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独 り 言 (2010年12月分)
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2010年12月31日(金)
大晦日である。
今年はどこのブースの売り子も頼まれなかったので、本日は自宅。

午後になって、近所をぶらぶらしていたら、コミケ会場のO河内さんから電話。
これから飲みに行くと言うので、参加する。

ゆりかもめの改札内で待ち合わせて、新橋の居酒屋でハイボールとビールと焼酎を飲む。
「『宇宙犬作戦』は、面白いのか?」
と、聞かれるが、あれを「面白いのか?」と言われてもねえ……。

だって、たとえば「おてもとのの木」のエピソード。
植木鉢に割り箸が刺さっているだけのものを手にして、
「これは非常に価値のあるものだ」
と、登場人物が言う。
しかし、それはどこからどう見ても「割り箸」なんである。

にも関わらず、それが貴重な物だという前提でドラマは続き、視聴者が、
(そうか、あれはこの芝居の中では価値のあるものということになっているのだな)
と、どうにか納得しかけたところで、
「これは単なる作り物で、何の価値もないのだ」
と、全てをひっくり返す人物が登場する。

(そうだろう。私もそうなんじゃないかと思っていたんだ)
と、やっと共感できる人物の登場に安心して、油断した視聴者に、
「それはニセモノで価値がないが、こっちはホンモノで価値がある」
と、示されるのが、やっぱり植木鉢に割り箸を刺しただけのもの。
そして、今度はまったくツッコミなしで、ドラマは終わってしまう。
視聴者は、まるで裸の王様が無事にパレードを終えて王宮に戻ってしまったのを見送った気分。

出演者が何か滑稽なことをやってくれるだろうと期待してテレビを観ていた視聴者が、気がつけば実は最も滑稽な立場に
置かれている。
これが「面白い」のかどうかというのは……やっぱり微妙だなあ。(笑)

「来年のSF大会で『宇宙犬作戦』企画をやらないか?」
と、誘ってみるが、さすがに誰も乗らなかった。

帰宅。
少し仮眠をとってから、目を覚ますと12時20分前。
年越し蕎麦を食べつつ、新年を迎える。

2010年12月30日(木)
朝。
比較的ゆっくり起きて、年の暮れらしく正月用品の買い出しに出かけ……
……なぜ『バクマン。(11巻)』(原作・大葉つぐみ 作画・小畑健 集英社)を買ってしまう?>オレ

結局、近所のコンビニで紅と白のカマボコを買って帰る。
(あー、正月だ、正月だ)

『バクマン。(11巻)』。
自分の作品がアニメ化したら、ヒロインを頼みたいと思っていた声優(自分のガールフレンドが、ライバルの作品のオー
ディションを受けると知って、強引にオーディション会場から連れ出す主人公。
(ダスティン・ホフマンの「卒業」か、これ?)

ライバル漫画家の新妻エイジ君が、またも「漢」を見せて庇ってくれたので、この件はハッピーエンド。
今回は「新妻エイジ・リスペクト巻」か?

夕方。
「♪かものはし」さんを飲みに誘おうとしたら、
「大掃除をやっている」
と、コミケの2日目だと言うのに、まるでカタギさんのようなことを言われて断られる。

「うちは、大掃除どころの状態じゃなくて……」
と、部屋の電灯が天井板ごと落ちて来た可哀想な話をして同情を引こうとしたら、
「そんなコントみたいなことが本当に起きるんなんて、楽しそうですねー」
と、羨ましがられてしまった。
(アレ???)

夜。
なんやかんやしているうちに午前0時を過ぎていて、「今日」はもう大晦日ではないか!
寝よう。

2010年12月29日(水)
すごい!
12月29日なのに、既に年賀状を書き終わっている。
人生最初の快挙かも知れん。
偉いぞ、オレ。

そう言えば今日はコミックマーケットの初日なので、昼頃からぶらぶら出かける。
豊洲でゆりかもめに乗り換えて、国際展示場正面で降りる。
すでに会場へ向かうより帰る人の列の方がが混んでいて、割とスムーズに中に入れる。
買い物を済ませて食堂で昼食。

帰りのゆりかもめで向かいの席に座った青年、どうやらアニメの絵のついた大きな紙袋を扱いかねている様子。
横幅がざっと80センチぐらいあるので、座席幅の狭いゆりかもめの車内では、袋の端が向いの座席に届いてしまう。
つまり、私の膝の上だ。

青年、懸命に袋を空中に持ち上げているのだが、疲れ果てている様子で、やがて眠ってしまう。
当然、紙袋は、私の膝に降りて来る。
しばらくして気がついた青年(どうするかなあ?)と、見ていたら、なんか必死な感じで不自然に視線をそらされた。
どうやら知らない人と目が合って言葉を交わさなくてはならない羽目に陥ったら恐ろしいことになると怯えている様子。

よく見れば、どことなく薄汚れた服装で、風呂に入っているのかどうかも怪しい感じ。
(引き籠りの方かなあ?)
引き蘢りの人はしばしば対人恐怖の症状を抱えているので、下手に声を掛けるとパニックを起こしかねない。

青年、再び紙袋を持ち上げ、そして再び眠ってしまう。
その心身共に疲れ果てた様子が可哀想で、膝の上の紙袋に文句を言う気も起こらなかった。

まあ、そんな人は普通は珍しいわけで、アニメ絵の紙袋を手にした乗客は他にも大勢いたが、大半は陽気に友達と連れ立っ
て、自分らの「恥ずかしい」手荷物をネタに笑い合ったりしている。
ちょっとしたお祭り気分である。

途中、買い物にでも寄ろうかと思っていたのだが、夕べの夜更かしが祟って急激に眠くなる。
自宅に直行して2時間ほど仮眠。

夕食後。
ごま煎餅をお茶受けに、ほうじ茶でまったり。
本日の戦利品を賞味。

……夜回りの拍子木の音が聞こえて来たので、そろそろ寝る。

2010年12月28日(火)
朝。
部屋の蛍光灯が点かなくなったので、押し入れからゴトゴト新しい照明器具を出して取り付けようと……
(あれ? 付かない)
取説をよく読めば、シーリングの形状がどうとかで、露出型はダメとか書いてある。
要するに「露出型でもOK」という電灯を買って来ればいいのか?

で、近所の電気屋に行くと、
「ああ、それはシーリングの方を取り替えないとダメですね。いま付いているものを外して、天井から出ている線をココ
とココの穴に差し込んで使って下さい」
と言われ、110円でシーリングを買って来る。

念のため、ブレーカーを落とし、懐中電灯の丸い光の下で天井から古いシーリングを外し、言われた通り新しい物を取り
付けてから、再びブレーカーを上げて電灯のスイッチを入れる。
点かない。

(おかしいな……???)
と、もう1度ブレーカーを落とし、取り付けた器具を外そうと手をかけた瞬間、バリッという音とともに、全てが外れて
天井から落ちた。
後は暗い穴から、2本の電線がぶら下がっているばかり……。
(泣いていいスか?)

どうやらネジを抜いたり、また差し込んだりの作業で、ただでさえ古くなっていた天井板が崩壊してしまったらしい。
泣きながらビックカメラへ走って行き、100Wのクリップライトを買って来て、差し当たってPC周囲は、これで照ら
すことに。
(でも、暗い)

で、「宇宙犬作戦」を再生。
しばし現実から逃避して、精神の立ち直りを図る。

……やや、心の傷が癒えたので、年末の仕事に戻ることに。
書かなくてはならない年賀状がまだ残っている。
台所の蛍光灯の下に折り畳みのパイプ椅子を持って来て、その上にまな板を置いて机代わりにしてみる。

夕方。
福しんでチャーハンとギョーザ。
年賀状書き続行。
そのまま午前2時まで。

寝る前にネットのニュースを見たら、「東京国際アニメフェア」をボイコットした角川書店らが、フェア開催と同じ日に
幕張で「アニメ コンテンツ エキスポ」なるイベントをやることにしたそうだ。

「アニメ コンテンツ エキスポ」準備委員会の顔ぶれは、以下の通り。(50音順)
株式会社アニプレックス
株式会社アニメイト
株式会社角川書店
キングレコード株式会社
ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントジャパン合同会社
株式会社フロンティアワークス
株式会社マーベラスエンターテイメント
株式会社メディアファクトリー

というわけで、要は「NARUTO」とか「新世紀エヴァンゲリオン」とか「ポケットモンスター」とか「涼宮ハルヒ」
とか、ともかくその辺はみんな幕張に行っちゃうってことか?
事がここまでこじれてしまった原因は、やはり条例案を作るに当たって、関連業界を蚊帳の外に置いて一方的に話を進め
てしまった東京都側にあると思うぞ。
日本は共産主義国家じゃないのだから、官が民の意向を無視して方針を押し付けるやり方は通らない。

相手が1社、2社ならともかく、大手出版社・アニメ製作会社をまとめて敵に回して、都の産業・文化がうまく行くとで
も思っているのだろうか?

「業界の意見も聞かずに勝手に条例を決めた。不都合だとか言う奴がいても聞く耳を持たない。それで嫌な奴は、勝手に
しろ」
こんな方針で政策を施行されたら、企業はみんな東京から逃げ出してしまう。

徳川家康が最初に江戸の町を作った時には、まず自由な商売をさせることを条件に商人を呼び集めたものだが、石原さん
のやっていることは、それと真逆。
一度始まった流入の流れが江戸の町を膨れ上がらせたように、一度流出の流れが出来てしまえば、止めるのは容易なこと
ではなくなってしまう。

本当に、いったいどうするのだろうかと思うが、たぶん何も考えていないのだろうな、あの都知事は。
寝る。

2010年12月27日(月)
年末で、ともかく忙しい。
書き終わった分の年賀状を出しに行って、銀行に行ったらすごい行列。
それからクリーニング屋に行き、それから……で、気がつけば昼過ぎ。

食事をして、夕方からの会議に出て、つい本屋に寄ったら『聖おにいさん』(中村光 講談社)の第6巻を見つけて衝動
買いしてしまった。
(ああっ! こんなことしている場合じゃないのに!!!)

帰宅。
部屋の電灯のスイッチを入れるが、点かない。
コンビニを4軒回って、やっと蛍光灯の管を買って来て取り替えるが、やはり点かない。
どうやら器具の方が壊れた様子。
(よって、目下この文章、暗闇の中で打ってます。相当不気味な情景かも……)

部屋のどこかにむかし買った電灯の器具があったはず。
明日、夜が明けたら、それをなんとかしてみよう。
それまでは……暗視スコープが活躍中!

