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独 り 言 (2020年2月分)
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2020年2月29日(土)
閏年の29日なわけだが、そんなことは忘れている風に、今日も新型コロナのニュース。 ネットでは、安倍さんの記者会見に具体策がなかったことへの失望がつぶやかれていた。 却って不安にさせるような記者会見なら開かない方が良かったのではなかろうか? 具体的な策のない雰囲気だけの会見は、リーダーが信頼を集めている時には有効かも知れないが、今回のように初動の失敗で 伝染病の感染が拡大し、信頼が揺らいでいる時には逆効果だと感じたな。 突然の休校要請と、それに対する現場の反発を受けてのグダグダな展開に、国民全体に「大丈夫か、この人?」という雰囲気 が広まっていることを官邸は強く意識した方が良いと思う。 急に学校が長期休校になると直接の教育現場のみならず、子供が学校に行っている間に働きに出ている親やその勤務先、学校 給食の食材を納入している食品会社や農家などにも大きな影響が出るわけで、そこまでを考えた上できちんとした対策を講じ られる用意をしてから休校を要請すべきだったのだ。 ちなみに、安倍さんは会見で「休校要請の判断に時間をかける暇(いとま)はなかった」と言っていたみたいだが、新型コロ ナについては、先月にはかなり大きな問題となっていた。 1ヶ月もあったのだから、その辺を考える時間がなかったとは思えないのだが??? さて…… ちょっと笑えるというか、笑って良いのかどうかわからないニュース。 酒屋でスピリタスの品切れが起きているらしい。 スピリタスと言うのは、ご存知、アルコール度数96%というポーランドのウォッカ。 普通はカクテルを作ったり果実酒の原料として使用されるものだが、日本ではときどきバカが決闘に使って死ぬ(?)と言わ れている酒のことである。(^^; ぶっちゃけ非常に純度の高いエタノールなわけなので、これを精製水で少し薄めて80%程度のアルコールにすると消毒用に 使えるということで、普段ウォッカなんか飲まない連中が酒屋にこの酒を買いに行き、本来そんなに在庫を置いておく種類の 商品じゃないので酒屋で品薄になっているのだそうだ。 夜。 1号くんが一升瓶を抱えてやって来たので、一緒に飲む。 くだらない話で盛り上がり、1号くんが帰ったので、寝る。
2020年2月28日(金)
朝のニュースで株価の値下がりが報じられていた。 新型コロナの流行は、経済面にも大きな打撃を与えているようだ。 午前中。 全身がだるく呼吸が苦しいと感じたので、花粉症の薬を飲んだら治った。 午後。 部屋で『荒潮』(陳楸帆:著 中原尚哉:訳 新☆ハヤカワ・SF・シリーズ Kindle版)を読む。 (面白い小説なのだが、鈴木晴川って名前、変じゃないか?) 夕方。 空想小説ワークショップ。 朗報! 去年失くして困っていたネックウォーマーが、見つかる。 教室で落としたとばかり思っていたのだが、講義前にお茶を飲みに入った教室の手前の喫茶店に落ちていたのだそうだ。 浅暮先生が、 「なんや咳が出るなあ」 と、言っていたが、たぶんタバコの吸い過ぎだと思う。 新型コロナが気になるのか、みんなマスクを付けての受講。 空港バスの運転士をしているという受講生の人が、 「客が減って、往復で合計4人なんて日があります」 と、ぼやいていた。 本日の講義は「結末について」 よく考えたら今期の最終日だった。 係の人が「来更新をよろしく」と言って来たので、その場でネットに繋いで手続きをしたら、帰りに受講証を渡してくれた。 こういうところが、ネットは便利。 今日も勝やで飲んでから帰宅。 (ウィルス騒動なんのそので、池袋の居酒屋は今日も満員だった) 寝る。
2020年2月27日(木)
出勤。 今日は普通に建物に入れたが、昼ごろに断水。 (工事中の建物は、これだから……) トイレの水が流せなくなって、ちょっとした騒ぎになる。 午後、水道復旧。 夕方。 全作業、終了。 帰宅。 ニュースを見たら、安倍首相が、新型コロナウイルス対策のため、全国の小中高校に来週の月曜日からの臨時休校を要請した のだそうだ。 木曜日に要請を出して、来週の月曜日から休校というのは、ちょっと急過ぎるんじゃないかと思う。 ちなみに、国に先がけて道内の小中学校や特別支援学校に臨時休校を要請した北海道では、子供が学校に通えないと出勤でき ない看護師が、最大で全体の2割に上るという病院が出て来ているそうだ。 そうした問題への対応を考えた上での要請ならば良いのだが。 夜。 「コズミック・フロント NEXT」を観る。 「はやぶさのライバル オシリスレックス最新報告」 日本の「はやぶさ2」から少し遅れる形で、やはり小惑星探査機を打ち上げたNASA。 この時、JAXSAとNASAは、言わばライバル関係であったのだという話。 さて、NASAの探査機「オシリスレックス」は、サンプル採取のために小惑星ベンヌに向かうが「ベンヌ」の表面が予想外に 岩だらけであったことから計画の変更を迫られる。 当初の予定では、着陸予定地点を広い範囲に設定しておりそのどこかに着陸できれば良いという考えだったのだ。 しかし、実際のベンヌの地表は、うっかり着陸したら探査機が壊れてしまうような場所ばかり、安全な地点に着陸させようと すると、どうしても着陸予定地点は狭くなる。 日本の「はやぶさ2」は、初代「はやぶさ」の時に、「あれはきっと『こんなこともあろうかと』の真田さんが設計したのに 違いない(※)」というギャグが出来たぐらい悲観的な予想に基づいて設計されている。 ※「『こんなこともあろうかと』の真田さんが設計したのに違いない」 むかし「宇宙戦艦ヤマト」というアニメ番組が視聴率低迷のために打ち切りになり、そのせいで後半部分に何の伏線もなく とんでもない秘密兵器が出て来る展開になってしまった。 これがのちに「ヤマトの技術部門の責任者は優秀なので『こんなこともあろうかと』と、あらかじめあらゆるピンチに対応 できるような設計をしていたのだ」というジョークのネタとなった。 初代「はやぶさ」が、さまざまなトラブルを想定してそれに対応できる設計になっていたことから「『はやぶさ』は、宇宙 戦艦ヤマトの技術部門の責任者〈真田さん〉が設計したのに違いない」というギャグが生まれた。 ……で、ピンチに陥ったNASAの技術者、なんとJAXAにやって来てアドバイスを求める。 JAXAの人たちは、親切なので、もちろん求められるままに丁寧にアドバイスをした。 念の為「はやぶさ2」は「オシリスレックス」に先行して打ち上げられており、昨年にすでに小惑星リュウグウからサンプル を採取して、目下、地球に向かっている。 ところが、この「はやぶさ2」が、リュウグウに着陸する直前に、JAXAの職員の元にNASAの女性職員からメールが届いた のだそうだ。 その内容は、 「こちらは、すでに今回の小惑星探査についての論文を科学雑誌に送りましたが、そちらの論文はどうなっていますか?」 というもの。 言うまでもないが、科学の分野の功績は「先に論文が科学雑誌に掲載された方」のものになる。 明らかに「はやぶさ2」の方が先に小惑星に到達しようとしている時に、「オシリスレックス」の探査スタッフが先に論文を 書いてしまったというのだ。 日本の科学者は、この連絡(私は「密告」ではないかと勘ぐった)にびっくり仰天。 慌てて着陸直前の忙しい時期に時間を割いて論文を書いて送り、結果、2つの論文の発表は「同時」となった。 いやあ、なんか、いろいろあるんだなあ。(^^; 面白い話だった。 寝る。
2020年2月26日(水)
朝。 雨が降っている。 1936年の今日は雪の日だったと聞くから、84年前に比べてそれだけ気温が高くなっているということかな? 出勤するも、入り口の門が9時になってもまた開かない。 電話して派遣先と連絡を取って貰い、どうにか鍵は開いたが、建物に入って業務に就いたのが9時15分。 無駄な時間をロスしてしまった。 昼。 スマホでニュースをチェックしていた人が「あっ」と声を上げたので何かと思ったら、新型コロナウィルス。 北海道でまた1人、亡くなられた人が出たらしい。 (なんとかならないのか、本当に) 午後。 まだ営業開始前の図書館という、ぶっちゃけて言えば工事中のビルの中で仕事をしているので仕方がないのだが、今日は電気 工事の作業員がやって来た。 「ドリルを使うので、書棚にカバーをかけます」 と言われるが、こっちはその書棚にある図書にICタグを取り付ける仕事をしているわけで……。 まあ、いろいろあった1日だった。 帰宅して風呂に入り、ニュースを見ると、新型コロナウイルスによる肺炎で東京都の男性ひとりが死亡。 渡航歴はなし。 つまり、国内で感染したということ。 また、新たに都内に住む男性3人も新型コロナウイルスに感染していたことが確認された。 これで都内の感染者数は、計35名に上る。 ニュースだと感染者が出るたびにその人の年齢とか性別とかが報じられるのだが、必要なのは患者がどこに出かけたのかとか そういう情報だよな。 (明日も通勤のために満員電車に乗らなくてはならないのだよ、私は) 寝る。
