トップページ > 電子工作インデックス > CRTCその1 > CRTC以外の部品について

RAM:TC55257の概要

CRTC基盤に乗っている部品でCPUとデータの受け渡しをするのはCRTCだけではありません。 RAMも画像情報を書き込まれるためCPUと通信する必要がありますが、CRTCと信号が 混ざるとよくないので、独立した系統として動作させることを考えなければなりません。 今回のCRTCには32KB-Static RAM の”TC55257”を使用しています。(キャラクタ用CRTCではこんなに容量必要ないですが…。手元にあったもの 使ってしまいました。)


とりあえずRAMの使い方です。D0〜D7はデータ入出力ピンです。 データの書き込み/読み出しに使います。 A0〜A14はアドレス入力ピンです。ここで注意したいのは、メモリーICの類は アドレスの値とメモリーセルのブロックが1対1対応しているわけですから、アドレス ピンの番号通りにCPUのアドレスピンと接続する必要は全くないのだということです。 複数の機器と接続する場合は互いに合わせる必要がありますが、メモリーICのアドレスピンの 番号はあくまで目安だ…と思っておくと、配線作業がラクに済むことが多々あります。

ほかの制御線はいつも通りの話なのですが…/CEはチップイネーブルピンです。"L"でアクティブ。 今回は常にGNDに落として使用しません。/OEはアウトイネーブルです。"L"でデータ出力許可 となります。今回はこのピンを書き込みタイミング入力ピンとして使用します。R/Wは リード・ライト選択ピンです。"L"で読み出し、"H"で書き込み状態となります。


次に、RAMのリードサイクル・ライトサイクル(読み出し/書き込み動作タイミング) の説明です。今回は”R/W”ピンのダウンエッジで書き込む方法を使います。 くどいですが、”/CE”ピンはGNDに落としているとします。

イメージ的には、”/OE”ピンをチップセレクトのように使います。常時は"L"レベル にしてCRTCにどんどん読み出してもらって出力、CPUによって"H"レベルにされ、 かつ”R/W”ピンのダウンエッジが加わったときのみデータの書き込みを受け付ける …という感じです。CPUとどのように接続するかは、相手のCPUによって違いますし、 プログラムでカバーできる部分でもあるので、後で詳細をまとめます。

クロックパルスの作り方

なにをいまさら…感があるのですが、「いつでもコレでいける」という 方法があると安心なので、書いておきます。

構成は簡単で、NOTゲートの両端に「セラロック」を接続するだけです。 これだけで、セラロックの型番(表示周波数)通りの周波数でちゃんと発振 してくれます。すぐれものですね。2段目のNOTゲートは波形整形のために 入れてあります。ここでデューティー比が完全に50%となっていないこと があるので、最終的に欲しい周波数の2倍のセラロックを用意して、 カウンタで1/2に分周して使う…という方法がよくとられます。 そんなに厳密ではないのですが、多くのCPUを含めクロックパルスで動作する 機器は、高速になればなるほどデューティー比50%の信号が求められるようです。 よって、念のためクロック信号を作るときはカウンタをかませることをオススメします。 なお、この「セラロック」は3端子の部品で、中身はセラミック振動子とコンデンサー でできています。真ん中の足はGNDに落として使います。



前へ   次へ