたのだが、建物に入った瞬間、思いっきり場違い。 皮膚を保護するという以外の目的で、衣服を身に着けている人間が多すぎる。 しょうがないので待ち合わせ場所に移動。 アルタの隣の隣の銀行の前。 しばらくしてS道さんが来たので、そのまま2人でMさんを待ちながら、企画の経費節減のための知恵を絞る。 やがてやって来たMさんは予想に反して(どういう予想をしていたかについては部外秘)ものすごく爽やかな好青年だった。 近所の喫茶店に入って、さっそく、わるだくみの開始。 Mさんは、快く出演を引き受けてくれた。 さて、それからが本格的な悪の密談。 「俳優さん、無理スかねえ?」 「いやあ、それは……」 「来てくれると、盛り上がるんですけどね」 「プロの俳優さんを舞台に上げるというと、ちゃんとした話になっちゃう危険性がありますから」 うーん、我々は、ちゃんとした話は苦手だなあ……。 「ぜんぜんちゃんとしない話なんですよ、これは」 「それは分かります」 「客席に遊びで来て頂くというのはどうでしょう? あとはぐだぐだズルズルと……」 「いやあ、アッハッハッハッ」 「……笑い事ですけどね」 プロの俳優さんだって、プライベートで客席に来ることだってあるだろう。 出演者に呼ばれて、ぐだぐだと舞台に上がり、そのままなんとなくズルズルと90分間ほどトークを…… (これは「無限不可能性ドライブ」の世界だな) とりあえず企画書を書いてMさんに送り、詳細は次回に詰めることにして解散。 本日の感想。 タブセ(※)の名前の由来が分かって嬉しかった。(←すでに企画担当者じゃなくて、ただのミーハーなファン) 携帯電話を英字モードにして、ひらがな入力のつもりで「タブセ」と入力すると「神」を表す言葉になるのだそうだ。 (実際にやってみたら “gOD” になった) ※タブセ 「宇宙犬作戦」の最終回で、空に光が見えた時に生まれた赤ん坊の父親。 それはそれとして…… 喫茶店にいる間中、ずっと目の前に本物のMさんが座っていたのだよ。 胸がドキドキして、注文した紅茶もほとんど飲めなかった。 (ものが飲み込める精神状態ではなかったのだ) 本当は企画書を書かなくてはならないのだが、気分が舞い上がっていてそれどころじゃないので、今日はもう寝る。
2011年5月27日(金)
朝。 やっぱり花粉症だなあ。 体がだるい。 日経のサイトに、昨日の「注入停止はなかった騒動」の続報が載っていた。 〈26日に記者会見した武藤栄副社長の説明によると、東電本店では当時、再臨界の可能性はほとんどないと判断していた。 ただ、首相官邸に詰めていた担当者が「首相の判断がないなか、実施はできない雰囲気だ」と東電本店に報告してきた。 「雰囲気というか空気を伝えてきた」(武藤副社長)。 このため、福島第1原発の吉田昌郎所長とのテレビ会議で注水中断を決めたが、吉田所長は決定に反して自らの判断で海水 注入を続けた。最終的な判断権限は政府や東電本店ではなく所長にあったが、本店へ報告せず、東電も吉田所長に直接確認 していなかった〉 〈雰囲気というか空気〉って……。 つまり、官邸側は何も言っていなかったのに、東電側が勝手に「空気を読んで」勝手に中断を決め、それを官邸に知らせて もいなかったと、そういうことか? (そもそも注入を開始したかどうかの報告を官邸に入れていたのかどうかについても、はっきりしていない) ちなみに、安倍晋三さんのブログ(5月20日)によると、ここのところの話は、 〈12日19時04分に海水注入を開始。 同時に官邸に報告したところ、菅総理が「俺は聞いていない!」と激怒。 官邸から東電への電話で、19時25分海水注入を中断〉 ということになっている。 〈(担当者が)雰囲気というか空気を伝えてきた〉 〈菅総理が「俺は聞いていない!」と激怒〉 ぜんぜん話が違うじゃん。 安倍さん、その話、誰から聞いたのかを明らかにしてくれないか? もうひとつ。 昨日の日経のサイトの記事によれば、海水注入を中断しなかった現場の吉田所長について、東電の武藤社長は、 〈「(吉田所長の)原子炉を冷やすという判断は技術的には妥当だったが、報告が遅れたのは残念だった」と述べた。吉田 所長の処分も「検討している」と表明した。〉 とのこと。 勝手に「空気を読んで」危険な注水停止をさせかけた担当者は、特にお咎めなしか? で、安全を考えて原子炉を冷やし続けた吉田所長の方は「処分を検討している」と。 「報告が遅れたのは残念だった」と言うが、もしも吉田所長が注入中断を行わないことを決めた直後にそれを報告したなら 東電上層部はどうしていたのだろうね? 一番状況が分かっている現場に、ぜんぜん分かっていない上層部がトンチンカンな指示を出し、現場は見当違いの処分を恐 れて情報を上げるのをためらう。 上層部は上層部で、連携して事態に当たらなくてはならないはずの首相官邸への報告をおろそかにする。 これでは必要な情報が必要な部署に流れなくても当たり前だ。 昼。 ニュースで「梅雨入りした」とか言っていた。 まだ5月なのに。 夕方。 空想小説ワークショップ。 本題は「2つのものを組み合わせて物語を作る」だったようだが、川又千秋先生、いつものように楽しい脱線。 「原発事故直後に、管が東電の社員に燃料棒の数を聞いて、それを元に計算して指示を出した。ところがその肝心の数字が 間違っていたんだな。それで管が激怒して、以後、東電の言う事を信用しなくなったそうだ」 小説講座の講義の合間のヨタ話だから信憑性はどうだか分からないが、官邸にいた東電担当者が総理の顔色をうかがって、 「空気を読む」ことに敏感になっていたのは、その辺の「自分のヘマで総理大臣を怒らせてしまった」ことが直前にあった からなのかも知れないと想像してみると、案外と話が繋がってしまう。 放課後の飲み会。 近頃どうも「放射能ノイローゼ」が流行っているらしい。 ガイガーカウンターなんてものが売れまくっているのだそうだ。 まあ、みんながあっちこっちで放射線量を測定してくれると、アブナイ場所がすぐに分かって便利だが。 「うちの実家は、ホットスポット(※)」 という人が居たので、 「放射能が嫌なら池袋に来れば? 豊島区は緑地が少ないことではピカイチだから」 と、誘ってみる。 ※ホットスポット 周囲と比較して放射線量の多い場所。 地上に降った放射性物質が染み込みやすい露出した土壌のある場所に多い。 アスファルトとコンクリートの勝利じゃあ!(笑) 私はもともと緑広がる杉並木を見ると心が曇り、ビルの街に戻ってほっとするという花粉症患者♪ わはは、コンクリートジャングルの素晴らしさが分かったか! ……さてと、酔っぱらいは、家へ帰って寝よう。
2011年5月26日(木)
朝。 クシャミをしたら鼻血が出た。 完全に花粉症である。 朝刊1面のコラム。 〈電力不足 全国に特需〉 〈「省エネ消費」惜しまず〉 だってさ。 不況で電化製品を買い控えていた人が、夏の電力不足を危惧して高額の省エネ電化製品を購入するようになり、電気屋さ んが儲かっているらしい。 理由が何にせよ、景気が良くなるのは良いことだ。 昼。 Gooleの急上昇ワードに「ピアニート公爵」がランクインしていた。 (なぜ?) と、調べてみたら、どうやら日本テレビの番組で取り上げられたらしい。 (しまったあっ! 見損ねてしまったあああ!) 新聞のテレビ欄を確認すると「スッキリ!!」という番組のところに「動画注目!ニートのピアノ達人」と書いてあるの を発見。 いや、「ピアニート公爵」というのはあだ名(芸名?)で、彼は「ニート」じゃないから……。 ネットでこの番組を視聴したらしい人の感想をざっと見てみたら、番組内でもやはり「ニート」として、それも「ニート」 と「引き籠り」を混同した形で紹介されていたらしい。 「どうして親は平気なんだ?」 とか不思議がっている人が多かった。 そりゃ、リサイタル等の演奏の仕事の傍ら執筆やピアノ教師としても収入を得、CDを出せばアマゾンランキング1位の売 り上げを得ている息子に特に文句を言う親もなかろう。 番組そのものを見たわけじゃないからなんとも言えないが、どうやら「ニート」として紹介するために、彼が仕事をして 収入を得ていることは、番組内では伏せられていた模様。 仕事をしている事実を隠してしまったら、誰でも「ニート」にならないか? それとも、仕事をしているのは、あくまで「生き別れの兄」の方で、公爵自身は「ニート」というジョークなんだろうか? (誰か、この番組を観たという方、その辺のところを詳しく教えて下さい) 午後。 ここ数日ほど騒いでいた「海水注入停止」の話、どうやら実際には停止されていなかったという。 夕方のニュースで聞いたことの経緯の説明によると…… 発端は、自民党の安倍晋三議員が「首相が海水注入に激怒したので、これを受けて東電が事故直後の海水注入をいったん 停止した」と発言したこと。 そして、さらにそれを東電側のトップが裏付けた。 この話を聞いた首相官邸は、まさに寝耳に水という感じで犯人探しが始まる。 首相によると、そもそも海水注入の事実そのものが、当時、自分の耳には届いておらず「激怒」のしようがなかった。 ここで細野官房長官が、原子力安全委員会の班目春樹委員長が再臨界の可能性を指摘したことが中断のきっかけとなった との見解を発表。(他に理由を思いつかなかったのだろう) 班目さんがやり玉に上げられる。 「海水注入の事実が首相の耳に届いていなかった」ということの犯人探しも始まる。 東電「電話で言った」 官邸「誰も聞いていない」 水掛け論である。 枝野さんが「そういう大事なことは、電話なんかじゃなく、FAXとかの文書の形で送って欲しい」と要望する。 騒いでいる最中に、今度は東電が、 「東電本店は停止を指示していたが、同原発の吉田昌郎所長が、事故の進展を防ぐためには原子炉の注水継続が何より重 要と考え、所長判断で海水注入を続けたということが、所長への聞き取り調査で分かった」 と、発表。(←いまココ) 私の個人的感想。 その1)大事な報告を電話で済ませるほど、東電は首相を軽視しているのだね。 その2)テレビで被害者面してコメントを喋っていた班目さん、何事もなかったのはあくまで現場の所長が機転を利かせ たからで、別にあんたが全面無罪というわけではないよ。 その3)東電という組織は、上に行くほどバカなんじゃないか? それにしても謎がひとつ。 経緯を見ると「東電本店が注入停止を指示したことを知っていて、さらにそれが行われなかったことを知らなかった」の は、東電上層部の人間だけだったようだ。 誰が安倍晋三にこの情報を流したのか? 夜。 久しぶりに「銀河ヒッチハイクガイド(映画版)」をDVDで観る。 うーん、心が洗われるようなバカだね。 寝る。
