トップページ > dsPIC入門 > XBeeで無線通信!(5)

X-CTUでXBeeの初期設定

XBeeを使うための準備をします

それでは、PC用のXBeeボード製作とソフトウェアのインストールが済んだところで、XBeeと通信して初期設定を 行っていきます。XBeeモジュールには無線制御部に加えて、1つのマイコンが組み込まれています。このマイコンに プログラムを書き込むことでXBeeモジュール1つだけでシステムを構成することができます。本来、非常に多機能な XBeeモジュールですが、今回は単なる無線機として使うにとどめておきます。よって、設定事項はとても少なく、 XBeeモジュールの無線アドレスと、通信速度だけを設定して完了とします。


PC用XBee端末をUSBケーブルでPCへ接続しておきます。


ウィンドウズのスタートメニューから、[プログラム]-[Digi]-[X-CTU]を起動します。デスクトップにショートカットを 作っておくと後々便利です・・・。


起動するとこんな画面がでます。接続されているシリアルポートが複数表示されている場合は、 “USB Serial Port”を選びます。


次にXBeeとの通信速度を選択します。右側のコンボボックスをクリックして、“9600bps”を選びます。 これは、XBeeモジュールは工場出荷時にデフォルトで9600bpsに設定されているからです。よって、 初回以降は自分が設定した通信速度を覚えておいて、それに合わせてやる必要があります。


接続ポートと通信速度を設定したら、“Test / Query”をクリックします。PCとXBeeの通信が始まります。


XBeeとうまくコンタクトがとれると、上のような小窓が表示されます。もしコンタクト失敗した場合は、 作った回路の配線や、COMポートの設定を確認してみてください。


次は、現在XBee内で設定されている情報を読み出します。一番左側のタブ、“Modem Configuration”をクリックして、 “Read”ボタンを押します。


正常に読み出しが完了すると、画面下部に“Read parameters..OK”と表示されます。 ここでエラーが生じた場合は通信速度の設定が違うはずなので、設定を変えて試してみてください。


それでは、いま接続しているXBeeのアドレスと、通信相手のアドレスを設定します。
自分のアドレスも、相手のアドレスも16bitで設定できるらしいのですが・・・ここは上位8bitはすべて0として、 下位8bitだけを使うことにします。このほうが安全みたいなので。

今回は、

DL - Destination Address Low(相手のアドレス) 51  
MY - 16-bit Source Adress(自分のアドレス)  52  

・・・と設定することにします。もう1台のXBeeモジュールには逆の設定を書き込むことで、相互通信が可能になります。


次は通信速度の設定です。画面をスクロールしていくと、“BD - Interface Data Rate” という項目があるので、ここをクリックしてコンボボックスの中から通信速度を選びます。 今回はUARTの実験で作ったdsPIC基板とそのまま接続することを考えて、“115200”を選んでおきます。


アドレスとボーレートの設定が終わったら、“Write”ボタンをクリックしてXBeeに 設定を書き込みます。


正常に書き込みが完了すると、画面下部に上画像のようなメッセージが 表示されます。これでXBee側の準備は完全に整いました!

今回の設定の確認

今回の設定はあくまで一例です。ただ、テストの段階で失敗すると萎えるので (^^;、くどいようですが再確認しておきます。

 自分のアドレス(MY)相手のアドレス(DL)通信速度
1台目のXBee 52  51 115200
2台目のXBee 51  52 115200

次はマイコンと接続する側のXBee基板を作ります!




前へ   次へ