50 聖体降福式
神父 
よく行われる聖式で、ミサ聖祭に次いで大事なものは、「聖体降福式」という聖式です。
青年 
そうですね、毎日曜日の朝に、その日の午後か夕方の聖式の一部として聖体降福式が行われるという知らせを聞きますね。
神父 
おいでになったことがありますか?
青年 
ええ、少くとも二週間目毎に日曜日の夕方、ずっとあずかっています。
神父 
結構なことです。その習慣はずっと続けて下さい。信者が日曜日に天主と御一緒にくつろいでいるのは、良いことです。日曜以外の日は、信者は随分天主を無視していますからね。多くのカトリック信者は、日曜日の厳格な義務になっているミサしか守りません。
青年 
聖体降福式には感銘を受けました。みんな、静かに、そして熱心にお祈りをしているように見えます。特に聖式の終りになって、頭を下げて十字架のしるしをする時の有様はそうです。それから、ローソクの光で輝く祭壇は、一層荘厳さを加えるようですね。
神父 
こういうことを申しあげても、あなたは別にぴっくりなさらないでしょうが、信者の礼拝を受けるために、御聖体が ----- 聖体の形の中にましますイエズス御自身が ----- 示されているのです。あなたの御覧になりましたあの、信者が頭を下げて十字架のしるしをする瞬間に、御聖体による御恵み ----- 祝福 ----- が現実に降るのです。そういうわけで、この聖式に聖体降福式という名前がつけられているのです。
青年 
そういう御祝福が本当に降るのですか。
神父 
ええ、そうです。司祭は他の場合は、自分の手で祝福をするのですが、この場合には、侍者が司祭の肩にかけたベールで手をおおい、それから、このおおった手で聖体顕示台を持って十字架のしるしをします。これは、イエズス御自らが祝福をお授けになっているのです。
青年 
御聖体が納められているあの美しい聖具を聖体顕示台というのですね。
神父 
そうです。聖体顕示台をラテン語でオステンソリウムと云うのは、イエズスを一般に「顕示」する貴重な容器という意味です。
青年 
侍者の振っているあの煙出しの入れものは、何ですか。
神父 
あれは香炉です。中に炭火が入っていて、その火で香料をたきます。香料はお祈りのしるしとして、多くの儀式に使われるもので、旧約時代にもこれは天主御自身の御指図で同じように使いました。ダビドは、「我は薫物(たきもの)の如くにわが祈りをみまえに献げ・・・」(詩篇百四十ノ二)と祈っています。
青年 
二週間前のことですが、私がある信心のお勤めに出席しましたら、御聖体がまる一時間も顕示されて、聖体降福式が始まる前に、いろいろなお祈りと短いお説教がありましたが・・・
神父 
あれは「聖時間」というお勤めです。顕示された御聖体の前で、お祈りや黙想、聖歌の合唱をしてこの一時間を過すのです。普通、このお勤めは毎月の第一金曜日の夕方に行います。しかし、毎週の木曜か金曜日に行う教会もたくさんあります。
青年 
第一の金曜日を選んだのは、なにかわけがあるのですか。
神父 
ええ、あることはあるのですが、それはまた後でお話しましょう。
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