20年遅いヒーターチョークの実験


 2023年に「60年のアマチュア無線局の道しるべ」にと思い、第1級アマチュア無線技士に挑戦し、合格した

 やんちゃの時代は、終わった!

 そして、友人の形見として頂いていた、フロンティアのSB2000DX で変更検査を受け、無事「1KW」にパワーアップした。

 何時かは、自作のリニアアンプをとの想いで、はるか昔からパーツを集めてきた。自分の歳を考えた時、今から始めても遅いとの想いもあるが、「ボケ防止」にやろうと考えた。完成するか?、否かは、時の流れにまかせて、構想だけをまとめようとの考えから始めた実験。

 手持ちの3-500Z×2で制作するとして、まず、ヒーターチョークからと思い始めてみた。EIMACの資料では、3.5MHz~28MHzの回路例には、バイファイラ―巻きでインダクタンス「50μH」と有る。この値を推測すると、ドライブインピーダンス50Ωに対して必要なインピーダンスを持っているリアクタン分と考えられる。

 高周波チョークのインピーダンスは、その周波数で10倍のインピーダンスを使えば良いと言われている事から調べると 3.5Mhzで500Ωとなるインダクタンスは、約23μHとなる。 「エッ?」、EIMACは、どうして50μHとしたのだろうか?。安全をみて約2倍の値を採用したのだろうか?。メーカー製のリニアを調べてもここまで大きなリアクタンスのチョークコイルを採用しているとは思われない。調べて見ると

インダクタンス値の目安は、
   3.5MHz〜 28MHz
    代表的な市販アンプHeathkit SB-220では、 9µH のものが採用されている
   1.8MHz から対応させる場合、約30µH〜45µH程度
と、一般的に言われている様だ。

上記の様に一定の値は、見つからず、メーカーのそれぞれの考え方のようだ?

 そこでに手持ちのフェライトコアーを動員して試作してみた結果。

 目標値を定めないと統一が取れないのでEIMACの資料の50μHを目指す事にした。これなら、1.8MHzでも使えると思われる?。



TRラジオ用バー:(10mmΦ×120mm)
  巻かれていたコイルのデータ(247μH、8μH、4μHの3巻線巻き数は、未確認)
  昔々にあるパーツ屋さんで100本箱入りを格安で買って在ったもので、なんだかんだと言って、各局に譲って20本程残っていた
      

使用した巻線は、園芸用の外径3φ㎜のアルミ線を使用。導電率を考えると銅線の2・6φ㎜に相当になりそう

  アルミ線3.0φミリ=7.06㎜平方  銅線2.6φミリ=5.30㎜平方    面積比 7.06÷5.03=1.33
  面積比=1.33倍となり、銅とアルミの導電率の比は、アルミ:銅=1.0:1.6からすると少し細いと計算できるが




実験1 
   TRラジオ用バー:(10mmΦ×120mm)

      1本 16t 110㎜ 13μH            2本 16t 110㎜ 17μH
        


     3本 16t 110㎜ 22μH             7本 16t 110㎜ 30μH
       



実験2

 TRラジオ用バー:(10mmΦ×180mm)
    
   7本 13t 巻き幅90㎜  30μH
   
 この場合、全長に巻けば、26ターン程巻けるはずで、インダクタンスは、巻き数の自乗に
 比例するから約120μHを得られると推測する



実験3

  FT-240♯43 2個重ね (W1JR巻) 2個重ね  6t  93μH
  (電力的に持つならば、1個でも良いのかも)
       
  アルミ線なので巻き易い         ソケットとFT240の大きさ


実験4

EMIコアー 型番:RFC-6  メーカー:TKK 竹内工業(株)
 5個直列(長さ145mm)直径20㎜Φ スペース巻き 巻き幅140㎜ 20t 19μH
  アルミ線が、無くなったので細い線を使い、バイファイラー巻きを考えた、スペース巻きとしてみた
   


実験5

EMIコアー型番:SFT72SN  メーカー:ツカサ工業(株)
  5個直列(長さ145mm)直径30㎜Φ  スペース巻き 巻き幅140㎜ 20t 25μH
  アルミ線が、無くなったので細い線を使い、バイファイラー巻きを考えた、スペース巻きとしてみた
   (注:見えている47μは、密巻きの値、スペース巻きでは、上記の値)
   



 実験1、実験2のTRラジオ用の実験から、フェライトコアーを束ねることは、コアーの面積を増大させる事なのでインダクタンスの増加は、あまり大きくはならない。扱われる電力に対して、コアーの面積を考える事になると思われる。

