『歴史評論』2016年12月号(第800) Historical Journal(REKISHI HYORON) December 2016 vol.800

特集/戦後歴史学と『歴史評論』 The 800 th Issue Special Edition ―Postwar Historiography and Historical Journal

定価 885円  編集長ブログも随時更新中。

 『歴史評論』は、本号で創刊以来、800号を迎えます。創刊号は、敗戦間もない1946年10月10日に、丹波書林から、民主主義科学者協会歴史部会の機関誌として刊行されました。奇しくも、800号の節目を迎えた今年は、満70歳の年ということにもなりました。本号では、800号への到達を機に、これまで編集に携わってこられた先達の声に耳を傾け、戦後の歴史学のなかで本誌が果たしてきた役割を振り返りつつ、未来の『 歴史評論』を展望することといたしました。  民科歴史部会の機関誌としての『歴史評論』のあゆみは必ずしも平坦なものではなく、先輩たちの献身的努力によって、雑誌の刊行が維持されてきた歴史があります。その努力は報われ、1967年に、歴史科学協議会が創立され、『歴史評論』はその機関誌に生まれ変わります。しかし、他の学術雑誌とは異なり、あえて「評論」をタイトルに掲げる本誌は既存の学術雑誌とは異なる存在意義をどのような形で読者に提示できるのか。本号には、創刊時から近年までのさまざまな場面において、この未完の課題に向き合った方々の声を収めました。 これは『歴史評論』という一つの雑誌の歴史にとどまらず、戦後歴史学のあゆみという見地からも意義ある記録になっています。  会員読者の皆様には、この機会に、『歴史評論』の歩んだ歴史に関心を寄せていただきつつ、900号・1000号を目指すさらなる発展のために、ひきつづき御支援のほどを、よろしくお願いいたします。(編集委員会)
        *  特集にあたって 編集委員会
      論   文  「戦後歴史学」と『歴史評論』
Postwar Historiography and Historical Journal
深谷 克己
FUKYA Katsumi
        *  藤間生大さんに聞く『歴史評論』の青春時代
Historical Journal ―Its Adolescent Years
戸邉 秀明
小嶋 茂稔

TOBE Hideaki
Kojima Shigetoshi
        *  回想の『歴史評論』―1964年前後― 
Historical Journal Remembered
伊藤 康子
ITOU Yasuko
        *  《歴代の編集長から》 激動の編集長時代 木村 茂光
        *  《歴代の編集長から》 『歴史評論』編集長と私の歴史研究 君島 和彦
        *  《歴代の編集長から》 編集長時代を振り返って 山田 敬男
『歴史評論』800号記念座談会 編集長時代を振り返って 糟谷 憲一  大日方純夫
池   享   近藤 成一
〔司会〕大橋幸泰
        *  『歴史評論』と私―『歴史評論』への期待― 駒田 和幸
村上  貢
山本 賢介
大塚 活美
     歴史の眼  2015年「慰安婦」問題―日韓合意について― 荒井 信一
     私の原点  原点としてのウィーン 増谷 英樹
     科学運動通信  歴史教科書シンポジウム 参加の記録 西山 直志
      書   評  田中聡著『日本古代の自他認識』 鈴木 靖民
      書   評  三木聰著『伝統中国と福建社会』 上田  信
      書   評  人見佐知子著『近代公娼制度の社会史的研究』 今西  一
      書   評  倉田明子著『中国近代開港場とキリスト教』 土肥  歩
      書   評  直野章子著『原爆体験と戦後日本』 小澤 節子
      会   告  歴科協創立50周年記念事業募金協力のお願い 歴科協創立50周年記念事業企画委員会
 

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