……しかし、暗視スコープを使って本を読むのは疲れるな。
なんかものすごく目に悪そうなので、今夜はもう寝ることにする。

2010年12月26日(日)
朝刊をパラパラ眺めていたら、スポーツ欄にフィギュアスケートの全日本選手権の記事が載っていた。
  “小塚 充実の初V”  
  “織田2位 高橋3位”
という見出しで、一番大きな写真が小塚選手なのはうなずける。
しかし、その下の写真は高橋選手で、織田選手は小さな写真1枚すら載っていない。
(なんでだ???)

昼からメンサの例会。
年賀状を持って行って、空き時間に当て名書き。
炭酸飲料を買って飲んだら、まだ胃の辺りにしみる感じがした。

12月の例会は、毎回出席者が少ないのだが、今回は風邪も流行っているのか、ほぼ壊滅状態。
一応、時間までは会場にいて、終了後はいつも通り天狗で食事。

ビールを飲んだが、炭酸飲料の時と違ってなんともない。
アルコールの不思議である。

今夜は早めに切り上げて、帰宅。
寝る。

2010年12月25日(土)
朝。
起き上がってみると、体が動かせる。
(おー、治った、治った)
と、録画しておいた「宇宙犬作戦」を再生。
夕べ観たのだが、もう1度。

いわゆるクリスマスストーリーのエピソードなのだが、日本人相手にまともに「キリストさんの有り難い話」をやっても
ウケないので場面の中にそれとなくキリスト教のキーワードが隠してあるという演出。
「隠れキリスト探し」をやって、ちょっと遊ぶ。(ネタバレになるので、これから観る予定の人は注意)

まず前回、大泉洋演じる科学者タブセが地球の危機に直面して「救世主」を待っていた話をしていた。
さらに、今日が「12月24日」つまりクリスマスイブだということもセリフの中に出て来ている。
ドーベルは、死の直前に光の中に見た何かを「神」と認識する。
タブセが空に「ひときわ明るい星」を見た直後に赤ん坊が誕生する。
そして「悔い改めた罪人」であるマルコの身に奇跡が起き、「死人が墓から復活」する。

『新訳聖書』を読んだことのある視聴者なら大ウケのバイブル名場面集である。
本物のキリスト教徒が探したら、もっといろいろ見つかるのかな?

……と、そんなことをしている場合ではなかった。
2日間寝込んでしまった分、年末の仕事が溜まっている。
まずは年賀状書き。
急いでいる時に限って必ず調子が悪くなる私のプリンターは、今日も律儀に約束を守る。

日が暮れてから、どうにか年賀状1/3ほど印刷完了。
さすがに疲れたので休憩する。
やっぱり少し病み上がり。
興味深かったのは、この2日間、花粉症の症状がまったく出なかったこと。
体の具合が悪い時には、クシャミをする体力も出ないのだろうか?

……さてと、そろそろ寝よう。

2010年12月24日(金)
朝。
体温が戻っていた。
これはなんとかなるかもと、人肌の温度の白湯を飲んでみたら、どうにか胃袋に落ち着いた。
が、その後が大騒ぎ。
尾籠な話で申し訳ないが、最終的に上から水を入れると、ほぼ無色透明な液体が下から出て来るというほどに消化器官の
内側が綺麗になってしまった。

これは脱水症状を起こしかねないので、ORS代わりにめんつゆをお湯で薄めて飲む。
そのうち、やや刺激のあるものもいけそうな感じがして来たので、梅干をお湯に入れてほぐして飲んでみる。

昼。
1号君から電話があったので、
「……と、言うわけで、私はいま死にかけている。生きているうちに受け取ってやるから香典をよこせ」
と、言ったところ、ポカリスウェットを持って見舞いに来た。

午後。
起き上がってインターネットでニュースを観るあたりまで回復。
ロシア大使が更迭されたそうな。

この人、ロシアのメドベージェフ大統領が「(北方領土を)近く訪問する」と明言し、訪問の観測記事が頻繁に流されて
いたのに、首相官邸に「訪問はない」と報告し続け、日本政府がロシアに対して事前に北方領土訪問の中止を求めるなどの
対処を行う機会を失わせた責任者だったのだが、その後、総理官邸で、
「なぜ(大統領が)訪問しないと判断したのか?」
と、質問されて、
「私はあまりロシアに詳しくないので」
と、答えたのだとか。
(そりゃ、クビになるわなあ)

夕方。
どうにかこうにか、飯粒が咽を通るようになった。

夜。
すっかり忘れていたが、世間では今夜はクリスマス・イブをやっているそうな。
♪かものはしさんから電話。
「今夜の飲み会に来ないのは、病気なんですか?」
大変正しい推理だが、なんか悔しい。
私だって別に病気でもないのに酒を飲まなかった日が、いままでに、たぶんあるような気もしないでもないような……
ともかく、アレなんだぞ!

なんやかんやで、すでに深夜。
体力温存のため、横になっているが、1日中そんななので、あまり眠れない。
勢いで、結局「宇宙犬作戦(最終回)」まで起きていて、生視聴。
ワームホールの理屈が科学的に……まあ、いいや。(笑)

オチは、2つ目の航海日誌が見つかって、DC号のメンバーが大統領から再びその謎を解く旅に出る命令を下される……
ということは、セカンド・シーズンをやるつもりか?
(考えてみると、今回は2011年の「過去」において滅亡するはずだった地球を救っただけで「2512年の地球から
惑星プードルを救う方法を持ち帰る」という当初のミッションは完遂していないのだよな)

セカンド・シーズンが来年の夏ぐらいからの放映だったら、番宣のためにSF大会に関係者が来てくれないだろうか?
(誰か、企画を立ててくれる人は、いませんか?)
せっかくの珍しい大人向けの日本製SFドラマなんだから。
というか、自主企画の申し込み用紙って、どちら様に請求すればよろしいのでせうか?>ドンブラコン関係者の方

……いろいろ妄想していたら、少し元気が出て来たので、このまま明日には回復することを祈って、寝る。

2010年12月23日(木)
朝。
普通に目を覚ましたのだが、胃の辺りにどうも不快感がある。
(夕べカレーを食べたからかなあ?)
香辛料の効いた料理を食べた後には、なんとなく胃腸の具合が悪くなることがある。
あまり気にせず、乳酸菌飲料を飲む。
軽い腹痛などは、いつもこれでなんとかなってしまうからだ。

異変に気づいたのは、その20分後。
シャワーを浴びていたら、胃の中のものが文字通り吹き出して来た。
(なんだ?)
その後、口から入れたものは、完全に水すら受け付けない。

じきに治まるかと横になっていたら、手足が次第に冷たくなって来た。
食事が摂れないと、体温が下がってしまうのだ。
以前、ダイエットに挑戦した時には、体温計が31度とか冗談のような数字を示してしまった。

誰でもそうなのかと思っていたのだが、前に病院の看護師に、
「先生っ、患者さんの体が冷たくなっています!」
と、悲鳴をあげられたことがあるので、ひょっとしたら稀な体質なのかもしれない。

水分が摂れないので、昼過ぎ頃から唇や指先がカサつき出す。
手足もどんどん冷たくなって、全身の関節が痛み出す。
そのせいで、体の動きがなんかギクシャクしてしまう。
ホラー映画のゾンビのような動きだ。

(ゾンビも手足が冷たくて、関節が痛いのかなあ?)
と、同情したくなった。

午後。
水が飲めない。
手足が冷たい。
病院に行って生食とかブドウ糖とか点滴して貰いたい気分だが、生憎と今日は休日。

しょうがないので、家で静かにしているが、体を起こしていても意識が飛ぶのには困った。
加えて、ときどき目眩がして吐き気に襲われる。

夕方。
今日は、SF乱学講座の忘年会で、私が幹事なのだが、30秒以上安定して意識を保てなくなったので、断念。
エピクトさんに電話して代わってもらう。
その電話をかけている最中にも2〜3回、気を失いかけた。

全身の関節は相変わらず痛いし、立ったまま意識が途切れると危険なので、今夜はこのまま横になって寝てしまおう。

2010年12月22日(水)
朝の ニュースで、夜中に地震があったと言っていたが、気がつかなかったな。

 時刻:2時20分
 震源:父島近海
 深さ:約10km
 規模:マグニチュード7.4

国際ニュースで、中国漁船が黄海で韓国海洋警察の警備艇に体当たりして転覆した事件で、韓国側に抗議し、関係者の厳
重処分と損害賠償を要求したと言っていた。
タイミングから考えて、これは韓国の射撃訓練に対する反応だろうね。

韓国政府はさらに、南北軍事境界線近くの山で、キリスト教団体が高さ30mの電飾付きクリスマスツリーを飾ることを
許可したそうだ。
これは、北朝鮮国民に韓国の経済力を見せつける事によって「貧しい韓国に比べて、北朝鮮は地上の楽園」という北朝鮮
政府の嘘を暴くことを目的とする心理戦術だと見られている。

ツリーの点灯を申請した牧師の、
「これまで対立ばかりしていた南北だが、雰囲気を変えてくれるきっかけになることを願う」
というコメントには、ちょっと笑ってしまったな。

東京ローカルのニュース。
東京国際アニメフェアの事務局である日本動画協会が、「東京都青少年健全育成条例改正に関して」と題する声明を発表
したそうだ。

内容は、
「当協会としましては、コミック10社会による抗議・反対の意の表明に賛同し、これを支持するものであります」
と、コミック10社会への支持を明確に宣言した上で、
「当協会は、東京国際アニメフェアの事務局を受任しているものであり、主催者ということではありませんので、イベン
トを実行するか中止をするかの判断を下す立場にはありませんが、運営に責任を負う者として、このままの状況で推移い
たしますと、実質的には実行不能な事態になると言わざるを得ません」
と、開催中止をほのめかす内容になっている。

そもそも今回の条例改正騒動は、いままで関係業界との話し合いで自主規制の形で穏便に行って来たことを、東京都側が
突然「条例」という形で上からの強制を行おうとしたことから始まっている。
なんで穏便な形で実行可能なことを、わざわざトラブルにする必要があったのか?

ここへ来て、ついにアニメフェア事務局までが匙を投げてしまったわけだ。
(アニメは、目下、日本経済を支える重要な国家産業だぞ)
都はどう収拾をつける気なのだろうね、この事態?

