全長118m垂直ベントダイポール
このややこしいアンテナをどのように説明したら良いのかとの思いから、重複部分もあるがまとめてみた
中央16m、両側14mの3本の柱を思い浮かべていただき、中央と右側の柱の間にアルファベットの「Z」の文字状にアンテナエレメントが張ってあり、反対側の左側には左右対称にアンテナエレメントが張ってあります。
給電点は、中央の柱の高さ16mです。そして、40mmの梯子でフィーダ―給電しいて、10m程離れた倉庫にS_MACTHアンテナカプラを設置し、シャックからリモートコントロールしている事を説明させてもらっているが????。
アンテナ解析ソフトMMANAの使い方を教えて貰ったので興味本位で解析してみた。(フィーダーは、含まれていない。定義が大変!)
アンテナの概略図
元々は、80m帯のダブレットが基本形でAWX擬きなどを経て、アンテナカプラのS_Macth回路を知り、この形になった。
中央のコンクリート柱+パイプで給電点16m高、両側14m高のパンザマストで構成している。そして、これ以外のアンテナ設備は何も無い。
ややこしい、個々のエレメントの長さ表記は、継ぎ足した部分を表している。
座標データの表示は、MMANAでシミュレーションを行う為の座標位置
フィーダーの取り回し
アンテナカプラは、シャックから離れた倉庫に設置してあり、シャックからのリモートコントロールで50MHz帯まで運用する
平衡フィーダー長さ=40mは、160÷4=40mで4分の1波長。
最低使用周波数の4分の1波長の平衡フィーダーは、フィーダー給電点では電圧給電となり整数倍の周波数ならば、全て電圧給電となる。
これは、アンテナカプラを全てバンドで電圧給電とすれば良い事になり、バンド切り替えが簡単になる。
同軸5D−2V=52mは、(160÷2)×0・66≒52mの2分の1波長
給電点のインピーダンスは、フィーダー上に2分の1波長毎に繰り返し現れる性質をもつ事から整合を取りやすくなる。
2分の1波長のダイポールアンテナへの給電に平衡フィーダーを使う場合、LCを使ったアンテナカプラを使えば、同調型フィーダーとしての使い方となり、1/4波長の整数倍の長さで使う前提はずです。フィーダーを1/2波長の整数倍の長さで使用すると、アンテナのインピーダンスがフィーダーの反対側に表れます。そして、1/4波長の整数倍の点はインピーダンス成分にリアクタンス分が無くなり、電圧最大又は電流最大点となり送信機とフィーダーの整合が取りやすくなります。特に、1/2波長の整数倍の点は、アンテナのインピーダンスと同じ状態となるため、はしごフィーダーでは最低運用周波数の1/2波長の長さで使用すると電流給電となります。
当局は、ダブレットアンテナでの最低使用周波数の4分の1波長の平衡フィーダーを使い電圧給電とする事で、整数倍の周波数でも電圧給電となる事からアンテナカプラのバンド切り替えを容易にする為に採用しました。
他のページと重複するが、SWRの測定結果
この1・860MHz帯から7・00MHz」帯では、アンテナカプラで同調点にプリセットしている
バンド表記 | 周波数Khz | 中心周波数Khz | 測定周波数Khz | SWR |
1860 | 1845 | 1860 | 1845 | 1.4 |
1875 | 1875 | 1.5 | ||
3540 | 3500 | 3557 | 3535 | >1.1 |
3580 | 3579 | 1.4 | ||
3605.5 | 3599 | 3605.5 | 3600 | >1.1 |
3612 | 3611 | 1.3 | ||
3689 | 3662 | 3674.5 | 3663 | 1.4 |
3687 | 3686 | 1.5 | ||
3,689KHzは、オフバンドなので3,686KHZで調整 | ||||
3702 | 3709 | 3703 | 1.7 | |
3716 | 3715 | 1.8 | ||
3775 | 3745 | 3757.5 | 3746 | 1.4 |
3770 | 3769 | 1.4 | ||
3,775KHzは、オフバンドなので3,769KHZで調整 | ||||
3791 | 3798 | 3792 | 1.4 | |
3805 | 3804 | 1.4 | ||
7100 | 7000 | 7100 | 7001 | 1.5 |
7200 | 7199 | 1.6 |
*:バンド表記は、それぞれのバンドの算術中心周波数。調整は、中心周波数で行った
3689MHzと3775MHzのバンドの調整は、中心周波数にてそれなりの値になる様にした。
不思議な状態
この最終状態で物は試しと14MHz帯から50MHz帯まで、不整合覚悟で恐る恐る10Wならばいいだろうと実験みたら、思わぬ好結果に200Wでテストした。
10.13MHzから50.3MHzは、奇妙な事にバンドSWRが1・860MHz帯から7・00MHz」帯のどこにあっても関係なく、同調点は確認できないが、各バンドとも信じられないようなSWR値を示し下の表の様な結果になった。
周波数 | 10.13MHz | 14.112MHz | 18.11MHz | 21.15MHz | 24.93MHz | 28.2MHz | 50.3MHz |
SWR | 1.8 | 1.6 | 1.6 | 1.5 | 1.3 | 1.3 | 1.4 |
通過電力 | 80W | 200W | 200W | 200W | 200W | 200W | 90W |
別なページにある様に通過電を確認できたからと言ってアンテナから電波が、効率よく発射されているとは限らない。だから、この表を鵜呑みにはできない。10MHz帯の通過電力の低下は、アンテナ側に吸い込まれない事に依る現象かもしれないが、SWRの値だけでは判断できない言う事なのだろうと考えられる。50MHz帯は、元々100Wなのでこんなもんかと思う。
何故こうなるのかは、全く解からない
MMANAでシミュレーション結果
使い方を教えていただいたので興味本位でのシミュレーション
同調点のあるばんどの1・86MHz〜7・200MHzでは、それなりにきれいなパターンであるが、それ以上のバンドでは、ややこしいパターンを示している。各バンドの2分の1波長にの長さに比べて長いエレメントの高調波アンテナ故の事だろうか?。
(画像データ量を節約するためにJPG圧縮率を高圧縮率とし、スクリーンショットの寸法を約半分して解像度を落している)
アンテナ定義 計算
アンテナ形状 X-Z面の眺め
1.825MHz 3・550MHz
3.800MHz 7・050MHz
10.130MHz 14・150MHz
18.080MHz 21・200MHz
24.940MHz 28・500MHz
51.000MHz
とにかく、S_MACTHアンテナカプラを使いこのアンテナ1本で1.8MHz帯から50MHz帯まで電波は、出せる。
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