2011年5月25日(水)
良く晴れた気持ちのいい日……のはずなのだが、朝から鼻の奥が腫れて頭が重い。 ヒノキの花粉は、そろそろ終わりのはずなのだけれど、また別の花粉のアレルギーを発症したのか? 通年花粉症とか、嫌だなあ。 昼。 ……倒れている。 マジで熱を出した。 これはやばい。 2時間ほど眠って、どうにか復活。 DVDで「宇宙犬作戦」を30分間だけ視聴。 「船内パンデミック」の回。 これ、30分でよく出来た台本なんだよな。 ウイルスの侵入経路がオチになっているのだが、冒頭でマルコがちゃんと閉鎖空間である宇宙船内にはウイルスは侵入でき ないと説明しているにも関わらず、私は最後までこのトリックに気づかなかった。 夕方。 ニュース。 〈NASAが次世代の有人宇宙船MPCV(Multi-Purpose Crew Vehicle)計画を正式発表、小惑星や火星の有人探査を 目指す予定〉 火星の有人探査。 アメリカって、景気が悪いとこれを言い出すよね。(笑) オバマ大統領が掲げた方針によると、2030年代に火星に宇宙飛行士を送り込む計画なのだそうだ。 まあ、頑張ってくれ。 夜。 固形物を口に出来る状態じゃないので、養老乃瀧でビールとマッコリ、それに白ワインを1本開けて食事代わりにする。 帰宅して、人に勧められたインターネット・テレビ放送なるものを観る。 ネットで番組を中継している画面脇に視聴者がコメントを書き込むという仕組みになっていて、出演者は視聴者のコメント を読みながら番組を進めて行くという形式の生放送番組。 私はこういうのに慣れていないので、画面をただ眺めていたが、コメントで出演者に指示を出す者がいて、また出演者も その指示に従って行動したりする。 つまり「テレビの人と会話する」ということを普通にやっているわけである。 これは私が子供の頃から慣れ親しんだ「テレビを観る」というのとは違った行為だな。 ほんの50年後の人間たちがどんな生活をしているのかが、予測不能になって来た。 国会中継の画面脇にコメント欄とか出来たら、すごいうことになりそうな……。 真のデモクラシーの時代となるのか、衆愚が極まった混乱状態になるのか。 ちょっと、いまアルコールで頭が多少フレキシブルになっているので、妄想が止まらなくなっているな。(*^o^*) 実害が出ないうちに、寝よう。
2011年5月24日(火)
天気は晴れ。 午前中。 週末の「犬」の打ち合わせに使う資料を揃えていたら、 (プログレスレポートも必要かな?) と、思いつき、メールで問い合わせたら、なんかあっちこっち丁稚してしまう。 よほどお忙しいところに突っ込んでしまったのか? 午後。 連続ミステリードラマを観る。 このドラマ、全放映期間3ヶ月の1ヶ月半を過ぎた辺りででようやく事件が起こり、ここで「視聴者への挑戦!」みたいな クイズがある。 (それまでのお話にヒントが隠されているわけね) この番組企画、よく通ったなあ。 まあ、番組宛に解答を送って喜んでいる馬鹿なマニアがここにもいるわけだが。(笑) さて、ものすごく下らない用事に時間を取られているうちに、夜。 (不毛な1日だった……) 長門裕之の葬儀があったという話をネットで見る。 長門裕之は、中島らも原作の「寝ずの番」という映画に出演した俳優なのだが、この映画、最後の方で通夜の席に集まった 弔問客が故人を偲んで「ちょんこ節」というものを歌うシーンがある。 「ちょんこ節」……早い話が「春歌」である。 で、誰かがやると思っていたら、笹野高史がやった。 弔辞でこの「ちょんこ節」を披露。 出演作品(しかも監督は弟のマキノ雅彦氏)であり、劇中でも亡くなった人をおくるシーンで歌われた歌だから、事情が分 かっている人にとっては、奔放な人生を送った故人をおくるのに、これ以上ないというほど、ふさわしい歌である。 ただ、計算外だったのは、会場内の音声がマイクを通じて表の報道関係者待機所にもしっかり流れていたということ。 スポーツ紙の見出しに「下ネタ通夜」とか書かれたらしい。 (やれやれ……) 寝よう。
2011年5月23日(月)
朝起きたら薄曇り。 今日はしょうもない手続きで区役所に行かなくてはならないのに天気がはっきりしない。 昼。 やや陽が差して来たかなと出かけたら、小雨が降り出した。 このまま梅雨に突入か? 午後。 帰宅してニュースをつけたら、例の福島第1原発1号機への海水注入をめぐって「再臨界の可能性はゼロではない」発言で 揉めている原子力安全委員会の班目委員長が映った。 相手がテンパッているときに、無駄に正確すぎて却って真意が伝わらない発言をして事態をややこしくしてしまった人だ。 班目さんの主張を要約すると「俺は正しい事を言ったのに相手が誤解した」になるのだが、事故直後の混乱の中で、迅速に 事態に対処しなくてはならない時には「何を言ったか」より「相手にどう伝わったか」が大事。 この辺が「理系くん」の欠点なんだよなあ。 ただね、この件について、国民のひとりとして発言させてもらうと、今は「2ヶ月前がどうだったか」より「これからどう するのか」の話の方をして欲しい。 「悪いのは班目さんだった」とか決まっても、放射能汚染が止まるわけじゃない。 「ひとつになろう、日本」 とかテレビCMで言っている割には、日本の舵取りをすべき国会の議員さんたちが、ぜんぜんひとつになっていないよね。 夜。 パソコンを叩いていたら、1号君からスカイプ通話が入った。 会話をしている最中、相手の顔が画面に映って、こっちの顔も相手の画面に映っているわけだから、これはテレビ電話である。 テレビ電話って、子供の頃に見た「空中都市008」という番組に出て来たのだよなあ。 今だったらアニメになっているような子供番組なのだが、当時のことなので、人形劇。 主人公がやたら優等生で、話はつまらなかった記憶はあるものの、出て来るSF的小道具には子供の夢をかき立てるものが あった。 ああいう風に、子供たちに未来を語る子供番組って、いまもあるのか? ところで、本日の夕刊の1面トップの見出しは、 〈パソコン価格急落〉 〈スマートフォンと競合〉 だった。 「空中都市008」を放映していたあの時代に、 「未来では〈電話〉との競合の関係で〈コンピューター〉の値段が下がる」 と、言ったら、理解してもらえたかな? コンピューターと電話は、まもなく同じ物になりそうだ。 現在でも携帯電話を時計として使っている人は少なくないし、携帯にテレビがついているのもそろそろ当たり前になって来 ている。 おサイフケータイ【商標】も普及していきそうだし、そうなるとコンピューターとテレビと財布と電話がひとつになるのも 時間の問題か。 50年後を舞台にしたSFで、うっかり主人公が〈財布〉を忘れたりしたら、大変なことになるのだな。 そう言えば2号君は、大学に通うのにハードディスク1個しか持ちて歩いていないらしい。 教室のパソコンにハードディスクを接続して授業を受け、帰宅したらそれを自宅のパソコンに繋いで課題をやるのだとか。 となると、いまの大学生にとって「ノートの貸し借り」は「データのコピー」か? 広がる妄想が、なんか快感! 寝る。
2011年5月22日(日)
今日も朝から地震。 時刻:7時6分 震源:千葉県北東部(北緯35.8度 東経140.7度) 深さ:約40km 規模:マグニチュード5.5 午前中。 昨夜、読まずに寝ちゃった昨日のニュースに目を通す。 ソフトバンクの孫社長が、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設を検討、関西広域連合が協力に名乗りを上げたのだ そうだ。 太陽光発電と言うのは、建設に場所をとって、コストの割には発電量が少ないというのが欠点の発電法。 ただ、これはあくまで現時点の技術における欠点なので、予算をかけて改良すれば解決できる問題なのではないかという気も する。 原子力発電所のコストが、いったん事故が起こるととんでもねーことになるというのは、今回の件でよく分かったので、発電 コストというものを事故が起きた場合も含めて計算してみたら、太陽光発電も意外といけるんじゃないか? 午後。 『タイムマシン開発競争に挑んだ物理学者たち』(ジェニー・ランドルズ著 伊藤文英訳 日経BP社)読了。 「時間」というものの研究に関わる科学史を「時間旅行は物理学的に可能か」という視点から解説した本。 著者名を見て気がついた人もいるかと思うが、著者はイギリスUFO協会の全国調査部長だった人。 日本では『第四の遭遇 二〇〇人の兵士が見守るなかそれは着陸した』の著者のひとりだと言った方が分かりやすいか。 『第四の遭遇』の訳者「頼秀樹」は、元日本テレビディレクターの矢追純一氏のペンネームである。 まあ、そういう人なので、科学史の話はときどき「と」方面に流れていく。 しかし、そこは親切な日経BP社、 「第1章〜第24章段落上部に置いた横バーは、おおむね20世紀以降の物理学に関係すると認め難い説明の部分を示してい ます」 と、わざわざ本文の「と」の部分に目印をつけてくれている。 (第2章のニコラ・テスラについて書かれた文章には、最初から最後まで、全文にこの「横バー」がついていた) 現実とフィクション、そして「と」との区別がちゃんとつくという方にお薦め。 時間もののSFを書きたい人には良いネタ本。 個人的には、「訳者あとがき」に書かれた伊藤さんが、吾妻ひでおの「不条理日記 しっぷーどとー篇」を読んでからスロー ガラスが出て来るボブ・ショウの作品(※)を読んで爆笑したという話がツボだった。 ※スローガラスが出て来るボブ・ショウの作品: 『去りにし日々、今ひとたびの幻』のこと。 実は私は名作だと名高い『去りにし日々、今ひとたびの幻』をまだ読んでいない。 どこかの出版社さんが復刊してくれないか? ……本を読んでいたら、いきなり外で雨音がし出した。 土砂降り。 気温が一気に下がったのは良いが、吹き付ける雨で窓が開けられなくなり、湿度が上がった分、ムシムシする。 夜。 「宇宙犬作戦」企画の関係で電話。 どうやら制作会社に企画書は送ったらしいのだが、そこで話が止まっているらしい。 ……あと3ヶ月。 (この企画、大丈夫なのか?) 寝る。