2020年2月25日(火)
朝。 花粉症以外は体調は良好。 いつものように満員の有楽町線に乗車したら、なぜだか車内がカビ臭い。 一旦、下車して別の扉から乗り直したら少し臭いは薄らいだが、何だったのだろう? 職場へ。 建物に着いたところでトラブル発生。 入り口の門が閉まっていて、建物から締め出されてしまったのだ。 問い合わせたら「担当者がいないので」と、別の人が来て開けてくれた。 (担当者、風邪でも引いて休みとか?) 時節柄、他人の体調が気になる。 昼休みの雑談でも、今回のコロナウィルスへの対応は概ね評判が悪い。 症状が軽いか、まだ出ていない段階で検査して陽性だったら自宅待機とかしていてもらえれば良いのに、相当に重症になって からでないと検査が受けられないのだ。 日本の会社は、検査で陽性と言われていない人が「ちょっと体調が悪いので」だの「やや思い当たるところがあるので」だの 言って気軽に休めるようなところではない。 だから感染者は気付かぬまま毎日、満員電車で通勤していることになる。 これで感染が拡大しない方がおかしい。 「オリンピック前なので、感染者として発表する人の人数を少なく抑えたいからじゃないだろうか?」 「オリンピックで世界中の人にウィルスを撒き散らしたりしたら、却って世界中から非難されるんじゃないか?」 などという話になる。 夕方。 定時で退社……しようとしたら、また門が閉まっていて、今度は建物に閉じ込められてしまった。 仕方がないのでお客様用通路をこっそり通って外へ出たが、今日はいったいどうなっているのだろう? 帰宅。 ネットで見つけたちょっと興味深いニュース。 障害者用に遠隔操作ロボットをレンタルしている会社に、社員の在宅勤務用にロボットをレンタルしたいという問い合わせが 相次いでいるのだとか。 レンタル会社としても対応していくつもりらしい。 これをきっかけに日本国内の在宅勤務が広がっていくのだろうか? 無駄な通勤時間が減ると体力的にも楽になり、仕事の効率も良くなるだろう。 職場と家との距離を気にしなくて良くなれば、東京への一極集中の問題も解決出来るのではないかという気がする。 より良い未来の夢を見つつ……寝る。
2020年2月24日(月)
今日もニュースは新型コロナ。 私自身の体調としては熱もなく咳も出ていないのだが、手の洗いすぎで爪がボロボロになって来てしまうという思わぬ弊害が 出て来てしまった。 午後。 不要不急の外出を控えて、部屋で読書とネットの閲覧。 嶋田洋一先生のFacebookへの書き込みで「日本空間」という数学用語の存在を知る。 (位相空間論の研究に貢献した溝上武實博士ら日本人研究者にちなんでこういう名前になったらしい) 日本空間とは、閉包を保つような局所近傍系を持つ空間のこと。 閉包を保つとは、二つの閉包空間の間の写像 f :(X,cl)→(X',cl') が、任意の部分集合Aに対して f(cl(A))⊂ cl'(f(A)) を満たすことだそうだ。 f :(X,cl)→(X',cl')というのは、fが(X,cl)から(X',cl')への写像ということで、 写像とは、二つの集合の一方の集合の各元(集合の中身)に対し、他方の集合のただひとつの元を指定して結びつける対応の こと。 例えば、 集合Aの元が、正男、太郎、和也、由紀子、明美、静江 集合Bの元が、2歳、3歳、4歳 であるとき、正男(2歳)、太郎(3歳)、和也(4歳)、雪子(2歳)、明美(3歳)、静江(4歳)であるならば、 集合Aの元である「正男」と「雪子」は、集合Bの元の「2歳」を指定して結びつき、 集合Aの元である「太郎」と「明美」は、集合Bの元の「3歳」を指定して結びつき、 集合Aの元である「和也」と「静江」は、集合Bの元の「4歳」を指定して結びつく。 そんな関係。 f(cl(A))⊂ cl'(f(A))というのは、f(cl(A))が cl'(f(A))の部分集合だということ。 そして、cl(A)というのは、集合Aの閉包(Aの触点全体の成す集合)ということ。 閉包とは、その集合を含む一番小さな閉集合…… うん、自分が数学が苦手だったことを思い出したぞ。(^^; 夕方のニュース。 〈クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内で業務を行った厚生労働省の職員と検疫官の合わせて2人が、24日新た に新型コロナウイルスに感染していることがわかりました〉(2020年2月24日 16時42分 NHK NEWS WEB) 夜のニュース。 〈東京都は24日、新たに会社員の男性3人が新型コロナウイルスに感染したことを確認したと発表しました〉 (2020年2月24日 19時45分 NHK NEWS WEB) 刻々と増える感染者。 そして私の指の爪も、ついに割れた。 起きていてもろくなことがなさそうなので、もう寝よう。
2020年2月23日(日)
新型コロナで皇居の一般参賀は中止のようだが、メンサ・テスト合格者の会の月例会は通常運行。 本日は茶席の体験会なので、茶菓子を買いに行く。 「食べやすいもの1種類をいくつか買うのが良いのではないか?」 と言うのが私の意見だったのだが、 「多種類の中から選ぶのが楽しい」 という2号くん意見が通って詰め合わせセットを購入。 でも、セットのうちの1つは桜餅なんだよね。 (葉がついているので食べにくいのじゃないかなあ?) と思っていたのだが、真っ先に桜餅を選んだO岡氏、思った通り巻いてある桜の葉に苦戦していた。 2号くん自身は自分専用の金属製の黒文字(菓子楊枝)を使用するという裏技を使いやがった。 (私も自分専用の楊枝を買おうかなあ……) 後半はモノポリー。 一番に破産したのは私だった。 終了後はいつものように懇親会。 寝る。
2020年2月22日(土)
午前2時。 自分がコートを着たまま寝ていたことに気づいてパジャマに着替える。 なんだかそのままよく眠れずに朝になってしまった。 そんなわけで、ややボーッとした午前中。 なんか「猫の日」らしいね、今日は。 で、「『きょうの猫村さん』が、松重豊主演でドラマ化」というニュースが流れているのだけれど、マジなの? これって、めでたいニュースなのか? さて、マジでめでたくないニュース。 新型コロナ関連の続報。 〈新型コロナウイルスの集団感染が起きているクルーズ船内で業務していた厚生労働省などの職員の多くが、ウイルスの検査 を受けずに職場に復帰していたことが分かりました。厚労省内で検査が一度は検討されたものの、陽性者が多く出た場合の業 務への影響などを考慮し、見送られたということです〉(22日 10時58分 TBS NEWS) 「陽性者が多く出た場合の業務への影響などを考慮して、検査を見送る」という考え方が、いかにも役人。 「検査の結果、陽性者が出て業務に支障が出た」→「検査を行なった者が責任を取らされる」 「検査を行わなかった結果、感染が拡大した」→「ウィルス感染は自然災害なので誰もお咎めなし」 ……というような発想なのだろうなあ。 午後。 そう言えば、明日の天皇誕生日は、皇居での一般参賀を取りやめるらしい。 これは正しい判断だと思う。 一般参賀に集まる人には高齢者も多いからね。 夕方。 〈東京都は22日、都内の老人保健施設に勤める60代の男性職員が、新型コロナウイルスに感染したことを確認したと発表し ました〉(2020年2月22日 18時46分 NHK NEWS WEB) (「老人保健施設」は、ちょっとやばいんじゃ……) 〈都は感染した経路のほか、男性が勤める老人保健施設に入所している人たちも含めて、濃厚接触者がいないかどうか詳しく 調べています〉 だそうだが、この男性職員、都内在住者だそうだ。 ……ということは、電車通勤の可能性が高いよな。 都内で通勤電車に乗車して、濃厚接触者がいないということは、まずあり得ないぞ。 個人としては、うがい手洗いの敢行ぐらいしか対策は取れそうもないな。 (なんとかならんか、小池さん?) 寝る。
2020年2月21日(金)
今日も仕事。 昼休みに去年の台風と武蔵小杉の水害の話から「岸辺のアルバム」の話になり、 「ああ、八千草薫の息子を国広富之が演っていたドラマですね。竹脇無我が八千草薫と不倫して……」 と、言ったら、 「そこまで詳しく覚えているんですか?」 と、聞かれる。 (あとで調べたら1977年の番組) 歳がバレた?(^^; それにしても、多摩川の辺りに住む主婦が浮気するドラマのオープニングにオープニングで実際の多摩川水害のニュース映像 を使っていたのだから、今だったら苦情が来たと思うな。 定時退社。 帰宅途中で佐藤編集長と1号くんに会ったので、そのまま「磯丸水産」で飲み会。 店の中央に「設置工事中 使用禁止」と書かれた真新しいボックス(駅にあるブース型シェアオフィスぐらいの大きさ)が、 設置されていたので、 (なんだろう?) と、しばらく考えたのだが恐らくは喫煙室? たぶん条例の改正で喫煙室がない店は営業できなくなるとか、そんな理由で無理やり設置したのだろう。 「この店の広さで、あの大きさじゃ小さ過ぎるだろう」 と、1号くんが言っていた。 そんな話をしているうちに、燗酒が運ばれて来たので、あん肝と焼きハマグリをつまみに堪能。 家に帰って、寝る。