夜。
私の大好きな「トンデモ番組」をやっていたので、観る。
メキシコに堂々と建っているフリーメーソンの建物の前で、インチキ臭いリポーターが、
「フリーメーソンの様な  “謎の秘密結社”  の建物が堂々と建っているメキシコという国」
みたいなことを言っていた。
(だからフリーメーソンは、別に  “謎の秘密結社” じゃないから)

「フリーメーソンの様な  “謎の秘密結社”  」にジョージ・ワシントンや野口英世も入っていた!
って、それだけいろんな人が自由に入会できたということは、フリーメーソンが  “謎の秘密結社”  じゃないからだろうと
いうような発想の転換はないのか?

その他、どこからどう突っ込んでいいのか分からないような「海外都市伝説」。
アフリカのある国で「空港の荷物運びでチップを稼いでいる少年達」に買収(!)されたホテルに宿泊した日本人女性を
襲った恐怖の話。
どんだけ安く買収されたんだ、そのホテル。(笑)

(もうちょっといいネタはないのかなあ?)
さすがに呆れたので、途中で視聴を放棄。

 寝る。

2010年12月21日(火)
朝。
まず気になるので、朝鮮半島関連のニュースを見る。
朝鮮人民軍最高司令部が報道文を発表。
「幼稚な火遊びにいちいち対応する一顧の価値も感じなかった」
だそうだ。

つまり「俺はお前なんか相手にしてねーんだよ」と言いたいらしい。
チンピラの喧嘩かよ?

昼。
年賀状用の葉書を買いに郵便局へ行く。
白い葉書の他に、ウサギの絵が最初から印刷されている年賀葉書というのが売っていたが、
(そんなのは文房具屋にも売っているから)
と、近所の文房具屋へ。
……郵便局に引き返す。

文房具屋の仕入れ担当者は、普通の年賀葉書じゃつまらないとでも考えたのだろうか?
なんというか、すごく冒険したデザインのものばかりが並んでいた。
郵便局で、普通のウサギの絵が印刷してある普通の年賀葉書を買って帰る。

夕方から、吹き矢の講習。
いつも通り、矢は的に当たらない。

クリスマス前ということで、今日は高得点者にプレゼントが出ると言う。
「では、25点(級の合格基準点)を取った人から早いもの勝ちで……」

私の中で何かが「チェーンジ、物欲モード!」と、叫んだようだ。
(なぜ、さっきまで的に届かなかった矢が、なぜいきなり真ん中に当たる?)
賞品はナンバーズのくじで、100円が当たった。

帰り道で、雨に降られる。
折畳みの傘は持っていたものの、こういう冷たい雨の中を歩くには、人として必要なものがある。
焼き鳥屋の熱燗で体を暖めて、帰宅。
寝る。

2010年12月20日(木)
朝。
ニュースによると、韓国の射撃訓練は今日だそうだ。
ちょっと緊張する。

日本のマスコミが報道しているのは専ら「小沢招致」の方なので、ネットで検索して「朝鮮日報」や「中央日報」の記事
を探す。
半島系のニュースは(当然だが)こっちの方が詳しい。

昼。
年末も近いので大掃除でもしてみようかと本の山と戦い、今年もまた破れる。
やっぱり電子書籍が必要か?
(この間、ビックカメラでいじった感じでは、まだレスポンスがイマイチだったので躊躇しているのだが)

午後。
年賀状用の住所録作り。
手間ばかりかかって、まるで能率が上がらない。
気がついたら日が暮れていた。

韓国の射撃訓練は、とりあえず4時頃に無事終了したらしい。
今後たぶん水面下でいろいろあるのだろう。

夜。
住所録の復元、どうにか九割方完成。
風呂に入って、寝よう。

2010年12月19日(日)
朝。
国際ニュース。
韓国海洋警察の警備船に中国漁船1隻が突っ込んで転覆し沈没、死者2名、行方不明者1名を出した。
なお中国漁船に乗り移ろうとした海洋警察官4名も、乗組員に鉄パイプなどで殴られ腕の骨を折るなどの怪我した。

事件が起きたのは、韓国の排他的経済水域の内側のようで、特に国境問題っぽいものもない海域のようだ。
じゃあ、この件では中国政府として韓国にどうこう言うわけにはいかないだろうな。
韓国の方も、いまは北朝鮮相手に微妙な時期だから、それほど大騒ぎもしないだろう。

ところで韓国の国民は、この件で自国政府が慎重な対応をしても「中国なんかやっつけてしまえ!」的な騒ぎ方はしない
のだろうか?
日本だったら、田母神さんあたりが出しゃばって来て、余計な煽動をやりそうな気がするが。

午前中。
なぜか昨日、パソコンの辺りに置いたはずの眼鏡が見つからなくて、ずっと困っていた。
諦めて裸眼のままキーボードをポチポチして、昼頃に立ち上がったら、発見。

午後。
眼鏡屋に修理に行く。
「どうして、こんなにフレームが歪んでしまったんですか?」
と、聞かれるが、ちょっと説明しづらい。
(ええと、尻の神経が鈍くて……)

東武の7階で食事。
ついでなので旭屋書店(レストラン街に隣接している)に寄ったら、伊藤計劃さんの『ハーモニー』が文庫で出ていたので
衝動買い。

そのままビックカメラに行って、やや後悔。
12月の日曜日に、こんなところへ来てはいけない。
ものすごい人混みに、遭難しそうになる。
その人間の海の真ん中で、外国人っぽいお兄さんが「キリストの言葉」を書いた看板を持って立っていた。
(よりにもよって、日本人が一番、足を止めそうもないこの時期に……)

帰宅。
今日もまた「宇宙犬作戦」のDVD鑑賞。
(別に義務ではないが、BOX買いしちゃったので)

中国の漁船衝突事件、中国側が沈静化を図っているようなので、このまま大騒ぎにはならずに終わりそう。
こんなことで騒いでも誰も得をしないからだろうね。
日本の漁船衝突事故の場合は、騒げば騒ぐほど中国に有利(尖閣諸島に国境問題があるということを国際世論に印象づけ
られる→中国が尖閣諸島を領有できる可能性が生まれる)だったのだが。

韓国と北朝鮮は、次の韓国の射撃訓練で、また動きがあるかも。
さて、こんなとき菅総理は、何をやっているのだろう?
民主党の小沢さんは、与謝野さんと碁を打っていたが。

寝る。

2010年12月18日(土)
朝から体調がめちゃめちゃに悪い。
季節が本格的に冬に入ったということなのだろう。

昨日、読み損ねたニュースのまとめ読み。
1年前にリストラされた男が、ついに文無しになって、やけを起こしてバスの中で刃物を持って暴れたそうな。
哀しいような事件だね。

昼。
「タコヤキを作ったから、来ないか」
と、佐藤編集長に呼ばれる。

タコ焼きを食べて、部屋へ帰ってボーッとしていたら、いつのまにか夕方。
(時間が……、時間がワープした?)

急いで、今日やる予定だった仕事をする……前に、気分転換にと昨日届いたDVDを観る。
……夜になってしまった。(←お約束)

ニュースの検索で、「時事通信の世論調査」というのを見つけた。
世論調査による次の首相にふさわしい人物ランキング。

 1位 石破茂
 2位 舛添要一
 3位 前原誠司
 4位 渡辺喜美
 5位 菅直人
 6位 岡田克也
 7位 石原伸晃
 8位 小泉進次郎
 9位 小沢一郎
10位 谷垣禎一

岡田さんより前原さんの方が上で、谷垣さんより進次郎の方が上かよ?
でも、現実にいま解散総選挙があったら、谷垣さんが首相になるのだよなあ。
自民党が選挙に勝とうと思ったら、谷垣さんをクビにして、石破さんを総裁にした方が良くね?

……寝ようか。

2010年12月17日(金)
空は青空。

そろそろ年賀状に取りかからなくてはならない。
しかし2月にハードディスクが壊れて住所データをすっ飛ばしたまま、復元作業をやっていなかったオレってどんだけだ?

今年の正月の年賀状ファイルとか見ながら、ポチポチ復元。
地道な作業。

昼頃に1号君、来る。
「宅配屋の前を通りかかったら預かった」
と、ダンボールの箱を手渡される。

駅へ行こうと道を歩いていたら、宅配便屋に呼び止められて、
「そっちの方へ行くのなら、ついでに持って行ってよ」
と、頼まれたのだそうだ。
確かに私のアパートは、1号君のアパートと駅の間にあるけど、自分で持って来いや宅配便屋!(笑)

ちなみにダンボールは、アマゾンから届いた「宇宙犬作戦」。
なので、年賀状作業は一時中断。
DVDーBOXという言葉のイメージから想像していたのとは違い、VHSのビデオテープぐらいの大きさのプラスチック
パッケージにDVDが複数枚入っていた。

この「宇宙犬作戦」なぜか「SPACE BATTLESHIP ヤマト」を観に行った人たちから非常に好評で、
「ヤマト」は「宇宙犬作戦」並だ。
「ヤマト」より「宇宙犬作戦」の方がいい。
「ヤマト」に比べれば「宇宙犬作戦」は素晴らしい作品だ。
などと、絶賛? されている? 作品???(^^;

知らない人のために「宇宙犬作戦」のストーリーを簡単に説明すると……
2512年、弱小惑星国家プードルは、未曾有の危機に瀕していた。

これを救うべく、大統領は、ある決断をする。
500年の昔に、この惑星の近くで遭難したという異星人の宇宙船を密かに手に入れ、改造し、その異星人の住む理想の
星だという伝説の惑星「地球」に向かわせようというのである。

これは重大な星間条約違反の行為であり、星間連合に発覚すれば大統領自身も極刑に処される危険がある。
さらに、この任務には重大な問題があった。
この地球の宇宙船のメインエンジンはDNA認証によってロックを外さなければ起動しないシステムになっているのだ。

さて、宇宙海賊マルコ・ハヤシは、星間警察に逮捕され、目下「全身凍結刑」を受ける身となっていた。
首から上、手首から先以外の全身を凍結されるという刑罰である。

このマルコの元に、大統領の密使として使わされたのが植物系人であるモジャット・ユーグレノフィタ。
実はマルコは、遭難した地球の宇宙船の船長の子孫であり、彼ならば宇宙船を起動させることが出来るというのである。

解放と引き換えに、そして大統領が約束した報酬を目当てに地球への旅に同行することとなったマルコだが、元が宇宙海
賊だけに、そうそう大人しくしているわけではない。
そんな時の秘密兵器が、これも船のクルーのひとりで、元戦闘用アンドロイドのO87(オハナ)。
マルコのおイタが過ぎると、怪力で腕を捻り上げ……
……と、そんな感じで、この3名が地球を目指して旅をするという物語である。