2011年5月21日(土)
天気が良いので少々暑い。 前々から人に勧められていた「スカイプ」というソフトを入れてみる。 ダウンドードサイトを検索して見つけ、インストールするまでは比較的簡単に出来たが、 (これ、どうやって使うものなのだろう?) 昼。 「宇宙犬作戦」視聴。 改めて観ると、結構名作だよな。 夕方。 SF大会の打ち合わせをしようと、関係のスタッフに電話を入れるが繋がらない。 自分の企画の進捗状況を、自分が知らないというアホな状況。 夜。 1号君に誘われて「鳥貴族」という居酒屋へ。 西口店はいっぱいで入れないというので、東口店まで移動。 そこでも入り口で10分ほど待って、席に着き、飲み物を注文するが……来ない。 2度ほど催促したら、店長がやって来て、 「氷が切れて、買いに行っているので」 と、説明される。 気温が急に上がったので、氷入りの飲み物を注文する客が多く、仕入れの目算が狂ったらしい。 居酒屋に座って飲み物が出て来ない状態では、やることがない。 で、店内を右往左往している店員を眺めている。 どうも全員が慣れない感じ。 やっと来た飲み物も、注文したものと違っていたりと、不手際が多い。 「洗い場でグラスを洗っている女の子、スポンジの使い方が変じゃないか?」 などとつぶやいていたら、1号君に、 「しょうがないよ。開店したばかりの店なんだから」 と、言われた。 そう言えば、内装が真新しい。 客層は20代ぐらいの若者が中心。 学生に人気の居酒屋といったところか。 落ち着いて飲みたい中年には、少々騒々しい。 大学生のコンパになら、安くていいかも。 2時間ほど店にいてから、帰宅。 テレビで「パイレーツ・オブ・カリビアン」を観ていたら、長門裕之が死んだという臨時ニュースが流れた。 今年は有名人が次々に死ぬな……。 そういう年なのかも知れない。 寝る。
2011年5月20日(金)
昨日、読まずに寝てしまった夕方のニュース。 〈半減期が30年の放射性物質セシウム137を固化する新たな材料を、物質・材料研究機構(茨城県つくば市)が開発し た。東京電力福島第一原子力発電所事故で、漏出したセシウムの処理に役立つと期待される〉(読売新聞のサイトより) おおっ、めでたいではないか! 本日のニュース。 東電の清水社長辞任。 もう見た目にもボロボロの状態だったから、これは辞めて正解。 午前中。 かなり大きな揺れを感じる地震。 時刻:9時46分 震源:茨城県沖(北緯35.8度 東経141.3度) 深さ:約30km 規模:マグニチュード5.8 昼にニュースをつけたら、 「民主党に推されて就任した西岡武夫参院議長が19日の記者会見で、菅首相はサミット(26日からフランスで開催)の 前に退陣すべきだとの認識を表明した」 と、言っていた。 (おいおい、サミットの直前に首相が交代したりしたら、日本の対外的立場がガタガタになるだろう) と、思ってネットで詳細を調べてみたら、日経のサイトに西岡議長がこの発言を行った理由らしきものが載っていた。 〈主に東日本大震災での対応を批判してのことだが、二人の関係がこじれたのは、昨年12月に諫早湾干拓事業を巡る訴訟で 首相が上告断念を表明したのがきっかけとの見方がある。西岡氏は今年1月の月刊誌で「地元選出議員である私にも事後報 告の電話で済ませようとした」と首相への怒りを隠さなかった〉 要は「オレの地元の問題で、事前にオレへの挨拶がなかったのは、どないなことじゃあ!」ということらしい。 そういう理由で、サミット直前に首相を退陣させようって……。 (あのなあ……) この件、西岡さんがアレなのは言うまでもないけれど、何かとこういう問題を起こしてしまう菅さんという人も菅さん。 菅直人という政治家の欠点は「根回し」が下手な事なんだよな。 このせいで、何か決める度に周りから不協和音が出て、そこをマスコミに突かれ「指導力不足」とか叩かれる。 政治家なんてアレな人が多いんだから、「顔が立つ」ようにしてやらないとダダをこねられて足を引っ張られる。 菅さんが、その辺のところがダメな人なのは分かっているのだから、そこは周囲がなんとかしないといけないんだけどな、 本来は。 午後。 「宇宙犬作戦」のDVD鑑賞。 (さて、話を時間枠の中でどうまとめるか?) 夕方。 また地震。 時刻:17時53分 震源:茨城県南部(北緯36度 東経140.1度) 深さ:約70km 規模:マグニチュード4.6 東海地方の地震は、大丈夫かなあ? そう言えば「宇宙犬作戦」では、地球に滅亡の危機が迫るのは、2011年12月24日ということになっていた。 (そして、DC号が助けに来てくれる???) 夜。 テレビでやっていた「チャーリーとチョコレート工場」を少しだけ観る。 これって、つまり「良い子とは、ともかく何もせず、やっかいな問題を引き起こさない子供のこと」と、そういう話か? ……寝ようか。
2011年5月19日(木)
朝イチ、目が点になったニュース。 〈中国で、スイカの爆発相次ぐ〉 中国のスイカ畑で収穫直前のスイカが次々に爆発する事件があり、一部メディアが「スイカが地雷になった」と書き立てて 騒ぎになっているとか。 (なんじゃ、そりゃ???) と、もう少しまともな書き方をしているニュースを探してみると…… まず、掲載されている写真を見ると、スイカは「爆発した」というより「破裂した」ように見える。 俗な言い方をすればパンクした状態。 粉々になっているわけではなくパックリ2つに割れているのだ。 〈INTERNATIONAL BUSINESS TIMES〉のサイトによると、どうやら原因はホルクロルフェニュロンという成長促進剤。 日本でも1985年から使用されていたが、果実の形が悪くなったり、腐りやすくなったりするという副作用があること から、現在では国内では使用されていない薬……なのだそうだ。 中国の南京農業大学の汪良駒教授によると、事件が起こった農家では、このホルクロルフェニュロンの使用法を誤り、本来 スイカが大きく育つ前に使用すべきところを、収穫直前に使用したのが原因であるらしい。 また、日照りが続いた後に豪雨が降ったことも一因だという。 つまり、日照りで水分不足だったスイカが豪雨で一気に水を吸った状態のところで、成長促進剤を使って無理に大きくしよ うとしたため、内部の膨張圧力に、既に固くなっていた外皮が耐えきれずに破裂してしまったということか? スイカも人間も、歳をとってからの無理は禁物。 ……と、まとめてみた。 昼。 良い天気。 Gパンを洗って干してみる。 午後。 DVD「宇宙犬作戦」視聴。 ますもとさんの担当回の主要なセリフをおさらい。 結構、覚えているものだね。(笑) 夕食は、なんかラーメンが食べたくなって「福しん」へ。 「福しん」のラーメンは、池袋ローカルのB級グルメと勝手に認定。 帰宅。 佐藤編集長が、ラムレーズンアイスを2個持って遊びに来たので、食す。 (明日は楽しい腹筋運動2倍デーだ!) 夜。 メールで「犬」の打ち合わせ。 なぜか原因不明の胃痛に襲われたので、このまま寝る。
2011年5月18日(水)
朝刊。 昨日、東電が発表した新工程表について、日経がさっそく突っ込みを入れていた。 突っ込みどころのひとつは、状況が変わったのに作業終了スケジュールの方を変更しなくて大丈夫なのかという点。 私もその辺が、ちょっと気になっていた。 そのスケジュールは、物理的にそれで問題ないものなのか、会社の社会的立場を考慮して決められたものなのか。 東電って、機械をいじくっている会社の割には物理的現実より政治的現実の方を重視する傾向があるんだよな、昔から。 午前中。 Youtubeの「今日のおすすめ動画」に「ネットワ―クで作る放射能汚染地図」という動画が上がっていた。 NHKの「ETV特集」というドキュメンタリー番組をそのまま上げたものらしい。 (チェルノブイリ事故以来、NHKは原発特集にとても熱心) 内容は、福島の原発事故直後に避難指定区域等に出向いて放射性物質の調査を行った科学者たちの記録。 日本の大手メディアの社員は、社内規則で危険地域に立ち入ってはいけないことになっているらしいということは、前に ここでも書いたが、この学者さんも元は厚生労働省の職員だったのだが、今回の調査を行うために辞表を出したという、 なかなかガッツのある人である。 (被災地へ行くのに、NHKの取材の車に同乗させて貰って検問を通過したらしい) なぜ、事故直後にそんなところに行かなくてはならないのかと言うと、時間が経つと、半減期の短い放射性ヨウ素なんか が、なくなってしまうから。 半減期が短いということは、すぐに無害になるということで、一般の人に取っては有り難い性質なのだが、そのサンプル を集めて研究する学者さんにとっては困った性質になるのだな。 さて、爆破事故直後の避難指定区域内だけあって、さすがに採取した土壌から検出される放射線量は多い。 残念だったのは、学者さんが検出結果を「2.4キロ」とか言っている場面。 解説がつかないので、この数値の単位が分からない。 専門家にとっては常識的なことなのかもしれないが、一般視聴者に分かりやすい工夫が欲しかった。 勉強になったこと。 「ホットスポット」の存在。 事故現場から同じ距離、ほぼ同じ方向の場所でも「放射線量がそこだけ高いという場所」があるのだそうで、こういった 現象が起きる理由を、番組に出ていた学者さんは「雨によって放射性物質が洗い流されやすいアスファルトと、そうでな い土の地面の違いではないか」と推測していた。 さらに、雨が降った場合は放射性物質は洗い流され易いが、雪だと逆にその場所に放射性物質が留まりやすいというのも 言われてみればナルホドな話。 となると、原発事故で危険な場所というのは、雪が多くてアスファルトに覆われていない地面が多い場所か。 つまり、ヒートアイランドで緑地の少ない池袋は、放射能汚染という見地から見れば安全な地域ということになる??? 