2020年2月20日(木)
朝食に油揚げを食べたせいか、なんとなく胃が重いな……と思いつつ出勤。 途中でふっと楽になったので脇を見たら稲荷神社だった。 こういうのを「気のせい」というのだな、たぶん。 職場に到着。 門を入って通用口から建物の中へ。 しばらくして、例の隣のボックスの人がやって来て、私を見て驚いている。 「どこから入って来たんですか?」 と聞かれたので、 「門を通って通用口から」 と答えると、 「あの門の鍵は閉まっていましたよ」 と言われる。 「は?」 と、聞き返すと、 「係の人が、確かに開けたはずの鍵が閉まっていると不思議がっていました」 とのこと。 もちろん、私は鍵を閉めてはいない。 (また、オカルト話?) 今日も定時で帰宅。 「所さん大変ですよ!」という番組で、学習院大学名誉教授の飯高茂氏の指導を受けながら双子素数の研究をしている小学生 というのを紹介していた。 この小学生こと高橋洋翔氏は、インターネットの動画で慶應大学の講義を聞いて数学を勉強したのだそうで、 「飛び級をしなくても大学の講義が聴けるので動画は便利」 だと言っていた。 確かに年長者に囲まれて大学に通うより子供にとってはストレスは少ないかも知れない。 こういう技術革新によって若い研究者が生まれやすくなって来ているのはめでたいことだ。 めでたくないニュース。 厚生労働省の発表によると、新型コロナウイルスの集団感染が起きていたクルーズ船ダイヤモンド・プリンセスの乗客2名が死亡したそうだ。 他の人は大丈夫なのかな? 寝る。
2020年2月19日(水)
出勤。 昨日、帰り道で何度も確認したので、奇跡的にほぼ(完全にではない)道に迷わずに職場へ到着した。 ここでちょっとオカルト(?)な話を聞く。 いまの職場は中に入る時に靴を上靴に履き替えるシステムになっている。 脱いだ靴は銘々が自分の私物ボックスに入れて帰りまで休憩室で保管しておく決まり。 ところが昨日、私の隣のボックスを使用していた人が帰りに靴を鞄から取り出したところ、靴の中から土(園芸で使う赤玉土 のようなもの)がバラバラと出て来たのだそうだ。 靴の中にそんなものが入っていたら誰でも気づく。 だから、上靴に履き替えるために靴を脱いだ時にはそんなものは入っていなかったのだと言う。 入室するのに上靴に履き替えるような職場なので、当然、泥だの土だのがあるはずもない。 真っ白な壁、真っ白な天井、床もピカピカ。 それがなぜ、誰も手を触れなかったはずのボックスの中の、さらに鞄の中の靴の中にそんなものが入り込んだのか? (これをネタにミステリーが書けないかなあ) そしてオカルトではないが、私のPCが昨日から不調。 入力データの件数を示すカウンターがおかしくなってしまった。 と、いろいろあったが、とりあえず今日も定時で帰宅。 駅で見かける外国人にアフリカ系が増えたように感じるのは、中国人観光客の数が減ったせいだろうか? 夕食は1000円で買った台湾水餃子。 美味だった。 寝る。
2020年2月18日(火)
今日から仕事。 大方の予想通り、出勤途中でしっかり道に迷う。 うろうろしていたら背後でかなり大きな破壊的な音。 振り返ったら中年のご婦人が1人、自転車ごと倒れていた。 見ていなかったのでよくわからないが、店舗の前に止めてあった他の自転車に衝突したのか自転車が2台、歩道の端から端ま でを塞ぐ形で転がっていたので、数秒タイミングが狂えば私も巻き込まれていたかもしれない。 飛び出してきた店の人と一緒に自転車を起こしたり、前カゴの荷物を拾ったり。 自転車の前カゴには、あまり重い荷物は載せない方が良いと思った。 そんなこんなで途中いろいろあって、どうにかたどり着いた職場はセレブ向けマンションの図書室。 綺麗な本棚でカビも埃も無縁の図書は扱う側としては楽だが、読んでもあまり面白くなさそうなラインナップ。 私が面白がって読むようなマニアックな本を好んで読む人間はセレブにはなれないのだろう、たぶん(^^; 夕方5時までICタグの貼り付け作業をして、帰宅。 帰り道の駅のホームの売店で、安倍さんの写真と「崖っぷち」という見出しを見たので「日刊ゲンダイ」かと思ったら「夕刊 フジ」だった。 どうやら新型コロナウイルスへの対策が手ぬるいといった内容の記事っぽい。 さすがの「夕刊フジ」も、今度ばかりは安倍さんに文句があるようだ。 中国をはじめとするアジア地域は新型コロナ肺炎。 アメリカはB型インフルエンザ。 そして東アフリカ地域はバッタの被害。 今年は生物系自然災害の当たり年か? 寝る。
2020年2月17日(月)
朝。 テレビで「新型コロナ肺炎に対する専門家会議の立ち上げが遅すぎたのではないか?」と言っていた。 確かにこの伝染病はすでに国内で蔓延している感じがする。 東日本大震災が起こるまで「津波」というものは海から大波が押し寄せて来るものだとなんとなく思い込んでいたが、実際の 津波はひたひたと足元から迫って来るものだった。 感染してもすぐには目立った症状が出ず、患者が気づかないまま動き回り、伝染病が静かに広まっている現状は、実は「パン デミック」がすでに起きているということなのではないだろうか? チャンネルを変えてTBSに合わせたら、関係者にインタビューしたために感染したかもしれないというディレクターについ ての話をしていた。 インタビューの相手は新型コロナ肺炎を発症した患者と同じ屋形船に乗っていた人で、 「検査を受けたけれど陽性だと言われていないので大丈夫だと思って仕事をしている」 といった内容を話していたところ、携帯が鳴って、 「えっ、陽性だった?」 インタビューは急遽中止、ディレクターも慌てて問い合わせをして結果が出るまで自宅待機ということになったそうだ。 感染の可能性がある人は、検査結果が出るまでは出歩かない方が良いね。 というか、出歩いちゃダメだと思う。 午前中。 「はるこん」の企画関係でメール。 中国のSFについての企画なので本当は中国の作家さんを呼びたかったのだが、時節柄、無理っぽい。 中国の小説を翻訳した先生に出演依頼をする。 昼。 玄関に人が来る。 郵便屋かと思ったら「○○です」と、個人名を名乗られる。 ドアを閉めたまま用件を聞いたら、 「便利屋さんを始めたのでご挨拶のチラシを渡したいので」 と、怪しさ100%なことを言われたので、そのままお引き取りいただく。 (なんなんだ?) 午後。 仕事関係のメール。 明日は初出勤なのだ。 夕方。 Amazonに発注した『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』(ケン・リュウ編 ハヤカワ文庫SF)が届く。 実は昨日『荒潮』(陳楸帆 中原尚哉訳 早川書房)と『息吹』テッド・チャン 大森望訳 早川書房)をKindle版で買った ばかり。 当分、読む本には不自由しないで済みそうだ。 寝る。
2020年2月16日(日)
今日は川崎の労働会館で「はるこん」の会議。 初めての場所なので早めに家を出るが、案の定、品川駅の乗り換えで道に迷う。 そして、川崎駅で降りてからもバス停を探してウロウロ。 やっと見つけたバス停で、 「このバスは労働会館まで行きますか?」 と聞いたら、 「いや、競輪場までしか行きません」 という返事。 他のバス停から労働会館へ行くバスが出ているというので、それを探す。 もちろん、再び道に迷う。 通行人に道を聞いて、どうにかバス停までたどり着いて乗車。 しばらくしてバスは「競輪場」のバス停に停車した。 窓から外を見ると、すぐ目の前に労働会館の建物。 走り出したかと思ったら、すぐに次の「労働会館」のバス停に着いてしまった。 (もしかして、さっきのバスに乗って1停留場歩いた方が早く着いた?) 1時から会議。 宿泊の予約とか、企画の件とか。 終了後。 バスで移動。 優先席で席を譲ってもらった。 乗車したら同時に2人に立ち上がられたので、ちょっと驚く。 いつもこんな風にみんなが争うようにして席を譲っているのか? 川崎の人は、親切だね。 近所で飲んでから解散。 今度は無事に品川で山手線に乗り換え、座席に座ってウトウト。 車内の表示を見て、 (いま目白駅だな……) と、思って目をつぶり、再び目を開けると、なぜか田端にいた。 (10分間ほどタイムワープ?) 反対行きに乗り換えて、今度は無事に池袋で降りて帰宅。 寝る。
2020年2月15日(土)