せっかく届いたので、付録のブックレットだけ、ちょっと読む。
これに監督と主演2人の座談会が載っていたのだが、この3人、揃ってSFオタク。
会話に出て来る言葉が一見さんには分かりづら過ぎて、脚注の数を無駄に増やしていた。
(スタトレの話なんか、脚注を読んでも普通の人には何を言っているのか、たぶん分からないと思った)

三木監督は、1/12ザクをイベントで2体買ったあと、普通のシャアザクを1個買って3体にした(笑)そうで、主演の
戸次氏は、1/12ガンダムと1/12シャア専用ザクを持っているそうだ。
(ふーん)
と、いったん読み飛ばしてから、気がついた。
1/12サイズって、ほぼ人間の等身大サイズじゃないか?!
(男の子の買い物やなあ……)

……そんなことをやっているところに、東京ガスから電話。
「部品が入りましたので、今から修理に行きます」
とのこと。
これで1時間ちょっとが潰れてしまう。

で、東京ガスが帰ってからすぐに年賀状に戻るか……と言えば、やっぱりDVDの方に戻ってしまった。(ダメなオレ)
まずは、特典映像。
最終回までの分のNG&カットシーンが入っていて、つい観ちゃったので、今週(今夜だね)の放送分と来週の放送分の話
の中身が大方分かってしまって、ちょっと残念。(←じゃあ、観るなよ)

そして、特典映像で止まる私ではなかったから、そのまんま、エピソード00、エピソード01を観てしまい……。
(おや、気がつけば「宇宙犬作戦」の本放送が始まる時間だ)

さて、今週の「宇宙犬作戦」は……[ネタバレ]
前回のラストで、星間連合軍の一斉砲撃を間一髪で逃れてブラックホールに逃げ込んだ一行、どうやら無事に地球に辿り
着いたようだ。

しかし、船に転送されて来た地球人の話を聞くと、何か変。
なんとブラックホールを越えて彼らが着いたのは、過去の地球。
しかも隕石の衝突を目前に、滅亡直前の地球だったのだ。
地球人によれば、DC号の初代船長である林博士は、この地球の危機を救うべく他の惑星に助けを求めに旅立ったのだと
言う。

助けを求めに来たつもりが、反対に助けを求められてしまった一行。
オハナの提案で、超悶絶ビームキャノン(誰が考えたんだ、このネーミング?)を使用して隕石を破壊しようと企てるが、
もう少しというところで、ブラックホールを越えて追って来た星間連合軍の艦隊に取り囲まれてしまう……
で、来週の最終回へ。

うーん、これは、「ヤマト」を越えたかな???(^◇^)(^◇^)(^◇^)
寝る。

2010年12月16日(木)
朝。
とりあえず雨は降っていない。

考えてみたら、昨日が「コミPO!」の発売日だった。
さすがに今年の冬コミ(※)に、これで作品を描いて来るやつはいないかな?
もしかしたら、関係者がデモンストレーショ的なブースを開くかも知れないが。

 ※冬コミ:
 冬のコミックマーケット(同人誌即売会)
 毎年、年末に行われる

この「コミPO!」、来春に英語ローカライズ版を発売するんだそうだ。
日本国内の英語教師が買ったりして。
確か小学生向けの英語教材を作るには、いいかも知れないな。

昼。
2号君が部屋に来て、数学のを質問をされる。
私は、文系なんだけどなあ……(^^;

午後。
『女子大生マイの特許ファイル』(稲森謙太郎 楽工社)読了。
特許とは何かについてをざっくり理解するには向いている本。
より高度な内容については専門書で勉強するとして、概要をざっと頭に入れるには良い本。

適度に雑談的な内容も含まれているので、ネタ本として読んで笑うのもいい。
腰が低い謙虚な姿勢の「意見書」(※)にホロッとしたっぽい審査官が、次の「拒絶理由通知書」に、特許査定にできる
ような出願書類の書き方を親切、丁寧に書いてやり、無事に特許が取れた例とか。
審査官も人の子だからねえ。
まあ、毎回こんな審査官に当たるとは限らないが。

 ※意見書 
 「これは特許にできない」と返された書類に、出願者側が「いや、これはこういうことだから特許が取れるはずだ」と 
 いった意見等を書いて提出する書類のこと。

もちろん、ネタとして笑える出願書類の話も出て来る。
例えば「特開2000−197669」の「身体障害者専用自動車3台の新案及びその理念」という発明(?)について。
ミニバイクに変形させることのできる車椅子というアイデアらしいが、その方法が、「チェーンジ、ミニバイクモード!」
と叫ぶという。
(ええと……???)

あんまり笑わせて貰ったので、特許庁のサイトにアクセスして、実際にこの文献を検索して中身を見てみた。 
……もっと笑った。
【発明の詳細な説明】の【実施例】の部分に、
「実施例については前述の事を考えた上で小説もしくは映画の脚本のような文体を取らせて頂きながら後述する。それで
宜しいか?」
と書かれ、本当にSF小説が1本書いてあった!
「トンデモ本大賞」に、特許文献部門がないのが本当に残念だ。

夜。
国際ニュース。
韓国軍合同参謀本部が、18〜21日のうちの1日間、延坪島で黄海に向けた砲撃訓練を実施することを発表。

で、日本は……と、国内ニュースを見れば、「小沢国会招致問題」で、まだ揉めているらしい。
そんなことをやっている場合か?

「北からのミサイル爆撃で焼け野が原になった東京で、小沢招致成功に万歳三唱する国会議員」という漫画のような場面
が頭に浮かんだぞ。
お家騒動をやっていうちに国が滅んだらどうするつもりなんだ、こいつらは?

寝る。

2010年12月15日(火)
朝。
起きると風邪気味。
ことによると花粉症かも知れない。

ニュース。
「華氏911」のマイケル・ムーア監督が、「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ氏の保釈金として自己資金
2万ドル(約168万円)を提供したそうだ。
マイケル・ムーアらしいなあ。(^^;

午前中。
秋頃から調子の悪かった風呂釜が、ついに本格的に壊れてしまったようなので、修理の電話を入れる。
東京ガスに電話すると、折り返し修理店から電話させるという話だったが、1時間半以上待っても電話が来ない。

(冬場は、ガスの故障が多いのだろうなあ……)
などと思いつつ、こっちも困るので催促の電話を入れると、
「午後1時から2時までの間に行きます」
という返事。
待っていたら、1時56分27秒(笑)に、やって来た。
東京ガスは、約束を守る。

ガス釜の蓋を開けて、中を調べた結果、「安全装置」というのが壊れているとのこと。
「あと、接触不良の箇所があったので、そこも一応直しておきました」
と言われ、点けてみると、問題なく着火する。

「これって、直ったんじゃないんですか?」
と聞いたら、
「いや、不安定な状態なので」
ということで、やっぱり安全装置の交換も必要らしい。
明後日に交換に来るが、費用が八千いくらかがかかると説明される。
結構な金額だよな。

そんなことでドタバタしていて、気がついたら夕方。
例の都条例は可決したらしい。

石原都知事は、大手アニメフェアをボイコットした大手出版社に対し、
「そんな連中は来なくて結構だよ」
と、述べたそうである。

しかし、よく考えると石原慎太郎は「作家」なんだよな。
それが、日本ペンクラブからも大手出版社からも石を投げられる形になっている。
テレビがやや好意的なのは、石原プロの力かな?

故遠藤周作氏が、どこかに書いていたが、石原慎太郎と一緒にいると、ファンが声をかけて来たのだそうだ。
「裕ちゃんのお兄さん、裕ちゃんのお兄さん」と。
「慎太郎さん」ではない。
遠藤氏と一緒だったということは、彼はそこに「作家・石原慎太郎」として居たはずなのに。
彼は、自分のファンからのこの声援を、どんな屈折した気持ちで聞いていたのだろう?

東京都青少年健全育成条例改正案の問題点は、東京MXテレビに出演したマツコ・デラックス氏がいみじくも言っていた
「たまたまその矛先がマンガとアニメに焦点が当たっているだけな気がする」
という言葉が示す通り、その根底に「マイノリティいじめ」の考え方があるところ。

石原慎太郎は、どこまで行っても石原裕次郎には勝てない。
その彼の劣等意識が「自分に自分は強いと言い聞かせるためにより弱いマイノリティをいじめる」という歪んだ行動を引き
起こしているのではないか。

政治家は本来、駆け引きのプロであるはず。
けれど石原慎太郎は、引けない。
常に後ろが崖っぷちだからだ。
「弱さ」が連想される行動をとった途端、彼が自分自身に対してついてきた「自分は強い」という嘘が崩れ去ってしまう。

そして、困るのは結局のところ都民なんだが。
寝る。

2010年12月14日(火)
今日も朝から雨。

わざわざ濡れるのも嫌なので、雨が止むのを待っていたら夕方になってしまった。
池袋へ買い物に出て、リブロに寄る。
『女子大生マイの特許ファイル』(稲森謙太郎 楽工社)を買おうと、売り場で、
「知財関係の書籍は?」
と、聞くと店員が親切に案内してくれた。

(おお、これこれ!)
と、表紙がアニメ絵風美少女で帯がピンクという本を手に取った瞬間、さっきの店員が引き返して来た。
「こういった判例関係の資料をお探しでしたら、法律書のコーナーにもございます」
と、わざわざ見本に数冊の書籍を持って来てくれたのだ。
(親切に、どうもありがとう)
すいません、ミーハーなお客で……(^^;

『女子大生マイの特許ファイル』は、特許事務所の弁理士さんが女子大生の女の子に特許制度について説明するという趣向
で、素人向けに書かれた特許の解説書。
著者の稲森謙太郎氏は「弁理士資格を持つ」科学技術ジャーナリスト。
(いまさらだけど、いなぽん、合格おめでとう!)