皮肉だったのは、原発に近い都市部から、わざわざ原発から離れた山間部に避難してしまった人たち。 なんと避難先が「ホットスポット」になっていたのだ。 線量計の測定値を持ってやって来た学者さんに「こっちの方がずっと危ない」と聞かされて、慌てて別の場所に避難して 行った。 番組は、なんでこの学者さんに言われるまで、ここにいた人たちがそれを知らなかったのかという話になる。 ここで簡単に基礎知識を。 日本の原子力行政に関して、権限を握っているのは「経済産業省」。 名前の通り「経済」と「産業」についてを扱う部署。 それに対して「科学」を扱うのは「文部科学省」の管轄なんである。 番組の話に戻ると、文部科学省の科学者たちは、放射線量の測定によってこの「ホットスポット」の存在が分かっていた らしい。 しかし縦割り行政の問題点というか、日本の行政機構は、経産省が文科省のデータをすぐに生かせるシステムにはなってい ない。 さりとて管轄の違う文科省は、危険地域を公表して良い立場にはない。 そこで文科省の科学者たちも考えた……のじゃないかと私は思う。 番組によると、ちゃんと見れば「ホットスポット」が存在すること(但し、地名は伏せられている)が分かるようなデー タが、文科省のホームページに上がっていたのだそうだ。 理由は、番組では語られていない。 しかし、町役場の人がこれに気づいて電話ででも問い合わせて来れば、その場所の地名を職員が非公式に、場合によって は「口を滑らせてしまう」ことだって有り得る。 ……というつもりだったのではないかと、私は勝手に想像してみた。 役人だって、人の子だからね。 ところが……だ。 ここで登場するのが、この「ホットスポット」があった町の町長さん。 彼は文科省の公表したこのデータを完全に無視してしまったのである。 NHKの取材に対して、彼は(見たところかなり高齢の方)、 「それは文科省から出てるやつをホームページで取って来たものを私に報告があったていうことであって、正式ではないん です」 「ただネットで流れているだけだと思いますけれどもね」 と、答えていた。 思うに、この町長さん、自分ではインターネットなんてものを扱ったことはなく、ただ「ネットの情報は信用できない」 という漠然としたイメージだけを持っているおじいちゃんだったのではなかろうか。 恐らくこの人にとっては、文科省のホームページも、2ちゃんねるの噂話も同じ「ネット」として同レベルの情報源だった のだろう。 この町長の行動は、公式には問題のあるものではない。 でも、こんな番組になってしまったら、全国的に批判はされるだろうね。 今回は、たまたまこの人の例が取り上げられた訳だけれど、日本の政治家で、こうした場合の危機対応がちゃんと出来る 人って、何割ぐらいいるのだろう? ……気がつけば昼過ぎ。 (動画を止めたり戻したり、ノートを取りながら観ていると、結構時間がかかるのである) ネットの動画ばっかり見ているわけにもいかない。 視聴を中断して、本日の雑用を片付ける。 近所の100円コンビニに行ったらラベルも何も貼っていないペットボトルに「水」を詰めたものを売っていた。 震災が生んだ新商品か? 夜。 「犬」の件、ネットで打ち合わせ。 来週の末にでも、関係者に会って話をすることに。 (それまでに予習をしておかないと……) 寝る。
2011年5月17日(火)
朝。 なんか天気が微妙な感じ。 夏に備えて節電グッズが売れているのだとか。 問題は「ピーク時の消費電力」なのだから、いっそピーク前にガンガンに冷房をかけて部屋の気温を下げておいて、ピーク 時になったら冷房を切ってみるようにしたらどうだろう? ……という話を人にしたら、 「みんなでそれをやっても、単にピーク時が移動するだけで意味がない」 と、言われた。 だから、なんで「みんなで」やる必要があるんだ? ピーク時の消費電力を押さえるには、みんながてんでバラバラに別の時間帯に電気を使うようにすれば良いのだ。 午後。 いきなり雷とともに大雨。 どういう天気だ? 夕方のニュース。 原発事故関連。 「メルトダウン、メルトダウン」 と騒ぐアナウンサーを、工学院大学の教授が、 「専門にはそういう定義の曖昧な用語は使いません」 と、穏やかに嗜めていた。 私にもあのアナウンサーは、自分でも意味が分からないまま、単にセンセーショナルなイメージがあるからという理由で、 その言葉を使っていたように見えたな。 ちなみに “meltdowm” を英和辞書で引くと「炉心溶融」という意味だと書いてある。 「溶融」とは「融解」に同じ、早い話が「溶けること」。 で、その「メルトダウン」した炉心が、現在どうなっているのかと言うと、元は柱の形で立っていたのが溶けて小さな塊に なって容器の底に沈んでいて、形が変わって高さが低くなった分、少ない水で上まで覆えるようになり、目下、完全に冠水 した状態になっているのだそうだ。 つまり、現状のみで言えば「メルトダウン」したお陰で、却って冷却しやすくなっている状態であるらしい。 問題は、その溶けた炉心が入っている容器の底に穴が開いてしまい、水が漏れてしまっているということ。 底に穴さえなければそのまま水を入れて蓋を閉じてしまえば良かったのだが、そうはいかなくなってしまった。 そこでどうするのかと言えば、漏れた水を浄化して、再び上から注ぐという仕組みを考えた。 そうすれば、まあ取りあえずは炉心はずっと水に浸かった状態になる。 あとは、漏れ出た放射性物質を含んだ水が海に流れ出ないように、地面の中に壁を作って物理的に遮断する。 私は素人なので、なんとも言えないが…… 「そんなやり方で大丈夫か?」 夜。 吹き矢の講習。 ゴールデンウイークがあったので、約1ヶ月ぶり。 これで結構、腹筋の運動になっているはずなのに、腹の脂肪はぜんぜん減らない。 帰り道。 小腹が空いたので、近所の飲食店(=居酒屋)で、イカワタをつまみに「李白」を飲む。 (島根の原発は大丈夫かなあ?) この酒を造っている蔵は、島根原発と同じ松江市にあるのである。 (島根の原発が事故を起こしやがったら、私は完全に原発反対派に回るぞ!) 家に帰って、寝る。
2011年5月16日(月)
日本テレビの世論調査によると、浜岡原発の停止要請を行った菅総理の判断について、 支持する :71.2% 支持しない:17.3% だったそうだ。 これは、原発事故後の世論の傾向として予想通りの結果。 で、ついでに菅内閣の支持率の方の調査結果。 ※()内は4月に行われた調査との比較 共同通信:28.1%(+1.3) 朝日新聞:26%(+5) 毎日新聞:27%(+5) 日本テレビ:30.1%(+6.1) テレビ朝日:24%(ー1.1) テレビ朝日だけがマイナスという数字が興味深かったので、新聞の番組欄で本日のテレビ朝日の番組を見てみたら、 「たけしのTVタックル」 〈人気取りに独断専行?! 浜岡原発停止&公務員給与カット…炉心溶融今さら発表[マル秘]国民不信〉 となっていた。 (注)[マル秘]は○の中に「秘」と書いた記号。 この「たけしのTVタックル」というのは、テレビ朝日の人気番組のようで、視聴率も高いらしい。 私は、これまでのこの番組の放送を観ていなかっのだが、今回のサブタイトルから推測するに、どうやら菅総理の判断に 批判的な立場での番組作りが行われているっぽい。 これは、テレビの人気番組の主張が、その局が行った世論調査の結果に影響を与えてしまった例なのかも知れないね。 (同じテレビ局の調査でも、日本テレビの調査結果はプラスで6.1ポイントと大きな差が出ているので、こっちの方も ゴールデン前後の視聴率の取れそうな時間帯に何かやっていないかと探してみたが、残念ながら本日の放送分には時事番組 は見当たらなかった) 昼。 「犬」企画関連でメールのやり取り。 出演してくれるかも知れない方に連絡がついたので、アポを取る算段。 上手く行けば、ちょっと動くかも。 午後。 さすがに自分でもむさ苦しくなって来たので、散髪に行く。 床屋がバリカンを使っている間に、少しウトウト。 ハワイ料理店で早めの夕食。 ロコモコという、日系人が考案したと言う料理を注文する。 ひと言で言うとハンバーグ丼。 ハンバーグと目玉焼きと付け合わせの野菜が、丼飯に載って出て来る料理と思って欲しい。 そこそこ美味。 ローソンへ。 ネットで予約したチケットをここの機械を使って発行してもらうのだが、予約番号と会員番号と電話番号を入力した上で、 クレジットカードの認証まで必要なのだね。 慣れないので、メモを出したり財布を出したり機械の前であたふたしてしまった。 帰宅。 テレビのニュースを見る。 〈東京電力が、1号機で起きた炉心溶融は、同原発が津波に見舞われた約4時間後の3月11日夜に始まったとする分析 結果を公表〉 考えてみれば、炉心部はまだ給水作業等が行われていなかった震災直後の時点が一番危険な状態だったわけで、炉心溶融は その一番危険な状態の時に起こっていたのだということか。 理屈に合っているな。 夜。 前半部分だけ放映が終了しているミステリードラマの「謎の鍵を握る人物は誰か?」というクイズに、つい出来心で応募し てしまった。 (べ、別にミステリーオタクとか、そんなんじゃないんだからねっ!) 寝る。
2011年5月15日(日)