午前中。 「チコちゃんに叱られる!」を観る。 浴槽を「湯船」と呼ぶ理由について。 江戸時代に郊外(とNHKでは言っていたが、要するに「江戸はずれ」の地域)には銭湯が不足しており、水路を使った移動 式の風呂が利用されていた。 風呂桶を積んだ屋形船で、船上で川の水を沸かす構造のもので、この船のことを「湯船」と呼んでいたのだそうだ。 午後。 一昨日Amazonから届いていた『なつのロケット』(あさりよしとお 白泉社)を読む。 『進め!なつのロケット団』は、実在する大人たちを小学生に置き換えた半ドキュメンタリー漫画だったが、こっちは完全な フィクション。 実験重視の理科教育を行なっていた大好きな担任の先生が、教科書重視の校長とPTAと対立して学校を辞めることになり、 「先生の教育の正しさを証明しよう」と人工衛星の製作を行うという話。 『進め!なつのロケット団』の方は、主人公は三浦だったが、こっちは北山が主人公で、ロケット製作を通じて彼が精神的に 成長する物語になっている。 本で得た豊富な知識によって周囲から一目置かれている主人公の北山は、自分と同じようにロケットを作ろうとしている天才 肌の転校生・三浦に嫉妬して汚い手を使って妨害をしようとする……。 普通の少年漫画だと、この手の妨害をやるのは悪役なのだが、それを主人公にやらせるところが面白い。 さまざまな幸運に恵まれ、三浦は打ち上げに立ち会えなかったものの、物語はそれなりにハッピーエンド。 ちなみに『進め!なつのロケット団』の方では、別の理由で「三浦」は、やっぱり打ち上げに立ち会えない。(^^; ひとつだけわからないのは、担任の先生が三浦の転校の理由を「お父さんの仕事の都合で」と言っていること。 担任ならば三浦の秘密は知っていたはずだし、本当の転校の理由も知っていたはずなのだが、それを示す描写がない。 これはさすがに不自然だと思うのだ。 (まさか担任と不仲だった校長が、故意に重要な情報を隠していたとか?) 巻末には、主人公たちが作ったロケットの構造図が載っている。 そして、このロケットを本当に作ろうとした結果、設立された会社がインターステラテクノロジズである。 念の為、勝手に人工衛星を飛ばすのは違法行為。 漫画では「まさか小学生に人工衛星が飛ばせるはずはない」と、警察が見逃すという都合の良い展開になっているが、実際に 無許可で人工衛星を打ち上げたら逮捕されるよ。 ニュース。(西日本新聞電子版 2/15(土) 10:50配信) 〈新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)はどこで感染したのか分からない患者の発生が相次いで報告され、新たな局 面に入った〉 〈危機管理を担う官邸の緊張感は一気に高まり、7月に開幕する東京五輪への影響を懸念する声も上がり始めた〉 〈「死者が続出したら政権が持たない」と官邸関係者〉 「死者が続出したら政権が持たない」って、そこでまず「政権」の心配か? 一番気になったのが、 〈首相は14日の東京五輪・パラリンピック推進本部の会合で「感染症対策などに連携しながら遺漏なく準備を」と述べ、新 型コロナウイルスに直接言及するのを避けた。官邸周辺は「肺炎と五輪を結び付けたくない首相の思いがにじみ出た」と打ち 明ける〉 安倍さんの「都合の悪いことから目を背けたがる欠点」が、出てしまっている。 子供の頃の安倍晋三君は夏休みの宿題をやらずにごまかして、8月の末になって周囲の大人が代わりにやってやっていた…… という噂は本当なんじゃないかという気がしてくる。 一番嫌なことに立ち向かってこそのリーダーだと思うのだが。 かなり真剣に「オリンピック中止」を検討すべきなんじゃないかと思うけどな。 寝る。
2020年2月14日(金)
朝。 ニュースによると、ついに国内で新型コロナ肺炎の死者が出たらしい。 午前中。 近所の病院へ行く。 「うん、変なのが流行ってるよねえ」 と、医者。 「でも、あなたのはただの花粉症だから、アレルギーの薬出しときます」 薬局で薬を受け取ってから、爪切りを買いに近くの刃物屋へ。 店に入ったがカウンターに人がいない。 奥の方が居住スペースになっているタイプの個人商店なので、開いている引き戸から中に声をかける。 部屋の中に見えるのは、炬燵とスイッチの入ったテレビ…… かなりの大声で何度も叫んでいたら、炬燵の向こう側で寝ていたらしい老婆が半身を起こして、 「お客さんだよ」 と、部屋の奥に声をかけて、ようやく人が出て来た。 どうにか買い物はできたが、刃物屋として、この店のセキュリティは大丈夫なのだろうか? (買った爪切りは、なかなか切れ味が良かった) 夕方。 空想小説ワークショップ。 受講生に空港バスの運転手さんがいて、 「ホットやなあ」 と、浅暮先生。 (バスは乗客が降りた後で車内を消毒しているらしいが、乗員の健康診断みたいなものはしていないらしい) 「仕事とはいえ、池袋なんてホットな場所になんで来なあかんねん」 と、ぼやいていておられたが、私はそのホットな場所に住んでいるですが。(^^; チョコレートを持って来た女性が2人ほどいて、 (なんでだろう?) と、思ったらバレンタインデーだった。 (私のバレンタインデーは、昨日死にました) 「勝や」で飲んで帰宅。 寝る。
2020年2月13日(木)
雲は多いが暖かい日。 午前中はなんやかんやで潰れてしまった。 午後。 空が明るくなって来た。 『満州と岸信介 巨魁を生んだ幻の帝国』(太田 尚樹 角川学芸出版 kindle版)を読む。 本から顔を上げてネットでニュースを見ると、まら安倍さんが国会で野次を飛ばしたとかで揉めていた。 いきなり頭の悪い話にがっかりする。 (岸さんは、性格は悪かったかもしれないが頭は良かったのになあ) 夕方。 大森のライブハウス「風に吹かれて」に、藤岡藤巻ライブ「死ね!バレンタイン LIVE」を聴きに行く。 藤岡藤巻ライブは初めてだと言うお客さんに、出演者の静炉巌さんが、 「ライブハウスだと思わず、騒々しいレストランだと思ってください」 って、あんたらの歌声はただの騒音か。(笑) 本日の特別メニューは、死ね!バレンタイン LIVE スペシャルの「あなただけを見つめてるパスタ」だった。 真っ黒なイカスミ・スパゲティーの真ん中にとろとろの目玉焼き。 その黄身の中央オリーブが異様な瞳を表し、ケチャップが眼球から流れ出した血を表現するグロテスク系。 1000円で、味は美味。 他の日にも出して欲しいメニュー。 但し、繰り返すが見た目はかなりグロ。 さて、ライブ。 今日は新型肺炎の影響か、客席が少し寂しかった。 1部。 まずは出演者全員がマスクをして舞台に登場する「チャイナへいらっちゃいな(武漢へ来々)」。 「国際問題になるので、絶対に動画をインターネットにアップしないでください」 とアナウンスしていた。(^^) (ちなみに台湾からの熱心なファンの方は、今回も来日されていた) 藤岡藤巻の良いところは「いけないこと」を「いけないこと」と正しく認識しているところ。 内輪のおしゃべりとインターネットに公開して良いことの違いが分かっていない人が多いのが、最近のSNSが荒れる原因だと 思う。 2部はいよいよ本日のメインである「死ね!バレンタイン LIVE」 どうでもいいこと。 つまみにポップコーンを頼んだら意外と量が多くて、向かいの席の人に半分あげたら律儀に割り勘にしてくれた。 もちろん最初の曲は、バレンタインデーにチョコレートを貰った男を呪う「死ね!バレンタインデー」。 デート中、相手をホテルへ連れ込むことしか考えていない男の心情を歌った「やらしてくれ(バレンタイン Ver.)」。 そして、若い女子社員におっさんが勝手に抱いた妄想を歌にした「親父の心に灯った小さな火(バレンタイン Ver.)」。 ラストは「死ね!バレンタインデー(パンク Ver.)」を客席と合唱。 中途半端にファン・サービスの握手をやった挙句「すげえ恥ずかしかった」と言っていた藤岡さん、なんか可愛かった。 「新型肺炎は65歳以上の老人とか糖尿病等の既往症がない限り大丈夫とか言われているけど、俺は両方引っかかる」と言って いた藤巻さん、お大事に。 11時頃に帰宅。 寝る。
2020年2月12日(水)
