黄色靭帯骨化症について


 左足の指先部分が、すこしのしびれる感じが続き、「ひょっとして通風かな?」と考えていた頃にある建物の中を歩いていたら、足音が右足は「カッ、カッ、カッ」としっかりと踏めるけど、左足はどう頑張っても「ペタ、ペタ」としかできない事に気づき、ここから病院めぐりが始まりました。
 一時、医療関係に身を置いていたことから、お医者さんの知り合いがたくさんいました。それなりに訪ねて診察をしてもらいましたが、最終的にMRIを撮ることになり、親しい放射線科の助教授に相談してMRIを撮影した結果、この病気と診断されました。

 MRI撮影のために受付を完了して、MRI室の待合室で待っていると、彼が出てきて、そこにあるソファーに両足を揃えて寝るようにと指示されました。指示されたように仰向けに寝ると彼は、足首を押さえました。右足は、十分に抵抗する力がありましたが、左足は何の抵抗も無く押さえつけられてしまいました。初めて「あれ!」と思い、これが初めてのはっきりとした自覚症状でした。これで、彼はおおよその予備診断を下したらしく、念の為にと、彼が心配してくれて、頚椎、胸部、腰部と3時間もMRIの中にいる事になってしまいいました。幸か?、不幸か? 病巣はここ一箇所だけでした。撮影した画像から胸椎12番に病巣があることを説明され、「手術以外は無い」との結論を言い渡されました。


 早速、この手術を得意としているドクターを紹介して貰い、幸いよく知っているっ病院にいることが判りました。紹介状をもって整形のドクターの診察を受けたところ、「なぜ、俺のところに来た?。診断した大学病院でしてもらわないんだ」と叱られましたが、近くの整形外科の診療所のドクターが主治医であって、主治医薦めであることを説明し、「帰りに手術の予約をして帰れ」と言われて、手術の予約をして帰りました。

 ここが運命の分かれ道だった事に後で気がつくことになるとは想像できませんでした。それは、普段5部屋あるOP室が、建物の改装中であって「一部屋」しか使用できない状態でした。その為、7月に受診で10月の手術となりました。結果的には、この間に病気が進行し、「ほとんど治るが、稀に直らない人」になったようです。これも運と奇妙な悟りの境地で今日に至っています。
  余談ながら、この病院の部長(ドクター)でAPPLE ][の時代からお付き合いしている人から私の事を聞いたらしく、後に、彼のコンピュータの主治医となる事にあいなりました。

 手術は、朝9時にOP室に入室し、全身麻酔の伏臥位でのOPを終わって、目が覚めたのは回りが暗くなってきた午後6時頃でした。この手術で病気の進行は止まり、「ほとんど治るが、稀に直らない人もある」と説明を受けていました。私は、その稀に治らない側になっていた事に気づいたのは数年後でした。観た目には、ほとんど判らなかったのですが、ここ2年ほどは「足を引きずる」用に歩くらしく、「足をどうかしたか?」と問われるようになっています。

 私の場合、手術前の足の痺れなどは全く無くなり、日常生活には全く影響はありません。それは、現在でもおなじですが、加齢による衰えに加えての衰えが、他の人よりも進んでいる事を感じています。
 平成20年にこの病気により身体障害者手帳4級を認定されました。

 ジャンプ力は、著しく低下し、瞬発力も同様です。リハビリにと土曜、日曜の午後、水曜、木曜のナイターで運動していますが、付き合うしかなくその衰えは如何ともしがたく、少しづつそれを感じての日々をすごしています。


         
      病気発見時  1995.7.28                     手術直後 1995.10.24
      部位:胸椎12番 見事に脊柱管が狭くなっている       脊椎の蓋になっている骨が一箇所外されている






        
   手術後 2004.2.17                    手術後 2008.1.28
   再発はしていないので安心した             やはり再発はしていない 付き合うしかない



 2019.8.10追記

 今になって思えば、2013年頃から腰椎4番、5番にも発症し、主として右足に影響が出だした。歩行困難とまでにはなっていないが、現在では誰もが足を心配してくれ、「どうしたんですか」と声を掛けられる状態になってしまった。

 2019年4月に腰椎のMRIを撮影したが、症状はあるが「手術対象」までは進んでいないとの診断を受けたが、将来の不安が消えた訳ではない。せめて、病気の進行を限りなく遅くする手だてがないものだろうかと思われてならない






  参考:

  黄色靭帯骨化症とは
    黄色靱帯骨化症とは脊柱管の後方にある椎弓の間を結ぶ靱帯、すなわち黄色靱帯が骨化し、
    脊柱管が狭くなり、神経の圧迫症状が出現してくる病気です。

  この病気は、難病指定されていて、平成21年10月から公費対象になったようです

   特定疾患治療研究事業の実務上の取扱いについて PDF 694KB
    最終一部改正 平成21年10月30日(健康局疾病対策課長通知)
     http://www.nanbyou.or.jp/pdf/kousei21_3.pdf


   難病情報センター
    http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/008.htm
    http://www.nanbyou.or.jp/kousei/index.html


   個人のホームページ
    http://www1.ocn.ne.jp/~syuu/



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