歴史科学協議会

『歴史評論』２０１８年２月号（第８１４） Historical Journal(REKISHI HYORON)　February 2018 vol.814

特集／天皇制・君主制をめぐる現代歴史学の諸課題　The Imperial and Monarchical Systems in History: Current State of the Field

定価　９４０円 　編集長ブログも随時更新中。

　2017年７月８日、明治大学駿河台キャンパスにおいて、テーマ「天皇制・君主制をめぐる現代歴史学の諸課題」のもと、歴史科学協議会創立50周年を記念するシンポジウムが開催されました。本号はその報告特集です。 　「帝国主義的歴史観と対決し、歴史教育の反動化とたたか」うと、歴科協が創立宣言で高らかに謳いあげている背景には、1967年の創立に前後して「建国記念の日」が制定され、「明治百年祭」の準備が着々と進められていたという情況がありました。そこで、創立50周年を祝うこのシンポジウムでは、歴科協の「初心」を確かめる意味も込めて、天皇制や君主制をテーマに掲げました。あわせて、現天皇の「退位」問題が同時進行していたということもあり、このテーマは、現代的にも極めて重要なものとなりました。 　このシンポジウムでは、女帝や譲位の問題も絡めた古代日本の王権のあり方、中世ヨーロッパの王位継承、現代日本における天皇の「退位」問題と象徴天皇制に関わる３本の報告がなされたほか、シンポジウムのテーマにふさわしい２人の研究者の方にコメントをお願いし、そのコメントも本号に収録いたしました。シンポジウム当 日には、200名近い方々の御参加をいただき、討論も大いに盛り上がりました。本号の誌面から、シンポジウム全体の熱気をもあわせて感じ取っていただければ、と思います。　　　（編集委員会）