松の陰の里山 本文へジャンプ
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         里山とは?
里山とは人が生活するのに必要な燃料や肥料を得ながら育て活用してきた山のことです。
この里山を活用することによって、材木や薪、炭、落ち葉など人の生活に恩恵を与え続けてくれました。また人が活用することで、様々な動植物が生息する場として栄えてきました。

しかし、戦後の経済発展、燃料の石油、電気への転換で里山は使われなくなり、全国的に荒れてしまっています。

その結果として、松やナラなどは高齢化したり害虫の増殖で病気が拡大して大量に枯れ、様々な樹種があった森が暗く種類の少ない森になってしまいました。

またかつてはたくさん穫れた松茸やその他のキノコも減少し里山に生息していた昆虫や植物の数も減っています。

そこでかつてのような里山の姿を復活させる為に、里山整備が必要になっています。
全国でも盛んになりつつある里山整備ですが、一口に整備といってもいろいろなやり方がありますし、その山の地形や風土、使い方などでも整備の方法は変わってきます。   
 
 
里山整備とは 
森林、里山が荒廃していると言いますが、具体的にどうなることを言うのでしょうか?
そしてなぜ荒廃するといけないのでしょうか?
 人間が作った人工林は、下草刈りや枝打ち、間伐を行わないと木は太くならず、森林内は真っ暗になって生息する動植物の数も極端に少なくなります。
そうなると、動物のエサも減り、エサを求めて里の田畑に下りてきて田畑を荒らします。
また、地表の土が雨で流れたり、細い木は強い風や雪で倒れたりして森林が破壊され、災害にもつながります。

里山を放置した場合は遷移が進んで松やナラなどが枯れ、山の中は暗くなって倒木が折り重なった森になってしまいます。
そうなることで動植物の数が限定され、希少な動植物も消えてしまったり山を利用する価値も落ちてしまいます。

手入れできなくなった山はそのまま放置して原生林に還すという考え方もありますが、原生林のようになるためには数百年かかかりますし、その間、価値のない森と判断されれば宅地や工場用地として開発されかねず、ますます身近な自然が失われることにもなりかねません。
人の手の入った森は人が手入れし、利用し続けることで動植物の多様性が守られる上、森からの数々の恩恵を我々が受けることが出来るのですから、整備する必要や価値は大きいと思っています。