読み始めて、まず楽しいところ。
〈「発明」に該当しないもの〉という話。
狩野家埋蔵金の埋蔵場所を解読し発掘する方法(特開2001ー42765)

特許明細に書かれた内容を簡単にまとめると「勘と根気で掘り進める今までの方法を以下のように改良する」という主旨の
特許らしい。
どのような「改良」かと言えば……、
「埋蔵金の発掘を続けている水野家に伝わる遺言」
「寺の床下から発見された3枚の銅板」
「地元住人の噂」
などを解読して……
もうええわい!(笑)

こういうのも、審査請求を出されたら審査しなくちゃいけないのだろうね、特許庁審査官。
お疲れさま。

『女子大生マイの特許ファイル』には、こういう発明(?)が、なぜ特許にならないのかについてを「発明」の定義に基づ
いてきちんと解説してある。
読んでいて、楽しいよ。

夜。
ニュース。
「航空自衛隊が発注したオフィス用品を巡る官製談合問題で、航空幕僚長が監督義務を怠った責任を取って形で退任」
航空自衛隊第一補給処が平成17年度から20年度にかけて発注したオフィス用品の入札を巡って、航空自衛隊側が組織的
に談合を主導していたという事件なのだそうだが、「航空幕僚長が退任」と聞いて、
(えっ、航空幕僚長が?)
と、思ったのは私だけだろうか。

だって事件が起きたのは、平成17年度から20年度にかけてだろう?
いまの航空幕僚長の外薗さんが就任したのは「田母神論文事件」の時なのだから、平成20年の11月。
その前の航空幕僚長と言えば、当然、田母神さんになる。
それで責任を取らされたのが、外薗さん。
(なんだかなあ……)

特許庁審査官と言い、航空幕僚長と言い、公務員はいろいろと辛いね。
寝る。

2010年12月13日(月)
雨が降っていて、寒い。
外に出るのが嫌なので、家に籠って部屋の掃除とか。
だから冬は嫌いだ。

午後。
荷物が届く。
前にトイザらスに注文した暗視スコープのオモチャ「ナイト・ビジョン2.0」。
明かりを消し真っ暗にして試してみると、くっきりとした白黒映像で、かなり明るく部屋の中の様子が見える。
可視距離が15mあるので、室内で遊ぶにはこれで十分。

夕方。
1号君が遊びに来たので、さっそく見せびらかす。
テンションが上がって、つい「宇宙犬作戦」のDVDBOXを発注してしまう。

ニュース。
東京都の青少年健全育成条例の改正案が都議会総務委員会で可決されたらしい。
興味深かったのは、ネットでの見出しが、「漫画やアニメ販売規制 論議呼ぶ法案東京都が可決」になっていたこと。
今ごろになってマスコミが、この法案が抱える問題点に気づき始めたようだ。

ネット上には都議会を傍聴した人からの速報が流れ、なぜ「アニメや漫画だけ」規制されるのかという理由の説明が話題
になっていた。
「小説は読む人によって様々な理解がある。その点、漫画やアニメは誰が見ても読んでも同じで一つの理解しかできないか
ら」 
だって。

じゃあ、なんで「漫画評論家」なんて職業が存在するのだ?
「誰が見ても読んでも同じで一つの理解しかできない」のなら、夏目房之介さんは、いらないことになる。
これは、関係者が聞いたら怒るだろう。

(東京都vs大手出版社のトラブルは、これじゃあ解決するどころか、ますますこじれてしまうだろうなあ)
と、思っていたら、読売新聞のウエブサイトに、こんな記事が載った。
  “集英社は13日、同社刊行の漫画を原作とするアニメ作品について、来年3月開催の東京国際アニメフェアへの出展を
見合わせるよう、制作会社などへ要請していることを明らかにした”

(これは下手をすると本当に「ジャンプアニメ抜きのアニメフェア」をやることになりかねないな……)
メインディッシュのないディナーパーティーである。

もう1度言う。
条例案を作るに当たって、関連業界団体との調整を、なぜしなかった?

夜。
部屋でビールを飲む。
外はまだ雨。
明日も雨のようだ。
……寝るか。

2010年12月12日(日)
今日も晴天。

ニュースによると、フィギュアスケートGPファイナルで、織田信成選手が2位だったそうだ。
世界大会で2位というのは立派なものだと思うのだが、1位が取れるかどうかの瀬戸際ですっ転んでの2位ということで、
「失敗した」感の強い報道になっている。
織田選手、世界レベルの一流スポーツマンで、家柄も申し分のない人なのに、なんでこんなに「残念」なイメージになって
しまうんだろう?
(スポーツにぜんぜん興味のない私だが、フィギュアの織田選手と安藤美姫選手の2人は、なんとなく好きだったりする)

午後。
地下道を通って東池袋へ。
寒くなったせいか和服姿の人が目立つ。
袴姿に雪駄履きで歩く10代の男の子が人混みに紛れて行くところが、池袋。

ジュンク堂で、注文していたコミックス『記憶の技法』(吉田朔実 小学館文庫)購入。
短編集。
人間心理と犯罪をテーマにした作品を中心に、7つの短編が収められている。

表題作でもある「記憶の技法」は、物語のまとまりという点で言ったら、ちょっと難のある作品。
でも、14年前の一家惨殺事件の生き残りの少女と犯人の息子が偶然に出会い、お互いのことを知って見つめ合うシーンは
ちょっといい。

何がいいのかと言うと、その後、何も起きないからだ。
事件の被害者側の遺族である少女、でも今は別の家の養女として暮らしていて、幸せな日々を送っている。
事件の加害者側の家族である少年、1度は遠くの町に行ったものの、今は戻って来て恐らく少女を待っていた。
少年は、少女に彼女の幼い頃の写真が収められたアルバムを渡す。
そして、2人は別れる。

普通だったら、このシチュエーションを用意したら、いろいろなことをやりたくなってしまうはずなのだが、そこで敢えて
何もしないところがいい。
物足りない人もいるかも知れないが、私は気に入ったな。

帰宅。
「宇宙犬作戦」の録画を見ていなかったことを思い出して、2週間分まとめて再生。
「Beautiful Dreamer」は、前回の「The World is Mine」の話の続きで、ユーグレノフィタ船長の恋の話。
まさかのシリアス展開。

「最後の惑星」は、前・中・後編にの3回に分かれたエピソードの前編。
目的地である地球を目前にして、ついに星間警察にDC号の本当の目的が発覚してしまい、大統領に逮捕状が!
最終話ということで残り予算を気にしなくて良くなったのか、今までで一番金を使っているっぽい回。

感想。
(ネタバレなしに感想が書けないので、未見の方は注意)

まずは予想外の展開、ゲイの警察官シバ巡査が、まさかの最期を遂げるシーン。
シバ巡査役のジリ・ヴァンソン、よく見るとなかなか男前のフランス人青年なのだ。
彼は上司のアキタ警部に一方的な恋心を抱いているという設定。
それが悪役ドーベル提督にライトセーバーで刺し殺され、抱き起こしたアキタ警部に、
「デカ長……初めて抱いてくれた……」
と、つぶやいて息を引き取る。
(すいません、ここ笑うとこなんですか? 泣くとこなんですか?)

主人公マルコと、ドーベル提督のライトセーバーでの決闘シーン。
よく見るとロケ地が局の廊下とかで、シリアス・シーンのはずなのに笑ってしまう。

ネットで見かけた「SPACE BATTLESHIP ヤマト」の感想で、「『宇宙犬作戦』の方がずっといい」と書いてあったもの
があったが、もしかして、この最終話は「ヤマト」を越えるのでは?
少なくても「費用対効果」の点では勝ってる気がする。
(「宇宙犬作戦」の予算は、ざっと見て「ヤマト」の1/100以下)

(DVD買っちゃおうかな?)
と、マジで思った。

寝る。

2010年12月11日(土)
夕べは半分酔っぱらっていたので……、
今朝になって改めて「10社会」の「アニメフェア」ボイコット関連のニュースを見直す。
その過程で分かったことなのだが、角川書店の不参加問題について記者会見で質問を受けた石原知事、
「ご勝手に、どぉ〜ぞ」
と、答えたのだ。
この「どぉ〜ぞ」の映像が、東京MXチャンネルのニュースで、都内に放映され、ネットでも配信された。

「どぉ〜ぞ」。
角川の社長と親戚でも知り合いでもなんでもない赤の他人私が、映像を見て、この口調にムカッと来た。
これは相手が怒るのも無理はない。
都知事、バカじゃないのか?

そもそもこの条例改正案、最初の段階から手続きがかなり杜撰だった。
何らかの業界に関わる法律を変える際には、その業界関係者の意見を聞き、業務に大きな支障が出ないなどを、あらかじめ
きちんと調査し、調整を行った上で法案を組み立てるのが常識というものじゃないか?

しかし、今回この改正案を作成するに当たって、都は出版関係者の意見もアニメ関係者の意見もまるで聞いた痕跡がないの
である。
さらに、出来上がった改正案を見て「これでは困る」と抗議した関係者に対して知事は、
「反対する奴は痴呆症」
と、暴言を吐く始末。
(これから条例成立させようと言う時に、その関連団体に喧嘩を売ってどうするんだ?)
そうしたものが積み重なった挙げ句の「10社会ボイコット騒動」なんである。

呆れてものが言えないところだが、このまま「大手出版社vs東京都」で、ずっと揉めていても都の経済に良い事はない。
(どうしたもんかなあ?)

で、都民としては、微力ながら都議会の民主党議員にメールを書いてみた。(私がこういうことをするのは初めて)
「とりあえず、この状態での改正案成立は避け、その上で民主党が東京都と大手出版社の間に立つ形でどうにかしてもらえ
ませんか?」
というような内容。
まあ、あんまり効果は期待できないとは思うけれど。

ともかく、あの都知事に任せておいたら、どんどん問題が拡大して行ってしまう。
「最終的に迷惑をするのは都民なんだぞ!」
……と、言ったら、都知事はどう答えるだろうか?
やっぱり、あの口調で「ご勝手に迷惑して下さい、どぉ〜ぞ」かね?

午後。
会議のため家を出る。
コートを着ていると暑いぐらいの気温。

帰り道でおでんの具材を買って、夕食はこれで一杯。
暖まったところで、寝る。

2010年12月10日(金)
朝。
今日もよい天気。

昼にネットのニュースを見てみたら、東京都青少年健全育成条例改正案について、成否を握る都議会民主党が協議中との
こと。
関連ニュースをいくつか見てみるが、微妙に論調が反対派に好意的に変わって来ている感触。

(やっぱり、角川書店のアニメフェア・ボイコットが大きかったか?)
と、思っていたら、民主党は結局、結論を執行部に一任することにしたそうな。
そして、この執行部は改正案に賛成の立場。
(民主党というのは、とことんタイミングの悪い党だな)

夕方。
空想小説ワークショップ。
教室に着いたら私ひとりだけだったので、一瞬、日を間違えたかと思った。
12月は忙しいので、どうしても遅刻組が多くなる。

本日の授業は、応募原稿の書き方の細かい注意等。
余談は、今年の航空自衛隊幹部会主催のパーティーの話。
政治家がひとりも招かれなかったというのだそうだ。
(いままでは、首相とかいろいろ来ていたらしい)

日本の自衛隊、政府と仲が悪いのか?
よその国で「政府と軍部が不仲」と言ったら大変な騒ぎだと思うのだが……日本は平和でいいな???

