最後のパンザマストの抜柱
旧知の局から相談があり、当局の足の状態は、すでに限界となっていたけれどもこれが最後と志願して引き受けました。
建っているパンザは、3−9番(E3−E9)の7本で規格では下記の様になっている
標準 全長 11.84 (m) 標準地 上の長 さ 9.86(m) 重量 214kg
標準 根入 1.98(m) 足 場 ボルト 数量 17(本)
このアンテナ撤去とパンザマストを抜柱
21MHz用のHB9-CV、430MHzと1200MHz帯の八木、144MHz帯の垂直アンテナが、載っている。
パンザ先端からの北側の景色 南側の景色 水平線は、太平洋その向うは、VK
アンテナ解体撤去開始 アンテナ撤去完了 マスト撤去開始 マスト撤去完了
アンテナ、マストを撤去したのでパンザ本体の解体に進みます。
一回目、二回目と同じ方法で、抜柱用の治具パイプを使っての作業
先端からの3番、4番と従来と同じ方法で解体 シメラーで引っ張り荷重を掛け、つなぎ目をカケヤでドズクと抜けてくる
5番に手こずってこの方法を諦めた.。(パイプを中心に保つ工夫をすれば、抜けたかも??) 倒すことに変更
このカケヤでドズク際の足場は、従来はパンザの足場ボルトで左右の足の個々にかけていたが、そう言えばと思い、Uバンドと軽量腕金を足場にして両足を揃えて立てば、モット楽に安全になると思い立ち、少し作業が増えたが思った通り、安全により楽にカケヤを振り回す事が出来た。
Uバンドと軽量腕金 Uバンドには寸法の種類があるので太さに合わせて使う事ができる
撮影方法の質問が、あったので追記(2022.12.14)
パンザ作業の撮影は、10数年前にアブラゼミの羽化を約4時間の連続撮影をした時、こんな撮影に使えるタイマーが欲しいとの思いから、製作したインターバル撮影用のインターバルタイマーを2分間隔にセットして撮影した。
夏休みの研究 あぶら蝉の羽化 www.maroon.dti.ne.jp/~ja2eib/CicadaEmerging/Cicada.html
カメラ用リモコン(インターバルタイマー) www.maroon.dti.ne.jp/~ja2eib/IntervalTimer/IntervalTimer.htm
5番は、抜かずにこのまま倒して地上で解体作業する事にして、重機を使い根元に溝を掘って倒す方法に変更
9番には、幅3p×長さ5p位の穴があることを知っていたし確認もしてから、溝に倒して、この穴を利用を使って引き揚げればいけると確信して、下図のようにして地上に寝かせた。
この作業は、倒す場所がある場合に限るが、考えた以上に上手くできたし、安全だった。
ここでは、3番からでも出来る面積が有るので始めからこの方法にすれば良かった。
溝は、偶然だがほぼパンザの太さ チェーンブロックで9番を使って吊り上げる
あっけなく倒れた。(急激に転倒を防止するのに反対側にステーをと考えてたが、必要なかった。)
倒した9番ー5番を下図のようにして地上で解体作業。しかし、上記画像の様に想定外の8番ー9番が抜けてしまった
5番と6番は、あっさり抜けた 次は、7番と両側に引っ張り拠点を作る
8番には、足場ボルトを吊りつける部分が、無いので、9番を使っって引っ張ると、8番9番の接続部が抜けてしまった。
こうなると7番、8番の綱引きをどうするかとの新たな悩みが、始まることになった。
7番には、足場ボルトを着けられるので、これを指示点として吊り上げて8番との接続部分をカケヤでドズク方法か?。こうなると吊り上げる為の準備が、大変になる。要は、デッリッククレーンのような仕掛けが必要になる。
色々と吊り上げる方法を考えたが、それなりに面倒くさい。9番に穴がある事を思い、ならば、8番の端に10ミリ位の穴を開けようと思い立った。パンザの部材の材質は、それなりに硬いのではと思って見たが、思いのほか柔らかかった・
電ドル用ボール盤冶具をJバンドで固定し、穴を開け、シャックルを取り付ける。
7番8番の引っ張り作業 接続部を思いっきり叩けば、すっと抜けた。
3番から9番を格納し、嫁ぐ日までここで待機。
抜柱した穴は、もう少し後で埋める作業を行うまで、回りにロープを張って、近づけないようにしてある。
2022.12.18
埋め戻し完了 重機で瞬く間に埋め戻してしまった。(スコップとジョレンでの作業を思うと?????)
パンザマストへのワイヤーの掛け方の工夫
ワイヤーを掛けるには、足場ボルト取り付けを利用して画像の様にワイヤーを掛ければ、最少の曲げモーメントで引っ張る事ができる。
足場ボルトのネジ山に余裕が無いので、M16のボルト、ナット、角ワッシャを準備して組み立て、ワイヤの外れを防いでいる。足場ボルトを使うとパンザ面から距離ができるので足場ボルトが曲がってしまう。
JA2EIB HomePageへ