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第四誡 汝父母を敬うべし。

第三十四課 第四誡(一)

父母及び長上に対する義務

  1. 天主は第四誡を以て何をお命じになりますか。

    天主は第四誡を以て、父母は勿論、すべての長上を敬い、愛し、其の命令に従うことを命じ給うのであります。

  2. なぜ父母を敬い、愛し、之に従わねばなりませんか。

    父母を敬い、愛し、之に従う理由は、父母は天主に次ぐ我等の恩人で有るばかりでなく、天主の代理者であるからであります。

  3. どのようなことが、親を敬う務(つとめ)に背きますか。

    親に非礼を行い、悪口を言うことなどが、親を敬う務に背きます。

  4. どのようなことが、親を愛する務に背きますか。

    親を悲しませ、怒らせ、又は、親に心配をかけ、その霊魂と肉身との世話を怠ることなどが、親を愛する務に背きます。

  5. どのようなことが、親に従う務に背きますか。

    親の命令を軽んじ、之に違(たが)い、之に逆らうことなどが親に従う務に背きます。

  6. 孝行を尽すのは、親の生きている間に限られますか。

    孝行を尽すのは、親の生きている間だけでなく、其の死後にも及ばねばなりません。それ故、先祖を敬い、愛し、そのために祈ることは、子孫の務であります。

  7. 孝行な人は、どのような報(むくい)を受けますか。

    孝行な人は、天主の御約束によって、特別な御恵を受けることが出来ます。

  8. 不孝な人は、どのような報を受けますか。

    不孝な人は、此の世でも、後の世でも、必ず天主から罰せられます。(申 21:18-21)

  9. 父母の外に、誰を敬い、愛し、之に従わねばなりませんか。

    父母の外に、養父母、教師、主人など、そのたすべての長上を敬い、愛し、その命令に従わねばなりません。

  10. 何故長上を敬い、愛し、之に従わねばなりませんか。

    長上を敬い、愛し、従う理由は、長上は我等を導き保護するばかりでなく、天主の権によって立てられた者であるからであります。

    「人各々上に立てる諸権に服すべし、けだし権にして天主より出でざるはなく現に在るところの権は天主より定められたるものなり」(ロマ 13:1)

  11. どのような場合でも、父母や長上の命令に従わねばなりませんか。

    父母や長上の命令が、明らかに天主の御意(みむね)に違う場合には、之に従ってはなりません。

  12. 教会に対する信者の義務は何でありますか。

    信者は教皇、司教、司祭を敬い、愛し、その霊的指導に従い、これがために祈り、教会の発展に尽さねばなりません。

  13. 国家に対する国民の義務は何でありますか。

    国民は常に国権を重んじ国法に従い、納税その他の義務を尽し、又官吏に対しては相応しい礼儀と尊敬とを払い、その命令に従わねばなりません。

    選挙権を公正に行使することは国民としてのみならず、信者としても大切な義務であります。

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