飲み会。
あん肝バター鍋で熱燗。

帰宅してニュースを見たら、
“「コミック10社会」が東京都青少年健全育成条例改正に抗議して「アニメフェア2011」をボイコット”
だそうだ。

ちなみに、「コミック10社会」とは、秋田書店、角川書店、講談社、集英社、小学館、少年画報社、新潮社、白泉社、
双葉社、リイド社からなるグループ。
自社の出版する漫画を原作とするアニメの出展を中止するようにアニメ会社に働きかけるらしい。
ということは、「ジャンプアニメ」(※)とか抜きでアニメフェアをやることになるのか?

 ※「ジャンプアニメ」
  集英社の発行する週刊誌「少年ジャンプ」に掲載された漫画を原作としたアニメのこと。
  「ドラゴンボール」「銀魂」「NARUTO−ナルト−」「ONE PIECE」等々。

都議会民主党、せめて「継続審議」とかに出来ないだろうか。

寝る。

2010年12月9日(木)
朝刊の社会面を見て「おっ?」と思った。

  “都の性描写規制条例 審議ヤマ場に”
  “漫画家・出版 なお反発”
  “修正改正案可決の公算”

という、ページの真ん中の見出しが目に飛び込んで来たからだ。
(日経新聞が、このニュースをこんな大きな扱いで記事にするのを初めてではないか?)

おまけに、“自主規制 見守る余地も”  と題するコラム記事で、
 「今回の条例は保護者らの声に促された側面より、児童ポルノ対策の機運を独自に高めたいとする都が政策的に先導した
面がある。青少年条例規制を表現の自由の保障との観点で合憲とした最高裁判例はあるが、規制を無制限に認めたもので
はない」
と、規制反対派を擁護する文章まで載せている。

(何かあったのか?)
と、ネットで検索したところ、角川書店がこの改正案に対する反対の姿勢を示すため「東京国際アニメフェア2011」
への出展を取りやめる意向を示したという記事を発見。
どうやら騒動は、経済界にも影響を及ぼし始めたようだ。

この改正案のニュースが繰り返し流され、それに対する都知事の発言が報道されるにつれて、
「これはあくまで第一段階」
という東京都側の意図が見えて来てしまい、
「この改正案が通ってしまったら、次に狙われるのはうちかも知れない」
という危機感が経済界の中に生まれて来たのだろう。

 ナチ党が共産主義を攻撃したとき、私は自分が多少不安だったが、共産主義者でなかったから何もしなかった。
 ついでナチ党は社会主義者を攻撃した。私は前よりも不安だったが、社会主義者ではなかったから何もしなかった。
 ついで学校が、新聞が、ユダヤ人等々が攻撃された。私はずっと不安だったが、まだ何もしなかった。
 ナチ党はついに教会を攻撃した。私は牧師だったから行動した―しかし、それは遅すぎた。

                        マルティン・ニーメラー「彼らが最初共産主義者を攻撃したとき」

「東京都は、都知事の価値観に合わないものは規制して良い」ということが、一度通ってしまったら、あとはお役所は、
「前例に従って粛々とその路線を踏襲し続ける」ことになるだろう。
「独り言」をずっと読んでいる人ならご存知の通り、私は児童ポルノは嫌いなんだが、この条例改正案には反対する。

昼。
真っ青な空。
ブルージーンズを洗濯して干してみる。
天気は良いけれど、寒い。

午後。
有名俳優がタクシーと衝突事故を起こしたというニュースをやっていた。
知り合いがタクシー運転手に転職してから、都内のタクシー事故と聞くと、どきっとする。

念のため、その知り合いのツィッターを覗いたら、なんか警察にいるらしい。
(何があったんだ?!)

……しばらくして、詳細判明。
「時間限定右折禁止」のところを、うっかり右に曲がってしまい、罰金を取られるハメになったのだそうな。
お気の毒だが、とりあえず、ほっとする。
(安全運転で、お仕事頑張って下さい)

夜。
日が暮れると、寒さが増して来る。
夕食は、餃子鍋。

早めに風呂に入って、寝る。

2010年12月8日(水)
朝。
ニュースを見たら、今日の未明に池袋警察の向かいのマンションで人が刺される事件があったそうな。
そのマンションの前、私は昨夜8時過ぎに通ったぞ。
犯行時刻は2時45分頃とのこと。
犯人は、マンション住人に恨みを持つ人物で、帰宅を待ち伏せて襲ったらしいが、どのぐらいの時間待っていたのだろう?

それにしても、警察署の真向かいのビルで犯行って、どんだけ警察をナメてるんだよ。
とんでもない野郎だ。

昼。
2号君(高校生)が、顔を出す。
学校はどうしたのかと思ったら「期末テスト期間中」なのだそうだ。
「大人はいいよなあ、テストがなくて」
って、大人のおいちゃんたちはね、テストはないけど、別にいろいろ忙しい事があるんだよ。

午後。
電話連絡とか、あれやこれやしょうもないことで時間が潰れる。
こういう、忙しいのに達成感のない仕事って精神的に疲れるな。

夕方。
ネットのASCII.jpで拾った話題。
「コミPo!」(ウエブテクノロジが開発したマンガ作成ツール)の関連ニュースで、カシオが発売したコンパクトデジカメ
「HIGH SPEED EXILIM EX-ZR10」を「コミPo!」で描いた漫画の背景に使用すると、なかなかいい感じの画面が出来る
という話。

こういう「Aの技術とBの技術を組み合わせてCが新しいものを作る」というパターンの技術開発は、大量の情報が瞬時に
伝達されるネットの時代には、もっと増えて行くと思う。
日本の文化が、どんどん新しい時代に入って行く。

今の日本は、中国の玄宗皇帝の晩年である盛唐の時代にちょっと似ているかもな。
国の隆盛期の直後の文化の爛熟期。

盛唐で思い出したが(なんでかは↓ヨロシク)、金星探査機「あかつき」が軌道投入に失敗したというニュース。
(盛唐→盛唐の詩人→李白→李白のあざなは「太白」→太白星=明星=金星という分かりにくい連想)

でも、金星の公転軌道から外れちゃったわけではないらしいので、6年後に再チャレンジするらしい。
まあ、「はやぶさ」の時にもいろいろ似たようなことはあったからね。
失敗しない者より、失敗から立ち直れる者の方が強いのだよ。


夕食。
白菜と鶏肉を買って来て、水炊き。

最近の流行言葉「嫌消費」。
いまどきの若者は、特に必要のないものに金を払うのを嫌がるという話だ。

「車を買うなんて、交通網の発達した都会に住んでいるのに馬鹿みたい」
とか、
「酒を飲むなんて、金をかけて体を悪くするようなもので馬鹿みたい」
とか。

当然、「外食なんて」となって、独り暮らしでも経済的な鍋料理を好む者が増えているそうな。
そんなわけで、私の今夜のメニューは、いまどきの若者風なわけだ。(笑)

しかし、嫌煙運動でタバコを吸う人間が減り、草食系で女遊びをする人間が減り、嫌消費で酒を飲む人間が減って、なんか
そのまま出家できそうな若者ばかりが増えてしまっていいのだろうか?
(むかしは坊主だって、もっと脂ぎっていたぞ)

これもバブルの反動か?
何年かしたら、また反動で、ものを買いまくる世代が生まれるのだろうか?

さてと、『論語』でも読みつつ、寝るか。

2010年12月7日(火)
朝。
笑っていいのか、このニュース。
「妻の長電話に腹を立てた巡査部長が、自宅で拳銃を発射して銃刀法違反で逮捕」
違法に銃を所持していたのが、発砲事件でバレたのだそうだ。
こういう、あまりにもあんまりにお馬鹿なお巡りさんのニュースを見ると、警察官の採用基準ってどうなっているのかと
思ってしまうな。

昼に買い物。
ビックカメラの酒類コーナー。
以前は上の方の階だったのに、今では地下にある写真用品コーナーの隅。
そもそもがカメラ屋さんだったはずなのに、考えてみると写真用品の売り場も迫害を受けている。
売れ筋が変わっちゃったんだよな。
などと、時代の流れをしみじみと……

本を探してリブロとジュンク堂をウロウロ。
どうやら在庫がないようなので、ジュンク堂で発注することにして、
「ネットで注文する(※)のと店頭で注文するのはどちらが早いですか?」
と、店員に聞くと、調べてくれるという。

 ※ジュンク堂には、ネットストアというのがあって、そこからも書籍の発注が出来る。

待っている間に壁の掲示物を眺めてボーッとしていたら、気がつけばさっきの店員が私の近くで何やら喋っている。
(聞こえて来る内容が、さっきの私の質問とシンクロしているな……)
と、よく聞けば、どうやら店員、私に向かって喋っていたらしい。
(あれ……?)
と、少し不思議な気分で店員の方に注意を向ける。
(このひと、いつから私に話しかけていたのだろう???)←ボケ!