午前中。 雑用が一段落したのでネットでニュースを読む。 アカデミー賞を受賞した「パラサイト」という映画、主人公が住んでいる韓国の「半地下の部屋」というものの存在を不思議 に思っていたのだが、ようやく謎が解けた。 なんでそんな変な構造の賃貸住宅があるのだろうと思っていたのだが、かつて北朝鮮からの攻撃に備えて作られた「防空壕」 が目的を失って、現在では低所得者層の住居として使用されているものなのだそうだ。 (なるほど!) 新型コロナウィルスの件。 検疫官に感染者が出たそうだ。 日本では検疫官は防護服を着用せずに検疫を行なっているらしい。 なぜだろう? 新型コロナウィルスなんて大したことないと思っているから? 防護服を用意するためのお役所の手続きが大変だから? 予算の都合? (これは純粋な疑問なので、念のため) 午後。 ダウンロードしてある「コンプリート・シャーロック・ホームズ〈全訳〉」の短編集『シャーロック・ホームズの帰還』から 「アビ屋敷」を、同じく短編集『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』から「ウィステリア・ロッジ」を読む。 「コンプリート・シャーロック・ホームズ〈全訳〉」は、ホームズものの全作品が日本語で読めるという便利なもの。 「アビ屋敷」は、昨日DVDで観た「修道院屋敷」の原作。 原作の方がドラマ版より犯人が推測しやすい。 「ウィステリア・ロッジ」 知り合ったばかりの男の自宅に招待され、朝起きたらそいつの屋敷はもぬけの空になっていたという男が、この奇妙な事件の 真相を明らかにして欲しいとホームズのところへやって来る。 そこへ警官がやって来て、問題の男が死体で発見されたことを告げる。 「いったい何が起こっているのか?」という謎をホームズが解くという話。 【以下ネタバレあり】 物語の最後に「虚無主義者」という言葉が出て来る。 「犯罪は虚無主義者の者と見られ」 という文章なのだが、原文をネットで確認すると、 “The crime was ascribed to Nihilism” となっている。 この「コンプリート・シャーロック・ホームズ〈全訳〉」は、翻訳がちょっとアレで「虚無主義者の者」という日本語がそも そも変なのだが、それは置いておくとして…… “crime”は「犯罪、犯罪的行為」。 “was ascribed to”は、“ascribe to〜(〜のせいにする)” の受動態(be+過去分詞)なので「〜のせいにされる」。 “was”と過去形だから「その犯罪は、Nihilismのせいにされた」となる。 さて、ここで出てくる、“Nihilism”という単語。 直訳すれば確かに「虚無主義」となる。 ただ、19世紀には政治的な意味での「虚無主義」というのは「アナーキスト(無政府主義者)」つまり当時のテロリストが 自分たちの行動の論拠として唱えていた思想なのである。 なので、もしも私がここを翻訳しろと言われたら「犯行は無政府主義者のせいにされ」あるいは「犯行はテロリストのせいに され」とか、どうしても“Nihilism”を「虚無主義」と訳したいのなら「犯行は虚無主義(無政府主義者が行動の論拠として 唱えていた思想)によるものとされ」とか訳すな。 寝る。
2020年2月11日(火)
朝。 寝坊してテレビをつけたら東京MXの「モーニング・クロス」でゲストコメンテーターの古谷経衡氏(評論家)が「神武天皇 は実在していなかった」という話を語っているところだった。 「そもそも127歳の人なんてあり得ないんだから」という古谷氏に、同じくゲストコメンテーターの福島香織氏(元産経新 聞記者)が「昔の暦の1年はいまの半分の長さだったという説もある」と反論していたが、私は過去の歴史について記述しよ うとした人が、口伝として残っている話を組み合わせて歴史書を書いているうちに計算が変になってしまったのだと思うな。 午前中。 事務的な用事で2号くんのアパートへ。 空腹を覚えたので、2人で池袋のスパゲティ屋へ行って昼食。 午後は、三省堂の古本まつりへ。 私は「マンガ少年」(1978年8月号)を見つけて喜んで買ったが(税込550円)2号くんが目をつけたのは春画の本。 好きだよなあ……(笑) 帰りがけに有楽町線東口改札付近を通りかかったら、男性の大声が聞こえた。 酔っ払いが騒ぐ時間でもない(午後3時20分頃)のになんだろうかと見てみたら、痩せた男が体格のいい男性に取り押さえ られていた。 しばらくして警官も来たので、男はなんらかの理由(犯罪行為?)で男性に追いかけられ、ここで捕まったものらしい。 やれやれ、池袋もときどき騒々しいね。 さて、2号くんのアパートへ戻って、戦利品の確認。 私の買った「マンガ少年」には、高橋葉介の「腹話術」が載っていた。 主人公の少年は、亡き父譲りの腹話術で見世物小屋に雇って貰おうとするが断られる。 腹話術に必要な人形が、父親の酒代に消えてしまっていたからだ。 少年は仕方なく拾ったぬいぐるみを使って大道で芸を見せるが、客はショーは堪能するものの誰も金を払ってくれない。 やがて力尽きた少年は……。 名作である。 「宵闇通りのブン」の第1話のゲストキャラだった腹話術師のガッポが出ていて、思わず「おおっ!」と声をあげる。 このガッポは「宵闇通りのブン」のガッポと違って「名人」と呼ばれる自信満々のショーマン。 手にしている人形もファルコンではないし「宵闇通りのブン」のガッポとは別人だろうか? それとも、このガッポの素顔があの気の弱いガッポなのだろうか? こういうキャラの変遷が見られて興味深い作品。 藤子不二雄「老年期の終わり」。 異星文明との接触を求めて人工冬眠技術によって6000年かけて宇宙を旅してきた青年。 しかし彼が眠っているうちに人類はワープ航法を発明して惑星の開発を進め、そして、いまはそれらすべてを捨てて撤収する ところだった。 地球文明は「老年期」に差し掛かっていたのだ。 新しい惑星を開発しようと6000年かけてたどり着いた惑星で「開発をやめてこれから地球に帰るところだから」と言われ た青年は…… 未来の人類が抱える問題「出生率の低下による人口減少」と「文化の停滞」が、そのまま今の日本の抱える問題に重なって、 1978年の、未来を夢見ていた時代にこれを描いた藤子先生は、やはりすごいと思う。 ところで、この時代、漫画家の個人情報ってものすごくオープンだったのだね。 ページのハミダシに作家の自宅の住所が部屋番号まで書いてある。 笑ったのは第1回マンガ少年新人賞で佳作を獲った絵夢桂(えむ・けい)さん。 〈本名・○○。××大学△△科に学ぶ二十二歳の好青年〉(さすがにいまとなってはアレなので伏字にした) ……と、本名から大学名、学科、年齢、性別を全部ハミダシに書かれている。 おおらかな時代だ。 そして2号くんの戦利品「春画」は…… 江戸時代の浮世絵で、性器まで精密に描かれた日本画。 男性器が異常に巨大に描かれているのが特徴で、もうひとつの特徴が登場人物に表情がないこと。 無表情のまま性器で連結された人物画は、あまりエロティックには見えないものなのだな。 夕方。 1号くんから電話があって、3人で飲みに行く。 夜。 7時半頃、再び2号くんのアパートに戻って「シャーロック・ホームズ」のDVDを観る。 「マスグレーヴ家の儀式」 1週間の期限を切って解雇した執事が行方不明になり、彼の婚約者だったメイドが発狂。 何が起こっているのかを解くホームズ。 そもそも長年勤めた有能な執事を、あんなことでクビにしてしまった雇い主に問題がある。 そして、あんな隠し方だったら、別に苦労して暗号を解かなくても大掃除の時にでも偶然に発見されていそう。 あまり好きじゃないエピソードだ。 「修道院屋敷」 貴族の男性が殺害され、妻の目撃証言によると強盗の仕業らしい。 しかし現場に残されたワインのグラスに違和感を覚えたホームズは…… シャーロック・ホームズは警察官ではないので、真相を公表すると却って事態がややこしくなりそうな事件の場合は、あえて 事件の真相を黙っておくことがある。 これもその1例。 帰宅。 テレビで「奇跡の星 人類の故郷(前編)」を観る。 すごくどうでもいいことかもしれないが「この湖で最も人気がある生物はイカです」というナレーション。 もしかして原文は「“popular” な生物」だったのだろうか? 「ポピュラー」には確かに「人気がある」という意味もあるが、その湖にどれだけ多種多様なイカが生息しているかという話 なのだから「ありふれた生物」と訳した方が良かったのではなかろうか? ……寝よう。
2020年2月10日(月)
午前中。 会場予約リベンジ。 取り損なった会場の並びにある公共施設の貸会議室を借りる。 マスクをしていても外出したあとはくしゃみが出るので、マスクの在庫数を不安に思う花粉症患者。 (動画で「マスクの作り方」なんてものを見てみるが、手先の器用な人じゃないと歪んで役に立たないマスクになりそう) マスクの残量が気になって外出が億劫になるという困った状態に陥っている。 来週から仕事なので、その分だけは確保しておかないと困るのだ。 インターネットの「メディア芸術カレントコンテンツ」というサイトに「海外に日本マンガを届けた人々」という記事があり、 その連載第2回に一本木蛮先生がアメリカの出版社にスカウトされた時のエピソードが載っていた。 コミケで隣のスペースの人が外国人に話しかけられて言葉が通じずに困っていたので、一本木先生が通訳してあげたところ、 「ところで、あなたは誰ですか?」と聞かれ、 「私はマンガを描いてます。いろいろ描いてますけど、ここに並んでいるのは同人誌です」 と答えたところ、 「じゃあ、あなたの同人誌、全部買いたい」 と言われた。 同人誌を買う話だけだと思っていたら「出版させてほしい」という話だった。 で、この外国人こそが、1984年にアンタクティック・プレス(Antarctic Press)という独立系コミックス出版社を立ち上 げた台湾系アメリカ人のマンガ家ベン・ダン(Ben Dunn)だった……という話。 こういうのを「出会い」と言うのだろうけれど、もしも一本木先生が隣のスペースの人が困っていても「関係ないや」と放っ ておく人だったら、この出会いはなかっただろうと思う。 さらに、 〈ベンはこの時、日本のマンガ家をハンティングするためにコミケに来ていたんです。