2015.09.10

敷居を低くした?

小説「インカルチュレーション」の中の高位聖職者はこんなふうに言いました。「第二バチカン公会議より前の教会は、御聖体拝領の時に信者に跪かせなどし、神様を近づきがたいようなものにし、自身(教会)を未信者にとって “敷居の高い” ものにしていた」 参照

つまり、そうすると、第二バチカン公会議以降の教会は人間のために「敷居を低くした」ということのようです。

それを聞いて私が連想したのがこれです。

ノンステップバス

乗降口に階段がなくて、床が奥までフラットで、乗る人に優しいバス。しかし、私が連想したのはこれだけではなくて、これに加えて車体自体が傾いて、乗降口を下げて地面に近づけ、一層乗りやすくしているバスです。ありますよね。
で、私は「教会もそんなふうになったわけだ」と思ったのでした。

ところで、バスがそのように傾く仕組みを何と言うか知っていますか。私も初めて知ったのですが、「ニーリング機能」と言うのだそうです。英語では「Kneeling System」。

私は「ますますこれは現在の教会の隠喩みたいだ」と思いました。上のバスの絵を教会の絵に差し替えてみて下さい。現在の教会では、人間が跪かなくなり、逆に教会の方がこのバスのように人間のために kneel するようになったのです。

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