冶具パイプは、取り外す番手の一段下の足場ボルトを利用して組み付ける。
 シメラーのフックをを抜くパンザの足場ボルトに引っかけるが、ボルトだと曲げモーメントが発生し足場ボルトを曲げてしまうので溶接されている足場ボルト止め金具にワイヤーを通して引っ張ればよいことに気がついたので工法を変更した。
 垂れているロープは、引きぬいたパンザを地上に降ろす為に滑車にて釣っている
 詳細については、拡大図を参照してください
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パンザマストの全景

パンザマストの抜柱

カケヤ作業

 安全ベルトに身を託して
 両手が使えないと出来ない
 「ヘルメット!は?とのおしかりもあった

引き抜き

 十分に引っ張り荷重を掛けて、繋ぎ部分をカケヤ(当地での呼び名)で、「ドーン‥ドーン」とどづく事になる。目方が、しっかりあるので打つ度に抜けるのが、見える。(快感?) 数発でかなり抜けるので、適当なところで釣りロープに抜けたパンザを縛り、地上に降ろす。
 これを2番、3番‥‥7番とくり返して一本一本抜いていくのである
 今回の場合、7番は冶具パイプを直接地上に倒れない様にステーを取って建ててからの作業となった

足場ボルトの上下間隔

中心方向のズレ

 ここで問題を発見

 パンザマストの足場ボルトの取り付け精度は、ひどいもので図の様に上下の間隔と中心方向のズレとあり、かなりの荒っぽい加工をして取り付けられるようにしなければならないことが、途中で判り一旦地上に降りて、ディスクグラインダーで削ることになってしまった

パンザマストを抜いた跡地は、施主局の駐車場になります

今回使った道具
  カケヤ、シメラー(荷締め器)
  安全ベルト(工事屋さん用)

パンザマストが、抜けた後の穴

 目の前に横たわっている8,9番には足場ボルトは無く、引っ張るところが、無いのでどうして抜こうか悩みの種だった。ところが、世の中良くしたもので、「物は試し」と継ぎ目部分をカケヤで数発思いっきりどづいみた。次の瞬間、我が目を疑った。継ぎ目部分が、微かに抜けている!。どう見ても抜けているではないか!。そこで、勇気百倍、幸い9番にチェーンブロックのフックが入る程の楕円の穴が開いている見つけ、この穴を利用すれば釣り上げられる。
 早速、近くの電柱にチェーンブロックを仕かけ、釣り上げた。9番で釣っているのだから8番が下側にあることになる。継ぎ目部分をケヤで数発どづくをみごと抜けてくれた。

複式ショベル(抱きスコップ)

7番の様子

シメラーの取り付けの方法

抜くパイプには、出来るだけ垂直に力を作用させる事と冶具パイプにも大きな曲げモーメントを掛けないようにする為にシメラーのワイヤーはパンザを両側から抱くように組み立てる。
 シメラーのワイヤーに動滑車入れて2倍の引っ張り力を得ている
 ワイヤーでマストを抱きかかえる形になり、冶具パイプにもほぼ垂直の荷重になるのでパイプへの曲げ荷重を心配しなくてもよくなる

冶具パイプの取り付け方

 ひょんな事からパンザマストを抜くことに一肌ぬぐことになりました。サイズは、2番から9番と8本です。地下に8番、9番が2.5m規格通りに埋めているといっていました。規格からは、全長で約13メートル長で地上高は約11メートルとなっています
 レッカーをチャーターし,ユンボで掘り起こして「エイ・ヤッ」といけば簡単だろうが、費用との絡みで「人力で何とか抜けないか?」との相談からやって見ようということになった次第です
 10数年前に自分のアンテナマスト用に一人で建てた経験からこうすれば分解(抜く)事ができるだろうとは考えていた。(穴は、電力会社の建柱車で掘ってくれた)
 抜くということは、上に引っ張り挙げなければならない。一本ごとに分解し、引き上げて切り離して地上に降ろす事になるので、安全に作業を進める為の冶具を工夫した。組み立てた時は、木材(ナル棒)で同様の物を作って作業をしている。

冶具パイプ

 やがて、2.5m程ほり下げたので、人力で揺すってみるとそれなりに揺れるので、無謀にも抱き付いて抱え上げればと、やってみた!。100kg近いもの持ち上がるはずは無い。そこで、4mの足場パイプ2本で2又を組み、1トンのチェーンブロックで釣り上げる仕かけ(2脚のデリッククレーン)を作り、支えるロープは電柱のお世話になり、釣り上げた。流石に道具でスンナリと8、9番が抜けて地上に横たわらせることが出来た。

最大の難関
 埋まっている8番、9番である。
規格からは、おおよそ2.8mも埋まっている事になっているので、パンザの直径の半分程を掘って、釣り上げる事にして、作業に掛かった。
 縦穴を掘るには、複式ショベル(抱きスコップ)しか無いと思われ、商品の杖長さは1m程なので、これに同じ位の太さのパイプで2m程継ぎ足してひたすら掘った。掘れてくる土の重さよりこのスコップの重さの方が、遙に重いというジレンマに襲われ、土を挟んで引き上げては、落とし込み土を挟んでは持ち上げる事をくり返すのである。この作業は、両腕での腕力だけでの作業になるので腕の付け根の筋肉痛に悩まされるので覚悟して掛かる必要がある。

1m程掘った状態
 複式ショベルの深さまでは掘れた
残りは、見えているパイプ位ある

冶具パイプの先端
ここにパンザを降ろす
滑車を取り付ける

冶具パイプの取り付け
 実際には垂直になるが、M16長さ30センチ位ののボルトを別に用意してパンザの足場ボルト用のナットを利用して取り付ける
 軽四の荷台で仮組み立ての様子

この作業の一部始終を写真と簡単な解説ををメーリングリストで流したら、電気工事のプロから、絶賛のお褒めの返信をいただき、一人悦に入っていた。
 「多いに参考になった」 「うちのも抜きに来てくれ」「おまえは、もうプロだ」とHi.......。

8番、9番を掘り出され、地上に横たわった
 パイプを継ぎ足した複式ショベルの柄の長さに注

8番、9番を吊り上げる

地上でのパイプ組み立ての確認

 ホームセンターで市販されている外径48ミリ長さ4メートルの足場パイプを使って、下部に「U字」型に切りこみを作り、パンザマストの足場ピッチだけ離してパイプに楕円の穴を開けた「冶具」を準備した。
 このパイプは、下端を足場ボルトに「U字」型に切りこみの差しこみ、上部足場ボルトは斜めにしてこのパイプの穴に差しこむことになるので長さを調整して、マストに上っての作業を考えた長さに地上で調整しておかないとひどい目に遭うのでしっかりと長さを確認しておくことだ
 このパイプでパンザマストの足場ボルトを利用して、引きぬく部分より一段下に組み付けて、上の部分を釣り上げる事に
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上部足場ボルトを通した状態

パイプ下端を足場ボルトに止めた状態