本日も空は快晴。 少しゆっくり起きて、昨日見なかったニュースにざっと目を通して…… 朝イチで思いっきり腹を立ててしまった。 13日の参院予算委員会で、社員の退職金や企業年金を削減するかを問われた東京電力の清水社長は「老後の生活に直結す る」としてこれを拒否した。 ……のだそうだ。 福島の原発事故被災者の生活を徹底的に破壊しておいて、自分たちの老後の生活に支障が出るようなことはしたくないとい うわけだ。 そもそも彼らは異常な高給取り(常務以上だと年収にして約7200万円)なのである。 老後の生活費が蓄えられないような収入の人間たちではない。 それにプラスしての退職金と企業年金。 この額を、家も収入源となる田畑も失った被災者への保証のために、ちょっと減らせと言ったら「老後の生活に直結する」 ときたものである。 これって、 「生活のすべてを破壊された人たちへの保障は、我々の楽しいシルバーライフに支障が出ない範囲内で」 と、言っているのに等しい。 あのね、今回のような規模の事故を起こしたら、普通の会社なら潰れてるんだよ。 退職金だの企業年金なんてものは、そもそも貰えないはずなのだよ。 その辺のところが分かっているのかい? 東電という企業の問題点がまたひとつ浮き彫りになった。 「会社が大事故を起こしても社員の生活には支障が出ない仕組みになっているので、ひとりひとりの社員が事故が起きると 大変なことになるのだという事実を実感できない」 これは、とても怖いことである。 昼。 渋谷のパルコに「萩尾望都の世界展」を観に行く。 昨日の静岡の疲れが少し残っていたのだが、今日が最終日なので。 基本は複製原画の展覧会。 それに原画を元にした版画の即売会。 書籍、ポストカードの販売。 書籍売り場で『夢見るビーズ物語』(萩尾望都 ポプラ社)と「Otome continue vol.6」を購入。 同じ売り場にいた30代ぐらいの女の子のたちの会話がたまたま耳に入った。 (つまり、かなり大声で会話していたのだ) 「萩尾望都って、分かんない作品があるよねえ。『半神』(※)とか、あとタイトルは忘れちゃったけど、体がくっついた 双子の出て来るやつとか……」 ※『半神』 萩尾望都の漫画。体がくっついた双子が出て来る作品。 ……よっぽど後ろから突っ込もうかと思った。(笑) 会場を出て、渋谷の街を散歩。 「のんべい横町」へ行く。 路地裏のせせこましい飲屋が軒を連ね、全店共用の小さな公衆便所が道の端にある、そんな横町。 (そうだよなあ、私の知っている「渋谷」って、こんな街のはずだった) その渋谷がいつの間にか「お洒落な街」になったと聞いて「嘘だろ?!」と驚いた記憶ももはや懐かしい。 池袋は「新宿・渋谷に負けないように」とか言って、再開発でこういう路地裏の店をどんどん潰して行っている。 その昔、なんとか都会になろうとしてビルを建てまくり、その結果が緑地の極端に少ない今の池袋。 当時は「草の生えた地面」なんてものに価値があるとは思わなかったのだろう。 いま再開発を進めている人たちの目にも「路地裏の飲屋街」なんて、汚いだけの無価値なものに見えているのだろうな。 表通りに戻って来たら、ビールテイスト飲料のアンケートに捕まる。 図書カードをくれると言うのでホイホイと釣られ、40分間の貴重な時間と引き換えに1000円分の図書カードを貰う。 地下鉄で池袋に戻り、サンシャイン60へ。 ここのATMで、少し金を下ろそうとしたのだが、ほんの数秒の差で5時を過ぎてしまった。 しかたがないので、サンシャインシティ内をただブラブラ。 帰宅。 『夢見るビーズ物語』を読む。 萩尾先生には珍しいエッセイ漫画集。 内容は、先生の最近の趣味だと言うビーズのアクセサリー製作について。 ビーズアクセサリーが、作るのが大変なものだというのは、とてもよく分かった。 分かり過ぎてとても挑戦してみようという気にはなれなかった。(笑) でも、作り方の設計図はちゃんと載っているので、我こそはという方はどうぞ。 なにしろビーズアクセサリーの話だから、基本的に美しいものについての話。 私に最もツボだったのは、「バレエの衣装は基本的に洗濯しないので、楽屋はとても臭い」というトリビア。 ……そろそろ寝るか。
2011年5月14日(土)
快晴。 本日は、静岡で行われるSF大会の会場下見会。 現地までの所要時間を含めて実際に実際に知っておくために、現地まで行ってみる。 まずは、移動。 8時半に品川から東海道線の鈍行に乗り、途中2度乗り換える。 途中で事故だか故障だかで10分ほどの遅れが出て、11時36分に東静岡駅着。 まあまあ順調である。 (私が乗換駅の小田原でトイレの中で道に迷うという超弩級方向音痴技を披露してしまったのはともかく) 盲点だったのは、池袋から乗ったスイカの清算が東静岡で出来なかったこと。 JRの管轄が違うのは知っていたが、現金精算になって「3000円近くがピューッ」となるとは知らなかった。 まずは会場周囲の飲食店を……探したけれど見つからない。 会場内にカフェがあったので、そこへ行くと警備隊長のT田さんが書類とノートパソコンを前に、下見の準備をしていた ので、隣のテーブルでスープカレーを食す。 450円。 想像していたのとは違って、ゆるめのカレーソースにご飯が沈んでいるカレーライスだった。 味はそこそこ。 食事を済ませてから会場内を独りで見学。 ちょうどトレインフェスタをやっていて、気がついたらなぜか背中のリュックが重くなっていた。 エスカレーターで行ける3階までを見て回り、エレベーターホールに行ったら、実行委員長とジャマイカさんに遭遇。 一緒に展望室等を見て回っているうちに集合時間になったので、会場前に移動。 いつのまにか吹き出した強風で、打ち合わせの声が届かない。 「風で吹き飛ばされそうだ」 という声がしたので振り返ると、確かに体表面積は風を受けやすそうだが質量的に「お前は心配ないだろ!」というよう な人物が(名前は言わない)が立っていた。(笑) 推定体重3桁の人間が吹き飛ばされそうな風の中で打ち合わせをするのは困難なので、会場の方のご好意で館内の部屋の 中でミーティングの続き。 (あとで聞いたら、この辺でこういう風は珍しくないのだそうで、屋外を使用する企画には注意が必要なようだ) その後、主に裏動線を中心に会場内を見せて頂く。 エレベーターが6基+搬入用および関係者用と充実しているので縦の移動が楽そう。 この使い勝手の良さをT田隊長がいたく気に入り、 「毎年ここで大会をやってくれればいいのに」 と、ニコニコしていた。 何しろT田隊長、日本中のコンベンションセンターの裏動線に精通している人。 この人が悪者じゃなくて、本当に良かったと思ったぞ。 見学の後は、再びミーティングと会場の方達への細かい点の質問。 さすがに疲れて(歳のせいとかは言わないように)ややスリープ状態の崎田。 自分の企画に関係のなさそうな話になると、意識レベルが下がって行く。 とりあえず本日の目的は果たしたので、そこで解散。 静岡まで移動して大会に協力してくれる予定だという居酒屋で静岡名物黒はんぺんをつまみに飲む。 (ツミレっぽい味だった) 金券ショップで帰りの新幹線のチケットを割安購入。 車内でビールを飲みつつ東京へ戻り、山手線で帰宅。 寝る。
2011年5月13日(金)
晴れるという天気予報が外れ、蒸し暑いだけの薄曇り。 今日は楽しい13日の金曜日。 私にとってはラッキー・デー。 この幸せを分かち合おうと、昨日の秋葉原の講座の講師の方に、乱学講座でも講師を頼めないかとメールしてみる。 (私はかわいいウスバカゲロウの赤ちゃん〜♪) SF大会の方はと言えば…… 「犬」企画、ピクリとも動かず。 (出演交渉は依然難航中) これは、企画そのものの中止を真面目に考えないとダメか? 昼。 「犬」の主演俳優さんがフジテレビの「ごきげんよう」という番組に出ると言うので、万一を考えて録画しつつ観る。 午後。 リブロで『4版 やさしい放射線とアイソトープ』(日本アイソトープ協会)、『タイムマシン開発競争に挑んだ物理学者 たち』(ジェニー・ランドルズ著 伊藤文英訳 日経BP社)『音楽の在りて』(萩尾望都 イーストプレス)購入。 『音楽の在りて』(萩尾望都 イーストプレス)は短編集(小説)。 以前読んだ「左ききのイザン」(漫画)が、この短編集に収録されていた「ヘルマロッド殺し」の続編であることを初めて 知る。 「左ききのイザン」、名作っぽいのに何度読んでもよく分からない物語だと思っていたのだが、これを読んでやっとストー リーが理解できた。 イザンが自分が殺したはずのヘルマロッドを恐れていたのは、そういうわけなのね。 夕方。 空想小説ワークショップ。 本日の講義は、小説を物語のどの場面から書き出すかについて。 放課後は大馬鹿地蔵へ。 明日は出かける予定なので、本日の酒量は目薬程度。 10時に店を出て帰宅。 寝る。
2011年5月12日(木)
昨日からずっと続く雨。 肌寒い気温に「今年は冷夏か?」なんぞとつぶやきつつテレビをつけたら、 「関東地方は気温が高く……」 とかアナウンサーが喋っている。 (池袋は、いつから関東地方から閉め出されたんだ?) 「神奈川県のお茶の葉から放射性物質が検出され、出荷停止に」 とかいうニュース。 どうやら地元の組合が安全確認のために自主的に行った検査で引っかかってしまったらしい。 検出されたのは放射性セシウム。 550〜570ベクレルで暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超えていたそうな。 私は専門家じゃないからよく知らないが、お茶と一緒に飲んだりしたら、大半は小便になって出ちゃうんじゃないかね? 海外のニュース。 スペインでも地震があって、10名ほどの死亡が確認されたそうだ。 実は、スペインというところは本来は地震のたいへん少ない場所なのだとか。 (地球規模の地殻変動とか?) 午後。 連続ミステリードラマ「霧に棲む悪魔」(原作はウイルキー・コリンズの『白衣の女』)を観たら、雨に当たったせいで高 熱を出した晴香(原作のハルカム嬢)が、ベッドで寝込んでいる場面だった。 原作の舞台は19世紀のイギリス。 当時の貴婦人なら雨に当たった程度でも死にかけたのかも知れないが、さすがに現代の日本ではなあ……。 古典小説を現代に時代を移して映像化する難しさか。 (それにしても「ハルカム→晴香」って、分かりやすいネーミングだ) 外国の小説の登場人物名を日本人名に直したもので、私が最高傑作だと思っているのは、黒岩涙香の『噫無情』(言うまで もなくユゴーの『レ・ミゼラブル』の翻案)に出て来た「イポリーヌ→疣子」と「アゼルマ→痣子」じゃないかと思っている。 (イボにアザって……) さて、日は暮れたが雨は止まない。 本日は秋葉原に「カフェ・サイファイティーク緊急イベント おしえて! 隣の理系くん 〜ハカセのプチ講演会〜 」 「そんなに怖くない放射線 〜実は結構使えるぞ〜」というのを聞きに行く予定なのだ。 雨の中を歩くのが嫌だったので、地下鉄伝いに行こうとして、皆さんの御期待通りに道に迷う。 上野御徒町の駅で銀座線に乗ろうとして気がついたら日比谷線のホームに立っていた時には、自分で自分に何が起きたのか 分からなくなったぞ。 