とりあえず、やばいので、
「ということはつまり」
と言う。

この「ということはつまり」というのは便利な言葉で、ぜんぜん相手の話を聞いていなかった時でも、
「いやあ、聞いていたんだけどね。ちょっと分かりにくかったな、理解しやすくまとめるとどうなるのかな?」
みたいな雰囲気で聞き返すことが出来る。

「ということはつまり、店頭で注文した方が早いということですか?」
なんのことはない。
さっきの質問と同じ内容を繰り返しただけ。

店員、なぜかもう1度問い合わせ直して。
(いや、だから、同じ質問です。すいません)
「池袋店にない書籍は、ネットでも扱っていないので……」
と、早い話が店頭発注を勧められたので、そのようにする。

ジュンク堂を出て、梅干を買いに西武の地下の専門店へ。
いつの間に梅干(塩分濃度が20%以上ある「普通の」梅干)は、梅干専門店でしか買えなくなってしまったのだろう。

帰宅。
夕方から吹き矢の講習へ。
初めて皆中が出せたので(但し1回きり)帰り道でひとりで祝杯を挙げる。

半年ほど前に出来た店で、洋風の店のくせに、なぜか客には玄関で靴を脱がせる。
身分証明書を呈示して手続きを行うと、店の奥のラウンジで飲めるというのだが、酒を飲むのに飲み屋にいちいち個人情
報を渡す気にはなれない。

ダイニングで飲む。
ダイニングと言っても、ゆったりしたソファーはあるし、窓の外の景色はよく見えるし、何より他の客がいないので広々
としてのんびりできる。
あとで手洗いに行った際に、ラウンジなるものを覗いてみたが、薄暗くて、おまけにこっちの方が混んでいた。

それでも、店員に勧められるとラウンジに向かう客がいる。
というより、そうしなかった客は私だけだった。
ちょっと不思議な店として、チェック。

帰宅。
ウィキリークスの創設者が性犯罪の容疑で逮捕されたというニュース。
ものすごくハニートラップっぽい話なので、ちょっと笑う。
まあ、野放しにはしておけない奴だわな。

しかし、こういう「国ではない組織」というものが、世界を揺るがす力を持ったということは事実。
今後は、国対国ではない戦争というのも起こるのかも。

寝る。

2010年12月6日(月)
夕べは飲んだくれて寝てしまったので、今朝知ったがが、
「長山先生日本SF大賞受賞おめでとうございます!」
先生はこんなところは読んでいないと思うが。(笑)

で、その受賞作『日本SF精神史』(河出ブックス)を、改めて読み返す。
……タイトルに「SF」とあるものの、日本人の世界観の変遷を追うという意味でSF関係者以外の人にも勧めて良い本
だと思った。

午後。
なんか勢いで「読書日」に突入してしまい、『僕にはわかならい』(中島らも 白夜書房)を読んでしまう。
1989年頃に発表されたエッセイをまとめたもの。

バブルの時代である。
ノストラダムスの1999年が、まだ未来であった良い時代。
「わるもの列伝」という章。
当時の「わるもの」は竹村健一だったんだなあ。
(あの人も、そろそろ80歳ぐらいか?)

当時のらもさんが心配していたこと。
中学生が劇団の事務所に電話をかけて来て、その芝居は中学生が見てもいいような内容だろうかと聞いたという話。
大人に「見てはいけません」と言われたら見ないというような子供が増えて、この先の若者は大丈夫なんだろうかという
心配だったのだが……。
大丈夫じゃなかった。

本当に今の若い者は、二言目には、
「それっていけないことじゃないんですか?」
「まわりに迷惑がかかったらどうするんですか?」
「危険ですよ。やめましょう」
……そんなことばっかり言っている。
若い者が無茶をしないで、いったい誰が冒険するんだ?
閉塞した社会に突破口を開けるのが、馬鹿な若い者の「義務」だ!

夕食後。
勢いに乗って、『論語』を読む。
巻第三 公治長第五
 子曰       先生(孔子)が言った
 道不行      世の中、不道徳な奴ばかり
 乘桴浮於海    いっそいかだに乗って海へ乗り出そうか
 從我者      こういうことについて来る者と言えば
 其由與      由(子路)だよなあ。
 子路聞之喜    子路はこれを聞いて喜んだ
 子曰       先生は、言った
 由也、好勇過我  由は、勇しいことでは私より上だねえ
 無所取材     でも、いかだの材料がないんだよな

【無用の知識】
 乘桴浮於海:
 『前漢書地理志』に「孔子悼道不行、設浮於海、欲居九夷」とある。
 「九夷」というのは、野蛮人、またはその国のこと。

この「無所取材」に関しては、諸説があるのだが……
文明国の腐り切った道徳に嫌気が差した孔子が、
「いっそいかだで野蛮人の国へでも行って暮らしたいよ」
と冗談を言ったのを、まいどおなじみ単細胞の子路くんが、
「いいっすねえ! 行きましょう」
と、真に受けたのに対し、孔子が、
「いや、行きたいけど、いかだの材料がないから……」
と、苦笑いで応じた。
……と、解釈してみた。

『論語』における孔子と子路のやり取りには、意味不明、解釈不能とされている部分が、他にも見受けられる。
この子路という人は、孔子のかなり古くからの弟子、つまり割と親しい関係の人だった。
また、孔子自身も結構ユーモアのあるおっさんだったと思われる節がある。
さらに子路くんは、かなり天然の入ったボケキャラっぽい人だったと推測されるエピソードのある人なので、2人のやり
取りを「ボケとツッコミ」として解釈すると、『論語』は意外と笑える本。

寝る。

2010年12月5日(日)
午前中。
やや風邪気味。
風邪薬を飲む。

SF乱学講座の開始時刻が、本日は変則的に13時からなので昼には家を出ようと思っていたのだが、つい「おかげさま
ブラザース」の知的教養音楽「仏教戦隊ブッダマン」に聴き入っていて、出かけるのが遅くなってしまった。

そんなわけで、会場に着いたのは13時ギリギリ。
本日の講座タイトルは「古典SF研究史〜その流れと80年代問題について」。
講師は、歯学博士でSF史研究家の長山靖生先生。

長山先生は、そもそもが幻想文学出身の方。
先生が「日本SF大会」に倣って開催されていた「日本ファンタジー大会」というものに携わっていたという貴重な話を
聞くことが出来た。

ちなみに長山先生によるとファンタジーと幻想文学は、違うものなのだそうだ。
長山先生の定義によれば、ファンタジーとは「ハリー・ポッター」とかそういう系で、幻想文学とは「窓の外を白い影が
通り過ぎて行くというような、そんな話」なのだそうである。

「それはホラーとは違うんですか?」
と、質問すると、
「違います。私はホラーは苦手なんです。特にモダンホラーみたいに血が出るようなのはダメです。私は血を見るのが嫌い
で医者じゃなく歯医者になったんですから」
とのことで、要は白い影が窓の外を通り過ぎて行くのが幻想文学で、その影がクルリとこちらを向いて、窓を破って襲い
かかって来たらホラーであるらしい。
「ああいうのは怖いでしょ? 追いかけて来られたら逃げなきゃなんなくて、疲れるし……」

「日本ファンタジー大会」は、残念ながら3回で終わってしまったそうだ。
理由は「スタッフの体力不足」なんだとか。

非常に興味深い話。
「オタク」という二人称を意識して最初に使ったオタクは、柴野拓美先生ではないかという説。
1960年代当時「趣味を同じくする者同士の上下関係のない二人称」を模索しておられた柴野先生が、当時の山手夫人
の二人称であった「オタク」のソフトな響きが、対等な人間関係を表す言葉としてふさわしいと感じて採用、若手のSF
ファンに話しかける際に使用したのが広まったものではないかという。

しかし言葉が広まるに従って次第にこの言葉に柴野先生が意図したのとは違うニュアンスが加わっていき、(要は、新入
社員が社長に「今日は無礼講で行きましょう」と言うのに似た勘違いした使われ方)1980年代になると、柴野先生は
「オタク」の二人称を使わなくなっていたというのが長山先生の説である。

〈参考までに〉
小林信彦氏が1970年代前半に発表した「オヨヨシリーズ」には、初対面の青年が無礼な口調で「オタク」の二人称を
使って話しかけて来る場面が出て来る。

その他で、本日勉強になったこと。
「愛國戦隊大日本」事件の概要が、やっと分かった。

大雑把に言うと、これは「大阪のSF大会関係者」が、「東京のSF大会」の際に上演したパロディー劇だったのだが、
共産主義国家を悪の組織に見立てて、それを正義の戦隊が倒すという内容の劇を「東欧SFファンのグループの代表者」
が司会を務め、かつ「東欧から招かれたSF作家」が客席で観ている状況で上演したことに対して、「東欧SFファンの
グループ」が同人誌上で抗議したのが発端であったらしい。

まあ、思想がどうとかという問題は置いておいて、自分が司会を務めている舞台の上で、自分が招待したお客様の悪口を
劇にして堂々と上演されたら、ヲイヲイと言いたくなる気持ちは分かるな。
(当時の司会者によると「私はその場で真っ白になった」のだそうだ)

放課後。
いつものように食事会。

その後、エピクトさんと明大前で飲んで帰宅。
寝る。

2010年12月4日(土)
朝。
ネットで見てヲイヲイと思ったニュース。

  “都内のPTA団体などが3日、都青少年健全育成条例改正案の成立を求める要望書を都に提出した。石原慎太郎知事は
「子供だけじゃなくて、テレビなんかにも同性愛者が平気で出るでしょ。日本は野放図になり過ぎている。使命感を持っ
てやります」と応じた”  (毎日新聞 都内版)

ちょっと待て!
いつからこの改正案の対象が「同性愛者」にまで拡大したんだ?
それとも、この改正案が通ったら、次は同性愛者をターゲトにするという意思表示なのか?
「同性愛禁止条例」でも作って、2丁目を更地に変えてしまうとか?

都市の文化は、清濁合わせ飲む人の集団の懐の深さから生まれるもの。
酒蔵を完全殺菌してしまったら、酒が醸せなくなるのと同じ理屈だ。
このままでは日本から文化が消えてしまうぞ。

午前中から会議。
昼に終わって帰ろうとしたら、会議弁当の注文について聞かれた。
午後にもうひとつ会議があるのは聞いていたが、私には関係ないと思っていたのだ。
しかし、いつの間にかしっかりそっちの方の責任者にもされてしまう。
最悪。

夕方。
飲み会で東口の方へ行ったら、20代ぐらいの小綺麗な身なりの背の高いお兄さんが看板持ちをやっていた。
看板持ちというのは、昔はホームレスぎりぎりみたいな、年齢的にも老人や体の具合の悪そうな人がやる仕事だったが、
あんな若くて体格のいい青年に他に仕事が無いほど景気が悪いんだろうなあ。

飲んで帰宅。
ネットで「テレ朝ニュース」を見る。
〈「賄賂もらってない」宗男氏収監直前に涙の里帰り〉というニュース映像で、文字通り涙で声を詰まらせながら無実を
訴える鈴木宗男元議員の姿。

前に小沢一郎氏が不起訴となったニュースの時には、マスコミ各社は「でも本当はやっているんだろ?」というニュアンス
で報道していたが、鈴木宗男氏の場合は「有罪でも無実かも知れない」というニュアンスの報道になっている。
嫌われキャラと愛されキャラの違いと言ってしまえばそれまでなのかも知れないが、司法の判断とは別のマスコミの判断
による「世間的有罪・無罪」みたいなものが出来てしまうというのは、法治国家としてどうなんだろう?

