先日2006/09/16にすみだトリフォニーホール 小ホールで開催されたFirst Sounds4に私が一般参加したときのレポートです。あくまで個人的な視点です。また、昨年11月の前回(レポート)との対比を意識した構成になっています。 葉鍵系の生演奏イベントとして長く続いてきたFSシリーズの4回目は、過去3回中2回と同様の都内開催となりました。私の参加は3に続く2回目となります。前回のレポートから感じられるようなインパクトは流石にありませんが、非常に楽しめた部類のイベントでした。 一般参加者数は私の入場番号(サイトに公開されていた開始時刻1630丁度)が50番台であり、終了時の数字で約130人でした。ホールの席数が222なので全体の6割弱といった集まり方です。公開されている公式のレポートからの抜粋では前回の一般参加は170人、席は4割が埋まる計算です。座席消化率で言うのならば綺麗に採算に合ってきたと言えるでしょう。単純な参加者数は約76%に減少していることになります。これはイベント自体の知名度が下がったというわけではないでしょうから、単純にジャンル自体の縮小傾向のためでしょう。また、こと音楽ジャンルにおいては最近発売したplanetarianやToHeart2は決して向いているとは言えません。この辺の要因は、TH2の1曲以外は前回のイベントに比べても目新しさがないという結果を生みました。それもまた、参加者数を減らしてしまった理由と考えられます。主催側が演奏曲を指定するわけにも行きませんし、生演奏という立場上準備にはえらく時間がかかってしまうでしょうから、どうしようもないことだと思います。主催の紫月桂樹さんの意欲はまだまだ尽きないようですし、サークルについても13→8と減少傾向ではありますが、うち新規参加が6サークルと随分若く、長続きするイベントとなりそうです。今後の開催は来秋のFS5と、来春のFS Piano Special Editionを予定しているそうです。 (ちなみに数字は私の主観であり大きくずれる可能性があります。実際、前回のレポートでは参加者数を300と数えてしまっていますので、全くアテになりません…。公式の発表を待って、いずれ再度の確認を行って下さい。) 入場券代わりのカタログは1000円20Pでかなり薄いものですが、神馬耶樹さんの注意漫画の出来が素晴らしく(ジャンル作家ではないようですが)、レイアウトも丁寧でサークルコメントもあり、なかなか読み応えがあります。無責任に言えば、原価を回収する意味でももう少し張る値段にしてもよかったのではないでしょうか。 スタッフは前回のように丁寧な対応で、ホールの雰囲気にも合っています。逆に緊張感を煽る感じがしなくもないところではありますが。 あと、このイベントに関して特に書いておきたいのが厳密なスケジュール管理のことです。曲数もそんなに多くなく、プログラム通りに進行すれば全ての時間が推定できるのでさほど大きな誤差は出ないにしても、余裕を持った範囲でほぼ正確に時間通りの開始・終了でした。 プログラム構成も良くできており、Autumn Leaf Ensemble演奏前の、ピアノの移動など大がかりな作業を伴う場面ではフルートのソロ演奏で間を持たせるなど気配りがありました。 最後に一つ気になった点として、FS3の録音CDの頒布を休憩時間に行わなかったことがあります。頒布は終了後に行われていたのですが、特に理由が思いつきません。それだけといえばそれだけなのですが。 |
以上でレポートを終了します。お疲れ様でした。ここに、今回の曲目で素晴らしかったものをいくつか挙げておきます。
・MonoToneのWHITEALBUMとLittlestone(ピアノ+ソプラノサックス)
・Monochromeの右手で一杯のホットコーヒーを飲みながら(ピアノ左手演奏)
・ANIJAカンパニーの凍土高原(ピアノ)
・Autumn Leaf Ensembleの朝影(バイオリン2+チェロ+クラリネット2+フルート)
ところで、planetarianの曲がなかったのは残念でなりません。次回のイベントを楽しみに待つことにしましょう。