北海道歴史研究者協議会
 「道立文書館の規模縮小についての要望書」提出のお願い

北海道史研究協議会、北海道歴史研究者協議会は、去る2005年10月11日、吉沢慶信副知事に面会し、高橋知事宛の「道立文書館の規模縮小についての要望書」を手渡し、申し入れました。

@文書資料を歴史的に保存することは、道民のアイデンティティの確立、道政の歴史的説明責任を果たすために必要である。道の公文書はもとより、私文書も文書館の機能から性急に疎外することなく、いっそうの充実を図ってほしい。「公文書館法」第3条(歴史資料を保存する国、自治体の責務)の規定を、知事は真摯に受け止め維持発展させていただきたい。
A文書館は道の直営による運営を堅持すること。業務のいたずらな改変、利用サービスの低下、文書館機能の減退を来すことの無いように願いたい。
B文書館の改革、改変に当たっては、道の内部だけの論議によって結論を出すことなく、文書館運営協議会はじめ研究団体、市民団体、利用者の意見を反映すること。利用者のニーズに積極的に応えるよう体制を維持、発展させること。

要望に対して、吉沢副知事からは、「まだ正式に決まっていないが、機能をなくさないことで検討中」との回答でした。しかし、文書館という施設は残すが、これまでの独立した文書館組織を解体して半減させ、業務を総務部内に付属させるという計画も聞こえてきます。過度な人員削減や規模縮小が行われ、文書館本来の機能持続が困難となり、文書館の将来的発展の芽が失われると憂慮されます。

つきましては、これから道の行政改革案を審議する道議会に、関係諸団体連盟の要望書を提出し、道に対し、再考を求めたいと考えています。


         2005年12月18日