S-MATCHカプラ バラン用コアーの追加考察



 S−Matchアンテナカプラの試作の段階で手持ちのコアーを片っ端から試した。アミドンのT−200(赤)に始まり、テレビのフライバックトランス、コモンモードチョーク用のいわゆるパッチンコアー、TRラジオのバーアンテナコアー等々で試作している。

   参照  http://www.maroon.dti.ne.jp/~ja2eib/s_macth/S-Macth.html 
          ページ内の 「 S-MACTHカプラ用各種バランの実験 」
         
 では、これらの「 コアーの性質は? 」と言うと、性質を吟味した訳では無く、思いつくままに試作した。色々と試しているうちにHF帯のローバンドでは、根拠は無いけれど、インダクタンスの「大きいバランの方が良い」と思われるようになってきた。

 40年程前にトランジスタAMPの実験をしている時、名古屋のあるパーツ屋さんで目に止まったリングコアーを買って有った。2台のアンプのパワー合成に使えると考えての買い物で、JRC社製のアンテナカプラに入っていたコアーを使って成功したので、このコアーの出番は無かった。このS-matchカプラを試作し始め、横目で見ながらバランを何個も巻いてきた。此処にきて1.8MhzでSWRの落ち方が、今一つと感じて、画像のCのコアーでバランを作った。なんの事は無い このコアーが最良 だった

           なんなんだろう、これは・・・・・?。この結果

 と、首を傾げたが、解からない。物は、試しとこれまでのコアーに同じ回数のコイルを巻いて、インダクタンスを測定すれば、何らかの傾向が見えるかも知れないと考え、取り組んだ。

 単純に考えれば、周波数の低い程インダクタンスが、大きい方が良いのではと・・・・??。

 現状、1.8MHz〜7.0MHzまでなんの問題もない。その他の10Mhz以上28MHz迄それなりに使用できる。

   運用バンドを3.5MHzだ!。  これで全く問題ないと、深くは考えていない。他のバンドは、出られれば良い。


  調査した各種コアーの画像
            
          No@ 〜 NoJの11種類 Kは、Jのオリジナルコイルを示す


 No:@ アミドンT-200(Red)      No:A 規格不明       No:BアミドンFT240 #43 
       


 No:C 規格不明        No:D TVのフライバックのコアー  No:ETDK製 HF70RH 生産中止品
       

  現在、Cのコアーで運用している。

   NoE=TDK HF70RH 26X29X13 外径26×長さ29×内径13(材質NiーZn)
       このコアーで、2023年8月1日付けで空中線電力1KW局免許


   No:F=RFC-8(北川工業)生産中止品  No:G=SFT-72SN(竹内工業)生産中止品  
       

  この2つは、それなりの性能だった
     No:F=RFC-8(北川工業)   No:G=SFT-72SN(竹内工業)生産中止品


  No:H バーアンテナ       No:I バーアンテナ  No:J No:K バーアンテナ
         

   No:Jのコアー7本束でコイルの小型化を計り、モービルのアンテナカプラのコイルとして実用
   No:K は、蛇足 オリジナルの巻線の状態
      40年程前、浜松の店からジャンク値段で 100本 入手した。(あちこちに配った)
    参照 http://www.maroon.dti.ne.jp/~ja2eib/7MHzANT/40mMobileANT.html


 こんな風に組み立てた。巻き数の根拠はなく、巻けるだけの巻き数。面白いことに巻き方を「W1JR巻」として巻いても動作した。

  画像の物は、いずれも W1JR巻 で制作、実験した

       
       AMIDONの巻き数は、PA0FRI氏ホームページを参考にした。


 こうして見ると、統計的な傾向を見つけられない。コアーの材質に何かあるだろうと思われるが、AMIDONのTー200は、カーボニル鉄コアー、他は、材質フェライトコアーとしか判らない。ましてや、周波数特性に至っては、全くのブラックボックスだ。

 過去最も良かったのは、 No:E TDK製 HF70RH26X29X13 外径26×長さ29×内径13(NiーZn)
  次は         No:G SFT72SN(竹内工業)
  と続き        No:A 規格不明 
  まあまあで      No:@ アミドンT-200(Red) カーボニル鉄コアー

 となった。

                こうなるとさっぱり判らない!!!!。


 比較したS-matchカプラの回路。コアーを2個としたのは、入力側と出力のフィーダー側で大きな電位差が有った時、巻線間で放電しないように線間距離を取る事を考えてこのようにした。(実験中に線間放電を認めた事があった)。
 でも、バイファイラ―巻なので巻き始めと巻き終わり部分は、近距離なので念の為に耐熱電線を使ってある。

    
         回路図                     実際の組み立てた様子

 実際の組み立てにはアクリル板の上にユニットとして組み付け、簡単に交換実験が出来る様にしてある。もういいだろうと思っては、追加実験する事になるので「いっそのこと、簡単に」と思ってこうした。
 手前の2つのバランが、S-matchカプラ用で後方の物は「1:1の平衡不平衡のバラン」


 上記の様に「これだ― ー?」と言う答えには、たどり着けなかった。入手できる適当な大きさのコアーを使い、


      「アマチュア精神に乗っ取り実験する」  これが、答えか????。


         ボケ防止の考察をしたと考えよう


 ボケ防止と言えば、「第2アマチュア無線技士」の受験に数年に渡って毎回受験に来るXYLさんが、いたそうだ。そして、毎回、合格する。しかし、従事者免許状の申請をされていない事に気付いた係官が、その事を尋ねたところ、「ボケ防止の為に受験しているでご心配なく」との答えだったそうだ。



                 

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