ようやく銀座線に辿り着いたらここもここで、渋谷行きのホームに向かっていて浅草行きのホームに着くし。 方向音痴もここまで行くと才能じゃないかと、自分で自分を褒めたくなった。 開演30分前に会場にやって来たハカセ(このイベントでは講師をみんな「○○ハカセ」と呼ぶ事になっているらしい)、 「実は白衣をクリーニングに出していて」 と言う。 「講演の内容が良ければ、服装なんて」 という意見もあったが、 「やはりハカセには白衣を着てもらわないと萌えない」 との意見が強く、スタッフが急遽、白衣を買いに行く。 こんな時間(夜の7時半過ぎ)に白衣なんて売っている店が……ちゃんとあるのが秋葉原。 「ドンキの、Hコスプレ・コーナーに置いてありました!」 というわけで、Hコスプレ・コーナーの白衣を身にまとったハカセの講演開始。 内容は、到って真面目で、放射線の被曝によって細胞が死亡したり、癌細胞が生まれたするメカニズム。 放射線を利用した癌治療の仕組みについてを約1時間半で解説。 質疑応答を入れて2時間弱の充実した時間を過ごす事が出来た。 帰り道。 迷子になるといけないので、かっぱさんに駅まで連れて行ってもらう。 「もしかすると、私の並外れた方向音痴能力は、実は無意識のテレポーテーションなのではないかと……」 でなければ、ここまで毎回目的地と違う場所に辿り着いてしまう理由が説明できない。 と、言うと、 「……歩いている時、ラベンダーの香りとかはしませんでしたか?」 と、聞かれる。 うーむ、そう言えば???(^^) かっぱさん、4歳になるお嬢さんがおいでだそうで、 「あと10年ぐらいしたらいろんなところを連れ歩こうと楽しみにしている」 と言うので、 「4つのときに『パパ大好き』とか言っていた娘が、14歳になると『パパなんか臭くて嫌い』とか言い出すのが現実。 甘い夢は見ない事だね」 と、じゅんじゅんと諭す。 山手線で池袋に戻って、帰宅。 寝る。
2011年5月11日(水)
雨。 朝のうちは小雨だとナメていたのだが、だんだん大雨になって来て、時々ハンパない大降りになる。 外出しようと思っていたのだが、予定変更。 かたつむり なぜ雨降りに 家を出る と、思わず俳句のひとつもひねりたくなってしまうほどの大雨である。 日経朝刊のコラム「春秋」に、浜岡原発運転停止に関して書かれていた文章中、 〈記者会見で中部電力への要請を発表し、断れない状況をつくる手法に納得がいかない人もいる〉 という一文が、ふと目に留まった。 (それはどういう人で、もしも「断れない状況」でなかったら、どういうことをしたというのだろう?) 菅さんがああいった形で要請を発表しなかったら、誰かが何かをやっていたはずだったのだろうか? 何しろ経済界の裏情報を多く握っているであろう日経新聞のことなので、こちらもついつい深読みをしてしまう。 そもそもこのコラム、よく読むと文章全体の前半分を割いて、愛の告白の仕方がどうのと原発とは何の関係もなさそうな 話を振りそこから強引に浜松原発の話に持っていっているという不自然な構成。 男性が女性への愛の告白をするのに、公衆の面前の相手が断りにくい状況で、行うのはズルい。 だから、 首相が中部電力への原発停止要請を公衆の面前で行ったのもズルい。 変な話の繋ぎ方である。 前半の主張、恋愛において男女は対等な立場にあるので、そのバランスを崩して自分を優位な立場に置いた状態で、重要な 決定を行うのはアンフェアである。 これは、その通りだ。 それに対して、後半は、一国の首相が国家の方針としての原発停止を電力会社に要請する場合の話。 話がぜんぜん違う。 国家というもののシステムから考えて、首相といち電力会社の立場を対等にしろというのは、おかしな話だろう。 どんなに民主的な国家であろうと、国が国である以上、国としての形を保っているための最低のルールがある。 国家の方針として定められたものに対して、国民それぞれがてんでバラバラに逆らって勝手なことをやっていては、国は 国の形を保てなくなる。 それが分からないほど「春秋」執筆者はバカではないはずだ。 それを、敢えてこんな変な文章を書いたということは…… ……やっぱり何か裏があるのかなあ? 午後。 「犬」の企画は連絡待ちのまま、まだ止まっている。 どうなるか分からないから、何の準備をしていいのか分からない。 どの方向に行ってもどうにかなる態勢のまま待機。 ……胃が痛くなって来た。 医者じゃなくても診断のつく神経性胃炎。 日が暮れたが、雨は止まない。 夕食はネットでピザの宅配を頼んで済ませてしまった。 (ネットで頼めるピザの宅配は、すごく楽で便利なのだが、間違いなくデブへの近道) 夜。 自分に対する言い訳で、腹筋運動などやってみる。 ……疲れたから、寝ちゃお。
2011年5月10日(火)
天気が悪くて蒸し蒸しする感じ。 暑いという感じじゃない。 夕べテレビのチャンネルを変えている途中で(うちのテレビはチャンネルをワンタッチで変えられない)ちらっと映った 番組を2〜3分だけ観たのだが、画面に映った外国人が、 「震災直後の被災地に、外国のメディアはすぐに駆けつけ、避難勧告が出るまで留まって取材したのだが、日本のメディア はぜんぜん取材に行かなかった」 という主旨の事を述べ、それに対して日本人が、 「日本のマスコミ関係者は社内規定で危険地域に行く事を禁止されているのだろう」 と,返事をしていた。 そのときは、その番組を観るつもりはなかったので、すぐに画面を切り替えてしまったのだが、なにか心に引っかかって、 モヤモヤとしたものが残った。 そのモヤモヤの正体が、朝食のうどんを食べている最中に頭に戻って来た。 そうだ、これはマスコミ関係者が、枝野さんの記者会見を「分かりにくい」と批判するたびに私が心のどこかで感じていた 「なんか違う」の正体だったのだ。 そう、これ! 「大変な事件が起こっているのに、なぜジャーナリストが安全な首相官邸の中の椅子に座って、官房長官が事件を説明して くれるのを黙って聞いて、挙げ句に「長官の説明が分かりにくいから、俺たちがいい記事を書けない」なんぞとほざいてい るのだ?」 この疑問が心の中で引っかかっていたのだ。 記者は、独自に専門家に当たるなり、ジャーナリストならではのルートを使って出来る限り現地と接触するなりして情報 を集めた上で記者会見に臨み、 「官房長官はこう言っているが、これは専門家のこういう意見と異なる」 「こういったことを行ったと言うのなら、このデータが入手できているはずだから公開して欲しい」 ということを、もっと自分からぶつけていけば良かったのだ。 それをお行儀良く椅子に座って官房長官のお話を聞き「説明が分かりにくかったです」なんて言っている。 お前ら、出来の悪い生徒か? それにしても「内規で危険地域に行ってはいけないことになっている」というのは、本当かね? 事件や事故が起こっている現場って、大抵が「危険地域」だと思うぞ。 日本のジャーナリストの仕事は、安全な場所で公式発表を大人しく聞く事なのか? 午後。 SF大会関係の打ち合わせをメールで始めたら、なんか勢いがついてしまって気がつけば夕方。 いろいろな生活サイクルの人が、それぞれの都合に合わせた時刻に返信をよこすので、別に待っている必要はないのだが メーラーを立ち上げて送信されて来るメールを読み始めたら、なんとなく、ずっとつき合ってしまった。 夜。 国内ニュース。 菅さんが、原発事故が収束するまで月給はいらないってさ。 この辺の発想が、いかにも「元市民活動家」だね。(いや、良い意味でだよ) まあ、総理大臣ならば、しばらく給料なしでも生活に困ることもないだろうから、いいんじゃない? で、東電の社長の方は? SF大会のRD企画。 ゲスト予定の英国の女優さんのスケジュールは、どうにか押さえられたようだ。 あとは航空券の手配が完了すれば、OK。 さてと、寝るか。
2011年5月9日(月)
朝。 テレビをつけても「浜岡原発」と「ユッケ食中毒」しかやっていない。 それしかニュースがないのか? 午前中。 「宇宙犬作戦」企画の申し込み手続き終了。 問題は、現時点になっても、この企画が実行できるかどうかまったく分かっていないということ。 昼。 朝刊をゆっくり読む。 日経の「核心」というコラム。 日本の原子力安全規制には過酷事故(核燃料棒が壊れ高濃度の放射性物質が原子炉から漏れるような事態)に対応する明 確な法規制がないのだそうだ。 これは、世界的に見て「特異な形」なのだと言う。 大変大きな問題点であることは、素人でも考えれば分かる なぜそんなことになったのかと言えば、「過酷事故は起きない」と地元に説明して来た手前、おおっぴらに過酷事故への 対策が施せなかったからだそうだ。 (要するに「火事は絶対に起きません」と言ってしまった以上、見える場所に消火器を置いておくわけにはいかない……と いうような?) 原発の安全に関わるもうひとつの問題点は、原子力発電所建設に際しての立地の安全審査において、そのハードルが事実上 「事業者が飛び越えられる高さ」に留められていたということ。 ええと、つまり。 「そんなに安全基準が厳しくては、ここに原発が建設できません」 と、言われたら、 「じゃあ、安全基準の方を緩くしよう」 みたいなことを、やっていたという意味か? 一橋大学の橘川武郎教授の意見では、 「(事業者と規制当局のもたれあい的体質は)石油危機後に原子力を国策民営で強力に推進し始めてから」 なのだそうだ。 脱石油を目指し、国策として原子力政策を推し進めていた以上、国が原発を建てにくくするような規制を行うことはできな かったということなのだろうな。 こういった「もたれあい」を脱するための橘川教授の提案は、 「例えば各電力会社から原発を切り離し、原子力専業の日本原子力発電(東京本社)の下で全原発を運営する体制なら、 9電力と政府は緊張感のある健全な関係に戻れる」 (菅さん、検討してみる?) こういう記事を読んでしまうと、今回の浜岡原発停止に関して中部電力がぐずったら言っているのも、 「菅政権の足を引っ張って、早く政権を仲良しの自民党に戻し、元の居心地の良い〈もたれ合いの関係〉に戻りたい」 という魂胆なのかと勘ぐりたくなってしまうぞ。 夜。 ドラマ「鈴木先生」を観る。 今回は、スケベな言動が目立つ体育会系教師が、女子生徒が行った「先生不人気投票」のワースト1に選ばれたことで深く 傷つき、校内でブチ切れて問題を起こして退職して行くというエピソード。 女子生徒が投票を行った動機が「気持ち悪くて大嫌いな先生をなんとか傷つけてやりたくて」という辺りが、興味深い。 思春期の女の子って、本当に「ついうっかり」ではなく「傷つけることを目的に」他人を傷つける生き物なんだよなあ。 この年齢の女の子の「嫌悪感」は「殺意」に近い。 職場に名指しで「気持ち悪い」とか書かれた文書をバラ撒かれた挙げ句、 「あなたが嫌いで嫌いで、傷つけたいと思ってやったんです。いいんです。もう目的は果たしましたから」 なんて言われたら、先生だって泣いちゃうよ。(笑) これ、中学生とかは観ている番組なのだろうか? 子供の側の感想を聞いてみたい気がしたぞ。 大人も傷つくって、知ってた? 寝る。
