Power Mac G5(M9032J/A)の静音化


                               憧れのG5!

                             

  デュアルCPU クロック 2GHz PowerPC G5 メインメモリ3.5GBと文句無し、頂いたんだから文句なんか言ったらバチが当たる
我が家での主力のアプリケーションは、MAC OS9.22なのでPowerPC G5であればMAC OS9.22が、快適に走る!。
 これでマックの浦島太郎状態からぬけ出せて、玉手箱を開けて時代に追いついた!。玉手箱からの煙が晴れて、MAC OS ]の世界が広がった!。世間では、intelMACとなっているが、どうも馴染めない。かといって頑なにPowerPCでなきゃと言うわけでもない

 素晴らしい!

 喜んでばかりでは、前に進まない。Power Mac G4(Mirrored Drive Doors)と比べ、静かだが喧しいことには変わりなかった。こいつも静かにさせなければと思いつつ、その音の大きさを聞いているとハウジングの下の方が最もやかましい。やっぱり、電源部だ。

 G5の分解については、いくつかのホームページがあり、参照させていただいた。それでも、ツラツラと眺めるだけでは、判らないので工具片手に取りかかった。

 CPU冷却用空気の取り入れ側の2つのファンは、はめ込まれているだけなので簡単だ

      
 CPU周りの状態              吸いこみ側       銘板の爪を外す         CPU放熱器の姿

 G5と書かれたCPU放熱器の銘板を外すことから始めた。写真の様に小さなプラスチックの爪で填められているだけなので優しくそっと押してやり銘板を取り外すと、ごっつい放熱器の姿が現れる。両方で4本づつで合計8本のネジを外して、放熱器ごとCPUを外すことができる
 微細なCPUコネクタのソケットを見て、「こいつを組み立てるには?」と素朴な疑問が湧いた。この構造ならば、正確に嵌め込む工夫がしてあるはずとメインボードを眺めるとやっぱりあった!。残っている柱は、テーパー状になっていて位置決めのガイドになっていることを確かめた


                     
  CPUを外す(当然2個共)            吐き出しファンの爪        電源を覆っているカバー(板)

電源のカバー板は、メインボードに接続されている3ヶ所の電源ケーブルコネクタを外さないと取り出せない

  CPU冷却用空気の吐き出し側にも2つのファンがある。こいつは、上部のビデオカードを外してからでないと接続ケーブルのコネクタから外せないので、面倒くさいけれどビデオカードを外してから、2つの爪を押し込んで外し、このファンを取り外した。


      
  電源内部には広いスペースがあった     2つのファンの電源コネクタ     使った2種類のファン


 電源を取り出すには、少々面どうくさいが知恵の輪の要領で、3か所のケーブルコネクタを外してケースから取り出す
 電源ケースのカバーは、数本の皿ビスを外してやれば簡単にはずれる。G4のMDDの様にこのカバーにコネクタが取り付けられていることもないので安心できる
 さて、ファンのコネクタはとみれば、片方は回転信号線付きの3線であるが、他方は2線式となっている。APPLEのことだ、内部温度に応じてこの片方のファンの回転数をみて、電源電圧をコントロールしているだろうから、こちらは市販の静音タイプを使ってお茶を濁すつもりだ

 「どうやってごまかすか?」考えて、資料を漁ったならば、3線式の回転信号は、ほとんどの場合、磁気センサーにて感知し、トランジスタのオープンコレクタで出力しているようだ。ならば、簡単で擬似パルス発生器を用意してパルスをくれてやれば済むこと判断したが、ずぼらな方法に走った。

               
       3線式の接続            FANによって違う波形で出力されている


 そのずぼらな方法

  風量の不足は、手持ちのシロッコファンを2個増設した。これも定格の電源電圧12Vでは、うるさいのでMDDの改造と同様に2台を直列に接続して電源を供給し、回転数を落とした。そこそこの風量が得られることを確認して組み込んだ。このシロッコファンの吐き出し口は、プリント基板より低くなり、基板の下側に風を送っても意味がないので、シールを貼ってケースと基板の間に送風しないようにしておいた

  
    2つのシロッコファンを増設

 静音型といって市販しているこの種のファンは、静かなものほど電力消費量が小さいことをパーツ屋さんのファンを見て気がついた。あたりまえで、飯を食わさなければ働かない。静音型と銘打ってはあるが、何のことはない、消費電流が少ない、つまり消費電力が少ないのである。飯を食わさなければ働かないから静かなはずだ。24V仕様を12Vで使えば、きっと静かに回る。但し、風量については、保証の限りではない。一般的に、風量は、ファンの回転数の自乗に比例して増減する。小さい羽根でたくさんの風量を得るには、回転数を上げるしかないのだ。大きな羽根をゆっくり回して、所定の風量を得れば静かになるはずだ。とは言え、空気の通路の面積なども絡むので何でもよいかとはいかなく、「ちょうどいいのがちょうどいい」と言う事ある。

 世間を眺めると「CPUの冷却を水冷方式に改造するなどと例が多いが、このような改造には、「オリジナルに傷を付けない」ことをコンセプトとしているので当初から水冷化は、微塵も考えなかった。仮に加工しなければ成らないと判断した場合でもできるだけ目立たないようにと考えている。しかし、やるなら「トコトン!」とも思ってはいるが

 前回のMDDと、このG5とも覚悟の割に易しかったので拍子抜けといえない事もないが? 一応、居間で使える状態になり、家族の目線を気にしないで使えるようになっている
 ビデオカードの位置にあるファンが、温度上昇すると時々増速され、ブワーンとわめくがすぐに静かになるのでそのままにしている

 シロッコファン用にコネクタが、欲しくてDOSーV用で2つの温度計のついた部品を買ってきて、コネクタを流用。5V使用なので単3乾電池4本の電源を用意してポータブル温度計を作った。これをG5に設置し、CPUの排気部分と電源の排気部分に温度センサーを配置し、排気温度を測定したところ室温から10度C程上昇した温度を記録した。これならば、真夏の暑い時にも大丈夫だろうとたかをくくっている

 24時間運転試験を試みたが、スリープに入り停止状態から復帰する時、ファンの回転は、一瞬MAXなるがどこの温度を測っているか知らないが、室温を感知するらしく、すぐ減速され静かになる。また、連続使用中でも時々、増速されにぎやかになるが、私の使用状態では、すぐに減速されて静かになる。これが、レンダリングなどの重負荷状態ならば「もう少しやかましいだろうなあ」と想像される。


 これでもう数年間楽しめることだろう。そのころには、もっと目も見えなくなり、手も動かなくなるからマシンスペックが不足することはないだろうが、世間とのバランスはどうなるだろうか?




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