3.3 パドモス
16:00 パドモス島スカラ港沖に着く。大型客船が接岸できる岸壁が無い為、テンダーボートに分乗して
スカラの町に上陸する。パドモス島は小豆島の20%、人口3000人の島。ここは、「エーゲ海のエルサレ
ム」と呼ばれる様に巡礼の地で、聖ヨハネが神の啓示を書きとめた黙示録を書き上げ、そして暮らした洞窟
教会。更に、山上には黒ずんだ堅固な城壁が足元に並ぶ白い家々やパドモス島、周囲の島々を見下ろす様に
建っている。城壁の中は、中庭、アーケード、円天井十字形の礼拝堂、鐘、博物館には、エル・グレコが描
いたキリストのイコン等修道院の貴重な品々が集められている。これらは世界遺産に登録されている。
クレタ島へ向け出航。
テンダーボートで上陸 洞窟教会から 聖ヨハネ修道院内 山上の聖ヨハネ修道院
3.4 クレタ
7時にクレタ島の首都イラクリオン港に着く。クレタ島は、四国の半分の大きさで細長いこの島の人口は
50万人。バスで、イラクリオンの南7kmにあるクノッソス宮殿見学にいく。1900年に英国のエヴァンス
により発掘された。BC1700年に造られたこの宮殿は、青銅器時代最大の遺跡で、ミノア文明下では、政治、
経済の中心であった。また宮殿は、中庭や通路、部屋、階段、上下階などが入り組んで迷路のようになって
いる。宮殿の西側は、宗教、政治の中心で、東側は王の住居となっている。オリーブやぶどう酒を入れた大
きなカメも出土。王妃の部屋の壁には、イルカの壁画等、またヨーロッパ最古の石畳の道もあった。ここか
ら出土した土器類、フレスコ画、彫刻等は、ほとんどイラクリオン市内の考古学博物館にある。
11:30 サントリーニ島へ向け出航。
迷路の様なクノッソス宮殿 大きなカメ類 王妃の間のイルカの壁画 ヨーロッパ最古の道 百合の王子
3.5 サントリーニ島
16:30 サントリーニ島へ到着。この島の人口は8千人、小豆島の半分の大きさで阿蘇山が水没し外輪山
の高い部分と内輪山が残った状態の島。
紀元前1500年の火山噴火で3つの島(三日月形の本島、ティラシア島と中央のカメニ島)に分裂。紀元前
197年の地震でパレア・カメニ島が、1707年以降の度重なる地震でネア・カメニ島が海中から出現して現在
の姿になった。外輪山内側に相当する部分は、最高300mの絶壁、外側はビーチもある。その絶壁の上に
雪を覆った様に白い家が建ち並ぶ。テンダーボートでアティオス港から上陸。絶壁に造られたつづら折りの
道をバスで登り、島の中央のフィラの町を抜け最北端のイアの町へ行く。なだらかな丘陵地帯を、右手に最
高峰(369m)のプロフィテス山を眺め、冬の強風に対して、地を這う様にカゴの形のブドウの木の畑、ピス
タチオ、いちじくの木々、強風に備え、かまぼこ形の屋根の家を眺め40分でイアの町(人口:400人)に着
く。
ピスタチオの売店、土産物店の間の狭い道を抜け、展望台へ。サントリーニ島の代表的風景はここだ。急
斜面に建つ教会の青い丸屋根、白い家々の風景。幅3m程のイアの町のメイン道路の両側には小さな店。行
き来する各国の老若男女の観光客で、六本木の繁華街を歩く様。路地を入れば斜面にへばりつく様に建てら
れた白い家々。強烈な太陽に照らされた見たことの無い珍風景に絶句。一時間半の別世界。
バスでフィラの町に戻り5連のロープウェイで海岸まで降りる。(危険を覚悟で勇気ある若者はジグザグ道
をロバで降りる。事故多発)この島には、3時間の滞在であったが、この地形の上に、強烈な夏の日差し、白
と青の風景は記憶から消える事は無いだろう。
この島にも、紀元前2500年頃に興ったキクラデス文明の古代都市遺跡、出土品を展示する博物館等もあり
ゆっくりとした時間の中で訪問したい。中央のネア・カメニ島は現在も噴火しており、温泉もある。
20:00 アテネのピレウス港に向け出航。
代表的風景 イアの町 イアからフィラ方向 5連のロープウェイ 夕日のフィラの町