2011年5月8日(日)
快晴。 やたら暑い。 今日も目黒でSF大会のスタッフ会議があると言うので、昼から出かける。 午後の会議は1時からだと言うので、1時10分前頃に会議室前に着いたが、ドアが閉まっている。 (今日は日付も間違いないはず???) と、しばらく待っていたら、他の参加者も続々と集まって来る。 午後1時。 実行委員長が走って来て「幹部スタッフが昼飯を食いに行った店が、注文の品を持って来るのが遅かった」という事実が 判明する。 「自分の注文した料理を全部食べられなかった」(←強調していた)という実行委員長を気の毒に思った。 今回のSF大会は、静岡なので浜岡原発が止まった影響が出るのではないかと心配するスタッフがいたが、静岡県出身の スタッフによると、 「中部電力は、浜岡が止まったぐらいではビクともしませんよ」 とのこと。 まあ、「今年の夏が、たまたま記録的な猛暑になる」ような最悪の場合でも冷房温度がちょっと高めになるぐらいだろう ということで、この件はひとまず安心。 さて、会議。 合宿企画について。 問題点が判明。 2日目の企画開始時間に間に合うように合宿所を出発すると、「プリキュア」の放映時間がちょうどバスでの移動時間中 にかかってしまう。 つまり、合宿に参加した参加者が「プリキュア」をリアルタイムで見られないということになってしまうのだ。 「ワンセグで視聴可能か?」 「バスのテレビは使えないのか?」 等々、かなり真剣に討議されていたので、たぶん重要な問題だったのだろう。 後半は、時間枠決め。 RDと「犬」も一応、枠をとってもらう。 その後、ジャマイカさんとゲストの件で打ち合わせ。 「まったくどうなることか分からない」 のだそうだ。 終了後は焼き鳥屋へ。 二次会まで行って帰宅。 「JINー仁」の録画を失敗していたという衝撃の事実を知る。 傷心を抱えたまま、寝る。
2011年5月7日(土)
雨。 テレビのニュース番組では、昨夜の菅さんの浜岡原発全面停止要請についてをさっそく叩いていた。 (これ、もし小泉内閣の時に行われていたことだったら、マスコミはどう反応したのだろうね?) 私は菅直人という人物を人間的に嫌いだし、政治家としても有能だとは思っていないのだが、 「菅直人がやったから脊髄反射的に反対」 というマスコミの態度には疑問を感じる。 「浜岡原発を止めるのなら、なぜ日本中の原発を止めないのか?」 とか言っている者が、これはどう考えても揚げ足取りの暴論。 いきなり日本中の原発を止めたりしたら電力需要を賄えなくなって大変な騒ぎになるのは、考えなくても分かるだろう。 「一番リスクの高そうなところを、安全対策が取れるまでいったん停止する」というのは、妥当な判断じゃないか? 昼。 定時のテレビニュースを見るのが習慣なのだが、ここのところやっているのは「食中毒事件」で、昼食時に見たい話題じゃ ない。 ところで私は、この騒ぎの後に生まれて初めて「ユッケ」というものを食べた人間で、それまで本当に「ユッケ」というの がどんな料理か知らなかった。 だいたい「ユッケ」が、こんなに一般化したのは最近のことなんじゃないか? で、「ユッケ」がどんなものかが分かって、良かったこと。 かれこれ30年以上も前に読んだ(確か『オヨヨ大統領の悪夢』だったと思う)小説に、胃の具合を悪くした患者同士の 会話で、片方が、 「胃癌になると肉が食べられなくなる」 と言ったのに対して、もう片方が、 「ユッケもダメですか?」 と、聞き返すシーンがあったのだが、あれはギャグだったのだな……ということが分かったこと。 (そうか「肉が食べられない」と言われて、「じゃあ生肉料理もダメか?」と聞き返したということか) この小説の作者は小林信彦先生。 1970年代半ばには「ユッケ」はそれほどポピュラーな料理じゃなかったよなあ。 グルメネタが最先端過ぎて、当時は分からなかったのだったったった……(^^; 夕方。 近所の店で生ハムを買って帰り、鮭の酒びたしをおかずに、主食はお米のジュース♪ 至福! もういいや……このまま寝ちゃおう。
2011年5月6日(金)
外は、はっきりしない天気。 テレビのニュースは、「ユッケで食中毒」ばっかりやっている。 今回の事件で、ひとつだけ興味深いのは、当事者である焼肉チェーンの社長がブログをやっていて、そこで肉の卸売業者が 問題を肉を「生で食べられる」と書いて送ったメールを送信先の会社名入りで公開してしまったこと。 普通、こういう事件の場合、情報の流れは「当事者→警察→マスコミ→一般の人」の順になり、それぞれの立場での判断の 下に流す情報と流さない情報が選り分けられた上で一般に公開されるものなのだが、今回はいきなり「当事者→一般の人」 の順で情報が流れてしまっている。 ネットの普及で、マスコミというものの立場が微妙になって来たのを実感させるケース。 午後。 『日本全国「新幹線」をとことん楽しむ本』(株式会社レッカ社編著 PHP文庫)読了。 複数のライターによって書かれているためか何ヶ所か内容に重複する部分が見られたものの、この手の雑学本としては丁寧 に作られた本。 個人的に興味を惹かれたのは、新幹線計画が当時の世論の常識では、かなり馬鹿げたものだと認識されていたという事実。 先見の明のある政治家が、世論に逆らって実行した計画が、結果的に成功を収めたというケースだということだ。 政治家というものは、国家を動かすプロなのだから、支持率至上主義を金科玉条のように掲げ、「民意だから」を言い訳に その時々の世論に流されて行き当たりばったりの政策を行っているようではダメだと思うのだがな。 マスコミによる「世論調査」の支持率が、あたかも至上のもののように扱われ「支持率が下がったら内閣は直ぐさま解散す るのが当たり前」みたいな風潮を作ってしまった。 そして大問題なのは、この「世論調査」のアンケートほど、質問文の作り方によって回答を誘導し、数字を操作しやすいも のもないという点なのである。 つまりマスコミに覚えめでたい政治家ほど、支持率は高くなるという仕組みなのだ。 その支持率で総理の首まで危うく出来る以上、日本のリーダーは国民全体ではなく、実質的にマスコミが決めることになっ てしまう。 そして、これが一番大事なことだが、マスコミは必ずしも日本国民の味方ではないのだ。 夜。 メールをチェック。 SF大会関係。 レッド・ドワーフ企画の件、ゲストとして予定しているハッティ(ハティ・ヘイリッジさん)のスケジュールを確認して、 出演可能なら正式な企画書を出すとのこと。 通訳、映像編集のスタッフ(及びゲストの旅費と宿泊費)は確保してあるので、今のところ大きな問題はなし。 止まっているのは「犬」の方。 こっちは、もう何がどうなっているのやら。 ニュース。 菅総理が中部電力に対し、中長期的に対策が立てられるまでの間の浜岡原子力発電所を全面停止するように要請したそうだ。 この決断の評価は、たぶん、いま現在に下すべきものではないだろうな。 案外、菅総理は「自分の内閣の延命しか頭にない無能な総理」として政権を追われた50年後ぐらいに、「大英断によって 国民を救った英雄」としてドラマ化されちゃったりするかも知れない。(笑) (「日本経済をどん底に落としたバカ総理としてのドラマ化という可能性もあるが) そろそろ寝よう。
2011年5月5日(木)
こどもの日。 ……と言っても、私には関係ないしなあ。 この辺は鯉のぼりを上げられる住環境でもないから、そういうものもあまり見かけないしなあ。 そんなわけで、部屋でゴロゴロしているだけの日である。 ニュースは、焼肉屋の食中毒事件で騒いでいる。 問題になった肉の卸売業者が隣の区とうことが分かっているので、この辺の焼肉屋にも影響が出ているのじゃないかな。 昼。 佐藤編集長(@トンデモ陰謀説マニア)に会ってその話になったら、 「テロだ、テロだ」 はしゃいでいた。 (とんでもねー奴である) 毒物として熱に弱い大腸菌を使用することで、肉を生食する人間だけを狙ったテロとか? 「反ユッケ派の政治団体」とかがあるのか? 夕方。 2号君が、 「〈コミPo!〉の体験版を手に入れたので見に来ないか?」 と言うので、ホイホイと遊びに行く。 体験版で作れるのは4コマ漫画のみで、確かに簡単と言えば簡単だが、出来上がりがイメージ通りかと言えば、微妙。 まあ、あくまで「体験版」だし、こっちがもっと機能を使いこなせるようになったら、もう少し自由度も増すのかも知れ ないね。 夜。 メールをチェックしたら、なんとFBI(笑)からメールが届いていた。 “Sir/Madam, we have logged your IP-address on more than 40 illegal Websites. Important: Please answer our questions! The list of questions are attached.” (我々は40以上の違法なウェブサイトであなたのIPアドレスを記録した。添付した質問に答えるように!) ……で、怪しげな添付ファイルがくっついている。 ソニーの個人情報流出事件に便乗した新手の詐欺かね?(^^; さてと、寝ようか。
2011年5月4日(水)
