歴史科学協議会市民講座 水損史料修復ワークショップ開催


 現在、たび重なる災害から歴史資料(史料)をどのように守るかが、喫緊の課題となっています。とりわけ、水害で泥のかぶった水損史料は、カビや泥による見た目の汚さと臭いによって、地震による被災史料以上に 早くゴミとして廃棄されやすいことが知られています。
 しかし、史料が水損しても、真空凍結乾燥機(フリーズドライ)やペーパータオルなどの吸水紙により乾燥・修復が可能です。そこで、このたび、水害で被災した史料の応急処置の方法について学ぶワークショップを開催したいと存じます。同時に、このワークショップを通じて、史料保存の方法と意義を考える機会にしていただきたく存じます。
 ワークショップでは、1995 年の阪神・淡路大震災を契機に結成された、歴史資料ネットワーク(史料ネット)の水損史料保全活動の概要を説明した後、和紙で作成したサンプル史料を実際に水損させ、吸水紙を史料の間に挟み込み吸水乾燥させる方法を実演します。その後、参加者のみなさんにこの方法を体験していただきます。このノウハウを一人でも多くのかたがたに知っていただき、地域の史料保全に役立てていただければ幸いです。歴史や史料に関心のあるかたならどなたでも参加できます。みなさんの積極的なご参加をお待ちしております。
 なお、実習をともないますので事前申し込み制とし、希望者多数の場合は申し訳ございませんが先着40人とさせていただきます。
 お申し込みは、歴史科学協議会事務局までメールか電話(下記参照)にてお願いします

【日時】2009年9月12日(土)(13:30開場)14:00〜17:00
【会場】早稲田大学早稲田キャンパス7号館319号教室(実習は321号教室に移動)

【講師】松下 正和氏(神戸大学大学院人文学研究科特命講師)/河野 未央氏(神戸大学大学院人文学研究科地域連携センター研究員)
【内容】1.歴史資料ネットワークの活動概要、2.水損史料の応急処置実習
【参加費】無料
【主催】歴史資料ネットワーク/東京歴史科学研究会/歴史科学協議会

【参加受付】歴史科学協議会事務局…メールアドレス:rekihyo@mx10.ttcn.ne.jp
                       TEL 03-3949-3749(木・土・日・祝日を除く11〜17時)

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