嘉 峪 関(人口:17万人)
寡峪関市は、敦煌から南東300kmにありバスで5時間、変化に乏しい荒地をひたすら走る。建設中
の新幹線、強風地区では道路の両側に何百もの巨大な発電用風車群。南側に雪をかぶった祁連山脈が見え始
めた夕刻寡峪関市に着く。この市は新しく造られた市で道路は碁盤の目になっていた。翌日から観光。
1.懸壁長城
明代に築かれた万里の長城で嘉峪関から北東へ7.5kmに位置する。長さ950m、
高度差150m、最大斜度45度、壁の高さ6m、幅2m。北京近郊の八達嶺の万里の
長城は、幅が6m余あり、懸壁長城はかなり狭いと思った。頂上にある狼煙台まで50
0段の階段を登らねばならない。外敵は北西側から侵略してくる為、壁の左側(頂上に
向かって)は、弓を射る為に凹凸状に造られている。 懸壁長城入口
長城下には三蔵法師、マルコポーロ等のシルクロードを行き来した著名人の実物大の像が数体、駱駝のキ
ャラバンの像が置かれ雰囲気を出していた。
近くの山肌にもう一本の長城が見えるが、懸壁長城のニセ物であり、さすが中国と感心した。
懸壁長城 見張り塔へ 外側からの懸壁長城 三蔵法師 後ろ側:マルコポーロ
2.嘉峪関長城
嘉関は市の南西6kmにあり、河西回廊西よりの峡谷にあり、南側には祁連山脈とそこから流れ出した
川があり天然のガード、北側は懸壁長城につながっている。万里の長城最西端にある関所で最東端にある山
海関と共に要衡であった。(全長6350km)
この関所は、周囲733mを高さ11mの城壁で囲み、黄土を版築でつき固め、西側は煉瓦を積み重ねて
できている。東西に楼閣と甕城を持つ城門を備え東を光化門、西を柔遠門、南北は万里の長城に繋がってい
る。城壁の隅角には櫓が設けられている。
嘉峪関 嘉峪関楼 当時の壁 光化門 壁上から嘉峪関楼
3.魏晋壁画墓
嘉峪関市の東北20kmにある古墳群。1970年代に13基が発掘され、周囲
10kmにわたる墳墓群の中に壁画が描かれている。仏教色ない現実の生活、牧畜、
狩猟等を描いたものが600点余りに及ぶ。掘立て小屋の様な場所から地下へ降り
るが、電気の故障で懐中電灯での見学。中国らしい。
現在6号墓だけが開放されている。地下室の深さ11m、墓道27m(かがんで
歩かなければならない)、前室、中質、後室からなる夫婦合葬墓で壁には農耕の様子 魏晋墓
の壁画があった。
魏晋墓全景