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第六十二課 悔悛(三)

四、告白

  1. * 告白とは何でありますか。

    告白とは赦を受ける為に、犯した罪を司祭に言い表すことであります。

  2. 罪の赦を受ける為に、なぜ告白しなければなりませんか。

    それは、イエズス・キリストの御定めによるのであって、告白に依らなければ、司祭は罪を赦して可(よ)いか否かを知ることが出来ないからであります。(ヨハネ 20:23、マテオ 16:19、18:18)

  3. * 適当に告白するには、どうしなければなりませんか。

    適当に告白するには、大罪とその数とその事情とを漏れなく、真実に、明らかに言い表さねばなりません。

  4. 小罪も告白しなければなりませんか。

    小罪は成聖の聖寵を失わせませんから、之を告白しなくとも差支ありませんが、之を告白するのは、安全で益になります。

  5. 大罪の数を忘れた時は、どう致しますか。

    大罪の数を忘れた時は、凡そ幾度犯したかを言い表せば十分であります。

  6. 告白すべき罪の事情とは、どういうことでありますか。

    告白すべき罪の事情とは、小罪が大罪となったり、或は一つの悪事が種々の掟に背くために、大罪の上に更に他の大罪が加わったりするような場合をさすのであります。

  7. 真実に告白するとは、どのようにすることでありますか。

    真実に告白するとは、少なくとも大罪をば思い出した通りに、増し減しなく、正直に言い表すことであります。

  8. * 告白の時に大罪を隠せば、どうなりますか。

    告白の時に大罪を隠せば、罪は一つも赦されないだけでなく、その上、涜聖の大罪を犯すことになります。

  9. 大罪を隠した時は、どうしなければなりませんか。

    大罪を隠した時は、その涜聖の罪は勿論、その時告白すべきであったすべての大罪と、其の後犯した大罪とを残らず告白しなければなりません。

  10. * 大罪を忘れた時は、どうしなければなりませんか。

    忘れた大罪は、他の罪とともに確かに赦されていますが、後に之を思い出したならば、掟に従い、次の告白の時に言い表さなければなりません。

  11. 明らかに告白するとは、どのようにすることでありますか。

    明らかに告白するとは、司祭に解(わか)り易いように、罪を言い表すことであります。

  12. 司祭はどのような言葉を以て罪を赦しますか。

    司祭は「我、聖父と聖子と聖霊との御名によって汝の罪を赦す」との言葉を以て罪を赦します。

  13. 此の言葉の効果は何でありますか。

    此の言葉によって、罪と終なき罰とが赦されて聖寵を回復し、尚その上、罪を避ける為の助力の聖寵を受けるのであります。しかし有限の罰はこの世又は煉獄に於いて之を果さねばなりません。

  14. 覚悟が足りないために、罪の赦が受けられない時は、どうしなければなりませんか。

    そのような場合には、謙遜に司祭の指図に従い、なおよく覚悟して、もう一度告白し直さなければなりません。

  15. 司祭は告白に関する事柄を他人に漏すことができますか。

    司祭は告白にかかわることがらは、如何なる場合でも、これを他人にもらすことができません。信者が他人の告白をもれ聞いた場合でも同様であります。

  16. 告白の後には、何をしなければなりませんか。

    告白の後には、罪を赦されたことを天主に感謝し、司祭の諭(さとし)を守り、又、命ぜられた償をなるべく早く果さねばなりません。

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