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第五十四課 秘蹟

  1. * 秘蹟とは何でありますか。

    秘蹟とは、聖寵を施すために、イエズス・キリストが定め給うた印号(しるし)であります。

  2. 秘蹟が聖寵を施す印号であるとは、どういう意味でありますか。

    それは、その印号によって聖寵が与えられることを意味するばかりでなく、実際に聖寵を与えるてだてとなるという意味であります。

  3. * イエズス・キリストは幾つの秘蹟をお定めになりましたか。

    イエズス・キリストは七つの秘蹟をお定めになりました。それは洗礼、堅振、聖体、悔悛、終油、品級、婚姻であります。

  4. 七つの秘蹟はどのようにして聖寵を与えますか。

    洗礼と悔悛の二つの秘蹟は、罪を赦して成聖の聖寵を与え、他の五つの秘蹟は聖寵のあるところに更に之を増すのであります。

  5. 秘蹟は成聖の聖寵を与えるだけでありますか。

    秘蹟は成聖の聖寵だけではなく、その上、それぞれの秘蹟の目的を達するために必要な固有の聖寵をも与えるのであります。

    固有の聖寵とは、その秘蹟の目的を達するために、後々まで必要な助力を与える聖寵であります。

  6. 秘蹟を授かる人は誰でも聖寵を受けるのでありますか。

    悪い意志さえなければ、秘蹟を授かる人は必ず聖寵を受けます。その上よく準備すれば、更に多くを受けることができます。

  7. 悪い意志を以て秘蹟を授かる人は、ただ聖寵を受けないだけで済みますか。

    このような人は聖寵を受けないだけでなく、却って涜聖の大罪を犯すのであります。

  8. 生涯にただ一度しか受けられぬ秘蹟がありますか。

    洗礼、堅振、品級の三つの秘蹟は霊魂に消えない印号をつけますから、生涯にただ一度しか受けられません。

  9. 此の三つの秘蹟は、その印号によって、どのような資格を霊魂に与えますか。

    洗礼は天主の子となり、堅振はキリストの兵士となり、品級は天主の司祭となる資格を与えるのであります。

  10. 秘蹟の功力(くりき)の源は何でありますか。

    それは、イエズス・キリストの御受難、御死去の功徳であります。

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