ベンから「ほかの日本のマンガ家を紹 介して」と言われました。紹介できる人はいくらでもいたけれど、私から「まずちゃんと出るってことを目に見える形で見せ て」と言ったんですよ〉 と、出版契約についてもきちんとした要求を出して交渉している。 ベン・ダン氏がコミケで声をかけたのが「一本木先生が隣のスペース」で本当に良かった。 夜。 NHKで〈逆転人生「“人づき合いが苦手”から大逆転!新進気鋭のロボット開発者」〉を観る。 ゲストは、株式会社オリイ研究所代表取締役の吉藤健太朗氏。 早口だし、ときどきちょっとどもるし、落ち着きがないし……という見た目の吉藤社長。 人付き合いが苦手すぎて、小学校5年から中学2年までの3年半、引きこもりに。 その中学時代に母親が応募してくれた「ロボフェスタ関西2001」の「虫型ロボット競技大会」で準優勝。 この大会で久保田憲司を知り、彼が教員として務める奈良県立王寺工業高等学校に進学する。 高校時代、久保田の指導の下で水平制御機構を搭載した電動車椅子の研究を行い、ジャパン・サイエンス&エンジニアリング・ チャレンジ(JSEC)で文部科学大臣賞とアジレント・テクノロジー特別賞を受賞。 JSECのプロデューサーである渡邊賢一の勧めで早稲田大学創造理工学部へ進学。 在学中に遠隔で操作できる人型分身コミュニケーションロボット「OriHime」を開発し、オリィ研究所を設立したという人。 (これやはり、息子の適性を見抜き、かつ「ロボフェスタ関西2001」の情報を得て応募してくれた母親が偉いよな) 番組中、一番ためになったこと。 吉藤社長、いつも「黒い白衣」という奇妙な服を着ている。 「黒い白衣」とは、白衣の形を基本にした特殊な上着で、黒い布でできている。 大きなポケットがたくさんついていて、ポケットに大きくて重たいものを入れていても型崩れしない優れもの。 だが、この「黒い白衣」の最も大きな特徴は、ともかく見た目が変なこと。 「こういう格好をしていると変人が嫌いな人が寄って来ないので、自分と合わない人の相手をしなくて済む」のだそうだ。 これは大事だ! 人間、自分が変な人だと分かって欲しかったら変な格好をするのが一番。 大事なことだと思った。 (あ、変じゃない人は無理して変な格好をする必要はないよ) 寝る。
2020年2月9日(日)
……寝坊した。 目が覚めたのが8時過ぎで、そのせいで午前中の予定がグダグダになる。 午後。 録画で「チコちゃんに叱られる!」を観る。 段ボールの「ボール」とは、英語の “board paper” を日本人が「ボール・ペーパー」と聞き違えて「ボール紙」と誤訳したも ので「段」は、初期の段ボールは平らな板紙が片面にしかついておらず、表面が「段々」になっていたからだそうだ。 夕方。 佐藤編集長に誘われて「孤独のグルメ」の2017年大晦日スペシャルを一緒に観る。 観ているうちに腹が減ってきたので、一緒に池袋へ。 通りにある病院の入り口に「新型コロナウィルスに感染した可能性のある人は保健所で指定医療機関を紹介してもらってそこ へ行って欲しい」という趣旨の張り紙がしてあり、そういえば通りを歩いている人の数も少ない。 西口の「四十八漁場」へ。 うちのテーブルについた女性店員が新人だとかで、店長が後ろについて見ているのだが、どうしても片口の酒を注ぐ時にこぼ してしまう。 この店は、片口で酒を頼むと、片口の前にぐい呑を置いて片口に注いだ酒が溢れ出してぐい呑に収まるというショーをやって くれる店なのだが、これを上手くやるのはなかなか難しいようだ。 片口の酒ばかりを注文していたら、しばらくして担当が新人から店長に替わってしまった。(^^) (頑張れ、新人!) 帰りに三省堂の古本まつりに寄ったら『南総里見八犬伝』の文庫が全巻揃いで3000円で出ていた。 (そう言えば2号くんが「八犬伝」を読みたいと言っていたな……) と、電話する。 「いま、池袋にいるんだけど……」 「もしかして、古本まつりか?」 「うん」 「「八犬伝」買って来てくれ!」 先日、見つけたものの手持ちの金が足りなくて泣く泣く諦めたらしい。 ……やっぱり。(笑) カードで全10巻を買い、重たいのでそのまま2号くんのアパートへ。 ついでなので一緒に「シャーロック・ホームズ」を観る。 「プライオリ・スクール」と「第二の血痕」。 「プライオリ・スクール」は、寄宿学校から名門貴族の子息である10歳の少年が行方不明になる話。 「第二の血痕」は、重要外交文書の紛失事件の話。 両者ともに登場人物の若い頃の情熱的な恋愛が不幸をもたらす話で、ドイルの(というより当時のイギリス人全般のものかも しれないが)結婚観がよくわかる。 帰宅。 「映像研には手を出すな!」を観てから、寝る。
2020年2月8日(土)
朝。 部屋でのんびり「チコちゃんに叱られる!」を見ていて、今日がミーティングの会場予約の日だと思い出して慌てる。 予約開始は9時なので、走ってギリギリで会場に飛び込んだら、 「その日の予約は全て埋まっております」 (アウト!) 帰り道で気がついたこと。 東京芸術劇場には、介助犬用の足洗い場があるのだね。 脇の方(劇場通り側)にあったので気づかなかった。 劇場の玄関は西口公園の方である。 介助犬を必要とする人は、大きな劇場の建物をここまでグルッと回って来ないといけないのか? そして足を洗ったあとにここから玄関側に回れば当然、再び犬の足は汚れるわけで…… この劇場、車椅子用のリフトはあるが、いちいち係員を呼ばないと使用できない仕様。(普段は鍵がかかっている) 介助犬用の足洗い場も、いちいち係員を呼んで脇の通用口の鍵を開けてもらって入場することを想定している? 障害者を「他人の手を借りないと何もできない人」のポジションに置いておきたいという意思表明かと勘ぐってしまうぞ。 帰宅。 「ゆたんぽこたつ」で足を暖める。 熱湯を入りのペットボトルをもこもこ靴下に入れたものを布団の下に入れ、大きめのクッションの上に座って布団に足を突っ 込むという安めの暖房器具。 (あとはクッションテーブルが欲しいかな……) この「ゆたんぽこたつ」、欠点は一度入ると抜けられなくなるところ。 午後はなんやかんや理由をつけてデスクワークをして過ごす。 夜。 テレビで「翔んで埼玉」を観る。 田無や八王子が都内では田舎だとdisられていた件をTwitterでつぶやいていた人がいたが、池袋が埼玉の植民地扱いされた件 については当たり前すぎて、もはや誰も話題にしない? ちなみに、この映画を各地の映画館で計16回観たという人の感想では「一番盛り上がっていたのは池袋」だったそうだ。 私も池袋で観た人間のひとりだが、やはりそうだろうと思った。(笑) (埼玉と池袋は、やはりワンセットで語られるものなのか?) 寝る。
2020年2月7日(金)
午前中。 今月後半の仕事について、派遣会社からメールが届いていた。 〈詳しい打ち合わせや下見ができてない状況ですが、やることは間違いありません〉 心強い内容だ。 午後。 昨日買ったWindowsの使い方を試行錯誤。 夕方。 『昭和の妖怪 岸信介』(岩見隆夫 中公文庫)を読み始める。 岸信介というのは、コミュ力が高くて頭の良い(計算高い?)人だったようだ。 そして「絶対に自分の手は汚さない」という信念を持っていた人のように見える。 その辺が「汚れ仕事も厭わない」甘粕さんや「精神論で乗り切ろうとする」東條さんとの違いだったのだろうか? そう考えると、 「便所の汲取口の掃除をしているうちに、汚水溜めに落としたタワシを平気で拾えるようになる。慣れとは恐ろしいものだ」 という甘粕さんの言葉は意味が深いよな。 甘粕さんは、他人から「人殺し」と呼ばれているうちに、平気で人を殺せる人になっていったのだろうか? (生徒に素手で便器を掃除させている学校は、すぐにやめなさい) 「上に命じられて自分の手を汚すことは尊い」という教育は、確かに「自分の手は汚さずに、他人に手を汚させる」という、 岸さんタイプの政治家にとって都合の良い人材を育成するのには最適。 しかし君は、汚名をかぶって全てに口をつぐんだまま青酸カリを飲んで自殺した甘粕さんのような人生を生きたいか? 岸さんは甘粕さんが死に、東條さんが死刑になったあと、自分は総理大臣になったのだよ? 夜。 名作だと話題の「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」をテレビで観る。 連続殺人事件の犯人を目撃し、直後に精神的ショックで記憶喪失になってしまったヒロイン・毛利蘭を、主人公のコナン君が 守るという話。 「こいつが犯人だろうなあ」と思った奴が、やっぱり犯人だった。(笑) (言うほど名作か?) 寝よう。
2020年2月6日(木)
