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第四十九課 超自然的倫理徳

  1. 超自然的倫理徳とは何でありますか。

    超自然的倫理徳とは、天主に対し、他人に対し、己に対する義務を実行させる超自然的徳であります。

  2. 超自然的倫理徳は幾つありますか。

    超自然的倫理徳は沢山ありますが、主なものは、賢明、正義、剛毅、節制の四つの枢要徳であります。

  3. なぜこの四つを枢要徳と申しますか。

    この四つを枢要徳と申しますのは、これらはきわめて大切で、扇の要のように他の徳の源であるからであります。

  4. 賢明とは何でありますか。

    賢明とは、万事について、天主の御旨にかない、永遠の目的に達しさせるよう常に心がけさせる徳であります。

  5. 賢明に属する主な徳は何でありますか。

    賢明に属する主な徳は、過去に対する反省、現在に対する注意、未来に対する用心、その外他人の意見を聞き、正しい判断をすることなどであります。

  6. 正義とは何でありますか。

    正義とは、他人に対して尽すべき義務を全うし、他人の権利を侵さないよう特に心がけさせる徳であります。

  7. 正義に属する主な徳は何でありますか。

    正義に属する主な徳は、天主に対する敬神徳と罪の痛悔、主権者に対する忠節、父母に対する孝行、他人に対する正直、柔和、寛容などであります。

  8. 剛毅とは何でありますか。

    剛毅とは、妨げに打勝って義務を果すよう、常に心がけさせる徳であります。

  9. 剛毅に属する主な徳は何でありますか。

    剛毅に属する主な徳は、艱難を忍ぶ時の忍耐、善業を為すための奮発、完徳に進むための辛抱などであります。

  10. 節制とは何でありますか。

    節制とは、慾を制して、何事にも度を過さぬよう、常に心がけさせる徳であります。

  11. 節制に属する主な徳は何でありますか。

    節制に属する主な徳は、心を治める謙遜、行を整える謹慎、飲食を程よくする節度、肉体の楽しみを制する貞節などであります。

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