寝る。

2010年12月3日(金)
朝。
目を覚まして布団の中でぬくぬくしていたら、いきなりアパートの屋根に叩き付け始めた雨の音で、文字通り叩き起こされ
てしまった。
あまりにすごい雨に、新聞を取りに表の郵便受けに行く気にもなれない。
(なんじゃあ、こりゃあ!)
と、眺めていたら、雨は8時頃にピタリとやんだ。
わけのわかない天気だ。

朝刊の1面トップは、
  “異質な生命体発見 NASAなど 細菌、米国で”
  “必須元素リン含まず 猛毒のヒ素食べ増殖”

記事の内容を読むと、NASA宇宙生物学研究所のサイモン博士らが、モノ湖という猛毒のヒ素を豊富に含む湖で細菌を
採取してリンの代わりにヒ素を与えて培養したところ、DNAのリン酸がヒ素に置き換わって増殖したのだという。

ええと……
確か、ヒ素が人体にとって猛毒なのは、体が必須元素のリンと間違えて取り込んでしまうから……という話をどこかで聞い
た気がする。
(つまり、リンとヒ素は似ているんだよな?)

念のため周期表を確認してみたら、ヒ素はリンの真下にある。
周期表にある説明によると、こういうのを「同族元素」と呼ぶのだそうだ。
そして同族元素同士と言うのは、化学的性質が似ているのだという。

(じゃあ、置き換わっても別に不思議はないんじゃないか)
と、素人は簡単に納得してしまったが、どうやら科学の世界では生物がDNAにリン酸を含まないというのはすごいこと
であるらしい。

それはいいとして、だ。
(この程度の「すごさ」の科学記事が、日経の1面トップになったのはなぜだ?)
と、よく見れば、「見つかった細菌の電子顕微鏡写真」の下に、小さなコラムがあった。

それによると、
  “NASAなどが発見した細菌は生物の常識の見直しを迫るだけでなく、地球外生命体の探索研究にも多大な影響を及ぼ
す可能性がある” 
のだとかで、このコラムの見出しが、
“地球外に生命の可能性”  
(ひょっとして、この記事、昨日の産経新聞の  “NASA宇宙人発見か!?”  の「オチ」だったのか?)

ということは……
「もしかすると、本当に宇宙人の発見か?」とか思って、1面トップを空けておいたということか、日経新聞?
世紀の大ニュースかと思って、記事スペースを用意して待っていたら、新種の細菌の発見という地味な話だったとか?
いや、まあ、科学的大発見には違いないのかも知れないのだけれど……。
(取材に行った記者は、ものすごくガッガリしていたりして)

午後。
空はきれいに晴れているが、風の音がすさまじい。
外に出るのが気が進まなくて、結局「ユリイカ」を読んで過ごしてしまった。
今回の特集は荒川弘。
いろんな分野の専門家が、荒川弘の漫画に微妙に引っ掛けつつ、各々の自説を展開しているのがそれなりに面白い。

夕刊。
1面のコラムで朝刊の細菌発見関連のニュースを扱っている。
見出しは、
  “ヒ素食べる異質の細菌発見”
  “NASAが発表”
  “「地球外生命 可能性の扉開く」”
  “宇宙で生存、条件探る”
中身を読むと、朝刊の内容とあまり変わらない。
なんか朝刊であんまり大々的に報道してしまったので、引っ込みがつかなくなってフォローしている感じ。

社会面にも関連記事が載っていて、この見出しには、苦笑い。
  “地球上で未知との遭遇”
(期待していたのかなあ、未知との遭遇?)

その他の見出し。
  “「宇宙人の痕跡か」期待沸騰も”
  “NASA「失望させたのなら、ごめんなさい」”
  “教科書塗り変わる? 出版社「すぐには……」”
と、大騒ぎが、だんだんしぼんでいく様子が目に見えるようで笑ってしまう。

ところで、隣にあった今朝の雨の関係の記事。
相当の雨量だったらしく、千代田区で道路が冠水して、くるぶしまで水が来ている写真が掲載されていた。
排水作業中にマンホールに落ちて亡くなられた方までいるそうだ。
にわか雨も、ここまで来ると災害と言っていいと思う。
こんな変な雨が、この先もまた降るのか?

寝る。

2010年12月2日(木)
朝。
テレビをつけたら民放のニュースをやっていて、今年のネット流行語大賞が「そんな装備で大丈夫か?」に決まったと言っ
ていた。
これはちょっと興味深いことだと思う。
なぜなら、この「流行語」は、ネットに接続していない人間の多くにとっては、たぶん聞いた事も無い言葉だろうと思った
からだ。

これは、そもそもが来春発売予定の(つまりまだ発売されていない)ゲーム「エルシャダイ」のプロモーション映像の中に
出て来るセリフ。
ゲームショーに行ったり、ゲームの発売元である製作会社のホームページを閲覧したりした者でなければ知り得ようのない
セリフだったのだ。
それが動画サイトに流れ、瞬く間にいくつものパロディ動画が作られ、ネットの世界で爆発的に流行してしまった。

報道していたテレビニュースのアナウンサーも、少し戸惑っていたようだ。
テレビの現場にいる自分が、あまり知らない言葉が「流行語」だというのだから。
「情報の最先端」が「テレビ」と「ネット」に分かれ、それぞれが別の「常識」を持った社会というものを形成しつつある
のかも知れない。

来年の地デジ化への完全移行を機に「まったく、あるいはほとんどテレビを見ない層」というものが形成されることは予想
がつく。
間もなく、同じ時間、同じ空間を共有しながら、「テレビから情報を得ている人間」と「ネットから情報を得ている人間」
が別々の文化を持って生活する社会が出現するのではなかろうか?

……と、そんなことを考えながら、この「そんな装備で大丈夫か?」関連の情報をネットで集めていたら、今年の10月頃
に新宿のTUTAYAが発行したレシートの話題を見つけた。

新宿のTUTAYAが、この流行語のパロディ「予約していないようだが大丈夫か?」を、お勧め商品の予約を促すための
コピーの文句としてレシートに印字していたという記事で、取材のために記者が電話をかけたところ、あいにくと担当者が
不在だった。
応対に出た別の店員と話をした記者が、最後に「こんなレシートで大丈夫か?」とやったところ、まったく通じなかったと
いう話。
こういう情報入手先のギャップを原因とする「言葉が通じない」現象が、今後社会に広がっていくのだろうか?

昼。
リブロで「ユリイカ」と『ドロヘドロ 15』(林田球 小学館)を買う。
「ユリイカ」で、笑った記事(というか漫画)。
「荒川先生男前伝説!」(モリタイシ作)。

漫画家の荒川弘は「男前」だというのだが、その理由が「連載休まずに出産している」から。
著者(男性)が出産するとしたら絶対に半年は休みをもらうという話。

参考までに、「産休」は、出産前に6週間(但し、妊婦から請求があった場合)、出産後に8週間(産婦から請求があれば
6週間に短縮可)で、合計しても3ヶ月半ぐらい。
男性の出産(笑)の際には、それが半年に延びるのか……と、未来SFっぽい妄想をしてしまった。

それはさておき、「出産」というのは、女性の一生の中で最も「女らしい」仕事のはずで、それを以て「男前」と言われて
しまった荒川氏の女としての立場って、どうなのか?

『ドロヘドロ 15』。
記憶喪失の男が、失った記憶を取り戻すための冒険を描いた長編漫画。
但し、主人公(だよね?)は、物語の途中で記憶が戻ると同時に失踪してしまい、その後は友人達が彼の行方を追うという
ストーリー展開になっている。
第15巻は、記憶を取り戻してしまった主人公の内面の苦悩が話の中心。
どうやら彼の記憶は、忘れていた方が幸せだったもののようだ。

帰宅。
佐藤編集長からメール。
トイザらスで売っている暗視ゴーグルが面白いという話。
6000円ぐらいのプラスチックのオモチャなのだが、意外に高性能なところが笑えるらしい。
こういう冗談っぽい商品は大好き。
早速、ネットで購入。

夕方。
1号君が遊びに来る。
「聞いてくれよ! 6000円ぐらいの暗視ゴーグルが面白いとダチに聞いて、トイザらスに買いに行ったのに、売り切れ
だったんだ」
と、言うので、
「俺はもう、それ買ったぜ!」
と、優越感に浸る。
(これも、もしかしたら「ネット上では大流行」のひとつなのかも知れないなあ)

夜。
産経新聞のウエブサイトで「NASA宇宙人発見か!?」という見出しを見つける。
(産経は、いつから東スポになったんだ?)

売り上げ低迷の噂は聞いていたが、やはり一般紙には一般紙の節度と言うか、矜持のようなものがあっていいのではないか
なあ。
売るためにとセンセーショナルな方向に走ってしまうと、一度落としたメディアとしての信用は、なかなか回復しづらいと
思うぞ。

寝る。

2010年12月1日(水)
朝。
冬のコートを出したら、ボタンがひとつ取れてなくなっていた。

9時から、メンサの例会用会場予約抽選会。
意外にクジ運が良くて、30分ほどで予約完了。
(さて、コートのボタンをどうしよう?)

以前は、こういうちょっとしたトラブルは、キンカ堂に行けばなんとかなったのだが、そのキンカ堂がもう無いのだ。
ハンズまで歩き、開店を待ってボタンの売り場へ行くが、キンカ堂と比べて遥かに狭いボタンコーナーは、当然、商品の
種類も少なく、今来ているコートのボタンと同じものも似たものもない。
仕方が無いのでコートについているボタンの数だけ新しいボタンを買う羽目に。
予定外の出費。

帰りに献血センターに寄る。
体重を測ったら、冗談のように増えていて愕然とする。
おまけに血管が収縮していて針が入らないと、献血を断られる。
なんか、ショックである。

帰宅。
ニュースをつけると、国会は与党の議員が式典の最中に野次を飛ばしたの、野党の議員の携帯電話が鳴ったのと、とても
すぐ隣の国が砲撃されて死者が出ているような国際情勢下の話とは思われない。
国民はお前らにそういう喧嘩をさせるために一票を投じたわけではないと思うぞ。

夕方。
チェッカー・ドラフツ協会の例会。
会長に大量得点の秘訣を教わって、やってみたら勝てた。

そのまま忘年会。
「子供にドラフツへの興味を持たせるにはどうしたらいいか?」
なんて話をする。
やっぱり有名漫画家に「ひかるのドラフツ」みたいなのを描いてもらうとか?

0時過ぎに帰宅。
寝る。

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