看護婦 「つきましたよ。樋山さん」
英一 「ここが俺の泊まる部屋ですか」
看護婦 「そうです。ここでみなさんと一緒になります」
部屋には年配の男性と子供、中年の男性がいる。
英一 「そですか」
看護婦 「何かあったら呼んでくださいね」
英一 「ありがとうございます」
看護婦は笑顔でナースステーションに向かって歩いていった。
英一 「それにしても静かなところだな。ここで2週間はキツイぜ」
安田 「おう、新入りか!」
突然奥の方から声が聞こえた。
英一 「えっ、ああ、ど〜も」
安田 「どうした、骨折か?」
英一 「ええ、ちょっと骨折っちゃいまして」
安田 「なさけね〜な〜」
英一 「ごもっともです、はい」
安田 「まあよろしく頼むわ」
英一 「こちらこそよろしく」
安田はそのままベットでテレビを見始めた。
英一 「いや〜、なんかすげ〜ところにきちまったな」
「ぴこぴこぴこ」
英一 「何の音だ?」
正面にいる子供がゲームボーイをやっているようだ
英一 「ゲームボーイか、何やってんだろう?」
康輔 「うお〜!!」
英一 「なっなんだ!」
康輔 「あ〜あ、ホームランだよ。くそ〜!」
英一 「びっくりした、野球ゲームやってのか」
康輔はまだ熱中して雄叫びをあげている。
康輔 「うわ〜!またかよ。ふざけてんな!」
蘇我 「いつもこうなんだよ」
隣にいた男が話しかけてきた。
英一 「えっ」
蘇我 「うるさくて寝れねえんだ」
英一 「最近こういった子が多いですからね」
蘇我 「そうだな、だから世の中がおかしくなるんだ」
英一 「今後の未来をしょって立つ彼らがこれじゃねぇ」
蘇我 「俺立ちもその一員だけどな」
英一 「未来はどうなっちゃうんですかね」
蘇我 「しらんよ、まあ俺には関係無いことだけど…」
英一 「そうっすね」
蘇我は康輔の方を向いている。
英一 「ねえ、お兄さんはどうして入院してるんですか?」
蘇我 「ああ、ちょっと検査でな」
英一 「そうですか、いつ入院するんですか?」
蘇我 「状況次第だけど2・3日後かな」
英一 「そうですか、よろしくお願いします」
蘇我 「ああ、短い間だけどよろしくな」
英一 「ついでにいいですか?」
蘇我 「なんだ」
英一 「あの子供なんで入院してんのかな?」
蘇我 「なんか、盲腸らしいぜ」
英一 「盲腸?」
蘇我 「最近の子供は多いらしいな」
英一 「わかった、学校で"大"ができないからだ!」
蘇我 「ははは!、そうかもな」
英一 「まあ、いいかそんなこと」
蘇我 「あ〜あ、眠くなってきた」
英一 「あっ、すいませんね」
蘇我 「いいや、俺は寝る」
英一 「それじゃ」
蘇我はカーテンを閉め眠りに入っていった。
英一 「俺も疲れたからねるか」