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第五課 三位一体

  1. * 天主は数多(あまた)ありますか。

    天主はただ御一体あるばかりであります。

  2. * 天主には幾つのペルソナ(位格)がありますか。

    天主には三つのペルソナ(位格)があります。第一位を聖父(ちち)、第二位を聖子(こ)、第三位を聖霊と申します。

    「ペルソナ(位格)とは智慧と自由意志とを具えた独立の完備した実体(もの)であります。「聖父と聖子と聖霊との御名によりて是に洗礼を施せ」(マテオ 28:19)

  3. 聖父とはどのようなペルソナ(位格)でありますか。

    聖父は他のペルソナ(位格)の源で、永遠に在し給う御方であります。

  4. 聖子とはどのようなペルソナ(位格)でありますか。

    聖子は聖父にて在す天主から、永遠に生まれ出で給う御方であります。

  5. 聖霊とはどのようなペルソナ(位格)でありますか。

    聖霊とは、聖父と聖子とより永遠に出で給う御方であります。

  6. * 聖父も聖子も聖霊も天主でありますか。

    聖父も聖子も聖霊も各々天主であります。

  7. 聖父と聖子と聖霊とが各々天主であるならば、三体の天主ではありませんか。

    聖父と聖子と聖霊とは三体の天主ではありません。三つの異なるペルソナ(位格)で在りますが、天主の性は唯一つでありますから、唯一体の天主であります。これを天主の三位一体と申上げます。

    「天に於て証するもの三あり、聖父と御言(みことば)と聖霊と是なり。而して此(この)三のものは一に帰し給う」(ヨハネ一書 5:7)

  8. * 三位の中(うち)には、後先、上下の差別がありますか。

    三位は同じく天主でありますから、後先、上下の差別はありません。

    天主の御業は総て三つのペルソナ(位格)に共通でありますが、創造の御業を特に聖父の御業とみなして、聖父を創造主と申上げ、救世の御業を聖子の御業とみなして、聖子を救主(すくいぬし)と申上げ、成聖の御業を聖霊の御業とみなして、聖霊を聖寵の与え主と申上げます。勿論、贖罪(あがない)の御業は人となり給うた御子のみの御業です。

  9. 三位一体のわけは之を悟ることができますか。

    三位一体のわけは、人間の智慧では悟ることができません。天主のお示(しめし)であるから、之を信ずるのであります。

  10. 悟り得なくとも、信ずべきことを何と申しますか。

    悟り得なくとも信ずべきことを、玄義(げんぎ)と申します。

  11. * 天主が御一体であって三位なる玄義を何と申しますか。

    天主が御一体であって三位なる玄義を、三位一体の玄義と申します。

    玄義には、三位一体の玄義の外に、御託身(ごたくしん)の玄義、救世の玄義などがあります。

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