いとうわんぱくクリニック

子宮頸がん予防ワクチン(サーバリックス・ガーダシル・シルガード)

2023/04/05 更新

(1)ヒトパピローマウイルス(HPV)は進行子宮頸がん粘膜の99.7%に認められます。

(3)以下のような方は子宮頸がんの危険性が高まると言われています

サーバリクスの効果持続期間は約20年と,長期に感染を予防します。また若い人に接種した方が
効果が高いとされています。ガーダシルの効果期間は不明ですが,現時点では4年間の効果が
確認されています。

日本では年間15000人が子宮頸がんにかかり,約3500人が死亡します。HPVは子宮頸
がんの発症因子とされ,その感染には性交渉が関与しているといわれています。
現在日本人女性15〜19歳の32%前後はHPVに感染しています。子宮頸がんは20〜30
歳台から急増します。

・最初の性交渉が若い方(中高生の性行為が問題になります)
・喫煙
・他に性交渉に伴う感染症が見られる場合
・妊娠回数が多い

(6)小6〜高1女子は公費接種です。高3までの女性はキャッチアップ接種も行われていますので、
お手元に届く問診票をよくご確認下さい。

(2)HPV感染者のすべてががんになるわけではありません

2009年末に子宮頸がんの原因ウイルスの1つである「ヒトパピローマウイルス 16型・18型」のワク
チンが接種できるようになりました(サーバリックス)。2011年8月からはこれに尖型コンジローマ
外陰がんの予防を加えた「ガーダシル」も使用されています。さらに2023年4月から9種類のウイルスに対応する「シルガード9」が定期接種に組み込まれました。

感染しても90%は自然に排出されます。しかし免疫ができにくく何度もかかる可能性が
あります。子宮頸がんにかかる人は感染者の1%未満で、数年から数十年かけて
がん化すると言われています。

※2価ワクチン(サーバリックス)は流通量が少ないため、この図には表示していません

※今までの子宮頸がんワクチンが1,2回までの方は、追加の接種を9価vワクチン(シルガード)で
受けることができます。今までのワクチンと種類が異なりますので、ご希望の場合は一度ご相談ください

(5)使用するワクチンの種類で以下のような違いがあります。一部例外を除き、最初に始めたワクチンの
種類を途中で変更することはできません。

(4) ワクチンの効果

HPVは発がんのきっかけで,上記のような因子が加わって発がんが促進されます。