4回目の御出現
日付: 1944年5月16日(火) |
この日の午後、アデライデは oratorio に行ったが、そこでシスター・コンチェッタから御出現について問われた。アデライデは、幾つかのことを話す中、聖母のご到着はいつも二羽の白い鳩の飛行によって先行されること、また聖母はベルガモの方言をお話しになることを話した。少女は時間に間に合うよう帰宅したが、午後6時という聖母との約束を厳守させてくれるよう両親に懸命に願わなければならなかった。
アデライデの日記から:
この日の御出現を前にして、私は私の家を取り囲んだ群衆に対して[訳注1]、聖母との約束を厳守するために頑張って主張しなければなりませんでした。と云うのは、そこにいた誰もが約束の時刻は5時だと私に信じさせようとしたのですが、私は6時だと考えていたからです。私を放っておいて欲しいという願いを聞いて、ある一人の男性が私を抱き上げ、御出現の場所まで連れて行ってくれました。いつもの夕と同じく、鳩によって先行された光の点が現われ、そして幼子イエズス様をお抱きになった聖母と聖ヨゼフ様がお現われになりました。彼らのお召し物は前日と同様のものでした。
聖母は私に微笑まれましたが、しかし、それから悲しそうなお顔になり、こう申されました:「多くの母親は、その重大な罪(gravi peccati)のために、不幸な状態になっている子供を持っています。これ以上罪を犯さないでください。そうすれば、子供たちは回復するでしょう」。私は聖母に、人々の欲求を満足させる外部的な印を見せて下さいとお願いしました。聖母はこうお答えになりました:「ふさわしい時が来たらそうなるでしょう。子供たちの祈りを必要としている哀れな罪人たち[訳注2]のために祈りなさい」。そうおっしゃりながら、彼女は遠ざかり、消えてゆかれました。
[訳注1] 人々は、御出現の前、御出現の場所でアデライデを待ち受けているばかりではなくて、アデライデの家にも押し寄せたようである。それを窺わせる写真が何枚か残っている。308、310、311、312
[訳注2] 文脈からして、この「哀れな罪人たち」というのは、ほぼ「親たち」を意味しているだろう。