減速編(理想の減速とは)

減速は燃費向上のテクニックで一番大きな効果があるところです。
「加速で燃料を使うところが重要なのでは?」と思うかもしれませんが、超低燃費を出せるのは間違いなく減速テクニックです!
特に燃料カットとニュートラルでの惰性走行を多用できるようになりましょう。


まずおおざっぱに言って減速パターンで効率の悪い順位を挙げます。

いろいろケースによって違うので、前方の信号が赤になった場合を想定してみます。

@フットブレーキで急減速して目標停止位置につく(最悪のパターンなのですが普通の人の運転を見ていると良くやります)

燃料消費している時間が長く燃料カットしている時間もすくなく、フットブレーキで運動エネルギーを豪快に捨てている状況です。
歩道の信号が変わってから車道の信号がすぐ変わるタイプの交差点では注意していてもなりやすいです。
この手の信号機には信号が変わるまであと何秒なのか表示してくれれば、自動車のCO2削減に大きく貢献できるのですが・・・


Aフットブレーキで緩減速して燃料カット時間を稼ぎつつ燃料カット終了後もフットブレーキで緩減速して目標停止位置につく。

燃料カット時間は延びていますが、フットブレーキでのエネルギー損失もあります。
また燃料カット終了してもエンジンブレーキを行うのでエンジンを回しにに行く分だけ機械的ロスが残ります。


BアクセルOFFとともに低速ギヤに入れてエンジンブレーキし燃料カット時間を稼ぎつつ燃料カット終了後もエンジンブレーキで
  減速し最後にフットブレーキで目標停止位置につく

フットブレーキのかわりに低ギアでのエンジンブレーキで減速するので捨てるエネルギーは同じですが、
低速ギアに入っている分だけ燃料カット回転を下回る時間を先に延ばせるので最終減速あたりで燃料カット時間が長くなります。


CアクセルOFFでエンジンブレーキのみで燃料カット時間を最大限使って減速し、燃料カット終了後はニュートラルに
  シフトチェンジしアイドル運転とフットブレーキで最終減速しして停止位置につく

Bに比べてエンジンブレーキで失速しないぶん走行距離がかせげますし、失速しない分だけ燃料カット回転を下回るのを
先に延ばせるので燃料カット時間も長くなります。
燃料カット終了後の最終減速ではニュートラルなので機械的損失がなくなりアイドル運転分の燃料だけとなります。
ニュートラルに入れて最終減速するときに駆動力を車軸に伝えていないので、AT、CVTではブレーキ性能も上がります。


DアクセルOFFと同時にシフトをニュートラルにして惰性走行し惰性で走行距離を稼ぎながら燃料はアイドル運転量だけつかって
  空気抵抗と車の転がり抵抗だけで減速し、停止位置が近付いたらフットブレーキで停止位置につける。


CとDはケースによって分かれるのでどちらがいいかは道路状況しだいです。
信号に気づいて停止するまでの距離が短い場合はCが優位で、
信号までの距離が長く惰性走行だけでも十分減速できるときはDが優位となります。
燃料カットはしないので減速中も常にアイドル分の燃料は使いますが、空気抵抗と転がり抵抗だけで惰性運転するので
走行距離がCより稼げる分だけ得をします。
このケースは信号の変化にいち早く気づいて信号までかなりの距離を残している場合に効果があります

CVTではアクセルOFFだけでギアレシオを下げて失速する場合があるので、CVTで効果をだせる場合もあります



この他にも交差点やコーナーリングのための減速、一旦停止の標識での停止、前車との相対速度が上がって接近してきた時、
制限速度が変わって減速が必要な場合などさまざまなケースがあるのですが、基本は上に書いてる事を意識しながら、
どの減速にすべきか瞬時に判断できるようになりましょう。


意外な燃費デバイス
 カーナビはおなじみの知らない道を案内してくれる装置ですが、前方の道路状況予測に使えば燃費を向上させることができます
 わかりやすい例でいきますと、前方にカーブがあるとします。ナビがあれば、どれくらいの角度を旋回しなければ
 いけないのか?何キロで曲がりきれるのか?見えないその先に、また違ったカーブが存在するのか?交差点や一旦停止が
 あるか?などが予測できるようになるので、現在どれくらいの速度が適切なのか?どれくらいの位置から減速すればいいのか
 予測できるようになり、↑で説明した燃費の良い減速ができるようになります。



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