 扱う電力に対して耐えうる面積を持ったコアーを採用し、使用する周波数に対して必要なインダクタンスを得られる巻き数にするとしか言えい様だ。コイルのインダクタンスは、「巻き数の二乗に比例する」ので許される範囲で巻き数を稼ぐ工夫が必要となるものと考えられる。

 もう一つは、周波数に対して使用できるコアーで透磁率の大きな物を採用する事!!なのだろうか?。そうすれば、コイルの巻き数を少なくする。そうすれば、物理的な大きさを小さく出来る。インダクタンスは、コイルの巻き数の二乗に比例する。この性質を利用し、適当なフェライトコアーを採用して、より小型化を目指す。。

 実用的には、市販されているリニアアンプのヒーターチョークの大きさは、ネット等にある画像から想像すると長さ15cm×太さ2cm位になっていると考えられた、使われているコアーの材質は、全く判らない。

  頼りは、そのヒーターチョークの用途からの必要なインダクタンス。



 結果から考えると

 実験3の「 FT-240♯43 2個重ね (W1JR巻)  6t  93μH 」が、ベストと思われる。
  インダクタンスが、大きすぎるならば、巻き数を減らすのは、超簡単

 次に実験1の7本束か?。 3本束、7本束は、コアー面積の増大、そして、いずれもその束の外接円が、存在し、形状が落ち着いている事から試してみた。

            制作すると仮定すると、体積の小ささから実験3

               FT-240#43コアーの2個重ね!!!


 参考にメーカー製のヒーターチョーク画像
 (後で気付いたが、個々のURLを記録する事を失念した為、出典先を記載できませんでした。記載ページの方にお詫び申し上げます)

      
  TRIO製 TL-922 お馴染み局より             heathkit製 SB-220 自己撮影

  TL922は、片肺運転でこのチョークコイルが、焼けるらしい。

      
   FRONTIER製SB-2000AS お馴染み局より        FRONTIER製SB-2000DX 自己撮影
   FRONTIER製は、ソケットのヒーターピンの接触不良でのトラブルをよく聞いた。
   当局は、巷の評判からこれらの部分を補強している。
    http://maroon.dti.ne.jp/~ja2eib/1_kilo_watt/improvement/improvement.html


   
   
  TOKYO HIPOWER製 HL-2K                HENRY 機種不明 (これは、バイファイラー巻き)


   
  HENRY 2K-4 ( Troidal wound filament chokeと記載されている)     改造案、2本共⑤PINにRF入力する チョークは、W1JR巻きにする
  コモンモードチョークコイルと同じ巻き方 清掃中の機体を撮影

  一瞬、W1JR巻に改造しようかとの思いがよぎった。改造は、そんなに難しく無い!。入力に使っているセラミックコンデンサーも一回り大きな面積の物に

 具体的な寸法は、判らないが、ソケットの大きさから想像するに、FRONTIER製のチョークコイルの寸法が最大で、内部にフェライトコアーが4本あるように見える?。

 2K-4のマニアルには、 Troidal wound filament chokeと記載されている。コアーの種類は、不明だが、アミドン社は、1963年に設立されていて、2K-4の販売は1970年から1980年なので採用されているかも知れない?。コアー材よっては上記の実験のように簡単に小型でインダクタンスの大きなコイルを制作できる。

 HENRY2K-4の資料から抜粋 
 RFC1ー50μH 14bifilar tums #10 AWG eenemelled wire wound on ferrite core,5inches long, 1/2 inch deiameter..... とある。(注:#10 AWG 外径≒2・59Φmm)


 各メーカーが、何を基準にこのチョークコイルの仕様を決めているのかは、いくら想像してもよう判りません。

 繰り返すと、高周波チョークのインピーダンスは、その周波数で10倍程のインピーダンスを使えば良いと言われている。しかし、これらのリニアアンプに於いて、形状から想像すると得られているインダクタンスは、小さいように思われる。そして、形状から一般的なトランジスターラジオ用のフェライトコアーに類する物と考えてもよさそうだ。
 高周波特性を無視すれば、コアー材次第で小型でも必要なインダクタンスを得ることはできる様だ

 TL922は、22μHと回路図にある。 1.8MHzから28Mhzまでをカバーさせることを考えると高い周波数を考えて、小さめに設定したのかも?。最初の記述のようにEIMACの資料では、3.5MHz~28MHzの回路例には、バイファイラ―巻きでインダクタンス「50μH」と有る
そして、2K-4は、50μHとなっている


 機器メーカーさんが、採用している物を参考にすれば、大きな間違いは無いと思えばいいのか?。

 でも理論は、守るべきと思うが?。解釈は、勝手なのか?。でも、差が大きい!

 1.8MHzから28Mhzまでをカバーせることを考えると高い周波数を考えて、小さめに設定しているのかも?






                           

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