2012.08.13

クリスマスの中に紛れ込んでいるもの 12

トーマス・ナスト
Thomas Nast
(1840-1902)
アメリカ版サンタクロースのイラストの原型を作った人
Wikipedia
1862年、週刊誌「ハーパーズ・ウィークリー」においてトーマス・ナストが「丸々太ってニコニコ顔」のサンタクロースを描いた。
1881年にトーマス・ナストによって描かれたサンタクロース。ナストはクレメント・クラーク・ムーアの詩と共に、現代に通じるサンタクロースのイメージを生みだした。
政治的な人
彼は「風刺画家」である。もうそれだけで宗教的であるよりも政治的である。「元々は聖ニコラオである」と言われる人物の最初のイメージを、そのイラストの原型を、政治的な人間が作ったのである。
1863年 Santa Claus in Camp
サンタクロースは南北戦争時の北軍キャンプを慰問している。何ら宗教性は無い。
1865年 Merry Christmas to All
「Merry Christmas to All」 である。ここに於いてクリスマスは信仰の有る無しに関係なく「全ての人々」のための祝いである。つまりこのサンタクロースは天主の宗教にも「 for many ではなく for all であるように」と勧めるであろう。(サンタさん、ひょっとしてあなた、第二バチカン公会議に参加していました?)
上の部分拡大
1881年
私達に「イメージ」あるいは「造形」というものに対する感覚が少しでもあれば、これらが「聖ニコラオ」などではないということはあまりに明らかである。
1874年 Santa Claus Waiting for the Children to Get to Sleep
こんなに “気品” 漂う「聖ニコラオ」があるものか。
1876年 Seeing Santa Claus
上の部分拡大: もはや普通の人間ですらない。
これもサンタクロース(聖ニコラオ)らしい。(1879年 A Stocking Full)
1884年 Hello Little One
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