寒い。 冬なので寒いのは当たり前なのだが、気温差が大きいせいかすごく寒く感じる。 そもそも安普請で、部屋で火鉢を焚いていても一酸化炭素中毒にはならないと思われる安全性の高いアパートなのだ。 よって、部屋の中にいても屋外の寒気を肌で感じることができる。(こう書くとなんか良いことのような気がするな……) 午後。 昨日、Amazonでポチってしまったので、今日は荷物の到着を待って室内待機。 今月の後半に仕事が入っているはずなのだが、昨年の暮れに「詳細は年明けに」と連絡が来てそのままになっていた。 さすがにもう2月なので、派遣会社に確認のメールを送る。 その他諸々雑用等。 夕方。 ポチッた荷物が郵便受けに届いていたことが判明する。 (待機の意味がなかった……) 注文したのはノパソに入れるソフトと外付けDVDドライブ。 DVDドライブをノパソに取り付け、起動を確認してからソフトの箱を開ける。 (空っぽ?) ……ではなく、紙が1枚。 よく見たらURLとシリアルナンバーが印刷されていた。 ええと…… 「このURLのサイトにアクセスし、シリアルナンバーを入力するとソフトがダウンロードできます(要約)」 DVDドライブ、いらないじゃん! (まあ、DVDドライブは、今後も使うものだし……ブツブツ) 夜。 ダメージから立ち直って、紙に書かれた通りにしたらダウンロードが始まった。 結構待たされる。 画面に表示された「続く」の文字をクリックしていくと「Windowsを買え」的な文字が表示される。 言われた通りに購入手続きをすると、今度はWindowsのダウンロードで、こっちは3時間以上! ダウンロードを待っている間に、『満州裏史 甘粕正彦と岸信介が背負ったもの 』(太田尚樹 講談社文庫 Kindle版)を 読み終わってしまった。 割を食いっぱなしの甘粕さんが自殺に追い込まれた一方で、終戦直前になって東條さん(言うまでもないが、東京裁判で有罪 になって絞首刑になった人)と喧嘩した岸さんが首相にまで出世する話で、安倍さんが靖国参拝にこだわる心情が理解できる 気がする。 爺さんのやったこと(なんでお前だけ逃げてシレッと総理大臣になってんの?)を考えると、まともな神経なら寝覚めが悪い もの。 ……さて、Windowsのダウンロードが終了したところで、いよいよ目的のソフトのダウンロード。 これがまた、2時間近くかかって……。 結局、すべてのダウウロードが終了したのは午前2時過ぎだった。 ……もう、寝よう。
2020年2月5日(水)
暖かな陽気の日。 朝。 いつものように東京ローカルのニュース番組を見ていたら、本日のゲストコメンテーター藤井聡氏(工学博士)が「新型コロ ナウィルスの影響に、東京五輪の終了……」と、今年の日本経済がまずい状況になる要因を箇条書きにして挙げていた。 (確かにそうだとは思うのだが、そこをなんとかする方法ってないものかね?) 昼。 鼻パッドが取れてしまったハズキルーペを持って眼鏡屋へ。 新しいパッドをくっつけてもらって、税込330円。 ついでにメガネの方の調整もお願いする。 「だいぶ歪んでいるようですが……」 と言う店員に、 「本を読みながら寝ちゃって、寝返りを打ったらそうなった」 と説明。 (こっちはタダで直して貰った) 帰宅。 愛用のソフトのMac版が終了すると言われたので、Boot Campアシスタントを使ってMacBook AirにWindowsをインストー ルすることにしたのだが、Windows ISOファイルのダウンロードに四苦八苦する羽目になった。 なぜだか途中でダウンドードが止まるという謎現象に4回も遭遇してしまったのだ。 それもダウンロード開始から1時間以上も経ってから止まるので、時間のロスが大きい。 なんとかダウンロードはできたものの、今度はBoot Campでファイルを開こうとするとエラーが出てしまう怪現象。 ついに、Boot Camp(Mac付属の無料ソフト)は諦めて有料のソフトを買うことにしたのだが、Amazonで調べたら、この ソフト、パッケージ版しか見当たらない。 MacBook Airは入出力端子が、Type-CだけなのでMac純正のDVDドライブを接続しようとするにはアダプターが必要。 で、DVDドライブを接続しようとしたら、私の持っているUSBアダプターがこのドライブに非対応であることが判明する。 (Mac純正DVDドライブは「USB3.0」じゃないと接続できないんだそうだ) 新しいアダプターを買おうかと迷ったが、Amazonで調べたらDVDドライブの方が安かったので、そっちを購入した。 思わぬ出費に泣く。 (そもそも自分のところのノパソの入出力端子をType-Cだけにしておいて、純正品のDVDドライブの端子の方はType-Aだけ という Apple が意味不明なのだ) 夜。 『満州裏史 甘粕正彦と岸信介が背負ったもの 』(太田尚樹 講談社文庫 Kindle版)の続きを読む。 甘粕正彦と岸信介の阿片がらみの黒い話。 当然のように里見甫の名前も出てくる。 終戦の時に甘粕さんが自殺したのは、岸さんたちと違って甘粕さんは阿片以外にもいろいろやっていたので、捕まったら無罪 放免にはならなかったからじゃないかと、著者の太田さんは書いている。 (阿片の販売を行なった里見さんと、阿片で得た金を政界に流していた岸さんは釈放されていて、東京裁判の被告にはなって いない) 「中国人に阿片を売ったこと」で裁判にかけると、イギリスの立場が悪くなるので忖度したんじゃないかという話だ。 そう考えると、何かと「汚れ役」を押し付けられた甘粕さんが気の毒に思える。 さて…… 天気予報によると明日は打って変わって気温が下がるそうだが、どうせ私は宅配待ちで家から出られないので別にいい。 寝る。
2020年2月4日(火)
昨日、山手通りの近くで小火があったらしい。 道理で消防自動車が騒々しかったわけだ。 Twitter。 今回のコロナウィルスについてのTweetが流れてくるが「タイヘンダ、タイヘンダ」と煽るような内容のTweetのアカウントを 見てみたら、有名な「ネトウヨ」の方々だった。 内憂には目を瞑り、外患は騒ぎ立てるのは「ネトウヨ」の特徴か? 午後。 『満州裏史 甘粕正彦と岸信介が背負ったもの 』(太田尚樹 講談社文庫 Kindle版)を読む。 話はいよいよ満州事変。 1931年(昭和6年)9月18日に、例の満鉄の爆破事件(柳条湖事件)が起こったわけだが…… 関東軍の暴発を、一応「止めた」形にしたい参謀本部から「止め男」として派遣されたのが、建川美次少将。 彼を「差し止めに送る」という電報が関東軍司令部に届いたのが1931年(昭和6年)9月17日の夜のこと。 建川少将が奉天に到着したのが9月18日の夕刻前。 当然、臨時軍司令部に連れて行かれると思ったら、着いたところが料亭「菊文」。 待っていたのが関東軍参謀・板垣征四郎(酒豪である)。 きれいどころが現れて、さんざん飲まされ酔い潰されて、目が覚めたのは満鉄の線路が爆破されたあと。 東京に帰った建川は「関東軍から軟禁されて、手も足も出せなかったのだ」と言ったそうだが、実は建川自身も一種の同調者 だったらしく、あまり本気で止める気もなかったらしい。 意外だったのは、石原莞爾が満州国のモデルとして考えていたのが、どうやら「アメリカ」だったらしいということ。 どちらかと言うと民主的な理想国家を目指していたということだろうか? それが話が具体化するにつれて「やっぱり、清朝の前皇帝を連れて来た方が話が早い」みたいになって、溥儀さんが呼ばれる 流れになったっぽい。 (溥儀さん、この時に上手く逃げていれば……?) 夕方。 アマゾンから荷物が届いたのだが判子を押そうとすると「結構です」と言われる。 どうやらアマゾンの直送サービスは、受け取りの判子を廃止したらしい。 (これ、配達の人が悪い人だったりとか、そういう心配はないのかな?) 夜。 ハズキルーペの鼻パットが落っこちてどこかへ行ってしまうという悲劇に見舞われる。 探しても見つからなかったので、もう寝る。
2020年2月3日(月)
