勝平

 第一印象。男?終了後印象。朋也はどこ?

 さて、椋を取っていってしまったと悪名高い勝平シナリオです。個人的には、前述の通り椋シナリオで椋がどれほど本気なのか疑問だったせいもあり、そういう気持ちにはなりませんでした。プレイ中はシナリオ同士の兼ね合いも気にしない方ですし。
 というわけで、まず勝平シナリオ単体から。悪くないです。全体的に簡潔で日常の流れも速く、ある所で急転高落させる書き方も丁寧で飛躍がありませんでした。内容も、朋也を置き去りにした恋愛モノで、恋愛アドベンチャーとしてはあり得ないといっても過言ではない作りでこそありましたが、そもそも恋愛アドベンチャーという分類がおかしいKey作品としては問題ありません。感動や泣きはKeyの平均には届かないものの、ノベルとしては綺麗にまとまっていて良かったです。
 さて、シナリオ間の繋がりを分析してみます。すると、あり得ないことに主人公以外が設定が違ってしまって矛盾を生じてしまうんです。知っての通り、このシナリオと杏+椋シナリオは成り立ちません。独立シナリオとして、又は魁さんがインタビューで「本当の意味での椋のエンディングは、じつは勝平シナリオなんですよ。」(電撃姫2004年7月号より)と語っていますから、こっちを持ってきて、「杏シナリオのバッドエンド」(同)である椋シナリオはバッドエンドでしかない、という扱いにするべきでしょうか。シナリオ間の矛盾は欠陥に思えるし、後から解説しなければならないのでは表現としては失敗かな、と思ってはいますが。それで、結論は、不本意ながら「杏+椋シナリオ→杏シナリオ」「椋シナリオ→杏シナリオのバッドエンド」「勝平シナリオ→椋シナリオ」ということで。一応書いておきますが、私は納得しないので今後このページでは「A→B」でAの方で、特記ない限り表記を統一します。

 勝平シナリオのCLANNADは、恋人の墓場最終形である「夫婦」ですね。

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