さて、本日はスタッフ会議本番。(笑) 会場に着いて、念のため周りのスタッフに確認したが、私のような大ボケをやった者は他いなかったようで、 「セミナーと被っているという時点で、普通、気がつきませんか?」 と、的確なツッコミを入れて頂く。 「その程度の入力ミスより、プログレスの表紙に入れた大会の日程が間違っていた方が大変だよね」 と、言われてよく見たら、確かに間違っている。 それは確かに大変だ。 13時から会議開始。 参加者に立ち見(?)が出るほどの大盛況。 (消防法の関係で、定員を超えた人数分の椅子を増やしてもらうことはできないのだそうだ) 仙台の美術館に勤めていたという女性の方が、仕事の関係で知り合った作家さんに勧められたと言って、途中から参加。 「もう少しゆるい感じの集まりかと思っていたのですが、とてもかっちりした会議ですね」 と、感想を述べられていた。 (どの程度「ゆるい感じ」を想像しておられたのだろう?) スタッフのひとりに「宇宙犬作戦」企画について、 「進んでいますか?」 と、聞かれたので、 「目下のところ、ぜんぜんです」 と、答えたところ、 「脚本家の方なら、私の知り合いの知り合いなんですが」 と、言われる。 ともかく誰かパネルで来てくれる人がいないと企画の実行が苦しいので、打診だけお願いしてみることに。 RDの企画の方は、とりあえず枠だけ仮押さえ。 通訳の担当者と映像編集の担当者に連絡を取る。 (……というとサクサク進んでいるようだが、こっちもこっちで、実は結構ややこしいのだ) 会議終了後、飲み会。 酒はもちろん浦霞。 つまみは「時節柄」当然のようにユッケと馬刺。 実を言うと、ユッケというものを口にしたのは、本日が初めて。 (こういう料理なのか……) お疲れだったのか、飲んでいるうちに実行委員長が少々足元が危ない状態に。 宿泊先のホテルの場所を聞いたら池袋の北口だと言うので、他のスタッフと2人でホテルまでお送りして、それから天狗 で2人で飲み直し。 閉店時間まで飲んでから、帰宅。 寝る。
2011年5月3日(火)
朝刊に、ビンラディン殺害に関して「テロの脅威がむしろ増大した」とのICPO(国際刑事警察機構)事務総長の声明が 載っていた。 彼が死んだことは、アメリカにとっては象徴的な意味での勝利なのかも知れないが、その他の国にとっては実質的にはマイ ナスだったんじゃなかろうか。 テロリストの親玉を殺した結果、相手がビビッてテロが沈静化したのならともかく、報復としてテロが活発化すると言うの だから。 もうひとつ朝刊の記事。 これは国内。 総務省が2日に発表した推計人口によると、今年4月1日時点の15歳未満の子供の数は1693万人。 (男子868万人 女子825万人) これは前年比マイナス9万人という数字なのだとそうだ。 順調に、子供の数は減っている。 増える要因がないものなあ。 昼。 ながとさんから火曜日にSF大会の企画会議があるという主旨のメールを頂いていたので、目黒まで行ってみたのだが…… ……誰もいない。 会場の受付で聞いたら、 「日本SF大会様の御予約は、明日になっております」 との返事。 (あり???) と、家に帰ってもう1度メールを見直すと、 >日時:2011年5月4日(火・祝)13時〜17時 と、なっていた。 念のため、SF大会の公式サイトを見たら、やっぱり「5月4日(火・祝))」と書いてある。 言うまでもないことだが、本日は「5月3日(火・祝)」。 まあ、単純ミスですね。(^^) 一昨日の乱学講座の帰りに、 「セミナー当日に企画会議って、変じゃない?」 と、言われた時点で気づけよ! >オレ というわけで、午後の予定がまるまる明日へシフトしてしまった。 予定外の空き時間。 「宇宙犬作戦」の企画関連で電話を1本。 何もかもが、まだ白紙。 (何しろ予算がない) RDの企画の方は、完全にストップしたまま。 (こっちは予算についてだけが目処が立った状態) やれやれ…… 今回は持ち込み企画ゼロで、当日はキッズコンで子守りかな? ニュースを見る。 日本政府が、ソウルで韓国の経済団体を対象に、福島第1原子力発電所事故に関する説明会を開いたそうだ。 日本の農産物の輸入規制が拡大している中、風評被害を抑えるのが目的だとか。 やっぱり国内の産業を守っていくために、そういうことでは政府に頑張って貰いたいよね。 日が暮れて、急に雨。 セミナーに日帰りで行った人は大変だったろうなあ。 ……寝よう。
2011年5月2日(月)
朝。 メンサの例会用会場予約抽選会。 抽選会場である広間には、3桁の人数の予約希望者がギッシリ。 クジを引いて順番を待っていたら、先に手続きに立ち上がった老婦人が、 「私はもう行きますので、あの方にこれを渡して下さい」 と、ティッシュを渡される。 「あの方」というのは、私の座っていた席のひとつ置いて右隣の御婦人。 言われるままに、ティッシュをリレーして御婦人の元へ届けると、御婦人はキョトンとして、 「え? あの方、知らない方でるけど……。私が鼻をすすっていたからかしら?」 と、ティッシュを鞄にしまうと、再び鼻をすすり上げながらメールを打ち始める。 容易に自分の位置を移動できない会場の中で、その鼻の音は、気にすると気になる。 (ティッシュを渡したくなった老婦人の気持ちが分かるなあ) ぜんぜん気にする風がない、メールの御婦人。 (だから、鞄からティッシュを出して使えよ!) 東京人がお節介だと言われるのは、こういう人だらけの空間で、他人の些細な行動が否応なく自分に影響して来る生活を 送っているからなのだろうなあ。 これがもっと広々とした土地なら、他人が嫌なら自分がそこから離れれば済むものな。 ……と、どうでもいいことを考えていて、危うく自分の番号を呼ばれたのを聞き逃すところだった。(←バカ) 手続きを終えて、区役所へ。 絵に描いたようなお役所の窓口係、漫画のように無愛想でつっけんどん。 (これなら、自動交付機の方がいいなあ) 帰宅。 ユッケを食べた子どもが食中毒で死亡した事件の続報。 事件のあった焼き肉屋に肉を卸販売していたのは東京都板橋区の食肉販売業者だという。 (板橋って、隣の区じゃん) 慌ててネット検索したら、東京都福祉保険局のサイトでこんな文章を見つけた。 ーーー以下引用 厚生労働省は、「生食用食肉等の安全性確保について」の通知で、生食用食肉の衛生基準を示していますが、平成20年度 にこの通知に基づいた生食用食肉の出荷実績があったのは、馬の肉・レバーだけでした。牛肉については国内と畜場から 生食用としての出荷実績はなく、一部生食用として輸入されているものがありますが、その量はごく少ないものと考えら れます。また、鶏肉は生食用の衛生基準がありません。したがって、牛肉、鶏肉は、生で食べると食中毒になる可能性が あります。 ーーー引用ここまで (そう言えば、去年の暮れに鳥刺しを食った直後に腹を下して丸3日寝込んだなあ) 〈鶏肉は生食用の衛生基準がありません〉って…… 知らなかった! 海外のニュース。 ビンラディンが射殺されたそうだ。 一応は大ニュースなんだろうけど、あのあとイラク戦争があって、アメリカの大統領が代わって……と、世界情勢が動い ちゃって、どうにも「今さら」感が否めない。 (そんなことより、リビアはどうした?) 夜。 「世界まるみえテレビ特捜部」という番組で、デメニギスという頭部が透明な深海魚の映像が紹介されていた。 上を向いて付いている大きな眼球は、頭部のかなり深い部分にあり、確かにこれでは頭が透けていないと物を見ることは できないだろう。 「目つぶし」とかはされにくいだろうが、脳はどこにあるのだろう? 小さいのだろうな、たぶん。 (ちなみに大きさは、全長15センチで、学名は、Macropinna microstomaだそうだ) 生物の進化は、割と行き当たりばったりなものらしいから、これでも生きていける環境があったから、こんな形に進化し てしまった生物でも生き残ったのだと、理解すれば良いのかな? 面白いけれど、ちょっとグロテスク。 寝る。
2011年5月1日(日)
今日から5月なんだな…… 朝。 外は強風。 ビルを吹き抜ける風の音が、サッシのガラス戸を閉めていても聞こえる。 今朝のニュースで知ったのだが、富山県の焼き肉店で集団食中毒が発生し、6歳の男の子が死亡したのだそうだ。 原因菌とみられているのは腸管出血性大腸菌「O−111」。 初めて聞くな、こんな名前の菌。 「Oー157」とか「ノロウイルス」とかなら聞いた事があるのだが。 いずれにせよこういう有毒微生物は、半減期の短い微量の放射性物質なんかよりよっぽど怖いよな。 モスクワで行われたフィギュアスケートの世界選手権で、安藤美姫選手が優勝。 スポーツは、よく分からない私だが、安藤選手は、昔「トリビアの泉」で見て以来のファンなので、ちょっと嬉しい。 昼。 風は止まず。 午後。 メールでSF大会の「宇宙犬作戦企画」についての打ち合わせ。 早い話が、まるっきり話が前に進んでいないのだ。 企画そのものを中止するかどうかも視野に入れた上での検討という状態。 前途多難。 夕方からSF乱学講座。 本日のタイトルは「映像によるマジックと叙述トリック」 講師は小説家の千澤のり子氏 。 「叙述トリック」というのは、作者が叙述を利用して読者に直接仕掛けるトリックのこと。 この「叙述トリック」に対して批判的な意見が多い……というのが、本日一番びっくりした話。 私はミステリーの王道だと思っていたのに。 放課後の食事会。 ビールとマッコリと揚げ饅頭とジャジャー麺。 (太るな、これは) 帰り道でユービックさんに、犬作戦企画の応援スタッフを頼む。 ユービックさん、 「プロジェクト開始後の仕様変更は受け付けませんッ!」 とか、プログラマーにあるまじきことをほざくので、 「仕様か? 仕様はな、なんか、こう、ボヤ〜ッとじゃ。フィーリングで分かれ、フィーリングじゃい!」 と、答えて力強くお願いしたところ、ユービックさん、感激のあまり(←たぶん)泣いていた。 (きっと、よほどこの企画がやりたかったのだろうな。ウンウン、分かるよ) (^◇^)(^◇^)(^◇^)(^◇^)(^◇^)(^◇^)(^◇^) 家に帰って、寝る。2011年4月分へ 目次へ
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