天気が良いので出かけたいところなのだが、昨日、ドラッグストアで花粉症用のマスクを買おうとしたら売り切れという事態 に遭遇してしまい、外出を躊躇せざるを得ない状態に。 店頭で、 「ウィルス用のマスクではなく、花粉症用のマスクなんですが……」 と確認したのだが、どうやら「マスク」と名の付くものは皆売り切れらしい。 (新型コロナウィルス対策なら、花粉症用のマスクをしていても意味はないのになあ……) ニュース。 安倍内閣が黒川弘務東京高検検事長の勤務を「検察庁法」ではなく「国家公務員法」の規定に従って半年間延長すると決定。 この黒川さんという人、安倍内閣ベッタリと評判の人で、定年延長は夏に交代が予定されている検事総長に彼を就任させたい からだと見られている。 目下、安倍さんは公職選挙法違反をやっているのではないかということでもめている最中。 その安倍さんを起訴するかどうかを決める立場の人に「安倍内閣ベッタリ」の人を就任させるため、その人の定年を無理やり に伸ばしたということのようだ。 (さすがにこれは、法治国家としてアレじゃないかな?) 安倍さんも潔白なら潔白であると国会で明言し「証拠は全てシュレッダーしてしまった」なんてセコイことは言わずに「これ が私が潔白である証拠だ」とドンと出せばいいのだ。 朝刊の記事。 〈わずか3畳「極狭物件」 無駄ない生活、若者に人気 〉 月6万4500円で、人ひとりが寝転ぶのがやっとのような都心の狭い部屋が「若者に人気」なのだそうだ。 記事は、 〈家は住む人の価値観を映す。都心で増殖する極狭アパートは、物質的な豊かさとは異なるものに価値を見いだす人々が増え ている表れといえる〉 とまとめていたのだが…… こ で、こうした部屋に住む若者は「都心の極狭物件」のメリットとして、都心の勤務先まで満員電車で片道2時間かける必要が ないことを挙げているのだそうだ。 でも、それって別に「極狭物件」じゃなくてもいいよね? 高い家賃が払えない(=貧乏)だから仕方なく「極狭物件」に住んでいるんだよね? 〈物質的な豊かさとは異なるものに価値を見いだす〉じゃなくて「物質的な豊かさを諦めざるを得ない」だよね? 「貧乏で高い家賃が払えない若者が狭いアパートで暮らしている」現状を〈物質的な豊かさとは異なるものに価値を見いだす 人々が増えている表れ〉とか言って誤魔化すなよ。 さらに言うなら、いくら駅から近い立地だからと言って、三畳一間で6万4500円の家賃はぼったくり過ぎ。 狭いアパートを「デザイナーズ物件」なんぞと言って家賃を釣り上げているようにしか見えないぞ。 これは「貧乏で高い家賃が払えない地方の若者をカモに、極狭物件に法外な家賃を吹っかける悪徳業者」の話じゃないか? そもそもが…… 〈わずか3畳「極狭物件」 無駄ない生活、若者に人気 〉なんてのどかな話じゃないだろう。 〈わずか3畳「極狭物件」 なぜ若者はここまで貧しくなったのか? 〉だろうが! 午後。 『満州裏史 甘粕正彦と岸信介が背負ったもの 』(太田尚樹 講談社文庫 Kindle版)の続きを読む。 大杉栄って、幼年学校での甘粕正彦の先輩だったのだね。 柔道が強かった大杉は暴力事件を起こして退学になってしまったそうだが、そういう事件が起きなければ、彼は軍人になって いたはずである。 そして、甘粕の落馬事故がなければ……。 もしくは彼が自分の希望を通して教師への道を選んでいたならば……。 大杉栄が「満州の夜の帝王」になるパラレルワールドを想像してしまった。 夕方。 ショッキングなメールが届く。 私が長年愛用して来たソフトが、今回のMacのOSアップデートに対応していない。 そこでOSのアップデートをストップして、ソフトの方のアップデートを待っていたのだが、そのソフトの開発会社が、 「Mac用の開発を中止する」 と発表したというお知らせが来たのだ。 (さて、どうしたものか?) 夜。 節分なので恵方巻きを食べるが、窓を開けるのが躊躇われるので豆まきはなし。 なんだか寂しい節分になってしまった。 寝る。
2020年2月2日(日)
午前中。 2号くんを誘って外出。 「うどんが食べたい」と言う2号くんと蕎麦屋に入る。 何度か行ったことのある蕎麦屋だったが、昼食時で混んでいたので初めて2階席へ案内された。 2階は宴会場で、思ったより広い部屋だった。 つい「ここで何かイベントができないか?」と考えてしまった自分は病気だと思う。 そのまま2号くんのアパートへ。 シャーロックホームズの「最後の事件」と「空き家の怪事件」を観る。 この2話は、実質的な前後編なのだが、間でワトソン役がデビッド・バークからエドワード・ハードウィックに交代し、吹き 替えの声優も長門裕之から福田豊土に変わっている。 「最後の事件」の後半部分と「空き家の怪事件」に同じ事件がワトソン視点とホームズ視点からそれぞれ描かれている部分が あるのだが、ワトソンが違う人なのだ。 (まあ、あまり気にならない程度かな?) いったん帰宅して、夕方からSF乱学講座のために高井戸へ。 本日の講座は「キノコの世界」。 講師は仮説実験授業研究会会員の梶孝司氏。 梶さん、元教員なのだそうで、 「学校では生徒が来るのが当たり前だったが、他のところでの講座では受講生が集まらないので苦労した」 という話をされていた。 さて「キノコの世界」。 キノコには、シイタケのように死んだ樹木を養分にして育つ「腐朽菌(ふきゅうきん)」と、マツタケのように生きた樹木と 共生関係を結ぶことで育つ「菌根菌(きんこんきん)」の2種類があるのだという話。 マツタケはアカマツが光合成によって作った糖を受け取る代わりに、自分が地中から得た養分を濃縮してアカマツに渡してい るのだと言う。 さらにその「菌根菌」と共生関係を結んで育つ植物(キノコは分類学上「植物」ではないそうだ)というものもあるそうで、 例えばベニタケはブナ科やマツ科の植物と共生関係にあるが、ギンリョウソウ(銀竜草)という植物は、そのベニタケから養 分をもらうことで育つのだそうだ。 キンランという蘭の一種と、コナラ(樹木)とコウタケ(キノコ)の間にも同様の関係があるそうで、この美しい蘭の自生地 には立て札には、以下のような注意書きの立て札があるそうだ。 「キンランはコナラの木から養分をもらっています。盗んでも絶対に育ちません。盗むならコナラの木ごと持って行ってくだ さい」。 興味深いのは、ベニテングタケを挟んだアメリカシラカバとダグラスモミの共生関係。 夏は広葉樹であるアメリカシラカバが活発に光合成を行い、ベニテングタケを通して共生関係にあるダグラスモミに糖を与え ている。 しかし、冬になってアメリカシラカバが葉を落とすと、今度は針葉樹であるダグラスモミが光合成で作った糖をアメリカシラ カバに与えるのだそうだ。 面白い話だった。 帰りはいつもの「包茶」で食事をして帰宅。 寝る。
2020年2月1日(土)
深夜。 誰かが「地震です」とか言っていてうるさいなと目を覚ましたら「緊急地震速報」だった。 部屋が揺れ出し、積んであった本が崩れて落ちて来る。 (この速報が、ちゃんと機能したのは今回が初めてじゃないか?) と、思いつつテレビをつける。 時刻:2時7分頃 震源:茨城県南部(北緯36.0度 東経140.1度) 深さ:約70km 規模:マグニチュード5.3 最大震度:4 茨城県:笠間市 小美玉市 茨城町 城里町 土浦市 石岡市 下妻市 常総市 取手市 牛久市 つくば市 筑西市 稲敷市つくばみらい市河内町 栃木県:鹿沼 市真岡市 埼玉県:加須 幸手市 宮代町 千葉県:野田市 豊島区は、震度2だった。 ……寝直し。 朝。 8時にニュース速報が入って「英国がEU離脱」って、知っとるわい! 昨日からずっと「日本時間の朝8時に離脱」と言っていたじゃないか。 (どうしてこういう緊急性のない情報を、わざわざ速報にして流すのだろう?) 午後。 間もなく誕生日を迎える1号くんと待ち合わせてバースデーケーキを買いに行く。 ワインとワイングラス、寿司屋で寿司を注文して2号くんのアパートへ。(場所的に集合しやすい) 誕生日を祝ってから一緒に1号くんのリクエストで「殿、利息でござる!」を観る。 私財を投げ打って宿場町を救った実在の人物「穀田屋十三郎」をモデルにしたコメディ。 居酒屋でうっかり実現性のない自分のアイデアを口にしてしまった菅原屋篤平治(瑛太)が、このアイデアを実現させようと する穀田屋十三郎(阿部サダヲ)をなんとか諦めさせようとハードルを示す度に、十三郎が持ち前の熱意で次々と乗り越えて しまい、どんどん話が広がって実行せざるを得ない状況に追い込まれていく描写が上手い。 悪役も含む登場人物すべてが愛すべきキャラクターとして描かれているので、鑑賞後に清々しい気持ちになる良い娯楽映画。 1号くんが帰ったあと、2号くんと2人でジェレミー・ブレットの「シャーロック・ホームズ」を観る。 「入院患者」と「赤毛連盟」。 「入院患者」 優秀だが開業資金のない若手医師に出資を申して、収入の1/4を条件に立派な病院を建ててくれた男。 彼は自分はその病院の個室のひとつに患者として入院することを条件としたのだが……。 「赤毛連盟」 赤毛の富豪が創設したという「赤毛連盟」なる奇妙な団体が募集した好条件のアルバイトに応募した男は……。 「百科事典を書き写す」という奇妙な仕事をそれなりに楽しむ男が、 「〈ハンニバル〉という言葉は〈A〉ではなく〈H〉から綴るのですな」 というセリフが出て来る。 ロンドンっ子の訛り(「ハニバル」が「アンニバル」になってしまう)をからかったものだろう。 しかし、彼が書写していたのは〈A〉の項であったはず。 〈A〉の項に〈ハンニバル〉という言葉がなかったので〈H〉から綴る言葉だと気付いたということかな? だとすると、結構、推理力の働く男なのかも知れないな……とか、細かいツッコミを入れてみる。 ドラマでは、次の「最後の事件」への伏線のためか、原作には登場して来ないモリアーティ教授を事件の黒幕として登場させ ていた。 勢いで「ドロヘドロ」の第1話を観る。 原作の絵(白黒)から想像していたより明るい色彩のアニメになっていた。 (話を知っている私には面白かったけれど、予備知識なしにこの第1話を見せられた人にも分かる内容かな?) そろそろ午前0時なので、家に帰って、寝る。2020年1月分へ 目次へ
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